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JP2015198721A - 弁部材及びニードルレスコネクタ - Google Patents

弁部材及びニードルレスコネクタ Download PDF

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JP2015198721A
JP2015198721A JP2014078465A JP2014078465A JP2015198721A JP 2015198721 A JP2015198721 A JP 2015198721A JP 2014078465 A JP2014078465 A JP 2014078465A JP 2014078465 A JP2014078465 A JP 2014078465A JP 2015198721 A JP2015198721 A JP 2015198721A
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Abstract

【課題】再シール性に優れた弁部材及びニードルレスコネクタを提供すること。
【解決手段】ニードルレスコネクタに用いられる、シリコーンゴム製の弁部材であって、厚さ方向に貫通するスリットとスリットの長さ方向の端部に応力分散部とを有し、該応力分散部は弁部材の両表面それぞれから厚さ方向に凹設された1対の凹部からなることを特徴とする弁部材、並びに、管体を接続可能な少なくとも2つの接続口、これらの接続口を連通する流路、及び、接続口の近傍に配置された弁部材収納部を有するニードルレスコネクタ管と、弁部材収納部に収納された弁部材とを備えたニードルレスコネクタ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、弁部材及びニードルレスコネクタに関し、さらに詳しくは、再シール性に優れた弁部材及びニードルレスコネクタに関する。
少なくとも2つの管体同士を接続するコネクタには種々のものが知られており、医療用コネクタ等が挙げられる。医療用コネクタは、例えば、患者に留置されたカテーテル等を介して患者に必要な薬液、体液、栄養剤等(本発明において流体と称する。)を投与する静脈内投与又は輸血等に用いられるニードルレスコネクタ、1つの管体に接続された第1の流体とは異なる種類又は濃度の第2の流体を同様にして患者に静脈内投与する場合に用いられるニードルレスコネクタ、具体的には混注管等が挙げられる。
従来、混注管等の医療用コネクタに流体を注入するのに注射針を備えた注射器等を用いていた。しかし、医療従事者の針刺しによる感染を未然に回避するために、近年、このような注射器に代えて、注射針を備えていない注射器等の管体、例えば、ルアーロック付きシリンジ、ルアーロック付き輸液管等が医療用コネクタに接続する管体として用いられるようになっている。
このような注射針を備えていない管体を接続可能又は使用可能な医療用コネクタとして、通常は密閉しているものの、必要時に限って注射針を備えていない管体によって開くスリットが形成された弁部材を備えたものがある(特許文献1〜4)。
特許第4739019号公報 特開2009−172099号公報 特開2004−016437号公報 特開2002−306610号公報
ニードルレスコネクタは、流体を投与又は注入するたびに使い捨てにされるものもある。一方、例えば同じ流体を短時間で複数回投与するときなど、連続して複数回投与又は注入するのに用いられることもある。流体を複数回投与又は注入すると、管体の挿脱等による応力によってスリットの端部が裂けることがある。特に、スリットが直線状で、しかも一方向に形成されていると、その端部が裂けやすい傾向にある。スリットの端部が裂けると、スリットに挿入した管体を抜き去った後の、スリットの密閉性(再シール性)が低下して、弁部材としての機能を果たさなくなる。
特に、弁部材が、シリコーンゴムで作製されていると、天然ゴム、イソプレンゴム等に比して、耐薬品性等に優れる反面、スリットの端部が裂けやすい傾向が強く、改善が望まれている。
本発明は、再シール性に優れた弁部材及びニードルレスコネクタを提供することを、課題にする。
本発明の課題は、以下の手段によって達成された。
(1)ニードルレスコネクタに用いられる、シリコーンゴム製の弁部材であって、
厚さ方向に貫通するスリットと、該スリットの長さ方向の端部に応力分散部とを有し、
該応力分散部は、前記弁部材の両表面それぞれから厚さ方向に凹設された1対の凹部からなることを特徴とする弁部材。
