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JP2015500791A - 5−スルホイソフタル酸塩類とその製造方法 - Google Patents

5−スルホイソフタル酸塩類とその製造方法 Download PDF

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JP2015500791A JP2014526162A JP2014526162A JP2015500791A JP 2015500791 A JP2015500791 A JP 2015500791A JP 2014526162 A JP2014526162 A JP 2014526162A JP 2014526162 A JP2014526162 A JP 2014526162A JP 2015500791 A JP2015500791 A JP 2015500791A
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Abstract

【解決手段】本願発明は、5−スルホイソフタル酸の様々な金属塩類の製造方法に関する。金属カチオンが銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される金属塩類を含む。この方法は、酢酸、水、またら両者の混合物を含む溶媒系を利用する。本願発明はまた、5−スルホイソフタル酸の様々な金属塩類を包含する。【選択図】図1

Description

本願開示は、イソフタル酸誘導体の塩類の製造の技術分野に関連する。具体的には、本願開示は5−スルホイソフタル酸金属塩類の製造に関連する。
(関連出願の相互参照)
本出願は、2011年8月16日に出願された米国仮特許出願第61/632,835号の優先権を主張する。この出願の開示全体は、参照により本願明細書に援用される。
本願開示は、限定によってではなく例示によって教示することを目的とする。
本願開示は、特殊化学製品の分野に関連する。具体的には、本願開示は5−スルホイソフタル酸塩類の調合に関連する。より具体的には、本願開示は金属カチオン産生化合物を用いて5−スルホイソフタル酸(SIPAまたはHSIPA)から酢酸溶媒系、水溶媒系、または酢酸/水溶媒系によって、5−スルホイソフタル酸の様々な金属(Mt)塩類(MtSIPA)を調合することに関連する。
ポリマーの製造では、HSIPAの塩類、特にリチウム(Li)およびナトリウム(Na)が添加剤として主に使われる。HSIPAまたはそれらの誘導体の他の塩類が様々な他の用途に使用される。たとえば、ポリマー中の抗菌性添加剤として5−スルホイソフタル酸ジメチル(AgDMSIPA)の銀塩が使用される。
銀が抗菌性の化学物質として知られていることを考えると、HSIPAの銀(I)塩が抗菌特性を示すであろうこと、そしてあるポリマー製造過程に対して所望の添加剤として機能するであろうことが予想できる。
さらに、5−スルホイソフタル酸のジメチルエステル(DMSIPA)の同じ塩類に代えて、HSIPAの金属塩類(たとえばナトリウムやリチウム)がたいてい使用できることが工業界では知られている。5−スルホイソフタル酸のジメチルエステル塩類よりもむしろ5−スルホイソフタル酸塩類を使用する利点には以下のものが含まれる:(1)処理ステップ(HSIPAのエステル化)の省略による低コスト化、(2)DMHSIPA工程のエステル化ステップにおいて必要とされるように、製造工程の中間体(HSIPA)を強く乾燥させる必要がなくなること、(3)MtDMSIPAの製造中に可燃性の副生成物(メタノール)が生じないこと。そのため、新たな5−スルホイソフタル酸塩類の開発や、それらの化学特性、利用可能性の探索に対する関心および必要性が存在する。
工業的に実行可能なMtSIPAの製造方法の開発により、いくつかの挑戦が提示される。そのうち1つがHSIPA化学におけるばらつきである。HSIPA化学はこのような状態にある。そのため、当業者であってもある塩(たとえばLiSIPA)を製造するために必ずしも既知の方法を選択したり、金属を変更したり(たとえばNaに変更)、その工程により類似の塩生成物が得られることを期待できるわけではない。たとえば、粗NaSIPA生成物を水で洗浄することができる。しかし、同じことをLiSIPAに対して行えば、生成物が失われる。同様に、粗LiSIPAを酢酸により洗浄すれば、水和物または無水生成物が得られる。一方、粗NaSIPAを酢酸により洗浄すれば、溶媒和物が得られる。同様に、ある金属カチオンには、他の金属カチオンとは違って異なる溶媒系が必要となりうる。
さらに、HSIPA塩類を製造するための既知の方法の多くでは、硫酸塩濃度が高い生成物が生じる。硫酸塩濃度が高いHSIPA塩は、ポリマーの製造において問題を起こしうる。たとえば硫酸塩濃度が高いLiSIPA塩類は、硫酸塩沈殿によってナイロン繊維の高頻度な破損を引き起こす。したがって、硫酸塩組成が低いHSIPA塩類は有用である。ポリマーの製造工程において引き起こす問題がより少ないと期待できるからである。
これらの理由および他の理由によって、新たなHSIPA塩類が必要とされている。また、工業的に実行可能で経済性に優れ、他のHSIPA塩生成物の製造法を妨害する主要な問題(たとえば硫酸塩濃度が高いこと)のいくつかを回避または除外する製造工程が必要とされている。
酢酸、水または酢酸/水溶媒系を使用することによって、5−スルホイソフタル酸の金属塩類(MtSIPA)を製造するための方法が存在する。広義には、この方法は、5−スルホイソフタル酸、金属カチオン産生化合物、ならびに酢酸および水を含む溶媒系を形成するステップを含む。ここでは酢酸と水の比率は、0:1〜1:0である。金属カチオン産生化合物中の金属カチオンは、銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される。次に、溶媒系は5−スルホイソフタル酸の金属塩を形成するために十分な条件下にて保持される。
他の態様では、本願発明は5−スルホイソフタル酸の金属塩の製造方法である。本製造方法は、前もって(previously)単離された5−スルホイソフタル酸と、金属カチオン産生化合物とを、5−スルホイソフタル酸の金属塩を形成するために十分な条件下にて接触させるステップを含む。金属カチオン産生化合物中の金属カチオンは、銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される。
本願発明によるプロセスから得られる金属塩類は、銀(I)SIPA(AgSIPA)、ナトリウムSIPA(NaSIPA)、カリウムSIPA(KSIPA)、ルビジウムSIPA(RbSIPA)、セシウムSIPA(CsSIPA)、マグネシウムSIPA(Mg(SIPA))、カルシウムSIPA(Ca(SIPA))、ストロンチウムSIPA(Sr(SIPA))、バリウムSIPA(Ba(SIPA))、マンガン(II)SIPA(Mn(SIPA))、鉄(II)SIPA(Fe(SIPA))、コバルト(II)SIPA(Co(SIPA))、ニッケル(II)SIPA(Ni(SIPA))、銅(I)SIPA(CuSIPA)、銅(II)SIPA(Cu(SIPA))、亜鉛SIPA(Zn(SIPA))、イットリウムSIPA(Y(SIPA))およびカドミウムSIPA(Cd(SIPA))である。
本願発明はまた、5−スルホイソフタル酸と金属カチオン産生化合物との反応生成物を含む組成物を包含する。ここでは、金属カチオンは、銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される。
本願発明はまた、銀(I)塩、ストロンチウム塩、鉄(II)塩、銅(I)塩、イットリウム塩、およびカドミウム塩を含む5−スルホイソフタル酸の様々な金属塩類を包含する。
本願発明による製造方法に組み込まれる反応例の概略図である。
本願明細書で使用される「注入(drowning)」という用語は、ある液体成分を別の液体成分に追加することを意味する。つまり、この用語はある溶液または中間懸濁液(slurry:スラリー)を第2の液体中に注ぐことを意味する。
