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JP2016042418A - 有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネル及び有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法 Download PDF

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JP2016042418A
JP2016042418A JP2014165491A JP2014165491A JP2016042418A JP 2016042418 A JP2016042418 A JP 2016042418A JP 2014165491 A JP2014165491 A JP 2014165491A JP 2014165491 A JP2014165491 A JP 2014165491A JP 2016042418 A JP2016042418 A JP 2016042418A
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幹男 馬場
Mikio Baba
幹男 馬場
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

【課題】 有機EL素子の固体封止において、シール内の吸湿機能付き樹脂を増やしてもパネル端面のシール断面積を増やすことなく、且つフレキシブル性を保つ事が可能な有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供する。【解決手段】有機エレクトロルミネッセンスパネルは、フレキシブル基板21上に、少なくとも第一電極22、有機発光層を含む有機発光媒体層23、第二電極24、封止基板33がこの順に積層される。封止基板33は、有機発光媒体層23を覆うように配置された吸湿機能付き樹脂26と、吸湿機能付き樹脂の外周を囲むシール剤27と、吸湿機能付き樹脂およびシール剤の上に設けた金属箔30とを有する。金属箔30は、吸湿機能付き樹脂26と対向する部分に凹状の掘り込み部30aを有し、その掘り込み部30a内に、吸湿機能付き樹脂の第二電極24とは反対側の面側の部分が位置する。【選択図】 図1

Description

本発明は、テレビ、パソコンモニタ、携帯電話等の携帯端末などに使用されるフラットパネルディスプレイや、面発光光源、照明、発光型広告体などに利用される有機エレクトロルミネッセンスパネル(以下、有機ELパネルとも呼ぶ)及び有機ELパネルの製造方法に関する。
有機ELパネルは、広視野角、応答速度が速い、低消費電力などの利点から、ブラウン管や液晶ディスプレイに替わるフラットパネルディスプレイとして期待されている。
有機ELパネルは、少なくともどちらか一方が透光性を有する二枚の電極(陽極層と陰極層)の間に、有機発光媒体層を挟持した構造であり、両電極間に電圧を印可し電流を流すことにより有機発光媒体層で発光が生じる自発光型の表示素子である。しかし、有機ELパネルは、大気中の水分や酸素の影響により劣化するといった問題があるため、吸湿層を内包させるために金属やガラスにスペース(以下、掘り込み部)を作製し、掘り込み部に吸湿層を形成している(図5)。
前記に記載の内包する吸湿層は吸湿機能を持った粒子をバインダー樹脂に練り込み、シート状に加工したものを貼り付ける方法(特許文献1参照)や、吸湿機能を持った粒子を樹脂或いは液体中に分散させたものを塗布するなどの方法(特許文献2参照)などがある。しかし、いずれの手法においても吸湿剤面が第二電極と接しないような中空構造にするため、掘り込み部を形成し、その中に吸湿剤が納まるようにする必要がある。そのため掘り込み部の加工コストや、中空構造による熱伝導性に問題があり、更には大型化も困難となる。
そこで、前述した問題を解決するために図6に示すように平板上に有機充填層を設けその中に吸湿機能付き樹脂を第二陰極を形成したEL素子基板と貼り合せた固体封止構造にする提案もされている(特許文献3参照)。しかしながら、封止基板がフラットなため吸湿容量を稼ごうとすると吸湿機能付き樹脂のギャップを上げる必要がありギャップを上げた分、側面の面積も広がるため進入面積も増えることになりトレードオフの関係となり容量を増やした効果が薄れるという問題があった。
特開2002−280166号公報 特開2003−163076号公報 特開2009−037808号公報
