JP2015006744A - 補強材入り帯状部材及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】曲げが作用してもリブからの飛び出しを抑えて金属製補強材を封入する。【解決手段】補強材入り帯状部材1は、帯板状の基板21、該基板21から直立するとともに嵌合部221を有する複数本のリブ22、基板21の一側縁部及び他側縁部にそれぞれ立設された接合部23,24を備えた硬質塩化ビニル製帯状部材2と、この硬質塩化ビニル製帯状部材2の各リブ22に導入された金属製補強材3と、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22の嵌合部221と嵌合可能な嵌合部41を有する硬質塩化ビニル製キャップ部材4とから構成される。そして、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に硬質塩化ビニル製キャップ部材4が装着されて嵌合部221,41が嵌合され、金属製補強材3が封入される。【選択図】図1
Description
この発明は、老朽化した下水管路、上水管路、農業用水路、ガス管路などの既設管を更生する更生管を製管する際に用いられる補強材入り帯状部材及びその製造方法に関するものである。
従来より、更生管を製管する帯状部材として、ポリエチレン製帯状部材のリブに鋼板等の金属製補強材を埋設した補強材入り帯状部材が知られている(例えば、特許文献1参照)。このような補強材入り帯状部材は、マンホール内に設置された製管機に供給され、製管機によってそのリブを外周側に位置して螺旋状に巻き回される。そして、螺旋状に巻き回されて隣接する補強材入り帯状部材の一方の側縁部、他方の側縁部の少なくとも一つに溶融樹脂が塗布されるとともに、隣接する補強材入り帯状部材の一方の側縁部及び他方の側縁部が重ね合わされて一体に融着されることにより、更生管が製管され、製管された更生管が回転させられて既設管内に挿入される。その後、更生管と既設管との間隙にモルタルが充填され、既設管がモルタル及び更生管からなる複合管によって更生される(例えば、特許文献2参照)。
このような複合管にあっては、モルタル中にリブに埋設された金属製補強材が立設状態で配設されることにより、土圧や外水圧などに対する強度を高めることができる。
ところで、前述した補強材入り帯状部材は、ポリエチレンを押出成形してポリエチレン製帯状部材を形成し、当該ポリエチレン製帯状部材のリブの溝に金属製補強材を連続的に導入した後、ポリエチレン製帯状部材のリブの頂部にポリエチレンを押出成形してポリエチレン製被覆部をリブと一体に融着し、金属製補強材を封入することにより製造される。
一方、補強材入り帯状部材を螺旋状に巻き回して更生管を製管すると、補強材入り帯状部材に曲げが作用し、その曲げによってポリエチレン製帯状部材及び金属製補強材の外周側に引張応力が発生するとともに、その内周側に圧縮応力が発生する。この際、金属製補強材の外周側と内周側との伸び率に差が生じると、金属製補強材が波打って蛇行したり、ポリエチレン製帯状部材のリブ内において上方又は下方にめり込むように変形し、金属製補強材がポリエチレン製帯状部材から突き出るおそれがある。
また、補強材入り帯状部材を製造するには、ポリエチレン製帯状部材を成形する工程、ポリエチレン製帯状部材のリブの溝に金属製補強材を導入する工程、ポリエチレン製帯状部材のリブの頂部に樹脂製被覆部を成形する工程が同時並行して必要となり、製造が複雑になるとともに、コストがかさむという欠点があった。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、曲げが作用してもリブからの金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することのできる補強材入り帯状部材及びその製造方法を提供するものである。
