I.定義および略語
本明細書で使用する場合、単数形の「a」、「an」、および「the」は、文脈が別途明らかに指示しない限り、複数の指示対象を含む。例えば、「活性剤」への言及は、単一の活性剤ならびに2つ以上の異なる活性剤の組み合わせを含む。本教示は、本明細書に開示される特定の剤形、担体等に制限されず、ゆえに、異なり得ることを理解されたい。
本明細書で使用される略語は、全体として、化学および生物学におけるそれらの従来の意味を有する。
以下の略語を使用した:Acはアセチルであり、AcOHは酢酸であり、ACTBrは臭化セチルトリメチルアンモニウムであり、AIBNはアゾビスイソブチロニトリルまたは2,2アゾビスイソブチロニトリルであり、aq.は水(性)であり、Arはアリールであり、B2pin2は、ビス(ピナコラト)ジボロンであり、Bnは、一般に、ベンジル[例外のうちの一例として、Cbzを参照されたい]であり、(BnS)2は二硫化ジベンジルであり、BnSHはベンジルチオールまたはベンジルメルカプタンであり、BnBrは臭化ベンジルであり、Bocはtert−ブルキシカルボニルであり、Boc2Oはジ−tert−ブチルジカーボネートであり、Bzは、一般に、ベンゾイルであり、BzOOHは、過酸化ベンゾイルであり、CbzまたはZはベンジルオキシカルボニルまたはカルボキシベンジルであり、Cs2CO3は炭酸セシウムであり、CSAはカンフォルスルホン酸であり、CTABは臭化セチルトリメチルアンモニウムであり、Cyはシクロヘキシルであり、DABCOは1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタンであり、DCMはジクロロメタンまたは塩化メチレンであり、DHPはジヒドロピランであり、DIADはジイソプロピルアゾジカルボキシレートであり、DIEAまたはDIPEAはN,N−ジイソプロピルエチルアミンであり、DMAPは4−(ジメチルアミノ)ピリジンであり、DMEは1,2−ジメトキシエタンであり、DMFはN,N−ジメチルホルムアミドであり、DMSOはジメチルスルホキシドであり、equivまたはeq.は当量であり、EtOAcは酢酸エチルであり、EtOHはエタノールであり、Et2Oはジエチルエーテルであり、EDCIはN−(3−ジメチルアミノプロピル)−N’−エチルカルボジイミド塩酸塩であり、ELSは蒸発光散乱であり、equivまたはeqは当量であり、hは時間であり、HATUはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートであり、HOBtはN−ヒドロキシベンゾトリアゾールであり、HClは塩酸であり、HPLCは高圧液体クロマトグラフィーであり、ISCO Companionは、Presearchから入手可能なUV吸収による画分分析を有する自動フラッシュクロマトグラフィー装置であり、KOAcまたはAcOKは酢酸カリウムであり、K2CO3は炭酸カリウムであり、LiAlH4またはLAHは水素化リチウムアルミニウムであり、LDAはリチウムジイソプロピルアミドであり、LHMDSはリチウムビス(トリメチルシリル)アミドであり、KHMDSはカリウムビス(トリメチルシリル)アミドであり、LiOHはリチウムヒドロキシドであり、m−CPBAは3−クロロペルオキシ安息香酸であり、MeCNまたはACNは、シアン化メチルまたはシアノメタンまたはエタンニトリルまたはアセトニトリルであり、これらは同じ化合物に対する同じ名称であり、MeOHはメタノールであり、MgSO4は硫酸マグネシウムであり、minsまたはminは分であり、MpまたはMPは融点であり、NaCNBH3はシアノホウ水素化ナトリウムであり、NaOHは水酸化ナトリウムであり、Na2SO4は硫酸ナトリウムであり、NBSはN−ブロモスクシンイミドであり、NH4Clは塩化アンモニウムであり、NISはN−ヨードスクシンイミドであり、N2は窒素であり、NMMはN−メチルモルホリンであり、n−BuLiは、n−ブチルリチウムであり、一晩はO/Nであり、PdCl2(pddf)は1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)であり、Pd/Cはパラジウム担持炭素として既知の触媒であり、Pd2(dba)3はトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)として既知の有機金属触媒であり、Ra NiまたはRaney Niはラネーニッケルであり、Phはフェニルであり、PMBはp−メトキシベンジルであり、PrOHは1−プロパノールであり、iPrOHは2−プロパノールであり、POCl3は塩化リンオキシドであり、PTSAはパラ−トルエンスルホン酸であり、本明細書で使用する場合、Pyr.またはPyrまたはPyはピリジンを意味し、RTまたはrtまたはr.t.は室温であり、sat.は飽和であり、Si−アミンまたはSi−NH2は、SiliCycleから入手可能なアミノ官能化シリカであり、Si−pyrは、SiliCycleから入手可能なピリジル官能化シリカであり、TEAまたはEt3Nはトリエチルアミンであり、TFAはトリフルオロ酢酸であり、Tf2Oはトリフルオロメタンスルホン酸無水物であり、THFはテトラヒドロフランであり、TFAAはトリフルオロ酢酸無水物であり、THPはテトラヒドロピラニルであり、TMSIはトリメチルシリルヨウ化物であり、H2Oは水であり、diNO2PhSO2Clはジニトロフェニル塩化スルホニルであり、3−F−4−NO2−PhSO2Clは3−フルオロ−4−ニトロフェニル塩化スルホニルであり、2−MeO−4−NO2−PhSO2Clは2−メトキシ−4−ニトロフェニル塩化スルホニルであり、ならびに(EtO)2POCH2COOEtは、トリエチルホスホノアセテートとして既知のホスホノ酢酸のトリエチルエステルである。
本明細書で使用する場合、「本発明の化合物」は、本明細書で考察される化合物、これらの化合物の塩(例えば、薬学的に許容される塩)、溶媒和物、および水和物を指す。
本明細書で使用する場合、「ケラチン基質」は、哺乳動物の爪等のケラチンを含有する物質を指す。
「ベースコート爪光沢剤」は、しばしば、最初の光沢の追加コーティングとして爪に直接適用される爪光沢剤を指す。ベースコートは、適用される爪光沢剤の唯一のコーティングであり得る。ベースコートは、凹み、欠損、または変色等の爪の欠陥を覆うことができる。ベースコートは、しばしば、ほとんどまたは全く色素を含有せず、爪と爪着色用の爪光沢剤との間の保護用汚染防止バリアとして作用し得る。いくつかの実施形態では、ベースコートは、爪着色用の爪光沢剤中のものよりも少ない量でニトロセルロースを含有する。いくつかの実施形態では、ベースコートは、トップコート爪光沢剤中のものよりも少ない量でニトロセルロースを含有する。いくつかの実施形態では、ベースコートは、爪着色用の爪光沢剤中のものよりも多い量で樹脂を含有する。いくつかの実施形態では、ベースコートは、トップコート爪光沢剤中のものよりも多い量で樹脂を含有する。いくつかの実施形態では、ベースコートは、爪着色用の爪光沢剤中のものよりも少ない量で可塑剤を含有する。いくつかの実施形態では、ベースコートは、トップコート爪光沢剤中のものよりも少ない量で可塑剤を含有する。
「トップコート爪光沢剤」は、しばしば、爪光沢剤の1回以上のコーティングのトップに適用される爪光沢剤を指す。トップコートは、適用される爪光沢剤の唯一のコーティングであり得、爪に直接適用され得る。いくつかの実施形態では、トップコートは、爪着色用の爪光沢剤中のものよりも多い量でニトロセルロースを含有する。いくつかの実施形態では、トップコートは、爪着色用の爪光沢剤中のものよりも少ない量で樹脂を含有する。いくつかの実施形態では、トップコートは、爪着色用の爪光沢剤中のものよりも多い量で可塑剤を含有する。
「爪着色用の爪光沢剤」は、色素を含有する爪光沢剤を指す。爪着色用の爪光沢剤の一例は、家庭用の典型的な爪着色用の爪光沢剤である。爪着色用の爪光沢剤の別の例は、サロン用の典型的な爪着色用の爪光沢剤である。
II.背景技術
哺乳動物の爪を通した5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール(タバボロール)等の5−ハロゲンベンゾオキサボロール等の化合物の送達は、5−ハロゲンベンゾオキサボロールを哺乳動物の爪に適用する前に、哺乳動物の爪の上に少なくとも1つの追加の材料層を置くことで、増加され得ることが発見された。哺乳動物の爪を通した送達を増加させることは、感染症の部位に存在する抗真菌性薬物の量を増加させる。したがって、本明細書に記載される本発明は、哺乳動物の爪中、その上、またはその表面下(爪床中等)の真菌の成長阻害および/または死滅を改善する。本明細書に記載される本発明はまた、疾患の治療または予防も改善する。
本発明はまた、さらなる利点も提供する。現在、罹患者が治療を受けている間に爪光沢剤をつけることができるFDA認可の局所用爪甲真菌症治療薬は存在しない。そうすることにより、爪甲真菌症治療薬の有効性が著しく減少されるか、または完全に取り除かれ得る。例えば、シクロピロクスは、その比較的制限された浸透を促進するために、爪の創面切除および頻繁な整形を必要とする。爪光沢剤は、爪甲真菌症罹患者が、その感染症の見苦しい外見を隠すことを可能にする。疾患の局所的治療中に爪光沢剤をつける能力は、困惑および引きこもり等の感染症の心理社会的影響を低減することができるため、罹患者にとって利益であり得る。また、疾患の局所的治療中に爪光沢剤をつける能力は、罹患者の日々の生活への支障を最小化するため、患者の治療への遵守性を増大させ得る。爪を通した抗真菌性薬物の浸透が爪光沢剤の存在によって著しく低減されない局所用治療薬は、現在の治療の選択肢に対する実質的な改善であるだろう。爪光沢剤の存在下における抗真菌性薬物の増加した浸透の実証は、現在の治療の選択肢に対するさらにより実質的な改善であるだろう。
一態様では、本発明は、本明細書に記載される組成物および方法およびキットを提供する。
IIa.組成物
一態様では、本発明は、a)本発明の化合物を含む第1の層と、b)爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)本発明の化合物を含む第1の層と、b)硬化される爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)本発明の化合物を含む第1の層と、b)ケラチンおよび爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)本発明の化合物を含む第1の層と、b)ケラチンおよび硬化される爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。
一態様では、本発明は、a)本明細書に記載される薬学的製剤を含む第1の層と、b)爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)本明細書に記載される薬学的製剤を含む第1の層と、b)硬化される爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)本明細書に記載される薬学的製剤を含む第1の層と、b)ケラチンおよび爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)本明細書に記載される薬学的製剤を含む第1の層と、b)ケラチンおよび硬化される爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、構造:
を有する化合物であり、式中、R
1が、ハロゲンである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、トリアゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、エフィナコナゾールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、イミダゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、本発明の化合物は、ルリコナゾールである。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、第2の層は、コーティングされた爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、第2の層は、ケラチンおよび爪光沢剤成分を含むコーティングされた爪である。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、第2の層は、コーティングされた爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、爪光沢剤成分は、フィルム形成剤である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、爪光沢剤成分は、ニトロセルロースである。一例示的実施形態では、フィルム形成剤は、メチルメタクリレートおよびヘキシルメタクリレートのアクリレートコポリマー、アジピン酸/ネオペンチルグリコール/トリメリティック無水物コポリマー、ならびにアセチルトリブチルシトレートからなる群から選択される。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、爪光沢剤成分は、樹脂である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、爪光沢剤成分は、樹脂であり、該樹脂は、トルエンスルホンアミドホルムアルデヒド樹脂、コポリマーポリビニルアセテート、およびブチレートからなる群から選択される。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、爪光沢剤成分は、可塑剤である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、爪光沢剤成分は、可塑剤であり、トリメチルペンタニルジイソブチレート、トリフェニルホスフェート、エチルトシルアミド、およびカンフォルからなる群から選択される。
