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JP2016004846A - 半田処理装置 - Google Patents

半田処理装置 Download PDF

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JP2016004846A JP2014122933A JP2014122933A JP2016004846A JP 2016004846 A JP2016004846 A JP 2016004846A JP 2014122933 A JP2014122933 A JP 2014122933A JP 2014122933 A JP2014122933 A JP 2014122933A JP 2016004846 A JP2016004846 A JP 2016004846A
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Abstract

【課題】基板上へ半田を固着させる工程をより適切に行うことが可能となる半田処理装置を提供する。【解決手段】基板上に半田を供給して固着させる半田処理装置であって、前記供給の経路である供給孔を有する略筒形状で、前記略筒形状の先端部が前記基板に近接又は接触して、前記供給された半田を溶融させる半田鏝部と、前記の近接又は接触した状態の前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進する噴射部とを備えた半田処理装置とする。【選択図】図13

Description

本発明は、基板上に半田を固着させる半田処理装置に関する。
近年、多くの電気機器が電子部品を実装した電子回路を搭載している。電子回路の形成工程においては、リード線を基板上の配線パターン(ランド)に接合するため、半田鏝を用いた半田付けが利用される。この半田付けの工程は、リード線を載置したランド上に半田を固着させる工程である。また、このような半田付けを行い易くするため、予めランド上に予備半田を固着させておくこともある。
図15はその一例として、携帯電話機等に使用される非接触充電用コイルの部品製造工程を概略的に示している。図15(a)には、レジスト101、配線パターン102、およびランド103を表面に有した基板100が示されている。この基板100に対しては、クリーム半田を塗布しておきリフロー炉で溶解させることで、図15(b)に示すように、ランド103上に予備半田104を形成させる。そして、図15(c)に示すように、予備半田104の上にコイルのリード線を載置し、その上をヒーターツール105で押圧することにより、リード線がランド103に半田付けされる。
なお、基板上への半田の固着は、溶融した半田が基板上で固化することにより達成される。特許文献1には、供給された半田片を加熱溶融させて半田付けを行うように構成された装置が開示されている。
特許第5184359号公報
上述した半田を固着させる工程は、半田処理装置を用いて適切に実行されることが要求される。特に基板上にて半田を確実に溶融させた上で、その溶融した半田を速やかに冷却固化させ得ることが、電子回路の製造効率向上等の観点から要望される。
なお、図15に示したような例では、半田付け後における半田の盛り上がりを一定の高さに抑えることが要求され、更に、リード線のスプリングバック等により、リード線がランド103から浮き上がっていないことが要求される場合が多い。また、図16に示すように予備半田104の中央部分が盛り上がっていると、その上にリード線を載置してヒーターツール105で押圧する際に、リード線が予備半田104から滑り落ち易くなるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑み、基板上へ半田を固着させる工程をより適切に行うことが可能となる半田処理装置の提供を目的とする。
本発明に係る半田処理装置は、基板上に半田を供給して固着させる半田処理装置であって、前記供給の経路である供給孔を有する略筒形状で、前記略筒形状の先端部が前記基板に近接又は接触して、前記供給された半田を溶融させる半田鏝部と、前記の近接又は接触した状態の前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進する噴射部とを備えた構成とする。本構成によれば、基板上へ半田を固着させる工程をより適切に行うことが可能となる。
また、上記構成としてより具体的には、前記噴射された冷却媒体が前記溶融した半田へ直接当たらないように、前記噴射の方向及び前記半田鏝部の形状の少なくとも一方が設定された構成としてもよい。
また、上記構成としてより具体的には、前記半田鏝部は、前記略筒形状の外周面から外方に突出した突出部を有しており、前記噴射部は、前記突出部へ向けて前記冷却媒体を噴射する構成としてもよい。なお、当該構成としてより具体的には、前記突出部がフランジ形状である構成としてもよい。
また、上記構成において、前記先端部は、前記基板と対向する対向面と、この対向面から前記基板側へ突出した第1突部とを有し、第1突部が前記基板に近接又は接触した状態において、前記第1突部より前記供給孔寄りの領域において前記対向面と前記基板との間にスペースが形成され、前記スペースに前記溶融した半田が流れ込むようにして、該溶融した半田の表面張力による盛り上がりを前記対向面によって抑える構成としてもよい。
