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JP2016012548A - 電池用セパレータ - Google Patents

電池用セパレータ Download PDF

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Kazuchiyo Takaoka
和千代 高岡
高橋 和也
Kazuya Takahashi
和也 高橋
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Mitsubishi Paper Mills Ltd
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Abstract

【課題】本発明の目的は、細孔分布がコントロールされ、薄くかつ電池の内部抵抗が低い電池用セパレータを提供することである。【解決手段】有機繊維よりなる多孔性基材とセラミック多孔質層とを含有してなる電池用セパレータにおいて、セラミック多孔質層に含まれるセラミック体が、アスペクト比5から30で、かつ、長軸1.0μmから10.0μmである針状ベーマイトであることを特徴とする電池用セパレータ。【選択図】なし

Description

本発明は、電池用セパレータに関するものである。
従来、リチウム二次電池セパレータとしては、貫通した微細孔を有するポリオレフィンフィルムが用いられてきた。このセパレータは、電池が異常を起こして発熱した場合に、貫通している微細孔が溶融して閉塞し、電池の内部抵抗を高めることで、発熱を抑制し、電極剤であるコバルト酸リチウムの熱暴走による電池の爆発を抑制する仕組みを担ってきた。
しかし、ハイブリッド自動車用電池や無停電電源など、大電流による充放電が必要な用途では、電極剤組成の研究によって、熱暴走爆発の抑制が可能となったことや、逆に、急激な電池内温度の上昇によって発生するセパレータの熱収縮による電極接触を避けるために、耐熱性が高く、かつ内部抵抗の小さなセパレータへの要望が高まっている。
特許文献1には、金属酸化物による多孔質層をセパレータと併用して、二次電池で発生するデンドライトによる短絡を抑制する方法が記載されている。さらに、特許文献2には、電極表面に金属酸化物の多孔性保護膜を形成して、内部ショートを抑制する方法が記載されている。これらの検討の結果、アルミナやシリカなどのセラミック体を含有してなるセラミック多孔質層をリチウム二次電池内で用いることが可能であることが判明するに及んで、このセラミック多孔質層をセパレータの耐熱性の向上に用いようとする検討が始まった。
セラミック多孔質層を用いたセパレータには、大別して、特許文献3のように、不織布に代表される低密度の多孔性基材を用いて、この空隙をセラミック多孔質層で埋めたセパレータと、特許文献4のように、従来のポリオレフィン微多孔膜の片面又は両面に、セラミック多孔質層を塗設して、耐熱性を付与したセパレータの2種類が知られている。何れの場合でも、セラミック多孔質層は、セパレータの内部抵抗を低減させる必要から充分な空隙率を有している必要がある。また、電極の隔離能を保持するために、セラミック多孔質層の細孔分布も重要な設計要素となる。
このような要望に応えるために、特許文献5や6には、セラミック体として、板状ベーマイトや一次粒子の連なった二次粒子構造を有するベーマイトなどが提案されている。しかし、板状のセラミック体は積層構造を取り易く、また、板状面が電極面と平行に配位すると、粒子が絶縁層であるために、電極面に電流の流れ難いデッドゾーンが形成されることから、内部抵抗の上昇や電池容量の低下を招きやすかった。また、粒状のセラミック体の場合では、このような板状のセラミック体で見られる現象は回避されるが、セラミック多孔質層で充分な細孔分布を得るには、セラミック多孔質層を厚くする必要があり、このために、セパレータの細孔分布を調整するためには、微多孔膜を併用する必要があった。
一方、特許文献7では、ポリオレフィン微多孔膜と針状フィラーが併用されているが、針状フィラーはポリオレフィン微多孔膜の熱収縮抑制のために用いられており、セラミック多孔質層として、内部抵抗を低減させることや細孔分布を調整することは、全く考慮されていなかった。
特許第3423338号公報 特許第3371301号公報 特許第4981220号公報 特許第4460028号公報 特開2008−243825号公報 国際公開第2008/114727号パンフレット 特開2012−3938号公報
本発明の目的は、細孔分布がコントロールされ、薄くかつ電池の内部抵抗が低い電池用セパレータを提供することである。
