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JP2015118231A - 撮像装置 - Google Patents

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JP2015118231A
JP2015118231A JP2013261296A JP2013261296A JP2015118231A JP 2015118231 A JP2015118231 A JP 2015118231A JP 2013261296 A JP2013261296 A JP 2013261296A JP 2013261296 A JP2013261296 A JP 2013261296A JP 2015118231 A JP2015118231 A JP 2015118231A
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大輔 越智
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Abstract

【課題】オートフォーカス後にマニュアルフォーカスを作動させる場合に、オートフォーカス終了時の状態を踏まえてマニュアルフォーカスの操作感度を切り替えることで操作性を向上させた撮像装置を提供する。
【解決手段】絞り値および最小錯乱円径を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された、オートフォーカスが終了したときの絞り値および最小錯乱円径に基づいて、前記オートフォーカスが終了した後のマニュアルフォーカスにおける、マニュアル操作部の単位操作量に対応するフォーカシング光学系の駆動量を設定する第1の設定手段と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置に関する。
従来、撮像装置に用いられるレンズ鏡筒において、被写界深度情報を基にしてマニュアルフォーカス操作量に対してフォーカスレンズの駆動量を決定するレンズ鏡筒がある。このようなレンズ鏡筒では、被写界深度が浅い場合、合焦位置付近でのピント位置合わせは容易となるが、ピントずれ量が大きい場合には、マニュアルフォーカス操作量を大きくしないと合焦位置まで到達できない。そこで、マニュアルフォーカス時の操作性を向上させるため、焦点情報とフォーカスレンズの位置からマニュアルフォーカスの操作感度が可変であるレンズ鏡筒が提案されている(特許文献1)。
また、オートフォーカス後に(切替え操作無しに)マニュアルフォーカス可能な機能を有するものがあり、オートフォーカスモードでマニュアル操作部材が駆動されるとマニュアルフォーカスに切り替えることが可能である(特許文献2)。このような撮像装置では、オートフォーカス後に意図的にピントをぼかしたいときや、所望する位置にピントが合っていないときに、使用者がマニュアル操作によって、ピント調整を行うことができる。
特開2011−215383号公報 特開2003−337278号公報
オートフォーカス後にマニュアルフォーカスが可能な撮像装置においては、使用者は所望するピント位置からの微調整、あるいは大きく外れたピント位置からの粗調整を行うことができる。即ち、オートフォーカス後にマニュアルフォーカスに切り替わった際に、マニュアルフォーカスの操作感度を切り替えることが好ましい。
しかしながら、特許文献1に開示された従来技術では、マニュアルフォーカスの際に操作感度を変更可能であるが、オートフォーカス後にマニュアルフォーカスを作動可能なレンズ鏡筒における操作感度の切替え方法に関して開示されていない。特許文献2に開示された従来技術においても、オートフォーカス後に切替え操作無しにマニュアルフォーカスに切り替わった際にマニュアルフォーカスの操作感度を切り替えることは開示されていない。
本発明の目的は、オートフォーカス後にマニュアルフォーカスを作動させる場合に、オートフォーカス終了時の状態を踏まえてマニュアルフォーカスの操作感度を切り替えることで操作性を向上させた撮像装置を提供することにある。