第1の態様では、本発明は、a)構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む第1の層と、b)爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、組成物は、a)構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む第1の層と、b)ケラチンおよび爪光沢剤成分を含む第2の層と、を含む。
一例示的実施形態では、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、本明細書に記載される化合物を含む。一例示的実施形態では、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む。一例示的実施形態では、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む。一例示的実施形態では、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む。
一例示的実施形態では、第1の層および第2の層は、本明細書に提供されるものであり、第1の層は、第2の層と接触し、それを覆っている。
一例示的実施形態では、第1の層は、構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物と、b)フィルム形成剤およびケラチンを含む第2の層と、を含む。一例示的実施形態では、本発明は、a)構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む第1の層と、b)ニトロセルロースおよびケラチンを含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。
一例示的実施形態では、本発明は、a)構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む第1の層と、b)樹脂およびケラチンを含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、本発明は、a)構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む第1の層と、b)トシルアミド樹脂およびケラチンを含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、樹脂およびケラチンを含み、樹脂は、トルエンスルホンアミドホルムアルデヒド樹脂、コポリマーポリビニルアセテート、およびブチレートからなる群から選択される。
一例示的実施形態では、本発明は、a)構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む第1の層と、b)可塑剤およびケラチンを含む第2の層と、を含む、組成物を提供する。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、可塑剤およびケラチンを含み、可塑剤は、トリメチルペンタニルジイソブチレート、トリフェニルホスフェート、エチルトシルアミド、およびカンフォルからなる群から選択される。
一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、コレステロールサルフェート、セラミド、ステロール、遊離脂肪酸、トリグリセリド、ステロール蝋エステル、およびスクアレン、またはそれらの組み合わせをさらに含む。
一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層中の化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩である。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層中の化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩である。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層中の化合物は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩である。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層中の化合物は、5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩である。
一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、溶液である。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、単純溶液である。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、軟膏である。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、クリームである。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、プロピレングリコールおよび本発明の化合物を含む。
一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、アルコールを含む溶液および本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、アルコールを含む溶液および本発明の化合物を含み、アルコールは、エタノールである。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、プロピレングリコールを含む溶液および本発明の化合物を含む。
一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本発明の化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその塩、溶媒和物、もしくは水和物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、抗真菌薬である化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、シクロピロクスである化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、トリアゾール抗真菌薬である化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、エフィナコナゾールである化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、イミダゾール抗真菌薬である化合物を含まない。一例示的実施形態では、第1の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第2の層は、ルリコナゾールである化合物を含まない。
一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、組成物の第1の層は、アルコールを含む。一例示的実施形態では、組成物の第2の層は、本明細書に記載されるものであり、第1の層は、メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびそれらの混合物を含む。一例示的実施形態では、本発明の組成物は、爪浸透を強化するための手段をさらに含む。一例示的実施形態では、本発明の組成物は、爪浸透を強化するための手段をさらに含み、その手段はブラシである。
IIb.方法
別の態様では、本発明は、本明細書に記載される組成物を利用する本明細書に記載される方法を提供する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法は、本発明の化合物を利用する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される化合物を利用する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法は、本明細書に記載される薬学的製剤を利用する。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、構造:
を有する化合物であり、式中、R
1が、ハロゲンである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、トリアゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、エフィナコナゾールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、イミダゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法に関して、本発明の化合物は、ルリコナゾールである。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を増加させる方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を増加させる。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を増加させる方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に、本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を増加させる。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を誘導する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それによりケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を誘導する。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を誘導する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に、本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通した本発明の化合物の浸透を誘導する。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通して本発明の化合物を分散させる方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通して本発明の化合物を分散させる。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通して本発明の化合物を分散させる方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通して本発明の化合物を分布させる。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通して本発明の化合物を送達する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通して本発明の化合物を送達する。
一例示的実施形態では、本発明は、ケラチン基質を通して本発明の化合物を送達する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通して本発明の化合物を送達する。
一例示的実施形態では、本発明は、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う方法であって、その真菌は、ケラチン基質上またはケラチン基質内またはケラチン基質の表面下に位置し、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それにより、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う。
