JP2015224963A - 過電流検出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易な構成の過電流検出装置を提供する。【解決手段】電源に接続されて負荷に対して電力を出力するスイッチング素子11、スイッチング素子11の高電位側と低電位側との間の端子間の電圧を検出する電圧検出手段と、スイッチング素子11のターンオン期間中のうちスイッチング素子11のミラー効果区間に、電圧検出手段により検出された検出電圧に基づいて、スイッチング素子11に過電流が流れているか否か判定する判定手段とを備える。【選択図】 図2
Description
本発明は、過電流検出装置に関するものである。
第1電圧源に接続されドライバ回路に接続される出力トランジスタを有し、第1電圧源と第2電圧源との間に比較用トランジスタと定電流回路とを直列接続して、比較用トランジスタと定電流回路との間に参照電圧を発生させるとともに、比較用トランジスタの特性を出力トランジスタの特性と同等にする。そして、出力トランジスタの出力電圧と比較用トランジスタの出力電圧とを比較することで過電流を検出する出力回路が開示されている(特許文献1)。
しかしながら、上記の構成では、温度を検出するために同特性の比較用トランジスタを追加で設ける必要があるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、簡易な構成の過電流検出装置を提供することである。
本発明は、スイッチング素子のターンオン期間中のうちスイッチング素子のミラー効果区間に検出されたスイッチング素子の端子間の電圧に基づいて、過電流が流れているか否か判定することによって上記課題を解決する。
本発明は、温度依存性によるバラツキの小さい区間に検出されたスイッチング素子の電圧に基づいて過電流を判定しているため、簡易な構成で過電流を検出することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の実施形態に係る過電流検出装置を備えた電力変換器のブロック図である。電力変換器は、例えば車両の駆動システムに用いられる。なお、図1は電力変換器の基本的な構成を示しており、電力変換器は図1に示す構成以外の構成を備えてもよい。
電力変換器は、バッテリ1、平滑コンデンサ2、モータ3、パワー半導体素子部10〜60、及び駆動回路70を備えている。バッテリ1は、モータ3を駆動するための直流電源であり、複数の電池を接続することで構成されている。平滑コンデンサ2は、バッテリ1のリップルを抑制する回路素子であり、バッテリ1の両極に接続された一対の電源線の間に接続されている。
モータ(M)3は、3相交流の電動機であり、パワー半導体素子部10〜60で構成されるインバータを介して、バッテリ1に接続されている。モータ3は回生時には発電機としても機能する。
パワー半導体素子部10は、スイッチング素子11と還流ダイオード12とを備えている。スイッチング素子11は、IGBT等の電圧制御型のトランジスタである。還流ダイオード11は、還流電流を流すための素子である。還流電流は、スイッチング素子11がオフのときに、モータ3から還流ダイオード12に流れる。スイッチング素子11と還流ダイオード12は互いに逆方向の向きで並列に接続されている。
パワー半導体素子部20〜60は、スイッチング素子21、31、41、51、61及び還流ダイオード22、32、42、52、62をそれぞれ備えている。パワー半導体素子部20〜60の構成は、パワー半導体素子部10と同様であるため説明を省略する。
パワー半導体素子部10とパワー半導体素子部20は直列に接続されており、U相の駆動部を構成する。また、パワー半導体素子部30とパワー半導体素子部40は直列に接続されており、V相の駆動部を構成する。パワー半導体素子部50とパワー半導体素子部60は直列に接続されており、W相の駆動部を構成する。そして、パワー半導体素子部10とパワー半導体素子部20の接続点、パワー半導体素子部30とパワー半導体素子部40の接続点、及びパワー半導体素子部50とパワー半導体素子部60の接続点が、モータ3の三相に配線で接続されている。