本発明は、前記のような点に鑑みてなされたものであり、有機ELパネルでの固体封止において、有機充填層内の吸湿機能付き樹脂を増やしてもパネル端面の樹脂面積を増やすことなく、且つフレキシブル性を保つ事が可能な有機ELパネルを提供することを目的とする。
課題を解決するために、本発明の一態様である有機エレクトロルミネッセンスパネルは、基板上に、少なくとも第一電極、有機発光層を含む有機発光媒体層、第二電極、封止層がこの順に積層され、前記封止層は、前記有機発光媒体層を覆うように配置された吸湿機能付き樹脂と、前記吸湿機能付き樹脂の外周を囲むシール剤と、前記吸湿機能付き樹脂および前記シール剤の上に設けた金属箔と、を有し、前記金属箔は、前記吸湿機能付き樹脂と対向する部分に凹状の掘り込み部を有し、その掘り込み部内に、前記吸湿機能付き樹脂の第二電極とは反対側の面側の部分が位置することを特徴とする。
また、本発明の一態様である有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法は、基板上に少なくとも第一電極、有機発光層を含む有機発光媒体層、第二電極、封止層をこの順に積層する際に、
前記封止層の積層は、
第二電極側上に吸湿機能付き樹脂を形成し、前記吸湿機能付き樹脂の外周を囲むようにシール剤を形成し、前記吸湿機能付き樹脂および前記シール剤上に、前記吸湿機能付き樹脂と対向する部分が凹状の掘り込み部を有する金属箔を形成し、前記金属箔上に粘着剤を介してポリマーフィルムを形成することを特徴とする。
本発明は、封止層に金属箔を備え、その金属箔に掘り込み部を設ける事により、パネル端面のシール剤断面積の増加を抑えつつ、第二電極上の吸湿機能付き樹脂の容量を増やす事が可能となり、且つフレキシブルも維持する事が可能になり、封止性能を向上させた有機エレクトロルミネッセンスパネルを提供する事が出来る。
本発明の実施形態に係る掘り込み金属箔付き有機エレクトロルミネッセンスを示す断面図である。 本発明の実施形態に係る素子基板を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る封止基板を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る他の封止基板を示す断面図である。 従来の有機エレクトロルミネッセンスパネルを示す断面図である 従来の平板封止基板を用いた有機エレクトロルミネッセンスパネル断面図である。
次に、発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
以下に、本発明の有機ELパネル及びその製造方法の例を説明するが、これに限定するものではない。また、以下の例では、有機ELパネルとしてトップエミッション構造を例として挙げるが、両面発光構造やボトムエミッション構造などでも適用できる。
図3は本発明の有機エレクトロルミネッセンスパネルの実施形態を示す断面図である。
本実施形態の有機エレクトロルミネッセンスパネルは、平板基板であるフレキシブル基板21上に、少なくとも第一電極22と有機発光媒体層23と第二電極24とを積層してなる有機EL素子を複数備えている。より詳細には、フレキシブル基板21上にパターン形成された複数の第一電極22と、複数の第一電極22上に形成された複数の有機発光媒体層23と、複数の有機発光媒体層23を覆うように形成された第二電極24と、第二電極24を覆う封止基板33を有する。封止基板33は封止層を構成する。
封止基板33は、吸湿機能付き樹脂26、シール剤27、凹状の掘り込み部30aが形成された金属箔30、粘着剤31、ポリマーフィルム32から構成され、吸湿機能付き樹脂26は、有機発光媒体層23を水蒸気、その他ガスを吸収するために設けられる。吸湿機能付き樹脂26は、第二電極24を覆うように形成され、シール剤27は、吸湿機能付き樹脂26の外周に配置されて当該吸湿機能付き樹脂26の外周を覆う。シール剤27は間隔調整部材としてのシールスペーサー28を含む。金属箔30は、掘り込み部30aを吸湿機能付き樹脂26に対向させた状態で、吸湿機能付き樹脂26及びシール剤27上の配置される。
ここで、金属箔30は、シール剤27と対向する部分の膜厚よりも、吸湿機能付き樹脂26と対向する部分の膜厚を薄くすることで、吸湿機能付き樹脂26と対向する側の面に凹状の掘り込み部30aが形成されている。