特許請求の範囲に記載された発明は、5−スルホイソフタル酸の様々な金属塩類(MtSIPA)およびこれらのMtSIPA塩類の製造方法に関する。本詳細な説明は、そのような塩類を製造するための現在好適な方法から始まる。この例示的な態様は、本願発明の理解を手助けするために提供されるのであって、本願発明の範囲を制限するように解釈されるべきではない。
特許請求の範囲に記載された方法は、単純化された形において、5−スルホイソフタル酸と、金属塩と、酢酸、水、またはこれらの混合物とを、5−スルホイソフタル酸の金属塩を形成するために十分な条件下において溶媒系中にて接触させるステップを含む。次に5−スルホイソフタル酸の金属塩が回収され、販売または他の工業過程において利用される。以下、この製造方法をより詳細に説明する。
本願発明はMtSIPAの製造に関連する。しかし、全工業過程は5−スルホイソフタル酸(HSIPA)の製造から開始されうる。この例示的な態様に関する説明もここから開始する。
ここで図1に戻る。イソフタル酸がスルホン化されることによりHSIPAが形成される。イソフタル酸をスルホン化する方法はいくつか知られている。たとえばイソフタル酸を発煙硫酸(oleum)または純粋なSOと結合させることである。水溶性の希釈硫酸溶液中でHSIPAを製造するためのあらゆる既知の方法は、本願発明の実行において使用可能である。
この例示的な実施の態様では、硫酸中でHSIPAの粗スルホン化溶液を形成するために十分な温度および時間の条件下において、イソフタル酸は発煙硫酸(「発煙する(fuming)硫酸」としても知られる)と反応させることにより硫酸化される。好ましい実施の態様では、発煙硫酸は約20%〜約60%の濃度にて溶液の状態で存在する。またスルホン化混合物は、HSIPAを形成するために十分な時間、約150℃〜約230℃の温度に加熱される。
HSIPAのスルホン化溶液を水に注ぐ(注入する)ことにより、水溶液が生成される。この水溶液中のHSIPAは、通常約25〜40質量%である。より好ましくは、20%〜50%の硫酸中で約35%である。当業者であれば、ここで説明した百分率は、特定の製造装置や製造施設の物理的な制約に応じて、時として大幅に変えられてもよいことを認識するであろう。
注がれたHSIPAの溶液を次に冷却することによって、HSIPAが結晶化される。生成した懸濁液は濾過され、洗浄される。これによって硫酸や他の不純物が除去される。次に乾燥されることによって、HSIPAが乾燥条件に応じて水和物または無水物塩として供給される。このHSIPA中間生成物は次に、特許請求の範囲に記載されたMtSIPAの製造に利用される。
本願明細書で使用されるように、「前もって(previously)単離された」HSIPAとの用語は、上述したように典型的なスルホン化溶液から中間生成物として単離または回収されたHSIPAを意味する。おおまかに言えば、前もって単離されたHSIPAには、スルホン化溶液中で見られる、または典型的な注入ステップの直後に見られる形態以外のあらゆる形態のHSIPAが含まれる。つまり、「前もって単離されたHSIPA」は、HSIPA生成物の硫酸塩成分を低減させるための何らかの最低限のステップを経たHSIPAを含むことを意図する。多くの例では、本願発明の実施に使用される前もって単離されたHSIPAは、他の化学工程に使用される中間生成物として、一般市場で売られているHSIPAを製造するために使用される典型的な回収ステップおよび洗浄ステップを経たHSIPAであることが想定されている。
前もって単離された中間体であるHSIPAは、金属カチオン産生化合物と接触される。本願明細書で使用される「金属カチオン産生化合物」との用語には、カチオンを放出することによって他のアニオン、より具体的には溶液中で金属カチオンを形成可能な金属化合物と反応可能な金属化合物が含まれる。本願発明の実行に好適な金属カチオン産生化合物には、標準的な有機金属塩類および無機金属塩類が含まれる。これらには、金属水酸化物、金属酢酸塩、金属炭酸塩、金属酸化物、金属ハロゲン化物、またはこれらの任意の混合物または他の好適な塩類が含まれるが、これらには限定されない。ある金属塩類は、任意の所定の製造工程においてよりよく機能しうる。そして塩類の最終的な選択は、コスト条件に基づくであろう。
本願発明の実行に好適な金属塩類には、銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される金属カチオンの塩類が含まれる。代替的な分類には、ナトリウム、カリウム、およびルビジウムから構成される群から金属カチオンが選択される工程が含まれる。または、この群では金属カチオンはセシウムである。または、この群では金属カチオンはマグネシウム、カルシウム、およびバリウムから構成される群から選択される。または、金属カチオンはマンガン(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、および亜鉛から構成される群から選択される。または、金属カチオンは銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウムおよびカドミウムから構成される群から選択される。
本願発明のある態様では、この工程は5−スルホイソフタル酸と、金属カチオン産生化合物と、酢酸、水、またはこれらの混合物とを含む溶媒系を形成するステップを含む。たとえば、溶媒系は水のみ、または酢酸のみを含んでもよい。または、溶媒系は酢酸と水との混合物を含んでもよい。
この溶媒系を説明するためにより数的な用語を使用することによって、酢酸および水を含むものとして溶媒系を説明することができる。この場合、酢酸:水の比は1:0〜0:1である。MtSIPAを生成する反応を妨害しない程度、または工程や最終生成物に不純物を混合させない程度において、他の溶媒または液体が溶媒系中に存在してもよい。
特定の製造工程の必要性に応じて、溶媒系を形成する方法が変えられてもよい。たとえば、HSIPAの溶液と、これとは別の金属カチオン産生化合物の溶液とが作られてから、これらが混合されてもよい。固体の金属カチオン産生化合物が、HSIPAの溶液に添加されてもよい。固体のHSIPAが、金属カチオン産生化合物の溶液に添加されてもよい。各実施例において、溶液との用語には酢酸および/または水が上述した比率にて含まれることが理解される。
成分を結合させるために要する時間は、必要性や優先性に応じて大きく変化しうる。たとえば、固体の金属カチオン産生化合物の使用には、物質の取り扱いに制約があるために、成分を結合させるためにより長い時間を要しうる。配管やポンプが適切であれば、2つの溶液の結合は比較的素早く起こりうる。ほとんどの例では、HSIPAと金属カチオン産生化合物との接触の開始が数分〜1時間の期間にて起きることにより、適切なモル比が確保され、安全性が向上し、必要となりうる任意のpHの調整が可能となることが想定されている。
金属カチオンとHSIPAとの間の化学量論はある程度変化しうる。最適な収率を得るためには、典型的には金属カチオンとHSIPAとのモル比は約1:1である。好適な実施の形態では、この比率は0.75:1〜1.25:1の範囲で変化しうる。より好ましくは0.85:1〜1.15:1、最も好ましくは約0.95:1〜1.05:1である。最終的な比率の決定において、コストが主に考慮されるべき事項である。しかし、一般には、金属カチオンが制約的な(limiting)試薬として維持されている場合、金属とHSIPAとの比率は、0.95:1〜1:1に維持されることが好ましい。
同様に、溶媒系の量および溶媒系の様々な成分の比率は特定の製造工程の必要性に応じて変わりうる。上述したように、溶媒系に利用される水と酢酸の相対量は、水100%〜酢酸100%の範囲、またはこの範囲における両者の組み合わせをとりうる。以下でより詳細に説明するように、溶媒系において多量の水を利用する工程は、収率を向上させるために、ろ液を再利用することになるであろう。
