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JP2015121255A - 遊星歯車機構 - Google Patents

遊星歯車機構 Download PDF

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Abstract

【課題】段付き歯車である遊星歯車を回転可能に支持する軸受に潤滑剤を供給して、良好な潤滑性能の維持を図ることができる遊星歯車機構を提供することを目的とする。
【解決手段】遊星歯車機構1のキャリア40は、遊星歯車軸33のうち第二ギヤ32が位置する一方側の端部を複数のニードル52aを介して、当該遊星歯車軸33を回転可能に支持する。リングギヤ20および第二ギヤ32は、はすば歯車であり、歯面に潤滑剤を塗布された状態で組み付けられる。はすば歯車の捻れ角は、遊星歯車機構1の運用時に主として用いられる回転方向に遊星歯車30が回転した場合に、リングギヤ20と第二ギヤ32の歯すじ方向の噛み合い位置が第一ギヤ31側からニードル52a側に向かって移動するように設定されている。
【選択図】図4

Description

本発明は、駆動力を変速して伝達する遊星歯車機構に関するものである。
遊星歯車機構として、例えば特許文献1,2には、遊星歯車に大径ギヤと小径ギヤからなる段付き歯車を採用した構成が開示されている。このような遊星歯車の大径ギヤや小径ギヤには、例えば、はすば歯車が用いられる(特許文献1を参照)。また、遊星歯車機構は、歯面などを良好に潤滑するために、グリースなどの潤滑剤がハウジング内に収容されている。
特開平7−293644号公報 特開2013−208994号公報
ところで、段付き歯車である遊星歯車は、大径ギヤおよび小径ギヤと一体的に形成された遊星歯車軸を、例えば軸受を介してキャリアに支持される(特許文献2を参照)。このような軸受についても遊星歯車の歯面と同様に、良好に潤滑することが求められている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、段付き歯車である遊星歯車を回転可能に支持する軸受に潤滑剤を供給して、良好な潤滑性能の維持を図ることができる遊星歯車機構を提供することを目的とする。
(請求項1)本手段に係る遊星歯車機構は、サンギヤと、リングギヤと、複数の遊星歯車と、前記複数の遊星歯車を回転可能に支持するキャリアと、を備える遊星歯車機構であって、前記複数の遊星歯車の各々は、前記サンギヤと噛合する第一ギヤと、前記リングギヤと噛合する第二ギヤと、前記第一ギヤと前記第二ギヤを一体的に連結する遊星歯車軸と、を有し、前記キャリアは、前記遊星歯車軸のうち前記第二ギヤが位置する一方側の端部を複数のニードルを介して、当該遊星歯車軸を回転可能に支持し、前記リングギヤおよび前記第二ギヤは、はすば歯車であり、歯面に潤滑剤を塗布された状態で組み付けられ、前記はすば歯車の捻れ角は、前記遊星歯車機構の運用時に主として用いられる回転方向に前記遊星歯車が回転した場合に、前記リングギヤと前記第二ギヤの歯すじ方向の噛み合い位置が前記第一ギヤ側から前記ニードル側に向かって移動するように設定されている。
このような構成によると、リングギヤの歯面および第二ギヤの歯面に付着していた潤滑剤は、歯すじ方向の噛み合い位置の移動に伴って第一ギヤ側からニードル側に押し出される。これにより、第二ギヤの軸方向一方側に位置するニードルに潤滑剤を供給することができる。よって、複数のニードルにより構成される軸受の良好な潤滑性能を維持することができる。従って、当該軸受の耐久性を確保できる。
以下に、本手段に係る遊星歯車機構の好適な態様について説明する。
(請求項2)前記キャリアは、前記遊星歯車軸の前記一方側の端部を挿入される円筒状の凹部を有し、当該凹部の周方向に配列された前記複数のニードルを介して前記遊星歯車軸の前記一方側の端部を支持し、前記リングギヤのピッチ円は、前記キャリアの前記凹部の内周面のうち前記リングギヤの中心から径方向最外に位置する部位を通り且つ前記リングギヤと同心の第一仮想円よりも小径に設定される。