一例示的実施形態では、本発明は、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う方法であって、その真菌は、ケラチン基質上またはケラチン基質内またはケラチン基質の表面下に位置し、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う。
一例示的実施形態では、本発明は、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う方法であって、その真菌は、ケラチン基質上またはケラチン基質内またはケラチン基質の表面下に位置し、本明細書に提供される適用a)および適用b)の記述の任意の組み合わせを含み、それにより、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う。
一例示的実施形態では、本発明は、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う方法であって、その真菌は、ケラチン基質上またはケラチン基質内またはケラチン基質の表面下に位置し、本明細書に提供される適用a)および待機a1)および適用b)の記述の任意の組み合わせを含み、それにより、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う。
一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を治療する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それにより、哺乳動物における疾患を治療する。
一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を予防する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)本発明の化合物をコーティングされた爪に適用することと、を含み、それにより、哺乳動物における疾患を予防する。
一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を治療する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、哺乳動物における疾患を治療する。
一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を予防する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に本発明の化合物を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、哺乳動物における疾患を予防する。
一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を治療する方法であって、本明細書に提供される適用a)および適用b)の記述の任意の組み合わせを含み、それにより、哺乳動物における疾患を治療する。一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を予防する方法であって、本明細書に提供される適用a)および適用b)の記述の任意の組み合わせを含み、それにより、哺乳動物における疾患を予防する。
一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を治療する方法であって、本明細書に提供される適用a)および待機a1)および適用b)の記述の任意の組み合わせを含み、それにより、哺乳動物における疾患を治療する。一例示的実施形態では、本発明は、哺乳動物における疾患を予防する方法であって、本明細書に提供される適用a)および待機a1)および適用b)の記述の任意の組み合わせを含み、それにより、哺乳動物における疾患を予防する。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、哺乳動物の爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、ヒトの爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、ヒトの手指爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、ヒトの手指爪であり、ヒトの手指爪は、親指の爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、ヒトの足指爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、哺乳動物の爪であり、爪光沢剤は、哺乳動物の爪の背面に適用される。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物のうちのいずれかに関して、ケラチン基質は、哺乳動物の爪であり、爪光沢剤は、哺乳動物の爪の背面に適用される。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩、溶媒和物、もしくは水和物である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩、溶媒和物、もしくは水和物である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、化合物は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩、溶媒和物、もしくは水和物である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、化合物は、5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールまたはその塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、トップコート爪光沢剤である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤である。一例示的実施形態では、爪着色用の爪光沢剤は、家庭用の爪着色用の爪光沢剤である。一例示的実施形態では、爪着色用の爪光沢剤は、サロン用の爪着色用の爪光沢剤である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、ベースコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、本発明の化合物を含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、適用a)の開始時に本発明の化合物を含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、コーティングされた爪は、適用b)の前に本発明の化合物を含有しない。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、シクロピロクスを含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、適用a)の開始時にシクロピロクスを含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、コーティングされた爪は、適用b)の前にシクロピロクスを含有しない。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールを含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、適用a)の開始時に5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールを含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、適用a)の開始時に5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールを含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、適用a)の開始時に5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールを含有しない。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットに関して、爪光沢剤は、適用a)の開始時に5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールを含有しない。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)一定時間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、待機は、爪光沢剤が硬化するまでである。一例示的実施形態では、待機は、爪光沢剤が部分的に硬化するまでである。一例示的実施形態では、待機は、爪光沢剤が少なくとも部分的に硬化するまでである。一例示的実施形態では、待機は、爪光沢剤が乾燥するまでである。一例示的実施形態では、待機は、爪光沢剤が部分的に乾燥するまでである。一例示的実施形態では、待機は、爪光沢剤が少なくとも部分的に乾燥するまでである。一例示的実施形態では、一定時間は、爪光沢剤が、硬化するまでである。一例示的実施形態では、一定時間は、爪光沢剤が、部分的に硬化するまでである。一例示的実施形態では、一定時間は、爪光沢剤が、少なくとも部分的に硬化するまでである。一例示的実施形態では、一定時間は、爪光沢剤が、乾燥するまでである。一例示的実施形態では、一定時間は、爪光沢剤が、部分的に乾燥するまでである。一例示的実施形態では、一定時間は、爪光沢剤が、少なくとも部分的に乾燥するまでである。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約0.5秒間〜約3日間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約6時間〜約2日間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約1秒間〜約2時間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約1秒間〜約1時間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約1秒間〜約30分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約1秒間〜約15分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、をさらに含む。a1)約1分間〜約15分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約2分間〜約10分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約2分間〜約5分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約1分間〜約7分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約2分間〜約10分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約1秒間〜約2分間待機することをさらに含む。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)と適用b)との間に、a1)約10秒間〜約2分間待機することをさらに含む。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)は、適用b)が行われる前に、順に2回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)は、適用b)が行われる前に、順に3回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)は、適用b)が行われる前に、順に4回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)は、適用b)が行われる前に、順に約2回〜約10回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、各ステップa)における爪光沢剤は、独立して、ベースコート爪光沢剤、爪着色用の爪光沢剤、およびトップコート爪光沢剤からなる群から選択される。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に2回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に3回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に4回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に約2回〜約10回行われる。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、各ステップa)における爪光沢剤は、独立して、ベースコート爪光沢剤、爪着色用の爪光沢剤、およびトップコート爪光沢剤からなる群から選択される。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、ステップa)の爪光沢剤は、哺乳動物の爪の背面に適用される。