ほとんどの例では、溶媒系において金属カチオン産生化合物とHSIPAとを接触させることにより起こる反応は、事実上瞬時に起こるとみなされる。これらの金属化合物は、即座に溶解するか、または溶解状態にて添加されるからである。典型的には、固体生成物(MtSIPA)の懸濁液は、溶媒系においてほぼ即座に形成される。固体の全溶媒(水、酢酸、または両者を使用する溶媒系では水+酢酸)に対する比率は、溶媒系の液体成分に対するHSIPAと金属化合物の相対量に応じて、約5質量%の固体から約50質量%超の固体にまで変わりうる。当業者は、製造条件に最も合うように、固体と液体の比率を最適化することが可能である。多くの工程においてうまく機能する固体の百分率は、約25%のようである。この百分率は、以下に示す本願発明によるプロセスのある代替的な実施の態様では、さらに低下させることができる。
いったん生成物が懸濁液を形成したら、溶媒系を冷却する(典型的には約25℃)ことによって、溶液中に存在する任意のMtSIPAを結晶化させてもよい。結晶化した生成物を次にろ過することによって、MtSIPA生成物が回収される。
しかし、工業的な工程、特に高価な金属を使用する工程によっては、さらに加熱および結晶化させるステップを利用することができる。これにより生成物の純度が向上する。これらの工程において、成分を混合した後、溶媒系およびその成分が加熱されることにより、生成物の懸濁液の一部またはすべてが溶液中に溶解(drive)される。生成物の懸濁液が加熱されるのは、生成物の粒子中に閉じ込められた微量の(trace)不純物によって、生成する生成物の懸濁液が不定形でありうる例が存在すると考えられるからである。混合物を加熱することによって大部分またはすべての生成物の粒子を溶液中に溶解させる。その後に冷却することによって、溶解したMtSIPAの結晶化の速度を低下させることが可能となる。これにより、たいてい結晶化した生成物が得られる。この生成物では、すべてではないにせよほとんどの不純物が除去される。生成物が溶液中に存在する間に混合物全体をろ過することは、不純物を除去および再利用するために利用しうる追加的なステップである。ろ過は、利用される金属の価格に応じて有用であることが明らかとなる可能性がある。反応物の純度に応じて、十分には溶解していない懸濁液を加熱することによって、粒子または結晶中の不純物が選択的に溶解するために、さらにある程度精製されうる例がある。
系に加えられる熱の量は、系に追加される金属化合物(たとえばある銀(I)塩類は他の銀(I)塩類よりも溶解度が高い)の量および溶媒系を形成する成分の温度に応じて変化する。たとえば、所望の場合には溶媒系の液体成分はあらかじめ加熱されてもよい。銀(I)塩類を用いたサンプルの流出入量(run)は、荷電した溶媒系を約100℃〜約120℃に加熱することによって、上述のように許容できる純度のAg(I)SIPA生成物を得ることが十分にできることを示す。加熱による還流も同様に利用することができる。特定の成分および製造装置を最適化するために、温度条件をどのように調整すればよいかを、当業者であれば理解するであろう。
荷電した溶媒系は、反応物の変換が最大限となる(たとえば溶液中に完全に溶解させるためには熱を必要とする金属塩類を溶解させる)ため、および許容できる純度を実現するために十分な時間、反応条件にて維持される。ほとんどの例では、反応の「保持(hold)時間」は、系を変化させるのにちょうど必要な時間から、1時間以上にまで変化しうる。ほとんどの例では、保持時間は約10分〜1時間の期間であることが想定されている。熟練者は、効率を向上させるためおよび生産コストを低下させるために、反応時間を減らす努力をすべきである。サンプリングなどの標準的な手順を使用を通じた工程の最適化が当業者に知られている。そのためここでは工程の最適化について議論する必要はない。
反応が完了して所望の濃度の生成物が溶液中に存在する状態となったあと(たとえば、熱が維持または追加されることにより、より多くの生成物の懸濁液が溶液中に溶解されるなら)、溶媒系が冷却され、必要なら溶解した生成物の結晶化が誘導される。典型的には、混合物を約25℃に冷却することによって、ほとんどのMtSIPA生成物の結晶化が誘導される。生成した懸濁液は、次にろ過され、好適には洗浄される。好適な実施の形態では、酢酸、水、または酢酸と水との混合物を用いて行われる。これにより、使用される金属塩、金属カチオンの荷電、および使用される水に対する酢酸の比率に応じて、収率が約30%〜95%の範囲であるMtSIPAの湿ったケーキ状物質(cake)が得られる。
洗浄液中における水に対する酢酸の比率は、1:0〜0:1でありうる。この比率は、使用される金属塩や他の製造の変数に応じて変化しうる。たとえば、酢酸におけるAgSIPAの溶解度が低いため、酢酸は銀(I)に対して好適な洗浄液である。生成物の溶解度、残ったろ液との反応性、および蒸発しやすさに応じて、別の洗浄溶媒もまた許容される。洗浄液の量は大きく変わりうる。しかし洗浄液の置換は少ない方が有利である。
湿った生成物は乾燥されうる。これによって、水、酢酸または他の洗浄物質が除去される。標準的な乾燥方法が利用される。使用される洗浄液および金属に応じて、最終生成物は、典型的には無水固体または溶媒和物である。当業者であれば、無水生成物と溶媒和生成物のいずれが必要かという要求を満たすように、洗浄特性および/または乾燥条件を変化させうる。最終生成物は次に梱包され販売される。したがって、本願発明はまた、本願明細書中に記載された工程に従って調整された金属塩類(およびそれらの金属塩類を含む組成物)を包含する。この場合、金属カチオンは、銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される。
上述した工程の変形例として、ろ液の再利用が含まれる。この変形例により、工程全体の収率を増やす一方で、不溶性化合物がより少ない生成物がもたらされうる。この変形例では、利用される溶媒の量は、上述したように熱をかけた状況においてMtSIPA生成物を完全に溶解させるために十分な量である。典型的には、これは溶媒系に存在する固体の割合を約11質量%未満にまで低減させることを含む。たとえば、77gのHSIPA(乾燥基準)および33gの酸化銀は、生成物を完全に溶解させるためには約832gの酢酸と水の溶媒(67:33)を要するだろう。または、Ag(I)SIPAは酢酸中よりも水中により多く溶解するため、溶媒系中における水の量を増やしうる。または水だけを使用しうる。他の金属に対する同じような計算および調整は、当業者の知識の範囲内である。
再利用を行わない工程に関して、不溶性の不純物を除去するために結晶化を誘導する前に、溶媒系がろ過されうる。不溶性の不純物を除去したあと、冷却によってMtSIPAの結晶化が誘導される。続いて(典型的にはろ過によって)生成物が回収されて洗浄される。
ろ液の再利用は、高価な金属塩類を必要とするAg(I)SIPAなどのある種のMtSIPAの収率を高めるために有効である。たとえば、Ag(I)SIPAの製造において水が唯一の溶媒および洗浄物質である場合に、溶媒系の一部として続くバッチ(batch)において再び使用するためにろ液および洗浄液を再利用する。これによって、第1のバッチ(純水を供給)における約30%から第2のバッチおよび続くバッチでは約100%へと収率が増加することが示されている。金属によってはかなり多くの不溶性の金属成分を含みうる第1のバッチを除いて、第2のバッチおよび続くバッチにおけるMtSIPAの純度は通常極めて良好である。精製ステップの途中で単離された不溶性の元素類および金属塩類は、工業界において一般に知られている方法を用いて回収および再利用することができる。これによって、金属に応じて収率をさらに向上させることができる。
上述したように、特許請求の範囲に記載された発明はまた、HSIPAの様々な金属塩類をも包含する。より具体的には、特許請求の範囲に記載された発明は、5−スルホイソフタル酸と金属カチオン産生化合物との反応生成物を含む組成物を含む。この場合、金属カチオンは銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される。本願発明のこの実施の態様に利用される様々な金属カチオン産生化合物類(たとえば金属塩類)は、本願発明によるプロセスに利用されるものと同じである。
さらに別の態様では、特許請求の範囲に記載された組成物は、HSIPA、好ましくは高純度のHSIPA(たとえば前もってスルホン化溶液から単離され、硫酸を除去するために洗浄されたHSIPA)の反応生成物と、金属カチオン産生化合物とを含む。この場合、上述したように両者は溶媒系中にて反応される。生成される反応生成物は、上述したように回収および乾燥されることにより、HSIPAの高純度な金属塩が生成されうる。