このような構成によると、リングギヤと第二ギヤの径方向の噛み合い位置は、キャリアの凹部の内周面のうちリングギヤの中心から径方向最外に位置する部位よりも径方向内方に位置することになる。よって、リングギヤと第二ギヤとの噛み合いにより押し出された潤滑剤を、当該凹部の周方向に沿って配列されたニードルに付着させやすい構成とすることができる。従って、より確実にニードルに潤滑剤を供給することができる。
(請求項3)前記リングギヤのピッチ円は、前記遊星歯車軸の前記一方側の端部の外周面のうち前記リングギヤの中心から径方向最外に位置する部位を通り且つ前記リングギヤと同心の第二仮想円よりも大径に設定される。
このような構成によると、リングギヤと第二ギヤの径方向の噛み合い位置は、遊星歯車軸の一方側の端部の外周面のうちリングギヤの中心から径方向最外に位置する部位よりも径方向外方に位置することになる。これにより、リングギヤと第二ギヤとの噛み合いにより押し出された潤滑剤を、当該端部の周方向に沿って配列されたニードルに付着させやすい構成とすることができる。従って、より確実にニードルに潤滑剤を供給することができる。
実施形態における遊星歯車機構の軸方向断面図である。 図1におけるII−II断面図である。 図2の一部を透視して示す部分拡大図である。 遊星歯車を示す模式図である。
以下、本発明の遊星歯車機構を具体化した実施形態について図面を参照して説明する。実施形態において、遊星歯車機構は、駆動源である電動モータより入力した駆動力を減速して出力する減速装置に用いられた構成を例示する。
<実施形態>
(遊星歯車機構の全体構成)
実施形態の遊星歯車機構1の全体構成について、図1〜図3を参照して説明する。この遊星歯車機構1は、図1に示すように、ハウジング2と、入力軸3と、出力軸4と、サンギヤ10と、リングギヤ20と、複数の遊星歯車30を回転可能に支持するキャリア40と、第一、第二軸受51,52を備えて構成される。なお、図2および図3における一点鎖線は、各ギヤのピッチ円を表している。
ハウジング2は、減速装置の外周形状の一部を構成する固定部材である。ハウジング2の内部には、グリースなどの潤滑剤が収容されている。入力軸3および出力軸4は、ハウジング2に回転軸線を中心にして回転可能に支持された軸部材である。入力軸3の一端は、電動モータ90の回転軸91の筒状端部に挿入され、この筒状端部とセレーション結合されている。これにより、入力軸3は、電動モータ90が出力する駆動力を遊星歯車機構1に入力可能な構成となっている。出力軸4は、遊星歯車機構1により減速された駆動力を出力する。
サンギヤ10は、入力軸3の外周面に設けられている。本実施形態において、サンギヤ10は、入力軸3の外周面のうち所定の軸方向位置に直接形成されている。リングギヤ20は、ハウジング2の内周面のうちサンギヤ10が配置された軸方向位置から入力側(図1の左側)にずれた位置に固定されている。
複数の遊星歯車30の各々は、後述するキャリア40によりハウジング2の内部に回転可能に支持されている。遊星歯車30は、サンギヤ10と噛合する大径ギヤ31(本発明の「第一ギヤ」に相当する)と、リングギヤ20と噛合する小径ギヤ32(本発明の「第二ギヤ」に相当する)とを有する段付き歯車である。大径ギヤ31および小径ギヤ32は、異なる軸方向位置で遊星歯車軸33の外周面に一体的に形成され、回転軸線(図1の二点鎖線)を中心にして回転する。遊星歯車軸33は、大径ギヤ31と小径ギヤ32を一体的に連結している。
キャリア40は、入力軸3と同軸に配置され、周方向に等間隔に配置された3つの遊星歯車30を回転可能に支持する。キャリア40は、ハウジング2の内周側に回転可能に支持された一対のキャリア部材41,42を有する。第一キャリア部材41は、ニードルベアリングである第一軸受51を介して遊星歯車軸33のうち大径ギヤ31が位置する出力側の端部を相対回転可能に支持している。本実施形態において、第一キャリア部材41は、出力軸4と一体的に形成されている。