本発明に係る撮像装置は、絞り値および最小錯乱円径を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された、オートフォーカスが終了したときの絞り値および最小錯乱円径に基づいて、前記オートフォーカスが終了した後のマニュアルフォーカスにおける、マニュアル操作部の単位操作量に対応するフォーカシング光学系の駆動量を設定する第1の設定手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る別の撮像装置は、絞り値および最小錯乱円径を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された、オートフォーカスが終了したときの絞り値および最小錯乱円径に基づいて、前記オートフォーカスが終了した後のマニュアルフォーカスにおける、マニュアル操作部の単位操作量に対応するピント面の移動量を設定する第2の設定手段と、前記第2の設定手段で設定された単位操作量に対応するピント面の移動量に基づいて、前記マニュアルフォーカスにおける、前記マニュアル操作部の単位操作量に対応するフォーカシング光学系の駆動量を設定する第1の設定手段と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、オートフォーカス後にマニュアルフォーカスを作動させる場合に、オートフォーカス終了時の状態を踏まえてマニュアルフォーカスの操作感度を切り替えることで操作性を向上させた撮像装置を提供できる。
本発明の第1の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラにおけるオートフォーカス(AF)モード中にマニュアルフォーカス(MF)を実行する際の撮影動作を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラの概略断面図である。 第1の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラのシステムブロック図である。 マニュアルフォーカスにおけるマニュアル操作部としての電子リングが回転することによって出力される信号の模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラのシステムブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る撮像装置としてのデジタルカメラにおけるオートフォーカス(AF)モード中にマニュアルフォーカス(MF)を実行する際の撮影動作を示すフローチャートである。
以下に、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。
《第1の実施形態》
(撮像装置)
1)装置構成
図2は、レンズ交換可能なデジタル一眼レフカメラとして構成された本実施形態のデジタルカメラ(撮像装置、光学機器)の断面図であり、100はカメラ本体、200はカメラ本体100に装着可能なレンズ鏡筒(交換レンズ)である。なお、本発明の撮像装置は、レンズ一体型カメラやフィルム型カメラなど種類は問わない。また、撮像装置は、レンズ交換可能なカメラ本体、レンズ交換可能なカメラ本体と交換レンズからなるカメラシステム、レンズ一体型のカメラなどを含む。
カメラ本体100は、図2に示すように、主ミラー102、サブミラー104、焦点検出部106、シャッタ108、撮像素子110、ペンタプリズム112、ファインダ光学系114、モニタ(表示手段)116を有する。
主ミラー102は、レンズ鏡筒200を通ってきた光束の一部をファインダ光学系114に反射すると共に、一部の光束を透過する。サブミラー104は、主ミラー102を透過した光束を焦点検出部106へ反射する。主ミラー102とサブミラー104は、図2に示すように光軸上に配置された非撮影時の状態と、光軸から退避される不図示の静止画撮影中及び動画撮影時の状態との間で移動可能に構成されている。なお、主ミラー102とサブミラー104がない所謂ミラーレスのカメラにも本実施形態は適用可能である。
焦点検出部106は、入射光を二つの光束に分割する不図示のコンデンサレンズと光線を再結像させる二つのセパレータレンズと、結像された被写体像を光電変換するCCD等のラインセンサからなる。即ち、焦点検出部106は、位相差方式によって焦点状態を検出するAFセンサとなっている。
シャッタ108は撮影時の露光時間中に開き、それ以外の時は遮光する手段である。シャッタ108は、測光終了信号が出された後に露光開始のため開放される。撮像素子110は、物体の光学像を光電変換するCMOSあるいはCCDなどである。ペンタプリズム112とファインダ光学系114は、被写体像をユーザにファインダ(不図示)で視認することを可能にする。
モニタ116は、カメラ本体100の背面に設けられ、撮像素子110から出力される信号に基づく画像や保存された画像を表示する表示部である。また、モニタ116は撮像素子110から出力される信号に基づく画像(ライブビュー画像)を逐次表示することもできる。
