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JP2015520026A - 溶媒抽出法で処理される低有機抽出物デプスフィルター媒体 - Google Patents

溶媒抽出法で処理される低有機抽出物デプスフィルター媒体 Download PDF

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JP2015520026A
JP2015520026A JP2015516218A JP2015516218A JP2015520026A JP 2015520026 A JP2015520026 A JP 2015520026A JP 2015516218 A JP2015516218 A JP 2015516218A JP 2015516218 A JP2015516218 A JP 2015516218A JP 2015520026 A JP2015520026 A JP 2015520026A
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チェン,クゥオック−シュン
シン,ヌリペン
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イー・エム・デイー・ミリポア・コーポレイシヨン
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Abstract

目的の標的生体分子(例えば、mAb、哺乳動物細胞培養物または細菌細胞培養物)を含む、化学的に処理されて軟凝集された供給材料を含む細胞培養供給材料の一次清澄化深層濾過方法が提供され、この方法は、フラッシング所要量が有意に少なく、媒体のフラッシング後に放出される有機抽出物がより低レベルであり、ならびに一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー精密濾過ステップを使用することなく、前処理された供給材料流に対して高い処理能力を有する、ある媒体を含む一次清澄化深層濾過デバイスを利用する。約0.5μmから200μmの粒径分布を有する軟凝集された細胞残屑および/またはコロイド微粒子を含む化学的に処理されて軟凝集された供給材料を含む流体の細胞培養供給材料の一次清澄化において使用される一次清澄化深層濾過デバイスは、様々なポア等級の多孔質層を有する多孔質デプスフィルター媒体を含み、有意に少ないフラッシング所要量で、この媒体で濾過された供給材料において測定される所望のレベルの総有機抽出物(1から3ppm)を達成する。これを使用するおよび生成するキットおよび方法も提供される。

Description

関連出願
本特許出願は、全内容がすべて参照により援用される、2012年6月06日に出願された米国特許仮出願第61/656,263号明細書および2012年6月27日に出願された米国特許仮出願第61/664,999号明細書の優先権の利益を主張する。
概して、本発明は、細胞培養供給材料の一次清澄化において使用される、低有機抽出物媒体(lower organic extractable media)に関する。ある特定の実施形態において、本発明は、細胞培養供給材料などの一次清澄化深層濾過方法を提供し、この方法は、フラッシング所要量が有意に少なく、フラッシング後に多孔質媒体から放出される有機抽出物がより低レベルであり、ならびに一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー(tangential flow)精密濾過ステップを使用することなく、前処理された供給材料流に対して高い処理能力を有する、多孔質媒体を含む一次清澄化深層濾過デバイスを利用する。
モノクローナル抗体(mAb)などのタンパク質を含む医薬品グレードの生体分子の製造は、患者のための高品質製品を生産するように設計された複数の濾過、遠心分離およびクロマトグラフィーの技術を含む複雑な製造方法である。細胞培養回収物および高固形分供給原料の清澄化は、現代の生産のバッチ式バイオリアクター(≦25,000L)から回収される体積が大きいこと、ならびにその後のクロマトグラフィー操作の前に一次および二次清澄化を必要とすることが多い高細胞密度に起因して、困難な課題であり得る。従って、哺乳動物細胞およびmAbなどの細胞培養回収物および高固形分供給原料の生産方法のための回収および清澄化スキームは、過去20年くらいにわたって成し遂げられた大きな発展および評価の成果である。
哺乳動物細胞培養物およびmAbの回収技術は、高収率(>95%)および最小の細胞破壊で操作されることが現在、日常的に期待されている。生成分子の力価が高いとき、細胞のかさが高く生成物の量が多くなるほど、下流の精製ステップに難題が生じる。細胞密度が高いと、清澄化および濾過滅菌が困難になる。一般に、生成物の濃度が高いと、不純物負荷が増加し、より大きなクロマトグラフィー設備が必要となる。従って、効率および処理能力を上げる形での改良が、大いに求められている。
mAbおよび哺乳動物細胞培養の供給原料を含むものなどの高固形分供給材料を含む、供給材料、供給流、供給原料、細胞培養ブロスなどの一次清澄化により、大量のバイオマス、特に、細胞全体および他の大きな細胞残屑が除去された後、これより小さなコロイド微粒子および下流のフィルターの能力を損なう他の粒子を除去する二次清澄化が続く。通常、遠心分離が、mAbおよび哺乳動物細胞培養ブロスおよび供給原料の生産方法における一次清澄化ステップである。
mAbの製造者は、多くの時間および労力を費やして、供給原料の生成力価を高めてきた。しかしながら、高力価は、細胞培養物の生産性を高める一方で、大量のバイオマスおよび細胞残屑含有量を含む供給原料ももたらす。そのような大量のバイオマスおよび細胞残屑を含む供給材料は、遠心分離後に高濁度の遠心分離液をもたらし得る。高濁度の遠心分離液は、遠心分離の下流で使用される二次清澄化デプスフィルターおよびその後の滅菌フィルターの処理能力を低下させることが多い。処理能力の低下は、フィルターの目詰まりおよび長い処理遅延に起因して、方法のコストの増加から方法の手順の逸脱にまで及ぶ幅広い問題を引き起こす。最終的に、遠心分離を使用する一次清澄化の必要性は、バッチ間および治療用分子種間の相互汚染のリスクを低下させるために試みる、大がかりな、工程間の洗浄手順の検証を必要とする。
これは、比較的短時間で複数の生成物を処理することが望まれる、パイロットスケールまたは臨床スケールの生物学的治療薬(biotherapeutic)の生産において特に問題となる。遠心分離洗浄手順は、パイロットプラントが、異なる生体分子の生産に切り替わる能力を減速させ、生産工程間の相互汚染のリスクを大きく増加させる。さらに、遠心分離は、一次清澄化ステップにおいてこれらの供給原料からすべての微粒子および細胞残屑を効率的に除去することができないので、遠心分離ステップ後であってその後のクロマトグラフィーステップの前に、深層濾過を利用する二次清澄化ステップが必要である。
また、逐次的な濾過工程は、供給原料から異なるサイズの細胞および細胞残屑を除去する際に有用であると証明されているが、通常、その適用は、体積的な処理能力のせいで、フィルター設備が妥当なサイズを有するより小さい体積(<1000L)に限定される。濾過を使用することにより、相互汚染のリスクは大きく低下し、また、濾過デバイスが使い捨てであるという性質に起因して、工程間の洗浄および洗浄検証の必要が無くなる。残念なことに、処理能力が低いと、多数のフィルター単位が必要となるが、各逐次ステップのせいで、フィルターデバイスおよびフィルター装置のホールドアップ体積のために供給材料溶液の一部分が失われるので、濾過収率は低下し得る。