(2)前記凹部が、有底穴又は溝であることを特徴とする(1)に記載の弁部材。
(3)前記溝が、円弧状又は環状であることを特徴とする(2)に記載の弁部材。
(4)管体を接続可能な少なくとも2つの接続口、これらの接続口を連通する流路、及び、第1の前記接続口の近傍に配置された弁部材収納部を有するニードルレスコネクタ管と、前記弁部材収納部に収納された(1)〜(3)のいずれか1項に記載の弁部材とを備えたニードルレスコネクタ。
本発明において、応力分散部とは、スリットの端部に設けられ、針無し管体の挿脱により該端部に集中する応力を分散させる部分をいう。
本発明の弁部材及び本発明のニードルレスコネクタは、注射針を備えていない管体をスリットに複数回挿脱しても、またシリコーンゴムで作製されていても、スリットの端部が裂けにくく、再シール性に優れる。したがって、常時密閉状態にあって必要時に限って先端部を挿入可能にするという、弁部材としての所期の開閉機能を長期間維持できる。
図1は、本発明のニードルレスコネクタの一例を示す断面図である。 図2は、本発明の弁部材の一例を示す平面図(a)及び断面図(b)である。 図3は、本発明の弁部材の別の例を示す平面図(a)及び断面図(b)である。 図4は、本発明の弁部材のまた別の一例を示す平面図(a)及び断面図(b)である。 図5は、本発明の弁部材のさらに別の一例を示す平面図(a)及び断面図(b)である。
本発明の弁部材は、少なくとも2つの管体同士を接続するニードルレスコネクタ、例えば、患者に留置されたカテーテルに連結されたチューブ等と輸液管等とを接続する医療用コネクタ、特に、上述のチューブと、注射針を備えていない注射器等の管体、例えば、ルアーロック付きシリンジ、ルアーロック付き輸液管等(本発明において針無し管体と称する。)とを接続する医療用コネクタ、特に混注管等に、好適に用いられる。したがって、本発明の弁部材は、ニードルレスコネクタ用弁部材ともいう。
以下に医療用コネクタを例に挙げて本発明を説明する。
本発明のニードルレスコネクタは、ニードルレスコネクタ管とニードルレスコネクタ管の弁部材収納部に径方向に圧縮した状態に収納された、本発明の弁部材とを備えている。本発明の弁部材は、その外周面が弁部材収納部に内周面に密接すると共にスリットが閉塞することで密閉状態になる。一方、本発明の弁部材は、スリットに針無し管体の先端部が挿入されると開放状態になって、管体の内腔とニードルレスコネクタ管の流路とが連通して管体の内腔からニードルレスコネクタ管内に流体が供給される。流体の供給が終了した後に管体をスリットから抜脱すると、スリットが閉塞して密閉状態に復帰する。このようにして本発明のニードルレスコネクタはシール性の高い密閉状態から開放状態に容易に移行し、かつ元の密閉状態に復元、移行する。
ニードルレスコネクタ管は、従来公知の各種ニードルレスコネクタに用いられるものであれば特に限定されず、例えば、平面視略T字状又はY字状の、3つの接続口を有するニードルレスコネクタ管、平面視略十字状の、4つの接続口を有するニードルレスコネクタ管ニードルレスコネクタ管、平面視I字状の、2つの接続口を有するニードルレスコネクタ管等が挙げられる。
本発明の弁部材は、ニードルレスコネクタ管に設けられた、例えば弁部材保持部に圧縮された状態で収納配置される。本発明の弁部材は、シリコーンゴムで形成され、厚さ方向に貫通するスリットと、このスリットの端部に応力分散部とを有している。このスリットには管体が挿入され、抜き去られる(挿脱される)。応力分散部は、弁部材の両表面それぞれから厚さ方向に凹設された1対の凹部からなり、応力分散部の厚さがスリットの貫通長さよりも小さくなっている。この応力分散部は、好ましくは、弁部材の外縁よりも内側に形成され、スリットの長さ方向に沿う寸法がスリットの端部から弁部材の外縁までの長さよりも小さくなっている。
本発明のニードルレスコネクタに接続される針無し管体は、内腔すなわち流体を収納する空間を内部に有し、針を有していないものであれば、特に限定されず、上述した各種の管体が挙げられる。例えば、針無し管体は、先端部が第3の接続口に接続可能な形状になっており、通常、第3の接続口の内径よりも僅かに小さな外径を有する小径環状構造になっている。この先端部の外周面には第3の接続口に所望により形成されたルアーロックに螺合するルアー溝を有していてもよい。
以下、本発明のニードルレスコネクタ及び本発明の弁部材を具体的に説明する。
