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JP2016061713A - 回転角度センサ及びそれを備えたブラシレスモータ並びにそれを搭載した電動パワーステアリング装置及び車両 - Google Patents

回転角度センサ及びそれを備えたブラシレスモータ並びにそれを搭載した電動パワーステアリング装置及び車両 Download PDF

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敬幸 小林
Atsuyuki Kobayashi
敬幸 小林
宏 新谷
Hiroshi Shintani
宏 新谷
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Abstract

【課題】センサとコントロールユニットを電気的に接続するための機構を別途配設する必要がなく、寸法及びコストを抑えることが可能であり、多重系を構成した場合でもセンサ間の磁気的な干渉などが発生せず、精度よく角度を検出することが可能な回転角度センサ並びにそれを搭載した電動パワーステアリング装置及び車両を提供する。【解決手段】制御基板121を有するコントロールユニット120が回転軸101の一端側に配設され、回転軸101の一端に磁石部102が固定され、制御基板121の磁石部102に対向する位置に磁気検出素子122が設置され、磁気検出素子122により回転軸101の回転角度を検出する。【選択図】図4

Description

本発明は、制御基板を有するコントロールユニットをブラシレスモータのロータ回転軸の出力側と反対側に装着した構成であり、ブラシレスモータのロータ回転軸の軸端に磁石部を固定し、その磁石部の回転角度を制御基板上に設置した磁気検出素子により磁気的に検出する回転角度センサ及びそれを備えたブラシレスモータ並びにそれを搭載した電動パワーステアリング装置及び車両に関する。
車両に搭載される電動パワーステアリング装置は、少なくとも操舵トルクに基づいて演算された電流指令値により、車両の操舵系にモータ(例えばブラシレス3相モータ)によるアシスト力を付与するものであり、ブリッジ回路で成るインバータによって駆動制御される。
モータを制御するモータ制御装置を搭載した装置として電動パワーステアリング装置(EPS)があり、電動パワーステアリング装置は、車両のステアリング機構にモータの回転力で操舵補助力(アシスト力)を付与するものであり、インバータから供給される電力で制御されるモータの駆動力を、ギア等の伝達機構により、ステアリングシャフト或いはラック軸に操舵補助力を付与する。
かかる従来の電動パワーステアリング装置は、操舵補助力のトルクを正確に発生させるため、モータ電流のフィードバック制御を行っている。フィードバック制御は、操舵補助指令値(電流指令値)とモータ電流検出値との差が小さくなるようにモータ印加電圧を調整するものであり、モータ印加電圧の調整は、一般的にPWM(パルス幅変調)制御のデューティの調整で行っており、モータとしては保守性に優れたブラシレスモータが一般的に使用されている。
電動パワーステアリング装置の一般的な構成を図1に示して説明すると、ハンドル1のコラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)2は減速部内の減速ギア3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a,6bを経て、更にハブユニット7a,7bを介して操向車輪8L,8Rに連結されている。また、コラム軸2には、ハンドル1の操舵トルクを検出するトルクセンサ10及び操舵角θを検出する舵角センサ14が設けられており、ハンドル1の操舵力を補助するモータ20が減速ギア3を介してコラム軸2に連結されている。電動パワーステアリング装置を制御するコントロールユニット(ECU)30には、バッテリ13から電力が供給されると共に、イグニションキー11を経てイグニションキー信号が入力される。コントロールユニット30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTsと車速センサ12で検出された車速Vsとに基づいてアシスト(操舵補助)指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御指令値Vrefによって、EPS用モータ20に供給する電流を制御する。
なお、舵角センサ14は必須のものではなく、配設されていなくても良く、また、モータ20に連結されたレゾルバ等の回転位置センサから操舵角を取得することも可能である。
コントロールユニット30には、車両の各種情報を授受するCAN(Controller Area Network)40が接続されており、車速VsはCAN40から受信することも可能である。また、コントロールユニット30には、CAN40以外の通信、アナログ/ディジタル信号、電波等を授受する非CAN41も接続可能であり、電子部品等を装着された制御基板を有している。
コントロールユニット30は主としてCPU(MCU、MPU等も含む)で構成されるが、そのCPU内部においてプログラムで実行される一般的な機能を示すと図2のようになる。
図2を参照してコントロールユニット30の機能及び動作を説明すると、トルクセンサ10で検出された操舵トルクTs及び車速センサ12で検出された(若しくはCAN50からの)車速Vsは、電流指令値Iref1を演算する電流指令値演算部31に入力される。電流指令値演算部31は、入力された操舵トルクTs及び車速Vsに基づいてアシストマップ等を用いて、モータ20に供給する電流の制御目標値である電流指令値Iref1を演算する。電流指令値Iref1は加算部32Aを経て電流制限部33に入力され、最大電流を制限された電流指令値Irefmが減算部32Bに入力され、フィードバックされているモータ電流値Imとの偏差I(Irefm−Im)が演算され、その偏差Iが操舵動作の特性改善のためのPI制御部35に入力される。PI制御部35で特性改善された電圧制御指令値VrefがPWM制御部36に入力され、更に駆動部としてのインバータ37を介してモータ20がPWM駆動される。モータ20の電流値Imはモータ電流検出器38で検出され、減算部32Bにフィードバックされる。インバータ37は駆動素子としてFETが用いられ、FETのブリッジ回路で構成されている。
