JP2015139912A - ブロー成形品の内蔵部品の取付方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】設備が簡単で内蔵部品が所定位置の燃料タンクの外壁内面に融着することができるブロー成形品の内蔵部品の取付方法を提供する。
【解決手段】内蔵部品20が取付けられたブロー成形品1の内蔵部品20の取付方法において、内蔵部品20の上下を上側保持部材30と下側保持部材35で保持する。ブロー成形金型40を開いて、パリソン8を位置させて、パリソン8内に内蔵部品20を上側保持部材30と下側保持部材35で保持して挿入する。ブロー成形金型40の上側と下側で、パリソン8を上ピンチ板43と下ピンチ板44で挟持して、上側ピンチ部32と下側ピンチ部37をパリソン8と溶着させる。パリソン8は、ブロー成形金型40に吸着され、内蔵部品20と当接する部分はパリソン凹部8aを形成し、パリソン凹部8aに内蔵部品の先端が当接して保持される。
【選択図】図4
【解決手段】内蔵部品20が取付けられたブロー成形品1の内蔵部品20の取付方法において、内蔵部品20の上下を上側保持部材30と下側保持部材35で保持する。ブロー成形金型40を開いて、パリソン8を位置させて、パリソン8内に内蔵部品20を上側保持部材30と下側保持部材35で保持して挿入する。ブロー成形金型40の上側と下側で、パリソン8を上ピンチ板43と下ピンチ板44で挟持して、上側ピンチ部32と下側ピンチ部37をパリソン8と溶着させる。パリソン8は、ブロー成形金型40に吸着され、内蔵部品20と当接する部分はパリソン凹部8aを形成し、パリソン凹部8aに内蔵部品の先端が当接して保持される。
【選択図】図4
Description
本発明は、熱可塑性合成樹脂製の燃料タンク等のブロー成形品に内蔵部品を取付ける取付方法に関するものであり、特に、熱可塑性合成樹脂部材をブロー成形することにより形成されるブロー成形品の外壁の内部に内蔵部品を有する、ブロー成形品の内蔵部品を取付ける取付方法に関するものである。
従来、自動車用等の燃料タンクの構造としては、金属製のものが用いられていたが、近年、車両の軽量化や、錆が発生しないこと、所望の形状に成形しやすいことなどによって熱可塑性合成樹脂製のものが用いられるようになってきた。
熱可塑性合成樹脂製の自動車用燃料タンクの製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した熱可塑性合成樹脂部材のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、自動車用燃料タンクを製造していた。
熱可塑性合成樹脂製の自動車用燃料タンクの製造は、中空体を成形することの容易性からブロー成形方法が多く用いられてきた。ブロー成形方法では、溶融した熱可塑性合成樹脂部材のパリソンを円筒状にして上から押出して、そのパリソンを金型で挟みパリソン中に空気を吹き込み、自動車用燃料タンクを製造していた。
燃料タンク等のブロー成形品の内部に内蔵部品を設けるには、図19〜図20に示すように行っている場合もある(例えば、特許文献1参照。)。
それは、まず、図19に示すように、パリソン108がブロー成形金型140内に入る前に内蔵部品120を支持棒141に載せて、ブロー成形金型140を開いて、その内部に位置させる。その後、ブロー成形金型140を開いたままで、パリソン108を下降させて、パリソン108の内部に内蔵部品120が位置するようにする。
それは、まず、図19に示すように、パリソン108がブロー成形金型140内に入る前に内蔵部品120を支持棒141に載せて、ブロー成形金型140を開いて、その内部に位置させる。その後、ブロー成形金型140を開いたままで、パリソン108を下降させて、パリソン108の内部に内蔵部品120が位置するようにする。
その後、図20に示すように、ブロー成形金型240を閉じる前に、ブロー成形金型140の両側から押圧ピン142を出し、パリソン108を押圧して、パリソン108を内蔵部品120の側端に押付ける。このとき、パリソン108の内面はまだ固化していないので、パリソン108と内蔵部品220の側端は、融着することができる。