レンズ鏡筒(交換レンズ)200は、図2に示すように、第1のレンズ群202、フォーカシング光学系(フォーカスレンズ)としての第2のレンズ群204、絞りユニット(絞り手段)206、後述するマニュアル操作部208を有する。第1のレンズ群202と第2のレンズ群204は、物体の光学像を形成する撮像光学系(撮影レンズ)を構成する。撮像光学系は、より多くレンズ群を有しても良いし、変倍光学系のレンズ群と駆動機構を含んでいても良い。
焦点調節においては、第2のレンズ群204が光軸方向に移動される。第1のレンズ群202を通る光束(撮影光)は、絞りユニット206で光量が制限される。絞りユニット206は、カメラCPU118から送信された絞り動作命令に従い、レンズCPU210によって制御される駆動部としての絞り駆動部と、該絞り駆動部によって駆動され開口面積を決定する絞り部とから構成される。光量を調節する絞りユニット206は、絞り値(F値)が調節可能に構成されている。なお、絞りはカメラ本体100に設けられていても良いし、カメラ本体100とレンズ鏡筒200の両方に設けられていても良い。
2)マニュアル操作部
本実施形態のマニュアル操作部208は、撮像光学系を収納したレンズ鏡筒200に回転可能に固定された電子リングとして具現化されている。即ち、マニュアル操作部208は、回転に伴って図4に示す互いに位相が90度ずれた2つの矩形パルス信号を不図示のフォトインタラプタ等の位置センサから出力する。そして、出力パルス信号のパルス数(駆動量に相当)に応じてフォーカシング光学系としての第2のレンズ群204を駆動する。
本実施形態では、後に詳述するように、オートフォーカス終了時のピント面における焦点深度に基づいて、マニュアルフォーカスを作動させるときのマニュアル操作部208の単位操作に対応する第2のレンズ群204の駆動量が決定される。
3)カメラ本体100
図3は、図2に示すデジタルカメラのシステムブロック図である。カメラ本体100は、図3に示すように、カメラCPU(制御部)118、カメラ接点120、電源スイッチ122、レリーズスイッチ124、測光手段126、測距手段128、信号処理部130、画像記録部132を備える。カメラ本体100は、更にカメラ撮影モード切替え部134、操作者が入力する入力部136を備える。
カメラ本体100におけるカメラCPU118は、マイクロコンピュータで構成され、カメラ本体100の構成要素を制御すると共に、後述するレンズCPU210と通信して各種の情報を取得する。このカメラCPU118は、単位移動量設定部118a、絞り値取得部118b、最小錯乱円径取得部118c、駆動量変換部118dを有する。
本実施形態で、駆動量変換部118dは、マニュアル操作部の単位操作量に対応するフォーカシング光学系の駆動量を設定する第1の設定手段として機能する。また、単位移動量設定部118aは、オートフォーカスが終了した後のマニュアルフォーカスにおける、マニュアル操作部の単位操作量に対応するピント面の移動量を設定する第2の設定手段として機能する。
ここで、カメラCPU118の単位移動量設定部118aに関して、「単位移動量」とは、マニュアルフォーカス(以下MF)モードにおけるマニュアル操作部208の単位操作に対応する合焦位置(ピント面)の移動量を意味する。マニュアル操作部208の単位操作に対応する合焦位置(ピント面)の移動量(単位移動量)がどのように取得され、どのように第2のレンズ群204の駆動量(単位駆動量)が決定されるかについては、後述するフローチャートで説明する。
また、カメラCPU118の絞り値取得部118bは、絞りユニット206と通信するレンズCPU210から光量を調節する絞りの絞り値F(現在の絞り値)を取得する。また、カメラCPU118の最小錯乱円径取得部118cは、レンズCPU210から撮影光学系の最小錯乱円の径を取得する。最小錯乱円とは、レンズ設計の一つの基準となる最も小さな円のことである。
球面収差と非点収差が存在するため、厳密にいうとレンズは決して点を点として結像することができない。すなわち、ある面積を伴った円の集合体として像を形作っていることになる。
従って円の直径が大きくなるとボケた像となってしまうが、この円のことを錯乱円という。この錯乱円のうちレンズ設計の一つの基準となる最も小さな円を最小錯乱円、画面上で許容される限界のものを許容錯乱円という。