本発明の補強材入り帯状部材は、両側縁部に接合部が形成され、螺旋状に巻き回すとともに、隣接する接合部同士を直接、又は、間接的に接合して更生管を製管する補強材入り帯状部材であって、補強材入り帯状部材は、帯板状の基板、該基板から直立するとともに嵌合部を有する複数本のリブ、基板の一側縁部及び他側縁部にそれぞれ形成された接合部を備えた樹脂製帯状部材と、樹脂製帯状部材の各リブに導入された金属製補強材と、樹脂製帯状部材のリブの嵌合部と互いに嵌合可能な嵌合部を有する樹脂製キャップ部材とからなり、樹脂製帯状部材のリブに樹脂製キャップ部材が装着されて嵌合部同士が嵌合され、金属製補強材が封入されることを特徴とするものである。
本発明によれば、樹脂製帯状部材のリブの嵌合部に樹脂製キャップ部材の嵌合部が嵌合されているため、補強材入り帯状部材を螺旋状に巻き回し、隣接する補強材入り帯状部材の接合部同士を互いに接合して更生管を製管した際、補強材入り帯状部材に曲げが作用しても、樹脂製帯状部材のリブからの樹脂製キャップ部材の離脱が防止され、金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することができ、剛性の高い更生管を製管することができる。
この場合、樹脂製帯状部材及び樹脂製キャップ部材の材質としては、硬質塩化ビニルやポリエチレンを挙げることができる。
本発明において、前記樹脂製帯状部材における各リブの嵌合部がその高さ方向略中間部に形成され、該各リブの嵌合部に対応して樹脂製キャップ部材の嵌合部が形成されることが好ましい。これにより、補強材入り帯状部材を螺旋状に巻き回して更生管を製管した際、補強材入り帯状部材に作用する曲げの中立面近傍に位置して、すなわち、曲げによる樹脂製帯状部材、金属製補強材及び樹脂製キャップ部材の変位がないか、変位が小さい位置で嵌合部同士を嵌合できることから、曲げによる変位に基づく樹脂製キャップ部材の離脱を可及的に防止することができる。
本発明において、前記樹脂製帯状部材における各リブの嵌合部及び樹脂製キャップ部材の嵌合部の少なくとも一方に嵌合部分を密閉するシール材が配設されることが好ましい。これにより、嵌合部同士の嵌合部分から水が浸入するのを防止でき、金属製補強材の耐久性を向上させることができる。
本発明の補強材入り帯状部材は、両側縁部に接合部が形成され、螺旋状に巻き回すとともに、隣接する接合部同士を互いに接合して更生管を製管する補強材入り帯状部材であって、補強材入り帯状部材は、帯板状の基板、該基板から直立するとともに係合部を有する複数本のリブ、各リブに折曲可能に設けられ、リブの係合部と互いに係合可能な係合部を有する折板、基板の一側縁部及び他側縁部にそれぞれ形成された接合部を備えた樹脂製帯状部材と、樹脂製帯状部材の各リブに導入された金属製補強材とからなり、樹脂製帯状部材の折板が折曲されて係合部同士が係合され、金属製補強材が封入されることを特徴とするものである。
本発明によれば、樹脂製帯状部材のリブの係合部に該リブに折曲自在に連結された折板の係合部が係合されているため、補強材入り帯状部材を螺旋状に巻き回し、隣接する補強材入り帯状部材の接合部同士を互いに接合して更生管を製管することによって補強材入り帯状部材に曲げが作用しても、樹脂製帯状部材のリブからの折板の離脱が防止され、金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することができ、剛性の高い更生管を製管することができる。
本発明の補強材入り帯状部材の製造方法は、請求項1乃至3の何れか一つに記載の補強材入り帯状部材の製造方法であって、樹脂を押出成形して各リブに金属製補強材を導入可能な溝が形成された樹脂製帯状部材を形成し、樹脂製帯状部材の各リブの溝に金属製補強材を導入し、次いで、樹脂を押出成形して形成された樹脂製キャップ部材をリブに装着して嵌合部同士を互いに嵌合させることを特徴とするものである。