そして、支持棒141を下降させて、ブロー成形金型140を閉じて、空気を吹き込み、ブロー成形を行う。
そして、支持棒141を下降させて、ブロー成形金型140を閉じて、空気を吹き込み、ブロー成形を行う。
この場合は、内蔵部品120を保持する支持棒141の昇降のための駆動装置や、支持棒141とパリソン108とのシール構造も複雑となる。また、ブロー成形中も内蔵部品120を所定に位置に確実に保持するために支持棒141の強度が必要となる。
また、図3に示すように、燃料タンク内の取付けられる大きな内蔵部品220の場合には、取付強度を大きくするために、柱部材221や梁部材222にパリソンと融着する取付部材230を多数設けている(例えば、特許文献2参照。)。その取付部材230は、図21に示すように、パリソンと溶着する当接面233には、多数の突条234が形成され、突条234がパリソンの内部に侵入していた。
この場合には、ブロー成形品である燃料タンクの外壁に、取付部材230の突条234が食い込んでおり、外壁の耐久性や強度を低下させる恐れもあった。
この場合には、ブロー成形品である燃料タンクの外壁に、取付部材230の突条234が食い込んでおり、外壁の耐久性や強度を低下させる恐れもあった。
そのため、本発明は、設備が簡単で内蔵部品が所定位置の燃料タンクの外壁内面に融着することができるブロー成形品の内蔵部品の取付方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための請求項1の本発明は、ブロー成形金型により合成樹脂で形成されたブロー成形品の外壁の内部に、内蔵部品が取付けられたブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、
内蔵部品の上下をそれぞれ上側保持部材と下側保持部材で保持し、上側保持部材は、上側保持部材を上側で保持する上側保持部と、上側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する上側ピンチ部を有し、下側保持部材は、下側保持部材を下側で保持する下側保持部と、下側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する下側ピンチ部を有し、
ブロー成形金型を開いて、開いたブロー成形金型の間にパリソンを位置させて、パリソン内に内蔵部品を上側保持部材と下側保持部材で保持して挿入し、
ブロー成形金型の上側と下側で、パリソンを上ピンチ板と下ピンチ板で挟持して、上側ピンチ部と下側ピンチ部をパリソンと溶着させ、
パリソンは、ブロー成形金型に吸着され、内蔵部品と当接する部分はパリソン凹部を形成し、パリソン凹部に内蔵部品の先端が当接して保持されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
内蔵部品の上下をそれぞれ上側保持部材と下側保持部材で保持し、上側保持部材は、上側保持部材を上側で保持する上側保持部と、上側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する上側ピンチ部を有し、下側保持部材は、下側保持部材を下側で保持する下側保持部と、下側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する下側ピンチ部を有し、
ブロー成形金型を開いて、開いたブロー成形金型の間にパリソンを位置させて、パリソン内に内蔵部品を上側保持部材と下側保持部材で保持して挿入し、
ブロー成形金型の上側と下側で、パリソンを上ピンチ板と下ピンチ板で挟持して、上側ピンチ部と下側ピンチ部をパリソンと溶着させ、
パリソンは、ブロー成形金型に吸着され、内蔵部品と当接する部分はパリソン凹部を形成し、パリソン凹部に内蔵部品の先端が当接して保持されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項1の本発明では、ブロー成形金型により合成樹脂で形成されたブロー成形品の外壁の内部に、内蔵部品が取付けられたブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、内蔵部品の上下をそれぞれ上側保持部材と下側保持部材で保持する。このため、内蔵部品を上下方向で保持して、横方向で保持する必要がなく、保持機構が簡単であり、横方向の保持と比べて、成形中も内蔵部品の自重で内蔵部品がパリソンに対してずれることがない。