本発明のニードルレスコネクタの一例であるニードルレスコネクタ1は、図1に示されるように、3つの接続口を有する混注管として好適に使用される。このニードルレスコネクタ1は、患者に投与する流体を収納したバッグ等に連結された、図示しない管体が接続される第1の接続口11、患者に留置されたカテーテル等に連結された、図示しない管体が接続される第2の接続口12、及び、針無し管体を接続可能な第3の接続口13、これらの接続口11〜13を連通させる流路14、並びに、第3の接続口13の開口側に内設された弁部材保持部15を有する平面視略T字状のニードルレスコネクタ管4と、弁部材収納部15に収納される弁部材5Aとを備えている。
ニードルレスコネクタ管4は、管体の両端部に設けられた第1の接続口11及び第2の接続口12と、この管体の軸線に交差する方向に突出した第3の接続口13とを有している。ニードルレスコネクタ管4において、例えば、第1の接続口11は流体を収納したバッグ等に連結された管体が接続され、第2の接続口12はカテーテル等に連結された管体が接続され、第3の接続口13は針無し管体が接続される。そして、第3の接続口13内に弁部材5Aを収納する弁部材収納部15が画成されている。この弁部材収納部15は、弁部材5Aを周方向全体から軸線方向に圧縮した状態に配置、収納するように、内径が弁部材5Aの外径よりも小さくなっている。ニードルレスコネクタ管4の各接続口11〜13には必要に応じて、後述する針無し管体と接続可能な構造又は接続を一時的に保持可能な構造、例えば、ルアーロックネジ等が形成されている。
ニードルレスコネクタ管4及び針無し管体は通常剛性のある材料、例えば、各種樹脂、各種ガラス、各種セラミックス、各種金属で形成される。樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、アイオノマー、アクリル系樹脂、ポリメチルメタクリレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)の樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)の樹脂、ブタジエン−スチレン共重合体の樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリシクロヘキサンテレフタレート(PCT)等のポリエステル樹脂、ポリエーテル、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド、ポリアセタール(POM)、ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレート、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、フッ素系樹脂、又はこれら樹脂を1種以上含むブレンド樹脂、ポリマーアロイ等が挙げられる。
ニードルレスコネクタ1に収納される、本発明の弁部材の一例である弁部材5Aは、図1に示されるように、ニードルレスコネクタ4の弁部材収納部15に径方向に圧縮された状態に収納されている。この弁部材5Aは、図2に示されるように、平板状又は筒状のシリコーンゴム基体からなり、厚さ方向に貫通するスリット8とスリット8の長さ方向の両端部に応力分散部9Aとを有している。
なお、図2(a)は弁部材5Aの平面図であり、図2(b)は図2(a)のX−X線における断面図である。
弁部材5Aは、図1及び図2に示されるように、シリコーンゴムで偏平な円盤である平盤状に形成されている。したがって、弁部材5Aは化学的に安定で生理的に不活性であるため人体に対する安全性が高い。
この弁部材5Aは、30〜70のJIS A硬度を有している。弁部材5Aが前記範囲のJIS A硬度を有していると、弁部材収納部15に圧縮状態で収納されたときに、開放状態と密閉状態とに速やかに可逆移行すると共に、高い密閉性をも発現する。特に、弁体収納部15に、径方向の圧縮率(圧縮後の直径/非圧縮状態での直径)が85〜99.5%であると、このような移行容易性及び密閉性に優れる。
弁部材5Aは、上述の寸法を満たすように、直径及び厚さ(軸線方向の長さ)が設定される。例えば、直径は、通常、弁部材収納部15に圧縮収納可能となるように弁部材収納部15の内径よりも大きな寸法を有している。厚さは針無し管体30の先端部が弁部材5Aを貫通するように、先端部の軸線方向の長さよりも短く設定される。具体的には、例えば、直径は3〜20mmの範囲内で、また厚さは0.5〜7.0mmの範囲内で設定される。
