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JP2015014307A - 流路切替弁 - Google Patents

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Abstract

【課題】一つの流入口から三つの流出口におけるいずれか一つの流出口に流体の流れを簡単且つ確実に切替えて流通させることができる流路切替弁を提供する。
【解決手段】下壁部に流入口5を設け、左右壁部と後壁部とに第1〜第3流入口を設けている弁箱1の中心部に、上記流入口5に常時連通している下向きに開口した導入側通路部4aとこの導入側通路部4aの上端から水平方向に直角に屈折してなる導出通路部4bとからなる通路4を設けた球状弁3をその垂直な弁棒2を中心として回転自在に配設してあり、弁棒2の上端に取付けている操作レバー11の回動操作することによって、球状弁3に設けている通路4の導出通路部4bを上記第1〜第3流出のいずれか一つに連通させるように構成している。
【選択図】図1

Description

本発明は、水道水などの流体を1つの流入口から3つの流出口におけるいずれか一つの流出口に切り替えて流通させることができる流路切替弁に関する。
流体の流れを制御する弁としては多くの種類があり、例えば、流体の流れを垂直方向から水平方向に直角に制御するにはアングル弁が広く使用され、また、同一平面上において流体の流れの向きを変更させるには、特許文献1や特許文献2に記載されているようなボール弁からなる流路切替弁が知られている。
しかしながら、アングル弁は流体を流入口からこの流入口に対して直角に設けた一つの流出口に流通させることができても、構造上、一つの流入口から二つの流出口のいずれか一方の流出口に選択的に切り替えて流通させるように構成することができない。
これに対して、特許文献1、2に記載されているボール弁からなる切替弁においては、一つの流入口から二つの流出口のいずれか一方の流出口に選択的に切り替えて流通させることができる。即ち、特許文献1には従来の三方弁として、外周部の三方に周方向に順次120度ずらして3つの接続口を設けている弁箱の中心部に、中心を通る平面上に120度の角度でもって屈折している通路を設けたボール弁を垂直方向の中心線回りに回転自在に配設し、このボール弁を周方向に120度、回転させることによって、上記三つの接続口のうち任意の2つの接続口を、ボール弁内に設けている上記通路を通じて連通させ、一つの接続口から他の二つの接続口に切替可能となるように構成した流路切替弁が記載されている。
同様に、上記特許文献2には、従来の三方弁として、弁箱内の中心部に平面L字状の通路を設けたボール弁を垂直方向の中心線回りに回転自在に配設すると共に、このボール弁の周囲に一つの流入口と、この流入口に対して平面方向に直角に連通する第1、第2流出口とを設け、上記ボール弁を周方向に90度、往復回転させることによって、上記流入口を、ボール弁内に設けている上記通路を通じて上記第1流出口と第2流出口とに切替可能に構成した流路切替弁が記載されている。
実公平7−49150号公報 特開平1−193471号公報
しかしながら、上記流路切替弁はいずれも、一つの流入口と二つの流出口とを同一平面上に設けて流入口をいずれか一方の流出口に切替可能に構成しているものであるから、弁箱に三つの流出口を設けてこれらの流出口と同じ平面上に設けている一つの流入口から三つの流出口におけるいずれか一つの流出口に切替可能に、且つ、閉弁可能に構成するには構造上、極めて困難である。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、一つの流入口から三つの流出口におけるいずれか一つの流出口に流体の流れを簡単且つ確実に切替えることができると共に、不使用時にはこれらの流出口に対する流入口の連通を簡単に遮断可能にして閉弁状態を維持しておくことができる流路切替弁を提供するにある。
上記目的を達成するために本発明の流路切替弁は、請求項1に記載したように、弁箱と、この弁箱に回転自在に支持された垂直な弁棒と、弁棒の回動操作レバーと、弁棒の下端に一体に設けられて弁箱の中心部内に回転自在に配設されている球状弁と、球状弁内に設けられた通路と、弁箱の下部に設けられて上記球状弁体内の通路に連通している流入口と、球状弁を中心にして弁箱の三方に設けられた流出口とを備え、球状弁の回転によって上記通路をいずれか一つの流出口に連通させるように構成してなる流路切替弁において、上記通路は球状弁の中心から下方に向かって垂直に設けられ、その下端開口部を上記流入口に常時連通させている導入側通路部とこの導入側通路部の上端から水平方向に直角に設けられ、その開口端を球状弁の外周面から外部に臨ませている導出側通路部とからなる直角な通路に形成されてあり、上記流出口は、弁箱の左右にそれぞれ設けられた第1、第2流出口と、弁箱の後部にこれらの第1、第2流出口に対して直角な方向に向けて設けられた第3流出口とからなり、球状弁と接する弁箱の前部内壁は通路の開口端を閉止する閉止面に形成していることを特徴とする。