また、カメラCPU118の駆動量変換部118dは、レンズCPU210から取得した情報に基づき単位移動量設定部118aが設定した単位移動量に入力部136で入力された係数を乗じた値を第2のレンズ群204の単位駆動量として変換する。なお、レンズCPU210から取得した情報は、後述するレンズ位置情報検出部216が検出する第2のレンズ群204の位置情報やズーム位置情報などであり、この変換処理には従来行われている方法を使用するために詳細な説明は省略する。
カメラ本体100において、カメラ接点120は、レンズ鏡筒側に信号を伝達する信号伝達接点、レンズ側に電源を供給する電源用接点からなっている。また、電源スイッチ122は、外部よりユーザが操作可能で、カメラCPU118を立ち上げてシステム内の各アクチュエータやセンサ等への電源供給およびシステムの動作を可能にしている。
レリーズスイッチ124は、外部より操作可能な2段ストローク式のレリーズスイッチで、その信号はカメラCPU118に入力され、後述する撮影モード切替え部134に設定された撮影モードによって違った制御が行われる。例えば、レリーズスイッチ124は、第1ストロークスイッチ(SW1)がONまで操作されたことを検知すると、オートフォーカス(AF)の撮影準備動作が行われる。AFの撮影準備動作とは、測光手段126による露光量の決定と、AFセンサからなる測距手段128による測距エリア内に存在する被写体の測距である。
また、第2ストロークスイッチ(SW2)がONまで操作されたことを検知すると、レリーズスイッチ124は撮影動作およびデジタル画像信号の作成動作及び記録動作を行う。
カメラ本体100において、信号処理部130は、撮像素子110からのデジタル変換された出力に各種の処理を施す。画像記録部132は、信号処理部130で出力された画像データを不図示の記録媒体に記録、保存する。また、撮影モード切替え部134は、AFモード、MFモード、ライブビュー撮影モードなどの撮影モードがユーザにより選択されると各モードを設定する。また、入力部136は、ユーザが各種の情報を入力または設定するダイアル、ボタン、画面、レバーなどである。
4)レンズ鏡筒200
レンズ鏡筒200は、図3に示すように、レンズCPU210、レンズ接点212、レンズ駆動部214、レンズ位置情報検出部216、マニュアル操作部218を有する。ここで、レンズCPU210は、カメラCPU118と通信を行うと共に、レンズ鏡筒200の各部を制御する。また、レンズCPU210は、回転検出部210aを有し、マニュアル操作部208が回転操作されたときの回転量とその回転方向の検出を、不図示のフォトインタラプタ等のセンサによって行う。
また、レンズ接点212は、カメラ本体100から信号を伝達される信号伝達接点、カメラ本体100側から電源を供給される電源用接点から成っている。レンズ駆動部214は、第2のレンズ群204を光軸方向に駆動する。また、レンズ位置情報検出部216は、第2のレンズ群204の移動量を検出するエンコーダから構成されている。
(フローチャート)
次に、図1は、本実施形態におけるAFモード中にMFを実行する際のカメラの動作について示すフローチャートである。図1に示すフローチャートは、コンピュータにおいて各ステップを実行させるためのプログラムとして具現化可能である。本実施形態では、カメラCPU118に設けられた不図示のメモリにソフトウェアとして格納されている。
カメラ本体100の電源スイッチ122がONにされると(S1)、カメラCPU118は、撮影モード切替え部130によって撮影モードがAFモードに設定されているか否かを判断する(S2)。カメラCPU118は、AFモードが選択されていれば、レリーズスイッチ124のSW1がONか否かを判断する(S3)。一方、カメラCPU118は、AFモードが選択されていなければ、その他のモードに応じた処理を実行し(S15)、S2に戻る。
そして、S3でSW1がONであれば、カメラCPU118は、測光手段126による露光量の決定(即ち、被写体の測光)と、測距手段128によるAF検出(即ち、測距エリアに存在する被写体の測距)を開始する(S4)。そして、測距の結果に基づきAFでのレンズ駆動量を算出し(S5)、レンズ駆動命令をレンズCPU210へ送信し、AFでのレンズ駆動制御を開始する(S6)。なお、S3でSW1がOFFであればS2へ戻る。
レンズ駆動制御が完了し、レンズが停止(AFが終了)すると(S7)、カメラCPU118は、レンズCPU210(図2)から絞り値Fと第2のレンズ群204の位置情報、最小錯乱円径δを取得する(S8)。
S8に続くS9では、S8で取得された絞り値Fと最小錯乱円径δから、単位移動量設定部118a(図2)で、マニュアル操作部の単位操作に対応するピント面の移動量(単位移動量)を設定(取得、算出)する。具体的には、絞り値取得部118bの取得結果である絞り値Fと、最小錯乱円径取得部118cの取得結果である最小錯乱円の径δの積Fδとして、マニュアル操作部の単位操作に対応するピント面の移動量(単位移動量)を設定(取得、算出)する。