弁部材5Aは、図2に示されるように、その中心を通るように直径方向及び軸線方向に伸びるスリット8を有している。このスリット8は、一文字状に形成されているが、スリットの形状は特に限定されず、例えば、三叉スリット又は十字スリット等であってもよい。スリット8のスリット長さ(直径方向の延在長さ)は、針無し管体の先端部の挿脱を考慮して、例えば、先端部の外径に対して50〜150%であるのが好ましく、70〜100%であるのが特に好ましく、具体的には3.0〜4.5mmであるのが好ましい。なお、スリット長さは、スリット8の端部に外接する仮想外接円の直径とする。
弁部材5Aは、図2に示されるように、スリット8の両端部それぞれに、弁部材5Aの両表面それぞれから厚さ方向に凹設された1対の凹部9aからなる応力分散部9Aを有している。
応力分散部9Aは、好ましくは、弁部材5Aの外縁よりも内側に形成され、弁部材5Aの外周面に接続していない。すなわち、スリット8の長さ方向に沿う応力分散部9Aの寸法がスリット8の端部から弁部材5Aの外縁までの長さよりも小さくなっているのが好ましい。
このような応力分散部9Aは、有底穴又は溝であるのが好ましく、この例においては断面円形の有底穴になっている。この有底穴の形状及び深さは特に限定されず適宜に調整される。有底穴の断面形状として、例えば、円形、楕円形、多角形等が挙げられる。有底穴それぞれの深さは、弁部材5Aの強度及び針無し管体の挿脱による応力分散性の点で、弁部材5Aの深さに対して5〜40%が好ましく、10〜30%がより好ましい。
応力分散部9Aにおいて、1対の凹部9aは、弁部材5Aの両表面に設けられていればよく、異なる形状及び寸法を有していてもよい。
本発明の弁部材の別の例である弁部材5Bは、図3に示されるように、応力分散部が異なること以外は弁部材5Aと基本的に同様であり、本発明のニードルレスコネクタに好適に用いられる。
すなわち、弁部材5Bは、有底穴9aに代えて弁部材5Bの表面それぞれに凹設された1対の溝9bからなる応力分散部9Bを有している。溝9bは、スリット8の両端部に接する、断面矩形の環状に形成されている。なお、図示しないが、溝9bは、スリット8の端部に設けられていれば、環状である必要はなく、端部それぞれに接する円弧状の溝であってもよい。
なお、図3(a)は弁部材5Aの平面図であり、図3(b)は図3(a)のY−Y線における断面図である。
本発明の弁部材のまた別の例である弁部材5Cは、図4に示されるように、応力分散部が異なること以外は弁部材5Aと基本的に同様であり、本発明のニードルレスコネクタに好適に用いられる。
すなわち、弁部材5Cは、有底穴9aに代えて、直径方向の外側に向かって深さが徐々に深くなる有底穴9cからなる応力分散部9Cを有している。すなわち、有底穴9cは、直径方向の外側に向かって深さ方向に傾斜する傾斜底面を有している。スリット8の端部は有底穴9cの内部(傾斜底面)、本例においては略中間点に、位置している。有底穴9cはスリット8とこのような関係を有していればよい。内側の端部はスリット8の端部と一致していてもよい。一方、外側の端部はスリット8の端部よりも外側にあればよい。
なお、図4(a)は弁部材5Cの平面図であり、図4(b)は図4(a)のX−X線における断面図である。
本発明の弁部材のまらにまた別の例である弁部材5Dは、図5に示されるように、応力分散部が異なること以外は弁部材5Bと基本的に同様であり、本発明のニードルレスコネクタに好適に用いられる。
すなわち、弁部材5Dは、溝9bに代えて、直径方向の外側に向かって深さが徐々に深くなる1対の溝9dからなる応力分散部9Dを有している。すなわち、溝9dは、直径方向の外側に向かって深さ方向に傾斜する傾斜底面を有している。スリット8の端部と溝9dとの関係は上記弁部材9Cの有底穴9cとスリット8との関係と同じである。
なお、図5(a)は弁部材5Dの平面図であり、図5(b)は図5(a)のY−Y線における断面図である。
弁部材を形成するシリコーンゴムは、30〜70のJIS A硬度を有する各種のシリコーンゴムを用いることができ、例えば、ジメチルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチルフェニルシリコーンゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム等が挙げられる。
また、シリコーンゴムとなるシリコーン生ゴムは液状であっても固体であってもよく、また、シリコーン生ゴムの架橋も特に限定されず、付加反応硬化型であっても過酸化物硬化型であってもよい。
液状シリコーン生ゴムを含有するシリコーンゴム組成物としては、例えば、ビニル其含有オルガノポリシロキサン、ハイドロジェンポリシロキサン、白金系触媒等が挙げられる。
