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JP2015065768A - モータ制御装置及びモータ制御方法 - Google Patents

モータ制御装置及びモータ制御方法 Download PDF

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JP2015065768A JP2013198974A JP2013198974A JP2015065768A JP 2015065768 A JP2015065768 A JP 2015065768A JP 2013198974 A JP2013198974 A JP 2013198974A JP 2013198974 A JP2013198974 A JP 2013198974A JP 2015065768 A JP2015065768 A JP 2015065768A
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Shigeru Ogiwara
茂 荻原
大久保 雅通
Masamichi Okubo
雅通 大久保
内舘 高広
Takahiro Uchidate
高広 内舘
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K11/00Structural association of dynamo-electric machines with electric components or with devices for shielding, monitoring or protection
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Abstract

【課題】矩形波駆動されるブラシレスモータのトルクリップルを抑制し、トルクリップルに起因する脈動音を低減する。
【解決手段】矩形波駆動される3相のブラシレスモータ3の駆動制御に際し、2つの相のコイル33に対して重複して通電を行うオーバラップ通電部50を形成しつつ、通電相を切り替える。オーバラップ通電部50が存在すると、転流時のトルク変化を時間的にずれた複数の回転位置に分散させることができ、オーバラップ通電部50が存在しない120°通電時に比して、切り替え時におけるトルクの落ち込みを小さくできる。これにより、転流時に生じるトルクの谷を小さくして、トルク波形全体の振幅を小さくすることができ、矩形波通電でありながらトルクリップル率が抑えられ、トルクリップルに伴う脈動音を低減させることが可能となる。
【選択図】図4

Description

本発明は、矩形波駆動されるブラシレスモータの制御技術に関し、特に、油圧ピストンポンプなど、モータの回転力を直線運動に変えて使用する装置に用いられるモータに適用して有効な技術に関する。
自動車や建設機械などのように大きな力が必要される機械装置では、油圧を用いた作動システムが使用されており、そこでは、油圧の供給源としてピストンポンプなどが用いられている。近年、自動車のエンジンの燃費向上等の観点から、電動モータを駆動源とする油圧ピストンポンプも登場しており、この電動式の油圧ピストンポンプでは、モータの回転力をボールスクリュー機構によって直線運動に変えてピストンを押し引きし、油圧の調整を行っている。(例えば、特許文献1参照)このようなシステムに使用されるモータとしては、耐久性や制御性に優れるブラシレスモータを採用することが多く、その場合、トルクリップルの小さい正弦波駆動が行われるのが一般的である。
特開2009−40122号公報
しかしながら、正弦波駆動の制御は、一般にベクトル演算を必要とし、高分解能なロータ位置検出と高性能な半導体が必要となるため、コントローラが高価となる。これに対し、ブラシレスモータを矩形波電流にて駆動制御すれば、コントローラが安価となり、コスト低減が図られるが、トルク変動による脈動(トルクリップル)が大きくなる。ところが、このようなモータトルクの脈動は、前述の油圧ピストンポンプでは、ボールスクリュー機構やピストンを介して、オイルに油圧脈動として伝わる。このため、それが脈動音の原因となり、システムの静粛性が損なわれるおそれがあるという問題があった。特に、特許文献1に記載されるように、モータとピストンとが並列状に配される構造に比べて、モータとピストンが同軸状に配置されたポンプ構造の場合、減速機構が一段減ることにより、モータの脈動がさらにオイルに伝わり易くなるという課題がある。
一方、トルクリップルが問題となる場合、それを低減するための技術としては、ロータのマグネットやステータのコイルにスキューを付けたり、極スロットを増やしたりする、という対策も考えられる。しかしながら、何れの対策も製品コストの増加につながるため、最適な対策とは言えず、コストアップを招来することなく、矩形波駆動時における脈動音を低減する方策が求められていた。