ここで、Fδの値が小さい場合には、単位移動量が小さい方がピント調整は行い易い。
また、S9では、単位移動量設定部118aで設定された単位移動量と、入力部136で新たに入力された、あるいは入力済みである任意の係数αとの積に基づいて、単位操作あたりの第2のレンズ群204の駆動量(単位駆動量)を取得(算出)する。
S9の後、カメラCPU118は、レリーズスイッチ124のSW2がONか否かを判断する(S10)。SW2がONであれば、シャッタ108を開放して露光を行い(S13)、露光によって撮像された画像を画像記録部132に記録し(S14)、S2に戻る。一方、SW2がOFFであればS11へと進む。
S11で、マニュアル操作部218の回転操作が行なわれれば、回転検出部210a(図2)は回転操作が行われたことによって出力されるパルスによって回転を検出する。そして、S12ではフルタイムマニュアル機能(撮像面に対してフォーカシング光学系を相対変位させて自動的にフォーカスさせるオートフォーカス終了後に切替え操作無しにマニュアル操作部を介し手動でフォーカスさせるMFを行う)が作動する。即ち、駆動量変換部118dにより取得(算出)された第2のレンズ群204の単位駆動量と、マニュアル操作部208の操作量に応じて、第2のレンズ群204が駆動される。
マニュアル操作が終了すると、S10へと戻る。一方、S11で、マニュアル操作部218の操作が行われなければ、同様にS10へと戻る。なお、S10からS12を循環する間に、入力部136へ新たに係数が入力し直された場合には、再びS9へと戻り、第2のレンズ群204の単位駆動量を算出し直す。また、図1のフローチャートには不図示であるが、各ステップにおいてSW2がONになる前に再びSW1がOFFにされれば、S2に戻る。
本実施形態では、マニュアル操作部208の単位操作に対応するピント面の移動量(単位移動量)が焦点深度に比例する量になるように、単位移動量設定部118aで単位移動量を設定する。その後、駆動量変換部118dで第2のレンズ群204の実際の駆動量(単位駆動量)に変換している。しかし、ピント面の単位移動量と第2のレンズ群204の単位駆動量との関係が分かっていれば、単位移動量を設定(取得、算出)せずに、その関係に基づいて第2のレンズ群204の単位駆動量を取得(算出)しても良い。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、AF合焦動作後にMFを実行する際には、AF終了時(AF合焦後)の絞り値および最小錯乱円径からマニュアル操作の調整感度が決定する。そのため、使用者はAF合焦動作後のMFの際には、レンズ位置情報に応じたピント調整ができ、操作性と焦点調整精度の高いピント調整が可能となる。
《第2の実施形態》
図5は、本発明の第2の実施形態における撮像装置としてのデジタルカメラのシステムブロック図である。本実施形態のデジタルカメラの構成は第1の実施形態と同様であるため、カメラ構成の説明は省略する。第1の実施形態との相違点は、カメラCPU118内のみであり、その他の点は同様であるため、相違点であるカメラCPU118に絞って説明する。
図5で、カメラCPU118は、単位移動量設定部118a、絞り値取得部118b、最小錯乱円径取得部118c、駆動量変換部118dの他に、本実施形態に特徴的な回転速度演算部118eを有する。
単位移動量設定部118aは、マニュアルフォーカス(MF)モード中にマニュアル操作部218の単位操作に対応する撮影光学系による合焦位置(ピント面)の移動量である単位移動量を設定する。本実施形態でも、設定手段としての単位移動量設定部118aは、合焦位置(ピント面)の単位移動量を取得手段としての絞り値取得部118b、最小錯乱円径取得部118cが取得した絞り値F、最小錯乱円の径δの積Fδとして設定している。
回転速度演算部118eは、マニュアル操作部(電子リング)208の回転速度を、予めカメラCPU118あるいはレンズCPU210に記憶させておいた所定サンプリング時間当たりの回転量によって演算する。そして、単位移動量設定部118aで設定したFδに乗ずる係数を決定する。なお、マニュアル操作部208の回転量は、レンズCPU210内の回転検出部210aによって検出する。このため、回転速度演算部118eがカメラCPU118内でなく、レンズCPU210内にあっても良い。なお、回転速度の演算方法は上述したものに限られるものでは無い。