過酸化物硬化型シリコーン生ゴムを含有するシリコーンゴム組成物としては、例えば、 メチルビニルシリコーン生ゴム、有機過酸化物系加硫剤等が挙げられる。
シリコーンゴム及びシリコーンゴム組成物は通常用いられる各種添加剤を含有していてもよい。このような添加剤としては、例えば、分散剤、発泡剤、加硫剤、老化防止剤、酸化防止剤、充填材、顔料、着色剤、加工助剤、可塑剤、難燃性向上剤、離型剤等が挙げられる。
シリコーンゴム組成物は、適宜に調製してもよく、市販品を準備してもよい。市販品としては、例えば、「KE−951−U」(商品名、信越化学工業株式会社製)、「KE−1950−50」(商品名、信越化学工業株式会社製)及び「KE−551−U」(商品名、信越化学工業株式会社製)等が挙げられる。
弁部材は、シリコーンゴム組成物を用いて、各種成形方法によって成形し、スリットを形成し、所望により応力分散部を形成して、製造できる。例えば、応力分散部を有する基体を成形可能な金型を用いて成形した成型体に、スリット形成する方法が挙げられる。このような成形方法として、特に限定されないが、形状安定性、生産効率及び分留まり等を考慮すると、コンプレッション成形が好ましい。
このときの成形条件は、用いるシリコーンゴム組成物の架橋条件等に応じて一概に決定できないが、その一例を挙げると、加熱温度が80〜170℃で、加熱時間が60〜600秒間、成形圧力が5〜30MPaである。
本発明のニードルレスコネクタは、ニードルレスコネクタ管と本発明の弁部材とを作製し、本発明の弁部材をニードルレスコネクタ管内に収納して、製造される。ニードルレスコネクタ管は、上述の材料を用いて公知の成形方法によって作製できる。
このようにして得られた本発明の弁部材を、ニードルレスコネクタ管の弁部材収納部に収納して、本発明のニードルレスコネクタが製造される。
本発明の弁部材は、スリットの端部に設けた応力分散部が針無し管体の挿脱によりスリットの端部に集中する応力を分散させる。したがって、針無し管体をスリットに複数回挿脱しても、スリットの端部が裂けにくい。また、シリコーンゴムで作製されていても、同様に、スリットの端部が裂けにくい。したがって、本発明の弁部材は、再シール性が優れ、弁部材としての所期の開閉機能を長期間維持できる。
本発明の弁部材及びニードルレスコネクタは、上述した例に限定されることはなく、本発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。
例えば、ニードルレスコネクタ1は、3つの接続口11〜13を有するニードルレスコネクタ管4を備えているが、ニードルレスコネクタ管は2つ又は4つ以上の接続口を有していてもよい。
弁部材の応力分散部は、1対の凹部からなるものであればよく、凹部9aと溝9bとを組み合わせてもよく、本発明の目的を損なわない範囲で、寸法及び形状も適宜に変更できる。例えば、図2及び図3に示す凹部は、いずれも、弁部材の深さ方向の断面形状が矩形であるが、半円形、半楕円形、円弧状等とすることができる。このような形状であると、衛生性にも優れる。
また、スリットが形成される領域の端部に厚さが徐々に薄くなる傾斜面を設けて、応力分散部に底部に該傾斜面で接続するように、形成してもよい。このようにスリット端部が傾斜していると衛生性に優れる。
弁部材5A及び5Bは、流路14の内径よりも大きな内径を有する弁部材収納部15に収納されているが、本発明において、弁部材は、弁部材収納部ではなく、接続口の開口端に収納されてもよい。このとき、弁部材が接続口と面一となる位置に収納されるのが、弁部材を消毒しやすく、衛生的である点で、好ましい。
(実施例1)
以下のようにして、図2に示される弁部材5A及び図1に示されるニードルレスコネクタ1を製造した。
具体的には、シリコーン生ゴム(メチルビニルポリシロキサン、商品名「KE−551−U」、信越化学工業社製)及び加硫剤(商品名「C−8A」、信越化学工業社製)からなるシリコーンゴム組成物の所定量をコンプレッション成形金型に注入した後、上型を閉じ成形温度175℃、加硫時間300sec、成形圧力20MPaの条件で予め一対の円形凹部を含む成形品を得た。続いてビク型を用いて成形品にスリット部8、製品外形部を打ち抜いてニードルレスコネクタ用弁部材5Aを得た。このときスリット8及び製品外形は同時に打ち抜いても別工程でもよい。
寸法は、以下のとおりである。
外形寸法φ10mm、厚み1.5mm、スリット幅4mm、応力分散部9Aとしての円形凹部の直径φ1.5mm、この円形凹部の深さ0.3mm。
