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JP2015009426A - インクジェット印刷装置 - Google Patents

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JP2015009426A JP2013136137A JP2013136137A JP2015009426A JP 2015009426 A JP2015009426 A JP 2015009426A JP 2013136137 A JP2013136137 A JP 2013136137A JP 2013136137 A JP2013136137 A JP 2013136137A JP 2015009426 A JP2015009426 A JP 2015009426A
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海老澤 崇
Takashi Ebisawa
崇 海老澤
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Riso Kagaku Corp
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Abstract

【課題】搬送される用紙の斜行による印刷画質の低下を軽減する。
【解決手段】インクジェット印刷装置1は、搬送される用紙に対し、用紙の搬送方向に直交する主走査方向に沿って千鳥配置された複数のヘッドモジュール21A〜21Fからインクを吐出して印刷する。ヘッドモジュール21A〜21Fは、それぞれ主走査方向に沿って所定間隔で配置された複数のノズルを有し、搬送方向に沿って間隔を空けて配置され、互いに異なる色のインクをノズルから吐出する複数のノズル列を備え、千鳥配置における搬送方向の上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eは、下流側のノズル列ほど明度の低いインクを吐出し、千鳥配置における搬送方向の下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fは、上流側のノズル列ほど明度の低いインクを吐出する。
【選択図】図2

Description

本発明は、搬送される用紙にインクを吐出して印刷するインクジェット印刷装置に関する。
従来、用紙を搬送しつつ、固定のインクジェットヘッドから用紙へインクを吐出して印刷するライン型のインクジェット印刷装置が知られている。
このライン型のインクジェット印刷装置のインクジェットヘッドが、用紙の搬送方向(副走査方向)に直交する主走査方向に沿って千鳥配置された複数のヘッドモジュールで構成されることがある。
また、それぞれ主走査方向に沿って配置された複数のノズルからなる2列のノズル列が副走査方向に並列配置されたヘッドモジュールが知られている。そして、このようなヘッドモジュールには、2列のノズル列が互いに異なる色のインクを吐出可能なものがある。
特許文献1には、上記のような2列のノズル列が配置され2色のインクを吐出可能なヘッドモジュールを、主走査方向に沿って千鳥配置したインクジェットヘッドを用いたインクジェット印刷装置が開示されている。
特許文献1のインクジェット印刷装置では、隣接する2つのヘッドモジュール間のつなぎ目部分において吐出に使用するノズルを、同じ色に対応するノズル列同士でオーバーラップさせている。そして、オーバーラップしている領域で吐出データを2つのヘッドモジュールに振り分け、ヘッドモジュールの端部での記録デューティを低減している。これにより、記録デューティが高い画像を高速で記録する場合に、端部側に位置するノズルからのインク吐出方向がノズル列の内側に向かってよれる現象により印刷画像に白スジが発生することを防止している。
特開2005−199692号公報
ところで、ライン型のインクジェット印刷装置において、搬送される用紙が、本来の搬送方向に対して斜行することがある。
特許文献1のインクジェット印刷装置のようにヘッドモジュールが千鳥配置されている場合、隣接するヘッドモジュール間でノズル列が副走査方向に離れている。このため、用紙が斜行すると、2つのヘッドモジュール間で隣接する2つのノズルからのインクが用紙に着弾して形成される同一ライン上の同一色の2つのドットの中心間の間隔が、ノズルのピッチよりも広がったり狭まったりする。この結果、印刷画像において、ヘッドモジュールのつなぎ目部分に対応する位置にスジ(濃度ムラ)が発生し、印刷画質が低下することがある。
本発明は上記に鑑みてなされたもので、搬送される用紙の斜行による印刷画質の低下を軽減できるインクジェット印刷装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るインクジェット印刷装置の特徴は、搬送される用紙に対し、用紙の搬送方向に直交する主走査方向に沿って千鳥配置された複数のヘッドモジュールからインクを吐出して印刷するインクジェット印刷装置であって、前記ヘッドモジュールは、それぞれ前記主走査方向に沿って所定間隔で配置された複数のノズルを有し、前記搬送方向に沿って間隔を空けて配置され、互いに異なる色のインクを前記ノズルから吐出する複数のノズル列を備え、千鳥配置における前記搬送方向の上流側の前記ヘッドモジュールは、下流側の前記ノズル列ほど明度の低いインクを吐出し、千鳥配置における前記搬送方向の下流側の前記ヘッドモジュールは、上流側の前記ノズル列ほど明度の低いインクを吐出することにある。