また、上記構成としてより具体的には、前記先端部は、前記対向面から前記基板側へ突出した第2突部をさらに有し、第1突部と第2突部の間に、前記スペースを形成する構成としてもよい。また、上記構成としてより具体的には、第1突部が前記基板へ接触するようにした構成としてもよく、第1突部および第2突部が前記基板へ接触するようにした構成としてもよい。
また、前記基板上に載置されたリード線を該基板に半田付けする上記構成の半田処理装置について、第1突部が前記基板に近接した状態において、第1突部が前記リード線を前記基板へ向けて押さえるようにした構成としてもよい。また、前記基板上に載置されたリード線を該基板に半田付けする上記構成の半田処理装置について、第1突部及び第2突部が前記基板に近接した状態において、第1突部および第2突部が前記リード線を前記基板へ向けて押さえるようにした構成としてもよい。
また、上記構成としてより具体的には、第1突部が前記基板に近接又は接触した状態において、第1突部が、前記溶融した半田の前記スペースからのはみ出しを抑える形状である構成としてもよい。なお、当該構成としてより具体的には、第1突部が前記基板に近接又は接触した状態において、第1突部が前記スペースの全周を囲むように設けられている構成としてもよい。また、上記構成としてより具体的には、前記スペースの体積に応じて、前記半田の供給量が設定されている構成としてもよい。
また、上記構成において、前記半田鏝部は、熱伝導率が100W/m・K以上である構成としてもよい。また、上記構成としてより具体的には、前記半田鏝部は、窒化アルミニウム、タングステンカーバイド、またはボロンナイトライドのセラミック材質により形成されている構成としてもよい。また、上記構成としてより具体的には、前記半田鏝部は、半田に対して非濡れ性である構成としてもよい。
また、本発明に係る他の形態の半田処理装置は、基板上に載置されたリード線を該基板に半田付けする半田処理装置であって、半田の供給経路である供給孔を有する略筒形状で、前記供給された半田を溶融させる半田鏝部と、前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進する噴射部とを備え、前記半田鏝部は、前記基板と対向する対向面と、この対向面から前記基板側へ突出した第1突部とを有する先端部を備え、前記リード線を前記基板に半田付けする際に、第1突部が前記リード線を前記基板に向けて押さえるようにした状態で、前記噴射部から前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進させて、前記リード線の前記基板からの浮き上がりを抑制する構成とする。
本構成によれば、基板上へ半田を固着させる工程をより適切に行うことが可能となる。また、当該構成としてより具体的には、前記先端部は、前記対向面から前記基板側へ突出した第2突部をさらに有し、第1突部と第2突部とが前記リード線を前記基板に向けて押さえるようにした構成としてもよい。
本発明に係る半田処理装置によれば、基板上へ半田を固着させる工程をより適切に行うことが可能となる。
第1実施形態に係る半田付けシステムの斜視図である。 図1に示された半田処理装置の断面図である。 カッター上刃の移動に関する説明図である。 第1実施形態に係る半田付け動作の説明図である。 突出部が設けられた形態の鏝先の外観図である。 冷却媒体の噴射方向等に関する説明図である。 第2実施形態に係る鏝先の外観図である。 鏝先の先端部近傍におけるより詳細な断面図である。 第2実施形態に係る半田付け動作の説明図である。 第2実施形態に係る予備半田形成動作の説明図である。 第3実施形態に係る鏝先の外観図である。 鏝先の先端部近傍におけるより詳細な断面図である。 第3実施形態に係る半田付け動作の説明図である。 第3実施形態に係る予備半田形成動作の説明図である。 非接触充電用コイルの部品製造工程の説明図である。 リード線の滑り落ちに関する説明図である。
本発明の実施形態について、第1実施形態から第3実施形態の各々を例に挙げ、図面を参照しながら以下に説明する。なお、本発明の内容はこれらの実施形態に何ら限定されるものではない。また、以下の説明で用いる上下左右の方向は、図1に示す通りである。
1.第1実施形態
まず第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る半田処理装置Xの斜視図であり、図2は、図1に示す半田処理装置Xを平面P1(半田鏝の中心軸を含み、上下左右に広がる平面)で切断した場合の断面図である。なお、図1では図の見易さを考慮して、支持部1の一部を切断して表示している。また、図2の右下側には、鏝先5の外観図を示している。
半田処理装置Xは、上方から糸半田Wを供給し、下部に設けられた半田鏝Saを利用して、半田鏝Saの下方に配置される基板(配線基板)BdのランドLdへリード線Leを半田付けすることが可能である。なお、基板Bdは、治具Gjに取り付けられている。図1および図2に示すように、半田処理装置Xは支持部1、カッターユニット2、駆動機構3、半田送り機構6、及び半田鏝Saを備えている。
支持部1は、立設された平板状の壁体11を備えている。カッターユニット2は、半田送り機構6によって送られた糸半田Wを所定長さの半田片に切断するものである。カッターユニット2は、摺動ガイド13に固定されたカッター下刃22と、カッター下刃22の上部に配置され、摺動可能に配置されたカッター上刃21とを備えている。また、カッターユニット2は、駆動機構3の後述する第2アクチュエータ32によって、上下方向(カッター上刃21の摺動方向と交差する方向)に駆動されるプッシャーピン23を備えている(図2参照)。