このように構成した流路切替弁において、請求項2に係る発明は、流入口は弁箱の下部に螺合した下側ブッシュの中心に上下方向に貫通した状態に設けられてあり、この下側ブッシュの下端に流入管接続用短筒部を一体に設けていることを特徴とする。
さらに、請求項3に係る発明は、球状弁の下端に弁棒と同軸線上にして垂直軸体部を一体に設けてあり、この垂直軸体部の中心部に上端を上記通路における導入側通路部の下端に連通させ、下端を上記流入口に連通させている流通孔を設けていると共に、この垂直軸体部の下部を上記下側ブッシュに回転自在に支持させていることを特徴とする。
また、請求項4に係る発明は、上記第1〜第3流出口は、弁箱の左右と後部とにそれぞれ螺合した第1〜第3ブッシュの中心部に設けられてあり、これらの第1〜第3ブッシュの先端に球状弁の周面に密接するシールパッキンを装着していると共に弁箱から外部に突出した基部に流出管接続用短筒部を形成していることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、球状弁に、この球状弁の中心から下方に向けられて流入口に連通している導入側通路部とこの導入側通路部の上端から水平方向に直角に屈折している導出側通路部とからなる通路を設ける一方、弁箱の左右及び後部に上記通路の導出側通路部に連通可能な第1〜第3流出口を設けてあり、さらに、球状弁と接する弁箱の前部内壁を上記通路の導出側通路部の開口端を閉止する閉止面に形成しているので、不使用時には球状弁の通路における導出側通路部を弁箱の前部内壁面に向けておくことによって流入口が通路の導入側通路部に常時連通しているにもかかわらず、流体の流動を遮断した閉弁状態に保持しておくことができ、また、使用時には、弁棒を90度ずつ回動操作すれば、第1〜第3流出口のうち、いずれかの流出口に通路を通じて流入口を連通させることができ、一つの流入口から第1〜第3流出口のいずれかの流出口に切り替えて水道水等の流体を円滑且つ確実に流出させることができる。
さらに、請求項2に係る発明によれば、上記流入口は弁箱の下部に螺合した下側ブッシュの中心に上下方向に貫通した状態に設けられてあり、この下側ブッシュの下端に流入管接続用短筒部を設けているので、この流入管接続用短筒部を垂直状態に配設している水道水などの流入管の上端に接続することによって本発明の流路切替弁を簡単に配設することができる。
また、請求項3に係る発明によれば、上記球状弁の下端に弁棒と同軸線上にして垂直軸体部を一体に設けてあり、この垂直軸体部の中心部に上端を上記通路における導入側通路部の下端に連通させ、下端を上記流入口に連通させている流通孔を設けていると共に、この垂直軸体部の下部を上記下側ブッシュに回転自在に支持させているので、球状弁の上下両端部が弁棒と垂直軸体部とによって箱体の上部と下側ブッシュとに両端支持状態に回動自在に支持された構造となり、従って、弁の開閉操作が長期に亘って円滑に行えると共に垂直軸体部内に設けた流通孔を介して流入口を球状弁内の通路に連通させているので、構造が簡単で安価に製作できる流路切替弁を提供することができる。
請求項4に係る発明によれば、上記第1〜第3流出口は、弁箱の左右と後部とにそれぞれ螺合した第1〜第3ブッシュの中心部に設けられていると共に、これらの第1〜第3ブッシュの先端に球状弁の周面に密接するシールパッキンを装着しているので、第1〜第3ブッシュを弁箱の左右と後部とにそれぞれ螺合させることによってこれらの第1〜第3ブッシュの中心部に設けている第1〜第3通路を球状弁に設けている上記通路における流体導出通路部に簡単且つ確実に連通させることができると共にこれらの第1〜第3ブッシュの先端に装着しているシールパッキンによって第1〜第3通路と球状弁の通路における流体導出通路部とを水密状態に連通させることができる。さらに、弁箱から外部に突出したこれらの第1〜第3ブッシュの基部に流出管接続用短筒部を形成しているので、それぞれの流出管接続用短筒部に流出管を容易に接続することができ、上記弁箱の下部に螺合した下側ブッシュの流入管接続用短筒部に接続した流入管からの流体を、これらの3方の流出管に選択的に切り替えて流通させることができる。