上側保持部材は、上側保持部材を上側で保持する上側保持部と、上側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する上側ピンチ部を有する。このため、上側保持部を他の設備で保持することにより、内蔵部品を上側から保持することができ、上側ピンチ部でパリソンの上部と融着して、内蔵部品をブロー成形中は所定の位置に保持することができる。
下側保持部材は、下側保持部材を下側で保持する下側保持部と、下側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する下側ピンチ部を有する。このため、下側保持部を他の設備で保持することにより、内蔵部品を下側で保持することができ、内蔵部品の前後及び左右方向の位置を定めて、下側ピンチ部でパリソンの下部と融着して、内蔵部品をブロー成形中は所定の位置に保持することができる。
ブロー成形金型を開いて、開いたブロー成形金型の間にパリソンを位置させて、パリソン内に内蔵部品を上側保持部材と下側保持部材で保持して挿入する。このため、上下の両方でパリソンを保持して、パリソンに対して、ズレることなく、内蔵部品を所定の位置に容易に挿入させることができる。
ブロー成形金型の上側と下側で、パリソンを上ピンチ板と下ピンチ板で挟持して、上側ピンチ部と下側ピンチ部をパリソンと溶着させる。このため、特別な装置で内蔵部品を保持する必要がなく、ブロー成形金型の構造が簡単となり、ブロー成形中はパリソン内で上側保持部材と下側保持部材により、内蔵部品は、所定の位置に保持されることができる。
パリソンは、ブロー成形金型に吸着され、内蔵部品と当接する部分はパリソン凹部を形成し、パリソン凹部に内蔵部品の先端が当接して保持された。このため、内蔵部品の先端は、パリソン凹部に確実に保持されて、パリソン凹部と内蔵部品の先端は突条やピンを必要としない。そのため、平面状に溶着して、ブロー成形品の外壁が衝撃を受けた場合でも、強度が低下することがない。
請求項2の本発明は、上側保持部材と下側保持部材は、それぞれ複数本が内蔵部品と連続して形成されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項2の本発明では、上側保持部材と下側保持部材は、それぞれ複数本が内蔵部品と連続して形成されたため、上側保持部材と下側保持部材に対して、内蔵部品の回転を防止して、内蔵部品を安定して保持することができ、パリソン内の所定の位置に確実に保持することができる。
請求項3の本発明は、パリソンは、2枚のシート状又は円筒状に形成されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項3の本発明では、パリソンが2枚のシート状に形成された場合には、パリソンの間に内蔵部品を挿入することが容易であり、ブロー成形中のパリソンと内蔵部品の接触を防止できる。パリソンが円筒状に形成された場合には、パリソン内のシールが容易であり、パリソン内に空気を吹き込むプリブローやブローが容易である。
請求項4の本発明は、ブロー成形金型を閉じて、ブロー成形を行い、内蔵部品をブロー成形品の外壁の内面に取付け、ブロー成形金型から取出したブロー成形品の上下の部分で上側保持部と下側保持部を切断するブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項4の本発明では、ブロー成形金型を閉じて、ブロー成形を行い、内蔵部品をブロー成形品の外壁の内面に取付け、ブロー成形金型から取出したブロー成形品の上下の部分で上側保持部と下側保持部を切断する。このため、ブロー成形金型内で、パリソンの内面に内蔵部品の先端を取付けることができ、ブロー成形後も内蔵部品はパリソンの内部の所定の位置に保持される。上側保持部と下側保持部を切断により、ブロー成形品の外面から上側保持部材と下側保持部材を取り除き、ブロー成形品の成形を完了することができる。
