JP2015183746A - 一方向クラッチ - Google Patents
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Abstract
【課題】回転伝達時の伝達トルクが大きく、相手部材間の偏心が抑制され、空転時の摩擦トルクが小さく、耐久性に優れた一方向クラッチを提供する耐久性に優れた一方向クラッチを提供する。【解決手段】保持器40と、前記保持器40に保持され、周方向に一定間隔に配置される複数の係合部材30を有し、径の異なる一対の相手部材10,20の間で、空転、および回転の伝達を行う一方向クラッチ1であって、前記保持器40は、軸線方向両端部に一対の円盤部43,45を有し、一方の前記円盤部43は、径方向内方に縮径し、他方の前記円盤部45は、径方向外方に拡径し、いずれか一方の前記円盤部43の径方向端部と、一方の前記相手部材20の間に転がり軸受50が装着され、他方の前記円盤部45の径方向端部は、他方の前記相手部材10に接して相対回転不能に配置された。【選択図】図1
Description
本発明は、一方向クラッチに係り、より詳しくは、外周にカム面を持つスプラグを用いた一方向クラッチに関する。
外周にカム面を持つスプラグを用いたスプラグ式一方向クラッチは、外周に内輪軌道を持つ内輪部材と、内周に外輪軌道を持つ外輪部材、の間に複数の前記スプラグが配置され、前記内輪部材と前記外輪部材である両相手部材の間で、一方向にのみの回転を伝達する機能を有している。前記両相手部材の間で回転を伝達する場合、前記スプラグは、前記内輪軌道および前記外輪軌道と前記カム面が噛合う方向に傾き、噛合い状態となる。
空転状態においては、前記スプラグは、前記内輪軌道および前記外輪軌道と前記カム面の噛合いを解除する方向に傾き、前記スプラグのカム面と、前記内輪軌道または前記外輪軌道とは、滑りを伴う状態で接触している。また、空転時においては、前記両相手部材の間に偏心が生じることがあり、この偏心によって前記内輪軌道および前記外輪軌道の間隔が小さくなる範囲に位置する、前記スプラグに、接触力が作用することがある。
前記両相手部材の間の偏心が大きくなると、前記内輪軌道または前記外輪軌道と前記スプラグのカム面の間の接触力が大きくなり、前記カム面の摩耗が増大し、スプラグ式一方向クラッチの耐久性は低下する。
空転状態における、前記両相手部材との間の偏心を押さえるため、円周上複数のスプラグの間に複数のブロックベアリングを配置したスプラグ式一方向クラッチがある。(特許文献1参照)
空転状態における、前記両相手部材との間の偏心を押さえるため、円周上複数のスプラグの間に複数のブロックベアリングを配置したスプラグ式一方向クラッチがある。(特許文献1参照)
しかしながら、特許文献1に記載のスプラグ式一方向クラッチは、複数のスプラグの間に複数のブロックベアリングが配置されるため、スプラグの個数が少なく、従来のスプラグ式一方向クラッチにくらべ、回転伝達時の伝達トルクが小さい。また、前記ブロックベアリングは、前記内輪軌道または前記外輪軌道の前記スプラグとの接触面に滑りを伴って接触するため、空転時の摩擦トルクが大きく、さらに、前記内輪軌道または前記外輪軌道の損傷による、回転伝達の障害が発生することがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、回転伝達時の伝達トルクが大きく、相手部材間の偏心が抑制され、空転時の摩擦トルクが小さく、耐久性に優れた一方向クラッチを提供することを目的としている。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、保持器と、前記保持器に保持され、周方向に一定間隔に配置される複数の係合部材を有し、径の異なる一対の相手部材の間で、空転、および回転の伝達を行う一方向クラッチであって、前記保持器は、軸線方向両端部に一対の円盤部を有し、一方の前記円盤部は、径方向内方に縮径し、他方の前記円盤部は、径方向外方に拡径し、いずれか一方の前記円盤部の径方向端部と、一方の前記相手部材の間に転がり軸受が装着され、他方の前記円盤部の径方向端部は、他方の前記相手部材に接して相対回転不能に配置されたことである。
本発明の構成によれば、空転状態において、一対の相手部材の間で偏心が生じたとき、両相手部材の間で、前記保持器の、一対の前記円盤部のうち、一方の前記円盤部の径方向端部が、前記転がり軸受を介して、一方の前記相手部材に当接し、他方の前記円盤部の径方向端部が、他方の前記相手部材に接して配置されているため、両相手部材の相対的な偏心が抑制される。この結果、偏心量の増大による、摩擦トルクの増加が抑制され、前記係合部材や、一方の前記相手部材の摩耗が減少する。