次いで、ポリカーボネート樹脂を用いて、内径が9.9mmで深さが1.0mmの弁部材保持部15を備えた、図1に示すニードルレスコネクタ管4を作製した。
この弁部材保持部15にニードルレスコネクタ用弁部材5Aを収納してニードルレスコネクタ1を製造した。
(実施例2)
以下のようにして、図3に示される弁部材5B及び図1に示されるニードルレスコネクタ1を製造した。
具体的には、シリコーン生ゴム(メチルビニルポリシロキサン、商品名「KE−551−U」、信越化学工業社製)及び加硫剤(商品名「C−8A」、信越化学工業社製)からなるシリコーンゴム組成物の所定量をコンプレッション成形金型に注入した後、上型を閉じ成形温度175℃、加硫時間300sec、成形圧力20MPaの条件で予め環状の溝部を含む成形品を得た。続いてビク型を用いて成形品にスリット部8、製品外形部を打ち抜いてニードルレスコネクタ用弁部材5Aを得た。このときスリット8及び製品外形は同時に打ち抜いても別工程でもよい。
各寸法は、以下のとおりである。
外形寸法φ10mm、厚み1.5mm、スリット幅4mm、応力分散部9Bとしての環状溝部の幅1.5mm、この溝部の深さ0.3mm。
次いで、ポリカーボネート樹脂を用いて、内径が9.9mmで深さが1.0mmの弁部材保持部15を備えた、図1に示すニードルレスコネクタ管4を作製した。
この弁部材保持部15にニードルレスコネクタ用弁部材5Aを収納してニードルレスコネクタ1を製造した。
(比較例1)
以下のようにして、応力分散部のない弁部材及びニードルレスコネクタを製造した。
シリコーン生ゴム(メチルビニルポリシロキサン、商品名「KE−551−U」、信越化学工業社製)及び加硫剤(商品名「C−8A」、信越化学工業社製)からなるシリコーンゴム組成物の所定量をコンプレッション成形金型に注入した後、上型を閉じ成形温度175℃、加硫時間300sec、成形圧力20MPaの条件で表面、裏面共にフラットな成形品を得た。続いてビク型を用いて成形品にスリット部、製品外形部を打ち抜いてニードルレスコネクタ用弁部材を得た。
各寸法は、以下のとおりである。
外形寸法φ10mm、厚み1.5mm、スリット幅4mm
次いで、ポリカーボネート樹脂を用いて、内径が9.9mmで深さが1.0mmの弁部材保持部15を備えた、図1に示すニードルレスコネクタ管4を作製した。
この弁部材保持部15にニードルレスコネクタ用弁部材を収納してニードルレスコネクタを製造した。
(再シール性の評価)
以下のようにして製造した各ニードルレスコネクタのシール性を評価した。
具体的には、ニードルレスコネクタ管4の弁部材保持部15に収納したニードルレスコネクタ用弁部材のスリットにシリンジルアーを200回挿抜させて、スリット端部に亀裂が発生したかどうかを目視にて確認した。
また、耐圧試験としてコネクタ内に水を徐々に充填させて圧力を加え、弁部材のスリット部から水漏れした時点での圧力値を読み取った。
その結果、実施例1及び2のニードルレスコネクタ用弁部材は、挿抜200回後でもスリット端部に亀裂が確認されなかった。耐圧試験の結果は130kPaを示した。
一方、比較例1のニードルレスコネクタ用弁部材は115回でスリットの端部に亀裂が確認された。その時の耐圧試験の結果は83kPaであった。
1 ニードルレスコネクタ
4 ニードルレスコネクタ管
5A、5B、5C、5D 弁部材(ニードルレスコネクタ用弁部材)
8 スリット
9A、9B、9C、9D 応力分散部
9a、9c 有底穴
9b、9d 溝
11 第1の接続口
12 第2の接続口
13 第3の接続口
14 流路
15 弁部材保持部

Claims (4)

  1. ニードルレスコネクタに用いられる、シリコーンゴム製の弁部材であって、
    厚さ方向に貫通するスリットと、該スリットの長さ方向の端部に応力分散部とを有し、
    該応力分散部は、前記弁部材の両表面それぞれから厚さ方向に凹設された1対の凹部からなることを特徴とする弁部材。
  2. 前記凹部が、有底穴又は溝であることを特徴とする請求項1に記載の弁部材。
  3. 前記溝が、円弧状又は環状であることを特徴とする請求項2に記載の弁部材。
  4. 管体を接続可能な少なくとも2つの接続口、これらの接続口を連通する流路、及び、第1の前記接続口の近傍に配置された弁部材収納部を有するニードルレスコネクタ管と、前記弁部材収納部に収納された請求項1〜3のいずれか1項に記載の弁部材とを備えたニードルレスコネクタ。
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