請求項5の本発明は、上側ピンチ部及び下ピンチ部と、ブロー成形品の外壁の内面との接合部に湾曲面が形成されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法である。
請求項5の本発明では、上側ピンチ部及び下ピンチ部と、ブロー成形品の外壁の内面との接合部に湾曲面が形成されたため、ブロー成形品の外壁に衝撃が加わったときに、接合部の湾曲面で衝撃応力が分散して、集中することがない。
本発明の実施の形態であるブロー成形品の内蔵部品の取付方法について、ブロー成形品である自動車用の燃料タンク1に内蔵部品20を取付ける方法を例にとり説明する。
本発明は、自動車用の燃料タンク1以外でも、合成樹脂で成形されるブロー成形品に内蔵部品20を取付ける方法について広く実施することができる。
本発明は、自動車用の燃料タンク1以外でも、合成樹脂で成形されるブロー成形品に内蔵部品20を取付ける方法について広く実施することができる。
まず、本実施の形態で内蔵部品20を取付ける自動車用の燃料タンク1について説明する。
図1は、本発明の実施の形態の燃料タンク1の斜視図であり、図2は、熱可塑性合成樹脂製の燃料タンク1の外壁10の一部断面図であり、外壁10の多層構造の構成を示すものである。
図1は、本発明の実施の形態の燃料タンク1の斜視図であり、図2は、熱可塑性合成樹脂製の燃料タンク1の外壁10の一部断面図であり、外壁10の多層構造の構成を示すものである。
本発明の実施の形態では、燃料タンク1は、図1に示すように、その燃料タンク1に燃料ポンプ(図示せず)等を出し入れするためにポンプユニット取付孔4が上面に形成されている。また、燃料タンク1の側面又は上面には、インレットパイプ(図示せず)から燃料を注入する燃料注入孔5が形成されている。
また、燃料タンク1の周囲には外周リブ2が全周に亘り形成されており、外周リブ2のコーナー部等の所定箇所には、数箇所に亘り取付用孔3が形成され、取付用孔3と車体をボルト締めすることにより、燃料タンク1を車体に取付けている。
さらに、燃料タンク1の上面には、内部の燃料蒸気を回収するホース等を接続する各所の取付孔6が形成されている。
さらに、燃料タンク1の上面には、内部の燃料蒸気を回収するホース等を接続する各所の取付孔6が形成されている。
本実施の形態において、燃料タンク1は、ブロー成形で形成され、その外壁10は、図2に示すように、外側から順に表皮層11、外部本体層12、外部接着剤層13、バリヤ層14、内部接着剤層15及び内部本体層16から形成されている。
ブロー成形においては、上記の6層から構成されるパリソンが使用される。6層以上の層構成を有するパリソンを使用することもできる。また、後述するように、表皮層11は外部本体層12に再生部材や、フィラー等を混入する場合に使用されるが、表皮層11を省略することもできる。更に、単層構成のパリソン8を使用することもできる。
ブロー成形においては、上記の6層から構成されるパリソンが使用される。6層以上の層構成を有するパリソンを使用することもできる。また、後述するように、表皮層11は外部本体層12に再生部材や、フィラー等を混入する場合に使用されるが、表皮層11を省略することもできる。更に、単層構成のパリソン8を使用することもできる。
燃料タンク1に取付けられる内蔵部品20は、例えば、図3に示すように、燃料タンク1の外壁の内面の上下を支える複数の柱部材21と、柱部材21を相互に連結する梁部材22を有する。
柱部材21の燃料タンク1の外壁の内面に当接する先端部分には、取付部材30が取付けられている。本実施の形態では、取付部材30は、柱部材21の先端に柱部材21とは別体で形成されて係止されているが、柱部材21と取付部材30を一体的に形成してもよい。
柱部材21の燃料タンク1の外壁の内面に当接する先端部分には、取付部材30が取付けられている。本実施の形態では、取付部材30は、柱部材21の先端に柱部材21とは別体で形成されて係止されているが、柱部材21と取付部材30を一体的に形成してもよい。
柱部材21は、燃料タンク1の内部の所定の位置に取付けられて、後述するように取付部材30が燃料タンク1の外壁の内面に融着されることにより、燃料タンク1内に取付けられて、燃料タンク1の外壁の複数の部分を保持することができる。このため、燃料タンク1の外壁の強度を増加させることができるとともに、燃料タンク1の膨張や収縮を防止できるとともに、衝撃に対しても強度を維持することができる。