清澄化の性能、処理能力および下流の濾過操作をさらに強化するために、細胞培養回収物の軟凝集(flocculation)が使用されてきた。凝集剤は、タンパク質の電荷とポリマー(例えば、高分子電解質)の電荷との相互作用によって、不溶性複合体を生成し、細胞、細胞残屑およびタンパク質を沈殿させ、その後、残った電荷の相互作用によってまたは複合体の疎水性パッチを介して、この不溶性複合体を架橋し、これにより、大きなクラスターを形成する。これらの大きなクラスターを除去するために、遠心分離ステップまたはタンジェンシャルフロー精密濾過が、一次モードの清澄化であり、その後に二次清澄化ステップが続き、そこでは、深層濾過が細胞培養ブロスの清澄化において広く使用され、その後、捕捉クロマトグラフィーステップが続く。遠心分離は、粒子を含まない遠心分離液をもたらすことができないので、デプスフィルター(二次深層濾過)および滅菌フィルターをさらに下流に組み込むことが必要である。
タンジェンシャルフロー精密濾過(クロスフロー精密濾過とも呼ばれる。)は、哺乳動物細胞培養物由来のmAbおよび治療用生成物の回収および清澄化について、遠心分離と競合する。この技術が提供する1つの利点は、さらなる濾過の必要性を最小にする、無粒子回収流を作り出すことである。しかしながら、細胞培養回収物に対して使用されるタンジェンシャルフロー精密濾過膜は、膜ファウリングの問題(即ち、膜流束の回復不能な低下)に悩まされることが多く、通常、厳密で複雑な操作条件を必要とし、続いて、使用した後に毎回、各膜の徹底的な洗浄管理を必要とする(遠心分離の場合と同様に)。タンジェンシャルフロー精密濾過膜のファウリングの問題に対処する方法の1つは、一般に、著しいファウリングの影響をそれほど受けないと考えられている、より親水性の膜を使用することである。
デプスフィルター清澄化媒体は、細胞培養供給材料を清澄化するために広く使用されており、濁度を低下させる能力および幾つかの可溶性不純物(例えば、DNA、宿主細胞タンパク質およびエンドトキシン)を除去する能力が証明されている。デプスフィルター清澄化媒体は、通常、セルロース繊維床、湿潤強力(wet−strength)樹脂結合剤、および珪藻土などの無機濾過助剤といった材料から構成されている。この樹脂結合剤は、湿潤引張強さを付与すること、吸着性電荷を提供して不純物を結合すること、および組成物の材料(即ち、セルロースおよび濾過助剤)の脱落を最小にすることを助ける。珪藻土は、フィルターの表面積を広くし、吸着特性に寄与する。しかしながら、この2つの構成要素(セルロースおよび樹脂結合剤)は、有機抽出物の一因になると知られている。ゆえに、これらのデプスフィルターは、有機抽出物を減少させるために、使用前に洗い流す必要があるが、これは、費用および時間のかかるものであり得る。上述の既存の充填剤の限界に基づくと、洗い流す必要性が有意に少なく、前処理された供給材料流に対する処理能力が高い、次世代のデプスフィルター媒体を開発する必要がある。
供給材料、供給材料流、供給原料、細胞培養ブロスなどの一次清澄化方法に関連する上記のニーズおよび問題に応えて、本発明は、フラッシング所要量が有意に少なく、フラッシング後に多孔質媒体から放出される有機抽出物がより低レベルであり、ならびに前処理された供給材料流に対して高い処理能力を有する、多孔質媒体を含む一次清澄化深層濾過デバイスを利用する一次清澄化深層濾過方法を使用することによって、これらの難題を克服する。
本発明は、フラッシング後の多孔質媒体で濾過された供給材料において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmであるように、一次清澄化深層濾過媒体から放出される有機抽出物を減少させるための方法も包含し、この方法は、
a)多孔質デプスフィルター媒体を有する深層濾過デバイスを提供するステップ;
b)有機溶媒でこの媒体から抽出するステップ;および
c)フラッシング後の媒体で濾過された供給原料において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmになるように、この媒体を約10リットル/m/時から約600リットル/m/時の範囲の流速で洗い流すステップ
を含む。
本発明は、フラッシング所要量が有意に少なく、フラッシング後に多孔質媒体から放出される有機抽出物がより低レベルである、多孔質媒体を含む一次清澄化深層濾過デバイスを使用する一次清澄化深層濾過方法も包含する:
a)多孔質デプスフィルター媒体を有する一次清澄化深層濾過デバイスを提供するステップ;
b)有機溶媒でこの媒体から抽出するステップ;
c)フラッシング後の媒体で濾過された供給原料において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmになるように、この媒体を約10リットル/m/時から約600リットル/m/時の範囲の流速で洗い流すステップ;および
d)フラッシング後の媒体に供給原料を流すステップ。
本発明はまた、一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー精密濾過ステップを使用することなく、フラッシング所要量が有意に少なく、フラッシング後に多孔質媒体から放出される有機抽出物がより低レベルである、多孔質媒体を含む一次清澄化深層濾過を使用して、目的の標的生体分子ならびに複数の細胞残屑およびコロイド微粒子を含む、供給材料、供給材料流、供給原料、細胞培養ブロスなどの一次清澄化のための方法も包含し、この方法は、
a)フラッシング所要量が有意に少なく、フラッシング後に多孔質媒体から放出される有機抽出物がより低レベルである、多孔質媒体を有する一次清澄化深層濾過デバイスを提供するステップ;
b)目的の標的生体分子ならびに複数の細胞残屑および微粒子を含む供給材料流を提供するステップであって、この細胞残屑および微粒子は、約0.5μmから約200μmの粒径分布を有する、ステップ:
c)フラッシング後の媒体で濾過された供給材料流において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmであるように、多孔質デプスフィルター媒体が、約0.5μmから約200μmの粒径分布を有する細胞残屑および微粒子を約10リットル/m/時から約300リットル/m/時の流速で濾過することができるように、多孔質デプスフィルター媒体を供給材料流と接触させるステップ;および
d)一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー精密濾過ステップを使用することなく、細胞残屑および微粒子から目的の標的生体分子を分離するステップ
を含む。
本発明はさらに、一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー精密濾過ステップを使用することなく、一次清澄化深層濾過デバイスを使用して、目的の標的生体分子または生物学的治療薬ならびに軟凝集された細胞残屑、材料およびコロイド微粒子を含む軟凝集された供給材料の一次清澄化のための方法を包含し、この方法は、
a)フラッシング所要量が有意に少なく、フラッシング後に多孔質媒体から放出される有機抽出物がより低レベルである、多孔質媒体を含む深層濾過デバイスを提供するステップ;
b)化学凝集剤を提供するステップ;
c)目的の標的生体分子ならびに複数の細胞材料、残屑およびコロイド微粒子を含む供給材料を提供するステップ;
d)この供給材料に化学凝集剤を混和するステップ;
