以下に、本発明の実施の形態による撮像素子の一例について図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による撮像素子の一例についてその構成を示す図である。
図示の撮像素子は、例えば、デジタルカメラなどの撮像装置で用いられる。この撮像素子は、例えば、CMOSイメージセンサであり、2次元マトリックス状に配列された複数の画素部10aを有している。つまり、画素部10aは、m行×n列(mおよびnは、それぞれ2以上の整数)に配列されている。なお、図示の例ではn=3である。
垂直出力線12が列毎に配置され、この垂直出力線12には画素部10aから画素信号が出力される。画素部10aは、列方向において複数のグループに分けられており(図示の例では、4つの画素部10aが1つのグループとなる)、画素部10aは、グループ毎に接続部11を介して垂直出力線12に接続されている。
接続部11は、グループ出力線111および第2の選択トランジスタ112を有しており、グループ出力線111によってグループ内の画素部10aが互いに接続されている。そして、グループ出力線111は、第2の選択トランジスタ112によって垂直出力線12に接続されている。なお、図示の例では、第2のトランジスタ112は、第4行目、第8行目、および第n行目に位置付けられている。
図示のように、垂直出力線12には定電流源13および列回路14が接続され、列回路14には水平走査回路18が接続されている。さらに、列回路14は、水平出力線15を介して出力アンプ16に接続され、水平走査回路18の制御によって、列回路14は、順次画像信号を水平出力線15を介して出力アンプ16に出力する。
垂直走査回路17は、後述するようにして、画素部10aの読み出し制御を行うとともに、第2の選択トランジスタ112をオンオフ制御する。つまり、垂直走査回路17は、リセット信号(リセットパルス)PRES、転送信号(転送パルス)PTX、および第1の選択信号(第1の選択パルス)PSEL1によって駆動制御されて、画素信号を出力する。また、垂直走査回路18は、第2の選択信号(第2の選択パルス)PSEL2によって第2の選択トランジスタ112をオンオフ制御する。
図示の例では、第n行目に位置する画素部10aに与えられるリセットパルスPRES、転送パルスPTX、および第1の選択パルスPSEL1は、それぞれリセットパルスPRES_n、転送パルスPTX_n、および第1の選択パルスPSEL1_nで示されている。また、第n行目に位置する第2の選択トランジスタ112に与えられる第2の転送パルスPSEL2は、第2の選択パルスPSEL2_n/4で示されている。なお、列回路14については既知であるので、ここでは説明を省略する。
図2は、図1に示す画素部10aの構成についてその一例を示す図である。
画素部10aは、入射光に応じた信号電荷を蓄積する光電変換部であるフォトダイオード(PD)101を備えている。PD101には、転送トランジスタ103を介してフローティングディフュージョン(FD)102が接続されている。転送トランジスタ(電荷転送部)103は、転送パルスPTXによってオンオフされ、転送トランジスタ103がオンの際に、PD101から信号電荷がFD102に与えられる。そして、FD102は、信号電荷を電圧に変換する。つまり、FD102は、電荷電圧変換部である。
さらに、FD102には、リセットトランジスタ(リセット部)104を介して電源電圧VDDに接続されており、リセットトランジスタ104は、リセットパルスPRESによってオンオフされる。リセットトランジスタ104がオンとなると、FD102がリセットされる。
さらに、電源電圧VDDには、増幅トランジスタ(増幅部)105が接続され、この増幅トランジスタ105には、第1の選択トランジスタ(第1の選択スイッチ部)106が接続されている。増幅トランジスタ105は、FD102の電圧に応じた電気信号(画素信号)を出力し、第1の選択トランジスタ106は、第1の選択パルスPSEL1によってオンオフされる。そして、第1の選択トランジスタ106がオンすると、画素部10aから画素信号が垂直出力線12に出力される。つまり、第1の選択トランジスタ106は選択的に画素信号を垂直出力線12に出力する。
なお、図示の例では、転送トランジスタ103、リセットトランジスタ104、増幅トランジスタ105、および第1の選択トランジスタ106の各々はn型のMOSトランジスタである。
図2においては、転送トランジスタ103のゲートに垂直走査回路17から転送パルスPTXが与えられ、リセットトランジスタ104のゲートに垂直走査回路17からリセットパルスPRESが与えられる。そして、第1の選択トランジスタ106のゲートに垂直走査回路18から第1の選択パルスPSEL1が与えられる。
図3は、図1に示す撮像素子の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。
読み出し制御の際、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_1、PSEL1_2、PSEL1_3、およびPSEL1_4を順にハイレベル(Hレベル)として、1グループ目の第1行目、第2行目、第3行目、および第4行目の画素部10aを選択する。この際、垂直走査回路17は、第1の選択パルスSEL1_1をHレベルとしてから第1の選択パルスPSEL1_4をローレベル(Lレベル)とするまで、第2の選択パルスPSEL2_1をHレベルとする。
つまり、垂直走査回路17は、グループ出力線111を介して接続された第1行目から第4行目までの画素部10aの全てから画素信号が垂直出力線12に出力されるまで第2の選択トランジスタ112をオンすることになる。