駆動回路70はスイッチング素子11〜61のゲートに、ゲート駆動信号を入力する。ゲート駆動信号は、電力変換器を制御するコントローラ(図示しない)のPWM制御によって生成されたスイッチング素子に基づき、駆動回路70で生成される。各スイッチング素子11〜61は、ゲート駆動信号によりオン状態とオフ状態とを切り替える。そして、パワー半導体素子部10〜60のスイッチング動作によって、本例の電力変換器は、バッテリ1の直流電圧を交流電圧に変換して、モータ3に出力する。
次に、図2を用いて、本発明の過電流検出装置について説明する。過電流検出装置は、電力変換器の相毎に設けられている。図2は、電力変換器のU相の過電流検出装置のブロック図である。なお、V、W相の過電流検出装置は、U相と同様であるため、説明及び図示を省略する。
過電流検出装置は、駆動回路70、U相の駆動部100、電圧検出部101、マスク部102、異常判定部103、及び保護回路104を備えている。駆動回路70は、図1に示した駆動回路70のうち、U相の駆動部100を駆動させる1相分の回路である。駆動部100は、パワー半導体素子部10及びパワー半導体素子部20を含んだ回路部である。
電圧検出部101は、スイッチング素子11のコレクタ−エミッタ間の電圧(Vce)を検出する。電圧(Vce)は、スイッチング素子11の高電位側と低電位側の端子間の電圧であり、スイッチング素子11の主端子間の電圧である。
マスク部102は電圧検出部101で検出された検出電圧を異常判定部103に出力する回路である。またマスク部102は、駆動回路70から出力されるゲート駆動信号により、スイッチング素子11のターンオンの時点から一定期間、電圧検出部101から出力される検出電圧をマスクして、異常判定部103に出力しないようにする。
異常判定部103は、マスク部102から出力される検出電圧に基づいて、スイッチング素子11に過電流が流れているか否かを判定する。具体的には、異常判定部103は、検出電圧と電圧閾値とを比較し、検出電圧が電圧閾値以上である場合には、過電流が流れていると判定し、検出電圧が電圧閾値未満である場合には過電流が流れていないと判定する。電圧閾値は、過電流を検出するための閾値であって、予め設定されている。例えば、正常状態で電力変換器に流す電流の最大値よりも少し大きなコレクタ電流(Ic)がスイッチング素子11に流れた時に、スイッチング素子11のコレクタ−エミッタ間電圧が、電圧閾値として設定される。そして、異常判定部103は過電流の判定結果を保護回路104に出力する。
保護回路104は、スイッチング素子11を保護する回路である。保護回路104は、異常判定部103により過電流が流れていると判定された場合には、スイッチング素子11を安全にオフ状態にする。
次に、図2を用いて、スイッチング素子11のスイッチング動作と過電流検出装置による過電流の検出制御について説明する。まず、駆動回路70はゲート駆動信号をスイッチング素子11に出力し、スイッチング素子11を切り替える。なお、還流ダイオード12は、スイッチング素子11がオフ状態のときに、モータ3からの還流電流を流す。電圧検出部101は、所定の周期でコレクタ−エミッタ間電圧(Vce)を検出する。
マスク部102は、駆動回路70から出力されるゲート駆動信号と同期して、スイッチング素子11のターンオンの時点からミラー効果区間に入るまでの間、電圧検出部101の検出電圧をマスクし、異常判定部103に出力しないようにする。マスク部102は、駆動回路70のゲート駆動信号により、スイッチング素子11のターンオンのタイミングを把握できる。ミラー効果区間は、スイッチング素子11のターンオンの後で、コレクタ電流が飽和した期間内のうち、一部の所定期間に相当する。そして、スイッチング素子11のターンオンの後、ミラー効果区間の開始時点までの時間は、スイッチング素子11の特性に応じて、ターンオンを起点として所定時間で規定できる。そのため、マスク部102は、ゲート駆動信号と同期しつつ、スイッチング素子11のターンオンのタイミングから所定時間を経過するまでを、スイッチング素子11のターンオンの時点からミラー効果区間に入るまでの期間として、特定する。なお、ミラー効果区間については後述する。
マスク部102は、スイッチング素子11のターンオンの時点からミラー効果区間に入るまでの期間を経過した後は、検出電圧を異常判定部103に出力する。そして、異常判定部103は、検出電圧(Vsens)が電圧閾値(Vth)以上である場合には、過電流が流れる旨を示す異常信号を保護回路104に出力する。保護回路104は、異常判定部103から異常信号を受信すると、スイッチング素子11を安全にオフ状態にする。