図2に示すように、カッター上刃21は、半田送り機構6にて送られた糸半田Wが挿入される貫通孔である上刃孔211と、プッシャーピン23が挿入された貫通孔であるピン孔212とを備えている。上刃孔211の下端の辺縁部は切刃状に形成されている。カッター下刃22は、上刃孔211を貫通した糸半田Wが挿入される貫通孔である下刃孔221を備えている。下刃孔221の上端の辺縁部は切刃状に形成されている。上刃孔211と下刃孔221とは、糸半田Wが挿入されている状態で、糸半田Wと交差する方向にずれることで、互いの切刃によって糸半田Wを半田片に切断する。
上刃孔211とピン孔212とは、カッター上刃21の摺動方向に並んで設けられている。カッター上刃21は、上刃孔211と下刃孔221とが上下に重なる位置と、ピン孔212と下刃孔221とが上下に重なる位置との間を摺動する。
図2に示すように、駆動機構3は、カッター下刃22に固定されカッター上刃21を摺動させる第1アクチュエータ31と、カッター上刃21に取り付けられ、プッシャーピン23を駆動する第2アクチュエータ32とを備えている。第1アクチュエータ31は、カッター下刃22に固定されたシリンダ311と、シリンダ311の内部に配置され、供給される空気の圧力で伸縮するピストンロッド312とを備えている。ピストンロッド312の先端部分がカッター上刃21に固定されており、ピストンロッド312の伸縮動作によってカッター上刃21が摺動する。
なお、半田処理装置Xは、ピストンロッド312がシリンダ311に収納されたとき、図2に示すようにカッター上刃21が右端にあり、ピン孔212が下刃孔221と上下に重なるようになっている。また、半田処理装置Xは、ピストンロッド312がシリンダ311から最も突出したとき、図3に示すようにカッター上刃21が左端にあり、上刃孔211が下刃孔221と上下に重なるようになっている。
第2アクチュエータ32は、カッター上刃21に固定されたシリンダ321と、シリンダ321の内部に配置され、空気圧で伸縮するピストンロッド322とを備えている。ピストンロッド322の先端にはプッシャーピン23が固定されている。第2アクチュエータ32は、ピン孔212と下刃孔221とが上下に重なっている状態のとき、ピストンロッド322を伸長させることで、プッシャーピン23を下刃孔221に挿入し、ピストンロッド322をシリンダ321に収容することでプッシャーピン23を下刃孔221から抜く。カッターユニット2によって切断された半田片が下刃孔221に残っている場合でも、このプッシャーピン23の動作によって、押し出される。
半田送り機構6は、糸半田Wを供給するものであり、糸半田Wを送る一対の送りローラ61と、送りローラ61で送られる糸半田Wをガイドするガイド管62とを備えている。一対の送りローラ61は、支持部1に取り付けられており、糸半田Wを挟むとともに、回転することで糸半田Wを下方に送る。送りローラ61は回転角度(回転数)によって、送り出した糸半田の長さを決定している。
ガイド管62は、弾性変形可能な管体であり、上端は、送りローラ61の糸半田Wが送り出される部分に近接して配置されている。また、ガイド管62の下端はカッター上刃21の摺動に追従して移動するものであり、上刃孔211に連結されている。ガイド管62はカッター上刃21が摺動する範囲で引っ張られたり、突っ張ったりしないように設けられている。
また、図1および図2に示すように、半田鏝Saは、カッターユニット2の下方に固定されている。半田鏝Saの詳細について以下に説明する。
半田鏝Saは、ヒーターユニット4と、ヒーターユニット4に取り付けられた鏝先5を備えている。図2に示すように、ヒーターユニット4は、通電によって発熱する半田付け用のヒーター41と、ヒーター41を取り付けるためのヒーターブロック42とを備えている。
ヒーターブロック42は円筒形状を有しており、外周面には、ヒーター41が巻き付けられている。ヒーターブロック42は、軸方向の下端部に鏝先5をとりつけるための断面円形状の凹部421と、凹部421の底部の中心部から反対側に貫通する半田供給孔422とを備えている。図2に示すように、カッター下刃22の下刃孔221は、ヒーターブロック42の半田供給孔422、および鏝先5の供給孔51に連通している。
鏝先5は、半田に対して非濡れ性の部材であり、上下方向(軸方向)に伸びる円筒形状となっている。鏝先5の中央部分には、軸方向に延びる供給孔51が形成されている。鏝先5の先端近傍では、先端へ近づくに連れて供給孔51の直径が徐々に大きくなっている。鏝先5は、高い熱伝導率を有する材質により形成されており、熱伝導率が100W/m・K以上となっている。鏝先5の材質としては、窒化アルミニウム、タングステンカーバイド、またはボロンナイトライドのセラミック材質などが好適である。
鏝先5は、半田鏝Saの本体に対して着脱可能であり、装着時には上部がヒーターブロック42の凹部421に挿入して配置され、下端部がヒーターブロック42より下方に突出する。この状態において、鏝先5の供給孔51と半田供給孔422とが連通する。カッターユニット2で切断された糸半田は、下刃孔221から半田供給孔422を介して供給孔51に供給される。
半田鏝Saで半田付けを行う場合、ヒーターブロック42を介してヒーター41の熱が伝達され、その熱で供給孔51に供給された半田片を溶融する。半田処理装置Xは、筒形状の鏝先5を上下方向へ移動させることが可能であり、鏝先5の先端を基板Bdへ十分近づけた状態で半田付けを行うことが出来る。