本発明に係るインクジェット印刷装置の特徴によれば、千鳥配置における搬送方向の上流側のヘッドモジュールは、下流側のノズル列ほど明度の低いインクを吐出し、下流側のヘッドモジュールは、上流側のノズル列ほど明度の低いインクを吐出する。これにより、用紙の斜行が生じた場合でも、ヘッドモジュールのつなぎ目部分に対応する位置の印刷画像における明度が低い色の濃度ムラを軽減できる。この結果、用紙の斜行による印刷画質の低下を軽減できる。
実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図である。 図1に示すインクジェット印刷装置の平面図である。 ヘッドモジュールの概略構成図である。 各インクジェットヘッドの各ヘッドモジュールにおけるインクの色の配列を示す模式図である。 実施の形態において用紙の斜行がない場合のノズルとドットの位置関係を模式的に示す図である。 実施の形態において用紙が斜行した場合のノズルとドットの位置関係を模式的に示す図である。 比較例において用紙が斜行した場合のノズルとドットの位置関係を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一もしくは同等の部位や構成要素には、同一もしくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係るインクジェット印刷装置の概略構成図、図2は、図1に示すインクジェット印刷装置の平面図、図3は、ヘッドモジュールの概略構成図である。
以下の説明において、図1の紙面に直交する方向を前後方向とし、紙面表方向を前方とする。また、図1に示すように、前方から見て、上下左右を上下左右方向とする。また、図1において左から右へ向かう方向が、用紙の搬送方向である。以下の説明における上流、下流は、搬送方向における上流、下流を意味する。
図1、図2に示すように、本実施の形態に係るインクジェット印刷装置1は、搬送部2と、インクジェットヘッド3A,3Bとを備える。
搬送部2は、用紙PAを搬送する。搬送部2は、搬送ベルト11と、駆動ローラ12と、従動ローラ13,14,15とを備える。
搬送ベルト11は、用紙PAを吸着保持して搬送する。搬送ベルト11は、駆動ローラ12および従動ローラ13〜15に掛け渡される環状のベルトである。搬送ベルト11には、用紙PAを吸着保持するためのベルト穴が多数形成されている。搬送ベルト11は、ファン(図示せず)の駆動によりベルト穴に発生する吸着力により、上面に用紙PAを吸着保持する。搬送ベルト11は、図1における時計回り方向に回転することで、吸着保持した用紙PAを右方向に搬送する。
駆動ローラ12は、搬送ベルト11を回転させる。駆動ローラ12は、図示しないモータにより駆動される。
従動ローラ13〜15は、搬送ベルト11を介して駆動ローラ12に従動する。従動ローラ13は、駆動ローラ12と略同じ高さで、駆動ローラ12の左側に配置されている。従動ローラ14,15は、駆動ローラ12および従動ローラ13の下方において、互いに左右方向に離間して、略同じ高さに配置されている。
インクジェットヘッド3A,3Bは、搬送部2により搬送される用紙PAにインクを吐出して画像を印刷する。後述のように、インクジェットヘッド3Aは、イエロー(Y)およびブラック(K)のインクを吐出する。インクジェットヘッド3Bは、シアン(C)およびマゼンタ(M)のインクを吐出する。インクジェットヘッド3A,3Bは、搬送部2の上方において、上流側からこの順で、用紙PAの搬送方向(左右方向)に所定間隔を空けて並列配置されている。インクジェットヘッド3A,3Bは、ライン型のインクジェットヘッドであり、それぞれ複数のヘッドモジュール21A,21B,…を有する。本実施の形態では、図2に示すように、インクジェットヘッド3A,3Bは、それぞれ6個のヘッドモジュール21A〜21Fから構成されている。なお、ヘッドモジュール21A〜21Fの符号におけるアルファベットの添え字(A,B,…)を省略して総括的に表記することがある。
ヘッドモジュール21A〜21Fは、それぞれ2色のインクを吐出する。ヘッドモジュール21A〜21Fは、用紙PAの搬送方向である副走査方向に直交する主走査方向(前後方向)に沿って千鳥配置されている。すなわち、6個のヘッドモジュール21A〜21Fは、主走査方向に沿って配列され、かつ、1つおきに副走査方向における位置をずらして配置されている。また、ヘッドモジュール21A〜21Fは、主走査方向に隣接するヘッドモジュール間で一部が重なるように配置されている。
ヘッドモジュール21は、図3に示すように、2つのインクチャンバ22U,22Dと、2列のノズル列23U,23Dとを有する。ここで、図3は、インクジェットヘッド3を下側から見た図である。
インクチャンバ22U,22Dは、インクを貯留する。インクチャンバ22U,22Dは、用紙PAの搬送方向(左右方向)に並列して配置されている。インクチャンバ22U,22Dには、インク経路(図示せず)を介してインクが供給される。インクチャンバ22U,22D内には、ピエゾ素子(図示せず)が配置されている。ピエゾ素子の駆動により、後述するノズル31からインクが吐出される。
ここで、千鳥配置の上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eでは、上流側のインクチャンバ22Uに供給されるインクの色よりも、下流側のインクチャンバ22Dに供給されるインクの色の方が、明度が低い色になっている。