また、柱部材21は、図3の左端部に示すように、上側の取付部材30と下側の取付部材30が梁部材22の部分で若干ずれて設けられてもよい。
さらに、柱部材21の一部に燃料タンク1の外壁の収縮あるいは膨張に対応するために寸法変化防止部材23を形成することができる。
さらに、柱部材21の一部に燃料タンク1の外壁の収縮あるいは膨張に対応するために寸法変化防止部材23を形成することができる。
梁部材22は、柱部材21を相互に連結して、梁部材22を燃料タンク1の外壁内面の所定の位置に取付けられるようにすることができる。梁部材22は、軽量化と剛性を確保するため、断面コ字形又は中空状に形成することができる。
また、図3に示すように、梁部材22にバッフルプレート24を一体的に形成することができる。この場合には、燃料タンク1内の燃料の波打ちを防止して、流動音抑制をすることができる。
また、図3に示すように、梁部材22にバッフルプレート24を一体的に形成することができる。この場合には、燃料タンク1内の燃料の波打ちを防止して、流動音抑制をすることができる。
また、バッフルプレート24以外にも、各種のホース類と接続するバルブ類や、燃料タンク1の内部に設けられるサブタンク等を梁部材22に設けることができる。
さらに、梁部材22の一部に燃料タンク1の外壁の収縮あるいは膨張に対応するために寸法変化防止部材23を形成することができる。
さらに、梁部材22の一部に燃料タンク1の外壁の収縮あるいは膨張に対応するために寸法変化防止部材23を形成することができる。
内蔵部品20は、ポリアセタール、高密度ポリエチレン(HDPE)等の耐燃料油性の熱可塑性合成樹脂で形成することができる。これにより燃料タンク1の強度を向上させることができるとともに、燃料タンク1の内部に取付けられても、燃料油による膨潤等で剛性が低下することがない。
次に、図4〜図9に基づき、内蔵部品20を保持する上側保持部材30と下側保持部材35について説明する。
図4に示すように、上側保持部材30は、上側保持部31、上側ピンチ部32から形成されて、上側ヒューズ部33を形成してもよい。
図4に示すように、上側保持部材30は、上側保持部31、上側ピンチ部32から形成されて、上側ヒューズ部33を形成してもよい。
上側保持部31は、図5に示すように、上側保持部材30を保持する上側保持設備60に保持されて吊り下げられる。本実施の形態では、上側保持部31に係止リング31aを設け、上側保持設備60の挿入孔60aに上側保持部31を挿入し、係止リング31aで挿入孔60aの上面に上側保持部31を係止する。上側保持部31は内蔵部品20を保持する強度が必要である。上側保持設備60は、例えば、ロボットアーム等を使用することができる。
上側ピンチ部32は、上側保持部31に連続して形成される。後述するように、上側ピンチ部32は、ブロー成形時にパリソン8に挟持されて、パリソン8の熱で溶融されて、パリソン8と溶着する。
上側ピンチ部32の形状は、図8に示すように、断面形状が円柱状(図8(a))、板状(図8(b))及び波板状(図8(c))にすることができる。
上側ピンチ部32の形状は、図8に示すように、断面形状が円柱状(図8(a))、板状(図8(b))及び波板状(図8(c))にすることができる。
上側ピンチ部32を円柱状に形成した場合には、パリソン8に挟持される部分を小さくすることができ、パリソン8同士の溶着部分の強度を大きくすることができる。
上側ピンチ部32を平板状又は波板状に形成した場合には、パリソン8との接触面積が大きく、パリソン8の熱で容易に表面が溶融されることができ、パリソン8と上側ピンチ部32を強固に融着することができる。特に、波板状の場合には、より一層接触面積が大きく、融着力も大きい。
上側ピンチ部32を平板状又は波板状に形成した場合には、パリソン8との接触面積が大きく、パリソン8の熱で容易に表面が溶融されることができ、パリソン8と上側ピンチ部32を強固に融着することができる。特に、波板状の場合には、より一層接触面積が大きく、融着力も大きい。