本発明によれば、樹脂を押出成形して各リブに金属製補強材を導入可能な溝が形成された樹脂製帯状部材を形成した後、樹脂製帯状部材の各リブの溝に金属製補強材を導入する。次いで、金属製補強材が導入された樹脂製帯状部材の各リブに樹脂製キャップ部材を装着し、リブの嵌合部と樹脂製キャップ部材の嵌合部とを嵌合し、樹脂製帯状部材のリブに導入された金属製補強材を封入する。これにより、補強材入り帯状部材を螺旋状に巻き回し、隣接する補強材入り帯状部材の接合部同士を互いに接合して更生管を製管した際、補強材入り帯状部材に曲げが作用しても、樹脂製帯状部材のリブの嵌合部と樹脂製キャップ部材の嵌合部との嵌合は確保され、樹脂製キャップ部材の離脱が防止される。したがって、曲げが作用してもリブからの金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することのできる補強材入り帯状部材を連続的に製造することができる。
本発明の補強材入り帯状部材の製造方法は、請求項4に記載の補強材入り帯状部材の製造方法であって、樹脂を押出成形して各リブに金属製補強材を導入可能な溝を有する樹脂製帯状部材を形成し、樹脂製帯状部材の各リブの溝に金属製補強材を導入し、次いで、各リブに対して折板を折曲して係合部同士を係合させることを特徴とするものである。
本発明によれば、樹脂を押出成形して各リブに金属製補強材を埋設可能な溝が形成された樹脂製帯状部材を形成した後、樹脂製帯状部材の各リブの溝に金属製補強材を導入する。次いで、樹脂製帯状部材の各リブに連結された折板を折り曲げ、その係合部をリブの係合部に係合し、樹脂製帯状部材のリブに導入された金属製補強材を封入する。これにより、補強材入り帯状部材を螺旋状に巻き回し、隣接する補強材入り帯状部材の接合部同士を互いに接合して更生管を製管した際、補強材入り帯状部材に曲げが作用しても、樹脂製帯状部材のリブの係合部と該リブに連結された折板の係合部との係合は確保され、折板の離脱が防止される。したがって、曲げが作用してもリブからの金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することのできる補強材入り帯状部材を連続的に製造することができる。しかも、折板は樹脂製帯状部材の成形に際して同時に形成できるため、生産性を向上させることができる。
本発明の補強材入り帯状部材によれば、曲げが作用してもリブからの金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することができ、剛性の高い更生管を製管することができる。
また、本発明の補強材入り帯状部材の製造方法によれば、曲げが作用してもリブからの金属製補強材の飛び出しを抑えて封入することのできる補強材入り帯状部材を連続的に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1には、本発明の補強材入り帯状部材1の一実施形態が示されている。
この補強材入り帯状部材1は、剛性の大きな硬質塩化ビニル製帯状部材2と、この硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に導入された鋼板等の金属製補強材3と、金属製補強材3が導入された硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に装着された硬質塩化ビニル製キャップ部材4とから構成されている。
硬質塩化ビニル製帯状部材2は、硬質塩化ビニルを押出成形して形成され、帯板状の基板21と、該基板21の裏面に基板21に直交して立設された複数本(実施例においては3本)の断面略I字状のリブ22と、基板21の一側縁部の裏面に立設された接合凸部23と、基板21の他側縁部の裏面に立設され、接合凸部23が嵌入し得る接合凹部24とを備え、各リブ22には、金属製補強材3を導入できるように、金属製補強材3に対応する溝22aが形成されるとともに、その頂部に断面略台形状の嵌合凸部221が形成されている。そして、硬質塩化ビニル製帯状部材2における接合凹部24が設けられた基板21の他側縁部が、隣接する硬質塩化ビニル製帯状部材2における基板21の一側縁部を配置できるように、基板21の厚みだけ裏面側に段落ちした段落ち部25に形成され、この段落ち部25に連続して、基板21から離れるにつれて接合凹部24の突出側に位置するように傾斜された傾斜リブ26が形成されている。
