JP2015220974A - 永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、永久磁石形回転電機のロータコアのスロット内に永久磁石を挿入する作業のみでロータコアのスロット内に固着させる埋め込みができ、その挿入の作業において永久磁石の磁石素子が破損せずに挿入しやすいロータコア用永久磁石を提供する。【解決手段】本発明の永久磁石は、磁極面3Yと左右の側面3Xと上下の端面3Zとを有する板状の磁石素子3と、磁石素子3の角部3Aおよび側面3Xに形成する第1の成形部61と、角部3Aの近傍における磁極面3Yの部位に第1の成形部61と密着して形成する第2の成形部62とからなり、第1の成形部61と第2の成形部62とを同じ合成樹脂材で磁石素子3に一体成形して、第1の成形部61および第2の成形部62が挿入ガイド部6となるようにした永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石である。【選択図】図1
Description
本発明は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石に関する。
永久磁石をロータコアのスロット内に埋め込んだ永久磁石形回転電機は、電動機としては、埋め込み磁石形電動機が知られており、この埋め込み磁石形電動機は一般的にIPMモータとして高速回転に適用できるので、自動車用電動機として用いられている。この埋め込み磁石形電動機は、例えば、特許文献1に示すように、積層鋼板のロータコアに形成された多数の収容孔(本願のスロットに相当)に界磁となる永久磁石が挿入されている。更にトルクに寄与する磁束成分を増大させるために、収容孔の両端部分にはスリットが形成され、このスリットにエポキシ樹脂等の樹脂(合成樹脂)を充填して、永久磁石とロータコアとが密着して永久磁石の周方向の端部(磁石素子の左右の端部)における応力集中が緩和され、永久磁石に割れが入るのが防止され、耐遠心力強度が向上すると共に、モータ性能が向上することが提案されている。
しかし、特許文献1による永久磁石をロータコアのスロット内に挿入して埋め込む際に樹脂の充填作業が必要である。
また、特許文献2において、ロータコアの磁石挿入孔(本願のスロットに相当)に永久磁石と樹脂部材(合成樹脂材)を同時に挿入することにより上記の充填作業を必要とせずに、樹脂部材により磁石挿入孔に対する永久磁石の固定を行うことが提案されており、永久磁石と樹脂部材を同時に磁石挿入孔に挿入する際、予め永久磁石と樹脂部材を一体化させてから、磁石挿入孔に挿入して埋め込むことが提案されている。
しかし、特許文献2による永久磁石を樹脂部材と一体化してロータコアの磁石挿入孔に挿入して埋め込むことにより、樹脂部材の充填作業は必要としないが、この挿入作業において、永久磁石と樹脂部材とが分離しないように一体化することが配慮されていない。
また、特許文献3において、組付け工程が容易で、且つ磁石(永久磁石)及びロータの破損を抑制して信頼性を向上させる磁石埋込型ロータとして、その磁石の両面の磁極面にステンレス材やアルミニウム材などの金属プレートを配置し、磁石と一方の金属プレートとの間にゴム材などの弾性体を介在させて磁石セットとして、これをロータ(ロータコア)のスロットに挿入することにより、この弾性体が適度に変形して磁石及び金属プレートと密着するために挿入が容易であり、この弾性体の介在により、ロータが高速回転で遠心力が働いても、磁石と弾性体を挟んだ金属プレートとロータのスロットとの隙間は、弾性体が膨らむことにより抑制でき、この結果、磁石とロータのスロットとの衝突を回避でき、磁石の割れや破損を防止することができることが提案されている。
しかし、特許文献3による磁石(永久磁石)においては金属プレートおよび弾性体が磁極面の部位に設けられており、挿入ガイドが形成されていないので、永久磁石をロータコアのスロット内に挿入する作業において、円滑に挿入できるようにまた、金属プレートとロータコアとの接触による騒音が発生しないようにする対策が必要である。
本発明は、上記の問題点を解消するために永久磁石形回転電機のロータコアのスロット内に永久磁石を挿入する作業のみでロータコアのスロット内に固着させる埋め込みができ、その挿入の作業において永久磁石の磁石素子が破損せずに挿入しやすい永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石を提供することを目的とする。