e)この供給材料中において、化学的に凝集した細胞材料、残屑およびコロイド微粒子を形成し、場合により、目的の標的生体分子を化学的に軟凝集させるステップ;
f)化学的に軟凝集された細胞材料、残屑およびコロイド微粒子を含む供給材料と多孔質デプスフィルター媒体を接触させるステップ;および
g)遠心分離清澄化ステップまたはタンジェンシャルフロー精密濾過清澄化ステップを使用することなく、目的の軟凝集された生体分子種(bimolecular species)および複数の軟凝集された細胞材料を分離するステップであって、フラッシング後の媒体で濾過された供給材料において測定される総有機抽出物のレベルは、約1から3ppmである、ステップ
を含む。
本発明は、低有機抽出物媒体を含む一次清澄化深層濾過デバイスを有する抽出システムを使用して、一次清澄化デプスフィルターからの有機抽出物を減少させるための方法に関する。
本発明は、一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー精密濾過ステップを使用しない、一次清澄化に関する。深層濾過デバイスは、およそ0.5μmから200μmの粒径分布を有する粒子を含む高固形分供給材料を約10リットル/m/時から約600リットル/m/時の流速で、TMPが20psiに達するまで濾過することができる。本明細書中に教示される一次清澄化デプスフィルター媒体は、有機溶媒で抽出される様々なポア等級の多孔質段階層を含む。抽出溶媒であるHFE−72DE(NovecTM Engineered Fluid HFE−72DE by 3MTM St,Paul,MN,USA)またはこの可能性のある代替品のうちの1つ(HFE−71DE、HCFC−141b、Vertrel MCAまたはVertrel MCA+)はすべて、炭化水素グリースおよびフルオロカーボングリースならびに炭化水素油およびフルオロカーボン油に対する溶媒である。
本明細書に組み込まれ、この一部を構成する添付の図面は、本発明の現在企図される実施形態を図示しており、この説明とともに、本発明の原理の解釈に役立つものである。
本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例の異なる模式的な実施形態を示しており、ここで、図1Aは、ポリマー凝集剤(スマートポリマー)で処理された供給材料とともに使用するための少なくとも7層を有する一次清澄化デプスフィルターを示している。 本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例の異なる模式的な実施形態を示しており、ここで、図1Bは、化学的に処理された供給材料(酸処理)とともに使用するための少なくとも8層を有する一次清澄化デプスフィルターを示している。 本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例の異なる模式的な実施形態を示しており、ここで、図1Cは、ポリマー凝集剤(スマートポリマー)で処理された供給材料とともに使用するための少なくとも7層を有する一次清澄化デプスフィルターを示している。 本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例の異なる模式的な実施形態を示しており、ここで、図1Dは、化学的に処理された供給材料(酸処理)とともに使用するための少なくとも8層を有する一次清澄化デプスフィルターを示している。 本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例の異なる模式的な実施形態を示しており、ここで、図1Eは、ポリマー凝集剤(スマートポリマー)で処理された供給材料とともに使用するための少なくとも7層を有する一次清澄化デプスフィルターを示している。 本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例の異なる模式的な実施形態を示しており、ここで、図1Fは、化学的に処理された供給材料(酸処理)とともに使用するための少なくとも8層を有する一次清澄化デプスフィルターを示している。 本発明に係る、未抽出の媒体を有する異なる実施形態の一次清澄化フィルターに対する600リットル/m/時の使用流速でのフラッシング曲線を示している; 本発明に係る、抽出された媒体を有する複数の実施形態の一次清澄化フィルターに対する600リットル/m/時という使用流速でのフラッシング曲線を示している; 本発明に係る、抽出された媒体を有する複数の実施形態の一次清澄化フィルターに対する100リットル/m/時という使用流速でのフラッシング曲線を示している。
本明細書に引用されるすべての刊行物、特許および特許出願は、前出または後掲に関係なく、各個別の刊行物、特許または特許出願が参照により援用されると明確におよび個別に示されたのと同程度に、全体が参照により本明細書に援用される。
本明細書および添付の特許請求の範囲では、別段示されない限り、本明細書および特許請求の範囲において使用される、成分の量、材料のパーセンテージまたは比率、反応条件および他の数値を表すすべての数は、明示的に示されるか否かに関係なく、すべての場合において、用語「約」によって修飾されていると理解されるべきである。用語「約」とは、通常、述べられている値と等価(即ち、同じ機能または結果を有する。)と見なされ得る数の範囲のことを指す。多くの場合において、用語「約」は、最も近い有効数字に丸められる数を含み得る。
従って、特に明示されない限り、以下の明細書および添付の特許請求の範囲に示される数値パラメータは、本発明によって得ようと努められる所望の特性に応じて変動し得る近似値である。最低限でも、特許請求の範囲への均等論の適用を限定する試みとしてではなく、各数値パラメータは、少なくとも、報告されている有効数字の数に照らしておよび通常の丸めの手法を適用することによって解釈されるべきである。
本発明の広い範囲を示す数値範囲および数値パラメータは、近似値であるにもかかわらず、特定の例において示される数値は、できるだけ正確に報告される。しかしながら、いずれの数値も、それぞれの試験測定値に見られる標準偏差に必然的に起因するある特定の誤差を本質的に含む。さらに、本明細書中に開示されるすべての範囲は、この中に包含されるすべての部分範囲を含むと理解されるべきである。例えば、「1から10」という範囲は、1という最小値と10という最大値との間の(およびこれらを含む。)任意のおよびすべての部分範囲、即ち、1以上の最小値および10以下の最大値を有する任意のおよびすべての部分範囲、例えば、5.5から10を含む。
本発明をさらに詳細に説明する前に、幾つかの用語を定義する。これらの用語の使用は、本発明の範囲を限定せず、本発明の説明を促進するのに役立つだけである。
本明細書中で使用されるとき、そうでないことが内容から明白である場合を除き、単数形「a」、「an」および「the」は、その複数形を含む。
本明細書中で使用される用語「目的の生体分子」は、所望の標的分子、例えば、目的の所望の生成物もしくはポリペプチド(例えば、抗体)であり得るか、または所望の標的分子を含むサンプルから除去される必要がある望ましくない実体であり得る。このような望ましくない実体としては、例えば、宿主細胞タンパク質、DNA、RNA、タンパク質凝集塊、細胞培養添加物、ウイルス、エンドトキシン、細胞全体および細胞残屑から選択される1つ以上の不純物が挙げられるがこれらに限定されない。さらに、目的の生体分子は、本明細書中に記載されるように、刺激応答性ポリマーによって結合されて沈殿し得るか、または化学的処理(例えば、酸処理)によって沈殿し得る。