なお、基板21の一側縁部の裏面にゴム等のエラストマー5を配設することが好ましい。これにより、後述するように、隣接する補強材入り帯状部材1の他側縁部に形成された段落ち部25に一側縁部を配置した際、隣接する補強材入り帯状部材1,1における基板21,21の一側縁部と他側縁部との重ね合わせ部をエラストマー5によって密封することができる。
金属製補強材3は、リブ22に対応して鋼板等を切断して形成され、硬質塩化ビニル製帯状部材2の各リブ22の溝22aにその全長にわたって導入されている。
この場合、金属製補強材3としては、設定厚みの1枚の板材の他、薄板材を1回あるいは複数回折り畳んで設定厚みに形成したものでも構わない。
硬質塩化ビニル製キャップ部材4は、硬質塩化ビニルを押出成形して断面略中空台形状に形成され、硬質塩化ビニル製帯状部材2の各リブ22の頂部に形成された嵌合凸部221に嵌合可能な嵌合凹部41を有している。
このような補強材入り帯状部材1は、まず、硬質塩化ビニルを押出成形して硬質塩化ビニル製帯状部材2を形成する(図2(a)参照)。この際、エラストマー5を共押出成形して基板21の一方の側縁部に融着する。次いで、硬質塩化ビニル製帯状部材2における各リブ22の溝22aに金属製補強材3を連続的に導入する(図2(b)参照)。この後、硬質塩化ビニルを押出成形して形成された硬質塩化ビニル製キャップ部材4を硬質塩化ビニル製帯状部材2の各リブ22にそれぞれ装着し、リブ22の頂部に形成された嵌合凸部221に嵌合凹部41を嵌合させ、金属製補強材3をリブ22に封入して製造される(図2(c)参照)。
一方、補強材入り帯状部材1によって更生管を製管する場合は、補強材入り帯状部材1を巻き重ねた輸送用ドラムを施工現場に輸送し、輸送用ドラムに巻き重ねられた補強材入り帯状部材1を引き出してマンホールに導くとともに、マンホールにおいて螺旋状に巻き回して更生管を製管する。具体的には、輸送用ドラムから引き出した補強材入り帯状部材1を基板21の裏面側、すなわち、リブ22を立設した側が外周面側に位置するように、既設管に臨んでマンホールに設置された製管機(図示せず)に供給することにより、図3(a),(b)に示すように、隣接する補強材入り帯状部材1,1のうち、一方の補強材入り帯状部材1の接合凸部23に他方の補強材入り帯状部材1の接合凹部24を外側(先行する補強材入り帯状部材1の外周側)から嵌め込み、隣接する補強材入り帯状部材1,1を相互に接合して所定の管径の更生管を製管することができる。この際、先行する補強材入り帯状部材1の接合凸部23を設けた基板21の一側縁部に後続する補強材入り帯状部材1の段落ち部25が配置されるとともに、先行する補強材入り帯状部材1の接合凸部23を設けた側のリブ22の嵌合凸部221に装着された硬質塩化ビニル製キャップ部材4に後続する補強材入り帯状部材1の傾斜リブ26が係止される。
あるいは、輸送用ドラムから引き出した補強材入り帯状部材1を基板21の裏面側、すなわち、リブ22が立設された側が外周面側に位置するように、既設管に設置された製管機(図示せず)に供給することにより、図3(a),(b)に示すように、隣接する補強材入り帯状部材1,1のうち、一方の補強材入り帯状部材1の接合凸部23を他方の補強材入り帯状部材1の接合凹部24に内側(先行する補強材入り帯状部材1の内周側)から嵌め込み、隣接する補強材入り帯状部材1,1を相互に接合して所定の管径の更生管を製管することができる。この際、後続する補強材入り帯状部材1の接合凸部23を設けた基板21の一側縁部が先行する補強材入り帯状部材1の段落ち部25に配置されるとともに、後続する補強材入り帯状部材1の接合凸部23を設けた側のリブ22の嵌合凸部221に装着された硬質塩化ビニル製キャップ部材4が先行する補強材入り帯状部材1の傾斜リブ26に係止される。