別の態様では、本願発明は5−スルホイソフタル酸の金属塩を含む。ここでは金属カチオンは、銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択される。さらに別の態様では、本願発明は上述した塩類のそれぞれを個々に含む。したがって、本願発明はAg(I)SIPAを含む。本願発明はSr(SIPA)を含む。本願発明はFe(SIPA)を含む。本願発明はCu(I)SIPAを含む。本願発明はY(SIPA)を含む。本願発明はCd(SIPA)を含む。
さらに別の態様では、本願発明は5−スルホイソフタル酸の金属塩を含む組成物を含む。5−スルホイソフタル酸の金属塩には、Ag(I)SIPA、Sr(SIPA)、Fe(SIPA)、Cu(I)SIPA、Y(SIPA)、およびCd(SIPA)を含む塩類単独または互いの組み合わせを含むが、これらには限られない。
以下の実施例は説明のために提供されるのであって、特許請求の範囲に規定された本願発明の範囲を制限するものとして解釈されるべきではない。たとえば、酢酸および水の百分率におけるすべての可能な変形例が示されているわけではない。当業者は、過度の実験を要することなく、製造装置に最適な溶媒系を決定できる。
実施例において報告された合計百分率(SIPAの質量%+金属の%+硫酸塩の%+酢酸塩の%+水の%=合計百分率)は、試験方法の変動性によって、必ずしも100%とはならない可能性がある点に留意されたい。以下に示した量的な数字に加えて、MtSIPA塩類が存在することが多くの例において質的にも確認された。たとえば、銀(I)塩を製造する場合には、反応における銀(I)塩の消失(たとえ浅黒い酸化銀の消失)および白色/灰色がかった生成物の結晶の形成によって、AgSIPAの存在が確認された。
(実施例)
実施例は詳細な説明と同じように、つまりイソフタル酸をスルホン化してHSIPAを形成するステップから始まる。
(イソフタル酸のスルホン化)
1.1000mLの丸底フラスコをセットする。
2.400gの30%発煙硫酸を加える。
3.温度を80℃以下に維持しながらゆっくりと207.7gのイソフタル酸を加える。
4.バッチを200〜205℃に加熱する。
5.200〜205℃にて6時間保持する。
6.第2のフラスコ(100mL)をセットする。268gの脱イオン水を加える。
7.第2のフラスコの内容物(水)を0〜5℃に冷却する。
8.第1のフラスコの内容物(スルホン化混合物)を160〜165℃に冷却する。
9.第1のフラスコの内容物を110℃未満にて第2のフラスコにゆっくりと注ぐ。
10.第2のフラスコの内容物を25〜30℃に冷却することによって、HSIPAを沈殿させる。
11.ガラス漏斗に濾過して113.5gの酢酸にて2回洗浄する。
12.真空オーブン中で乾燥させる。
(実施例1)
酢酸/水中における酢酸銀を用いたAgSIPAの調整
銀(I)カチオン産生化合物として酢酸銀を用いてAgSIPAを調整するステップは以下のとおりである。1000mLの丸底フラスコをセットする。240gの酢酸を加える。26.2gの脱イオン水を加える。48.4gのAgOAc(酢酸銀)を加える。79.6gのHSIPAを加える(アッセイ(Assay):94.2%;水:4.8%;HSO:0.32%;鉄:0.35ppm)。懸濁液を加熱して還流させる(約113℃)。30分間維持する(注:この時間はそれほど重要ではない)。約25℃まで冷却する。ろ過および真空吸引することによりろ液を除去する。30gの酢酸を用いて2回洗浄する。真空を用いて洗浄した物質(wash)を引き取る。真空オーブン中で100〜110℃にて乾燥させる。
得られた物質は以下のように分析された。
・質量:112.8g
・SIPA部分(LC):66.3質量%
・Ag(質量分析):27.14%
・SOとしての硫酸塩濃度:0.15%
・OAcとしての酢酸塩濃度:1.94%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:5.11%
・乾燥基準の収率:94.2%
(実施例2)
酢酸/水中における酸化銀を用いたAgSIPAの調整
本実施例の実施に際して、上述したスルホン化ステップに従って調整されたHSIPAが利用された。銀(I)カチオン産生化合物として酸化銀を用いてAgSIPAを調整するステップは以下のとおりである。1000mLの丸底フラスコをセットする。270gの酢酸を加える。30gの脱イオン水(DI)を加える。33gのAgO(酸化銀)を加える。78.9gのHSIPAを加える(アッセイ:97.6%;水:3.2%;HSO:1.16%)。懸濁液を加熱して還流させる(約110〜120℃)。約25℃まで冷却する。ろ過および真空吸引することによりろ液を除去する。50gの酢酸を用いて2回洗浄する。真空を用いて洗浄した物質を引き取る。真空オーブン中で100〜110℃にて乾燥させる。
得られた物質は以下のように分析された。
・質量:103.0g
・SIPA(LC):65.3質量%
・Ag(質量分析):26.56%
・SOとしての硫酸塩濃度:0.66%
・OAcとしての酢酸塩濃度:2.92%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.37%
・乾燥基準の収率:99.1%
(実施例3)
ろ液を再利用した水中における酸化銀を用いたAgSIPAの調整
本実施例の実施に際して、上述したように調整されたHSIPAが利用された。ろ液を再利用した水中における酸化銀を用いてAgSIPAを調整するステップは以下のとおりである。1000mLの丸底フラスコをセットする。200gの脱イオン水(第1のバッチのみ)、または前のバッチ(第2のバッチおよび続くバッチ)から得られたろ液に純水を加えて200gにした溶液を加える。33gのAgO(酸化銀)を加える。81.7gのHSIPAを加える(アッセイ(Assay):94.2%;水:5.37%;HSO:0.03%;鉄:6ppm)。溶液を100℃に加熱する。100〜105℃にてバッチを1.2μmのガラス繊維ろ紙にろ過させることによって、銀および不溶性の銀塩類を除去する。ろ液を100℃に再加熱した後、約25℃に冷却することにより、Ag(I)SIPA産物を再結晶化させる。産物をろ過および真空吸引することによりろ液を除去する。0〜5℃の水15gを用いて2回洗浄する。真空を用いて洗浄した物質(wash)を引き取る。真空オーブン中で100〜110℃にて乾燥させる。ろ液を用いて前のバッチから工程を繰り返す。
得られた物質は以下のように分析された。
Figure 2015500791
(実施例4)
水中のNaSIPA
1000mLの丸底フラスコに280.8gの脱イオン水、93.7gの水酸化ナトリウム(50%水溶液)および320.2gのHSIPA(93.7%アッセイ;6.0%の水;強酸として0.06%の硫酸)を加える。バッチを加熱して106.8℃にて還流する。次に55℃まで冷却する。1.5時間維持してから、15℃まで冷却する。懸濁液をガラス漏斗を用いてろ過した後、75gの脱イオン水を用いて0〜5℃にて洗浄する。生成物を真空オーブン中で110〜120℃にて乾燥させる。これにより187.9gの白色固体を得る。注:ろ液を再利用することにより、同程度の純度とともに収率は約89%にて安定した。
生成物は以下のように分析された。
・質量:187.9g
・NaSIPA(アッセイ):99.62%
・SOとしての硫酸塩濃度:100ppm未満
・HSOとしての酸性度:0
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.13%
・アッセイ基準の収率:57.3%
(実施例5)
酢酸/水中のNaSIPA
2000mLの丸底フラスコに691.5gの酢酸、83.5gの脱イオン水、72.91gの水酸化ナトリウム(50%水溶液)および250gのHSIPA(94.4%アッセイ;4.4%の水;強酸として0.85%の硫酸)を加える。バッチを加熱して106.3℃にて還流する。次に25℃まで冷却する。1時間維持する。懸濁液をガラス漏斗を用いてろ過した後、2×63gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で160〜165℃にて乾燥させる。これにより244.7gの非(off−)白色固体を得る。注:蒸留により水湿潤(wet)酢酸を回収して続くバッチに再利用することによって、同程度の純度および収率の生成物を得ることができる。