その後、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_1をLレベルとして、第1の選択パルスPSEL1_5、PSEL1_6、PSEL1_7、およびPSEL1_8を順にHレベルとして、2グループ目の第5行目、第6行目、第7行目、および第8行目の画素部10aを選択する。この際には、垂直走査回路17は、第1の選択パルスSEL1_5をHレベルとしてから第1の選択パルスPSEL1_8をLレベルとするまで、第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルとする。
以後同様にして、3グループ目からn/4グループ目までについて、垂直走査回路17は、第1の選択パルスおよび第2の選択パルスのタイミング制御を行う。
具体的に説明すると、時刻(タイミングともいう)T1において、垂直走査回路17は、第1行目の画素部10aに対応する第1の選択パルスPSEL1_1をHレベルとする。さらに、タイミングT1において、垂直走査回路17は、1グループ目に対応する第2の選択パルスPSEL2_1をHレベルとする。これによって、第1行目の画素部10aは、グループ出力線111を介して垂直出力線12に接続される。
この際には、第2の選択パルスPSEL2_1を除く他の第2の選択パルスはLレベルであるので、グループ接続線111を介して、第2の選択パルスPSEL2_1によってオンされた第2の選択トランジスタ112に接続された第1の選択トランジスタ106のみが垂直出力線12に接続されることになる。そして、他の第1の選択トランジスタ106は、垂直出力線12から切り離されることになる。
タイミングT2において、垂直走査回路17は、リセットパルスPRES_1をHレベルとする。これによって、画素部10aのFD102の電位がリセットされる。
タイミングT3において、垂直走査回路17は、リセットパルスPRES_1をLレベルとする。これによって、FD102の電圧に応じて増幅トランジスタ105から第1の選択トランジスタ106、グループ出力線111、第2の選択トランジスタ112を介して垂直出力線12にリセット後のFD102の浮遊電位信号(電気信号)が出力される。そして、当該浮遊電位信号は列回路14に入力される。
タイミングT4〜T5において、垂直走査回路17は、転送パルスPTX_1をHレベルとする。これによって、画素部10aでは、転送トランジスタ103がオンする。そして、PD101に蓄積された信号電荷がFD102に送られて、当該電荷に応じた画素信号が垂直出力線12に出力される。
タイミングT5において、転送パルスPTX_1がLレベルとなると、転送トランジスタ103がオフする。これによって、FD102はその電圧を保持する。転送トランジスタ103の動作と並行して、リセット動作の際に垂直出力線12に接続される寄生容量に蓄積された電荷が、選択された行の画素部10aから出力される画素信号に応じた電圧まで定電流源13によって放電される。
この際には、垂直出力線12に接続された寄生容量が小さい程速く電圧が安定する。垂直出力線12の電圧が安定した後、列回路14によって画素信号とリセット後の浮遊電位信号とに応じた電位差が水平出力線15に順次出力されて、出力アンプ16を介して画像信号として出力される。
タイミングT6において、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_1をLとして、第1行目の画素部10aを垂直出力線12から切り離す。
タイミングT7〜T24においては、タイミングT1〜T6のタイミング制御と同様にして、第1の選択パルスPSEL1_2〜PSEL1_4、リセットパルスPRES_2〜PRES_4、および転送パルスPTX_2がタイミング制御されて、第2行目、第3行目、および4行目の画素部10aの読み出しが行われる。
タイミングT24において、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_4をLレベルとするとともに、第2の選択パルスPSEL2_1をLレベルとする。これによって、第2の選択トランジスタ112がオフし、選択トランジスタ106が垂直出力線12から切り離される。
タイミングT25において、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルとする。そして、タイミングT25〜T48において、2グループ目について、つまり、第5行目〜第8行目の画素部10aについて、タイミングT1〜T24と同様にして読み出し制御が行われる。これによって、第5行目〜第8行目の画素部10aの画像信号がグループ出力線111を介して垂直出力線12に出力される。タイミングT48において、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルとする。
タイミングT49においては、垂直走査回路17は、3グループ目に対応する第2の選択パルスPSEL2_3をHレベルとして、前述のようにして、3グループ目について読み出し制御を行う。
以後同様にして、n/4グループ目まで読み出し制御が行われる。このようにして、グループ毎にその読み出しの際に第2の選択トランジスタ112をオンとして、画素部10aを垂直出力線12に接続する。そして、n/4グループ目の読み出し制御が終了すると、1フレームの読み出し動作が終了する。
このように、本発明の第1の実施形態では、グループ毎に第2の選択トランジスタ112、つまり、接続部11を介して垂直出力線12に接続する。そして、グループの各々においては、画素部10aに備えられた第1の選択トランジスタ106が順次第2の選択トランジスタ112に接続される。この結果、撮像素子の読み出し制御に当たって、垂直出力線12に接続される選択トランジスタの数が実質的に削減されることになって寄生容量を低減することができる。