本発明の目的は、矩形波駆動されるブラシレスモータのトルクリップルを抑制し、トルクリップルに起因する騒音を低減することにあり、もって、当該モータを使用したシステムの静粛性向上を図ることにある。
本発明のモータ制御装置は、3相のコイルが巻回されたステータと、前記ステータの内側に回転自在に支持されたロータとを有するブラシレスモータと、該ブラシレスモータの回転力を直線運動に変換して被駆動体に伝達する動力伝達機構と、を備えてなる電動システムにおける前記ブラシレスモータの駆動制御を行うモータ制御装置であって、前記ブラシレスモータを矩形波電流によって駆動すると共に、3相の前記コイルに対する通電角度を電気角にて130°〜155°に設定し、一の相の前記コイルへの通電と他の相の前記コイルへの通電が重複して実行されるオーバラップ通電部を形成しつつ、前記一の相から前記他の相に通電を切り替えることを特徴とする。
本発明にあっては、矩形波駆動される3相のブラシレスモータにて、2つの相のコイルに対して重複して通電を行うオーバラップ通電部を形成しつつ、通電相を切り替えることにより、通電切り替え時におけるトルクの落ち込みを小さくし、転流時のトルク変化を時間的にずれた複数の回転位置に分散させる。これにより、転流時に生じるトルクの谷を小さくして、トルク波形全体の振幅を小さくし、矩形波通電でありながら、トルクの変動を小さく抑え、トルクリップル率を低減させる。
前記モータ制御装置において、モータトルクの下限値が1.3Nm以上となるように前記コイルに対し通電を行っても良い。また、前記ブラシレスモータに24°の進角を設定しても良い。
本発明のモータ制御方法は、3相のコイルが巻回されたステータと、前記ステータの内側に回転自在に支持されたロータとを有するブラシレスモータと、該ブラシレスモータの回転力を直線運動に変換して被駆動体に伝達する動力伝達機構と、を備えてなる電動システムにおいて、前記ブラシレスモータを矩形波電流によって駆動すると共に、3相の前記コイルに対する通電角度を電気角にて130°〜155°に設定し、一の相の前記コイルへの通電と他の相の前記コイルへの通電が重複して実行されるオーバラップ通電部を形成しつつ、前記一の相から前記他の相に通電を切り替えることを特徴とする。
本発明にあっては、矩形波駆動される3相のブラシレスモータにて、2つの相のコイルに対して重複して通電を行うオーバラップ通電部を形成しつつ、通電相を切り替えることにより、通電切り替え時におけるトルクの落ち込みを小さくし、転流時のトルク変化を時間的にずれた複数の回転位置に分散させる。これにより、転流時に生じるトルクの谷を小さくして、トルク波形全体の振幅を小さくし、矩形波通電でありながら、トルクの変動を小さく抑え、トルクリップル率を低減させる。
前記モータ制御方法において、モータトルクの下限値が1.3Nm以上となるように前記コイルに対し通電を行っても良い。また、前記ブラシレスモータに24°の進角を設定しても良い。
本発明のモータ制御装置によれば、矩形波駆動される3相のブラシレスモータにおいて、2つの相のコイルに対して重複して通電を行うオーバラップ通電部を形成しつつ、通電相を切り替えるようにしたので、通電切り替え時におけるトルクの落ち込みを小さくし、転流時のトルク変化を時間的にずれた複数の回転位置に分散させることができる。これにより、転流時に生じるトルクの谷を小さくして、トルク波形全体の振幅を小さくすることができ、矩形波通電でありながら、トルクの変動を小さく抑えることが可能となり、トルクリップル率の低減が図られる。従って、トルクリップルによって生じる脈動が小さくなり、動力伝達機構を介して被駆動体に伝わる脈動も減少し、被駆動体等に生じる脈動音を低減させることが可能となる。
本発明のモータ制御方法によれば、矩形波駆動される3相のブラシレスモータにおいて、2つの相のコイルに対して重複して通電を行うオーバラップ通電部を形成しつつ、通電相を切り替えるようにしたので、通電切り替え時におけるトルクの落ち込みを小さくし、転流時のトルク変化を時間的にずれた複数の回転位置に分散させることができる。これにより、転流時に生じるトルクの谷を小さくして、トルク波形全体の振幅を小さくすることができ、矩形波通電でありながら、トルクの変動を小さく抑えることが可能となり、トルクリップル率の低減が図られる。従って、トルクリップルによって生じる脈動が小さくなり、動力伝達機構を介して被駆動体に伝わる脈動も減少し、被駆動体等に生じる脈動音を低減させることが可能となる。