本発明者らは、鋭意検討をした結果、下記に示す本発明により上記課題を解決できることを見出した。
有機繊維よりなる多孔性基材とセラミック多孔質層とを含有してなる電池用セパレータにおいて、セラミック多孔質層に含まれるセラミック体が、アスペクト比5から30で、かつ、長軸1.0μmから10.0μmである針状ベーマイトであることを特徴とする電池用セパレータ。
本発明では、細孔分布がコントロールされた、薄くかつ内部抵抗が小さい電池用セパレータを得ることができる。
本発明の電池用セパレータは、有機繊維よりなる多孔性基材とセラミック多孔質層とを含有する電池用セパレータであり、セラミック多孔質層に含まれるセラミック体が、アスペクト比5から30で、かつ、長軸1.0μmから10.0μmである針状ベーマイトであることを特徴とする電池用セパレータである。
針状ベーマイトは、マグネシウム化合物の存在下で原料である水酸化アルミニウムを撹拌しながら、水の存在下で190℃から250℃の温度で水熱合成させることによって得られる。アスペクト比(長軸の長さ/短軸の長さの比率)が5より小さい場合、セラミック多孔質層の細孔分布の調整が難しく、アスペクト比が30を越えると、ベーマイト同士が凝集した後、再分散が困難となり、セラミック多孔質層を製造するための塗液の調製が難しくなるため、好ましくない。よって、本発明において、針状ベーマイトのアスペクト比は5から30であり、より好ましくは10から30である。長軸は、好ましくは1.0から10.0μmであり、更に好ましくは1.5から5.0μmである。短軸は、好ましくは0.05μmから0.25μmである。本発明における長軸及び短軸は、走査型電子顕微鏡で観察測定し、5本の針状ベーマイトの平均値である。
水熱合成に用いられるマグネシウム化合物としては、有機酸のマグネシウム塩や硫酸マグネシウムが好ましい。有機酸としては、水熱合成時に熱分解を起こさない、酢酸、プロピオン酸、乳酸などが用いられる。混合比率としては、マグネシウム/アルミニウムのモル比率で、0.5/100から1/1が好ましく、更に好ましくは1/100から1/10である。
得られた針状ベーマイトは、水又は溶剤中で再分散されて、有機繊維よりなる多孔性基材に含浸又は塗布される。製造工程上、水分散系が扱い易く好ましい方法である。針状ベーマイトは分散剤とともに分散され、凝集を解したのち、多孔質基材に含浸又は塗布される。含浸された針状ベーマイトは有機繊維間において、一部結合性を保ちながら、有機繊維間の空隙を埋めつつ、ランダムに広がって、細孔分布の調整と高い内部空隙を実現する。これは、有機繊維よりなる多孔性基材と針状ベーマイトを含むセラミック多孔質層との相乗効果によって実現できる効果である。なお、本発明において、針状ベーマイトのみでは分散液が増粘し易いので、他のセラミック体を複合して、セラミック多孔質層としても構わない。他のセラミック体としては、粒状又は板状のべーマートやアルミナ、粒状シリカなどが挙げられる。針状ベーマイトの分散液を作製したのち、セラミック体結着用の高分子を添加して塗液とする。高分子として、ラテックス状のものを使用してもよい。高分子の代わりに、シランカップリング剤等でセラミック体間を結着させることもできる。
多孔質基材への塗布量は、好ましくは1g/mから10g/mであり、より好ましくは1.5g/mから4g/mである。塗布量が少ないと、ピンホールが形成して放電容量が取れなくなる場合がある。多すぎると、セパレータの厚みが増して、内部抵抗が増加してしまう場合がある。
分散剤としては、リン酸水素ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウムなどのリン酸塩、ポリカルボン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩などが用いられる。高分子としては、SBR(スチレンブタジエンゴム)系やアクリル系の高分子を用いることができる。上述したように、ラテックス状のものを用いることもできる。シランカップリング剤を用いる場合には、予めセラミック多孔質層を形成した後に、シランカップリング剤を含浸させて、セラミック体間結着能を付与するのが好ましい。用いられるシランカップリング剤としては、オルソエトキシシラン、オルソメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジエチルジメトキシシランなどのシランカップリング剤を用いるのが好ましく、これらの中から2種以上を併用して用いることもできる。