一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、カンジダ菌種、白癬菌種、小胞子菌種、アスペルギルス種、クリプトコッカス種、ブラストミセス種、コクシジオデス(Cocciodiodes)種、ヒストプラスマ種、パラコクシジオデス(Paracoccidiodes)種、藻菌種、マラセジア種、フザリウム種、エピデルモフィトン種、スキタリジウム種、スコプラリオプシス種、アルテルナリア種、ペニシリウム種、フィアロフォラ種、リゾープス種、スケドスポリウム種、および接合菌分類からなる群から選択される。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、皮膚糸状菌である。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、白癬菌種である。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、ミクロスポルム種である。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、エピデルモフィトン種である。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、酵母様真菌である。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、紅色白癬菌である。一例示的実施形態では、真菌に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、真菌は、毛瘡白癬菌である。
一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、感染症を含む。一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、感染症を含み、感染症は、爪の感染症である。一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、感染症を含み、感染症は、爪周囲の感染症である。一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、感染症を含み、感染症は、真菌性感染症である。
一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、クロロニキア(chloronychia)、爪周囲炎、類丹毒、爪甲縦裂症、淋病、水泳プール肉芽腫、幼虫移行症、ライ病、伝染性膿痂疹結節、搾乳者小結節、疱疹性ひょう疽、急性細菌性痕跡爪皮、慢性痕跡爪皮、スポロトリクム症、梅毒、皮膚疣状結核、野兎病、スナノミ症、爪周囲および爪下疣贅、帯状疱疹、爪ジストロフィ(粗造爪)、皮膚疾患、乾癬、膿疱性乾癬、円形脱毛症、膿疱性不全角化症、接触性皮膚疾患、ライター症候群、乾癬状末端皮膚炎、扁平苔癬、爪における突発性萎縮、光沢苔癬、線状苔癬、炎症性線状疣贅状表皮母斑(ILVEN)、脱毛症、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、後天性表皮水疱症、ダリエー病、毛孔性紅色粃糠疹、掌蹠角化症、接触性湿疹、多形性紅斑、疥癬、バゼックス症候群、全身性強皮症、全身性紅斑性狼瘡、慢性紅斑性狼瘡、皮膚筋炎、スポロトリクム症、真菌性角膜炎、拡張眼真菌症、内因性眼真菌症、ロボミコーシス、菌腫、砂毛症、癜風、体部白癬、陰股部白癬、足部白癬、白癬性毛瘡、頭部白癬、黒癬、耳真菌症、黄癬、クロモミセス症、ならびに渦状癬からなる群から選択される。一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、爪甲真菌症である。一例示的実施形態では、疾患に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、疾患は、爪甲真菌症であり、爪甲真菌症は、爪白癬である。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、ヒト、畜牛、ヤギ、ブタ、ヒツジ、ウマ、雌牛、雄牛、イヌ、モルモット、スナネズミ、ウサギ、およびネコからなる群から選択される。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、ヒトである。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、イヌである。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、ネコである。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、畜牛である。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、畜牛、ヤギ、ブタ、ヒツジ、およびウマからなる群から選択される。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、雌牛または雄牛である。
一例示的実施形態では、感染症に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、感染症は、爪のまたは爪周囲の感染症である。一例示的実施形態では、感染症に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、感染症は、クロロニキア(chloronychia)、爪周囲炎、類丹毒、爪甲縦裂症、淋病、水泳プール肉芽腫、幼虫移行症、ライ病、伝染性膿痂疹結節、搾乳者小結節、疱疹性ひょう疽、急性細菌性痕跡爪皮、慢性痕跡爪皮、スポロトリクム症、梅毒、皮膚疣状結核、野兎病、スナノミ症、爪周囲および爪下疣贅、帯状疱疹、爪ジストロフィ(粗造爪)、皮膚疾患、乾癬、膿疱性乾癬、円形脱毛症、膿疱性不全角化症、接触性皮膚疾患、ライター症候群、乾癬状末端皮膚炎、扁平苔癬、爪における突発性萎縮、光沢苔癬、線状苔癬、炎症性線状疣贅状表皮母斑(ILVEN)、脱毛症、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、後天性表皮水疱症、ダリエー病、毛孔性紅色粃糠疹、掌蹠角化症、接触性湿疹、多形性紅斑、疥癬、バゼックス症候群、全身性強皮症、全身性紅斑性狼瘡、慢性紅斑性狼瘡、皮膚筋炎、スポロトリクム症、真菌性角膜炎、拡張眼真菌症、内因性眼真菌症、ロボミコーシス、菌腫、砂毛症、癜風、体部白癬、陰股部白癬、足部白癬、白癬性毛瘡、頭部白癬、黒癬、耳真菌症、黄癬、クロモミセス症、ならびに渦状癬からなる群から選択される。一例示的実施形態では、感染症に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、感染症は、爪甲真菌症である。一例示的実施形態では、感染症に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、感染症は、爪甲真菌症であり、爪甲真菌症は、爪白癬である。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、ヒト、畜牛、ヤギ、ブタ、ヒツジ、ウマ、雌牛、雄牛、イヌ、モルモット、スナネズミ、ウサギ、およびネコからなる群から選択される。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、ヒトである。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、イヌである。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、ネコである。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、畜牛である。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、畜牛、ヤギ、ブタ、ヒツジ、およびウマからなる群から選択される。一例示的実施形態では、哺乳動物に関与する本明細書に記載される方法のうちのいずれかに関して、哺乳動物は、雌牛または雄牛である。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、第2の層は、コーティングされた爪である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物に関して、第2の層は、ケラチンおよび爪光沢剤成分を含むコーティングされた爪である。
一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物、またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物、またはそれらの組み合わせに関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物、またはその塩、水和物、もしくは溶媒和物に関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物またはその塩に関与する。一例示的実施形態では、塩は、薬学的に許容される塩である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物またはその水和物に関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物またはその溶媒和物に関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物に関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物の薬学的に許容される塩に関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物の水和物に関与する。一例示的実施形態では、本明細書に記載される方法または組成物またはキットは、本明細書に記載される化合物の溶媒和物に関与する。
IIc.キット
本発明の別の態様は、本明細書に記載される方法のうちの1つ以上を行うのに有用なキットに関する。一例示的実施形態では、キットは、本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、キットは、本発明の化合物および爪光沢剤を含む。一例示的実施形態では、キットは、本発明の化合物および本明細書に記載される爪光沢剤を含む。
一例示的実施形態では、キットは、本発明の化合物および該キットを使用するための説明書を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される化合物および爪光沢剤および該キットを使用するための説明書を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される化合物および本明細書に記載される爪光沢剤および該キットを使用するための説明書を含む。
一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的製剤を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的製剤および爪光沢剤を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的製剤および本明細書に記載される爪光沢剤を含む。
一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的製剤および該キットを使用するための説明書を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的製剤および爪光沢剤および該キットを使用するための説明書を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される薬学的製剤および本明細書に記載される爪光沢剤および該キットを使用するための説明書を含む。
一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物および爪光沢剤を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物および本明細書に記載される爪光沢剤を含む。
一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物および該キットを使用するための説明書を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物および爪光沢剤および該キットを使用するための説明書を含む。一例示的実施形態では、キットは、本明細書に記載される組成物および本明細書に記載される爪光沢剤および該キットを使用するための説明書を含む。
一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、構造:
を有する化合物であり、式中、R
1が、ハロゲンである。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、トリアゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、エフィナコナゾールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、イミダゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載されるキットに関して、本発明の化合物は、ルリコナゾールである。
III)
化合物の調製
本発明における化合物の使用は、市販の出発物質、既知の中間物を使用して、または本明細書に記載されるか、もしくは2005年2月16日出願の米国仮特許出願第60/654,060号、2006年2月16日出願の米国特許出願第11/357,687号、2006年8月16日出願の米国特許出願第11/505,591号、2006年8月29日出願の米国仮特許出願第60/823,888号、および2006年2月16日出願の同第60/774,532号、2007年2月16日出願の米国特許出願第11/676,120号、2007年2月16日出願の米国特許出願第11/676,120号、2009年3月5日出願の米国特許出願第12/399,015号、2011年1月27日出願の米国特許出願第13/015,487号(これらは、あらゆる目的においてその全体として参照することにより本明細書に組み込まれる)等の本明細書おける参照により記載され、組み込まれる参照文献において公開されている合成方法を使用することによって調製され得る。また、本発明の化合物を生成する方法もこれらの特許出願において記載されている。また、本発明の化合物のうちのいくつかは、当業者に既知の方法に従って生成され得る。
本明細書に記載される化合物は、本明細書に記載されるものと同様の方法によって水和物および溶媒和物に変換され得る。
IV)薬学的製剤情報
一例示的実施形態では、本明細書に記載される組成物または方法またはキットにおいて利用される薬学的製剤に関して、薬学的製剤は、a)薬学的に許容される賦形剤と、b)本発明の化合物と、を含む。一例示的実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、本明細書に記載される化合物である。一例示的実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、この章に記載される化合物である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、5−ブロモ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、5−ヨード−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、構造:
を有する化合物であり、式中、R
1が、ハロゲンである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、トリアゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、エフィナコナゾールである。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、イミダゾール抗真菌薬である。一例示的実施形態では、本明細書に記載される薬学的製剤に関して、本発明の化合物は、ルリコナゾールである。
薬学的製剤は、流体または半固体賦形剤を含んでもよく、それらは、ポリマー、濃化剤、緩衝剤、中和剤、キレート剤、保存剤、界面活性剤または乳化剤、抗酸化剤、蝋または油、軟化剤、日光遮蔽剤、および溶媒または混合溶媒系が挙げられるが、これらに限定されない。一例示的実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、溶媒であり、溶媒は、アルコールである。一例示的実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、溶媒であり、溶媒は、本明細書に記載されるアルコールである。一例示的実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、混合溶媒であり、混合溶媒は、1つ以上のアルコールを含む。一例示的実施形態では、薬学的に許容される賦形剤は、混合溶媒であり、混合溶媒は、本明細書に記載される1つ以上のアルコールを含む。薬学的製剤は、多種多様の製品型に製造され得る。これらには、ローション、クリーム、ゲル、スティック剤、スプレー、軟膏、ペースト、泡剤、ムース、およびクレンザーが挙げられるが、これらに限定されない。これらの薬学的製剤には、粒子、ナノ粒子、およびリポソームが挙げられるが、これらに限定されない種々の型の担体系を含み得る。所望に応じて、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギニン酸もしくはアルギン酸ナトリウム等のその塩等の崩解剤が添加されてもよい。製剤および投与のための技術は、前掲のRemington:The Science and Practice of Pharmacyにおいて確認することができる。
摩擦を伴わずに皮膚、爪、髪、鉤爪、または蹄表面に適用され得る調製物であるローションは、典型的に、その中で微細に分割された固体、蝋質、または液体が分散される液体または半液体調製物である。ローションは、より良い分散を生成するための懸濁剤、ならびに、皮膚、爪、髪、鉤爪、または蹄と接触して本発明の化合物を局在化および保持するのに有用な化合物、例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等を含有し得る。
本発明に従う送達のための本発明の化合物を含有するクリーム、粘性液体または水中油または油中水のいずれかの半固体エマルションである。クリーム基材は、水洗性であり、油相、乳化剤、および水相を含有する。油相は、一般的に、ペトロラタムまたはセチル−またはステアリールアルコール等の脂肪アルコールで構成され、水相は、必ずではないが通常、体積において油相を上回り、一般的に、保湿剤を含有する。クリーム製剤中の乳化剤は、前掲のRemington:The Science and Practice of Pharmacyにおいて説明されるように、一般的に、非イオン性、アニオン性、カチオン性、または両性の界面活性剤である。
また、ゲル製剤も本発明と関連して使用され得る。局所用薬物製剤の分野に従事する者に理解されるように、ゲルは、半固体である。単相ゲルは、担体液体全体に実質的に均一に分散した有機高分子を含有し、それは、典型的には水性であるが、溶媒または溶媒ブレンドであってもよい。
半固体調製物である軟膏は、典型的に、ペトロラタムまたは他の石油誘導体に由来する。当業者に理解されるように、使用される特定の軟膏基材は、所与の製剤に対して選択される本発明の化合物に対して最適な送達を提供し、同様に、例えば、エモリエント性等の他の所望の特性を提供することができるものである。他の担体またはビヒクルと同様に、軟膏基材は、不活性、安定性、非刺激性、および非感作性であるべきである。Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19th Ed.(Easton,Pa.:Mack Publishing Co.,1995)の1399〜1404ページにおいて説明されるように、軟膏基材は、油脂性基材、乳化性基材、エマルション基材、および水溶性基材の4つの分類に分けられ得る。油脂性軟膏基材には、例えば、植物性油、動物由来の脂肪、および石油由来の半固体炭化水素が挙げられる。吸収性軟膏基材としても既知である乳化性軟膏基材は、水をほとんど、または全く含有せず、例えば、ヒドロキシステアリンサルフェート、無水ラノリン、および親水性ペトロラタムを含む。エマルション軟膏基材は、油中水(W/O)エマルションまたは水中油(O/W)エマルションのいずれかであり、例えば、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、ラノリン、およびステアリン酸を含む。水溶性軟膏基材は、異なる分子量のポリエチレングリコールから調製され得る;この場合もやはり、さらなる情報に関して、前掲のRemington:The Science and Practice of Pharmacyに言及され得る。
また、本発明の有用な製剤は、スプレーも包含する。スプレーは、一般的に、送達のための皮膚、爪、髪、鉤爪、または蹄の上を霧状に覆うことができる水性および/またはアルコール性溶液中に本発明の化合物を提供する。そのようなスプレーは、送達に続いて、投与部位に本発明の溶液の化合物の濃度を提供するために製剤化されるものを含み、例えば、スプレー溶液は主に、その中に本発明の化合物が溶解され得るアルコールまたは他の同様の揮発性液体で構成され得る。皮膚、爪、髪、鉤爪、または蹄への送達に応じて、担体は蒸発し、投与部位に濃縮された本発明の化合物を残す。
薬学的製剤はまた、好適な固体またはゲル相担体も含み得る。そのような担体の例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖、デンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチレングリコール等のポリマーが挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的製剤はまた、好適な乳化剤を含み得、それは、水中油または油中水の混合または懸濁を増強するか、または促進する薬剤を指す。本明細書で使用される乳化剤は、単一の乳化剤で構成され得るか、または非イオン性、アニオン性、カチオン性、もしくは両性界面活性剤、または非イオン性またはアニオン性乳化剤等の2つ以上のそのような界面活性剤のブレンドであり得る。そのような表面活性剤は、“McCutcheon’s Detergent and Emulsifiers,”North American Edition,1980 Annual published by the McCutcheon Division,MC Publishing Company,175 Rock Road,Glen Rock,N.J.07452,USAに記載されている。
一例示的実施形態では、セテアリルアルコール等の高分子量アルコール、セチルアルコール、ステアリールアルコール、乳化蝋、モノステアリン酸グリセリルが、薬学的製剤中で用いられ得る。他の例は、ジステアリン酸エチレングリコール、トリステアリン酸ソルビタン、モノステアリン酸プロピレングリコール、モノオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン(SPAN 60)、モノラウリン酸ジエチレングリコール、モノパルチミン酸ソルビタン、ジオレイン酸スクロース、ステアリン酸スクロース(CRODESTA F−160)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(BRIJ 30)、ポリオキシエチレン(2)ステアリールエーテル(BRIJ 72)、ポリオキシエチレン(21)ステアリールエーテル(BRIJ 721)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(Myrj 45)、ポリオキシエチレンモノステアリン酸ソルビタン(TWEEN 60)、ポリオキシエチレンモノオレイン酸ソルビタン(TWEEN 80)、ポリオキシエチレンモノラウリン酸ソルビタン(TWEEN 20)、およびオレイン酸ナトリウムである。また、コレステロールおよびコレステロール誘導体が、外部で使用されるエマルション中で用いられてもよく、油中水エマルションを促進する。
特に好適な非イオン性乳化剤は、Paul L.Lindner in“Emulsions and Emulsion”,edited by Kenneth Lissant,published by Dekker,New York,N.Y.,1974,pages 188−190に記載される方法によって決定される、油中水系に関して約3〜6および水中油系に関して8〜18の親水−親油バランス(HLB)を有するものである。一例示的実施形態では、約8〜約18のHLBを有する系を生成する1つ以上の非イオン性界面活性剤がある。
そのような非イオン性乳化剤の例には、4.9のHLBを有するポリオキシエチレン(2)ステアリールエーテルである商標名「BRIJ 72」、15.5のHLBを有するポリオキシエチレン(21)ステアリールエーテルである商標名「BRIJ 721」、9.7のHLBを有するポリオキシエチレンラウリルエーテルである商標名「Brij 30」、8.0のHLBを有する乳化蝋である商標名「Polawax」、4.7のHLBを有するソルビタンモノステアレートである商標名「Span 60」、14.5のHLBを有するステアリン酸スクロースである商標名「Crodesta F−160」が挙げられるが、これらに限定されない。これらの材料のすべては、Ruger Chemicals Inc.、Croda、ICI Americas,Inc.、Spectrum Chemicals、およびBASFから入手可能である。本発明の局所用製剤が少なくとも1つの乳化剤を含有する場合、各乳化剤は、約0.5%(w/w)〜約2.5%(w/w)、または約0.5%(w/w)〜約2.0%(w/w)、または約1.0%(w/w)〜約1.8%(w/w)の量で存在する。