加算部32Aには補償信号生成部34からの補償信号CMが加算されており、補償信号CMの加算によって操舵システム系の特性補償を行い、収れん性や慣性特性等を改善するようになっている。補償信号生成部34は、セルフアライニングトルク(SAT)34−3と慣性34−2を加算部34−4で加算し、その加算結果に更に収れん性34−1を加算部34−5で加算し、加算部34−5の加算結果を補償信号CMとしている。
このような電動パワーステアリング装置で使用されるモータは、高出力化、小型化、低騒音化の要求より、通常ブラシレスモータが採用される。このブラシレスモータには、ロータの磁極位置検出センサが必要になるが、そのロータの磁極位置検出センサとしてレゾルバを用いる場合、レゾルバのロータに対するステータの回転方向の位置を高精度に調整する必要がある。
このため、組付性も考慮して、出力側におけるモータケースの外側にレゾルバを配置して、外部からレゾルバステータの位置調整を可能としたもの(例えば特許第3881351号公報(特許文献1))や、モータケース内にレゾルバを収納し、モータケース内部のレゾルバステータを外部から回転させる構造のもの(例えば特開2006−320189号公報(特許文献2))などが提案されている。
しかしながら、ロータ回転軸が突出した出力側にレゾルバを設けた場合には、例えばモータケースの出力側にあるフランジが大型化し、形状も複雑化し、部品点数も増加してしまう。また、モータケース内部にレゾルバを収納する構造の場合には、モータケース内部のレゾルバステータを外部から回転させなければならないため、構造の複雑化及び部品点数の増加を招く。このため、いずれの場合も高コスト化、組付性及び搭載性の悪化が避けられない。しかも、内部にレゾルバを配置する後者の場合には、レゾルバがモータのコイルからの熱の影響を受け易くなるなどの不具合が生じる。
かかる問題を解決したブラシレスモータ(角度センサ)として、特開2009−177968号公報(特許文献3)に示されるものがある。即ち、特許文献3のブラシレスモータ(角度センサ)は、図3に示すようにロータのロータ回転軸101がブラシレスモータ本体100に軸受を介して収容された構造であって、モータケース内にはステータも収容されている。モータケースの前方側は、ロータの回転力を回転軸101により出力する出力側であり、当該モータケースの背面側の壁部には、回転軸101が貫通し、当該回転軸101がモータケースの外側まで突出しており、回転軸101の突出部分には角度センサとしてレゾルバ110が同軸に連結されている。
また、ブラシレスモータ100の背面側(レゾルバ110の外側)にはコントロールユニット(ECU)120が配設され、レゾルバ110の駆動信号及び角度検出信号の授受をハーネス111及びコネクタ112を介して、内臓の制御基板121との間で行うようになっている。
特許第3881351号公報 特開2006−320189号公報 特開2009−177968号公報
このように従来の構成では、ブラシレスモータの回転角度センサとしてレゾルバが使用されている。そのため、レゾルバとコントロールユニットを電気的に接続するために、ハーネスやコネクタなどの接続部品が必要になっている。また、従来の構成では、機能継続のために多重系を構成する場合、レゾルバを2つ直列に並べる必要があるため、センサに必要なサイズが2倍になってしまい、大型化する問題がある。更に、多重系を構成するために複数のレゾルバを使用した場合、それぞれのレゾルバで交流磁場を発生させるため、レゾルバ間に磁気的な干渉が発生し、検出精度が悪化してしまう問題が生じる。
本発明は上述のような事情よりなされたものであり、本発明の目的は、センサとコントロールユニットを電気的に接続するための機構を別途配設する必要がなく、寸法及びコストを抑えることが可能であり、多重系を構成した場合でもセンサ間の磁気的な干渉などが発生せず、精度よく角度を検出することが可能な回転角度センサ及びそれを備えたブラシレスモータ並びにそれを搭載した電動パワーステアリング装置及び車両を提供することにある。
本発明は回転角度センサに関し、本発明の上記目的は、制御基板を有するコントロールユニットが回転軸の一端側に配設され、前記回転軸の一端に磁石部が固定され、前記制御基板の前記磁石部に対向する位置に磁気検出素子が設置され、前記磁気検出素子により前記回転軸の回転角度を検出するようになっていることにより達成される。
また、本発明はブラシレスモータに関し、本発明の上記目的は、ロータ回転軸の出力側とは反対側の一端に固定された磁石部を備え、制御基板を有するコントロールユニットをモータ本体の背面側に装着できる構造であり、前記磁石部に対向するように配設された前記制御基板に磁気検出素子が設置されており、前記磁気検出素子により前記ロータ回転軸の回転角度を検出する機能を具備していることにより達成される。
本発明の上記目的は、前記磁石部が円盤状の形状若しくは円盤に磁石が配設されている構造により、或いは前記磁石部が2の倍数角の多角形状若しくは多角形状に磁石が配設されている構造により、或いは記磁気検出素子が複数個設置されていることにより、より効果的に達成される。
本発明の回転角度センサによれば、制御基板を有するコントロールユニットが回転軸の一端側に配設され、回転軸の一端に磁石部が固定され、制御基板の磁石部に対向する位置に磁気検出素子が設置され、磁気検出素子により回転軸の回転角度を検出するようになっている。また、ブラシレスモータでは、ロータ回転軸の軸端に磁石部が固定され、コントロールユニットの制御基板上に磁気検出素子を設置する構成となっている。