本実施形態のフレキシブル基板21としては、プラスチックフィルムなど可撓性を有する基板が使用できる。特に、基板側から発光を取り出すボトムエミッション型の場合には基板の材料として透光性のある材料を用いる。透光性のある基材の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエーテルサルフォン、ポリカーボネート等のプラスチックフィルムが適用でき、そのプラスチックフィルムに、後述する第一電極22が少なくとも形成される。アクティブマトリックス方式の有機EL素子を形成する場合には、基板としては薄膜トランジスタ(TFT)が形成された駆動用基板とし、用いる薄膜トランジスタとしては、公知の薄膜トランジスタを用いることができる。具体的には、主として、ソース/ドレイン領域及びチャネル領域が形成される活性層、ゲート絶縁膜及びゲート電極から構成される薄膜トランジスタが挙げられる。薄膜トランジスタの構造としては、特に限定されるものではなく、例えば、スタガ型、逆スタガ型、ボトムゲート型、トップゲート型、コプレーナ型等が挙げられる。薄膜トランジスタの半導体層の材料としては、ポリチオフェンやポリアニリン、銅フタロシアニンやペリレン誘導体等の材料を用いてもよく、また、アモルファスシリコンやポリシリコン、金属酸化物を用いてもよい。さらに、前記基板のどちらかの面にカラーフィルタ層や光散乱層、光偏光層等を基板に設けてもよい。
これらのフレキシブル基板21は、あらかじめ加熱処理を行うことにより、基板内部あるいは表面の水分を極力低減させることが望ましい。また、フレキシブル基板21上に積層される材料に応じて、密着性を向上させるために、超音波洗浄処理、コロナ放電処理、プラズマ処理、UVオゾン処理などの表面処理を施してから使用することが好ましい。
次に、このフレキシブル基板21上に第一電極22を形成する。
薄膜トランジスタを有機ELディスプレイのスイッチング素子として機能するように接続するために、薄膜トランジスタのドレイン電極と、有機ELディスプレイの各画素を構成する有機EL素子の第一電極22とが電気的に接続される。薄膜トランジスタとドレイン電極と有機ELパネルの第一電極22との接続は、平坦化膜を貫通するコンタクトホール内に形成された接続配線を介して行われる。
また、フレキシブル基板21上に形成される第一電極22は隔壁25によって区画され、各画素に対応した画素電極となる。第一電極22の材料としては、ITOなど仕事関数の高い材料を選択することが好ましく、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物や、金、白金などの金属材料や、これら金属酸化物や金属材料の微粒子をエポキシ樹脂やアクリル樹脂などに分散した微粒子分散膜を、単層もしくは積層したものをいずれも使用することができる。本説明においてはトップエミッション型の有機ELディスプレイであるため、第一電極として正孔注入性と反射性が必要なAgやAlのような金属材料の上にITO膜を積層すればよい。第一電極22の膜厚は、有機ELディスプレイの素子構成により最適値が異なるが、単層、積層にかかわらず、10nm以上1000nm以下であり、より好ましくは、300nm以下である。
第一電極22の形成方法としては、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの乾式成膜法や、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、ダイコート法などの湿式成膜法などを用いることができる。
第一電極22を形成後、隣接する陽極パターンの間にフォトリソグラフィ法により隔壁25が形成される。さらに詳しくは、感光性樹脂組成物を基板に塗布する工程と、パターン露光、現像、焼成して隔壁パターンを形成する工程を少なくとも有する。
隔壁25は画素に対応した発光領域を区画するように形成する。一般的にアクティブマトリクス駆動型の表示装置は各画素に対して第一電極22が形成され、それぞれの画素ができるだけ広い面積を占有しようとするため、第一電極22の端部を覆うように形成される隔壁の最も好ましい形状は格子状を基本とする。
また、隔壁25を多段状にすることもでき、その場合には基板上の全面に形成されたSiOやSiNからなる絶縁性の無機膜をフォトリソグラフィ工程により画素を区切る格子状に形成して1段目の隔壁とし、該1段目の隔壁上に感光性樹脂からなる2段目の隔壁をフォトリソグラフィ法により形成する。
隔壁25を形成する感光性材料としてはポジ型レジスト、ネガ型レジストのどちらであってもよく、市販のもので構わないが、絶縁性を有する必要がある。隔壁が十分な絶縁性を有さない場合には隔壁を通じて隣り合う画素電極に電流が流れてしまい表示不良が発生してしまう。また、TFTの誤作動により適正な表示ができないことがある。感光性材料としては、具体的にはポリイミド系、アクリル樹脂系、ノボラック樹脂系、フルオレン系といったものが挙げられるが、これに限定するものではない。また、有機ELディスプレイの表示品位を上げる目的で、光遮光性の材料を感光性材料に含有させても良い。さらに、必要に応じて撥水剤を添加したり、プラズマやUVを照射して形成後にインクに対する撥液性を付与したりすることもできる。