図3に示す例においては、タイミングT5〜T6およびタイミングT11〜T12などにおいて、垂直出力線12の電圧が安定するまで待機する時間を短縮することができる。この結果、撮像素子の読み出し制御を高速化することができる。
さらに、読み出しの際に垂直出力線12に接続される選択トランジスタの数はいずれの行においても一定であるので、垂直出力線12が安定するまでに要する時間は読み出し制御を行う行に依存することがない。よって、複雑なタイミング制御によることなく撮像素子の読み出し制御を行うことができる。
なお、図3で説明した読み出し制御は、画素数が多く垂直出力線12に接続される第1の選択トランジスタの数が多いほど有効である。
さらに、図1に示す例では、列方向において4つの画素部10aの出力をグループ出力線111に接続して、グループ出力線111と垂直出力線12とを第2の選択トランジスタ112に接続する例について説明した。つまり、1つの第2の選択トランジスタ112に対して、4つの画素部10aが接続される例について説明した。図1に示す例は一例であって、グループ出力線111を介して第2の選択トランジスタ112に接続される画素部10aの数は図1に示す例に限らず、少なくとも2つの画素部10aをグループ出力線111を介して第2の選択トランジスタ112に接続するようにすればよい。
図4は、図1に示す撮像素子の読み出し制御の他の例を示すタイミングチャートである。
図4において、第1の選択パルスPSEL1_1〜PSEL1_8、リセットパルスPRES_1〜PRES_8、および転送パルスPTX_1〜PTX_8は、図3で説明したタイミングで垂直走査回路17から送出される。ここでは、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_1〜PSEL1_4のいずれかがHレベルの際に、第2の選択パルスPSEL2_1をHレベルとする。同様に、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_5〜PSEL1_8のいずれかがHレベルの際に、第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルとする。つまり、垂直走査回路17は、第1の選択PSEL1をHレベルとした際に、第2の選択パルスPSEL2をHレベルとして、読み出し制御を行う。
図5は、図1に示す撮像素子の読み出し制御のさらに他の例を示すタイミングチャートである。なお、図5においては、リセットパルスPRES_nおよび転送パルスPTX_nは、図3又は図4に示すタイミングで垂直走査回路17から送出されるので、省略されている。
ここでは、例えば、第1の選択パルスPSEL1_1をHレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_1およびPSEL2_2をHレベルとする。そして、第1の選択パルスPSEL1_4をLレベルとした際、垂直走査回路17は第2の選択パルスPSEL2_3をHレベルとする。その後、第1の選択パルスPSEL1_5をHレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_1をLレベルとする。
続いて、第1の選択パルスPSEL1_8をLレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_4をHレベルとする。その後、第1の選択パルスPSEL1_9をHレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_2をLレベルとする。
次に、第1の選択パルスPSEL1_12をLレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_5をHレベルとする。その後、第1の選択パルスPSEL1_13をHレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_3をLレベルとする。さらに、第1の選択パルスPSEL1_16をLレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_6をHレベルとする。
このように、垂直走査回路17は、次のグループの読み出しの前に、つまり、現在の読み出しグループにおいて最後の行の第1の選択トランジスタがオフとされると(次のグループにおいて最初の行の第1の選択トランジスタをオンする前に)、当該次のグループに対応する第2の選択トランジスタをオンとする。
このように読み出し制御を行うと、次のグループの読出し制御を直ちに行うことができる結果、高速に読み出しを行うことができる。
以上のように、本発明の第1の実施形態では。複雑なタイミング制御を必要とせず、しかも垂直出力線の寄生容量を低減させて高速に読み出しを行うことができる。
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態による撮像素子の一例について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態による撮像素子の一例についてその構成を示す図である。なお、図6において、図1に示す撮像素子と同一の構成要素および構成については同一の参照番号を付して説明を省略する。
図6に示す撮像素子は、一つのグループに複数の接続部11a〜11cが備えられている。そして、これら接続部11a〜11cは、それぞれグループ出力線111a〜111cおよび第2の選択トランジスタ112a〜112cを有している。
1グループ目に注目すると、接続部11aは、第1行目および第2行目の画素部10aに対応しており、接続部11cは第3行目および第4行目の画素部10aに対応している。そして、接続部11bは、これら接続部11aおよび11cを垂直出力線12に接続する。なお、他のグループにおいても接続部11a〜11cは、同様に配置されている。