本明細書中で使用される用語「捕捉ステップ」は、通常、標的分子を刺激応答性ポリマーまたはクロマトグラフィー樹脂と結合させて、これにより、この標的分子およびポリマーまたは樹脂の沈殿物を含む固相を得るために使用される方法のことを指す。通常、標的分子は、その後、固相から標的分子を取り出す溶出ステップを用いて回収され、これにより、1つ以上の不純物から標的分子が分離される。様々な実施形態において、捕捉ステップは、クロマトグラフィー媒体(例えば、樹脂、膜またはモノリス)またはポリマー(例えば、刺激応答性ポリマー、高分子電解質、または標的分子に結合するポリマー)を用いて行われ得る。
本明細書中で使用される用語「細胞培養添加物」とは、細胞培養方法または発酵方法を促進するためまたは改善するために、細胞培養方法に加えられる分子(例えば、非タンパク質添加物)のことを指す。本発明に係る幾つかの実施形態において、本明細書中に記載されるような刺激応答性ポリマーは、1つ以上の細胞培養添加物に結合して沈殿させる。例示的な細胞培養添加物としては、消泡剤、抗生物質、色素および栄養分が挙げられる。
本明細書中で使用されるとき、句「細胞培養物」には、細胞、細胞残屑およびコロイド粒子、目的の生体分子、HCPおよびDNAが含まれる。
本明細書中で使用される用語「クロマトグラフィー」は、混合物中に存在する他の分子から目的の被検体(例えば、標的分子)を分離するあらゆる種類の手法のことを指す。通常、目的の被検体は、移動相の影響下において、または結合方法および溶出方法において、混合物の個々の分子が固定媒体(stationary medium)を通って移動する速度の差異の結果として他の分子から分離される。
用語「クロマトグラフィー樹脂」または「クロマトグラフィー媒体」は、本明細書中で区別しないで使用され、混合物中に存在する他の分子から目的の被検体(例えば、標的分子)を分離するあらゆる種類の相(例えば、固相)のことを指す。通常、目的の被検体は、移動相の影響下において、または結合方法および溶出方法において、混合物の個々の分子が固定固相(stationary solid phase)を通って移動する速度の差異の結果として他の分子から分離される。クロマトグラフィー媒体の様々なタイプの例としては、例えば、陽イオン交換樹脂、親和性樹脂、陰イオン交換樹脂、陰イオン交換膜、疎水性相互作用樹脂およびイオン交換モノリスが挙げられる。
本明細書中で使用される用語「清澄化ステップ」は、通常、生体分子の精製において最初に使用される1つ以上のステップのことを指す。清澄化ステップは、通常、以下のもの、例えば、遠心分離および深層濾過、沈殿、軟凝集および沈降のいずれかを単独でまたはこれらの様々な組合せで含む1つ以上のステップを用いる細胞および/または細胞残屑の除去を含む。幾つかの実施形態において、本発明は、様々な精製スキームにおいて通常使用される従来のステップおよび清澄化ステップに対する改善を提供する。清澄化ステップは、通常、1つ以上の望ましくない実体の除去を含み、通常、所望の標的分子の捕捉を含むステップの前に行われる。清澄化の別の態様は、後に精製方法において滅菌フィルターのファウリングをもたらし得るサンプル中の可溶性および不溶性の構成要素の除去であり、これにより、精製方法全体がより経済的になる。
幾つかの実施形態において、精製方法はさらに、1つ以上の「クロマトグラフィーステップ」を使用する。通常、これらのステップは、必要であれば、本発明に係る刺激応答性ポリマーを使用して1つ以上の望まれない実体から標的分子を分離した後に、行われ得る。
本明細書中で使用される用語「組成物」、「溶液」または「サンプル」は、1つ以上の望ましくない実体または不純物を伴う、本明細書中に記載される1つ以上の刺激応答性ポリマーまたは化学的処理(例えば、酸処理)を使用して精製される標的分子または所望の生成物の混合物のことを指す。幾つかの実施形態において、サンプルは、供給原料、または標的分子もしくは所望の生成物が分泌された細胞培養液を含む。幾つかの実施形態において、サンプルは、標的分子(例えば、治療用タンパク質または抗体)を1つ以上の不純物(例えば、宿主細胞タンパク質、DNA、RNA、脂質、細胞培養添加物、細胞および細胞残屑)とともに含む。幾つかの実施形態において、サンプルは、細胞培養液に分泌された目的の標的分子を含む。
本明細書中で区別しないで使用される用語「チャイニーズハムスター卵巣細胞タンパク質」および「CHOP」は、チャイニーズハムスター卵巣(「CHO」)細胞培養物に由来する宿主細胞タンパク質(「HCP」)の混合物のことを指す。HCPまたはCHOPは、通常、細胞培養液または溶解物(例えば、目的のタンパク質またはポリペプチド(例えば、CHO細胞において発現された抗体またはイムノアドヘシン)を含む回収された細胞培養液)中の不純物として存在する。通常、目的のタンパク質を含む混合物中に存在するCHOPの量は、目的のタンパク質に対する純度の尺度を提供する。通常、タンパク質混合物中のCHOPの量は、混合物中の目的のタンパク質の量に対する百万分率で表現される。
用語「汚染物」、「不純物」および「残屑」は、本明細書中で区別しないで使用され、本発明に係る刺激応答性ポリマーを使用して1つ以上の外来のまたは好ましくない分子から分離される目的のタンパク質またはポリペプチド(例えば、抗体)を含むサンプル中に存在し得る、生物学的高分子、例えば、DNA、RNA、1つ以上の宿主細胞タンパク質(HCPまたはCHOP)、エンドトキシン、ウイルス、脂質および1つ以上の添加物を含む、任意の外来のまたは好ましくない材料のことを指す。幾つかの実施形態において、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーは、目的のタンパク質またはポリペプチドに結合し、目的のタンパク質またはポリペプチドおよび1つ以上の不純物を含むサンプルからこの目的のタンパク質またはポリペプチドを沈殿させる。他の実施形態において、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーは、1つ以上の不純物に結合してこれらを沈殿させることにより、1つ以上の不純物から目的のポリペプチドまたはタンパク質を分離する。
宿主細胞は、別の哺乳動物細胞型、大腸菌、酵母細胞、昆虫細胞または植物細胞であることが理解される。HCPとは、宿主細胞の溶解物中に見られる標的タンパク質以外のタンパク質のことを指す。
本明細書中で使用されるとき、用語「デプスフィルター」(例えば、密度勾配型デプスフィルター)は、フィルター材の深層の中で濾過を行う。このようなフィルターの一般的なクラスは、結合された(または別途固定された)繊維のランダムなマトリックスを含むことにより、複雑な曲がりくねった迷路のような流路を形成するフィルターである。これらのフィルターにおける粒子の分離は、通常、繊維マトリックスによる捕捉または繊維マトリックスへの吸着の結果生じる。細胞培養ブロスおよび他の供給原料の生物学的処理(bioprocessing)のために最も頻繁に使用されるデプスフィルター媒体は、セルロース繊維、DEなどの濾過助剤および正に帯電した樹脂結合剤からなる。デプスフィルター媒体は、アブソリュートフィルター(absolute filters)とは異なり、多孔質媒体全体にわたって粒子を保持し、孔径より大きい粒子と小さい粒子の両方の保持が可能である。粒子保持は、疎水性、イオン性および他の相互作用によるサイズ排除と吸着の両方が関わると考えられる。ファウリングのメカニズムは、ポアの封鎖、ケーキの形成および/またはポアの狭窄を含み得る。デプスフィルターは、汚染物を除去し、また、使い捨ての形式で供給されることにより、検証の問題を排除するので、有益である。