本発明の一実施形態である制御装置・制御方法によって駆動されるブラシレスモータを使用した油圧ピストンポンプの構成を示す説明図である。 図1の油圧ピストンポンプが使用されるブレーキシステムの構成を示す説明図である。 ブラシレスモータの断面図である。 ブラシレスモータへの通電タイミングとモータトルクの関係(進角24°)を示す説明図であり、上段は回転角とモータトルクとの関係、下段は回転角と相電流の関係(通電タイミング)をそれぞれ示している。 通電角度とトルクリップルとの関係を示したグラフである。 通電角と転流ポイントにおけるトルク変化との関係を示す説明図である。 進角値とモータトルクとの関係を示したグラフである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態である制御装置・制御方法によって駆動されるブラシレスモータを使用した油圧ピストンポンプの構成を示す説明図である。図1の油圧ピストンポンプ1は、ポンプ部2と、それを駆動するためのブラシレスモータ3(以下、モータ3と略記する)とから構成されており、自動車のブレーキシステム(制動装置)に組み込まれる。油圧ピストンポンプ1のポンプ部2には、ピストン4が軸方向に移動自在に配置されており、ピストン4は、モータ3の回転力を直線運動に変換するボールスクリュー機構(動力伝達機構)5と接続されている。油圧ピストンポンプ1は、モータ3によってピストン4を軸方向に移動させ、ブレーキシステムに供給される油圧を調整する。
図2は、油圧ピストンポンプ1が使用されるブレーキシステム10の構成を示す説明図である。ブレーキシステム10では、運転者がブレーキペダル11を踏むと、その踏力がマスターシリンダ12に伝達される。マスターシリンダ12には油圧室13が設けられており、油圧室13の油圧は、油路14を介して、車輪15のホイールシリンダ16に伝達される。油路14には、開閉弁17と当該油圧ピストンポンプ1が設けられている。開閉弁17は、周知のソレノイドバルブなどにより構成されており、通電・非通電を切り替えることにより、油路14に接続されたポートが開閉される。開閉弁17のポートは、図示しない電子制御装置によって開閉される。
図3は、モータ3の断面図である。図3に示すように、モータ3は、外側にステータ(固定子)21、内側にロータ(回転子)22を配したインナーロータ型のブラシレスモータである。ロータ22には複数のマグネット23が埋設されており、モータ3は、インダクタンス差に基づくリラクタンストルクと、マグネット23の磁力によるマグネットトルクによってロータ22を回転させるIPM型の構成となっている。モータ3のポンプ部2とは反対側の軸方向端部には、モータ3を回転駆動させるための駆動制御部24が一体的に設けられている。駆動制御部24には、ロータ22の回転位置を検出するための回転センサ25や、モータドライバ26、モータコントロールユニット(MCU)27が制御部ケース24a内に配置されている。なお、この制御部ケース24aは図示しないボルト等の締結手段によって、後述するケース31に締結されている。駆動制御部24に対しては、車載バッテリから電源が供給されると共に、図示しないブレーキ制御装置より、モータ3の回転角や回転速度の指令信号が入力される。
ステータ21は、円筒形状のケース31と、ケース31内に固定されたステータコア32、ステータコア32のティース32aに巻装されたコイル33とから構成されている。コイル33は、U,V,Wの3相分が設けられている。ステータ21の内側にはロータ22が挿入されている。詳細な構造は省略しているが、ロータ22は中空状のロータシャフト34を有しており、ロータシャフト34はベアリング35a,35bによってケース31に回転自在に支持されている。ロータシャフト34には、円筒形状のロータコア36が固定されている。ロータコア36は、ロータシャフト34に固定されるコア本体部37と、コア本体部37から径方向に突設された6個の突極部38とから構成されている。各突極部38の内側には、軸方向に延びるマグネット取付孔39がそれぞれ1個ずつ形成されており、マグネット23が収容固定されている。モータ3では、マグネット23は周方向に沿って6個配置されており、モータ3は、6極9スロット構成のIPM型モータとなっている。
ロータシャフト34の内側には公知のボールスクリュー機構5が取り付けられている。ボールスクリュー機構5は、ケース31に対して回転不能、且つ軸方向移動自在に設けられたスクリューシャフト5aを有しており、ロータシャフト34の回転に伴ってロータシャフト34とスクリューシャフト5aの間に配された複数のボール部材を介してスクリューシャフト5aが軸方向に移動する。スクリューシャフト5aの一端側(図1において左端)は、ピストン4の一端側と接続されている。ピストン4はポンプケース41内に収容されており、ピストン4の他端側には、ピストン4をボールスクリュー機構5側に押圧するリターンスプリング42が取り付けられている。そして、モータ3が作動しロータ22が回転すると、ピストン4が軸方向に移動し、油圧室43内の油圧が変化する。