また、前記転がり軸受は、転がりで接触するため、前記相手部材と前記係合部材が滑り接触する従来の一方向クラッチにくらべ、空転時の摩擦トルクが小さい。さらに、前記転がり軸受は、前記相手部材の前記係合部材との接触面と離れた面で接触するため、前記相手部材の前記係合部材との接触面に損傷が生じることが無い。
また、前記転がり軸受は、前記相手部材の軸線方向に前記係合部材と離れた位置に配置されるため、前記係合部材の個数が制限される事がなく、回転伝達時において、大きな伝達トルクを確保することができる。
上記の課題を解決するため、請求項2に係る発明の構成上の特徴は、前記転がり軸受は、複数の転動体と、複数のポケットに前記複数の転動体を保持するケージを有し、前記複数の転動体は、前記保持器の前記径方向端部と前記相手部材に接して転動することである。
本発明の構成によれば、前記転がり軸受において、前記ケージに一体的に保持された複数の転動体は、軌道輪を介さず、前記ケージの前記径方向端部と、前記相手部材に直接接して転がるため、前記転がり軸受は非常に小型かつ、簡単な構造となる。
上記の課題を解決するため、請求項3に係る発明の構成上の特徴は、前記ケージは、円周上1箇所の切割りと、前記保持器の径方向端部を挟んで前記複数のポケットの軸線方向l両側に径方向に突出する2個の円環状のフランジを有することである。
本発明の構成によれば、前記ケージは円周上1箇所に切割りを有するため、円周方向の弾性変形が容易である。複数の転動体を一体的に保持した前記ケージを円周方向に縮径、または拡径して、前記保持器の前記径方向端部をまたぎ、前記転がり軸受の前記保持器へ組込むことが可能である。
さらに、前記保持器に組込まれた前記転がり軸受は、弾性によって、拡径、または縮径して、前記複数の転動体が、前記保持器の前記径方向端部に密着して、保持される。さらに、径方向に突出する2個の円環状の前記フランジが前記径方向端部を挟みこむことにより、前記転がり軸受の前記保持器からの脱落が防止され、前記転がり軸受が組込まれた前記保持器の取扱いは、非常に容易である。
上記の課題を解決するため、請求項4に係る発明の構成上の特徴は、前記ケージの素材は、合成樹脂製であることである。
本発明の構成によれば、金属性のケージにくらべ、ケージが軽量である。さらに、金属性のケージにくらべ、弾性が高く、変形し易いため、前記転がり軸受の前記保持器への組込みが容易である。
本発明によれば、回転伝達時の伝達トルクが大きく、相手部材間の偏心が抑制され、空転時の摩擦トルクが小さく、耐久性に優れた一方向クラッチを提供することができる。
この発明の実施の形態の一方向クラッチを、以下図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態の一方向クラッチの断面図である。
図2は本発明の実施形態の一方向クラッチの側面図であり、図1のA矢視である。
第1の実施形態の一方向クラッチ1は、例えば、自動車のトルクコンバータ等に組み付けられるものである。図1、図2に示すように、一方向クラッチ1は、径の異なる一対の相手部材の間に配置される、鋼材からなる係合部材としての複数のスプラグ30と、複数のスプラグ30を一定間隔に保持する保持器40と、保持器40の内周44に装着され、転動体としての複数の円筒ころ51を有する転がり軸受50と、バネ部材60と、を備えている。
図2は本発明の実施形態の一方向クラッチの側面図であり、図1のA矢視である。
第1の実施形態の一方向クラッチ1は、例えば、自動車のトルクコンバータ等に組み付けられるものである。図1、図2に示すように、一方向クラッチ1は、径の異なる一対の相手部材の間に配置される、鋼材からなる係合部材としての複数のスプラグ30と、複数のスプラグ30を一定間隔に保持する保持器40と、保持器40の内周44に装着され、転動体としての複数の円筒ころ51を有する転がり軸受50と、バネ部材60と、を備えている。
径の異なる一対の相手部材のうち、径の小さい一方の相手部材である内輪部材20は、外周に内輪軌道21を有し、この内輪部材20の外周側に配置された径の大きい他方の相手部材である外輪部材10は、内周に外輪軌道11を有する。
複数のスプラグ30は、中間部に、くびれた部分を有する、ひょうたん形の形状で、くびれた部分より内輪部材側の外周には、カム面31が形成されている。スプラグ30は鋼材の引抜き加工で成型され、熱処理で硬化されたあと、バレルによって仕上げられている。