具体的には、図4に示すように、インクジェットヘッド3Aにおける千鳥配置の上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eでは、上流側のインクチャンバ22Uにイエロー(Y)のインクが供給され、下流側のインクチャンバ22Dにブラック(K)のインクが供給される。また、インクジェットヘッド3Bにおける千鳥配置の上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eでは、上流側のインクチャンバ22Uにシアン(C)のインクが供給され、下流側のインクチャンバ22Dにマゼンタ(M)のインクが供給される。
一方、千鳥配置の下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fでは、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eとはインクの色の配列が逆になっている。すなわち、ヘッドモジュール21B,21D,21Fでは、下流側のインクチャンバ22Dに供給されるインクよりも、上流側のインクチャンバ22Uに供給されるインクの方が、明度が低い色になっている。
具体的には、図4に示すように、インクジェットヘッド3Aにおける千鳥配置の下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fでは、上流側のインクチャンバ22Uにブラック(K)のインクが供給され、下流側のインクチャンバ22Dにイエロー(Y)のインクが供給される。また、インクジェットヘッド3Bにおける千鳥配置の下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fでは、上流側のインクチャンバ22Uにマゼンタ(M)のインクが供給され、下流側のインクチャンバ22Dにシアン(C)のインクが供給される。
ノズル列23U,23Dは、それぞれインクを吐出する複数のノズル31を有する。上流側のノズル列23Uは、上流側のインクチャンバ22Uのインクをノズル31から吐出し、下流側のノズル列23Dは、下流側のインクチャンバ22Dのインクをノズル31から吐出する。各ノズル列23U,23Dにおいて、複数のノズル31は、主走査方向(前後方向)に沿って所定のピッチPで等間隔に配置されている。ノズル列23U,23Dは、用紙PAの搬送方向(左右方向)に沿って間隔を空けて配置されている。また、ノズル列23Uのノズル31とノズル列23Dのノズル31とが、主走査方向に半ピッチ(P/2)分だけずれるように配置されている。
隣接するヘッドモジュール間で主走査方向に重なるつなぎ目部分Jにおいては、同じ色に対応するノズル列同士でノズル31の主走査方向の位置が一致している。すなわち、つなぎ部分において、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eの上流側のノズル列23Uのノズル31と、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fの下流側のノズル列23Dのノズル31とが、主走査方向の位置が一致している。また、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eの下流側のノズル列23Dのノズル31と、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fの上流側のノズル列23Uのノズル31とが、主走査方向の位置が一致している。
つなぎ目部分Jでは、印刷時に2つのヘッドモジュール21から主走査方向の同じ位置に重複して同じ色のインクを吐出しないように、各ヘッドモジュール21のノズル列23U,23Dでインクの吐出に使用するノズル31が決定される。例えば、ヘッドモジュール21Aの上流側のノズル列23Uにおいては前側から3番目のノズル31から後側の各ノズル31を使用する。一方、ヘッドモジュール21Bの下流側のノズル列23Dにおいては後側から2番目のノズル31から前側の各ノズル31を使用する。このようにして、同じ色のインクのドットが用紙PA上で主走査方向に等間隔で並ぶようにしている。
次に、インクジェット印刷装置1の動作について説明する。
図示しない給紙部から用紙PAが給紙されると、搬送部2は、用紙PAを搬送する。そして、搬送部2により搬送される用紙PAに対し、インクジェットヘッド3A,3Bがインクを吐出する。これにより、用紙PAに画像が印刷される。印刷された用紙PAは、図示しない排紙部により排紙される。
ところで、インクジェット印刷装置1の印刷動作において搬送される用紙PAの斜行が生じることがある。
用紙PAの斜行がなければ、用紙PA上にインクが着弾したドットが、主走査方向においてノズル31のピッチに対応した間隔で形成される。例えば、図5に示すように、インクジェットヘッド3Aから吐出されるイエローのインクによるドット41Yと、ブラックのインクによるドット41Kとが、主走査方向に中心間の間隔Dで等間隔に形成される。間隔Dは、ノズル31のピッチPと同等の距離である。
なお、図5は、インクジェットヘッド3Aの上側から見たノズル31の位置とドット41Y,41Kの位置との関係を模式的に示したものである。図5では、隣接するヘッドモジュール間のつなぎ目部分については、吐出に使用されるノズル31のみを示している。