図3を用いて、スイッチング素子11がオフ状態からオン状態に切り替わる際の電圧及び電流の時間的な推移を説明する。図3は、コレクタ−エミッタ間電圧(Vce)、ゲート−エミッタ間電圧(Vge)、及びコレクタ電流(Ic)の時間的な推移を示すグラフである。
時間(t0)において、駆動回路70がスイッチング素子11にゲート駆動信号を出力し、スイッチング素子11のゲート−エミッタ間電圧(Vge)が上昇する。そして、電圧(Vge)がスイッチング素子11の閾値より高くなると、コレクタ−エミッタ間に電流(Ic)が流れ出し、コレクタ−エミッタ間電圧(Vce)は下がり始める(時間t0A)。
時間t0A以降に、スイッチング素子11と同相で下アームに接続されている還流ダイオード22は逆バイアスされた状態となり、還流ダイオード22には逆回復電流が流れる。そのため、スイッチング素子11のコレクタ電流(Ic)はピーク値となり(時間t0B)となり、コレクタ電流(Ic)は時間t0Bの後に飽和する(時間t0C)。
一方、コレクタ−エミッタ電圧(Vce)は、時間t0A以降、コレクタ電流(Ic)が流れることによる電圧降下分の傾きで、低下する。そして、コレクタ電流(Ic)がピーク値となった後には(時間t0B以降)、電圧(Vce)降下の傾きは、ゲート駆動信号によるゲートコレクタ間の寄生容量(帰還容量)を充電する速さに依存する。そのため、電圧(Vce)は、ゲート駆動信号の値(ゲートへの入力電圧)に応じた傾きで、オン電圧になるまで減少する。また、ゲート−エミッタ電圧(Vge)は、ゲート駆動信号によるゲートエミッタ間の寄生容量(帰還容量)を充電する速さに依存した傾きで、上昇する。
時間t1において、電圧(Vce)はオン電圧になるとき、コレクタ電流(Ic)は飽和している。コレクタ電流(Ic)が飽和した後、ゲートエミッタ電圧(Vge)は、ゲートエミッタ間の寄生容量の充電により、一定の傾きをもって上昇する。その一方で、ゲートコレクタ間の寄生容量は、低電圧で大きな容量になるという電圧依存性をもっている。そのためコレクタエミッタ電圧(Vce)は緩やか低下する。すなわち、ゲートエミッタ間の寄生容量の充電による電圧上昇分が、コレクタエミッタ電圧(Vce)の電圧低下で抑制されるため、その結果として、ゲートエミッタ電圧(Vge)は一定の電圧値で推移する。
時間t2の時点で電圧依存性による影響がなくなり、時間t2以降、ゲートエミッタ電圧(Vge)は駆動回路70の電源電圧まで上昇する。
上記の時間t1から時間t2までの期間が、スイッチング素子11のミラー効果区間である。すなわち、ミラー効果区間は、ゲートに入力されるゲート駆動信号が過渡的な状態の区間であって、スイッチング素子11のターンオンの後、ゲートエミッタ電圧(Vge)が駆動回路70の電源電圧よりも低い一定の電圧で推移している区間である。言い替えると、ミラー効果区間は、電圧(Vce)がオン電圧に達した時点から、電圧(Vce)が緩やかに低下しつつ、コレクタエミッタ電圧(Vce)が一定の電圧で推移している区間である。そして、図3の特性を用いて、マスク部102のマスク期間を説明すると、マスク部102は、時間t0から時間t1までの間、検出電圧をマスクしていることになる。
なお、図3に示す電圧波形及び電流波形は、スイッチング素子11に正常な電流が流れる場合の推移を示している。過電流(定格以上の電流)がスイッチング素子11に流れた場合には、コレクタ電流が飽和するまで(図3の時間t0Cに相当)までは、電圧は、図3に示した波形と同様な波形で推移する。ただし、電流値は高くなる。
次に、図4を用いて、電圧検出部101、マスク部102、及び異常判定部103の回路動作について説明する。図4は、図3に示した電圧、電流波形に対して、検出電圧の時間的推移を加えたグラフである。
時間(t0)で、スイッチング素子11をターンオンさせるためのゲート駆動信号が、駆動回路70からマスク部102に入力される。マスク部102は、ゲート駆動信号に同期して、時間(t0)から、検出電圧をマスクして、異常判定部103に検出電圧を出力しない。そのため、図4に示すように、マスク部102から異常判定部103に出力される検出電圧(Vsens)はほぼゼロになる。
マスク部102は、ゲート駆動信号の受信の時点(時間t0)から所定時間を検出すると、検出電圧のマスクを解除する(時間t1)。そして、マスク部102から異常判定部103に出力される検出電圧(Vsens)は、ゼロよりも高くなり、電圧(Vce)に応じて推移する。所定時間は、スイッチング素子11のターンオンのタイミングからミラー効果区間の開始時点までの時間である。