図示の例では、グループの各々において、列方向の第1番目および第2番目の画素部10aは、グループ出力線111aによって接続されている。さらに、グループの各々において、列方向の第3番目および第4番目の画素部10aは、グループ出力線111cによって接続されている。
図示のように、第2の選択トランジスタ112aおよび112cは、グループ出力線111bによって接続されており、このグループ出力線11bは、第2の選択トランジスタ112bによって垂直出力線12に接続される。
垂直走査回路17は、第2の選択トランジスタ112aに第2の選択パルスPSEL2a_n/2−1を送って第2の選択トランジスタ112aをオンオフ制御する。同様に、垂直走査回路17は、第2の選択トランジスタ112bに第2の選択パルスPSEL2b_n/4を送って第2の選択トランジスタ112bをオンオフ制御する。また、垂直走査回路17は、第2の選択トランジスタ112cに第2の選択パルスPSEL2a_n/2を送って第2の選択トランジスタ112cをオンオフ制御する。
図7は、図6に示す撮像素子の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。なお、図7においては、リセットパルスPRES_nおよび転送パルスPTX_nは、図3又は図4に示すタイミングで垂直走査回路17から送出されるので、省略されている。
ここでは、例えば、1グループ目において、第1の選択パルスPSEL1_1をHレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2a_1およびPSEL2b_1をHレベルとする。そして、第1の選択パルスPSEL1_2をLレベルとした際、垂直走査回路17は第2の選択パルスPSEL2a_1をLレベルとする。その後、第1の選択パルスPSEL1_3をHレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2a_2をHレベルとする。そして、第1の選択パルスPSEL1_4をLレベルとした際、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2a_2およびPSEL2b−1をLレベルとする。
以下順次、垂直走査回路17は、1グループ目と同様にして、第1の選択パルスおよび第2の選択パルスのタイミングを制御して、撮像素子の読み出し制御を行う。
このようにして、垂直走査回路17は、1グループ目から順次読み出し制御を行うことになるが、グループの各々においては、まず第1番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオンするとともに、第2の選択トランジスタ112aおよび112bをオンする。これによって、第1番目の画素部10aから画素信号が垂直出力線12に送出される。
続いて、垂直走査回路17は、第1番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオフした後、第2番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオンする。これによって、第2番目の画素部10aから画素信号が垂直出力線12に送出される。そして、垂直走査回路17は、第2番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオフする。
次に、垂直走査回路17は、第3番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオンするとともに、第2の選択トランジスタ112cをオンする。これによって、第3番目の画素部10aから画素信号が垂直出力線12に送出される。
垂直走査回路17は、第3番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオフした後、第4番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオンする。これによって、第4番目の画素部10aから画素信号が垂直出力線12に送出される。その後、垂直走査回路17は、第4番目の画素部10aの第1の選択トランジスタ106をオフするとともに、第2の選択トランジスタ112cおよび112bをオフする。
このように、本発明の第2の実施形態では、グループの各々において、画素部を階層的に第2の選択トランジスタ112a〜112cによって垂直出力線12に接続する。これによって、読み出し動作が行われていない行の第2の選択トランジスタ112a又は112cを垂直出力線12から切り離して、垂直出力線12に繋がる寄生容量を削減することができる。
なお、図6に示す例では、2つの第2の選択トランジスタ112aおよび112cを第2の選択トランジスタ112bに接続するようにしたが、第2の選択トランジスタの数は図示の例に限定されず、階層的に画素部を垂直出力線に接続するようにすればよい。
[第3の実施形態]
続いて、本発明の第3の実施形態による撮像素子の一例について説明する。
図8は、本発明の第3の実施形態による撮像素子の一例についてその構成を示す図である。なお、図8において、図1又は図6に示す撮像素子と同一の構成要素および構成については同一の参照番号を付して説明を省略する。
図示の撮像素子は、前述の画素部10aとその構成が異なる画素部10bを備えている。画素部10bは、m行×n列(mおよびnは、それぞれ2以上の整数)に配列されている。なお、図示の例ではn=3である。