また、薬学的製剤は、好適な軟化剤も含み得る。軟化剤は、乾燥の予防または軽減のため、ならびに皮膚、爪、髪、鉤爪、または蹄の保護のために使用される材料である。有用な軟化剤には、セチルアルコール、ミリスチン酸イソプロピル、ステアリールアルコール等が挙げられるが、これらに限定されない。多種多様の好適な軟化剤が既知であり、本明細書で使用され得る。例えば、Sagarin,Cosmetics,Science and Technology,2nd Edition,Vol.1,pp.32−43(1972)、および1990年4月24日発行のDecknerらの米国特許第4,919,934号を参照されたく、その両方は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。これらの材料は、Ruger Chemical Co(Irvington,NJ)から入手可能である。
薬学的製剤が少なくとも1つの軟化剤を含有する場合、各軟化剤は、約0.1%(w/w)〜15%(w/w)、または約0.1%(w/w)〜約3.0%(w/w)、または約0.5%(w/w)、約1.0%(w/w)、もしくは2.5%(w/w)の量で存在する。
また薬学的製剤は、酸化を阻害することが既知の物質である、好適な抗酸化剤を含み得る。本発明に従う使用に適した抗酸化剤には、ブチル化ヒドロキシトルエン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸カルシウム、アスコルビン酸パルミテート、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,4,5−トリヒドロキシブチロフェノン、4−ヒドロキシメチル−2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、エリソルビン酸、グアーガム、プロピルガレート、チオジプロピオン酸、チオジプロピオン酸ジラウリル、tert−ブチルヒドロキノン、およびビタミンE等のトコフェロール等(これらの化合物の薬学的に許容される塩およびエステルを含む)が挙げられるが、これらに限定されない。一例示的実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピルガレート、アスコルビン酸、それらの薬学的に許容される塩もしくはエステル、またはそれらの混合物である。一例示的実施形態では、抗酸化剤は、ブチル化ヒドロキシトルエンである。これらの材料は、Ruger Chemical Co(Irvington,NJ)から入手可能である。
本発明の局所用製剤が少なくとも1つの抗酸化剤を含有する場合、存在する抗酸化剤の総量は、約0.001%(w/w)〜0.5%(w/w)、または約0.05%(w/w)〜約0.5%(w/w)、または約0.1%(w/w)である。
また、薬学的製剤は、好適な保存剤も含み得る。保存剤は、抗微生物剤として作用するように薬学的製剤に添加される化合物である。非経口製剤において効果的であり、許容されるとして当該技術分野で既知の保存剤は、塩化ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、クロロヘキシジン、フェノール、m−クレゾール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロロブタノール、o−クレゾール、p−クレゾール、クロロクレゾール、フェニル水銀硝酸塩、チメロサール、安息香酸、および種々のそれらの混合物である。例えば、Wallhausser,K.−H.,Develop.Biol.Standard,24:9−28(1974)(S.Krager,Basel)を参照されたい。一例示的実施形態では、保存剤は、メチルパラベン、プロピルパラベン、およびそれらの混合物から選択される。これらの材料はInolex Chemical Co(Philadelphia,PA)またはSpectrum Chemicalsから入手可能である。
薬学的製剤が、少なくとも1つの保存剤を含有する場合、存在する保存剤の総量は、約0.01%(w/w)〜約0.5%(w/w)、または約0.1%(w/w)〜約0.5%(w/w)、または約0.03%(w/w)〜約0.15%(w/w)である。
また、薬学的製剤は、脂質二重層と交差しない金属カチオンとの錯体を形成するための好適なキレート剤を含み得る。好適なキレート剤の例には、エチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、エチレングリコール−ビス(β−アミノエチルエーテル)−N,N,N’,N’−テトラ酢酸(EGTA)、および8−アミノ−2−[(2−アミノ−5−メチルフェノキシ)メチル]−6−メトキシキノリン−N、N,N’,N’−テトラ酢酸、テトラカリウム塩(QUIN−2)が挙げられる。一例示的実施形態では、キレート剤は、EDTAである。一例示的実施形態では、キレート剤は、クエン酸である。これらの材料は、Sigma−Aldrich(St.Louis,MO)から入手可能である。
薬学的製剤が、少なくとも1つのキレート剤を含有する場合、存在するキレート剤の総量は、約0.005%(w/w)〜2.0%(w/w)、または約0.05%(w/w)〜約0.5%(w/w)、または約0.1%(w/w)である。
また、薬学的製剤は、製剤のpHを薬学的に許容される範囲内に調節するために使用される好適な中和剤を含み得る。中和剤の例には、トロラミン、トロメタミン、水酸化ナトリウム、塩酸、クエン酸、および酢酸が挙げられるが、これらに限定されない。そのような材料は、Spectrum Chemicals(Gardena,CA)から入手可能である。
薬学的製剤が、少なくとも1つの中和剤を含有する場合、存在する中和剤の総量は、約0.1%(w/w)〜約10%(w/w)、または約0.1%(w/w)〜約5.0%(w/w)、または約1.0%(w/w)である。中和剤は、一般的に、製剤を所望のpHにするために必要とされるいかなる量で添加される。
また、薬学的製剤は、好適な増粘剤を含み得る。これらの成分は、薬剤のポリマーとの相互作用を通してポリマー含有溶液の粘度を上昇させることができる拡散性化合物である。CARBOPOL ULTREZ 10が、増粘剤として使用され得る。これらの材料は、Noveon Chemicals,Cleveland,OHから入手可能である。
薬学的製剤が、少なくとも1つの増粘剤を含有する場合、存在する増粘剤の総量は、約0.25%(w/w)〜約5.0%(w/w)、または約0.25%(w/w)〜約1.0%(w/w)、または約0.4%(w/w)〜約0.6%(w/w)である。
また、薬学的製剤は、また、好適な爪浸透促進剤を含み得る。爪浸透促進剤に例には、メルカプタン化合物、亜硫酸塩および重亜硫酸塩、角質溶解薬および界面活性剤が挙げられる。本発明での使用に適した爪浸透促進剤は、Malhotra et al.,J.Pharm.Sci.,91:2,312−323(2002)に詳細な説明が記載されており、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
また、薬学的製剤は、1つ以上の好適な溶媒を含み得る。任意の固体物質(溶質)が任意の液体物質(溶媒)中に溶解する能力は、その溶質および溶媒の物理性質に左右される。溶質および溶媒が類似の物理特性を有するとき、溶質の溶媒中への可溶性は、最大となるだろう。これは、「同類は同類に溶解する」という従来の解釈を生み出す。溶媒は、一方の極端において非極性親油性油として特徴付けられ得、他方の極端では、極性親水性溶媒として特徴付けられ得る。油性溶媒は、ファンデルワールス相互作用によって他の非極性物質を溶解し、水および他の親水性溶媒は、イオン、双極子、または水素結合相互作用によって極性物質を溶解する。すべての溶媒は、最低極性、すなわちデカン等の炭化水素から、水という最高極性溶媒まで連続して一覧化され得る。溶質は、等価の極性を有する溶媒中で、その最大可溶性を有するだろう。このため、水中で最小の可溶性を有する薬物に関しては、低極性溶媒が、最大可溶性を提供する溶質とほぼ等価の極性を有する溶媒を用いて、改善された可溶性を提供するだろう。ほとんどの薬物は中間極性を有し、このため、水よりも著しく低極性であるプロピレングリコールまたはエタノール等の溶媒中で最大可溶性を経験する。薬物が、プロピレングリコール(例えば、8%(w/w))中で水(例えば、0.1%(w/w))よりも大きい可溶性を有する場合、プロピレングリコールへの水の添加は、純粋なプロピレングリコールと比較して溶媒混合物に対する薬物可溶性の最大量を減少させるだろう。良好な溶媒への不良な溶媒の添加は、良好な溶媒中での最大可溶性と比較して、そのブレンドの最大可溶性を減少させるだろう。
局所投与に好適なローション等の液体形態は、緩衝剤、懸濁剤および分散剤、濃化剤、浸透促進剤等を有する好適な水性または非水性ビヒクルを含み得る。クリームまたはペースト等の固体形態は、例えば、基材として次の成分、水、油、アルコール、またはグリースのうちのいずれか、ならびに界面活性剤、ポリエチレングリコール等のポリマー、濃化剤、固形物等を含み得る。液体または固体製剤は、リポソーム、マイクロソーム、マイクロスポンジ等の強化送達技術を含み得る。
さらに、化合物は、本発明の化合物を含有する固体疎水性ポリマーの半透過性マトリクス等の持続放出系を使用して送達され得る。種々の持続放出物質が、当業者によって、確立されており、周知である。
本発明の実践に従う局所治療レジメンは、毎日1回〜数回、組成物を直接、適用部位において皮膚、爪、髪、鉤爪、または蹄に適用することを含む。
本発明の製剤は、細菌性感染症、挫瘡、炎症等に関連する病態および症状を治療する、寛解させる、または予防するために使用され得る。
一例示的実施形態では、本発明の方法は、本発明の化合物または本明細書に記載される組成物の局所適用を通して用いて使用され得る。一例示的実施形態では、局所適用は、哺乳動物の爪に対してである。
一例示的実施形態では、薬学的製剤は、単純溶液である。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、アルコールを含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、アルコールおよび水を含む。一例示的実施形態では、アルコールは、エタノール、エチレングリコール、プロパノール、プロピレングリコール、イソプロパノール、またはブタノールである。別の例示的実施形態では、薬学的製剤は、約10%(w/w)プロピレングリコールおよび約90%(w/w)エタノール、約20%(w/w)プロピレングリコールおよび約80%(w/w)エタノール、約30%(w/w)プロピレングリコールおよび約70%(w/w)エタノール、約40%(w/w)プロピレングリコールおよび約60%(w/w)エタノール、約50%(w/w)プロピレングリコールおよび約50%(w/w)エタノール、約60%(w/w)プロピレングリコールおよび約40%(w/w)エタノール、約70%(w/w)プロピレングリコールおよび約30%(w/w)エタノール、約80%(w/w)プロピレングリコールおよび約20%(w/w)エタノール、約90%(w/w)プロピレングリコールおよび約10%(w/w)エタノールからなる群から選択される。
一例示的実施形態では、薬学的製剤は、ラッカーである。ラッカーの生成に関するさらなる情報は、前掲のRemington’sを参照されたい。
以下は、本発明の薬学的製剤に添加され得る薬学的賦形剤の例である。以下の薬剤は、既知の化合物であり、商業的に容易に入手可能である。
ビタミンには、ビタミンB、ビタミンE、ビタミンA、ビタミンD等、およびタザロテン、カルシポトリエン、トレチノイン、アダパレン等のビタミン誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
日光遮蔽剤および、または日光皮膚炎緩和剤には、PABA、ホホバ、アロエ、パジメート−O、メトキシケイ皮酸、プロキサミンHCl、リドカイン等が挙げられるが、これらに限定されない。サンレスタンニング剤には、ジヒドロキシアセトン(DHA)が挙げられるが、これらに限定されない。
一例示的実施形態では、薬学的製剤は、角質化を制御または緩和する薬剤を含み、限定することなく、トレチノイン、タザロテン、およびアダパレンが挙げられる。
そのような組成物中では、例えば、抗炎症剤、ビタミン、抗老化剤、日光遮蔽剤、および/または挫瘡治療剤等のさらなる美容的または薬学的に有用な薬剤は、通常、種々のビヒクルまたは担体である残部を有する微量な成分(約0.001重量%〜約20重量%または約0.01重量%〜約10重量%)であり、所望の投薬形態の形成に有用な補助を処理する。