そして、時間(t1)以降のミラー効果区間で、マスク部102は電圧検出部101の検出電圧を異常判定部103に出力する。異常判定部103に入力される電圧(Vsens)はスイッチング素子11のコレクタ−エミッタ間電圧(Vce)に依存した値となる。異常判定部103は、時間(t1)以降に、マスク部102から入力された検出電圧(Vsens)と閾値電圧(Vth)とを比較する。過電流がスイッチング素子11に流れている場合には、図4に示す時間t1以降の検出電圧が閾値電圧(Vth)以上になる。異常判定部103は、時間(t1)以降に検出電圧が閾値電圧(Vth)以上となることで、スイッチング素子11に過電流が流れていると判定する。
次に、図5を用いて、IGBT(スイッチング素子11)伝達特性の温度依存性について説明する。図5は、ゲート−エミッタ間電圧(Vge)に対するコレクタ電流(Ic)の特性を示すグラフである。なお、図5において、定常電圧(Vge2)は、ゲート−エミッタ間電圧が、スイッチング素子11のターンオンの後、ミラー効果区間の経過後に、定常状態となったときの電圧であり、図4における時間(t2)以降の定常電圧である。
図5に示すように、IGBTの伝達特性は、温度係数(ゼロ)となる電圧(Vge1)をもっており、この電圧(Vge1)を境に異なる特性となる。電圧(Vg1)では、コレクタ電流(Ic)は温度に依存せずに一定値(Ic1)になる。一方、ゲート−エミッタ間電圧がVge1より低い低電圧領域では、温度が高いほどコレクタ電流は増加する。また、ゲート−エミッタ間電圧がVge1より高い高電圧領域では、温度が高いほどコレクタ電流は減少する。さらに、ゲート−エミッタ間電圧が高くなり定常電圧(Vge2)の付近の電圧になると、温度によるコレクタ電流の変化が大きくなる。
そして、図3、4に示すように、ミラー効果区間(t1からt2までの時間)におけるゲート−エミッタ電圧は定常電圧(Vge2)よりも低い。よって、図5に示す特性から、時間t2以降の定常時よりも、ミラー効果区間の方が、温度に対するゲート−エミッタ間電圧のバラツキが小さくなる。
図6及び図7を用いて、ミラー効果区間の後の定常状態の区間におけるIGBT
伝達特性の温度依存性と、ミラー効果区間におけるIGBT伝達特性の温度依存性について説明する。図6は図5の定常電圧(Vge2)付近における、コレクタエミッタ電圧(Vce)に対するコレクタ電流(Ic)の特性を示すグラフである。図7は図5の電圧(Vge1)付近における、コレクタエミッタ電圧(Vce)に対するコレクタ電流(Ic)の特性を示すグラフである。なお、図6、図7に示す電圧(Vce1)はある温度条件の下、過電流の検出を行いたい検出レベルとして設定したコレクタ−エミッタ間電圧である。
伝達特性の温度依存性と、ミラー効果区間におけるIGBT伝達特性の温度依存性について説明する。図6は図5の定常電圧(Vge2)付近における、コレクタエミッタ電圧(Vce)に対するコレクタ電流(Ic)の特性を示すグラフである。図7は図5の電圧(Vge1)付近における、コレクタエミッタ電圧(Vce)に対するコレクタ電流(Ic)の特性を示すグラフである。なお、図6、図7に示す電圧(Vce1)はある温度条件の下、過電流の検出を行いたい検出レベルとして設定したコレクタ−エミッタ間電圧である。
ゲート−エミッタ間電圧がVge1より高い高電圧領域では、温度に対するコレクタ電流(Ic)の特性のバラツキが大きく(図5を参照)、同様に、コレクタ−エミッタ間電圧(Vce)に対するコレクタ電流(Ic)についても、温度に対するバラツキが大きくなる。
一方、ゲート−エミッタ間電圧が、定常電圧(Vge2)より低く、電圧(Vge1)に近づくと、温度に対するコレクタ電流(Ic)の特性のバラツキは小さい(図5を参照)。同様に、コレクタ−エミッタ間電圧(Vce)に対するコレクタ電流(Ic)についても、温度に対するバラツキが小さくなる。