生成物は以下のように分析された。
・質量:244.7g
・NaSIPA(アッセイ):100.7%
・SOとしての硫酸塩濃度:100ppm未満
・OAcとしての酢酸塩濃度:6886ppm
・HSOとしての酸性度:0
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.24%
・アッセイ基準の収率:95.2%
(実施例6)
水中のKSIPA
1000mLの丸底フラスコに92.5gの脱イオン水、48.55gの水酸化カリウム(45%水溶液)および108.0gのHSIPA(92.6%アッセイ;6.95%の水;強酸として0.07%の硫酸)を加える。バッチを加熱して105.2℃にて還流する。次に55℃まで冷却する。1.5時間維持した後、15℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、0〜5℃の脱イオン水25gを用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で110〜120℃にて乾燥させる。これにより107.8gの白色固体を得る。注:ろ液を再利用することにより、同程度の純度とともに収率は約96%にて安定する。
生成物は以下のように分析された。
・質量:107.8g
・KSIPA(アッセイ):99.64%
・SOとしての硫酸塩濃度:100ppm未満
・OAcとしての酢酸塩濃度:0ppm
・HSOとしての酸性度:0.04
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.84%
・アッセイ基準の収率:93.0%
(実施例7)
酢酸/水中のKSIPA
1000mLの丸底フラスコに250gの酢酸、10gの脱イオン水、16.0gの水酸化カリウムのペレットおよび78.7gのHSIPA(95.3%アッセイ;4.3%の水;強酸として0.9%の硫酸)を加える。バッチを加熱して還流する。1時間保持する。次に55℃まで冷却する。1.5時間維持した後、2時間かけて25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で140℃にて乾燥させる。これにより68.8gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:68.8g
・KSIPA(アッセイ):100.3%
・SOとしての硫酸塩濃度:100ppm未満
・OAcとしての酢酸塩濃度:215ppm
・HSOとしての酸性度:0
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.16%
・アッセイ基準の収率:79.4%
(実施例8)
酢酸/水中のRbSIPA
1000mLの丸底フラスコに240gの酢酸、27.6gの脱イオン水、59.4gの水酸化ルビジウム(50%水溶液)および77.9gのHSIPA(96.3%アッセイ;3.11%の水;強酸として0.05%の硫酸)を加える。バッチを加熱して110.8℃にて還流する。30分間保持する。次に25℃まで冷却して1時間保持する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100〜110℃にて乾燥させる。これにより85.6gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:85.6g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Rb:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:432ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:413ppm
・HSOとしての酸性度:0
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.11%
・乾燥基準の収率:84.9%
(実施例9)
酢酸/水中のCsSIPA
1000mLの丸底フラスコに240gの酢酸、46.6gの脱イオン水、48.63gの水酸化セシウム一水和物および78.8gのHSIPA(95.2%アッセイ;4.66%の水;強酸として0.06%の硫酸)を加える。バッチを加熱して115℃にて還流する。30分間保持する。次に25℃まで冷却して1時間保持する。焼結ガラスろ過器(fiinnei)を用いて懸濁液をろ過した後、2×30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で110〜120℃にて乾燥させる。これにより58.3gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:58.3g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Cs:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:100ppm未満
・OAcとしての酢酸塩濃度:650ppm
・HSOとしての酸性度:0
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.29%
・乾燥基準の収率:50.6%
(実施例10)
水中のMg(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに100gの脱イオン水、8.46gの水酸化マグネシウムおよび75gのHSIPA(0.305モル)を加える。バッチを加熱して還流する。32mlの水を蒸留により除去する。バッチを25℃まで冷却して一晩保持する。懸濁液をガラス漏斗を用いてろ過した後、洗浄は行わない。生成物を真空オーブン中で140〜155℃にて乾燥させる。これにより44.4gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:44.4g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Mg:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:8583ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:260ppm
・HSOとしての酸性度:1.08
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:4.85%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:52.9%
(実施例11)
酢酸/水中のMg(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに450gの酢酸、50gの脱イオン水、8.46gの水酸化マグネシウムおよび79.6gのHSIPA(94.3%アッセイ;4.97%の水;強酸として0.11%の硫酸)を加える。バッチを加熱して還流する。1時間保持した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で140℃にて乾燥させる。これにより72.5gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:72.5g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Mg:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:100ppm未満
・OAcとしての酢酸塩濃度:947ppm
・HSOとしての酸性度:0
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:10.6%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:82.5%