また、半田処理装置Xは、鏝先5に向けて冷却媒体を噴射するための噴射機構7が設けられている。本実施形態の例では、冷却媒体を通す管状の噴射機構7がカッター下刃22の端に固定されており、噴射機構7の先端部71が鏝先5の外周面に向けて開口していることにより、冷却媒体が鏝先5に向けて噴射される。ここでの冷却媒体は、主に、鏝先5を介して溶融した半田を冷却し、当該半田の冷却固化を促進するためのものである。当該冷却媒体は、例えば、空気(冷風)であっても良く、より効率良く冷却するためにミスト等が含まれていても良い。なお、鏝先5を冷却する手法としては、例えば、高熱伝導体(アルミや銅など)を鏝先5に接触させる手法も挙げられるが、冷却効率や作業性などの観点から、本実施形態のように冷却媒体を噴射する手法が好ましい。
また、半田処理装置Xには、当該装置が正常に機能するように各種動作を制御する制御機構CS(不図示)が設けられている。制御機構CSは、例えば、MPUやCPU等の論理回路を備え、第1アクチュエータ31、第2アクチュエータ32、ヒーター41、およびローラ61等を制御する機能を有している。また、制御機構CSは、半田処理装置X(少なくとも鏝先5を含む部分)の上下方向等への移動を制御する機能を有しており、更に、鏝先5の温度情報(例えば、非接触センサー或いは熱電対により検出される)を継続的に取得することが可能となっている。
制御機構CSは、基板Bd上に半田を供給して固着させる一連の動作が適切に遂行されるように、各部を制御する。より具体的に説明すると、制御機構CSは、鏝先5の先端が基板Bdへ近づくように半田処理装置Xを移動させた後、糸半田Wから半田片が切り出されるようにローラ61と各アクチュエータ(31、32)を制御し、鏝先5の内部に半田片が供給されるようにする。
更に制御機構CSは、この半田片が溶融するように(通常、鏝先5が約400℃となるように)ヒーター41を制御する。半田片を溶融させた後、制御機構CSは、冷却媒体を噴射させるように冷却機構7を制御し、半田の冷却固化を促進させる。制御機構CSは、例えば、半田がほぼ完全に冷却固化するまで(溶融温度より低くなるまで)冷却媒体の噴射が継続されるように、鏝先5の温度情報等に基づいて冷却機構7を制御する。
なお、先述した通り、鏝先5は熱伝導率が高くなっているため、冷却媒体の噴射によって半田を効率良く冷却することが可能である。その後、制御機構CSは、鏝先5の先端が基板Bdから離れるように半田処理装置Xを移動させ、一連の動作を完了させる。
ここで半田処理装置Xが行う半田付け動作(リード線Leを基板Bd上のランドLdに半田付けする動作)の流れについて、図4を参照しながらより詳細に説明する。なお、この半田付け動作は、基板Bd上に半田を供給して固着させる動作の一形態に該当する。また、図4の(a)、(b)、および(d)については、冷却機構7の表示を省略している。
図4(a)は、リード線Leの載置されたランドLdに向かって、鏝先5が移動していく様子を示している。この時点では、図4(a)に示す通り、リード線LeはランドLdから少し浮き上がった状態となっている。仮にリード線Leが浮き上がったまま半田付けが実施されると、半田付け後もスプリングバック等により浮き上がった状態が維持されてしまう。
しかし本実施形態では、図4(b)に示す通り、鏝先5の先端がリード線LeをランドLdへ向けて適度に押さえる状態となるまで、基板Bdに向かって鏝先5が移動するように設定されている。このような設定は、例えば、鏝先5を予め決められた位置(基板Bdの厚みやリード線Leの径サイズ等の既知情報に基づいて、適切に決められた位置)まで移動させる設定であっても良く、鏝先5の先端に加わる力(リード線Leを押さえるときに受ける反力)が既定値に達するまで鏝先5を移動させる設定であっても良い。
鏝先5の先端によって押さえられることにより、リード線Leの浮き上がりは抑えられ、リード線LeはランドLdへ良好に密着する。ランドLdの加熱は鏝先5からの輻射熱やリード線Leを介した熱伝導で行われ、ランドLdの温度が上昇する。半田処理装置Xは、この状態にて供給孔51に半田片を供給し、この半田片を溶融させる。
溶融した半田は流動性を有し、リード線Leを覆うようにしてランドLd上に接触するとともに、鏝先5の先端部分にも接触する。半田処理装置Xは図4(c)に示すように、この状態のまま鏝先5の外周面へ冷却媒体を噴射する。これにより鏝先5が急速に冷却される結果、鏝先5に接触している半田の冷却固化が促進される。
半田が溶融温度より低くなって固化した後、図4(d)に示すように、鏝先5が基板Bdから離れるように移動する。このように鏝先5がリード線Leから離れても、既に半田が固化しているため、リード線Leの浮き上がりが抑えられた状態は維持される。
なお、図4(c)に示す状態では、鏝先5の先端はランドLdへ十分に近接しており、更に、冷却媒体は斜め下方の向きへ噴射されるため、冷却媒体は溶融した半田へ直接当たらない。これにより、溶融した半田が吹き飛ばされる事態を抑制することが可能である。
このように半田処理装置Xは、噴射された冷却媒体が溶融した半田へ直接当たらないように、当該噴射の方向及び鏝先5の形状の少なくとも一方が設定されることが好ましい。上記のように噴射の方向を設定する例としては、噴射方向を斜め下方に設定する例や、溶融した半田へ向かう方向から十分に角度がつくように噴射方向を設定する例などが挙げられる。また、上記のように鏝先5の形状を設定する例としては、鏝先5の外周面から外方に突出した突出部を設ける例が挙げられる。