垂直出力線12が列毎に対応して配置され、この垂直出力線12には、画素部10bからの出力である画素信号が出力される。画素部10bは、列方向において複数のグループに分けられており(図示の例では、2つの画素部10bが1つのグループとなる)、画素部10bは、グループ毎に接続部11を介して垂直出力線12に接続されている。
図示の例では、第n行目に位置する画素部10bに与えられるリセットパルスPRES、転送パルスPTX、および第1の選択パルスPSEL1は、それぞれリセットパルスPRES_n、転送パルスPTX1_nおよびPTX2_n、および第1の選択パルスPSEL1_nで示されている。また、第n行目に位置する第2の選択トランジスタ112に与えられる第2の転送パルスPSEL2は、第2の選択パルスPSEL2_n/2で示されている。
図9は、図8に示す画素部10bの構成についてその一例を示す図である。なお、図9において、図2に示す画素部10aと同一の構成要素については同一の参照番号を付して説明を省略する。
図示の画素部10bは、2つのPD101aおよび101bを有しており、PD101aおよび101bは、それぞれ転送トランジスタ103aおよび103bを介してFD102に接続されている。そして、一方の転送トランジスタ103aには、垂直走査回路17から転送パルスPTX1が与えられ、他方の転送トランジスタ103bには、垂直走査回路17から転送パルスPTX2が与えられる。
図10は、図8に示す撮像素子の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。
タイミングT1において、垂直走査回路17は、第1行目の画素部10bに対応する第1の選択パルスPSEL1_1をHレベルとする。さらに、タイミングT1において、垂直走査回路17は、1グループ目に対応する第2の選択パルスPSEL2_1をHレベルとする。これによって、第1行目の画素部10bは、グループ出力線111および第2の選択トランジスタ112を介して垂直出力線12に接続される。
タイミングT2において、垂直走査回路17は、リセットパルスPRES_1をHレベルとする。これによって、画素部10bのFD102の電位がリセットされる。タイミングT3において、垂直走査回路17は、リセットパルスPRES_1をLレベルとする。これによって、FD102の電圧に応じて増幅トランジスタ105から第1の選択トランジスタ106、グループ出力線111、第2の選択トランジスタ112を介して垂直出力線12にリセット後のFD102の浮遊電位信号(電気信号)が出力される。そして、当該浮遊電位信号は、列回路14に入力される。
タイミングT4〜T5において、垂直走査回路17は、転送パルスPTX1_1をHレベルとする。これによって、画素部10bでは、転送トランジスタ103aがオンする。そして、PD101aに蓄積された信号電荷がFD102に送られて、当該電荷に応じた画素信号が垂直出力線12に出力される。
タイミングT5において、転送パルスPTX1_1がLレベルとなると、転送トランジスタ103aがオフする。これによって、FD102はその電圧を保持する。転送トランジスタ103aの動作と並行して、リセット動作の際に垂直出力線12に接続される寄生容量に蓄積された電荷が、選択された行の画素部10bから出力される画素信号に応じた電圧まで定電流源13によって放電される。
垂直出力線12の電圧が安定した後、列回路14によって画素信号とリセット後の浮遊電位信号とに応じた電位差が水平出力線15に順次出力されて、出力アンプ16を介して画像信号として出力される。
タイミングT8において、垂直走査回路17は、リセットパルスPRES_1をHレベルとする。これによって、画素部10bのFD102の電位がリセットされる。タイミングT9において、垂直走査回路17は、リセットパルスPRES_1をLレベルとする。これによって、FD102の電圧に応じて増幅トランジスタ105から第1の選択トランジスタ106、グループ出力線111、第2の選択トランジスタ112を介して垂直出力線12にリセット後のFD102の浮遊電位信号が出力される。そして、当該浮遊電位信号は列回路14に入力される。
タイミングT10〜T11において、垂直走査回路17は、転送パルスPTX2_1をHレベルとする。これによって、画素部10bでは、転送トランジスタ103bがオンする。そして、PD101bに蓄積された信号電荷がFD102に送られて、当該電荷に応じた画素信号が垂直出力線12に出力される。
タイミングT11において、転送パルスPTX2_1がLレベルとなると、転送トランジスタ103bがオフする。これによって、FD102は、その電圧を保持する。転送トランジスタ103bの動作と並行して、リセット動作の際に垂直出力線12に接続される寄生容量に蓄積された電荷が、選択された行の画素部10bから出力される画素信号に応じた電圧まで定電流源13によって放電される。
垂直出力線12の電圧が安定した後、列回路14によって画素信号とリセット後の浮遊電位信号とに応じた電位差が水平出力線15に順次出力されて、出力アンプ16を介して画像信号として出力される。
タイミングT12において、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_1をLとして、第1行目の画素部10bを垂直出力線12から切り離す。
タイミングT13〜T24においては、タイミングT1〜T6のタイミング制御と同様にして、第1の選択パルスPSEL1_2、リセットパルスPRES_2、および転送パルスPTX1_2およびPTX2_2がタイミング制御されて、第2行目の画素部10bの読み出しが行われる。
タイミングT24において、垂直走査回路17は第1の選択パルスPSEL1_2をLレベルとするとともに、第2の選択パルスPSEL2_1をLレベルとする。これによって、第2の選択パルスPSEL2_1によって駆動される第2の選択トランジスタ112にグループ出力線111を介して接続される選択トランジスタ106が垂直出力線12から切り離される。