このような更生管においては、螺旋状に巻き回された補強材入り帯状部材1に曲げが作用するが、硬質塩化ビニル製帯状部材2におけるリブ22の嵌合凸部221に硬質塩化ビニル製キャップ部材4の嵌合凹部41が嵌合されており、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22からの硬質塩化ビニル製キャップ部材4の離脱を防止できることから、金属製補強材3が硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22から飛び出して外れることを確実に防止できる。しかも、更生管を構成する補強材入り帯状部材1は、剛性の大きな硬質塩化ビニルによって帯状部材が形成されており、リブ22に封入された金属製補強材3と相俟ってより高剛性の特性を有している。
また、剛性の大きな硬質塩化ビニル製帯状部材2からなる補強材入り帯状部材1を螺旋状に巻き回し、それらの接合部23,24を互いに接合して更生管を製管することにより、接合部23,24の止水性能を確保することができる。また、更生管を製管するに際して、補強材入り帯状部材1の接合部23,24の接合を解除できることから、仮に接合部23,24が不完全に接合したとしても、元の補強材入り帯状部材1を巻き戻し、接合を解除した位置から更生管の製管作業を再開することができる。
ところで、図4には、本発明の補強材入り帯状部材1の変形例が示されている。
この補強材入り帯状部材1は、硬質塩化ビニル製キャップ部材4における嵌合凹部41の頂部にゴム等のシール材sが共押出成形して融着されている。これにより、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に硬質塩化ビニル製キャップ部材4を装着し、嵌合凸部221及び嵌合凹部41が嵌合した際、嵌合凸部221にシール材sが密着し、リブ22の溝22a、すなわち、金属製補強材3を密封することができ、金属製補強材3の耐久性を向上させることができる。
この場合、図5に示すように、硬質塩化ビニル製帯状部材2におけるリブ22の嵌合凸部221にシール材sを共押出成形して融着してもよい。この場合も、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に硬質塩化ビニル製キャップ部材4を装着し、嵌合凸部221及び嵌合凹部41が嵌合した際、硬質塩化ビニル製キャップ部材4にシール材sが密着し、嵌合凸部221及び嵌合凹部41、すなわち、金属製補強材3を密封することができ、金属製補強材3の耐久性を向上させることができる。
また、図6には、本発明の補強材入り帯状部材1の他の変形例が示されている。
この補強材入り帯状部材1は、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22の高さ方向略中間部に嵌合凸部221が形成され、この嵌合凸部221に対応して、硬質塩化ビニル製キャップ部材4Aが形成されている。すなわち、硬質塩化ビニル製キャップ部材4Aは、リブ22の嵌合凸部221に嵌合可能な嵌合凹部41及び硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22から突出する金属製補強材3を覆う被覆部42を有し、硬質塩化ビニル製キャップ部材4Aを硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に装着した際、リブ22から突出する金属製補強材3の上端部に被覆部42が被せられるとともに、リブ22に形成された嵌合凸部221に嵌合凹部41が嵌合される。
この変形例においては、リブ22の高さ方向略中間部において嵌合部221,41が嵌合する。すなわち、補強材入り帯状部材1を螺旋状に巻き回して更生管を製管するとき、補強材入り帯状部材1に作用する曲げによる中立面の近傍において、換言すれば、曲げによる補強材入り帯状部材1の変形のない位置、又は、変形の小さい位置で嵌合部221,41が嵌合するため、曲げによる変位に基づく硬質塩化ビニル製キャップ部材4の離脱を可及的に防止することができる。