ここで、当該突出部を設ける場合の具体例として、フランジ形状の突出部52を設けた例を挙げて説明する。図5は、フランジ形状の突出部52が設けられた形態の鏝先5の外観図である。なお、図5の左側には、突出部52の近傍における鏝先5の断面図が示されている。本図に示すように突出部52は、鏝先5の先端付近において、外周面の全周から均一に突出した形態となっている。
フランジ形状の突出部52が設けられた鏝先5を用いる場合、例えば、図6に示すように、冷却媒体の噴射方向を斜め下方とし、突出部52の上側の面へ冷却媒体が直接当たるようにすれば良い。このようにすれば突出部52が障壁となって、冷却媒体が溶融した半田へ直接当たることを、より確実に回避することが可能である。また、このような突出部52は、本実施形態に限らず、後述する第2または第3実施形態の鏝先5に設けられるようにしても良い。
上述した通り、半田処理装置Xは、半田付け動作を実行する半田付け装置として利用可能である。そして、更に半田処理装置Xは、予めランドLd上に半田を固着させておく(予備半田を形成しておく)ための装置としても利用可能である。なお、以下の説明では、このように予備半田を形成する動作のことを、「半田付け動作」と区別するため、便宜的に「予備半田形成動作」と称することがある。
予備半田形成動作を行うようにする場合、半田処理装置Xは、鏝先5の先端が基板Bdへ接触するまで鏝先5が移動するように設定される。このような設定は、例えば、鏝先5を予め決められた位置(基板Bdの厚み等の既知情報に基づいて、適切に決められた位置)まで移動させる設定であっても良く、鏝先5の先端に加わる力(基板Bdからの反力)が既定値に達するまで鏝先5を移動させる設定であっても良い。そして、半田処理装置Xは、鏝先5の先端が基板Bdへ接触した状態にて、供給された半田を溶融させる。これにより、溶融した半田が鏝先5の先端から極力はみ出さないようにすることが可能である。
2.第2実施形態
次に第2実施形態について説明する。なお、第2実施形態は、鏝先5の先端部の形状およびこれに関する点を除き、基本的には第1実施形態と同様である。以下の説明では、第1実施形態と異なる部分の説明に重点をおき、共通する部分については説明を省略することがある。
図7は、本実施形態に係る鏝先5の外観図である。本図に示すように、鏝先5の先端部には、ベース部53および第1突部54が設けられている。ベース部53は、基板Bdへ対向する対向面53a(供給孔51を含む面)を形成している。第1突部54は、対向面53aから基板Bdの側へ突出している。
なお、図7の左側には、先端部近傍における鏝先5の断面図が、パターンAとパターンBに分けて例示されている。パターンBの場合には、供給孔51が第1突部54に一部かかる形で形成されており、パターンAの場合には、供給孔51は第1突部54にかからずに形成されている。製品仕様などに応じて、これらのパターンの何れを採用することも可能である。以下、図8と図9の説明ではパターンAが採用されており、図10の説明ではパターンBが採用されているとする。
図8は、鏝先5の先端部近傍におけるより詳細な断面図であり、鏝先5が基板Bdへ近接又は接触した状態における基板Bdの表面位置をも示している。なお、予備半田形成動作が行われる場合には、第1突部54の先端がランドLdへ接触するが、半田付け動作が行われる場合には、第1突部54と基板Bdの間においてリード線Leが介在するため、リード線Leの径サイズに応じた隙間が生じる。
これらの何れの場合であっても、第1突部54より供給孔51寄りの領域において、対向面53aと基板Bdとの間にスペースSPが形成されることになる。スペースSPは、供給孔51に供給された半田を溶融させた際に、この溶融した半田が流れ込むスペースとして機能する。
すなわち、供給孔51において溶融した半田は流動性を有するようになるが、第1突部54と基板Bdの間は、殆ど隙間が無い(或いは、リード線Leの径サイズに応じた僅かな隙間が有るに過ぎない)状態となっている。そのため当該溶融した半田は、比較的隙間が大きくなっているスペースSPの方へ流れ込むことになる。
また、溶融した半田は、自由な状態においては、表面張力によって中央部分が盛り上がることになる。しかし溶融した半田がスペースSPへ流れ込むと、溶融した半田の中央部分の上側には、対向面53aが存在する。そのため本実施形態によれば、対向面53aが、溶融した半田の盛り上がりを規制する壁として機能し、当該盛り上がりを抑えることが可能である。
なお、第1突部54の高さは、リード線Leの径サイズ或いはランドLdの大きさに応じて、調節されるようにしても良い。例えば、当該高さ(対向面53aとの段差)は、0.01〜1mmの範囲で調節されるようにし、リード線Leの径が1mmのときに0.1mmとなるようにしても良い。また、鏝先5と基板Bdとの位置関係は、供給孔51がランドLdの端部に対向するよう設定されることが好ましい。
次に、半田処理装置Xが行う半田付け動作の流れについて、図9を参照しながら説明する。なお、図9の(a)、(b)、および(d)については、冷却機構7の表示を省略している。
図9(a)は、リード線Leの載置されたランドLdに向かって、鏝先5が移動していく様子を示している。この時点では、リード線LeはランドLdから少し浮き上がった状態となっている。鏝先5は、図9(b)に示す通り、第1突部54がリード線LeをランドLdへ向けて適度に押さえる状態となるまで移動する。
第1突部54によって押さえられることにより、リード線Leの浮き上がりは抑えられ、リード線LeはランドLdへ良好に密着する。ランドLdの加熱は鏝先5からの輻射熱やリード線Leを介した熱伝導で行われ、ランドLdの温度が上昇する。半田処理装置Xは、この状態にて供給孔51に半田片を供給し、この半田片を溶融させる。