ここで、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eと下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fとは、搬送方向(副走査方向)における位置がずれている。このため、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eと下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fとは、同一ラインに対してタイミングをずらして駆動される。
このため、用紙PAの斜行が発生すると、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fから吐出されたインクの用紙PA上の着弾位置が、斜行の分だけ主走査方向にずれる。
例えば、図6に示すように、用紙PAが後側へ斜行した場合、ヘッドモジュール21Aとヘッドモジュール21Bとのつなぎ目部分において、ドット41Yの間隔およびドット41Kの間隔が、本来の間隔Dよりも広い間隔Dy1,Dk1となる。ヘッドモジュール21Cとヘッドモジュール21Dとのつなぎ目部分、およびヘッドモジュール21Eとヘッドモジュール21Fとのつなぎ目部分においても同様である。
この理由は、次の通りである。あるラインにイエローのドットを形成する場合、まず、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eのノズル列23Uからイエローのインクが吐出され、用紙PAにドットが形成される。その後、この形成されたドットと同一ライン上にドットが形成されるようなタイミングで、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fのノズル列23Dからイエローのインクが吐出される。上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eのノズル列23Uによる吐出から、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fのノズル列23Dによる吐出までの間に、用紙PAは後側へ斜行しつつ搬送されている。このため、ヘッドモジュール21A,21Bのつなぎ目部分、ヘッドモジュール21C,21Dのつなぎ目部分、ヘッドモジュール21E,21Fのつなぎ目部分において、ドット41Yの間隔Dy1が、用紙PAの斜行がない場合の本来の間隔Dより広くなる。同様の理由で、ドット41Kの間隔Dk1も、本来の間隔Dより広くなる。
また、ヘッドモジュール21Bとヘッドモジュール21Cとのつなぎ目部分において、ドット41Yの間隔およびドット41Kの間隔が、本来の間隔Dよりも狭い間隔Dy2,Dk2となる。ヘッドモジュール21Dとヘッドモジュール21Eとのつなぎ目部分においても同様である。
この理由は、上述したヘッドモジュール21A,21Bのつなぎ目部分、ヘッドモジュール21C,21Dのつなぎ目部分、ヘッドモジュール21E,21Fのつなぎ目部分でドット41Y,41Kの間隔が本来の間隔Dより広くなる理由と同様のものである。ただし、ヘッドモジュール21B,21Cのつなぎ目部分およびヘッドモジュール21D,21Eのつなぎ目部分と、上述したヘッドモジュール21A,21Bのつなぎ目部分等とでは、上流側のヘッドモジュール21と下流側のヘッドモジュール21との前後の位置関係が逆である。このため、ヘッドモジュール21B,21Cのつなぎ目部分およびヘッドモジュール21D,21Eのつなぎ目部分では、ドット41Yの間隔Dy2およびドット41Kの間隔Dk2が、本来の間隔Dより狭くなる。
上述のようなドット間隔の広がり、狭まりは、印刷画像に濃度ムラが生じてスジが現れる要因となる。ただし、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eでは、上流側のノズル列23Uが吐出するインクの色よりも、下流側のノズル列23Dが吐出するインクの色の方が、明度が低い色になっている。下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fでは、下流側のノズル列23Dが吐出するインクの色よりも、上流側のノズル列23Uが吐出するインクの色の方が、明度が低い色になっている。これにより、後述のように、印刷画像の濃度ムラを目立ちにくくしている。
本実施の形態とは異なり、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eと下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fとで色の配列が同じである構成で、用紙PAの斜行が発生した場合のノズル31の位置とドット41Y,41Kの位置との関係を図7に示す。図7の例では、すべてのヘッドモジュール21A〜21Fで、上流側のノズル列23Uがイエローのインクを吐出し、下流側のノズル列23Dがブラックのインクを吐出する。
この場合、ヘッドモジュール21Aとヘッドモジュール21Bとのつなぎ目部分において、ドット41Yの間隔およびドット41Kの間隔が、本来の間隔Dよりも広い間隔Dy3,Dk3となる。ヘッドモジュール21Cとヘッドモジュール21Dとのつなぎ目部分、およびヘッドモジュール21Eとヘッドモジュール21Fとのつなぎ目部分においても同様である。また、ヘッドモジュール21Bとヘッドモジュール21Cとのつなぎ目部分において、ドット41Yの間隔およびドット41Kの間隔が、本来の間隔Dよりも狭い間隔Dy4,Dk4となる。ヘッドモジュール21Dとヘッドモジュール21Eとのつなぎ目部分においても同様である。