さらに、前述した実施形態においては、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に嵌合凸部221が形成され、硬質塩化ビニル製キャップ部材4,4Aに嵌合凹部41が形成される場合を例示したが、図7に示すように、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に嵌合凹部222が形成され、硬質塩化ビニル製キャップ部材4に嵌合凸部43が形成されても構わない。
また、前述した実施形態においては、硬質塩化ビニル製帯状部材2におけるリブ22の嵌合部221、222に、硬質塩化ビニル製キャップ部材4の嵌合部41,43を嵌合させて金属製補強材3を封入する場合を例示したが、帯状部材2及びキャップ部材4の材質としては硬質塩化ビニルに限定されず、例えば、ポリエチレンによって帯状部材2及びキャップ部材4を形成することもできる。この場合、ポリエチレンは、硬質塩化ビニルよりも剛性が低いため、接合部23,24による接合を採用することはできず、図8に示すように、帯状部材2における基板21の他側縁部に段落ち部25を形成し、段落ち部25において一方側縁部と他方側縁部とを重ね合わせて溶融樹脂による接合を採用する必要がある。
さらにまた、樹脂製帯状部材2のリブ22に導入された金属製補強材3を樹脂製キャップ部材4を用いることなく封入することもできる。具体的には、図9に示すように、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22の頂部に、先端に係合部271を有する折板27が折曲自在に連結されるとともに、折板27の係合部271に対応して、硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22に折板27の係合部271と係合可能な係合部223が形成されるものである。
このような補強材入り帯状部材1は、まず、硬質塩化ビニルを押出成形して硬質塩化ビニル製帯状部材2を形成する(図10(a)参照)。この際、エラストマー5を共押出成形して基板21の一方の側縁部に融着する。次いで、硬質塩化ビニル製帯状部材2における各リブ22の溝22aに鋼板等の金属製補強材3を連続的に導入する(図10(b)参照)。この後、リブ22の頂部に連結された折板27を折り曲げ、その係合部271をリブ22の係合部223に係合させ、金属製補強材3を封入して製造される(図10(c)参照)。
この実施形態の補強材入り帯状部材1においても、補強材入り帯状部材1を螺旋状に巻き回して更生管を製管した際、補強材入り帯状部材1に曲げが作用する。この場合、硬質塩化ビニル製帯状部材2におけるリブ22に連結された折板27が折り曲げられ、その係合部271が硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22の係合部223に係合されており、折板27の離脱を防止できることから、金属製補強材3が硬質塩化ビニル製帯状部材2のリブ22から飛び出して外れることを確実に防止できる。
ところで、前述した実施形態においては、基板21の一側縁部及び他側縁部にそれぞれ接合凸部23及び接合凹部24を立設し、補強材入り帯状部材1を螺旋状に巻き回し、隣接する補強材入り帯状部材1,1の接合凸部23及び接合凹部24を直接接合して更生管を製管する場合を説明したが、このような補強材入り帯状部材1に限定されるものではない。例えば、図11に示すように、補強材入り帯状部材1Aにおける硬質塩化ビニル製帯状部材2Aの基板21の各側縁部に接合凹部28,28を形成し、補強材入り帯状部材1Aを螺旋状に巻き回し、隣接する補強材入り帯状部材1A,1Aの接合凹部28,28をコネクタ1Bによって間接的に接合して更生管を製管するものでもよい。
すなわち、補強材入り帯状部材1Aにおける硬質塩化ビニル製帯状部材2Aの基板21の各側縁部に接合凹部28,28が形成されることに対応して、コネクタ1Bには、補強材入り帯状部材1Aを螺旋状に巻き回し、突き合わされた隣接する補強材入り帯状部材1A,1Aの接合凹部28,28に接合可能な接合凸部29,29が形成されている。これにより、螺旋状に巻き回して隣接する補強材入り帯状部材1A,1Aの一端縁部と他端縁部を突き合わせ、先行する補強材入り帯状部材1Aの一端縁側接合凹部28及び後続する補強材入り帯状部材1Aの他端縁側接合凹部28にわたってコネクタ1Bの接合凸部29,29を内周側から嵌め込んで接合することにより、更生管を製管することもできる。