図6に示すように、過電流の検出レベル(Vce1)をとった場合には、温度に対するコレクタ電流の変化量が大きくなる。一方、図7に示すように、過電流の検出レベル(Vce1)をとった場合には、温度に対するコレクタ電流の変化量が小さくなる。すなわち、ゲート−エミッタ間電圧が定常電圧(Vge2)より低いときに、過電流検出装置が電圧(Vce)を検出しつつ過電流を判定することで、温度に対するバラツキの小さい電圧(又は電流)を用いて過電流を判定できる。そして、ゲート−エミッタ間電圧(Vge)は時間t2以降の定常状態の区間よりも、ミラー効果区間(t1からt2までの時間)で低くなる。ゆえに本発明の過電流検出装置は、スイッチング素子のミラー効果区間における検出電圧(Vce)を、過電流の判定に用いることで、温度による影響を抑え、過電流の検出精度を高めることができる。
上記のように、本発明は、スイッチング素子11〜61のターンオン期間中のうちスイッチング素子11〜61のミラー効果区間に検出されたスイッチング素子11〜61の端子間の電圧に基づいて、過電流が流れているか否か判定する。これにより、温度に対するバラツキの小さい区間で、電圧を検出しつつ過電流の有無を判定できるため、簡易な構成で過電流を検出することができ、過電流の検出精度を高めることができる。
また本発明は、過電流の検出用のトランジスタを、スイッチング素子11〜61とは別に設けなくてもよいため、検出用のトランジスタの特性に影響されることなく、過電流を検出できる。また、検出用のトランジスタを設ける必要もないため、トランジスタの部品点数を抑制できる。
また本発明は、スイッチング素子11〜61のターンオンの時点からミラー効果区間に入るまで、電圧検出部101の検出電圧を異常判定部103に出力しないように制御している。図3及び図4に示したように、ターンオン直前(図3、4の時間t0より前の時間)のコレクタ−エミッタ間電圧(Vce)は電源電圧(バッテリ1の電圧)と等しい。そして、ターンオン直後(図3の時間t0A)にコレクタ電流が流れ始めるため、電圧(Vce)は低下する。そして、電圧(Vce)は安定する(図3の時間t0C)。すなわち、少なくとも時間t0Aから時間t0Cまでの間は、コレクタ−エミッタ間電圧が安定しない。そのため、コレクタ−エミッタ間電圧の不安定な区間を含めるように、ターンオンの時点から所定期間、検出電圧をマスクすることで、過電流の誤検出を防止できる。
なお、マスク部102は、ターンオンの時点から所定時間を計測することで、検出電圧をマスクする区間を設定したが、スイッチング素子11のターンオンの後、ゲート−エミッタ電圧が一定値で推移することで検出することで、検出電圧のマスク区間を設定してもよい。
また、ミラー効果区間の後の定常状態の区間(温度に対する電圧、電流のバラツキが大きい区間)において、過電流の検出を避けるために、マスク部102は、ミラー効果区間の後の定常状態の区間において、検出電圧をマスクしてもよい。これにより、温度による検出電圧のバラツキを防ぎつつ、過電流の検出精度を高めることができる。
上記の電圧検出部101が本発明の「電圧検出手段」に相当し、マスク部102が本発明の「出力手段」に相当し、異常判定部103が本発明の「判定手段」に相当する。
10、20、30、40、50、60…パワー半導体素子部
11、21、31、41、51、61…スイッチング素子
12、22、32、42、52、62…還流ダイオード
70…駆動回路
101…電圧検出部
102…マスク部
103…異常判定部
104…保護回路
11、21、31、41、51、61…スイッチング素子
12、22、32、42、52、62…還流ダイオード
70…駆動回路
101…電圧検出部
102…マスク部
103…異常判定部
104…保護回路
Claims (2)
- 電源に接続されて負荷に対して電力を出力するスイッチング素子と、
前記スイッチング素子の高電位側と低電位側との間の端子間の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記スイッチング素子のターンオン期間中のうち前記スイッチング素子のミラー効果区間に、前記電圧検出手段により検出された検出電圧に基づいて、前記スイッチング素子に過電流が流れているか否か判定する判定手段とを備える
ことを特徴とする過電流検出装置。 - 請求項1記載の過電流検出手段において、
前記検出電圧を前記判定手段に出力する出力手段を備え、
前記出力手段は、前記スイッチング素子のターンオンの時点から前記ミラー効果区間に入るまで、前記電圧検出手段により検出された前記検出電圧を前記判定手段に出力しない
ことを特徴とする過電流検出装置。
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