溶融した半田は流動性を有し、既に説明した通り、スペースSPへと流れ込む。スペースSPへ流れ込んだ半田は、リード線Leを覆うようにしてランドLd上に接触するとともに、ベース部53にも接触する。半田処理装置Xは図9(c)に示すように、この状態のまま鏝先5の外周面およびベース部53の上面へ冷却媒体を噴射する。これにより鏝先5が急速に冷却され、半田の冷却固化が促進される。
半田が溶融温度より低くなって固化した後、図9(d)に示すように、鏝先5が基板Bdから離れるように移動する。このように鏝先5がリード線Leから離れても、既に半田が固化しているため、リード線Leの浮き上がりが抑えられた状態は維持される。また、対向面53aが溶融した半田の盛り上がりを抑えていたため、固化した半田の盛り上がりも抑えられている。
次に、半田処理装置Xが行う予備半田形成動作の流れについて、図10を参照しながら説明する。なお、図10の(a)、(b)、および(d)については、冷却機構7の表示を省略している。
図10(a)は、基板Bdに向かって、加熱された鏝先5が移動した結果、第1突部54が基板Bdへ接触した様子を示している。ランドLdは、第1突部54からの熱伝導と対向面53aからの輻射熱によって、予備加熱される。そして、半田処理装置Xは、図10(b)に示すように供給孔51に半田片を供給し、主に供給孔51の壁面からの輻射熱によって当該半田片を溶融させる。
溶融した半田は流動性を有し、スペースSPへ流れ込んで、ランドLdに濡れ広がる。スペースSPへ流れ込んだ半田は、ランドLdに接触するとともに、ベース部53にも接触する。半田処理装置Xは図10(c)に示すように、この状態のまま、鏝先5の外周面およびベース部53の上面へ冷却媒体を噴射する。これにより鏝先5が急速に冷却され、半田の冷却固化が促進される。
半田が固化した後、図10(d)に示すように、鏝先5が基板Bdから離れるように移動する。対向面53aが溶融した半田の盛り上がりを抑えていたため、固化した半田の盛り上がりも抑えられている。
なお、第1突部54の形状は、第1突部54が基板Bdに近接又は接触した状態において、溶融した半田のスペースSPからのはみ出しを抑える形状とされていても良い。例えば、第1突部54は、対向面53aの全周を縁取りするように(すなわち、第1突部54が基板Bdに近接又は接触した状態において、スペースSPの全周を囲むように)設けられていても良い。このようにすれば、溶融した半田がスペースSPからはみ出すことを出来るだけ防ぐことが可能となる。
3.第3実施形態
次に第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態は、鏝先5の先端部の形状およびこれに関する点を除き、基本的には第1実施形態と同様である。以下の説明では、第1実施形態と異なる部分の説明に重点をおき、共通する部分については説明を省略することがある。
図11は、本実施形態に係る鏝先5の外観図である。本図に示すように、鏝先5の先端部には、ベース部53、第1突部54、および第2突部55が設けられている。ベース部53は、基板Bdへ対向する対向面53a(供給孔51を含む面)を形成している。第1突部54および第2突部55は、対向面53aから基板Bdの側へ突出している。
なお、図11の左側には、先端部近傍における鏝先5の断面図が、パターンAとパターンBに分けて例示されている。パターンBの場合には、供給孔51が第1突部54に一部かかる形で形成されており、パターンAの場合には、供給孔51は第1突部54にかからずに形成されている。製品仕様などに応じて、これらのパターンの何れを採用することも可能である。以下、図12と図13の説明ではパターンAが採用されており、図14の説明ではパターンBが採用されているとする。
図12は、鏝先5の先端部近傍におけるより詳細な断面図であり、鏝先5が基板Bdへ近接又は接触した状態における基板Bdの表面位置をも示している。なお、予備半田形成動作が行われる場合には、第1突部54および第2突部55の先端が基板Bdへ接触するが、半田付け動作が行われる場合には、第1突部54および第2突部55と基板Bdとの間においてリード線Leが介在するため、リード線Leの径サイズに応じた隙間が生じる。
これらの何れの場合であっても、第1突部54より供給孔51寄りの領域であり、かつ、第1突部54と第2突部55の間の領域において、対向面53aと基板Bdとの間にスペースSPが形成されることになる。スペースSPは、供給孔51に供給された半田を溶融させた際に、この溶融した半田が流れ込むスペースとして機能する。なお、スペースSPに溶融した半田が流れ込む原理、および、対向面53aが壁となって当該溶融した半田の中央部分の盛り上がりが抑えられることについては、第2実施形態の場合と同様である。
なお、第1突部54および第2突部55の高さは、リード線Leの径サイズ或いはランドLdの大きさに応じて、調節されるようにしても良い。例えば、当該高さ(対向面53aとの段差)は、0.01〜1mmの範囲で調節されるようにし、リード線Leの径が1mmのときに0.1mmとなるようにしても良い。また、鏝先5と基板Bdとの位置関係は、供給孔51がランドLdの端部に対向するよう設定されることが好ましい。
次に、半田処理装置Xが行う半田付け動作の流れについて、図13を参照しながら説明する。なお、図13の(a)、(b)、および(d)については、冷却機構7の表示を省略している。