タイミングT25において、垂直走査回路17は、第1の選択パルス1_3をHレベルとするとともに第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルとする。これによって、前述した読み出しと同様にして、タイミングT26〜T35において、2グループ目において第3行目の画素部10bの読み出し制御が行われる。
タイミングT36において、垂直走査回路17は、第1の選択パルス1_3をLレベルとして、第3行目の画素部10bを垂直出力線12から切り離す。
続いて、タイミングT37において、垂直走査回路17は、第1の選択パルス1_4をHレベルとして、タイミングT38〜T48において、第4行目の画素部10bの読み出し制御を行う。そして、タイミングT48において、垂直走査回路17は、第1の選択パルス1_4をLレベルとするとともに、第2の選択パルスPSEL2_2をLレベルとする。これによって、第2の選択パルスPSEL2_2によって駆動される第2の選択トランジスタ112にグループ出力線111を介して接続される選択トランジスタ106が垂直出力線12から切り離される。
タイミングT49以後、同様にして3グループ目以降の画素部10bの読み出し制御が行われる。
このように、本発明の第3の実施形態では、複雑なタイミング制御を必要とせず、しかも垂直出力線の寄生容量を低減させて高速に読み出しを行うことができる。
なお、第3の実施形態では、画素部10bが2つのPD101aおよび101bを備えて、PD101aおよび101bが転送トランジスタ103aおよび103bを介して共通のFD102に接続される例について説明したが、PDおよび転送トランジスタの数は2つ以上であればよい。
[第4の実施形態]
続いて、本発明の第4の実施形態による撮像素子の一例について説明する。
図11は、本発明の第4の実施形態による撮像素子の一例についてその構成を示す図である。なお、図11において、図1に示す撮像素子と同一の構成要素および構成については、同一の参照番号を付して説明を省略する。
図示の撮像素子では、画素部10aには、カラーフィルタ(図示せず)が配置されており、画素部10aは、カラーフィルタで規定された色の光を受光する。図示の例では、画素部10aはベイヤー配列で配列されており、ベイヤー配列においては、赤(red)の画素部10aおよび緑(green)の画素部10aを有する列と、緑の画素部10aおよび青(blue)の画素部10aを有する列が交互に配置される。なお、ここでは、説明の便宜上、緑および青の列を省略して、赤および緑の列のみが示されている。
図示のように、列方向において、第1行目の画素部10aと第3行目の画素部10aとが、接続部11を介して垂直出力線12に接続される。同様に、第2行目の画素部10aと第4行目の画素部10aとが、接続部11を介して垂直出力線12に接続される。以下同様にして、画素部10aが、一行おきに接続部11によって接続される。
つまり、ここでは、列方向において、第(n−3)行目の画素部10aと第(n−1)行目の画素部10aとが、接続部11によって垂直出力線12に接続され、第(n−2)行目の画素部10aと第n行目の画素部10aとが、接続部11によって垂直出力線12に接続される(ここでは、n=4P以上の整数であり、Pは1以上の整数である)。この結果、同色の画素部10a同士が、接続部11を介して垂直出力線12に接続されることになる。
図12は、図11に示す撮像素子の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。
図12において、第1の選択パルスPSEL1_1〜PSEL1_8、リセットパルスPRES_1〜PRES_8、および転送パルスPTX_1〜PTX_8は、図3で説明したタイミングで垂直走査回路17から送出される。ここでは、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_1又はPSEL1_3がHレベルの際に、第2の選択パルスPSEL2_1をHレベルとする。同様に、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_2又はPSEL1_4がHレベルの際に、第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルとする。
さらに、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_5又はPSEL1_7がHレベルの際に、第2の選択パルスPSEL2_3をHレベルとする。そして、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_6又はPSEL1_8がHレベルの際に、第2の選択パルスPSEL2_4をHレベルとする。
具体的には、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_1を、タイミングT1〜T6およびT13〜T18においてHレベルとする。これによって、第2の選択パルスPSEL2_1によって駆動される第2の選択トランジスタ112にグループ出力線111を介して接続される画素部10aのいずれかにおいて、第1の選択トランジスタ106がオンなるタイミングで第2の選択トランジスタ112がオンとされる。
同様に、第2の選択パルスPSEL2_2によって駆動される第2の選択トランジスタ112にグループ出力線111を介して接続される画素部10aにおいて、第1の選択トランジスタ106がオンとされるタイミングで第2の選択トランジスタ112がオンとされる。これによって、同色の画素部10aから画素信号が読み出されることになる。