本発明流路切替弁の縦断正面図。 横断面図。 平面図。 斜視図。 閉弁状態を示す横断面図。 流入口を第1流出口に連通させた状態の縦断正面図。 その横断面図。 流入口を第3流出口に連通させた状態の縦断正面図。 その横断面図。
本発明の具体的な実施例を図面について説明すると、図1〜図4において、流路切替弁は弁箱1と、この弁箱1の上部中央に回転自在に挿通、支持された垂直な弁棒2と、この弁棒2の下端に一体に設けられ、弁箱1の中心部内に回転自在に配設されている球状弁3と、球状弁3内にこの球状弁3の中心から垂直下方及び水平方向に設けている直角に形成された通路4と、弁箱の下部中央に設けられて上記球状弁3の通路4における下向きに開口した開口端に連通している流入口5と、球状弁3を中心としてこの球状弁3周りにおける弁箱の左右部分と後部との三方にそれぞれ設けられ、球状弁3の上記通路4における水平方向に開口した開口端に連通可能な第1〜第3流出口6〜8とを備えた構造を有している。なお、上記第1〜第3流出口6〜8の孔径は球状弁3の上記通路4の孔径と同径に形成されている。
上記弁箱1は中心部に球状弁配設空間部を有する矩形ボックス形状に形成されてあり、その上壁部の中央部にこの上壁部を上下方向に貫通した弁棒支持孔9を穿設して該弁棒支持孔9に弁棒2を挿通し、該弁棒2の外周面に装着しているOリング10を介して弁棒2を支持孔9に回動自在に支持させている。なお、支持孔9は弁箱1の上壁部に直接、穿設することなく、支持孔を設けたブッシュを弁箱1の上壁部の中央部に設けている螺子孔等に螺合させておいてもよい。
上記弁棒2における弁箱1の上壁部から上方に突出した突出端には、弁棒2の操作レバー11が取付られてあり、この操作レバー11によって弁棒2をその軸線周りに球状弁3と一体に回動させるように構成している。球状弁3内に設けられている上記通路4は、球状弁3の中心から下方に向かって垂直に設けられ、球状弁3の下周部から下方に開口している下端開口部を上記流入口5に常時、連通させている導入側通路部4aと、この導入側通路部4aの上端から該導入側通路部4aに対して直角に連通するように球状弁3の半径方向に水平に設けられ、球状弁3の外周面から外方に開口している導出通路部4bとから形成されている。
さらに、球状弁3の下端に上記弁棒2と同一軸線上にして一定長さを有する垂直軸体部12を下方に向かって突設してあり、この垂直軸体部12の中心部に上端を上記通路4における導入側通路部4aの下端に連通させ、下端を上記流入口5に連通させた流通孔13を設けている。また、流入口5は、弁箱1の下壁部に直接、穿設しておいてもよいが、図に示すように、弁箱1の下壁部に螺子孔14を上下方向に貫設しておき、この螺子孔14に、中心部に上記流入口5を貫設している下側ブッシュ15を螺合させた構造に構成していると共に、この下側ブッシュ15の中心部に上面から一定深さの軸受孔16を設けて、この軸受孔16に上記垂直軸体部12の下部をOリング17を介して回転自在に、挿嵌、支持させ、且つ、垂直軸体部11に設けている上記流通孔13の開口下端を上記流入口5に連通させている。さらに、上記下側ブッシュ15の下端に流入管接続用短筒部18を一体に設けてあり、この流入管接続用短筒部18の上端は上記流入口5に直接、連通させている。
また、弁箱1の左右壁部の中央部と後壁部の中央部とに弁箱1の内外面に亘って貫通した螺子孔19、20、21をそれぞれ設けてあり、これらの螺子孔19〜21に第1〜第3ブッシュ22、23、24をそれぞれ螺合させている。なお、左右の螺子孔19、20は球状弁3の中心を通り直線上に対向して設けられ、前側の螺子孔21はこれらの左右螺子孔19、20に対して直角に設けられている。
第1〜第3ブッシュ22〜24には、その中心部に球状弁3の上記通路4における導出通路部4bの開口端に連通する上記第1〜第3流出口6〜8をそれぞれ貫通状態で設けていると共に、球状弁3の周面に近接した先端面における上記第1〜第3流出口6〜8の開口端の周囲に球状弁3に密接するOリングからなるシールパッキン24〜26をそれぞれ装着している。さらに、これらの第1〜第3ブッシュ22〜24における弁箱1から外部に突出した基部に、流出管接続用短筒部27〜29をそれぞれ形成している。
また、球状弁3と接する弁箱1の前部内壁は、球状弁3の通路4における導出通路部4bの開口端を閉止する閉止面30に形成している。なお、この閉止面30は弁箱1に形成しておいてもよいが、図に示すように、弁箱1の前壁部に、この弁箱1の前壁部に設けている上記螺子孔21と同一中心線上にして、螺子孔31を穿設し、この螺子孔31に栓体32を螺合させてこの栓体32の先端面を上記球状弁3に摺接させて導出通路部4bの開口端を閉止する閉止面30に形成している。