このため、本発明によれば、磁石部とコントロールユニットの磁気検出素子を電気的に接続するための機構を別途構成する必要がなく、寸法及びコストを抑えることができる。
電動パワーステアリング装置の概要を示す構成図である。 電動パワーステアリング装置のコントロールユニット(ECU)の構成例を示すブロック図である。 従来の角度センサ付きブラシレスモータの構造例を示す断面図である。 本発明の角度センサ付きブラシレスモータ(第1実施形態)の構造例を示す断面図である。 磁石部の構造例を示す平面図である。 本発明の角度センサ付きブラシレスモータ(第2実施形態)の構造例を示す断面図である。
本発明は、制御基板を有するコントロールユニットが回転軸の一端側に配設され、回転軸の一端に円盤状又は2の倍数角の多角形状の磁石部が固定されると共に、磁石部にはN極及びS極が備えられており、制御基板の磁石部に対向する位置に、磁気抵抗効果素子(MR,AMR,GMR等)、磁気インピーダンス素子などの磁気検出素子が1個若しくは2個以上の複数個設置され、磁気検出素子により回転軸の回転角度を絶対角で検出するようになっている回転角度センサである。
また、かかる構造の回転角度センサを備えたブラシレスモータでは、ロータ回転軸の出力側とは反対側の一端に固定された磁石部を備え、制御基板を有するコントロールユニットをモータ本体の背面側に装着できる構造であり、N極及びS極を備えた磁石部に対向するように配設された制御基板に、磁気検出素子が1個若しくは2個以上の複数個設置されており、磁気検出素子によりロータ回転軸の回転角度を絶対角で検出する機能を具備している。
コントロールユニットの制御基板上に磁気検出素子を設置することにより、回転角度センサとコントロールユニットを電気的に接続するための機構が別に必要なくなるため、従来構造に比べ寸法及びコストを抑えることができ、特にブラシレスモータとして電動パワーステアリング装置への適用に適している。また、磁気検出素子を2個以上の複数設置することにより、アシスト制御等の機能継続のための多重系を容易に構成することができる。
以下に、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図4は第1の実施形態を図3に対応させて示しており、ブラシレスモータ本体100のロータ回転軸101の出力側とは反対側の一端に円盤状の磁石部102が固定されている。磁石部102の平面図は例えば図5(A)に示すようになっており、円盤部材の上半分がN極、下半分がS極で構成されている。N極及びS極の磁石そのもので構成しても、円盤に磁石を配設(埋め込み等)して構成しても良い。また、磁石部は図5(B)又は(C)に示すように、2の倍数角の多角形状であっても良く、この場合にも、多角形状の上半分がN極、下半分がS極で構成され、N極及びS極の磁石そのもので構成しても、多角形状の基板に磁石を配設(埋め込み等)して構成しても良い。なお、図示する上下関係は一例であり、当然他の任意方向に対しても2分されていれば良い。
また、ブラシレスモータ本体100の背面側には、制御基板121を有するコントロールユニット120が装着できるようになっていると共に、磁石部102に対向する制御基板121上に、磁気抵抗効果素子(MR,AMR,GMR等)、磁気インピーダンス素子などの磁気検出素子122が設置されている。磁気検出素子122は非接触で磁石部102の回転を検出できるので、磁気検出素子122と磁石部102との間の配線は不要である。
このような構造で、ブラシレスモータが駆動されるとロータ回転軸101が回転し、ロータ回転軸101の一端に固定されている磁石部102も連動して回転する。磁石部102の回転は磁気的に磁気検出素子122で検出することができ、回転角度を検出することができる。
従来の構成では、ブラシレスモータの回転角度センサとしてレゾルバが使用されているため、レゾルバとコントロールユニットを電気的に接続するために、ハーネスやコネクタなどの接続部品が必要になっている。しかしながら、本発明では、ブラシレスモータの回転軸の軸端に磁石部、コントロールユニットの制御基板上に磁気検出素子を設置する構成となっているため、回転角度センサとコントロールユニットを電気的に接続するための機構を別途構成する必要がなく、寸法及びコストを抑えることができる。
なお、本発明の回転角度センサは絶対値での検出が可能であり、センサの電源を入れただけで角度を検出することができる。従って、回転軸101が回転しなくても、角度を検出することができる。
図6は第2の実施形態を図4に対応させて示しており、本実施形態では多重系を構成するために2個の磁気検出素子123A及び123Bを制御基板に設置している。2個の磁気検出素子123A及び123Bを設置しているため、一方の磁気検出素子123A又は123Bが故障若しくは異常となっても、角度検出を継続することができ、機能の継続が可能である。
従来のレゾルバを使用した構成では、機能継続のために多重系を構成する場合、レゾルバを2つ直列に並べる必要があるため、センサに必要なサイズが2倍になってしまい、更にそれぞれのレゾルバで交流磁場を発生させるため、レゾルバ間に磁気的な干渉が発生し、検出精度が悪化してしまう。しかしながら、本発明では、磁気検出素子を複数使用することにより、サイズやコストを抑えながら、しかも容易にかつ簡易な構造で、機能継続のための多重系を構成することが可能である。
また、回転軸に固定された磁石部の回転角度を複数の磁気検出素子により検出するため、多重系にしたことによるセンサ間の磁気的な干渉などは発生しないため、精度よく角度を検出することが可能である。
1 ハンドル
2 コラム軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)
10 トルクセンサ
12 車速センサ
14 舵角センサ
20 モータ
30、120 コントロールユニット(ECU)
100 ブラシレスモ−タ本体
101 回転軸(出力軸)
102、102A,102B 磁石部
110 レゾルバ
111 ハーネス
112 コネクタ
121 制御基板
122,123A,123B 磁気検出素子