このように、本発明の第4の実施形態では、ベイヤー配列の撮像素子においても複雑なタイミング制御を必要とせず、しかも垂直出力線の寄生容量を低減させて高速に読み出しを行うことができる。
[第5の実施形態]
次に、本発明の第5の実施形態による撮像素子の一例について説明する。
図13は、本発明の第5の実施形態による撮像素子の一例についてその構成を示す図である。なお、図13において、図11に示す撮像素子と同一の構成要素および構成については、同一の参照番号を付して説明を省略する。
図示の撮像素子においては、上述した通常の読み出しモードに加えて、間引き読み出しモードおよび同時読み出しモードで読み出し制御を行うことができる。ここで、通常読み出しモードとは1行ずつ画素部10aの読み出し制御を行うモードである。間引き読み出しモードとは、全ての画素部10aの読み出し制御を行うことなく、例えば、3行毎に1行を読み出すなど任意の行のみを読み出して解像度の低い画像を得るモードである。
さらに、同時読み出しモードとは垂直方向(つまり、列方向)の複数の画素部10aから同時に1つの出力信号(画素信号)を読み出して解像度の低い画像を得るモードである。間引き読み出しモードおよび同時読み出しモードは、主に動画撮影の際に解像度を要求されないが高速な読み出しを要求される場合に用いられる。
図13に示す撮像素子においては、列方向において、一行おきに3つ画素部10aが接続部11で相互に接続されている。但し、ここでは、第2行目の画素部10aは直接垂直出力線12に接続される。
接続部11によって相互に接続された3つの画素部10aは、同時読み出しモードの際に同時に読み出し制御が行われる画素部である。図示のように、第2の選択パルスPSEL2_1によって駆動される第2の選択トランジスタ112は、第1行目、第3行目、および第5行目の画素部10aにグループ出力線111を介して接続されている。また、第2の選択パルスPSEL2_2によって駆動される第2の選択トランジスタ112は、第4行目、第6行目、および第8行目にグループ出力線111を介して接続されている。
なお、前述の2行目については、同時読み出しモードの際には読み出されることのない行であって、例えば。接続部11を介することなく直接垂直出力線12に接続される。さらには、同時に読み出される複数の画素部10aにおいてFD102をスイッチ(図示せず)によって同時読み出しモード際に短絡するようにしてもよい。
図14は、図13に示す撮像素子において通常読み出しモードの際の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。
図14において、第1の選択パルスPSEL1_1〜PSEL1_8、リセットパルスPRES_1〜PRES_8、および転送パルスPTX_1〜PTX_8は、図3で説明したタイミングで垂直走査回路17から送出される。
垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_1を、タイミングT1〜T6、T13〜T18、およびT25〜T30においてHレベルとする。つまり、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_1によって駆動される第2の選択トランジスタ112にグループ出力線111を介して接続された画素部10aのいずれかにおいて、第1の選択トランジスタ106がオンになるタイミングで第2の選択パルスPSEL2_1をHレベルとする。
同様にして、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2_2によって駆動される第2の選択トランジスタ112にグループ出力線111を介して接続された画素部10aのいずれかにおいて、第1の選択トランジスタ106がオンになるタイミングで第2の選択パルスPSEL2_2をHレベルにする。
図15は、図13に示す撮像素子において間引き読み出しモードの際の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。
ここで、間引き読み出しモードにおいては、3行のうち1行について読み出す制御(つまり、読み出し動作)が行われる。例えば、第3行目、第6行目、第9行目の順に等間隔で読み出し制御が行われる。垂直走査回路17は、読み出し制御を行わない行については第1の選択パルスPSEL1を常時Lレベルとする。そして、垂直走査回路17は、読み出し制御を行う行については第1の選択パルスPSEL1を順にHレベルとする。
図示の例では、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_3をHレベルとした際、第2の選択パルスPSEL2_1をHベルとする。同様に、垂直走査回路17は、第1の選択パルスPSEL1_6をHレベルとした際、第2の選択パルスPSEL2_2をHベルとし、第1の選択パルスPSEL1_9をHレベルとした際、第2の選択パルスPSEL2_3をHベルとする。ここでは、接続部11の各々に接続される画素部10aの数と間引き読み出し間隔の行数とが一致しているので、垂直走査回路17は、1フレームの読み出し制御の際に第1の選択パルス1_n(ここでは、n=3Qであり、Qは1以上の整数である)と第2の選択パルスPSEL2_(n−2)/3をそれぞれ1回ずつHレベルとする。
図16は、図13に示す撮像素子において、同時読み出しモードの際の読み出し制御の一例を示すタイミングチャートである。
同時読み出しモードにおいては、垂直方向(つまり、列方向)における3つの画素部10aの読み出し制御が同時に行われる。同時読出しモードでは、複数の画素部10aから同時に画素信号が出力されるので、同時に読み出しを行う行について、垂直走査回路17はリセットパルスPRES、転送パルスPTX、および第1の選択パルスPSEL1をそれぞれ同一のタイミングでHレベルとする。