図13(a)は、リード線Leの載置されたランドLdに向かって、鏝先5が移動していく様子を示している。この時点では、リード線LeはランドLdから少し浮き上がった状態となっている。鏝先5は、図13(b)に示す通り、第1突部54および第2突部55がリード線LeをランドLdへ向けて適度に押さえる状態となるまで移動する。
第1突部54および第2突部55によって押さえられることにより、リード線Leの浮き上がりは抑えられ、リード線LeはランドLdへ良好に密着する。なお、本実施形態では、第1突部54に加えて第2突部55によっても、リード線Leが押さえられる。このように半田付けの位置を跨ぐ2箇所でリード線Leが押さえられるため、第2実施形態に比べて、より確実にリード線LeをランドLdへ密着させることが可能であり、特に基板Bdやリード線Leが撓んで変形した場合に効果がある。ランドLdの加熱は鏝先5からの輻射熱やリード線Leを介した熱伝導で行われ、ランドLdの温度が上昇する。このとき2つの突起54・55からリード線Leへ熱伝導が行われるので温度上昇が速い。半田処理装置Xは、この状態にて供給孔51に半田片を供給し、この半田片を溶融させる。
溶融した半田は流動性を有し、スペースSPへと流れ込む。スペースSPへ流れ込んだ半田は、リード線Leを覆うようにしてランドLdに接触するとともに、ベース部53にも接触する。半田処理装置Xは図13(c)に示すように、この状態のまま鏝先5の外周面およびベース部53の上面へ冷却媒体を噴射する。これにより鏝先5が急速に冷却され、半田の冷却固化が促進される。
半田が溶融温度より低くなって固化した後、図13(d)に示すように、鏝先5が基板Bdから離れるように移動する。このように鏝先5がリード線Leから離れても、既に半田が固化しているため、リード線Leの浮き上がりが抑えられた状態は維持される。また、対向面53aが溶融した半田の盛り上がりを抑えていたため、固化した半田の盛り上がりも抑えられている。
次に、半田処理装置Xが行う予備半田形成動作の流れについて、図14を参照しながら説明する。なお、図14の(a)、(b)、および(d)については、冷却機構7の表示を省略している。
図14(a)は、基板Bdに向かって、加熱された鏝先5が移動した結果、第1突部54および第2突部55が基板Bdへ接触した様子を示している。ランドLdは、第1突部54および第2突部55からの熱伝導と対向面53aからの輻射熱によって、予備加熱される。そして、半田処理装置Xは、図14(b)に示すように供給孔51に半田片を供給し、主に供給孔51の壁面からの輻射熱によって当該半田片を溶融させる。
溶融した半田は流動性を有し、スペースSPへ流れ込んで、ランドLdに濡れ広がる。スペースSPへ流れ込んだ半田は、ランドLdに接触するとともに、ベース部53にも接触する。半田処理装置Xは図14(c)に示すように、この状態のまま、鏝先5の外周面およびベース部53の上面へ冷却媒体を噴射する。これにより鏝先5が急速に冷却され、半田の冷却固化が促進される。
半田が固化した後、図14(d)に示すように、鏝先5が基板Bdから離れるように移動する。対向面53aが溶融した半田の盛り上がりを抑えていたため、固化した半田の盛り上がりも抑えられている。
なお、冷却媒体を噴射してから半田の冷却固化までの時間は、半田の量や鏝の加熱温度あるいは冷却媒体の温度や噴射量等の条件によって異なるので、鏝先5の基板Bdからの離脱の時間は、前述の条件によって調節することが好ましい。また前述の鏝先5の温度情報によって半田の冷却固化を推定することも可能である。
4.その他
以上に説明した各実施形態の半田処理装置Xは、基板Bd上に半田を供給して固着させる装置であり、半田鏝部(鏝先5)と噴射部(噴射機構7)を備えている。半田鏝部は、供給孔51を有する略筒形状で、前記略筒形状の先端部が基板Bdに近接又は接触して、前記供給された半田を溶融させる。また、噴射部は、前記の近接又は接触した状態の前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進する。
半田処理装置Xによれば、前記略筒形状の先端部が基板Bdに近接又は接触して半田を溶融させるため、基板Bd上にて半田をより確実に溶融させることができ、更に近接又は接触した状態の半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射するため、その溶融した半田を速やかに冷却固化させることが可能である。このように半田処理装置Xによれば、基板Bd上へ半田を固着させる工程をより適切に行うことが可能である。
なお、携帯電話機等に使用される非接触充電用コイルの部品などでは、半田の盛り上がりを一定の高さに抑えることが要求される。この点、第2または第3実施形態の半田処理装置Xによれば、半田付け動作と予備半田形成動作の何れを行う場合にも、半田の盛り上がりを一定の高さに抑えることが可能である。
また、予備半田の中央部分が盛り上がっていると、その上にリード線を載置してヒーターツール等で押圧する際に、リード線が予備半田から滑り落ち易くなるという問題がある。この点、第2または第3実施形態の半田処理装置Xによれば、半田の盛り上がりが抑えられるため、このような問題が解消される。なお、予備半田の上面の形状については、リード線が滑り落ち難くなるようにする観点から、例えば、フラットまたは凹状とすれば良い。予備半田の上面の形状は、対向面53aの形状を変えることによって調節可能である。
また、各実施形態の半田処理装置Xにおいては、スペースSPの体積に応じて、半田の供給量が設定されていることが好ましい。このようにすれば、溶融した半田が基板上で必要以上に広がることなく、基板上に半田を適切に固着させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、発明の趣旨を逸脱しない限り、種々の改変を加えることが可能である。