一例示的実施形態では、薬学的製剤は、アルコールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、メタノールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、エタノールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、プロパノールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、イソプロパノールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、ブタノールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、ペンタノールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、エチレングリコールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、プロピレングリコールおよび本発明の化合物を含む。一例示的実施形態では、薬学的製剤は、ブチレングリコールおよび本発明の化合物を含む。
一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約0.5%(w/w)〜約15%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約0.1%(w/w)〜約12.5%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約0.5%(w/w)〜約2%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約0.5%(w/w)〜約7%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約2%(w/w)〜約7%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約4%(w/w)〜約6%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約8%(w/w)〜約12%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約4%(w/w)〜約6%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約5%(w/w)〜約7%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。一例示的実施形態では、本発明の化合物は、約2%(w/w)〜約5%(w/w)の濃度で薬学的製剤中に存在する。
本発明の製剤における賦形剤の使用に関する情報は、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,21st Ed.,Pharmaceutical Press(2011)において確認することができ、それは参照により本明細書に組み込まれる。
例示的実施形態は、以下、本明細書に要約される。
第1の態様では、本発明は、ケラチン基質を通して化合物を送達する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に、薬学的に許容される賦形剤と、化合物であって、構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物と、を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通して化合物を送達する方法を提供する。
一例示的実施形態では、上述の段落に従い、ケラチン基質は、哺乳動物の爪である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、ケラチン基質は、ヒトの爪である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤は、トップコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤は、ベースコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)の開始時において、爪光沢剤は、本化合物を含有しない。
別の態様では、本発明は、ケラチン基質を通して化合物を送達する方法であって、a)爪光沢剤をケラチン基質に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、a1)一定時間待機することと、b)コーティングされた爪に、薬学的に許容される賦形剤と、化合物であって、構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物と、含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、ケラチン基質を通して化合物を送達する方法を提供する。
一例示的実施形態では、上述の段落に従い、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に2回行われ、各適用a)における爪光沢剤は、独立して、ベースコート爪光沢剤、爪着色用の爪光沢剤、およびトップコート爪光沢剤からなる群から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)および待機a1)は、第1の適用a)および第1の待機a1)ならびに第2の適用a)および第2の適用a1)として行われ、第1の適用a)における爪光沢剤は、ベースコート爪光沢剤であり、第2の適用a)における爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)および待機a1)は、第1の適用a)および第1の待機a1)ならびに第2の適用a)および第2の適用a1)として行われ、第1の適用a)における爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤であり、第2の適用a)における爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に3回行われ、各ステップa)における爪光沢剤は、独立して、ベースコート爪光沢剤、爪着色用の爪光沢剤、およびトップコート爪光沢剤から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)および待機a1)は、第1の適用a)および第1の待機a1)ならびに第2の適用a)および第2の適用a1)ならびに第3の適用a)および第3の待機a1)として行われ、第1の適用a)における爪光沢剤は、ベースコート爪光沢剤であり、第2の適用a)における爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤であり、第3の適用a)における爪光沢剤は、トップコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)および待機a1)は、適用b)が行われる前に、順に4回行われ、各ステップa)における爪光沢剤は、独立して、ベースコート爪光沢剤、爪着色用の爪光沢剤、およびトップコート爪光沢剤から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)および待機a1)は、第1の適用a)および第1の待機a1)ならびに第2の適用a)および第2の適用a1)ならびに第3の適用a)および第3の待機a1)ならびに第4の適用a)および第4の適用a1)として行われ、第1の適用a)における爪光沢剤は、ベースコート爪光沢剤であり、第2の適用a)における爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤であり、第3の適用a)における爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤であり、第4の適用a)における爪光沢剤は、トップコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、待機は、約1秒間〜約10分間である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、待機は、約30秒間〜約5分間である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、ケラチン基質は、哺乳動物の爪である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、ケラチン基質は、ヒトの爪である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤は、トップコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤は、爪着色用の爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤は、ベースコート爪光沢剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)の開始時において、爪光沢剤は、本化合物を含有しない。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、各適用a)の開始時において、爪光沢剤は、本化合物を含有しない。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)の爪光沢剤は、哺乳動物の爪の背面に適用される。
別の態様では、本発明は、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う方法であって、該真菌は、哺乳動物の爪の内側、または哺乳動物の爪の背面、または哺乳動物の爪の近位側、または爪床上に位置し、a)爪光沢剤を哺乳動物の爪に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に、薬学的に許容される賦形剤と、化合物であって、構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物と、を含む薬学的製剤を適用することと、を含み、それにより、真菌の成長を阻害するか、もしくは真菌を死滅させるか、またはその両方を行う方法を提供する。
一例示的実施形態では、上述の段落に従い、真菌は、カンジダ菌種、白癬菌種、小胞子菌種、アスペルギルス種、クリプトコッカス種、ブラストミセス種、コクシジオデス(Cocciodiodes)種、ヒストプラスマ種、パラコクシジオデス(Paracoccidiodes)種、藻菌種、マラセジア種、フザリウム種、エピデルモフィトン種、スキタリジウム種、スコプラリオプシス種、アルテルナリア種、ペニシリウム種、フィアロフォラ種、リゾープス種、スケドスポリウム種、および接合菌分類からなる群から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、真菌は、皮膚糸状菌である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、真菌は、白癬菌種、ミクロスポルム種、およびエピデルモフィトン種からなる群から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、真菌は、酵母様真菌である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、真菌は、紅色白癬菌である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、真菌は、毛瘡白癬菌である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)の開始時に、爪光沢剤は、本化合物を含有しない。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、適用a)の爪光沢剤は、哺乳動物の爪の背面に適用される。
別の態様では、本発明は、哺乳動物において疾患を治療するか、または予防する方法であって、a)爪光沢剤を哺乳動物の爪に適用し、そのようにして、コーティングされた爪を形成することと、b)コーティングされた爪に、薬学的に許容される賦形剤と、化合物であって、構造:
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む薬学的製剤を適用することと、それにより、疾患を治療するか、または予防する方法を提供する。