隔壁25を形成する感光性樹脂はスピンコーター、バーコーター、ロールコーター、ダイコーター、グラビアコーター等の公知の塗布方法を用いて塗布される。次に、パターン露光、現像して隔壁パターンを形成する工程では、従来公知の露光、現像方法により隔壁部のパターンを形成できる。また焼成に関してはオーブン、ホットプレート等での従来公知の方法により焼成を行うことができる。
隔壁25は、厚みが0.5μmから5.0μmの範囲にあることが望ましい。これは、異なる発光色を有する有機発光材料を溶媒に溶解または分散させた有機発光インキを用いて画素ごとに塗り分けをおこなう場合、隣接する画素との混色を防止することが出来る。隔壁が低すぎると隣接画素間でのリーク電流の発生やショートの防止、有機発光インキの混色防止の効果が得られないことがあり注意が必要である。
第一電極上に有機発光媒体層23が形成される。
有機発光媒体層23は、電圧の印加によって発光する有機発光層を含む。有機発光媒体層23は、この有機発光層だけから成る単独の層によって構成されていても良いが、この発光層に加えて、発光効率を向上させる発光補助層を積層した積層構造から構成されたものであっても良い。発光補助層としては、正孔輸送層、正孔注入層、電子輸送層、電子注入層等が挙げられる。
正孔輸送材料の例としては、銅フタロシアニン、テトラ(t−ブチル)銅フタロシアニン等の金属フタロシアニン類及び無金属フタロシアニン類、キナクリドン化合物、1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン、N,N’−ジ(1−ナフチル)−N,N’−ジフェニル−1,1’−ビフェニル−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン系低分子正孔注入輸送材料や、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリビニルカルバゾール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)とポリスチレンスルホン酸との混合物などの高分子正孔輸送材料、ポリチオフェンオリゴマー材料、CuO,Cr,Mn,FeOx(x〜0.1),NiO,CoO,Pr,AgO,MoO,Bi,ZnO,TiO,SnO,ThO,V,Nb,Ta,MoO,WO,MnOなどの無機材料、その他既存の正孔輸送材料の中から選ぶことができる。
高分子ELディスプレイに使用される有機ELパネルの場合には、正孔輸送材料に、インターレイヤ層を形成することが好ましい。インターレイヤ層に用いる材料として、ポリビニルカルバゾール若しくはその誘導体、側鎖若しくは主鎖に芳香族アミンを有するポリアリーレン誘導体、アリールアミン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体などの、芳香族アミンを含むポリマーなどが挙げられる。これらの材料は溶媒に溶解または分散させ、スピンコート法等を用いた各種塗布方法や凸版印刷方法を用いて形成することができる。
発光材料としては、9,10−ジアリールアントラセン誘導体、ピレン、コロネン、ペリレン、ルブレン、1,1,4,4−テトラフェニルブタジエン、トリス(8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(8−キノリノラート)亜鉛錯体、トリス(4−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、トリス(4−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−トリフルオロメチル−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、ビス(2−メチル−5−シアノ−8−キノリノラート)[4−(4−シアノフェニル)フェノラート]アルミニウム錯体、トリス(8−キノリノラート)スカンジウム錯体、ビス〔8−(パラ−トシル)アミノキノリン〕亜鉛錯体及びカドミウム錯体、1,2,3,4−テトラフェニルシクロペンタジエン、ペンタフェニルシクロペンタジエン、ポリ−2,5−ジヘプチルオキシ−パラ−フェニレンビニレン、クマリン系蛍光体、ペリレン系蛍光体、ピラン系蛍光体、アンスロン系蛍光体、ポルフィリン系蛍光体、キナクリドン系蛍光体、N,N’−ジアルキル置換キナクリドン系蛍光体、ナフタルイミド系蛍光体、N,N’−ジアリール置換ピロロピロール系蛍光体等、Ir錯体等の燐光性発光体などの低分子系発光材料や、ポリフルオレン、ポリパラフェニレンビニレン、ポリチオフェン、ポリスピロなどの高分子材料や、これら高分子材料に前記低分子材料の分散または共重合した材料や、その他既存の蛍光発光材料や燐光発光材料を用いることができる。