ここで、図7では、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eと下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fとで色の配列が同じであるため、イエローのインクを吐出するノズル列23U同士の間の搬送方向における距離と、ブラックのインクを吐出するノズル列23D同士の間の搬送方向における距離とが等しい。このため、間隔Dy3と間隔Dk3とが等しくなる。また、間隔Dy4と間隔Dk4とが等しくなる。
これに対し、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、明度の低いブラックのインクを、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eでは下流側のノズル列23Dから吐出し、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fでは上流側のノズル列23Uから吐出している。したがって、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eと下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fとにおいてブラックのインクを吐出するノズル列同士の間の搬送方向における距離が、図7の例より近くなる。
このため、図6における間隔Dk1は、図7における間隔Dk3より狭くなり、図6における間隔Dk2は、図7における間隔Dk4より広くなる。これにより、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、図7の例に比べて、ブラックの濃度ムラが抑えられる。すなわち、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、図7の例に比べて、ブラックのドット間隔が本来の間隔Dより広がることにより印刷画像に発生する白スジ、本来の間隔Dより狭まることにより印刷画像に発生する黒スジが目立ちにくくなる。
ここで、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eと下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fとにおいてイエローのインクを吐出するノズル列同士の間の搬送方向における距離は、図7の例より大きくなる。このため、図6における間隔Dy1は、図7における間隔Dy3より大きくなり、図6における間隔Dy2は、図7における間隔Dy4より小さくなる。このため、図6の例では、図7の例より、印刷画像におけるイエローの濃度ムラが大きくなる。ただし、イエローは明度が高いため、その濃度ムラは、明度が低いブラックと比べて目立ちにくい。
したがって、本実施の形態のインクジェット印刷装置1では、イエローより明度が低いブラックの濃度ムラを抑えるようにすることで、印刷画質の低下を軽減している。
また、インクジェットヘッド3Bが吐出するインクの色についても同様に、シアンより明度が低いマゼンタの濃度ムラを抑えるようにすることで、印刷画質の低下を軽減している。
以上説明したように、インクジェット印刷装置1では、上流側のヘッドモジュール21A,21C,21Eでは、上流側のノズル列23Uよりも、下流側のノズル列23Dの方が、明度が低い色のインクを吐出する。一方、下流側のヘッドモジュール21B,21D,21Fでは、下流側のノズル列23Dよりも、上流側のノズル列23Uの方が、明度が低い色のインクを吐出する。これにより、用紙PAの斜行が生じた場合でも、ヘッドモジュール21のつなぎ目部分に対応する位置の印刷画像における明度が低い色の濃度ムラを軽減できる。この結果、用紙PAの斜行による印刷画質の低下を軽減できる。
なお、ヘッドモジュール21が有するノズル列の数は、3列以上でもよい。この場合、上流側のヘッドモジュール21は、下流側のノズル列ほど明度の低いインクを吐出し、下流側のヘッドモジュール21は、上流側のノズル列ほど明度の低いインクを吐出するようにすればよい。
本発明は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 インクジェット印刷装置
2 搬送部
3A,3B インクジェットヘッド
21A〜21F ヘッドモジュール
23U,23D ノズル列
31 ノズル

Claims (1)

  1. 搬送される用紙に対し、用紙の搬送方向に直交する主走査方向に沿って千鳥配置された複数のヘッドモジュールからインクを吐出して印刷するインクジェット印刷装置であって、
    前記ヘッドモジュールは、それぞれ前記主走査方向に沿って所定間隔で配置された複数のノズルを有し、前記搬送方向に沿って間隔を空けて配置され、互いに異なる色のインクを前記ノズルから吐出する複数のノズル列を備え、
    千鳥配置における前記搬送方向の上流側の前記ヘッドモジュールは、下流側の前記ノズル列ほど明度の低いインクを吐出し、
    千鳥配置における前記搬送方向の下流側の前記ヘッドモジュールは、上流側の前記ノズル列ほど明度の低いインクを吐出することを特徴とするインクジェット印刷装置。
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