上側ヒューズ部33を形成した場合は、一方の端が上側ピンチ部32と連続して形成されるとともに、他方の端が内蔵部品20と連続して形成されている。上側ピンチ部32は、図9に示すように、細い棒状(図9(a))、ノッチ状(図9(b))又はバネ状(図9(c))に形成することができる。
上側ヒューズ部33が細い棒状(図9(a))又はノッチ状(図9(b))に形成された場合には、ブロー成形時にブロー成形品である燃料タンク1の外壁10が成形収縮して、上側ヒューズ部33に張力が掛り、上側ヒューズ部33が上側ピンチ部32から破断する。このため、ブロー成形時に、内蔵部品20が上側保持部材30から分離されて、燃料タンク1の外壁10の内部の所定位置に内蔵部品20が取付けられる。
上側ヒューズ部33がバネ状に形成された場合には、ブロー成形時に燃料タンク1の外壁10が成形収縮したときに、上側ヒューズ部33の部分は、上側ピンチ部32から分離しないが、上側ヒューズ部33のバネ部が撓んで、内蔵部品20を燃料タンク1の外壁10の内部の所定位置に保持することができる。
下側保持部材35の下側保持部36、下側ピンチ部37及び下側ヒューズ部38も上側保持部材30の上側保持部31、上側ピンチ部32及び上側ヒューズ部33と同様に形成され、同様に作用することができる。但し、下側保持部36は、図5に示すように、パリソン8内を下側保持設備61により前後左右にずらすことができ、内蔵部品20を燃料タンク1内の所定の位置に取付けるように調整することができる。下側保持設備61も、上側保持設備60と同様に、例えば、ロボットアーム等を使用することができる。
図6に示すように、上側保持部材30を2本使用して、内蔵部品20を保持することができる。内蔵部品20の大きさによっては、3本以上使用することもできる。
この場合には、内蔵部品20が大きくなっても保持力を大きくして、上側保持部材30に対して、内蔵部品20の回転を防止して、内蔵部品20を安定して保持することができ、パリソン8内の所定の位置に確実に保持することができる。
この場合には、内蔵部品20が大きくなっても保持力を大きくして、上側保持部材30に対して、内蔵部品20の回転を防止して、内蔵部品20を安定して保持することができ、パリソン8内の所定の位置に確実に保持することができる。
図7に示すように、下側保持部材35を3本使用して、内蔵部品20を保持することができる。内蔵部品20の大きさによっては、2本又は4本以上使用することもできる。
この様に保持した場合には、内蔵部品20をバランスよく保持することができ、パリソン8の下方から内蔵部品20を挿入することもできる。
この様に保持した場合には、内蔵部品20をバランスよく保持することができ、パリソン8の下方から内蔵部品20を挿入することもできる。
次に、本件発明のブロー成形品の内蔵部品の取付方法を燃料タンク1に内蔵部品20を取付けることを例にとり、図10〜図15に基づき説明する。
まず、図10に示すように、内蔵部品20を上側保持部材30と下側保持部材35で保持して、上側保持設備60と下側保持設備61により、ダイヘッド50から流下したパリソン8の付近に位置させる。パリソン8は、スライドカッター46により、ダイヘッド50から切断される。
まず、図10に示すように、内蔵部品20を上側保持部材30と下側保持部材35で保持して、上側保持設備60と下側保持設備61により、ダイヘッド50から流下したパリソン8の付近に位置させる。パリソン8は、スライドカッター46により、ダイヘッド50から切断される。
次に、図11に示すように、ブロー成形金型40を開いて、右分割型41と左分割型42の間にパリソン8を移動させる。その後、内蔵部品20を上側保持部材30と下側保持部材35で保持して、上からパリソン8内部に挿入する。パリソン8の下から挿入することも可能である。
また、円筒状に押出されたパリソン8を2枚に切断して使用することができる。パリソン8を2枚のシート状に形成した場合には、2枚のパリソン8をそれぞれ右分割型41と左分割型42のキャビティーに吸着させて、2枚のパリソン8の間に内蔵部品20を上側保持部材30と下側保持部材35で保持して移動させることができる。
