JP2015124440A - 分析用小型真空蒸着装置および、蒸着膜の成膜時分析方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】容器6と、前記容器内の上部に配置された第1のるつぼホルダーと、第2のるつぼホルダーと、前記容器内の下部に配置された基板支持部5と、前記複数個のるつぼホルダーに、個々に配置されたシャッター2a、2bと、前記基板支持部5の上部に配置されたシャッター3とで構成された分析用小型真空蒸着装置100であって、前記るつぼホルダーは、開口部を下方に配置したガラス製るつぼと、抵抗ヒータとを有し、前記ガラス製るつぼに投入された原料の蒸気が、前記抵抗ヒータで加熱され、前記容器の下方に拡散し、前記基板支持部に配置された基板4上に蒸気が到達して、前記基板上に膜が成膜される分析用小型真空蒸着装置とする。
【選択図】図1
Description
前記複数個のるつぼホルダーに、個々に配置されたシャッターと、前記基板ホルダーの上部に配置されたシャッターとで構成された分析用小型真空蒸着装置であって、前記るつぼホルダーは、開口部を下方に向けたガラス製るつぼと、抵抗ヒータとを有し、前記ガラス製るつぼに投入された原料の蒸気が、前記抵抗ヒータで加熱され、前記容器の下方に拡散し、前記基板支持部に配置された基板上に蒸気が到達して、前記基板上に膜が成膜されることを特徴とする分析用小型真空蒸着装置である。
図1は、実施例1の分析用小型真空蒸着装置100の断面図である。図2は、図1の分析用小型真空蒸着装置での2個のるつぼホルダー1a、1bの拡大図である。容器6は、ステンレス製の容器であり、容器の大きさは、300×150mm、重量5kgで、一般の蒸着装置の容器が500mm、重量20kgであるのに比べると、容器6が非常に軽量であることが特徴である。容器6の上部には、第1のるつぼホルダー1aと、第2のるつぼホルダー1bが配置され、それぞれのるつぼホルダーに対応して、下側に第1のシャッター2a、第2のシャッター2bが設置されている。容器6の下部には、基板支持部5が配置され、基板支持部5には、基板4が搭載されている。前記基板支持部5の上部領域には、基板用のシャッター3が設置されている。
第1のるつぼホルダー1aは、第1のガラス製るつぼ11aが、開口部を下方に向けて配置され、周辺に抵抗ヒータが配置され、また熱電対18が配置されている。
15は、金属細線による蓋であり、原料14aが落下しないようにする目的で、第1のガラス製るつぼ11aに詰められている。ここで蓋15は、直径0.01〜0.1mm、長さ100mmの金、白金、銅などの金属細線をまとめて蓋としたものである。
16は、金属細線による蓋であり、原料14bが落下しないようにする目的で、第1のガラス製るつぼ11bに詰められている。ここで蓋16は、直径0.01〜0.1mm、長さ100mmの金、白金、銅などの金属細線をまとめて蓋としたものである。
本実施例では、第1のガラス製るつぼ11a、第2のガラス製るつぼ11bの下方の開口部から、原料の蒸気が拡散していくことが特徴である。
同じく。原料14bからの蒸気は、金属細線による蓋16、るつぼホルダーの開口部14を通過し、第2のシャッター2bが開放されている時間帯に、基板4の上に膜を成膜する。
図3は、実施例2の分析用小型真空蒸着装置の断面図である。
実施例2の分析用小型真空蒸着装置101の容器61は、上側容器6a、下側容器6bが合体されて構成されている。上側容器6aには、第1のるつぼホルダー1a、および第2のるつぼホルダー1bが設置されており、この構造は、図2に示す拡大図のごとくである。この部分は、先の実施例1と同様である。
有機トランジスタの成膜について説明する。
材料名:α−セキシチオフェン(C24H14S6)
融点:290℃
分析データ
なお、トランジスタの構造については、ゲート電極/絶縁膜/pn混合層/SD電極という構造とし、有機膜については1層構造とした。
薄膜太陽電池の成膜について説明する。
材料名:ペンタセン(C22H14)、パーフルオロペンタセン(C22F14)
融点:271℃、
分析データ
図9は、ペンタセンとパーフルオロペンタセンの組成の違いによる2次元X線回折パターンの測定例である。
図10は、ペンタセンとパーフルオロペンタセンの2元蒸着膜の太陽電池特性である。発電が見られる。図10の測定に用いた光は、AM1.5フィールターをつかった疑似太陽光で、照射強度は1000 W/m2である。
図11は、ペンタセンとパーフルオロペンタセンの2元蒸着膜のトランジスタ特性である。両極性トランジスタとしての特性が見られる。