本発明の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石に係る請求項1に記載の発明は、永久磁石形回転電機のロータコアのスロット内に挿入される板状の永久磁石において、磁極面と前記磁極面の左右にある側面と上下のある端面とを有する板状の磁石素子と、前記磁石素子の角部および側面に形成する第1の成形部と、前記角部の近傍における磁極面の部位にあって前記第1の成形部と密着して形成する第2の成形部とからなり、前記第1の成形部と第2の成形部とを同じ合成樹脂材で磁石素子に一体成形して、第1の成形部および第2の成形部が挿入ガイド部となるようにしたことを特徴とする。同請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石で、前記磁石素子の表面には予め磁石素子の腐食を防止する酸化防止材でできた薄膜状の保護層が形成されており、前記第1の成形部と第2の成形部とが前記保護層を介して前記磁石素子と一体成形してできたことを特徴とする。同請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石で、前記保護層、第1の成形部および第2の成形部は同じ合成樹脂材でできていることを特徴とする。同請求項4に記載の発明は、請求項1から3の何れかひとつに記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石で、前記端面にあって磁石素子の前記角部にて前記第1の成形部および第2の成形部と密着して形成する第3の成形部を同じ合成樹脂材で前記磁石素子に一体成形して、挿入ガイド部となるようにしたことを特徴とする。同請求項5に記載の発明は、請求項1から4の何れかひとつに記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石で、前記第1の成形部は弾性材でできていることを特徴とする。
本発明の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石は、磁極面と前記磁極面の左右にある側面と上下のある端面とを有する板状の磁石素子と、前記磁石素子の角部および側面に形成する第1の成形部と、前記角部の近傍における磁極面の部位にあって前記第1の成形部と密着して形成する第2の成形部とからなり、前記第1の成形部と第2の成形部とを同じ合成樹脂材で磁石素子に一体成形して、第1の成形部および第2の成形部が挿入ガイド部となるようにしているので、永久磁石形回転電機のロータコアのスロット内に第1の成形部および第2の成形部が分離することなく、磁石素子が破損せずに挿入しやくすることができる。また、前記端面に形成した第3の成形部を磁石素子の前記角部にて前記第1の成形部および第2の成形部と密着して同じ合成樹脂材で前記磁石素子に一体成形して、挿入ガイド部となるようにしているので、前記第1の成形部、第2の成形部および第3の成形部がさらに一層分離することなく、磁石素子が破損せずに挿入しやくすることができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
(実施形態1)
図1から図6および図7は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石を示す。磁石素子3は矩形状の板材であり、図3に示すように磁極面3Yと左右の側面3Xとを有し、図2に示すように上下に端面3Zを有し、側面3Xの左右の端部3Bすなわち磁極素子3の左右の端部3Bには角部3Aが形成されている。この左右の側面3Xはロータコア11の円周方向にあり、磁極面3Yは図示しないがロータコア11を介してステータ(図示せず)に対面している。磁石素子3の素材としては、ネオジムに鉄とボロンを加えたネオジム磁石、サマリウムとコバルトとの合金からなるサマリウムコバルト磁石、鉄酸化物粉末を主原料としたフェライト磁石、アルミニウム、ニッケル、コバルトなどを原料としたアルニコ磁石などの焼結磁石が例示できる。これらの磁石素子3の酸化が防止されるようにするために磁石素子3の全面すなわち磁極面3Yと側面3Xと端面3Zに保護層4が形成されている。この保護層4としては、合成樹脂材を塗装や一体成形により形成した合成樹脂層またはニッケルメッキやアルミニウムイオンプレーティングなどにより形成した金属層でできており、ロータコア11への埋め込み時の空隙を少なくするために薄膜状とすることが好ましい。なお、磁石素子3の素材として焼結磁石を例示したが、希土類鉄系合金磁性粉と合成樹脂バインダーとを成形したボンド磁石でもよい。このボンド磁石にあっては、磁石素子3の酸化防止剤を混合させることにより保護層4を形成しなくてもよいので、各図において、磁石素子3の表面または保護層4の表面を図示する意味で、3(4)(図13および図14においては31(4))と記載している。