(実施例12)
酢酸/水中のCa(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに400gの酢酸、25gの脱イオン水、25.5gの水酸化カルシウムおよび79.6gのHSIPA(94.28%アッセイ;4.97%の水;強酸として0.11%の硫酸)を加える。バッチを加熱して112℃にて還流する。1時間保持した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で150〜155℃にて乾燥させる。これにより78.1gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:78.1g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Ca:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:581ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:15098ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:1.2%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:93.9%
(実施例13)
水中のSr(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに150gの脱イオン水、27.5gの水酸化ストロンチウム八水和物および50gのHSIPA(94.0%アッセイ;5.2%の水;1073ppmの硫酸)を加える。バッチを100℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、16gの冷却脱イオン水による洗浄を5〜10℃にて行う。生成物を真空オーブン中で100℃にて乾燥させる。これにより39.8gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:39.8g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Sr:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:1615ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:0ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.34%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:71.5%
(実施例14)
酢酸/水中のSr(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに300gの酢酸、20gの脱イオン水、41.7gの水酸化ストロンチウム八水和物および77.3gのHSIPA(97%アッセイ;2.8%の水;4424ppmの硫酸)を加える。バッチを100℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100℃にて乾燥させる。これにより79.4gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:79.4g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Sr:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:2695ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:31060ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.9%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:86.1%
(実施例15)
酢酸/水中のBa(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに400gの酢酸、100gの脱イオン水、24.8gの水酸化バリウムおよび78.8gのHSIPA(94.3%アッセイ;4.97%の水;強酸として0.11%の硫酸)を加える。バッチを加熱して還流する。1時間保持する。その後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で140〜155℃にて乾燥させる。これにより84.0gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:84g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Ba:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:585ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:13993ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:1.48%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:86.1%
(実施例16)
酢酸/水中のMn(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに450gの酢酸、47.8gの脱イオン水、35.5gの酢酸マンガン四水和物および77.9gのHSIPA(96.3%アッセイ;3.11%の水;強酸として0.05%の硫酸)を加える。バッチを加熱して還流する。30分間保持する。その後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で150℃にて乾燥させる。これにより90.4gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:90.4g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Mn:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:124ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:43884ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:6.27%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:97.2%
(実施例17)
水中のFe(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに90gの脱イオン水、58.7gの硫酸鉄七水和物および102.6gのHSIPA(98.3%アッセイ;1.6%の水;4158ppmの硫酸)を加える。バッチを90℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、30gの冷却脱イオン水を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100℃にて乾燥させる。これにより42.4gの薄緑色の固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:42.4g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Fe:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:3989ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:100ppm未満