このように構成した流路切替弁の使用態様を説明すると、弁箱1の下部に取付けている上記流入管接続用短筒部を上下方向に立設状態に配管している水道水等の流入管Aの上端に接続すると共に、弁箱1の左右及び前部に取付けている上記流出管接続用短筒部27〜29に第1〜第3流出管B〜Dをそれぞれ接続してこれらの流出管B〜Dを弁箱1から水平方向に分岐させた状態に配管する。
この配管状態において、不使用時には図5に示すように球状弁3に設けている流路4の導出通路部4bを弁箱1の前部内壁側に設けている上記閉止面30に密接する位置に操作レバー11の回動操作によって設けておき、流入管Aからの流体が第1〜第3流出管B〜C側に流出できない閉弁状態に保持しておく。
次に、流入管Aから第1流出管Bに流体を流通させるには、操作レバー11を上記閉弁状態から90度、第1流出口6側に向かって回動させる(図6、図7参照)。そうすると、球状弁3に設けている上記流路4の導出通路部4bが上記第1流出口6に連通し、流入管A内から垂直軸体部12の流通孔13、球状弁3の通路4に至るまで導入されている流体が第1流出口6を通じて第1流出管Bに流出させることができる。
また、流入管Aから第2流出管Cに流体を流通させるには、操作レバー11を上記閉弁状態から90度、第2流出口7側に向かって回動させる(図1、図2参照)。そうすると、球状弁3に設けている上記流路4の導出通路部4bが上記第2流出口7に連通し、流入管A側から流体を第2流出口7を通じて第2流出管Cに流出させることができる。
同様に、流入管Aから第3流出管Dに流体を流通させるには、操作レバー11を上記閉弁状態から180度、第3流出口8側に向かって回動させる(図8、図9参照)。そうすると、球状弁3に設けている上記流路4の導出通路部4bが上記第3流出口8に連通し、流入管A側から流体を第3流出口8を通じて第3流出管Dに流出させることができる。
1 弁箱
2 弁棒
3 球状弁
4 通路
4a 導入通路部
4b 導出通路部
5 流入口
6〜8 第1〜第3流出口
12 垂直軸体部
15 下側ブッシュ
18 流入管接続用短筒部
22〜23 第1〜第3ブッシュ
27〜29 流出管接続用短筒部
30 閉止面
32 操作ハンドル

Claims (4)

  1. 弁箱と、この弁箱に回転自在に支持された垂直な弁棒と、弁棒の回動操作レバーと、弁棒の下端に一体に設けられて弁箱の中心部内に回転自在に配設されている球状弁と、球状弁内に設けられた通路と、弁箱の下部に設けられて上記球状弁体内の通路に連通している流入口と、球状弁を中心にして弁箱の三方に設けられた流出口とを備え、球状弁の回転によって上記通路をいずれか一つの流出口に連通させるように構成してなる流路切替弁において、上記通路は球状弁の中心から下方に向かって垂直に設けられ、その下端開口部を上記流入口に常時連通させている導入側通路部とこの導入側通路部の上端から水平方向に直角に設けられ、その開口端を球状弁の外周面から外部に臨ませている導出側通路部とからなる直角な通路に形成されてあり、上記流出口は、弁箱の左右にそれぞれ設けられた第1、第2流出口と、弁箱の前部にこれらの第1、第2流出口に対して直角な方向に向けて設けられた第3流出口とからなり、球状弁と接する弁箱の後部内壁は通路の開口端を閉止する閉止面に形成していることを特徴とする流路切替弁。
  2. 流入口は弁箱の下部に螺合した下側ブッシュの中心に上下方向に貫通した状態に設けられてあり、この下側ブッシュの下端に流入管接続用短筒部を一体に設けていることを特徴とする請求項1に記載の流路切替弁。
  3. 球状弁の下端に弁棒と同軸線上にして垂直軸体部を一体に設けてあり、この垂直軸体部の中心部に上端を球状弁に設けている通路における導入側通路部の下端に連通させ、下端を流入口に連通させている流通孔を設けていると共に、この垂直軸体部の下部を下側ブッシュに回転自在に支持させていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流路切替弁。
  4. 第1〜第3流出口は、弁箱の左右と後部とにそれぞれ螺合した第1〜第3ブッシュの中心部に設けられてあり、これらの第1〜第3ブッシュの先端に球状弁の周面に密接するシールパッキンを装着していると共に弁箱から外部に突出した基部に流出管接続用短筒部を形成していることを特徴とする請求項1に記載の流路切替弁。
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