図1から図6および図7は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石を示す。磁石素子3は矩形状の板材であり、図3に示すように磁極面3Yと左右の側面3Xとを有し、図2に示すように上下に端面3Zを有し、側面3Xの左右の端部3Bすなわち磁極素子3の左右の端部3Bには角部3Aが形成されている。この左右の側面3Xはロータコア11の円周方向にあり、磁極面3Yは図示しないがロータコア11を介してステータ(図示せず)に対面している。磁石素子3の素材としては、ネオジムに鉄とボロンを加えたネオジム磁石、サマリウムとコバルトとの合金からなるサマリウムコバルト磁石、鉄酸化物粉末を主原料としたフェライト磁石、アルミニウム、ニッケル、コバルトなどを原料としたアルニコ磁石などの焼結磁石が例示できる。これらの磁石素子3の酸化が防止されるようにするために磁石素子3の全面すなわち磁極面3Yと側面3Xと端面3Zに保護層4が形成されている。この保護層4としては、合成樹脂材を塗装や一体成形により形成した合成樹脂層またはニッケルメッキやアルミニウムイオンプレーティングなどにより形成した金属層でできており、ロータコア11への埋め込み時の空隙を少なくするために薄膜状とすることが好ましい。なお、磁石素子3の素材として焼結磁石を例示したが、希土類鉄系合金磁性粉と合成樹脂バインダーとを成形したボンド磁石でもよい。このボンド磁石にあっては、磁石素子3の酸化防止剤を混合させることにより保護層4を形成しなくてもよいので、各図において、磁石素子3の表面または保護層4の表面を図示する意味で、3(4)(図13および図14においては31(4))と記載している。
図4において、保護層4の表面のうち、磁石素子3の側面3Xに相当する部位および磁石素子3の磁極面3Yで角部3Aの近傍の部位における保護層4の表面には表面処理層5が形成されている。この表面処理層5は、磁石素子3の端面3Zの全面には形成されておらず、後述するように挿入ガイド部6を構成する第1の成形部61と第2の成形部62と保護層4とが密着接合させるようにするための表面処理である。この表面処理層5としては、メルカプト基、チオカルボニル基、シアノ基、イソシアナート基、アミノ基、アンモニウム基、ピリジニウム基、アジニル基、カルボキシル基、ベンゾトリアゾール基、トリアジンチオール基等の何れかまたはこれらを組み合わせた化学的処理剤からなる接着剤を塗布することにより形成された薄膜層を例示している。
このように、保護層4の表面に表面処理層5を形成した後、図5に示すように、磁石素子3の側面3Xにおける保護層4の表面処理層5の表面には合成樹脂材でできた第1の成形部61がそして磁石素子3の角部3Aの近傍における保護層4の表面処理層5の表面には合成樹脂材でできた第2の成形部62が形成されている。これら第1の成形部61と第2の成形部62は同じ素材で成形金型にて一体成形されて、化学的処理剤からなる接着剤の薄膜層でできた表面処理層5を介して磁石素子3と密着して接合される。このようにして、磁石素子3の左右の端部3に挿入ガイド部6が形成されたロータコア用永久磁石2が得られる。この挿入ガイド部6の角部は、図2に示すように、上下または何れか一方の端面3Zにおいて、テーパー部6Aが形成されている。なお、第1の成形部61および第2の成形部62の素材としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂などの熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂さらにはシリコンゴム、フッ素ゴムなどのゴムが例示できる。
図6は、保護層4の同じ部位の表面に形成された表面処理層51を示している。この表面処理層51は、図4に示すような化学的処理剤からなる接着剤を塗布することにより形成された薄膜層に代えて、微小な凹凸が形成されてできている。図6において、第1の成形部61および第2の成形部62の成形される合成樹脂材と磁石素子3および保護層4との物理的接合ができるように、磁石素子3の側面3Xに形成された保護層4および磁極面3Yで角部3Aの近傍に形成された保護層4の部位にレーザ照射を行い、このレーザ照射により保護層4および磁石素子3の表面に微小な凹凸が形成された表面処理層51が得られる。この場合、レーザ照射をさせる方法は成形される合成樹脂材と磁石素子3とがアンカー効果で強固に密着接合できるように行うことが好ましく、レーザ照射により磁石素子3の酸化腐食が発生させないようにする必要がある。