そして、図12に示すように、ブロー成形金型40の上側と下側に設けた上ピンチ板43と下ピンチ板44をスライドさせて、パリソン8の上端と下端を上側保持部材30と下側保持部材35とともに挟持する。
これにより、上側保持部材30と下側保持部材35をそれぞれパリソン8の上端と下端に溶着するとともに、上ピンチ板43と下ピンチ板44により、内蔵部品20をパリソン8の内部の所定の位置に保持することができる。
これにより、上側保持部材30と下側保持部材35をそれぞれパリソン8の上端と下端に溶着するとともに、上ピンチ板43と下ピンチ板44により、内蔵部品20をパリソン8の内部の所定の位置に保持することができる。
次に、図13に示すように、上ピンチ板43と下ピンチ板44で上側保持部材30と下側保持部材35を保持したまま、右分割型41と左分割型42を若干閉じて、プリブローを行い、内蔵部品20をパリソン8の内面の所定の位置に取付ける。このとき、ブロー成形金型40がスライドコアを有する場合には、スライドコアをスライドさせて、内蔵部品20を保持してもよい。
そのとき、内蔵部品20の先端のパリソン8と当接する部分は、パリソン8と接触して溶着することができる。
そのとき、内蔵部品20の先端のパリソン8と当接する部分は、パリソン8と接触して溶着することができる。
その後、図14に示すように、ブロー成形金型40を閉じて、パリソン8の上端と下端と上側保持部材30と下側保持部材35を右分割型41と左分割型42で挟持するとともに、ブロー吹込口45から空気を吹き込み、キャビティー面にパリソン8を密着させる。そして、パリソン8を冷却して成形を終了する。
更に、図18に示すように、ブロー成形金型40には、右分割型41と左分割型42のいずれか、あるいは両方のキャビティー面に凹部47が形成され、パリソン8は、ブロー成形金型40の凹部47に押圧され、内蔵部品20と当接する部分はパリソン凹部8aを形成する。その後、パリソン凹部8aに内蔵部品20の先端が当接、溶着して保持されることができる。
この内蔵部品20の先端は平面状に形成されても、パリソン凹部8aに確実に保持される。このため、パリソン凹部8aと内蔵部品20の先端は平面状に溶着されることができ、内蔵部品20の先端に従来のように突条を形成することがなく、燃料タンク1の外壁が衝撃を受けた場合でも、突条部分に衝撃応力が集中することがなく、強度が低下することがない。
次に、図15に示すように、ブロー成形金型40を開き、ブロー成形金型40内から、内蔵部品20を内部に取付けられたパリソン8を取出し、パリソン8と上側保持部材30と下側保持部材35の接合部分をスライドカッター46で切断し、ブロー成形品である燃料タンク1を製造する。このとき、パリソン8の固化に伴い、成形収縮が起こり、上側ヒューズ部33と下側ヒューズ部38が切断されたり、バネ部が伸びたりする。
このとき、図16に示すように、パリソン8が溶融状態にあるため、パリソン8の熱で、上側ピンチ部32は溶融して、パリソン8と溶融する。パリソン8が図2に示す多層構造を有している場合に、内部本体層16と溶着するとともに、バリヤ層13と外部接着層13及び内部接着層16が上側ピンチ部32を囲み、燃料タンク1の内部からの浸透を防止している。下側ピンチ部37も同様に、パリソン8と溶融する。
また、図17に示すように、上側ピンチ部32とパリソン8(燃料タンク1の外壁10)の内面との接合部に、上側ピンチ部湾曲部材32aを取付けて、パリソン8の内面に湾曲面を形成することができる。この場合は、燃料タンク1の外壁10に衝撃が加わったときに、この接合部の湾曲面で衝撃を分散させて、耐衝撃性を向上させることができる。下側ピンチ部37も同様に、下側ピンチ部湾曲部材を取付けることができる。
1 燃料タンク
8 パリソン
10 外壁
20 内蔵部品
30 上側保持部材
31 上側保持部
32 上側ピンチ部
33 上側ヒューズ部
35 下側保持部材
36 下側保持部
37 下側ピンチ部
38 下側ヒューズ部
40 ブロー成形金型
8 パリソン
10 外壁
20 内蔵部品
30 上側保持部材
31 上側保持部
32 上側ピンチ部
33 上側ヒューズ部
35 下側保持部材
36 下側保持部
37 下側ピンチ部
38 下側ヒューズ部
40 ブロー成形金型
Claims (5)