Claims (10)

  1. 制御基板を有するコントロールユニットが回転軸の一端側に配設され、前記回転軸の一端に磁石部が固定され、前記制御基板の前記磁石部に対向する位置に磁気検出素子が設置され、前記磁気検出素子により前記回転軸の回転角度を検出するようになっている回転角度センサ。
  2. 前記磁石部が円盤状の形状若しくは円盤に磁石が配設されている構造の請求項1に記載の回転角度センサ。
  3. 前記磁石部が2の倍数角の多角形状若しくは多角形状に磁石が配設されている構造の請求項1に記載の回転角度センサ。
  4. 前記磁気検出素子が複数個設置されている請求項1乃至3のいずれかに記載の回転角度センサ。
  5. ロータ回転軸の出力側とは反対側の一端に固定された磁石部を備え、制御基板を有するコントロールユニットをモータ本体の背面側に装着できる構造であり、前記磁石部に対向するように配設された前記制御基板に磁気検出素子が設置されており、
    前記磁気検出素子により前記ロータ回転軸の回転角度を検出する機能を具備しているブラシレスモータ。
  6. 前記磁石部が円盤状の形状若しくは円盤に磁石が配設されている構造の請求項5に記載のブラシレスモータ。
  7. 前記磁石部が2の倍数角の多角形状若しくは多角形状に磁石が配設されている構造の請求項5に記載のブラシレスモータ。
  8. 前記磁気検出素子が複数個設置されている請求項5乃至7のいずれかに記載のブラシレスモータ。
  9. 請求項5乃至8のいずれかに記載のブラシレスモータを搭載し、少なくとも操舵トルクに基づいて演算された電流指令値により、車両の操舵系にアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置。
  10. 請求項9に記載の電動パワーステアリング装置を搭載している車両。
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