第二キャリア部材42は、第一キャリア部材41と軸方向に対向して配置されている。第二キャリア部材42は、遊星歯車軸33のうち入力側の端部33a(本発明の「一方側の端部」に相当する)を挿入される円筒状の凹部42aを有する。第二キャリア部材42の凹部42aは、ニードルベアリングである第二軸受52を介して、遊星歯車軸33の端部33aを相対回転可能に支持している。また、第一キャリア部材41および第二キャリア部材42は、軸受およびカラー61,62を介して入力軸3を相対回転可能に支持している。第二キャリア部材42の出力側の端面には、対向する第一キャリア部材41に向かって延伸する3本の連結部材43が一体的に設けられている。
連結部材43は、3つの遊星歯車30の間を軸方向に延びて(図2を参照)、第一キャリア部材41の入力側の端面に接触している。第二キャリア部材42は、連結部材43の中心部を挿通するボルト44により、第一キャリア部材41に対して固定される。連結部材43の外周面のうちリングギヤ20と対向する面は、リングギヤ20の歯先円に沿う凸状の曲面に形成されている。また、連結部材43の外周面のうち大径ギヤ31と対向する面は、大径ギヤ31の歯先円に沿う凹状の曲面に形成されている。連結部材43は、何れの曲面においてもリングギヤ20および大径ギヤ31と干渉しないように隙間が設けられている。
第一軸受51および第二軸受52は、キャリア40と遊星歯車30との間に配置され、それぞれの相対回転を可能とするニードルベアリングである。第一軸受51および第二軸受52は、実質的に同様の構成であるため、ここでは第二軸受52についてのみ説明する。第二軸受52は、第二キャリア部材42に形成された凹部42aに配置されている。凹部42aは、第二キャリア部材42の端面から回転軸線方向に延伸する円筒状を呈している。
第二軸受52は、第二キャリア部材42の凹部42aの内周面と、当該凹部42aに挿入された遊星歯車軸33の端部33aの外周面との間に、周方向に配列された複数のニードル52aを有する(図2および図3を参照)。ニードル52aは、円柱状の部材である。ニードル52aは、キャリア40に対して遊星歯車30が相対回転すると、凹部42aと遊星歯車軸33との間を転がりながら循環する。また、第二軸受52は、遊星歯車機構1の潤滑構造によって、リングギヤ20と小径ギヤ32の噛合により潤滑剤を供給される。この潤滑構造の詳細については後述する。
このような構成からなる遊星歯車機構1は、回転軸91に連結された入力軸3から駆動力が入力されると、サンギヤ10と大径ギヤ31との歯数差、大径ギヤ31と小径ギヤ32との歯数差、およびリングギヤ20と小径ギヤ32との歯数差とに応じて遊星歯車30が自転運動するとともに、入力軸3の回転軸線の周りに公転運動する。遊星歯車機構1は、遊星歯車30を支持するキャリア40を介して、出力軸4から減速された駆動力を出力する。
(遊星歯車機構の潤滑構造)
遊星歯車機構1の潤滑構造について、図1〜図4を参照して説明する。遊星歯車機構1の潤滑構造は、リングギヤ20および小径ギヤ32の歯車形状、およびリングギヤ20と第二軸受52との位置関係などによって、第二軸受52に潤滑剤を供給する。また、リングギヤ20および小径ギヤ32を含む各歯車は、歯面に潤滑剤を塗布された状態で組み付けられている。
本実施形態においては、サンギヤ10と大径ギヤ31、リングギヤ20と小径ギヤ32は、それぞれ所定の諸元で形成されたはすば歯車である。ここで、遊星歯車機構1の運用時に主として用いられる回転方向(図4の太矢印で示す回転方向)を、遊星歯車機構1の主回転方向とする。そして、リングギヤ20と小径ギヤ32におけるはすば歯車の捻れ角は、遊星歯車機構1の主回転方向に遊星歯車30が回転した場合に、リングギヤ20と小径ギヤ32の歯すじ方向の噛み合い位置が大径ギヤ31側からニードル52a側(図4の右側から左側)に向かって移動するように設定されている。
具体的には、小径ギヤ32の捻れ角は、図4に示すように、主回転方向に対して右側となるように設定されている。また、遊星歯車30の大径ギヤ31の捻れ角は、図4に示すように、小径ギヤ32と同方向の捻れ角が設定されている。これにより、大径ギヤ31に発生するスラストと、小径ギヤ32に発生するスラストとが、同一部材である遊星歯車30の内部で打ち消される。つまり、遊星歯車30は、全体として第一軸受51および第二軸受52にスラストを加えない構成となっている。