保持器40は、スプラグ30を周方向に一定間隔で保持するもので、鋼板からなる環体である。保持器40は、円筒部42と、円筒部42の軸線方向両端部に一対の円盤部を有し、一方の円盤部である内円盤部43は、一方側端部から径方向内方に、他方の円盤部である外円盤部45は、他方側端部から径方向外方に延在している。円筒部42の軸線方向中央には、複数のスプラグ30を保持する複数のポケット41が周方向一定間隔に形成されている。
保持器40の内円盤部43の径方向端部である内周44は、複数の円筒ころ51と接する転走面として、所定の硬さに硬化され、所定の粗さに仕上げられている。保持器40の内周44の直径は、転がり軸受50に組込まれた複数の円筒ころ51の内接円径が、内輪部材2の内輪軌道21の直径より僅かにおおきくなるよう所定の寸法に形成されている。
保持器40の外円盤部45は、径方向端部である外周46を外輪部材10の外輪軌道11に圧入されて、保持器40および複数のスプラグ30は、外輪部材10と相対回転不能に拘束されている。
保持器40の外円盤部45は、径方向端部である外周46を外輪部材10の外輪軌道11に圧入されて、保持器40および複数のスプラグ30は、外輪部材10と相対回転不能に拘束されている。
転がり軸受50は、軸受鋼等の鋼材からなる転動体としての複数の円筒ころ51と、ケージ52とからなる。ケージ52は、円筒ころ51を周方向に沿って所定間隔で保持するもので、強化ポリアミド樹脂等の合成樹脂からなる環体で円周方向1箇所に切割り56を有している。ケージ52は、円筒部53と、円筒部53の軸線方向両端部から径方向外方に延びる一対のフランジ部54と、を有している。
切割り56の円周方向の幅は、ケージ52を周方向に捩り、縮径したとき、フランジ部54の外周が、保持器40の内円盤部43の内周44を通過できる寸法に形成されている。一対のフランジ部54の軸線方向の間隔は、保持器40の内円盤部43の幅よりわずかに大きい。
また、円筒部53の軸線方向中央には、複数の円筒ころ51を保持する四角形の複数のポケット55が周方向等間隔に形成されている。複数のポケット55は半径方向両端部の円周方向の幅が、円筒ころ51の直径より小さく形成さている。複数の円筒ころ51は、圧入によって、複数のポケット55にそれぞれ収容され、転がり軸受50を構成している。
また、円筒部53の軸線方向中央には、複数の円筒ころ51を保持する四角形の複数のポケット55が周方向等間隔に形成されている。複数のポケット55は半径方向両端部の円周方向の幅が、円筒ころ51の直径より小さく形成さている。複数の円筒ころ51は、圧入によって、複数のポケット55にそれぞれ収容され、転がり軸受50を構成している。
転がり軸受50は、ケージ52を周方向捩って縮径し、一方の円盤部54の外周が、保持器40の内円盤部43の内周44を通過したあと、ケージ52の弾性で拡径する。拡径した転がり軸受50は、複数の円筒ころ51の転動面56が、保持器40の内周44に接し、両フランジ部54が保持器40の内円盤部43を挟み込む状態で、保持器40に相対回転可能に保持されている。このとき、転がり軸受50の複数の円筒ころ51の内接円径は内輪軌道21の直径より僅かに大きい。
バネ部材60は、保持器40の径方向内方に配置されており、複数の舌部61を有し、各舌部61が、各スプラグ30を内輪軌道21、外輪軌道11に対して噛合わせる方向に付勢している。
図1、図2に基づき、本発明の実施形態の一方向クラッチの構造の特徴について説明する。
転がり軸受50のケージ52は強化ポリアミド樹脂等の合成樹脂製であり、円周方向1箇所に切割り56を有している。強化ポリアミド樹脂等の合成樹脂製は、金属製にくらべ、弾性率が高く、周方向の捩りによる縮径が容易で、保持器40の内円盤部43の内周44に組込み易い。
転がり軸受50のケージ52は強化ポリアミド樹脂等の合成樹脂製であり、円周方向1箇所に切割り56を有している。強化ポリアミド樹脂等の合成樹脂製は、金属製にくらべ、弾性率が高く、周方向の捩りによる縮径が容易で、保持器40の内円盤部43の内周44に組込み易い。
さらに、ケージ52は組込まれたあと、弾性によって拡径することにより、円筒ころ51の転動面56が、保持器40の内周44に接し、両フランジ部54が保持器40の内円盤部43を挟み込む状態で、転がり軸受50は保持器40確実に保持されている。