本明細書中で使用されるとき、用語「抽出物」とは、適切な溶媒の存在下において、プラスチック化合物およびポリマー化合物(例えば、フィルター媒体もしくは膜、フィルターハウジング媒体もしくは膜支持層、Oリングまたはフィルターの他の任意のポリマー成分を構成するために使用される材料)から生物学的医薬品または医薬製剤などに潜在的に移動し得るかまたは抽出され得る、汚染物のことを指す。
本明細書中で使用される用語「抽出溶媒」は、通常、優れた洗浄特性を有する液体の物質のことを指す。抽出溶媒は、この高い溶解力、低い表面張力、不燃性および安定性のおかげで蒸気脱脂の用途にとって理想的である。これらは、油、グリースおよびワックスなどの土壌の中程度から強力な洗浄を対象にしている。溶媒には、HFE−71DE、HFE−72DE、HCFC−141b、Vertrel MCAまたはVertrel MCA+)が含まれ、すべての溶媒が、炭化水素グリースおよびフルオロカーボングリースならびに炭化水素油およびフルオロカーボン油に対するものであり;これらの溶媒は、ほとんどのエラストマーも膨潤させる。これらは、この高溶解力および低毒性のおかげで、オゾン破壊化合物、塩素系溶媒およびn−プロピルブロミドの理想的な代替物である。
本明細書中で使用される用語「軟凝集」は、1つ以上の懸濁された不溶性または可溶性の不純物を除去するために、凝集剤(例えば、本明細書中に記載されるポリマーまたは化学的処理(例えば、酸処理))を溶液に加えることを指す。このポリマーは、典型的な固体−液体分離法を介して溶液から除去され得る不溶性凝集塊を自発的に形成させる濃度でこの溶液に加えられなければならない。
用語「単離する」、「精製する」および「分離する」は、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーを使用して、標的分子および1つ以上の不純物を含む組成物またはサンプルから標的分子(例えば、目的のポリペプチドまたはタンパク質)を精製するという文脈において、本明細書中で区別しないで使用される。幾つかの実施形態において、サンプル中の標的分子の純度は、本明細書中に記載されるような刺激応答性ポリマーを使用して、このサンプルから1つ以上の不純物を(完全にまたは部分的に)除去することによって、高められる。別の実施形態において、サンプル中の標的分子の純度は、サンプル中の1つ以上の不純物から標的分子を沈殿させることによって、高められる。
本明細書中で使用されるとき、句「低有機抽出物媒体(low or lower organic extractable media)」は、有機溶媒で抽出されるとき、時間および温度の過度の条件下において、ある材料から、水を含む溶媒に移動し得る抽出物を除去する媒体のことを指す。
本明細書中で使用される用語「モノクローナル抗体」は、実質的に均一な抗体の集団から得られる抗体のことを指し、即ち、この集団を構成している個々の抗体は、少量で存在し得る天然に存在するあり得る変異を除いて、同一である。
用語「百万分率」または「ppm」は、本明細書中で区別しないで使用され、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーを使用して精製される所望の標的分子(例えば、標的タンパク質または抗体)の純度の尺度のことを指す。従って、この尺度は、精製方法の後に存在する標的分子の量を評価するため、または望まれない実体の量を評価するために使用され得る。幾つかの実施形態において、単位「ppm」は、ミリグラム/ミリリットルという単位の目的のタンパク質に対する、ナノグラム/ミリリットルという単位の溶液中の不純物、例えば、HCPまたはCHOPの量(即ち、CHOP ppm=(CHOP ng/ml)/(目的のタンパク質 mg/ml)のことを指すために本明細書中で使用される。タンパク質が乾燥されている(例えば、凍結乾燥によって)とき、ppmは、(CHOP ng)/(目的のタンパク質 mg))のことを指す。
本明細書中で区別しないで使用される、ポリペプチドの「pI」または「等電点」という用語は、このポリペプチドの正電荷がこのポリペプチドの負電荷と釣り合うpHのことを指す。pIは、ポリペプチドに付着している炭水化物のアミノ酸残基もしくはシアル酸残基の正味の電荷から計算され得るか、または等電点電気泳動によって測定され得る。
本明細書中で使用される用語「沈殿させる(precipitate)」、「沈殿させる(precipitating)」または「沈殿」は、結合された(例えば、目的の生体分子との複合体として)または結合されていないポリマーまたは他の可溶性種が水性および/または可溶性の状態から非水性および/または不溶性の状態に変化することを指す。
本明細書中で使用されるとき、用語「孔径」および「公称孔径」とは、微粒子の大部分を、孔径等級の60から98%で保持する孔径のことを指す。
本明細書中で区別しないで使用されるとき、用語「ポリペプチド」または「タンパク質」は、通常、約10より多いアミノ酸を有するペプチドおよびタンパク質のことを指す。幾つかの実施形態において、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーは、タンパク質またはポリペプチドを、このタンパク質またはポリペプチドとともにサンプル中に存在する1つ以上の望ましくない実体から分離するために使用される。幾つかの実施形態において、この1つ以上の実体は、精製されるタンパク質またはポリペプチドとともにサンプル中に存在し得る1つ以上の不純物である。上で考察したように、幾つかの実施形態において、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーは、サンプルに刺激が加えられると、目的のタンパク質またはポリペプチドに特異的に結合して沈殿させる。他の実施形態において、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーは、刺激が加えられると、目的のタンパク質またはポリペプチド以外の実体、例えば、宿主細胞タンパク質、DNA、ウイルス、細胞全体、細胞残屑および細胞培養添加物に結合して沈殿させる。
本明細書中で使用されるとき、句「一次清澄化デプスフィルター」は、細胞全体および細胞残屑を除去することができるがゆえに、一次清澄化遠心分離ステップまたは一次清澄化タンジェンシャルフロー精密濾過ステップを使用することなく、目的の標的生体分子および複数の細胞残屑およびコロイド微粒子を含む供給材料の一次清澄化を達成するフィルターのことを指す。
用語「目的のタンパク質」、「標的ポリペプチド」、「目的のポリペプチド」および「標的タンパク質」は、本明細書中で区別しないで使用され、通常、本発明に係る刺激応答性ポリマーを使用して精製される抗体を含むがこれに限定されない治療用タンパク質またはポリペプチドのことを指す。
幾つかの実施形態において、本明細書中に記載される刺激応答性ポリマーを使用して目的のポリペプチドまたはタンパク質を単離するか、分離するかまたは精製する「精製ステップ」は、「均一な」または「純粋な」組成物またはサンプルをもたらす精製方法全体の一部であり得、この用語は、目的のタンパク質を含む組成物中に、100ppm未満のHCP、または、90ppm未満、80ppm未満、70ppm未満、60ppm未満、50ppm未満、40ppm未満、30ppm未満、20ppm未満、10ppm未満、5ppm未満または3ppm未満のHCPを含む組成物またはサンプルのことを指すために本明細書中で使用される。本明細書中で使用されるとき、「一次清澄化」は、凝集剤の使用による、約10ミクロン(μm)より大きいサイズを有する軟凝集された細胞残屑およびコロイド微粒子またはこれより小さい粒子を含む凝結した細胞バイオマスの除去を含む。