また、リングギヤ20のピッチ円Cwは、図3に示すように、第二キャリア部材42の凹部42aの内周面のうちリングギヤ20の中心から径方向最外に位置する部位(以下、「第一部位Po」と称する)を通り且つリングギヤ20と同心の第一仮想円Ccよりも小径に設定されている。そして、リングギヤ20のピッチ円Cwの直径Drは、この第一仮想円Ccの直径Dcよりも小径に設定されている(Dr<Dc)。
さらに、リングギヤ20のピッチ円Cwは、図3に示すように、遊星歯車軸33の入力側の端部33aの外周面のうちリングギヤ20の中心から径方向最外に位置する部位(以下、「第二部位Pi」と称する)を通り且つリングギヤ20と同心の第二仮想円Ciよりも大径に設定されている。そして、リングギヤ20のピッチ円Cwの直径Drは、この第二仮想円Ciの直径Diよりも大径に設定されている(Di<Dr)。
上記のような構成からなる潤滑構造によると、以下のように第二軸受52に潤滑剤が供給される。先ず、遊星歯車機構1に入力軸3から主回転方向の駆動力が入力されると、遊星歯車30が回転する。このとき、はすば歯車であるリングギヤ20と小径ギヤ32のある歯面は、大径ギヤ31側の端部から噛み合い始める。そして、さらに遊星歯車30が回転すると、リングギヤ20と小径ギヤ32における歯すじ方向の噛み合い位置(接触位置)は、遊星歯車30の回転に伴いニードル52a側へ移動する。
そうすると、リングギヤ20の歯面および小径ギヤ32の歯面に付着していた潤滑剤は、歯すじ方向の噛み合い位置の移動に伴って第二軸受52のニードル52a側に押し出される。ここで、リングギヤ20のピッチ円Cwは、径方向最外に位置するニードル52aに係る第一仮想円Ccより小径で、且つ第二仮想円Ciより大径に設定されている(Di<Dr<Dc)。
つまり、リングギヤ20と小径ギヤ32における径方向の噛み合い位置は、第二キャリア部材42の凹部42aの第一部位Poより径方向内方に位置し、且つ当該凹部42aに第二軸受52を介して支持される遊星歯車軸33の端部33aの第二部位Piより径方向外方に位置する。これにより、リングギヤ20と小径ギヤ32の噛み合いにより押し出された潤滑剤は、軸方向および径方向に近接する第二軸受52のニードル52aに供給される。
(実施形態の構成による効果)
上述した遊星歯車機構1によると、はすば歯車である小径ギヤ32について、遊星歯車機構1の主回転方向、および小径ギヤ32と第二軸受52との位置関係に基づいて、小径ギヤ32の捻れ角の方向を設定した。このような構成によると、リングギヤ20と小径ギヤ32の噛み合いにより、歯面に付着していた潤滑剤が第二軸受52側に押し出され、歯面における余剰分の潤滑剤をニードル52aに供給できる。よって、複数のニードル52aにより構成される第二軸受52の良好な潤滑性能を維持することができる。
また、リングギヤ20のピッチ円Cwは、第二キャリア部材42の凹部42aの外周面のうちリングギヤ20の中心から径方向最外に位置する第一部位Poを通り且つリングギヤ20と同心の第一仮想円Ccよりも小径に設定される。このような構成によると、リングギヤ20と小径ギヤ32における径方向の噛み合い位置は、第二キャリア部材42の凹部42aの第一部位Poよりも径方向内方に位置することになる。よって、リングギヤ20と小径ギヤ32との噛み合いにより押し出された潤滑剤を、当該凹部42aの周方向に沿って配列されたニードル52aに付着させやすい構成とすることができる。
また、リングギヤ20のピッチ円Cwは、遊星歯車軸33の入力側の端部33aの外周面のうちリングギヤ20の中心から径方向最外に位置する第二部位Piを通り且つリングギヤ20と同心の第二仮想円Ciよりも大径に設定される。このような構成によると、リングギヤ20と小径ギヤ32における径方向の噛み合い位置は、遊星歯車軸33の端部33aの第二部位Piよりも径方向外方に位置することになる。これにより、リングギヤ20と小径ギヤ32との噛み合いにより押し出された潤滑剤を、当該端部33aの周方向に沿って配列されたニードル52aに付着させやすい構成とすることができる。