ロータシャフト34の右端部には、ロータ22の回転位置を検出するためのセンサマグネット44が取り付けられている。これに対し、駆動制御部24には、センサマグネット44に対向する位置に回転センサ25が配されている。回転センサ25は、センサマグネット44の磁極変化を検出し、この検出値に基づいて、MCU27はロータ22の回転位置を算出する。
上記のように構成されたブレーキシステム10において、開閉弁17のポートが開かれると、マスターシリンダ12の油圧室13の油圧がホイールシリンダ16に伝達され、油圧に応じた制動力が発生する。すなわち、車輪15に対し、ブレーキペダル11の踏力に応じた制動力が加わる。一方、開閉弁17のポートが閉じられると、マスターシリンダ12の油圧室13の油圧はホイールシリンダ16に伝達されず、油圧室43の油圧がホイールシリンダ16に伝達される。この油圧室43の油圧は、モータ3への電力供給を制御することによって調整される。
このような構成の油圧ピストンポンプ1では、図1からも分かるように、モータ3のトルクリップルは、ボールスクリュー機構5やピストン4を介して油圧室43に伝わり、それが脈動音の原因となる。前述のように、モータ3を正弦波駆動すれば、トルクリップルを抑えることができるが、コストアップは避けがたい。そこで、本発明者らは、低コストにてモータの駆動制御が可能な矩形波駆動に着目し、その中で如何にトルクリップルを抑えるかについて検討を重ねた。その結果、3相のコイル33への通電をそれぞれ電気角で130°〜155°とし、転流時に通電をオーバラップさせ、ある一の相(例えばU相)から他の相(例えばV相)に通電を切り替える転流時に、一の相(U相)のコイル33への通電と他の相(V相)のコイル33への通電が重複して実行されるオーバラップ通電部50を形成することにより、トルクリップルが抑えられ、油圧変動による脈動音が効果的に低減できることが分かった。
図4は、モータ3への通電タイミングとモータトルクの関係(進角24°)を示す説明図であり、上段は回転角とモータトルクとの関係、下段は回転角と相電流の関係(通電タイミング)をそれぞれ示している。図4(a)に示すように、一般的な矩形波120°通電の場合、転流タイミングで大きなトルク変動が発生する。これに対し、図4(b)(通電角135°)、図4(c)(通電角150°)のように、矩形波広角通電を採用しオーバラップ通電部50を設けると、転流時の急激なトルク変動が抑えられ、トルクリップルを低減させることができた。また、モータトルクの下限値も1.3Nm以上確保できた。なお、オーバラップ通電部50では、2つの相の合計電流が1相分の所定電流値となるように、2つの相に通電する。
一方、図4(d)のように、通電角を165°にまで拡大すると、却ってトルクリップルが拡大した。図5は、通電角度とトルクリップルとの関係を示したグラフである。図5に示すように、155°を超えると正弦波駆動の場合よりもトルクリップルが増大することが分かった。また、矩形波通電の場合でも、通電角によっては正弦波駆動の場合よりもトルクリップルが低くなる領域が存在することが分かり、この結果に基づき、通電角度130°〜155°を有効範囲と認定した。
ここで、3相のブラシレスモータでは、トルクリップルの原因ともなるトルクの落ち込みは、通電相が切り替わる転流ポイントにて発生する。図6は、通電角と転流ポイントにおけるトルク変化との関係を示す説明図である。なお、モータ3における実際のトルク波形は、誘起電圧に高調波成分が存在し、トルクリップルが歪な形となるため、説明を分かり易くすべく誘起電圧を正弦波に近い状態として説明する。
図6(a)に示すように、120°通電を行った場合、相の切り替えポイント(図6のP部分)にてトルクが大きく落ち込む。これに対し、(b)の135°通電や(c)の150°通電では、トルクが落ち込む切り替えポイントにおいても、広角オーバラップ通電により、3相のトルクの合成が起こるため、トルクの落ち込みが小さく抑えられる。すなわち、通電角120°→150°では、トルクの落ち込み部分が小さくなり(谷が浅くなり)、波形全体の振幅が小さくなる。このため、通電角を広くすると、その分、トルクリップルも小さくなる。これに対し、通電角150°〜165°以上では、今度は、切り替えポイント同士が接近し、それらの間でトルクが盛り上がり過ぎ、トルクリップルが却って悪化してしまう(図6のQ部分)。
図6の関係は、誘起電圧に高調波成分が含まれている実際のモータにおいても同様に発生する。図4のトルクリップル波形は、高調波成分により、図6の波形に比して崩れたような形となっているが、トルクリップル低減のメカニズムは上述と同様であり、転流時におけるトルク変動の深いV字状の谷を、谷の数を増やすことにより浅い小さな谷に分散させる。つまり、オーバラップ通電により、転流時のトルク変化を時間的にずれた複数の回転位置に分散させ、1回の大きな転流ではなく、それを小さく2回に分けるような形とし、転流時のトルクの谷を縮小して、トルク波形全体の振幅を小さくする。これにより、矩形波通電でありながら、トルクの変動を小さく抑えることができ、トルクリップル率の低減が図られる。