一例示的実施形態では、上述の段落に従い、適用a)の開始時に、爪光沢剤は、本化合物を含有しない。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、疾患は、感染症である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、疾患は、クロロニキア(chloronychia)、爪周囲炎、類丹毒、爪甲縦裂症、淋病、水泳プール肉芽腫、幼虫移行症、ライ病、伝染性膿痂疹結節、搾乳者小結節、疱疹性ひょう疽、急性細菌性痕跡爪皮、慢性痕跡爪皮、スポロトリクム症、梅毒、皮膚疣状結核、野兎病、スナノミ症、爪周囲および爪下疣贅、帯状疱疹、爪ジストロフィ(粗造爪)、皮膚疾患、乾癬、膿疱性乾癬、円形脱毛症、膿疱性不全角化症、接触性皮膚疾患、ライター症候群、乾癬状末端皮膚炎、扁平苔癬、爪における突発性萎縮、光沢苔癬、線状苔癬、炎症性線状疣贅状表皮母斑(ILVEN)、脱毛症、天疱瘡、水疱性類天疱瘡、後天性表皮水疱症、ダリエー病、毛孔性紅色粃糠疹、掌蹠角化症、接触性湿疹、多形性紅斑、疥癬、バゼックス症候群、全身性強皮症、全身性紅斑性狼瘡、慢性紅斑性狼瘡、皮膚筋炎、スポロトリクム症、真菌性角膜炎、拡張眼真菌症、内因性眼真菌症、ロボミコーシス、菌腫、砂毛症、癜風、体部白癬、陰股部白癬、足部白癬、白癬性毛瘡、頭部白癬、黒癬、耳真菌症、黄癬、クロモミセス症、ならびに渦状癬からなる群から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、疾患は、爪甲真菌症である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、疾患は、爪甲真菌症であり、該爪甲真菌症は、爪白癬である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、哺乳動物は、ヒト、畜牛、ヤギ、ブタ、ヒツジ、ウマ、イヌ、ウサギ、およびネコからなる群から選択される。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、哺乳動物は、ヒトである。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
別の態様では、本発明は、a)構造
を有し、式中、R
1が、ハロゲンである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物を含む、第1の層と、b)ケラチンおよび爪光沢剤成分を含むコーティングされた爪と、を含む、組成物を提供し、第1の層は、コーティングされた爪と接触し、それを覆っている。
一例示的実施形態では、上述の段落に従い、化合物は、コーティングされた爪の中に存在しない。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤成分は、フィルム形成剤または樹脂もしくは可塑剤である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、爪光沢剤成分は、ニトロセルロースである。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、化合物は、5−クロロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロール、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物である。
別の態様では、本発明は、上述の段落のうちのいずれかに従う組成物と、その組成物を使用するための説明書と、を含む、キットを提供する。
別の態様では、本発明は、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物、および上述の段落のうちのいずれかに従う化合物を使用するための説明書を含むキットを提供する。
別の態様では、本発明は、薬学的に許容される賦形剤と、5−フルオロ−1,3−ジヒドロ−1−ヒドロキシ−2,1−ベンゾオキサボロールである化合物、またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、もしくは水和物と、を含む、薬学的製剤、および上述の段落うちのいずれかの方法に従って化合物を使用するための説明書を含むキットを提供する。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、哺乳動物は、ヒトである。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、哺乳動物は、ヒトである。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、哺乳動物は、治療を必要とする。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、哺乳動物は、化合物による治療をまだ必要としない。
一例示的実施形態では、上述の段落のうちのいずれかに従い、本発明は、疾患の治療および/または予防のための薬の製造における、本明細書に記載される化合物、またはその水和物、溶媒和物、もしくは塩、または本明細書に記載される薬学的製剤の使用である。
本発明は、以下の実施例によってさらに例示される。実施例は、本発明の範囲を定義または制限することを意図しない。
実施例
以下の実施例は、本発明において使用される代表的な化合物の合成を例示し、以下の参考実施例は、それらの調製における中間物の合成を例示する。これらの実施例は、本発明の範囲を制限するものとは意図されず、また解釈もされない。本発明が、本明細書に具体的に記載されるものとは別の方法で実践され得ることは明らかであるだろう。本明細書における教示を考慮して、本発明の多くの修正および変形が可能であり、ゆえに、それらは本発明の範囲内である。
実施例1
1層の爪光沢剤を伴うか伴わない、手指爪のタバボロールの浸透
4名のドナーからの、エクスビボの女性のヒトの死体の手指爪を、あらゆる下位組織を取り除き、水で漱ぎ、表面のあらゆるさらなる物質を除去し、次いで、幅、長さ、厚さ、および重量を特徴付けた。2つの治療群を使用して、爪光沢剤を通した、Tavaborole Topical Solution、5%の爪浸透を評価した。第3の治療群は対照群であり、それらの爪は、塗装されず、Tavaborole Topical Solutionを投与されなかった。
第1の治療群において、4名のドナーのそれぞれからの8枚の爪、2枚の爪を、家庭用の典型的な爪着色用の爪光沢剤である、L’OrealのDevil Wears Red #420、ロット番号J500の1回のコーティングで塗装した。第1の治療群の爪を、爪光沢剤の適用が完全に乾燥することを確実にするため、Tavaborole Topical Solutionの第1の用量の前日に塗装した。
第2の治療群では、4名のドナーのそれぞれからの8枚の爪、2枚の爪は、爪光沢剤を受けなかった。
第3の治療群では、4名のドナーのそれぞれからの1枚の爪である、4つの爪を使用した。
爪を直径7mmの改変Franz型拡散セル上に載置し、シリコーンシーラントで適所に固定した。シリコーンシーラントが適切に凝固したら、投薬の前に、各拡散セルの受容部を蒸留除去された脱イオン水(ddH2O)で満たし、漏れを確認するために逆さにした。次いで、Franz型セルを受容培地である、リン酸塩緩衝剤食塩水(PBS)(pH7.4)で満たし、32±1.0℃の爪の表面温度を実現するように水浴中に置いた。
投与前試料の採取に続いて、(第3の治療群を除く)各セルに、20日間連続で、ピペットを用いて、約12.5μL/cm2のTavabole Topical Solution、5%を投与した。各投与の24時間以内に、各セルから受容培地を完全に取り除き、新しい溶液で置き換えた。その後の毎日の各投与の前に、爪を水で濡らした綿棒で清潔にした。約2mLの各受容培地試料を8mLのバイアル瓶に一定分量に分け、凍結させ、次いで、LC/MS/MSによる分析のために輸送した。残余試料を−20℃で保管した。
結果
塗装された爪を通したTavaborole Topical Solution、5%によるタバボロールの投薬の20日間後の平均累積浸透は、3526±1433μg/cm2であった。
塗装されていない爪を通したTavaborole Topical Solution、5%によるタバボロールの投薬の20日間後の平均累積浸透は、2661±1319μg/cm2であった。
数値的には優れていたが、爪光沢剤を伴う爪を通したTavaborole Topical Solution、5%の浸透は、爪光沢剤を伴わない爪を通した浸透と統計的に異ならなかった。これらの結果は、Tavaborole Topical Solution、5%が、商業銘柄の爪光沢剤の1回のコーティングを通して、浸透することができたことを示す。
実施例2
1、2、または4層の爪光沢剤を有する手指爪のタバボロールの浸透
8名のドナーからの、エクスビボの女性のヒトの死体の手指爪を、あらゆる下位組織を取り除き、水で漱ぎ、表面のあらゆるさらなる物質を除去し、次いで、幅、長さ、厚さ、および重量を特徴付けた。4つの異なる治療群を使用して、異なる爪光沢剤適用実践法を評価した。第1の治療群では、7名のドナーのそれぞれからの1枚の爪(治療群に対して無作為化された)を、第1の爪光沢剤適用実践法に従って塗装した。第2の治療群では、7名のドナーのそれぞれからの第2の爪(治療群に対して無作為化された)を、第2の爪光沢剤適用実践法に従って塗装した。第3の治療群では、7名のドナーのそれぞれからの第3の爪(治療群に対して無作為化された)を、第3の爪光沢剤適用実践法に従って塗装した。第4の治療群では、7名のドナーのそれぞれからの第4の爪(治療群に対して無作為化された)を、第4の爪光沢剤適用実践法に従って塗装した。
第1の爪光沢剤適用実践法は、第1の治療群の爪をL’Orealの爪光沢ベースコート、One Stop Base #200、ロット番号K700で塗装し、続いて、爪着色用の爪光沢剤で2回コーティングした。この爪着色用の爪光沢剤は、サロン用の典型的な爪光沢剤である、Nicole by OPI Classic ShadeのCocoa a Gogo、ロット番号12228AB6であった。最後に、透明なトップコート爪光沢剤である、L’OrealのTop of the Line #210、ロット番号K600で爪を塗装した。
第2の爪光沢剤適用実践法は、爪着色用の爪光沢剤の1回のコーティングで第2の治療群の爪を塗装した。この爪着色用の爪光沢剤は、サロン用の典型的な爪光沢剤である、Nicole by OPI Classic ShadeのCocoa a Gogo、ロット番号12228AB6であった。
第3の爪光沢剤適用実践法は、爪着色用の爪光沢剤の2回のコーティングで第3の治療群の爪を塗装した。この爪着色用の爪光沢剤は、家庭用の典型的な爪光沢剤である、L’OrealのDevil Wears Red #420、ロット番号J500であった。
第4の爪光沢剤適用実践法は、爪着色用の爪光沢剤の1回のコーティングで第4の治療群の爪を塗装した。この爪着色用の爪光沢剤は、家庭用の典型的な爪光沢剤である、L’OrealのDevil Wears Red #420、ロット番号J500であった。
その後の各コーティングを適用する前に、爪光沢剤を乾燥させた。爪光沢剤の適用が完全に乾燥することを確実にするため、爪を第1の用量の前日に塗装した。個々の爪アダプターに装着するまえに、乾燥した爪を再計量した。
すべての爪に、Tavaborole Topical Solution、5%を投与した。非投与対照として使用された爪はなかった。
垂直拡散セルを、予め温めたリン酸塩緩衝剤食塩水(pH7.4)の受容培地および小さい攪拌棒で満たし、32±1.0℃に平衡化した。研究を開始する前にセル容積を決定した。次いで、爪アダプターを各セル上に載置し、セルを完全に組み立てた。投薬の前に、各セルの漏れを調べた。投与前試料の採取に続いて、各セルに、14日間連続で、ピペットを用いて約25μL/cm2のTavaborole Topical Solution、5%を投与した。各投与の24時間以内に、各セルから受容培地を完全に取り除き、新しい溶液で置き換えた。その後の毎日の各投与の前に、爪を水で濡らした綿棒で清潔にした。約4mLの各受容培地試料を8mLのバイアル瓶に一定分量に分け、凍結させ、次いで、HPLCによる分析のためにAnacorに輸送した。残余試料を−20℃で保管した。
結果:
Tavaborole Topical Solution、5%の投薬の14日後、第1の爪光沢剤適用実践法を受けた爪を通した平均累積浸透は、1178.527±554.399μg/cm2であった。Tavaborole Topical Solution、5%の投薬の14日後、第2の爪光沢剤適用実践法を受けた爪を通した平均累積浸透は、1227.300±974.002μg/cm2であった。Tavaborole Topical Solution、5%の投薬の14日後、第3の爪光沢剤適用実践法を受けた爪を通した平均累積浸透は、1492.517±1322.088μg/cm2であった。Tavaborole Topical Solution、5%の投薬の14日後、第4の爪光沢剤適用実践法を受けた爪を通した平均累積浸透は、1428.187±840.816μg/cm2であった。Tavaborole Topical Solution、5%の投薬の14日後、対照群適用実施法を受けた爪を通した平均累積浸透は、565.909±317.756μg/cm2であった。
Tavaborole Topical Solution、5%のタバボロールは、最大4層の爪光沢剤を通して浸透することができた。
本明細書に記載される実施例および実施形態は例示目的に過ぎないこと、ならびにそれらを考慮して種々の修正または変更が、当業者に示唆され、本明細書および添付の特許請求の範囲の趣旨および権限の範囲内に含まれることが理解される。本発明は、本明細書に記載される態様および/または実施形態のすべての組み合わせ、ならびに好適な、好都合な、および好ましい群を包含することを理解されたい。本明細書中のすべての刊行物、特許、および特許出願は、あらゆる目的においてそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。