図12は、太陽電池の構造図であり、pin構造(透明電極/p型層/混合層/n型層/金属電極)の場合と、組成傾斜構造の場合の図。
1b 第2のるつぼホルダー
2a 第1のシャッター
2b 第2のシャッター
3 基板用のシャッター
4 基板
5 基板支持部
6、61 容器
6a 上側容器
6b 下側容器
7、71 分析光の入力用の透過用窓
8、81 基板からの反射光の透過用窓
9a 分析光
9b 基板からの反射光
11a 第1のガラス製るつぼ
11b 第2のガラス製るつぼ
12,13 るつぼホルダー開口部
14a 第1の原料
14b 第2の原料
15,16 金属細線による蓋
17 抵抗ヒータ
18 熱電対
100,101 分析用小型真空蒸着装置
Claims (12)
- 容器と、
前記容器内の上部に配置された複数個のるつぼホルダーと、
前記容器内の下部に配置された基板支持部と、
前記複数個のるつぼホルダーに、個々に配置されたシャッターと、
前記基板ホルダーの上部に配置されたシャッターとで構成された分析用小型真空蒸着装置であって、
前記るつぼホルダーは、開口部を下方に向けたガラス製るつぼと、抵抗ヒータとを有し、
前記ガラス製るつぼに投入された原料の蒸気が、前記抵抗ヒータで加熱され、前記容器の下方に拡散し、前記基板支持部に配置された基板上に蒸気が到達して、前記基板上に膜が成膜されることを特徴とする分析用小型真空蒸着装置。 - 前記複数個のるつぼホルダーのガラス製るつぼの内部には、膜を成膜するための原料が、金属の細線をまるめて作製された蓋によって保持されていることを特徴とする請求項1記載の分析用小型真空蒸着装置。
- 前記容器には、分析光の入力用の透過用窓、および基板からの反射光の透過用窓が配置され、外部に設置された分析機器の分析光によって、基板上の膜の成膜過程での、成膜初期過程での膜の分析が行われることを特徴とする請求項1記載の分析用小型真空蒸着装置。
- 前記分析光は、X線あるいは放射光であることを特徴とする請求項3記載の分析用小型真空蒸着装置。
- 前記基板上に有機薄膜トランジスタ、あるいは有機薄膜太陽電池の膜が成膜されることを特徴とする請求項1記載の分析用小型真空蒸着装置。
- 前記容器は、上側容器と、下側容器とが合体して構成されており、前記下側容器内に
基板支持部と、分析光の入力用の透過用窓、および基板からの反射光の透過用窓が設置されたことを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項記載の分析用小型真空蒸着装置。 - 容器内の上部に複数個のるつぼホルダーを配置し、
前記容器内の下部に基板支持部を配置し、前記複数個のるつぼホルダーに、個々にシャッターを配置し、前記基板ホルダーの上部にシャッターを配置し、
前記るつぼホルダーに、開口部を下方に配置したガラス製るつぼと、抵抗ヒータとを配置し、
前記ガラス製るつぼに投入された原料が、前記抵抗ヒータで加熱され、前記ガラス製るつぼに投入された原料の蒸気が、前記容器の下方に拡散し、前記基板支持部に配置された基板上に到達して、前記基板上に膜が成膜される過程において、
前記容器に、分析光の入射光用の透過用窓、および基板の膜からの反射光用の透過用窓を配置して、
外部分析装置からの入射光が、前記入射光用の透過用窓を通過して、基板上の成膜中の膜にあたり、反射して、反射光用の透過用窓を通過して、外部分析装置にもどり、前記膜の分析が行われれ、
基板上の膜の成膜過程で初期形成過程での、膜の分析を、実時間で行なうことを特徴とする蒸着膜の成膜時分析方法。 - 前記複数個のるつぼホルダーのガラス製るつぼの内部に、膜を成膜するための原料を、金属の細線をまとめて作製された蓋によって保持することを特徴とする請求項7記載の蒸着膜の成膜時分析方法。
- 前記容器には、分析光の入力用の透過用窓、および基板からの反射光の透過用窓
が配置され、外部の分析機器の分析光によって、基板上の膜の成膜過程での、成膜初期過程での膜の分析を行なうことを特徴とする請求項7記載の蒸着膜の成膜時分析方法。 - 前記分析光を、X線あるいは放射光とすることを特徴とする請求項9記載の蒸着膜の成膜時分析方法。
- 前記基板上に有機薄膜トランジスタ、あるいは有機薄膜太陽電池の膜を成膜することを特徴とする請求項7記載の蒸着膜の成膜時分析方法。
- 前記容器を、上側容器と、下側容器とを合体して構成し、前記下側容器内に基板支持部と、分析光の入力用の透過用窓、および基板からの反射光の透過用窓を設置することを特徴とする請求項7ないし11のいずれか1項記載の蒸着膜の成膜時分析方法。
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