又、転がり軸受50は円筒ころ51が専用の軌道輪を介さず、保持器40の内周44と、内輪軌道21に直接接して転がるため、転がり軸受50は非常に小型かつ、簡単な構造となっている。
又、転がり軸受50は円筒ころ51が専用の軌道輪を介さず、保持器40の内周44と、内輪軌道21に直接接して転がるため、転がり軸受50は非常に小型かつ、簡単な構造となっている。
つぎに、図1、図2に基づき、本発明の実施形態の一方向クラッチの作用について説明する。
一方向クラッチ1では、内輪部材20が外輪部材10に対して相対的に一方向(図2の矢印A方向)に回転することにより、スプラグ30が内輪軌道21及び外輪軌道11に噛合う方向に傾き、内輪部材20と外輪部材10の間で回転の伝達を行う、回転伝達状態となる。このとき、スプラグ30と内輪軌道21はカム面32で接している。
一方向クラッチ1では、内輪部材20が外輪部材10に対して相対的に一方向(図2の矢印A方向)に回転することにより、スプラグ30が内輪軌道21及び外輪軌道11に噛合う方向に傾き、内輪部材20と外輪部材10の間で回転の伝達を行う、回転伝達状態となる。このとき、スプラグ30と内輪軌道21はカム面32で接している。
内輪部材20が外輪部材10に対して相対的に他方向(図2の矢印B方向)に回転した場合は、内輪部材20の回転に伴い、スプラグ30に、内輪軌道21及び外輪軌道11に噛合う方向と逆方向(図2の矢印C方向)に傾く力が働き、スプラグ30と内輪軌道21及び外輪軌道11との噛合いが解除されることにより、回転伝達状態から、空転状態への切替えがおこなわれる。
空転状態においては、バネ部材60がスプラグ30を内輪軌道21及び外輪軌道11に噛合わせる方向に押付けている。しかし、内輪部材20の回転に伴い、スプラグ30は、内輪軌道21および外輪軌道11との噛合いを解除する方向(図2の矢印C方向)に若干傾き、スプラグ30のカム面31が、内輪軌道21と滑りを伴う状態で接触する。
また、空転状態において、外輪部材10と内輪部材20の間に偏心が生じることがある。この偏心によって内輪軌道21と外輪軌道11の間隔が小さくなる範囲が生じ、この範囲に位置する、スプラグ30は、図2に示すように、噛合いを解除する方向(図2の矢印C方向)にさらに傾く。外輪部材10と内輪部材20の間の偏心が大きい場合は、カム面31と内輪軌道21の間には、大きな接触力を伴う滑りが生じる。
しかし、本発明の実施形態の一方向クラッチ1においては、保持器40の外円盤部45が、外輪部材10の外輪軌道11に圧入され、保持器40の内円盤部43の内周と内輪部材20の間に、転がり軸受50が、配置されている。転がり軸受50の複数の円筒ころ51の内接円径と、内輪軌道21の間には僅かの隙間しか介在しないため、外輪部材10と内輪部材20の間の偏心は前記隙間より大きくなることはない。
また、内輪軌道21と、転がり軸受50の円筒ころ51とは転がりで接触するため、内輪軌道21とスプラグ30が滑り接触する従来の一方向クラッチにくらべ、空転時の摩擦トルクが小さい。この結果、空転状態での摩擦抵抗による、トルクの増加、発熱、スプラグ30の摩耗、が軽減される。
さらに、内輪軌道21と、転がり軸受50の円筒ころ51とは、内輪軌道21のスプラグとの接触面と離れた面で接触するため、内輪軌道21のスプラグとの接触面に損傷が生じることが無い。
さらに、内輪軌道21と、転がり軸受50の円筒ころ51とは、内輪軌道21のスプラグとの接触面と離れた面で接触するため、内輪軌道21のスプラグとの接触面に損傷が生じることが無い。
このように、本発明の実施形態の一方向クラッチは、回転伝達時の伝達トルクが大きく、相手部材間の偏心が抑制され、空転時の摩擦トルクが小さく、耐久性に優れた一方向クラッチを提供することができる。
本発明の実施形態では、転がり軸受50のケージ52は、強化ポリアミド等の樹脂製であるが、本発明の他の実施形態においては、転がり軸受50のケージ52は鋼板等他の素材で形成されていてもよい。
本発明の実施形態では、転がり軸受50のケージ52は、円周上1箇所の切割り56と、軸線方向両側に径方向に突出する2個の円環状のフランジ54を有する形状であるが、本発明の他の実施形態においては、転がり軸受50のケージ52は、円周上に連続した環体で、軸線方向一方側に外径方向に突出する1個の円環状のフランジ54と、軸線方向他方側に円周上数箇所に配置され、外径方向に突出した複数の保持用爪等他の、保持手段を有する形状であってもよい。