・HSOとしての酸性度:0.69%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:10.98%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:33.5%
(実施例18)
酢酸/水中のCo(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに450gの酢酸、20gの脱イオン水、36.1gの酢酸コバルト四水和物および80.6gのHSIPA(92.7%アッセイ;6.8%の水;強酸として0.19%の硫酸)を加える。バッチを111.5℃にて還流する。1時間保持した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で140℃にて乾燥させる。これにより94.4gの淡いピンク色の固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:94.4g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Co:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:813ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:47619ppm
・HSOとしての酸性度:0.04%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:10.89%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:95.4%
(実施例19)
酢酸/水中のNi(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに450gの酢酸、20gの脱イオン水、36.1gの酢酸ニッケル四水和物および80.6gのHSIPA(92.7%アッセイ;6.8%の水;強酸として0.19%の硫酸)を加える。バッチを111℃にて還流する。1時間保持した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で140℃にて乾燥させる。これにより97.8gの薄緑色の固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:97.8g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Ni:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:291ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:20176ppm
・HSOとしての酸性度:0.02%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:11.26%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:101.8%
(実施例20)
酢酸/水中のCu(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに350gの酢酸、20gの脱イオン水、28.9gの酢酸銅(II)水和物および81.3gのHSIPA(92.7%アッセイ;6.8%の水;強酸として0.19%の硫酸)を加える。バッチを加熱して還流する。その後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、35gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で140〜155℃にて乾燥させる。これにより83.6gの薄青色の固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:83.6g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Cu:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:8089ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:7985ppm
・HSOとしての酸性度:1.62%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:1.18%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:95.8%
(実施例21)
酢酸/水中のCuSIPA
1000mLの丸底フラスコに300gの酢酸、20gの脱イオン水、22.5gの酸化銅(I)および78.9gのHSIPA(95%アッセイ;4.3%の水;4839ppmの硫酸)を加える。バッチを100℃に加熱する。その後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100℃にて乾燥させる。これにより104.1gの薄紫色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:104.1g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Cu:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:2683ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:2534ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:8.3%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:101.0%
(実施例22)
酢酸/水中のZn(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに350gの酢酸、40gの脱イオン水、33.5gの酢酸亜鉛二水和物および77.1gのHSIPA(97.2%アッセイ;2.6%の水;4546ppmの硫酸)を加える。バッチを95℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100℃にて乾燥させる。これにより86.9gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:86.9g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Zn:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:1480ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:2379ppm
・HSOとしての酸性度:−
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:8.97%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:73.0%
(実施例23)
酢酸/水中のY(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに300gの酢酸、20gの脱イオン水、30.1gの酢酸イットリウム水和物および78.9gのHSIPA(95%アッセイ;4.3%の水;4839ppmの硫酸)を加える。バッチを100℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、2×30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100℃にて乾燥させる。これにより63.0gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:63.0g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Y:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:1950ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:21311ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:0.7%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:73.0%