<実施形態の変形態様>
実施形態において、遊星歯車機構1は、段付き歯車である遊星歯車30について、大径ギヤ31を出力側(図1の右側)に配置し、小径ギヤ32を入力側(図1の左側)に配置する構成とした。これに対して、遊星歯車機構1は、遊星歯車30の大径ギヤ31と小径ギヤ32の軸方向の位置関係を反対にしてもよい。
このような態様においては、遊星歯車機構1の主回転方向を同方向とすると、小径ギヤ32に対する第二軸受52の位置が軸方向に反転する。よって、リングギヤ20と小径ギヤ32の噛み合いにより小径ギヤ32に発生するスラストは、出力側に向かうようにする必要がある。つまり、本変形態様では、小径ギヤ32の捻れ角は、実施形態とは反対に、主回転方向に対して左側となるように設定される。
このような構成により、実施形態と同様の効果を奏する。また、この小径ギヤ32の捻れ角の設定に伴って、大径ギヤ31およびサンギヤ10の捻れ角についても反転させることで、遊星歯車30に発生するスラストを打ち消す構成とすることができる。
また、上述した潤滑構造を備える遊星歯車機構1では、組み付け直後に、リングギヤ20および小径ギヤ32の歯面において潤滑油の余剰分が多くなる。そこで、遊星歯車機構1を組み付けた後の初動時に、遊星歯車機構1の主回転方向の駆動力を入力し、リングギヤ20と遊星歯車30を噛み合わせて、上記の余剰分の潤滑油を第二軸受52のニードル52aに供給することができる。
(その他)
実施形態では、遊星歯車機構1は、入力軸3から駆動力を入力して、第一キャリア部材41と一体に設けられた出力軸4から減速した駆動力を出力する減速装置として説明した。これに対して、遊星歯車機構1は、第一キャリア部材41側から駆動力を入力して、サンギヤ10を設けられた軸部材から駆動力を出力する構成としてもよい。このような態様においても、本発明を適用することで、同様の効果を奏する。
1:遊星歯車機構、 3:入力軸(軸部材)、 10:サンギヤ、 20:リングギヤ、 30:遊星歯車、 31:大径ギヤ(第一ギヤ)、 32:小径ギヤ(第二ギヤ)、 33:遊星歯車軸、 40:キャリア、 41:第一キャリア部材、 42:第二キャリア部材、 51:第一軸受、 52:第二軸受、 52a:ニードル、 Cw:リングギヤのピッチ円、 Cc:第一仮想円、 Ci:第二仮想円

Claims (3)

  1. サンギヤと、リングギヤと、複数の遊星歯車と、前記複数の遊星歯車を回転可能に支持するキャリアと、を備える遊星歯車機構であって、
    前記複数の遊星歯車の各々は、前記サンギヤと噛合する第一ギヤと、前記リングギヤと噛合する第二ギヤと、前記第一ギヤと前記第二ギヤを一体的に連結する遊星歯車軸と、を有し、
    前記キャリアは、前記遊星歯車軸のうち前記第二ギヤが位置する一方側の端部を複数のニードルを介して、当該遊星歯車軸を回転可能に支持し、
    前記リングギヤおよび前記第二ギヤは、はすば歯車であり、歯面に潤滑剤を塗布された状態で組み付けられ、
    前記はすば歯車の捻れ角は、前記遊星歯車機構の運用時に主として用いられる回転方向に前記遊星歯車が回転した場合に、前記リングギヤと前記第二ギヤの歯すじ方向の噛み合い位置が前記第一ギヤ側から前記ニードル側に向かって移動するように設定されている遊星歯車機構。
  2. 前記キャリアは、前記遊星歯車軸の前記一方側の端部を挿入される円筒状の凹部を有し、当該凹部の周方向に配列された前記複数のニードルを介して前記遊星歯車軸の前記一方側の端部を支持し、
    前記リングギヤのピッチ円は、前記キャリアの前記凹部の内周面のうち前記リングギヤの中心から径方向最外に位置する部位を通り且つ前記リングギヤと同心の第一仮想円よりも、小径に設定される、請求項1の遊星歯車機構。
  3. 前記リングギヤのピッチ円は、前記遊星歯車軸の前記一方側の端部の外周面のうち前記リングギヤの中心から径方向最外に位置する部位を通り且つ前記リングギヤと同心の第二仮想円よりも、大径に設定される、請求項2の遊星歯車機構。
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