本発明における、有機繊維を含有してなる多孔性基材としては、高強度ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートやその他芳香族ポリエステル、アラミドに代表される芳香族ポリアミド、ポリサルフォン、セルロースなどの有機繊維を含有してなる織布、不織布、織物等が挙げられるが、基材の均一性を重視する場合は、不織布が好ましい。多孔性基材の耐熱性を更に付与するために、ガラス繊維やセラミック繊維などを含有させても構わない。不織布は乾式法、湿式法によって製造されるが、基材の均一性を重視する場合は、湿式法が好ましい。湿式法とは、繊維を水中で分散させたのち、長網や円網などの抄紙網で漉き上げる方法である。湿式法では、極細繊維の複合化が容易で、均一性が高く、薄い不織布を製造することができる。用いられる繊維としては、好ましくは長さ1.5mmから15mm、更に好ましくは3mmから10mmの短繊維であって、その径は好ましくは10μm以下、更に好ましくは7μm以下の極細繊維を用いる。不織布の目付量としては、好ましくは5g/mから15g/mであり、更に好ましくは7g/mから10g/mである。得られた不織布は、熱カレンダー処理を施して、好ましくは8μmから20μm、更に好ましくは10μmから16μmに厚みを調整して用いることができる。得られた多孔性基材に、針状ベーマイトを含有する塗液を含浸又は塗布して、セパレータが得られる。
含浸又は塗布の方法としては、エアドクターコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、含浸コーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーター、スプレーコーター等を用いた方法を使用することができる。乾燥後、別に熱カレンダー処理を施して、得られた電池用セパレータの厚みを調整することも可能である。電池用セパレータの好ましい厚みは10〜30μmであり、より好ましくは12〜25μmである。
得られた電池用セパレータは、裁断されてリチウム二次電池用の電極材料間に挟み込まれて、電解液を注入し、電池を封止して、リチウム二次電池となる。正極を構成する材料は主に、活物質とカーボンブラック等の導電剤、ポリフッ化ビニリデンやスチレンブタジエンゴム等のバインダーであって、活物質としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(NMC)やアルミニウムマンガン酸リチウム(AMO)などのリチウムマンガン複合酸化物、鉄リン酸リチウムなどが用いられる。これらは、混合されて集電体であるアルミニウム箔上に塗布されて正極となる。
負極を構成する材料は主に、活物質と導電剤、バインダーであって、活物質としては、黒鉛、非晶質炭素材料、ケイ素、リチウム、リチウム合金などが用いられる。これらは混合されて、集電体である銅箔上に塗布されて負極となる。リチウム二次電池は、正極、負極間にセパレータを挟み込み、ここに電解液を含浸させて、イオン伝導性を持たせて、導通させる。リチウム二次電池では非水系電解液が用いられるが、一般的に、これは溶媒と支持電解質で構成させる。溶媒として用いられるのは、例えばエチレンカーボネイト(EC)、プロピレンカーボネイト(PC)、ジエチルカーボネイト(DEC)、ジメチルカーボネイト(DMC)、エチルメチルカーボネイト(EMC)及び添加剤的な働きを有するビニレンカーボネイト、ビニルエチレンカーボネイトなどのカーボネイト系である。ジメトキシエタン(DME)を用いることもできる。支持電解質としては、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウムのほかに、LiN(SOCFなどの有機リチウム塩なども用いられる。イオン液体も利用できる。
外装体としては、アルミニウムやステンレススチール等の金属円筒缶や角形缶、アルミニウム箔をポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等でラミ加工したラミネートフィルムを用いたシート型の外装体が利用できる。また、積層化してスタッキングして用いることや、円柱状に回旋して用いることもできる。
次に、本発明を実施例によって更に細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
<針状ベーマイトの合成>
酢酸マグネシウム四水和物0.92質量部、水酸化アルミニウム2.0質量部、水4.0質量部を、オートクレープ内で撹拌しながら、昇温速度80℃/時間で205℃まで加熱し、この状態で5時間保持した。反応後、自然冷却させて、濾取した後、水洗にして105℃で乾燥させて、長径3.0μm、短径0.15μm(アスペクト比20)の針状ベーマイト(1)を得た。さらにに、JEOL製走査電子顕微鏡JSM−6610LVに付属するエネルギー分散型X線分光器(EDS)で、針状ベーマイト(1)の酸素/マグネシウム/アルミニウムの元素比率を測定したところ、2.32/0.03/1.00であった。