電子輸送材料の例としては、2−(4−ビフェニルイル)−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、オキサジアゾール誘導体やビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリノラート)ベリリウム錯体、トリアゾール化合物等を用いることができる。また、これらの電子輸送材料に、ナトリウムやバリウム、リチウムといった仕事関数が低いアルカリ金属、アルカリ土類金属を少量ドープすることにより、電子注入層としてもよい。
有機発光媒体層23の膜厚は、単層または積層により形成する場合においても、1000nm以下であり、好ましくは50〜200nm程度である。有機発光媒体層23の形成方法としては、材料に応じて、真空蒸着法や、スリットコート、スピンコート、スプレーコート、ノズルコート、フレキソ印刷、グラビア印刷、凹版オフセット印刷、凸版オフセット印刷などのコーティング法や印刷法、インクジェット法などを用いることができる。
続いて、第二電極24を成膜する。第二電極24としては、有機発光媒体層23への電子注入効率の高い、仕事関数の低い物質を用いる。具体的にはMg,Al,Yb等の金属単体を用いたり、発光媒体と接する界面にBa、Ca、Liやその酸化物,フッ化物等の化合物を1nm程度挟んで、安定性・導電性の高いAlやCuを積層して用いることができる。または電子注入効率と安定性を両立させるため、仕事関数が低いLi,Mg,Ca,Sr,La,Ce,Er,Eu,Sc,Y,Yb等の金属1種以上と、安定なAg,Al,Cu等の金属元素との合金系を用いてもよい。具体的にはMgAg,AlLi,CuLi等の合金が使用できる。第二電極側から光を取り出す、いわゆるトップエミッション構造とする場合には透光性を有する材料を選択することが好ましい。この場合、仕事関数が低いLi,Caを薄く設けた後に、ITO(インジウムスズ複合酸化物)やインジウム亜鉛複合酸化物、亜鉛アルミニウム複合酸化物などの金属複合酸化物を積層してもよく、前記有機発光媒体層23に、仕事関数が低いLi,Caなどの金属を少量ドーピングして、ITOなどの金属酸化物を積層してもよい。第二電極24の形成方法は、材料に応じて、抵抗加熱蒸着法、電子ビーム蒸着法、反応性蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法を用いることができる。第二電極24の厚さに特に制限はないが、10nm〜1000nm程度が望ましい。また、第二電極24を透光性電極として利用する場合、CaやLiなどの金属材料を用いる場合の膜厚は0.1〜10nm程度が望ましい。
前記第一電極22と有機発光媒体層23と第二電極24の積層構造(有機EL素子)は、図2に示すように、支持ガラス34に予め仮固定材35を貼り付け、その予め仮固定材35の所定の位置に、第一電極22と有機発光媒体層23と第二電極24の積層構造(有機EL素子)を所定間隔を開けて設ける。これによって、素子基板38が形成される。
次に、掘り込みのある金属箔30、粘着剤31、ポリマーフィルム32が一体となった封止基板33の加工方法について説明する。
まず金属箔30としては、アルミ箔などの軟らかい金属箔を採用する。
まず初めに金属箔30の掘り込み部30aの形成は、外形サイズを加工する抜き型に凸加工を施す。具体的には外形カット用の刃と掘り込み部30aを形成する凸部をエッチング刃作製時に形成し、この抜き型を用いて金属箔側から抜くことにより、所定の外形と掘り込み部30aを同時に形成させることができる。つまりこれまで掘り込みガラスを作製するようなフッ酸を用いたエッチングやサンドブラストとの様な高コストな加工方法を用いずに、掘り込み部30aが形成されるため、シール剤27の断面積は増やさず掘り込み量の分、吸湿機能付き樹脂26の容量を増やす事が可能となる。また、金属箔30の掘り込み部30aの厚みは20μm以上が望ましい。厚みが20μm未満の場合、金属箔にピンホールが発生しやすくなる。ピンホールがあると、金属箔上に設けている粘着剤31或いはポリマーフィルム32から水分がピンホールを通じて内部に浸入する。その結果、吸湿機能付き樹脂26の許容吸湿容量に悪影響を及ぼし、最終的にダークスポットなどの非発光部の発生を助長してしまう。