1 支持部
11 壁体
13 摺動ガイド
2 カッターユニット
21 カッター上刃
211 上刃孔
212 ピン孔
22 カッター下刃
221 下刃孔
23 プッシャーピン
3 駆動機構
31 第1アクチュエータ
311 シリンダ
312 ピストンロッド
32 第2アクチュエータ
321 シリンダ
322 ピストンロッド
4 ヒーターユニット
41 ヒーター
42 ヒーターブロック
421 凹部
422 半田供給孔
43 ヒーターブロック保持部
5 鏝先
51 供給孔
6 半田送り機構
61 送りローラ
62 ガイド管
7 冷却機構
71 冷却機構の先端部
X 半田処理装置
Sa 半田鏝
W 糸半田
Bd 基板
Ld ランド
Le リード線

Claims (18)

  1. 基板上に半田を供給して固着させる半田処理装置であって、
    前記供給の経路である供給孔を有する略筒形状で、前記略筒形状の先端部が前記基板に近接又は接触して、前記供給された半田を溶融させる半田鏝部と、
    前記の近接又は接触した状態の前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進する噴射部と
    を備えたことを特徴とする半田処理装置。
  2. 前記噴射された冷却媒体が前記溶融した半田へ直接当たらないように、前記噴射の方向及び前記半田鏝部の形状の少なくとも一方が設定された請求項1に記載の半田処理装置。
  3. 前記半田鏝部は、前記略筒形状の外周面から外方に突出した突出部を有しており、
    前記噴射部は、前記突出部へ向けて前記冷却媒体を噴射する請求項2に記載の半田処理装置。
  4. 前記突出部がフランジ形状である請求項3に記載の半田処理装置。
  5. 前記先端部は、前記基板と対向する対向面と、この対向面から前記基板側へ突出した第1突部とを有し、
    第1突部が前記基板に近接又は接触した状態において、
    前記第1突部より前記供給孔寄りの領域において前記対向面と前記基板との間にスペースが形成され、
    前記スペースに前記溶融した半田が流れ込むようにして、該溶融した半田の表面張力による盛り上がりを前記対向面によって抑える請求項1から請求項4の何れかに記載の半田処理装置。
  6. 前記先端部は、前記対向面から前記基板側へ突出した第2突部をさらに有し、
    第1突部と第2突部の間に、前記スペースを形成する請求項5に記載の半田処理装置。
  7. 第1突部が前記基板へ接触するようにした請求項5または請求項6に記載の半田処理装置。
  8. 第1突部および第2突部が前記基板へ接触するようにした請求項6に記載の半田処理装置。
  9. 前記基板上に載置されたリード線を該基板に半田付けする請求項5または請求項6に記載の半田処理装置であって、
    第1突部が前記基板に近接した状態において、第1突部が前記リード線を前記基板へ向けて押さえるようにした半田処理装置。
  10. 前記基板上に載置されたリード線を該基板に半田付けする請求項6に記載の半田処理装置であって、
    第1突部及び第2突部が前記基板に近接した状態において、第1突部および第2突部が前記リード線を前記基板へ向けて押さえるようにした半田処理装置。
  11. 第1突部が前記基板に近接又は接触した状態において、第1突部が、前記溶融した半田の前記スペースからのはみ出しを抑える形状である請求項5に記載の半田処理装置。
  12. 第1突部が前記基板に近接又は接触した状態において、第1突部が前記スペースの全周を囲むように設けられている請求項11に記載の半田処理装置。
  13. 前記スペースの体積に応じて、前記半田の供給量が設定されている請求項5から請求項10の何れかに記載の半田処理装置。
  14. 前記半田鏝部は、熱伝導率が100W/m・K以上である請求項1から請求項13の何れかに記載の半田処理装置。
  15. 前記半田鏝部は、
    窒化アルミニウム、タングステンカーバイド、またはボロンナイトライドのセラミック材質により形成されている請求項1から請求項14の何れかに記載の半田処理装置。
  16. 前記半田鏝部は、半田に対して非濡れ性である請求項1から請求項15の何れかに記載の半田処理装置。
  17. 基板上に載置されたリード線を該基板に半田付けする半田処理装置であって、
    半田の供給経路である供給孔を有する略筒形状で、前記供給された半田を溶融させる半田鏝部と、前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進する噴射部とを備え、
    前記半田鏝部は、前記基板と対向する対向面と、この対向面から前記基板側へ突出した第1突部とを有する先端部を備え、
    前記リード線を前記基板に半田付けする際に、第1突部が前記リード線を前記基板に向けて押さえるようにした状態で、前記噴射部から前記半田鏝部へ向けて冷却媒体を噴射し、前記溶融した半田の冷却固化を促進させて、前記リード線の前記基板からの浮き上がりを抑制することを特徴とする半田処理装置。
  18. 前記先端部は、前記対向面から前記基板側へ突出した第2突部をさらに有し、
    第1突部と第2突部とが前記リード線を前記基板に向けて押さえるようにした請求項17に記載の半田処理装置。
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