<多孔性基材の作製>
以下の構成比で繊維と粘剤を混合し、繊維分散液を調製した。
延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)短繊維 40.0質量部
(繊度0.3dt、繊維長3mm)
延伸ポリエチレンテレフタレート短繊維 30.0質量部
(繊度0.1dt、繊維長3mm)
未延伸ポリエチレンテレフラレート短繊維 30.0質量部
(繊度0.2dt、繊維長3mm)
ラウリン酸ナトリウム 0.05質量部
ポリプロピレングリコール(トリオールタイプ、分子量3000) 0.05質量部
粘剤(第一工業製薬製、商品名:セロゲン(登録商標)BSH−12) 0.20質量部
この繊維分散液を用いて、円網、短網コンビネーション抄紙機で漉き上げて、ヤンキー温度160℃で乾燥させて、目付量9.0g/mのウェッブを作製した。次に190℃の熱圧ロールで強度を付与し、厚み15μmの湿式ポリエステル不織布である多孔性基材(1)を得た。
(実施例1)
下記の材料をホモジナイザー(プライミクス製、商品名:T.K.HOMODISPER Model 2.5、回転数2500rpm)で3時間撹拌して、分散液(1)を作製した。
針状ベーマイト(1) 10質量部
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1質量部
特殊カルボン酸型高分子活性剤(花王製、商品名:ポアズ520) 0.2質量部
イオン交換水 150質量部
得られた分散液(1)に、濃度0.6質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液(日本製紙ケミカル製、商品名:MAC500LC)50質量部とアクリル系ラテックス(JSR製、商品名:TRD202A、濃度40.2質量%)を2質量部添加して、塗液(1)を作製した。次に、多孔性基材(1)を塗液(1)に含浸させて乾燥し、セラミック多孔質層の乾燥質量(塗布量)が3.0g/m、厚み21μmのセパレータ(1)を得た。
(実施例2)
針状ベーマイト(1)を450℃で6時間加熱して、酸素/マグネシウム/アルミニウムの元素比率が2.00/0.03/1.00の針状ベーマイト(2)を得た。針状ベーマイト(1)を針状ベーマイト(2)に変更した以外は、実施例1と同様な方法で、厚み21μmのセパレータ(2)を得た。
(実施例3)
酢酸マグネシウム四水和物0.92質量部、10μm径の水酸化アルミニウム2.0質量部、水4.0質量部を、オートクレープ内で撹拌しながら、昇温速度80℃/時間で190℃まで加熱し、この状態で5時間保持した。反応後、自然冷却させて、濾取した後、水洗にして105℃で乾燥させて、長径10μm、短径0.4μm(アスペクト比25)の針状ベーマイト(3)を得た。得られた針状ベーマイト(3)を用いて、実施例1と同様な方法で、セラミック多孔質層の乾燥質量が2.4g/m、厚み21μmのセパレータ(3)を得た。
(実施例4)
酢酸マグネシウム四水和物0.92質量部、1μm径の水酸化アルミニウム2.0質量部、水4.0質量部を、オートクレープ内で撹拌しながら、昇温速度80℃/時間で190℃まで加熱し、この状態で4時間保持した。反応後、自然冷却させて、濾取した後、水洗にして105℃で乾燥させて、長径1.0μm、短径0.2μm(アスペクト比5)の針状ベーマイト(4)を得た。得られた針状ベーマイト(4)を用いて、実施例1と同様な方法で、セラミック多孔質層の乾燥質量が5.0g/m、厚み22μmのセパレータ(4)を得た。
(実施例5)
下記の材料を分散液(1)の作製と同じ方法で3時間撹拌して、分散液(2)を作製した。
針状ベーマイト(1) 5質量部
粒状ベーマイト(大明化学製、商品名:C20) 40質量部
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1質量部
特殊カルボン酸型高分子活性剤(ポアズ 520) 0.2質量部
イオン交換水 100質量部
得られた分散液(2)に、濃度0.6質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液(日本製紙ケミカル製、商品名:MAC500LC)100質量部とアクリル系ラテックス(JSR製、商品名:TRD202A、濃度40.2質量%)を4.5質量部添加して、塗液(2)を作製した。次に、多孔性基材(1)を塗液(2)に含浸させて乾燥し、セラミック多孔質層の乾燥質量が8.5g/m、厚み26μmのセパレータ(5)を得た。
(比較例1)