なお、補強材入り帯状部材1Aは、硬質塩化ビニル製帯状部材2Aのリブ22に金属製補強材3を導入し、リブ22に硬質塩化ビニル製キャップ部材4を装着して封入される点は同一である。
また、図12に示すように、硬質塩化ビニル製帯状部材2Aのリブ22に折板27を折曲自在に連結し、金属製補強材3を埋設したリブ22の係合部223に折板27の係合部271を係合して金属製補強材3を封入してもよい。
1 補強材入り帯状部材
2 樹脂製帯状部材
21 基板
22 リブ
221 嵌合部(嵌合凸部)
222 嵌合部(嵌合凹部)
223 係合部
23,24 接合部
27 折板
271 係合部
3 金属製補強材
4,4A 樹脂製キャップ部材
41 嵌合部(嵌合凹部)
43 嵌合部(嵌合凸部)
2 樹脂製帯状部材
21 基板
22 リブ
221 嵌合部(嵌合凸部)
222 嵌合部(嵌合凹部)
223 係合部
23,24 接合部
27 折板
271 係合部
3 金属製補強材
4,4A 樹脂製キャップ部材
41 嵌合部(嵌合凹部)
43 嵌合部(嵌合凸部)
Claims (6)
- 両側縁部に接合部が形成され、螺旋状に巻き回すとともに、隣接する接合部同士を直接、又は、間接的に接合して更生管を製管する補強材入り帯状部材であって、補強材入り帯状部材は、帯板状の基板、該基板から直立するとともに嵌合部を有する複数本のリブ、基板の一側縁部及び他側縁部にそれぞれ形成された接合部を備えた樹脂製帯状部材と、樹脂製帯状部材の各リブに導入された金属製補強材と、樹脂製帯状部材のリブの嵌合部と互いに嵌合可能な嵌合部を有する樹脂製キャップ部材とからなり、樹脂製帯状部材のリブに樹脂製キャップ部材が装着されて嵌合部同士が嵌合され、金属製補強材が封入されることを特徴とする補強材入り帯状部材。
- 請求項1に記載の補強材入り帯状部材において、前記樹脂製帯状部材における各リブの嵌合部がその高さ方向略中間部に形成され、該各リブの嵌合部に対応して樹脂製キャップ部材の嵌合部が形成されることを特徴とする補強材入り帯状部材。
- 請求項1又は2に記載の補強材入り帯状部材において、前記樹脂製帯状部材における各リブの嵌合部及び樹脂製キャップ部材の嵌合部の少なくとも一方に嵌合部分を密閉するシール材が配設されることを特徴とする補強材入り帯状部材。
- 両側縁部に接合部が形成され、螺旋状に巻き回すとともに、隣接する接合部同士を互いに接合して更生管を製管する補強材入り帯状部材であって、補強材入り帯状部材は、帯板状の基板、該基板から直立するとともに係合部を有する複数本のリブ、各リブに折曲可能に設けられ、リブの係合部と互いに係合可能な係合部を有する折板、基板の一側縁部及び他側縁部にそれぞれ形成された接合部を備えた樹脂製帯状部材と、樹脂製帯状部材の各リブに導入された金属製補強材とからなり、樹脂製帯状部材の折板が折曲されて係合部同士が係合され、金属製補強材が封入されることを特徴とする補強材入り帯状部材。
- 請求項1乃至3の何れか一つに記載の補強材入り帯状部材の製造方法であって、樹脂を押出成形して各リブに金属製補強材を導入可能な溝が形成された樹脂製帯状部材を形成し、樹脂製帯状部材の各リブの溝に金属製補強材を導入し、次いで、樹脂を押出成形して形成された樹脂製キャップ部材をリブに装着して嵌合部同士を互いに嵌合させることを特徴とする補強材入り帯状部材の製造方法。
- 請求項4に記載の補強材入り帯状部材の製造方法であって、樹脂を押出成形して各リブに金属製補強材を導入可能な溝を有する樹脂製帯状部材を形成し、樹脂製帯状部材の各リブの溝に金属製補強材を導入し、次いで、各リブに対して折板を折曲して係合部同士を係合させることを特徴とする補強材入り帯状部材の製造方法。
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