図16において、タイミングT1〜T6において、第1行目、第3行目、および第5行目の画素部10aから出力された画素信号が撮像素子から画像信号として出力される。そして、タイミングT7〜T12において、第4行目、第6行目、および第8行目から出力された画素信号が撮像素子から画像信号として出力される。以下同様にして、第7行目、第9行目、および第11行目が読み出され、全ての読出しが終了するまで3つの画素部10aから同時に画素信号が出力される。
ところで、図13に示すように、同時に読み出しが行われる画素部10aには、同一の第2の選択トランジスタ112が対応している。このため、垂直走査回路17は、第2の選択パルスPSEL2を、同時読み出しを行う画素部10aに送る第1の選択パルスPSEL1と同一のタイミングでHレベルとすればよく、容易に第1の選択パルスPSEL1および第2の選択パルスPSEL2を生成することができる。
このように、本発明の第5の実施形態では、上述の第1〜第4の実施形態と同様に、垂直出力線の寄生容量を削減して読み出し動作を高速化できる。さらに、第5の実施形態では、同時読み出しモードの際に読み出しを行う複数の画素部10aを共通のグループ出力線111に接続しているので、共通の第2の選択トランジスタ112を用いて垂直出力線12との接続および切り離しを行える結果、容易に選択パルスを生成することができる。
なお、複数の行について1行を読み出す間引き読み出しモードの際には、読み出しの間隔を特に限定する必要はない。また、同時読み出しモードの際に読み出しを行う画素部10aと接続部11とを完全に対応させて接続する必要はなく、例えば、共通のグループ出力線111に同時読み出しを行う画素部10aの倍数の画素部10aを接続するようにしてもよい。
さらに、複数の同時読み出しモードを備えて、同時読み出しモード毎に読出しを行う画素部10aの数を異ならせる場合、その公倍数毎に画素部10aを共通のグループ出力線111に接続するようにすれば、複雑な制御を行うことなく、同様の効果を得ることができる。
図17は、本発明の第5の実施形態による撮像素子の他の例について、その構成を説明するための図である。そして、図17(a)は、通常読み出しモードを示す図であり、図17(b)は、3画素間引き読み出しモードを示す図である。また、図17(c)は、5画素間引き読み出しモードを示す図であり、図17(d)は、3画素同時読み出しモードを示す図である。さらに、図17(e)は、5画素同時読み出しモードを示す図である。
図17に示す例では、一列分の画素部10a、接続部11、および垂直出力線12のみが示されている。そして、画素部10aに記載の”T1”などの符号は、読み出し開始のタイミングを示しており、同時に読出しが行われる行(つまり、画素部10a)については同一の符号が記載されている。
図示の例では、列方向に、15個の画素部10aが1つのグループとして接続部11を介して垂直出力線12に接続されている。ここでは、奇数番目の画素部10aについて15個ずつ接続部11を介して垂直出力線12に接続される。そして、偶数番目の画素部10aについても15個ずつ接続部11を介して垂直出力線12に接続される。なお、偶数番目の画素部10aについては、第2番目から第14番目までは一つのグループとされる。
図17(a)に示す通常読み出しモードにおいては、画素部10aに記載の符号で示すタイミングで読み出しが開始される。図17(b)に示す3画素間引き読み出しモードにおいては、垂直走査回路17は、3つの画素部10aにおいて1つの画素部10aの読み出しを行う。ここでは、第3番目の画素部10a、第6番目の画素部10a、第9番目の画素部10aの順に読み出しが行われる。
図18(c)に示す5画素間引き読み出しモードにおいては、垂直走査回路17は、5つの画素部10aにおいて1つの画素部10aの読み出しを行う。ここでは、第5番目の画素部10a、第10番目の画素部10a、第15番目の画素部10aの順に読み出しが行われる。
図17(d)に示す3画素同時読み出しモードにおいては、垂直走査回路17は、3行分の画素部10aについて同一のタイミングで同時に画素信号を読み出す。なお、ここでは、第2行目(つまり、第2番目)の画素部10aについては読み出し制御は行われない。
また、図17(e)に示す5画素同時読み出しモードにおいては、垂直走査回路17は、5行分の画素部10aについて同一のタイミングで同時に画素信号を読み出す。なお、ここでは、第2行目および第4行目の画素部10aについては読み出し制御は行われない。
3画素同時読み出しモードおよび5画素同時読み出しモードともに、同時に読み出しが行われる行について同一のグループ出力線111を介して第2の選択トランジスタ112に接続されている。
上述の説明から明らかなように、図1に示す例においては、垂直走査回路17が制御手段として機能する。
以上、本発明について実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。
例えば、上記の実施の形態の機能を制御方法として、この制御方法を撮像素子で実行するようにすればよい。また、上述の実施の形態の機能を有するプログラムを制御プログラムとして、当該制御プログラムをコンピュータに実行させるようにしてもよい。なお、制御プログラムは、例えば、コンピュータに読み取り可能な記録媒体に記録される。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。つまり、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種の記録媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPUなど)がプログラムを読み出して実行する処理である。