下記の材料をホモジナイザー(プライミクス製、商品名:T.K.HOMODISPER Model 2.5、回転数2500rpm)で3時間撹拌して、比較分散液を作製した。
粒状ベーマイト(大明化学工業製、商品名:C20) 60質量部
ヘキサメタリン酸ナトリウム 0.1質量部
特殊カルボン酸型高分子活性剤(花王製、商品名:ポアズ520) 0.1質量部
イオン交換水 100質量部
得られた比較分散液100質量部に、濃度0.6質量%カルボキシメチルセルロースナトリウム水溶液(日本製紙製、MAC500LC)100質量部とアクリルラテックス(JSR製、商品名:TRD202A、濃度40.2質量%)を4質量部添加して、比較塗液を作製した。次に、比較塗液に多孔性基材(1)を含浸させて、セラミック多孔質層の乾燥質量が9.0g/m、厚み26μmの比較セパレータ(1)を作製した。
[内部空隙率]
PETの比重を1.38、ベーマイトの比重を3.04として、セパレータ質量及び厚みから、内部空隙率を得た。結果を表1に与えた。
[透気度と平均細孔径の測定]
得られたセパレータの透気度は東洋精機製ガーレー式デンソメーターで測定した。また平均細孔径はPorous Materials Inc.製Capiillary Flow Porometer CEP−1500Aで測定した。結果を表1に与えた。
[膜抵抗の測定]
直径3cmと直径1.5cmの円柱形の銅の間に電解液を含浸させたセパレータを挟み込みこんだ。電解液は、宇部興産製のリチウム二次電池用電解液(商品名:ピュアライト、溶媒:EC/DEC/DME=1/1/1(体積比)、支持電解質:六フッ化リン酸リチウム1mol/l)を用いた。両銅を電極として、Solatron製、Electrochemical Mesurement Unit SI−1280Bを用いて、電極間の抵抗値を20kHz、10mVのバイアス電圧で測定した。結果を表1に与えた。
[電池特性の評価]
アルミニウム箔上に、マンガン酸リチウム、アセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデンを100/5/3の質量比で200g/m塗布し、溶剤を乾燥して、さらにプレスをかけて正極を作製した。一方、銅箔上に、球状人造黒鉛、アセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデンを85/15/5の質量比で100g/m塗布し、乾燥後プレスをかけて負極を作製した。
得られた両電極間にセパレータを挟み込み、宇部興産製のリチウム二次電池用電解液(商品名:ピュアライト、溶媒:EC/DEC/DME=1/1/1(体積比)、支持電解質:六フッ化リン酸リチウム1mol/l)を滴下し、減圧化でアルミニウム箔ラミネートフィルム中に封止して、リチウム二次電池を作製した。次に、作製したリチウム二次電池を0.2Cで4.2Vまで充電し、その後0.2Cで放電を行った。この時、最初に0.2Cの条件で行った放電容量の充電容量に対する比率を測定した。また、0.2C(300分の放電時間)の条件での放電開始から30分後の電圧時を電圧降下値として内部抵抗を測定した。結果を表1に与えた。
Figure 2016012548
実施例1、2及び比較例1のセパレータは、計算上の内部空隙率が等しいが、針状ベーマイトを使用した実施例1及び2のセパレータでは、セラミック多孔質層の量が少なくても、内部抵抗が小さく、かつ平均細孔径が小さくコントロールされていた。実施例1〜4の比較から、針状ベーマイトの長さが短くなり、アスペクト比が低下すると、平均細孔径が大きくなる傾向が見られ、その分、セパレータの厚みが若干であるが増大する方向であった。実施例5では、針状ベーマイトと粒状ベーマイトとを併用したが、厚みが更に増大する傾向が見られた。実施例5と比較例1の比較から、針状ベーマイトを使用していないセパレータでは、同じ内部空隙率であっても、平均細孔径が増大して、放電容量の充電容量に対する比率が低下していた。しかも、比較例1では、厚みが26μmまで増大していた。以上の結果から、本発明のセパレータは、細孔分布がコントロールされ、薄くかつ内部抵抗の低い優れたセパレータであった。
本発明の電池用セパレータは、リチウム二次電池用セパレータのほか、キャパシター用セパレータとして利用できる。

Claims (1)

  1. 有機繊維よりなる多孔性基材とセラミック多孔質層とを含有してなる電池用セパレータにおいて、
    セラミック多孔質層に含まれるセラミック体が、アスペクト比5から30で、かつ、長軸1.0μmから10.0μmである針状ベーマイトであることを特徴とする電池用セパレータ。
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