本明細書中で使用される用語「塩」は、酸および塩基の相互作用によって形成される化合物のことを指す。本明細書中に記載される方法において使用される様々な緩衝液中で使用され得る様々な塩としては、酢酸塩(例えば、酢酸ナトリウム)、クエン酸塩(例えば、クエン酸ナトリウム)、塩化物(例えば、塩化ナトリウム)、硫酸塩(例えば、硫酸ナトリウム)またはカリウム塩が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書中で使用される用語「溶媒」は、通常、1つ以上の他の物質を溶解するかまたは分散させることができることにより、溶液を提供する液体の物質のことを指す。溶媒には、水性溶媒および有機溶媒が含まれ、ここで、有用な有機溶媒としては、非極性溶媒、エタノール、メタノール、イソプロパノール、アセトニトリル、ヘキシレングリコール、プロピレングリコールおよび2,2−チオジグリコールが挙げられる。
用語「標的分子」、「標的生体分子」、「所望の標的分子」および「所望の標的生体分子」は、本明細書中で区別しないで使用され、通常、目的のポリペプチドまたは生成物を含むサンプル中に存在し得る1つ以上の望ましくない実体、例えば、1つ以上の不純物から精製されるまたは分離されることが望まれる、目的のポリペプチドまたは生成物のことを指す。
本明細書中で使用されるとき、用語「処理能力」は、フィルターで濾過される体積を意味する。
本発明では、開放性の段階層(open graded layers)を使用することにより、表面上での収集ではなく、より大きな粒子が透過してフィルターの深層の中に捕捉されるようになる。
利点は、高い処理能力であって、ケーキ形成の問題を排除しつつ、大きな固体(約0.5ミクロンから約200ミクロン)が保持される点である。一次清澄化フィルターにおいて開放性ポア(open pore)を使用することにより、これらのデプスフィルターは、固体の保持に伴って圧力が線形上昇するが、この圧力の上昇は著しくなく、ゆえに、高い処理能力がもたらされる。層の最適化(孔径および厚さ)とともに、フィルターの構造寸法が、大量の固体を保持し得る並外れた濾過特性をもたらす。
本発明では、開放性の段階層を使用することにより、供給材料流中のより大きな軟凝集粒子が、フィルターの深層の中に浸透し、表面上に収集されるのではなくフィルターのポアの中に捕捉されるようになる。本明細書中に提供される一次清澄化デプスフィルターは、「開放性の」最上層が、より大きな軟凝集粒子を捕捉するためにこのデプスフィルターの前濾過ゾーンを構成し、下の層が、残っているより小さな軟凝集して凝結した粒子を捕捉するポリッシングゾーンを構成するように、配置される。
このタイプの配置を有する一次清澄化デプスフィルターは、(i)より高い処理能力、(ii)より大きな軟凝集固体の保持;および(iii)ケーキ形成の問題の排除などの利点を示す。本明細書中に教示される一次清澄化フィルターにおいてこのような開放性ポアを使用することにより、固体の保持に伴って圧力が線形上昇するが、この圧力の上昇は著しくなく、結果として、より高くより望ましい処理能力がもたらされる。
本発明に係る一次清澄化デプスフィルターの例が、図1A、1B、1C、1D、1Eおよび1Fに示されており、ここで、図1A、1Cおよび1Eは、少なくとも7または8層を有する一次清澄化デプスフィルターを示しており、細胞培養供給材料がポリマー凝集剤(例えば、スマートポリマーまたは従来の凝集剤)で処理されるときに使用される。
図1B、1Dおよび1Fは、少なくとも7層を有する一次清澄化デプスフィルターを示しており、細胞培養供給材料が、化学的に処理された供給材料(例えば、酸処理)で処理されるときに使用される。
図1Aに示されている一次清澄化デプスフィルターは、細胞培養供給材料がポリマー凝集剤(例えば、スマートポリマー)で処理されるときに使用される、約100ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布の2(上)層を有し、約50ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布のさらなる2層を有し、約25ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布の追加の2層に続いて、例えばセルロース(CE25)などの約0.35cmの厚さの材料の1層、および例えば珪藻土(DE40)などの約0.35cmの厚さの材料の別の1層を有する、一次清澄化デプスフィルターを示している。
図1Bに示されている一次清澄化デプスフィルターは、細胞培養供給材料が化学的に処理される(例えば、酸処理)ときに使用される、約25ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布の2(上)層を有し、約10ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布のさらなる2層を有し、約5ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布の追加の2層に続いて、例えばセルロース(CE25)などの約0.35cmの厚さの材料の1層に続いて、例えば珪藻土(DE40)などの約0.35cmの厚さの材料の別の1層を有する、一次清澄化デプスフィルターを示している。セルロースまたは珪藻土の層のいずれかが、最下(下)層として選択され得る。
図1Cに示されている一次清澄化デプスフィルターは、細胞培養供給材料がポリマー凝集剤(例えば、スマートポリマー)で処理されるときに使用される、約100ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む2(上)層を有し、約100ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布のさらなる2層を有し、約100ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む追加の2層に続いて、約0.2cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布の約8ミクロンの厚さの1層(下層)を有する、一次清澄化デプスフィルターを示している。
図1Dに示されている一次清澄化デプスフィルターは、細胞培養供給材料が化学的に処理される(例えば、酸処理)ときに使用される、約50ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む2(上)層を有し、約25ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布の追加の2層を有し、約10ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布のさらなる2層に続いて、例えばセルロース(CE25)などの約0.35cmの厚さの材料の1層に続いて、例えば珪藻土(DE40)などの約0.35cmの厚さの材料の別の1層を有する、一次清澄化デプスフィルターを示している。セルロースまたは珪藻土の層のいずれかが、最下(下)層として選択され得る。
図1Eに示されている一次清澄化デプスフィルターは、細胞培養供給材料がポリマー凝集剤(例えば、スマートポリマー)で処理されるときに使用される、約100ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む2(上)層を有し、約50ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布のさらなる2層を有し、約25ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む追加の2層に続いて、例えばセルロース(CE25)などの約0.35cmの厚さの材料の層に続いて、例えば珪藻土(DE40)などの約0.35cmの厚さの材料の別の1層を有する、一次清澄化デプスフィルターを示している。