また、粘着剤31の厚みは、掘り込み部30aの掘り込み深さの2倍以上とする。
その理由としては、掘り込み部30aを形成する際に、掘り込みの影響により、金属箔30の掘り込み部30aと反対側の面(すなわち、粘着剤31との接着面)に少なからず凸部が形成される。そのため、その凸部を吸収し平坦性を確保できる厚みとして、粘着剤の厚みは掘り込み深さの2倍以上であることが望ましい。
次に、図3に示すように、支持ガラス34に予め仮固定材35を貼り付け、その予め仮固定材35の所定の位置に、加工後の封止基板33を多面付けに貼り付ける。
加工後の封止基板33上の外周部に沿って無端環状になるようにシール剤27を閉ループで塗布する。次に閉ループのシール剤27の内側に吸湿機能付き樹脂26(図3では不図示)を塗布する。最後に支持ガラス34の外周に閉ループの外周シール剤36を塗布することで、多面付け封止基板37(図3参照)となる。
前記封止基板33上のシール剤27としての接着剤は、有機ELユニットへの影響を考慮すると光硬化型の接着層が好ましい。例えば、エステルアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、メラミンアクリレート、アクリル樹脂アクリレート等の各種アクリレート等の各種アクリレート、ウレタンポリエステル等の樹脂を用いたラジカル系接着層や、エポキシ、ビニルエーテル等の樹脂を用いたカチオン系接着層、チオール・エン付加型樹脂系接着層等が挙げられ、中でも酸素による阻害がなく、光照射後も重合反応が進行するカチオン系接着層が好ましい。カチオン硬化型タイプとしては、紫外線硬化型エポキシ樹脂接着層が好ましい。また、後硬化タイプの樹脂でもよい。特に好ましいものは、100mW/cm以上の紫外線を照射した際に、10秒〜90秒以内に硬化する紫外線硬化型接着層である。この時間範囲内で硬化させることにより、紫外線照射による他の構成要素への悪影響をもたらすことなく、紫外線硬化型接着層が充分に硬化して適切な接着強さを備えることができる。また、生産工程の効率の観点からも、前記の時間範囲内であることが好ましい。また、シール剤27は、材料の種類に関わらず、低透湿性かつ高接着性のものが望ましい。
シール剤27或いは外周シール剤36を封止基板33や支持ガラス34の上に形成する方法の一例として、ディスペンサー塗布方式、スクリーン印刷方式などを挙げることができる。
シールスペーサー28は、シールギャップを一定になるためそれ以上つぶれずシール線幅を制御する役割を行う。公知のスペーサーのうちから任意に選択されるが、例えば、シリカなどの無機材料あるいはスチレン系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂などの有機材料あるいは有機/無機の重合体からなるハイブリット材料などがありうる。
吸湿機能付き樹脂26の樹脂成分は、熱硬化性及び光硬化性の少なくとも一方からなる硬化物、もしくは液状の未硬化物の樹脂であり、公知の樹脂のうちから任意に選択されうるが、例えば、ウレタン系樹脂、メタクリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリイソプレン、ビニル系樹脂、エポキシ樹脂及びセルロース系樹脂からなる群から選択された樹脂である。
吸湿機能付き樹脂26の吸湿機能物質としては、化学吸湿性物質、物理吸湿性物質がある。化学吸湿性物質としては、例えば五酸化二リン(P)、酸化カルシウム(CaO)、或いは液状の3価金属を酸素分子により結合した有機金属錯体などが挙げられる。物理吸湿性物質としては、例えば酸化アルミニウム(Al)、ゼオライト(アルミナ珪酸塩)などが挙げられる。また、吸着機能付き樹脂26中の吸湿剤が固体の場合、粒径としては0.01〜0.999μm、望ましくは0.05〜0.1μmである。また、含有量としては1質量%〜90質量%、望ましくは15質量%〜65質量%である。化学吸湿性物質は1種類または数種類用いても良く、物理吸湿性物質についても同様なことが言える。
次に、仮固定材35を貼り付けた支持ガラス34に第二電極24までが多面付けされた素子基板38(図2参照)と、図3に示す封止基板37を真空中で貼り合せることで、第二電極24上に吸湿機能付き樹脂26を形成し、大気開放する事で内圧と外圧差を利用し多面付けされた基板をギャップ形成する。次に、シール剤27、外周シール剤36を硬化させるが、封止基板33は金属箔のため光を透過しない。そこで、素子基板38側から光照射するため有機発光媒体層23にダメージを与えないようマスクを設けながら光照射を行う。次に、支持ガラス34の外周に閉ループで塗布した外周シール剤36をスクライブして切り落とす。その後、封止基板の仮固定材35を支持ガラス34ごと剥がし、封止基板33のみ残す。次にフレキシブル基板21側の仮固定材35と支持ガラス34を剥がし、最後に所定のサイズにフレキシブル基板21を抜き型にて加工することによりパネルの完成である。