- ブロー成形金型により合成樹脂で形成されたブロー成形品の外壁の内部に、内蔵部品が取付けられたブロー成形品の内蔵部品の取付方法において、
上記内蔵部品の上下をそれぞれ上側保持部材と下側保持部材で保持し、該上側保持部材は、上記上側保持部材を上側で保持する上側保持部と、該上側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する上側ピンチ部を有し、上記下側保持部材は、上記下側保持部材を下側で保持する下側保持部と、該下側保持部と連続して形成され、パリソンと溶着する下側ピンチ部を有し、
上記ブロー成形金型を開いて、開いた上記ブロー成形金型の間に上記パリソンを位置させて、上記パリソン内に上記内蔵部品を上記上側保持部材と上記下側保持部材で保持して挿入し、
上記ブロー成形金型の上側と下側で、上記パリソンを上ピンチ板と下ピンチ板で挟持して、上記上側ピンチ部と下側ピンチ部を上記パリソンと溶着させ、
上記パリソンは、上記ブロー成形金型に吸着され、上記内蔵部品と当接する部分はパリソン凹部を形成し、該パリソン凹部に上記内蔵部品の先端が当接して保持されたブロー成形品の内蔵部品の取付方法。 - 上記上側保持部材と上記下側保持部材は、それぞれ複数本が上記内蔵部品と連続して形成された請求項1に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
- 上記パリソンは、2枚のシート状又は円筒状に形成された請求項1又は請求項2に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
- 上記ブロー成形金型を閉じて、ブロー成形を行い、上記内蔵部品を上記ブロー成形品の外壁の内面に取付け、上記ブロー成形金型から取出した上記ブロー成形品の上下の部分で上記上側保持部と上記下側保持部を切断する請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
- 上記上側ピンチ部及び上記下ピンチ部と、上記ブロー成形品の外壁の内面との接合部に湾曲面が形成された請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のブロー成形品の内蔵部品の取付方法。
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JP2014012944A JP2015139912A (ja) | 2014-01-28 | 2014-01-28 | ブロー成形品の内蔵部品の取付方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20190008599A (ko) * | 2017-07-17 | 2019-01-25 | 주식회사 동희산업 | 플라스틱 연료탱크와 플라스틱 부품 결합용 열융착장치 및 이를 이용한 플라스틱 연료탱크와 플라스틱 부품의 결합방법 |
-
2014
- 2014-01-28 JP JP2014012944A patent/JP2015139912A/ja active Pending
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KR101965430B1 (ko) | 2017-07-17 | 2019-08-13 | (주)동희산업 | 플라스틱 연료탱크와 플라스틱 부품 결합용 열융착장치 및 이를 이용한 플라스틱 연료탱크와 플라스틱 부품의 결합방법 |
US10464263B2 (en) | 2017-07-17 | 2019-11-05 | Dong Hee Industrial Co., Ltd. | Heat welding apparatus for combining plastic fuel tank and plastic parts and method of combining plastic fuel tank and plastic parts using the apparatus |
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