図1Fに示されている一次清澄化デプスフィルターは、細胞培養供給材料が化学的に処理される(例えば、酸処理)ときに使用される、約35ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む2(上)層を有し、約15ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布のさらなる2層を有し、約10ミクロンという公称孔径を有する約0.4cmの厚さのポリプロピレンなどの不織布を含む追加の2層に続いて、例えばセルロース(CE25)などの約0.35cmの厚さの材料の1層に続いて、例えば珪藻土(DE40)などの約0.35cmの厚さの材料の別の1層を有する、一次清澄化デプスフィルターを示している。セルロースまたは珪藻土の層のいずれかが、最下(下)層として選択され得る。
効率パラメータKは、特定の(particularly)供給原料の固体含有量に対して正規化しつつ、フィルター効率を記載するために本明細書中で使用される。パラメータKは、異なる固体含有量を有する供給材料の濾過の効率的な比較を可能にする。
以下の実施例は、どのようにして本発明の組成物を生成するかおよびどのようにして本発明の方法を実施するかという完全な開示および説明を当業者に提供するために提供されるものであって、本発明者が自身の発明と見なすものの範囲を限定することを目的としていない。使用される数(例えば、量、温度など)に関して正確さを保証する努力をしているが、幾つかの実験誤差および偏差が釈明されるべきである。別段示されない限り、温度は、摂氏温度を単位とし、化学反応は、示されるような大気圧または膜間圧で行われ、用語「外界温度」は、およそ25℃のことを指し、「雰囲気圧」は、大気圧のことを指す。本発明は、本発明の例示を目的としている以下の実施例によって、さらに明らかにされる。
[実施例1]
図2は、未抽出媒体を有する一次清澄化フィルターに対する600リットル/m/時という使用流速でのフラッシング曲線を示している。
代表的な実験において、不織繊維、セルロースおよび珪藻土(diamatoceous earth)(DE)または不織繊維の段階層を含むデプスフィルターに、600リットル/m/時の流速でおよそ100L/mを流した。図1に示されているような、不織繊維、セルロースおよび珪藻土(APCおよびBPC)の段階層を含むデプスフィルターに対するフラッシング曲線は、およそ8から10ppmのTOCを有するのに対し、不織繊維(CPC)の段階層を含むデプスフィルターは、およそ4ppmのTOCを有する。コントロールデプスフィルター(D0HC)のTOC(ppm)は、およそ100L/mのフラッシュ体積に対して1から3ppmである。
[実施例2]
図3は、本発明に係る、抽出された媒体を有する複数の実施形態の一次清澄化フィルターに対する、600リットル/m/時という使用流速でのフラッシング曲線を示している。
代表的な実験において、抽出された不織繊維、セルロースおよび珪藻土または抽出された不織繊維の段階層のデプスフィルターに、600リットル/m/時の流速でおよそ100L/mを流した。不織フィルター媒体のロール(直径12.5”および幅16”)を、1200分の噴霧時間および1500分の乾燥時間にわたって、TSC抽出装置において3M製のヒドロフルオロカーボン(hydroflorocarbon)溶媒(HFE−72E)で抽出する。不織繊維、セルロースおよび珪藻土(APCおよびBPC)の段階層を含むデプスフィルターに対するフラッシング曲線は、およそ100L/mのフラッシュ体積に対して、およそ1から3ppmのTOCを有するのに対し、不織繊維(CPC)の段階層を含むデプスフィルターは、フラッシュ体積なしで1ppm未満のTOCを有する。コントロールデプスフィルター(D0HC)のTOC(ppm)は、およそ100L/mのフラッシュ体積に対して1から3ppmである。抽出された不織布媒体を有するAPCおよびBPCデプスフィルターが、1から3ppmという目標のTOCに達するために、D0HCとほぼ同じ100L/mのフラッシュ体積を有するとしても;APCおよびBPCのカラム体積は、D0HCの2倍であることから、フラッシング体積が半減すると示唆され、このより高い処理能力の一次清澄化デプスフィルターを用いると方法全体にわたるフラッシングが有意に減少し得る。
[実施例3]
図4は、本発明に係る、抽出された媒体を有する複数の実施形態の一次清澄化フィルターに対する、100リットル/m/時という使用流速でのフラッシング曲線を示している。
代表的な実験において、抽出された不織繊維、セルロースおよび珪藻土または抽出された不織繊維の段階層を含むデプスフィルターに、600リットル/m/時の流速でおよそ100L/mを流した。不織フィルター媒体のロール(直径12.5”および幅16”)を、1200分の噴霧時間および1500分の乾燥時間にわたって、TSC抽出装置において3M製のヒドロフルオロカーボン溶媒(HFE−72E)で抽出する。不織繊維、セルロースおよび珪藻土(APCおよびBPC)の段階層を含むデプスフィルターに対するフラッシング曲線は、およそ90L/mのフラッシュ体積に対して、およそ1から3ppmのTOCを有するのに対し、不織繊維(CPC)の段階層を含むデプスフィルターは、フラッシュ体積なしで1ppm未満のTOCを有する。デプスフィルターのTOCの所望のレベル(ppm)は、およそ100L/mのフラッシュ体積に対して1から3ppmである。
[実施例4]
抽出されたおよび未抽出の不織繊維に対する静的浸漬実験
代表的な実験において、円盤型の不織フィルター媒体を、1分の浸漬時間および1時間の乾燥時間にわたって80℃においてヒドロフルオロカーボン溶媒(Dupont製のVertrel MCA+および3M製のHFE−72E)で抽出する。抽出されたおよび未抽出の23cmの不織布円盤を50mlのMilli−Q水に1時間浸漬し、総有機抽出物(TOC)について解析した。TOCは、抽出されたすべてのサンプルでは1ppm未満だったが、しかしながら、このTOCは、すべての不織布抽出サンプルにおいて、より高かった。表1では、抽出された不織繊維と未抽出の不織繊維の総有機抽出物(TOC)を比較している。
Figure 2015520026
[実施例5]
抽出されたおよび未抽出の媒体による、凝結した小さい生体分子微粒子のデプスフィルターの除去濾過性能
実施例1から2のAPCフィルターデバイスを、以下の方法を用いて濾過性能について試験した。未清澄化の細胞培養回収物を、1M氷酢酸で処理してpHを4.8に調整し、30分間撹拌した。Milli−Q水で流し出した後に、デプスフィルターに、処理されていない供給材料および酸で処理された未清澄化の供給材料を流し、各フィルターを通過するときのTMPを圧力変換器によってモニターした。まず、デプスフィルターに、フィルター面積1平方メートルあたり≧約50LのMilli−Q水を600L/m/hで流して、フィルター媒体を湿らせ、抽出物を流し出した。処理されていない回収物および酸で沈殿させた未清澄化の回収物を、いずれか1つのフィルターを通過するときのTMPが20psigに達するまで、100L/m/hでロードした。
表2は、酸で処理された供給材料に対する、抽出されたおよび未抽出の一次清澄化デプスフィルターとMillistak(登録商標)フィルター(D0HC)のフィルター処理能力を比較している。