決定手段としての駆動量変換部118dは、レンズCPU210から取得した情報に基づいて単位移動量設定部118aが設定した単位移動量に、回転速度演算部118eで演算されたマニュアル操作部208の回転速度から算出した係数を乗じる。そして、単位移動量設定部118aが設定した単位移動量と、回転速度演算部118eで演算されたマニュアル操作部208の回転速度から算出した係数との積を、第2のレンズ群204の単位駆動量に換算して単位駆動量を決定する。
次に図6は、本実施形態におけるAFモード中にMFを実行する際のカメラの動作について示すフローチャートである。図6に示すフローチャートは、コンピュータにおいて各ステップを実行させるためのプログラムとして具現化可能であり、本実施形態ではカメラCPU118に設けられた不図示のメモリにソフトウェアとして格納されている。
カメラ本体100の電源スイッチ122がONにされると(S21)、カメラCPU118は、撮影モード切替え部130によって撮影モードがAFモードに設定されているか否かを判断する(S22)。
カメラCPU118は、AFモードが選択されていなければ、その他のモードに応じた処理を実行し、(S39)、S2に戻る。一方、カメラCPU118は、AFモードが選択されていれば、レリーズスイッチ124のSW1がONか否かを判断する(S3)。
カメラCPU118は、SW1がOFFであればS2へ戻る。一方、SW1がONであれば、測光手段126による露光量の決定と、測距手段128によるAF検出、即ち測距エリアに存在する被写体の測距が開始される(S24)。そして、測距の結果に基づきAFでのレンズ駆動量が算出され(S25)、レンズ駆動命令をレンズCPU210へ送信し、レンズ駆動制御が開始される(S26)。レンズ駆動制御が完了し、レンズが停止(AFが終了)すると(S27)、カメラCPU118は、レンズCPU210から絞り値Fと第2のレンズ群204の位置情報、最小錯乱円径を取得する(S28)。
S29では、S28取得した最小錯乱円径と絞り値情報から、単位移動量設定部118aでピント面の単位移動量を算出する。S30では、カメラCPU118は、レリーズスイッチ124のSW2がONか否かを判断する。SW2がONであれば、シャッタ108を開放して露光を行い(S37)、露光によって撮像された画像を画像記録部132に記録し(S38)、S22に戻る。一方、SW1がOFFであればS31へと進む。
S31では、カメラCPU118は、マニュアル操作部218が回転操作されたか否かを判断する。マニュアル操作部208が回転されたか否かは、回転検出部210aにおいて出力パルスが検出されたか否かで判断される。また、このときカメラCPU118は、回転検出部210aにおいてマニュアル操作部208の回転方向を検出する。マニュアル操作部208の回転操作がされていなければ、カメラCPU118はS30とS31を循環する。
一方、マニュアル操作部208の回転操作がされていれば、カメラCPU118はマニュアル操作部208の回転速度を検出する(S32)。ここで、マニュアル操作部208の回転速度は、回転速度演算部118eによって、カメラCPU118に予め記憶させておいた所定サンプリング時間当たりの回転量により演算される。なお、記憶させておく所定サンプリング時間の情報はカメラCPU118でなく、レンズCPU210に記憶させておいても良い。
カメラCPU118は、回転速度演算部118eで回転速度を演算すると、この回転速度情報を基にピント面の単位移動量へ乗ずる係数を決定し、第2のレンズ群204の単位駆動量を算出した後、単位駆動量を切り替える(S33)。その後、カメラCPU118は、マニュアル操作部(電子リング)208の回転方向が変化したか否かを回転検出部210aで判断する(S34)。回転方向が変化していればS35へと進み、回転方向が変化していなければS36へ進む。
S35では、カメラCPU118は、S34で変化した回転方向にマニュアル操作部(電子リング)208がどれだけ回転されたかを出力されるパルス信号によってカウントする。そして、マニュアル操作部の回転方向が変更された場合に、回転速度演算部118eで取得(演算)された回転速度に応じた係数を変更する。
そして、回転方向が変化してから所定サンプリング時間で出力されたパルスカウント数Poutが、閾パルス値Pthを超えると、S32へと戻る。一方、所定サンプリング時間で出力されたパルスカウント数Poutが、閾パルス値Pthを超えなければ、S36へと進む。S36へ進むと、カメラCPU118は、SW2がOFFであればS34へと戻り、SW2がONであれば、S37へ進む。