前記複数の保持用爪は、転がり軸受50を、保持器40に保持する手段であり、前記複数の保持用爪を内径方向に収縮し、前記保持用爪を先方に、ケージ52が、保持器40の内周44を、軸線方向に貫通した後、前記複数の保持用爪は径方向外方に拡張し、転がり軸受50は保持器40に保持される。
本発明の実施形態では、転がり軸受50は、転動体として複数の円筒ころ30を有しているが、本発明の他の実施形態においては、転がり軸受50は、転動体として複数の玉を有していてもよい。
本発明の実施形態では、転がり軸受50は転動体としての複数の円筒ころと、ケージ52のみを有しているが、本発明の他の実施形態においては転がり軸受50は、転動体とケージ52に加え、前記転動体が転走する軌道輪等を有する、他の形式の転がり軸受であってもよい。
本発明の実施形態では、外輪部材10と、複数のスプラグ30を保持する保持器40との相対回転が防止されているが、本発明の他の実施形態においては、内輪部材20と、複数のスプラグ30を保持する保持器40との相対回転が防止されていてもよい。
本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは当然である。
1 ‥ 一方向クラッチ
10 ‥ 外輪部材(相手部材)
20 ‥ 内輪部材(相手部材)
30 ‥ スプラグ(係合部材)
40 ‥ 保持器
41、42 ‥ 円盤部
50 ‥ 転がり軸受
51 ‥ 円筒ころ(転動体)
52 ‥ ケージ
54 ‥ フランジ
56 ‥ 切割り
10 ‥ 外輪部材(相手部材)
20 ‥ 内輪部材(相手部材)
30 ‥ スプラグ(係合部材)
40 ‥ 保持器
41、42 ‥ 円盤部
50 ‥ 転がり軸受
51 ‥ 円筒ころ(転動体)
52 ‥ ケージ
54 ‥ フランジ
56 ‥ 切割り
Claims (4)
- 保持器と、前記保持器に保持され、周方向に一定間隔に配置される複数の係合部材を有し、径の異なる一対の相手部材の間で、空転、および回転の伝達を行う一方向クラッチであって、
前記保持器は、軸線方向両端部に一対の円盤部を有し、一方の前記円盤部は、径方向内方に縮径し、他方の前記円盤部は、径方向外方に拡径し、いずれか一方の前記円盤部の径方向端部と、一方の前記相手部材の間に転がり軸受が装着され、他方の前記円盤部の径方向端部は、他方の前記相手部材に接して相対回転不能に配置されたことを特徴とする一方向クラッチ。 - 前記転がり軸受は、複数の転動体と、複数のポケットに前記複数の転動体を保持するケージを有し、前記複数の転動体は、前記保持器の前記径方向端部と前記相手部材に接して転動することを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチ。
- 前記ケージは、円周上1箇所の切割りと、前記保持器の径方向端部を挟んで前記複数のポケットの軸線方向両側に径方向に突出する2個の円環状のフランジを有することを特徴とする請求項2に記載の一方向クラッチ。
- 前記ケージは、合成樹脂製であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の一方向クラッチ。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014059876A JP2015183746A (ja) | 2014-03-24 | 2014-03-24 | 一方向クラッチ |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP (1) | JP2015183746A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN111677761A (zh) * | 2020-06-28 | 2020-09-18 | 瓦房店轴承集团国家轴承工程技术研究中心有限公司 | 带有l型保持架的转盘轴承 |
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2014
- 2014-03-24 JP JP2014059876A patent/JP2015183746A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111677761A (zh) * | 2020-06-28 | 2020-09-18 | 瓦房店轴承集团国家轴承工程技术研究中心有限公司 | 带有l型保持架的转盘轴承 |
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