Figure 2015520026
[実施例6]
抽出されたおよび未抽出の媒体による、凝結した小さい生体分子微粒子のデプスフィルターの除去濾過性能
実施例1から2のCPCフィルターデバイスを、以下の方法を用いて濾過性能について試験した。Milli−Q水で流し出した後に、デプスフィルターに、処理されていない供給材料およびSmPで処理された未清澄化の供給材料を流し、各フィルターを通過するときのTMPを圧力変換器によってモニターした。この未清澄化の細胞培養回収物を、0.2wt%スマートポリマー(SmP)の量(wt%)で処理し、15分間撹拌した。まず、デプスフィルターに、フィルター面積1平方メートルあたり≧約50LのMilli−Q水を600L/m/hで流して、フィルター媒体を湿らせ、抽出物を流し出した。処理されていない回収物およびSmPで処理された未清澄化の回収物を、いずれか1つのフィルターを通過するときのTMPが20psigに達するまで、100L/m/hでロードした。
表3は、実施例3に記載された供給材料の濾過に対する、抽出されたおよび未抽出の一次清澄化デプスフィルターとMillistak(登録商標)フィルター(D0HC)のフィルター処理能力を比較している(0.2%(w/v)スマートポリマー(SmP)で処理された供給材料)。
Figure 2015520026
上に示された本開示は、独立した有用性を有する複数の異なる発明を包含し得る。これらの発明の各々は、好ましい形態で開示されてきたが、本明細書中に開示されたようなおよび例証されたようなこれらの特定の実施形態は、数多くのバリエーションが存在し得るので、限定的な意味で見なされるべきでない。本発明の主題は、本明細書中に開示される様々なエレメント、特徴、機能および/または特性の新規および非自明のすべての組合せおよび部分組合せを含む。以下の特許請求の範囲は、特に、新規および非自明と見なされるある特定の組合せおよび部分組合せを示す。特徴、機能、エレメントおよび/または特性の他の組合せおよび部分組合せで具体化される発明は、本願または関連出願から優先権を主張する出願において特許請求され得る。このような特許請求の範囲は、異なる発明を対象としているかまたは同じ発明を対象としているか、および元の特許請求の範囲と比べて広い、狭い、等しいまたは異なる範囲であるかに関係なく、本開示の発明の主題の範囲内に含まれるとも見なされる。

Claims (26)

  1. フラッシング後の一次清澄化深層濾過媒体で濾過された供給材料において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmであるように、該媒体から放出される有機抽出物を減少させるための方法であって、該方法は、
    a)多孔質デプスフィルター媒体を有する深層濾過デバイスを提供するステップ;
    b)有機溶媒で該媒体から抽出するステップ;および
    c)フラッシング後の該媒体で濾過された供給原料において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmであるように、約10リットル/m/時から約600リットル/m/時の範囲の流速で該媒体を洗い流すステップ
    を含む、方法。
  2. デプスフィルターが、少なくとも2つの段階層の不織繊維を含む、請求項1に記載の方法。
  3. 抽出溶媒が、HFE−72DE、HFE−71DE、HCFC−141b、Vertrel MCAまたはVertrel MCA+からなる群より選択され、すべての溶媒が、炭化水素グリースおよびフルオロカーボングリースならびに炭化水素油およびフルオロカーボン油に対するものである、請求項1に記載の方法。
  4. デプスフィルターが、少なくとも3つの段階層の不織繊維を含む、請求項1に記載の方法。
  5. 段階層が、合計約0.3cmから約3cmの厚さを有する、請求項4に記載の方法。
  6. 細胞残屑およびコロイド微粒子が、約0.5μmから約200μmの粒径分布および約10μmを超える平均粒径を有する、請求項1に記載の方法。
  7. デプスフィルター媒体が、化学的に軟凝集された供給原料を濾過するのに十分な開放性の公称孔径等級を有する、不織繊維、セルロースおよび珪藻土の段階層の複合体を含む、請求項2に記載の方法。
  8. 目的の標的生体分子が、モノクローナル抗体(mAb)、ポリクローナル抗体および生物学的治療薬を含む、請求項1に記載の方法。
  9. 化学凝集剤が、ポリマーまたは酸である、請求項1に記載の方法。
  10. 化学凝集剤が、スマートポリマーである、請求項1に記載の方法。
  11. スマートポリマーが、変性ポリアミンである、請求項10に記載の方法。
  12. 酸が、酢酸である、請求項9に記載の方法。
  13. 不織繊維が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルまたはナイロンを含む、請求項4に記載の方法。
  14. フラッシング後の多孔質媒体から放出されるより低レベルの有機抽出物を有する該媒体を含む一次清澄化深層濾過デバイスを使用する一次清澄化深層濾過方法であって、該方法は、
    a)多孔質デプスフィルター媒体を有する一次清澄化深層濾過デバイスを提供するステップ;
    b)有機溶媒で該媒体から抽出するステップ;
    c)約10リットル/m/時から約600リットル/m/時までの範囲の流速で該媒体を洗い流すステップ;
    d)該媒体で濾過された供給原料において測定される総有機抽出物のレベルが約1から3ppmであるような低有機抽出物媒体をもたらすステップ;および
    e)該媒体に供給原料を通すステップ
    を含む、方法。
  15. デプスフィルターが、少なくとも2つの段階層の不織繊維を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 抽出溶媒が、HFE−72DE、HFE−71DE、HCFC−141b、Vertrel MCAまたはVertrel MCA+からなる群より選択され、すべての溶媒が、炭化水素グリースおよびフルオロカーボングリースならびに炭化水素油およびフルオロカーボン油に対するものである、請求項14に記載の方法。
  17. デプスフィルターが、少なくとも3つの段階層の不織繊維を含む、請求項14に記載の方法。
  18. 段階層が、合計約0.3cmから約3cmの厚さを有する、請求項17に記載の方法。
  19. 細胞残屑およびコロイド微粒子が、約0.5μmから約200μmの粒径分布および約10μmを超える平均粒径を有する、請求項14に記載の方法。
  20. デプスフィルター媒体が、化学的に軟凝集された供給原料を濾過するのに十分な開放性の公称孔径等級を有する、不織繊維、セルロースおよび珪藻土の段階層の複合体を含む、請求項15に記載の方法。
  21. 目的の標的生体分子が、モノクローナル抗体(mAb)、ポリクローナル抗体および生物学的治療薬を含む、請求項14に記載の方法。
  22. 化学凝集剤が、ポリマーまたは酸である、請求項14に記載の方法。
  23. 化学凝集剤が、スマートポリマーである、請求項14に記載の方法。
  24. スマートポリマーが、変性ポリアミンである、請求項23に記載の方法。
  25. 酸が、酢酸である、請求項22に記載の方法。
  26. 不織繊維が、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルまたはナイロンを含む、請求項14に記載の方法。
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