このように、磁石素子3の角部3Aおよび側面3Xに形成する第1の成形部61と、角部3Aの近傍における磁極面3Yの部位に第1の成形部61と密着して形成する第2の成形部62とからなり、第1の成形部61と第2の成形部62とを同じ合成樹脂材で磁石素子3に一体成形して挿入ガイド部6を有するロータコア用永久磁石2が得られる。
このロータコア用永久磁石2において挿入ガイド部6は、磁石素子3と密着接合させる必要があり、密着接合させるために、磁石素子3の表面、すなわち、保護層4の表面に、図4、図5および図6に示す表面処理層5、51を形成するような表面処理加工を例示しているが、図7は、このような表面処理加工をせずに、挿入ガイド部6を磁石素子3と密着接合させる実施形態を示す。
図7において、保護層4をエポキシ樹脂などの合成樹脂材でできた合成樹脂層とし、その合成樹脂材と同じ合成樹脂材で第1の成形部61および第2の成形部62を一体に成形する。このように成形することにより挿入ガイド部6は磁石素子3に密着接合させることができるので、保護層4の素材と第1の成形部61および第2の成形部62の素材との組み合わせを選択することにより、表面処理加工が不要となり、表面処理層5を用いないようにしたロータコア用永久磁石2とすることができる。
次に、挿入ガイド部6が形成されたロータコア用永久磁石2を永久磁石形回転電機のロータ1のロータコア11に挿入し埋め込む実施形態を図8および図9にもとづいて、以下、説明する。
図8および図9において、ロータ1は鉄心となる複数枚の円板状の鋼板を積層してできたロータコア11と、このロータコア11の周方向に複数個(図では8個)の貫通孔で形成したスロットと、その中央にロータ軸が固着されるロータ軸孔12とからなる回転子である。図においてはこの各スロットはロータコア用永久磁石2の磁石素子3と挿入ガイド部6とが隙間なく挿入できる大きさの貫通孔である。この各スロットにはロータコア用永久磁石2が埋め込まれており、磁極面3Yの磁極N、Sが半径方向に配置し、左右の側面3Xが周方向にあって磁極N、Sが交互に分布するようにし、これら磁極N、Sと磁気回路を形成するように隙間を介してロータコア11の外周位置に磁極面3Yに対面させてステータ(図示せず)である固定子を組み込んで永久磁石形回転電機が得られる。なお、図9において、磁石素子3の端面3Zはロータ軸孔12に固着されるロータ軸の軸受台(図示せず)にて閉塞される。このように、この永久磁石2を挿入する作業のみでロータコア11のスロット内に埋め込みができ、磁石素子3の上下の端面3Zの保護層4の全面に挿入ガイド部6が形成されていなくても、その挿入の作業において第1の成形部61および第2の成形部62が分離することなく、磁石素子3が破損せずに挿入しやくすることができる。また、この挿入ガイド部6の角部は、図2に示すように、上下または何れか一方の端面3Zにおいて、テーパー部6Aを形成することにより、ロータコア用永久磁石2をロータコア11のスロットにさらに一層挿入しやすくなる。
(実施形態2)
図10から図12は永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図10から図12は永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図10および図11において、ロータコア用永久磁石2の全面には実施形態1と同様に保護層4が形成されており、ロータコア用永久磁石2の挿入ガイド部60には、実施形態1に示す挿入ガイド部6に第3の成形部63が追加されている。この第3の成形部63は、端面3Zで磁石素子3の左右の端部3Bの外周を覆うように第1の成形部61および第2の成形部62と同じ素材で、密着して磁石素子3に一体成形されている。この場合、実施形態1と同様に保護層4の素材も第1の成形部61、第2の成形部62および第3の成形部63の素材と同じ合成樹脂材として一体成形してもよい。また、図11において、図示しないが、この挿入ガイド部60の角部は、図2のように、上下または何れか一方の端面3Zにおいてテーパー部6Aを形成してもよい。このように、磁石素子3の角部3Aおよび側面3Xに形成する第1の成形部61と、角部3Aの近傍における磁極面3Yの部位に第1の成形部61と密着して形成する第2の成形部62と、端面3Zで磁石素子3の左右の端部3Bの外周を覆うように第1の成形部61および第2の成形部62と密着して形成する第3の成形部63とからなり、第1の成形部61、第2の成形部62および第3の成形部63を同じ合成樹脂材で磁石素子3に一体成形して挿入ガイド部60を有するロータコア用永久磁石2が得られる。