(変形例)
上述の実施例では封止基板37の仮固定材を支持ガラス上に外周シール剤36を設けるためのスペース分小さいサイズで貼り付けていたが、図4に示すように、封止基板33サイズと同等以上のサイズで多面付けし封止基板39にしても良い。
以上の説明してきた本発明に基づく実施形態(図1)では、従来例(図6参照)に比べ局所応力、プロセス性に優れ、水蒸気によるダークスポット、ダークエリアに対しても優れていることを確認している。
11…EL素子基板
12…第一電極
13…有機発光媒体層
14…第二電極
15…接着剤
16…乾燥剤
17…封止基板
18…隔壁
21…EL素子基板
22…第一電極
23…有機発光媒体層
24…第二電極
25…隔壁
26…吸湿機能付き樹脂
27…シール剤
28…シールスペーサー
29…平板封止基板
30…金属箔
30a 掘り込み部30a
31…粘着剤
32…ポリマーフィルム
33…封止基板
34…支持ガラス
35…仮固定材
36…外周シール剤
37…封止基板
38…素子基板
39…封止基板

Claims (8)

  1. 基板上に、少なくとも第一電極、有機発光層を含む有機発光媒体層、第二電極、封止層がこの順に積層され、
    前記封止層は、前記有機発光媒体層を覆うように配置された吸湿機能付き樹脂と、前記吸湿機能付き樹脂の外周を囲むシール剤と、前記吸湿機能付き樹脂および前記シール剤の上に設けた金属箔と、を有し、
    前記金属箔は、前記吸湿機能付き樹脂と対向する部分に凹状の掘り込み部を有し、その掘り込み部内に、前記吸湿機能付き樹脂の第二電極とは反対側の面側の部分が位置することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  2. 前記金属箔の上に粘着剤を介してフィルムが積層され、
    前記粘着剤の厚みは、前記掘り込み部の深さに対し2倍以上の厚みがある事を特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  3. 前記掘り込み部の金属箔の厚みは20μm以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  4. 前記吸湿機能付き樹脂が前記第二電極を覆うように配置されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  5. 前記吸湿機能付き樹脂は、熱硬化性及び光硬化性の少なくとも一方からなる硬化物、もしくは液状の未硬化物の樹脂であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  6. 前記吸湿機能付き樹脂に混入される吸湿機能を有する物質は、ナノサイズに粉砕されたゼオライト、シリカゲル及び活性アルミナの少なくとも一方からなる物理吸湿性物質、及びナノサイズに粉砕された酸化カルシウム、及び酸化バリウムの少なくとも一方からなる化学吸湿性物質の少なくとも一種の物質、或いは3価金属を酸素分子により結合した有機金属錯体であることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネル。
  7. 基板上に少なくとも第一電極、有機発光層を含む有機発光媒体層、第二電極、封止層をこの順に積層する際に、
    前記封止層の積層は、
    第二電極側上に吸湿機能付き樹脂を形成し、
    前記吸湿機能付き樹脂の外周を囲むようにシール剤を形成し、
    前記吸湿機能付き樹脂および前記シール剤上に、前記吸湿機能付き樹脂と対向する部分が凹状の掘り込み部を有する金属箔を形成し、
    前記金属箔上に粘着剤を介してポリマーフィルムを形成することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  8. 前記金属箔は、抜き型を用いて所定の外形サイズに抜かれて形成され、前記抜き型による打ち抜きの際に前記掘り込み部も形成されることを特徴とする請求項7に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
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