本実施形態のデジタルカメラは、電源スイッチ122がOFFにされるまで上記動作を繰り返し、OFFにされるとカメラCPU118とレンズCPU210との通信が終了し、カメラ本体100及びレンズ鏡筒200への電源供給が終了する。また、図6のフローチャートには不図示であるが、SW1がON中に各ステップにおいてSW2がONになる前に再びSW1がOFFになれば、S22に戻る。
(本実施形態の効果)
本実施形態によれば、AF合焦動作後にMFを実行する際には、電子リングの回転速度と回転量に応じて、マニュアル調整の操作感度が変更されるため、AF合焦動作後に使用者が求めるピント位置までのマニュアル焦点調節の操作性が向上する。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
118・・カメラCPU、118a・・単位移動量設定部、118b・・絞り値取得部、118c・・最小錯乱円径取得部、118d・・駆動量変換部、118e・・回転速度演算部、204・・第2のレンズ群、208・・マニュアル操作部

Claims (8)

  1. 絞り値および最小錯乱円径を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された、オートフォーカスが終了したときの絞り値および最小錯乱円径に基づいて、前記オートフォーカスが終了した後のマニュアルフォーカスにおける、マニュアル操作部の単位操作量に対応するフォーカシング光学系の駆動量を設定する第1の設定手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 絞り値および最小錯乱円径を取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得された、オートフォーカスが終了したときの絞り値および最小錯乱円径に基づいて、前記オートフォーカスが終了した後のマニュアルフォーカスにおける、マニュアル操作部の単位操作量に対応するピント面の移動量を設定する第2の設定手段と、
    前記第2の設定手段で設定された単位操作量に対応するピント面の移動量に基づいて、前記マニュアルフォーカスにおける、前記マニュアル操作部の単位操作量に対応するフォーカシング光学系の駆動量を設定する第1の設定手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  3. 前記第2の設定手段は、前記絞り値および前記最小錯乱円径の積として前記マニュアル操作部の単位操作量に対応するピント面の移動量を設定することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記取得手段は、絞り値を取得する第1取得手段と、最小錯乱円径を取得する第2取得手段と、を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の撮像装置。
  5. 操作者により係数が入力できる入力手段を有し、
    前記第1の設定手段は、前記第2の設定手段で設定された前記マニュアル操作部の単位操作量に対応するピント面の移動量と、前記入力手段に入力された係数の積に基づいて、前記マニュアル操作部の単位操作量に対応する前記フォーカシング光学系の駆動量を設定することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
  6. 前記マニュアル操作部の回転速度を検出する検出手段を有し、
    前記第1の設定手段は、前記第2の設定手段で設定された前記マニュアル操作部の単位操作量に対応するピント面の移動量と、前記検出手段で検出された回転速度に応じた係数の積に基づいて、前記マニュアル操作部の単位操作量に対応する前記フォーカシング光学系の駆動量を設定することを特徴とする請求項2または3に記載の撮像装置。
  7. 前記マニュアル操作部の回転方向が変更された場合に、前記検出手段で検出された回転速度に応じた係数を変更することを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 撮像面に対してフォーカシング光学系を相対変位させて自動的にフォーカスさせるオートフォーカス終了後に切替え操作無しにマニュアル操作部を介し手動でフォーカスさせるマニュアルフォーカスを行うことができる撮像装置であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の撮像装置。
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