図12は、このように挿入ガイド部60が形成されたロータコア用永久磁石2を永久磁石形回転電機のロータ1のロータコア11に挿入して埋め込んだロータ1を示す平面図である。このロータ1は実施形態1と同様に、ロータコア11と、このロータコア11の周方向に複数個(図では8個)の貫通孔で形成したスロットと、その中央にロータ軸が固着されるロータ軸孔12とからなる回転子であり、各スロットはロータコア用永久磁石2の磁石素子3と挿入ガイド部60と隙間なく挿入できる大きさの貫通孔である。この各スロットにはロータコア用永久磁石2が埋め込まれており、磁極面3Yの磁極N、Sが半径方向に配置し、左右の側面3Xが周方向にあって磁極N、Sが交互に分布するようにし、これら磁極N、Sと磁気回路を形成するように隙間を介してロータコア11の外周位置に磁極面3Yに対面させてステータ(図示せず)である固定子を組み込んで永久磁石形回転電機が得られる。この場合、磁石素子3の端面3Zはロータ軸孔12に固着されるロータ軸の軸受台(図示せず)にて閉塞されるが、磁石素子3の左右の端部3Bの外周を覆うように第3の成形部63が突出した形状となっているので、この突出した形状を配慮した軸受台の形状を設計する必要がある。このように、挿入ガイド部60は磁石素子3の左右の端部3Bの外周を覆うので、第1の成形部61、第2の成形部62および第3の成形部63が分離することなく、磁石素子3が破損せずに挿入しやくすることができる。
(実施形態3)
図13および図14は永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石2の異なる実施形態であり、ロータコア用永久磁石2の挿入ガイド部60は実施形態2と同じで磁石素子31の左右の端部31Bの外周を覆う構成であるが、実施形態1の挿入ガイド部6の構成でもよい。
図13および図14は永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石2の異なる実施形態であり、ロータコア用永久磁石2の挿入ガイド部60は実施形態2と同じで磁石素子31の左右の端部31Bの外周を覆う構成であるが、実施形態1の挿入ガイド部6の構成でもよい。
図13において、磁石素子31の磁極面31Yは円弧状となって、その左右の端部31Bの外周は挿入ガイド部60で覆われており、磁石素子31の角部31Aが破損しないように挿入ガイド部60に収容されたロータコア用永久磁石2が得られる。このロータコア用永久磁石2は永久磁石形回転電機のロータコア11のスロット内に磁石素子31が破損せずに挿入しやくすることができる。
図14において、円弧状の磁極面31Yを有するロータコア用永久磁石2を複数個、磁極面31Yの磁極N、Sが半径方向に配置し、左右の側面31Xが周方向にあって磁極N、Sが交互に分布するように配置させると、円弧状の磁極面31Yがロータコア11の鉄損を少なくして、冷蔵庫やエアコンのコンプレッサ駆動用モータなどにも用いることができる。
(実施形態4)
図15は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図15は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図15において、ロータコア用永久磁石2の挿入ガイド部6は、実施形態1に示す挿入ガイド部6の形状で、第1の成形部61内に空間部61Bを形成して挿入ガイド部6に弾性作用をもたせている。このように弾性作用をもたせることにより、ロータが高速回転で永久磁石2に遠心力が働いても、挿入ガイド部6でその遠心力を吸収することができるようにしている。この空間部61Bの形状としては、上下方向に貫通した孔を図示しているが、挿入ガイド部6の外部に露出しないように内部に形成する中空部としてもよい。なお、第1の成形部61の素材としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂などの熱可塑性樹脂を例示できる。また、この空間部61Bに図示しないが、バネ材を設けてもよい。
(実施形態5)
図16は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図16は、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図16において、ロータコア用永久磁石2の挿入ガイド部6は、実施形態1に示す挿入ガイド部6の形状で、この挿入ガイド部6の第1の成形部61の外周面に弾性被覆層部61Cを形成して、実施形態4と同様な弾性作用をもたせて、挿入ガイド部6で遠心力を吸収することができるようにしている。この場合、第1の成形部61Cの素材としては、シリコンゴムやフッ素ゴムなどのゴム材を例示でき、その形成法としては塗布が例示できる。