(実施例24)
水中のCd(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに133gの脱イオン水、41.8gの酢酸カドミウム二水和物および77.1gのHSIPA(97.2%アッセイ;2.6%の水;4546ppmの硫酸)を加える。バッチを100℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、0〜5℃の脱イオン水10gを用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100〜130℃にて乾燥させる。これにより34.6gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:34.6g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Cd:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:173ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:677ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:6.78%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:35.1%
(実施例25)
酢酸/水中のCd(SIPA)
1000mLの丸底フラスコに40gの脱イオン水、300gの酢酸、41.8gの酢酸カドミウム二水和物および77.1gのHSIPA(97.2%アッセイ;2.6%の水;4546ppmの硫酸)を加える。バッチを100℃に加熱した後、25℃に冷却する。ガラス漏斗を用いて懸濁液をろ過した後、30gの酢酸を用いて洗浄する。生成物を真空オーブン中で100〜130℃にて乾燥させる。これにより82.8gの白色固体を得る。
生成物は以下のように分析された。
・質量:82.8g
・SIPA部分:LCにて確認済
・Cd:蛍光X線にて確認済
・SOとしての硫酸塩濃度:1190ppm
・OAcとしての酢酸塩濃度:43208ppm
・HSOとしての酸性度:0%
・水中のフッ化カリウム(KF)濃度:1.33%
・カルク(Calc)アッセイ基準の収率:85.0%
本願発明をある好ましい態様に関連して説明してきた。本願発明は、上述した詳細のすべてよって制限的に解釈されるべきではない。本願発明の精神および範囲から逸脱しない範囲において、上述した実施の態様の修正および変形がなされてもよい。また、当業者には理解されるように、本願開示に包含されるものとして他の実施の態様が理解されるべきである。

Claims (23)

  1. 5−スルホイソフタル酸の金属塩類の製造方法であって、
    5−スルホイソフタル酸、金属カチオン産生化合物、ならびに酢酸または水の少なくとも一方を含む溶媒系を形成するステップと、
    前記溶媒系を5−スルホイソフタル酸の金属塩を形成するために十分な条件下に保持するステップと、を含み、
    酢酸と水との比率は、0:1〜1:0であって、
    金属カチオンは銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択されることを特徴とする方法。
  2. 前記溶媒系が酢酸および水を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記金属カチオン産生化合物が金属塩を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 5−スルホイソフタル酸をスルホン化溶液から単離し、前記溶媒系の形成の前に前記5−スルホイソフタル酸を洗浄する事前のステップをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記5−スルホイソフタル酸の金属塩を回収するステップと、前記溶媒系を再利用するステップとをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記金属カチオンは、ナトリウム、カリウム、およびルビジウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 前記金属カチオンがセシウムであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記金属カチオンは、マグネシウム、カルシウム、およびバリウムからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. 前記金属カチオンは、マンガン(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(II)、および亜鉛から構成される群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 前記金属カチオンは、銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 5−スルホイソフタル酸の金属塩の製造方法であって、
    前もって単離された5−スルホイソフタル酸と、金属カチオン産生化合物とを、5−スルホイソフタル酸の金属塩を形成するために十分な条件下にて接触させるステップを含み、
    金属カチオンは銀(I)、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、マンガン(II)、鉄(II)、コバルト(II)、ニッケル(II)、銅(I)、銅(II)、亜鉛、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択されることを特徴とする方法。
  12. 5−スルホイソフタル酸と、金属カチオン産生化合物とを接触させるステップは、前記5−スルホイソフタル酸と、前記金属カチオン産生化合物と、酢酸または水の少なくとも一方とを含む溶媒系を生成するステップを含み、
    酢酸と水との比率は、0:1〜1:0であって、
    前記金属カチオン産生化合物は金属塩であることを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 5−スルホイソフタル酸と金属カチオン産生化合物との反応生成物を含み、
    金属カチオンは、銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択されることを特徴とする組成物。
  14. 5−スルホイソフタル酸の金属塩であって、
    金属は、銀(I)、ストロンチウム、鉄(II)、銅(I)、イットリウム、およびカドミウムから構成される群から選択されることを特徴とする金属塩。
  15. 前記金属が銀(I)であることを特徴とする請求項14に記載の金属塩。
  16. 前記金属がストロンチウムであることを特徴とする請求項14に記載の金属塩。
  17. 前記金属が鉄(II)であることを特徴とする請求項14に記載の金属塩。
  18. 前記金属が銅(I)であることを特徴とする請求項14に記載の金属塩。
  19. 前記金属がイットリウムであることを特徴とする請求項14に記載の金属塩。
  20. 前記金属がカドミウムであることを特徴とする請求項14に記載の金属塩。
  21. 請求項14の金属塩を含むことを特徴とする組成物。
  22. 請求項1に記載の方法に従って製造された金属塩類を含むことを特徴とする組成物。
  23. 請求項11に記載の方法に従って製造された金属塩類を含むことを特徴とする組成物。
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