(実施形態6)
図17は永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図17は永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部の異なる実施形態である。
図17において、ロータコア用永久磁石2の挿入ガイド部6は、実施形態1に示す挿入ガイド部6の形状で、挿入ガイド部6の第1の成形部61の外周に弾性リブ61Dができるように成形して形成して、実施形態4と同様な弾性作用をもたせて、挿入ガイド部6で遠心力を吸収することができるようにしている。この場合、第1の成形部61の素材としては、ポリフェニレンサルファイド樹脂などの熱可塑性樹脂やシリコンゴム、フッ素ゴムなどのゴムを例示できる。
なお、永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石における挿入ガイド部6に弾性作用をもたせるには、上記、実施形態4から6に示すような形状とせずに、第1の成形部61の素材をシリコンゴム、フッ素ゴムなどのゴムとしてもよい。また、第1の成形部61の素材だけでなく第2の成形部62の素材もシリコンゴム、フッ素ゴムなどのゴムとして一体に成形してもよい。
また、挿入ガイド部60についても、挿入ガイド部6と同様に弾性作用をもたせて、遠心力を吸収させてもよい。
本発明の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石は、埋め込み磁石形電動機のロータコアにも用いているが、永久磁石発電機のコアにおいても同じ構造で用いてもよい。
1 ロータ
11 ロータコア
2 ロータコア用永久磁石(永久磁石)
3、31 磁石素子
4 保護層
5 表面処理層
6、60 挿入ガイド部
61 第1の成形部
62 第2の成形部
63 第3の成形部
11 ロータコア
2 ロータコア用永久磁石(永久磁石)
3、31 磁石素子
4 保護層
5 表面処理層
6、60 挿入ガイド部
61 第1の成形部
62 第2の成形部
63 第3の成形部
Claims (5)
- 永久磁石形回転電機のロータコアのスロット内に挿入される板状の永久磁石において、磁極面と前記磁極面の左右にある側面と上下のある端面とを有する板状の磁石素子と、前記磁石素子の角部および側面に形成する第1の成形部と、前記角部の近傍における磁極面の部位にあって前記第1の成形部と密着して形成する第2の成形部とからなり、前記第1の成形部と第2の成形部とを同じ合成樹脂材で磁石素子に一体成形して、第1の成形部および第2の成形部が挿入ガイド部となるようにしたことを特徴とする永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石。
- 前記磁石素子の表面には予め磁石素子の腐食を防止する酸化防止材でできた薄膜状の保護層が形成されており、前記第1の成形部と第2の成形部とが前記保護層を介して前記磁石素子と一体成形してできたことを特徴とする請求項1に記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石。
- 前記保護層、第1の成形部および第2の成形部は同じ合成樹脂材でできていることを特徴とする請求項2に記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石。
- 前記端面にあって磁石素子の前記角部にて前記第1の成形部および第2の成形部と密着して形成する第3の成形部を同じ合成樹脂材で前記磁石素子に一体成形して、挿入ガイド部となるようにしたことを特徴とする請求項1から3の何れかひとつに記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石。
- 前記第1の成形部は弾性材でできていることを特徴とする請求項1から4の何れかひとつに記載の永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014114387A JP2015220974A (ja) | 2014-05-15 | 2014-05-15 | 永久磁石形回転電機のロータコア用永久磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
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