なお、モータ3では、応答性向上のため進角設定にて駆動制御を行っているが、通電角度とトルクリップルとの関係については、進角量を変えても、また、進角がなくとも、図5と同様の結果が得られた。その上で、進角とモータトルクとの関係を見ると、図7に示すように、進角24°近傍が最も大きなトルクが得られる。このため、本実施形態では進角値を24°に設定しており、これにより、最大トルクによるモータ制御が可能となる。
このように、上記制御形態を採用することにより、転流時のトルク変動が小さくなり、転流タイミングにおけるモータトルクの落ち込みを抑えることができ、矩形波駆動でありながら、モータ3のトルクリップル率を正弦波駆動と同等若しくはそれ以下に抑えることが可能となる。このため、トルクリップルの低減を安価なシステムにて実現でき、コストアップを招来することなく、油圧回路の脈動を抑制でき、システムの静粛性向上を図ることが可能となる。すなわち、モータ3のトルクリップルが低減されることにより、ボールスクリュー機構5を介してピストン4に伝わる振動も低減され、発明者らの実験によれば、油圧変動も約40%程度少なくなり、システムの静粛性が向上した。また、制動時に電力の回生を行うシステムにおいても、脈動による回生量の変動が抑えられ、安定した効率の良い電力回生が可能となる。
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、前述の実施の形態では、本発明を自動車のブレーキシステムに使用される油圧ピストンポンプのブラシレスモータに適用した例を示したが、本発明の適用対象は、ブレーキシステムには限定されず、パワーシャベルのような建設機械や、ショックアブソーバなどの油圧回路系等にも適用可能である。
1 油圧ピストンポンプ
2 ポンプ部
3 ブラシレスモータ
4 ピストン
5 ボールスクリュー機構
5a スクリューシャフト
10 ブレーキシステム
11 ブレーキペダル
12 マスターシリンダ
13 油圧室
14 油路
15 車輪
16 ホイールシリンダ
17 開閉弁
21 ステータ
22 ロータ
23 マグネット
24 駆動制御部
24a 制御部ケース
25 回転センサ
26 モータドライバ
31 ケース
32 ステータコア
32a ティース
33 コイル
34 ロータシャフト
35a,35b ベアリング
36 ロータコア
37 コア本体部
38 突極部
39 マグネット取付孔
41 ポンプケース
42 リターンスプリング
43 油圧室
44 センサマグネット
50 オーバラップ通電部

Claims (6)

  1. 3相のコイルが巻回されたステータと、前記ステータの内側に回転自在に支持されたロータとを有するブラシレスモータと、
    該ブラシレスモータの回転力を直線運動に変換して被駆動体に伝達する動力伝達機構と、を備えてなる電動システムにおける前記ブラシレスモータの駆動制御を行うモータ制御装置であって、
    前記ブラシレスモータを矩形波電流によって駆動すると共に、
    3相の前記コイルに対する通電角度を電気角にて130°〜155°に設定し、一の相の前記コイルへの通電と他の相の前記コイルへの通電が重複して実行されるオーバラップ通電部を形成しつつ、前記一の相から前記他の相に通電を切り替えることを特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1記載のモータ制御装置において、モータトルクの下限値が1.3Nm以上となるように、前記コイルに対し通電を行うことを特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は2記載のモータ制御装置において、前記ブラシレスモータは24°の進角が設定されてなることを制御することを特徴とするモータ制御装置。
  4. 3相のコイルが巻回されたステータと、前記ステータの内側に回転自在に支持されたロータとを有するブラシレスモータと、
    該ブラシレスモータの回転力を直線運動に変換して被駆動体に伝達する動力伝達機構と、を備えてなる電動システムにおいて、
    前記ブラシレスモータを矩形波電流によって駆動すると共に、
    3相の前記コイルに対する通電角度を電気角にて130°〜155°に設定し、一の相の前記コイルへの通電と他の相の前記コイルへの通電が重複して実行されるオーバラップ通電部を形成しつつ、前記一の相から前記他の相に通電を切り替えることを特徴とするモータ制御方法。
  5. 請求項4記載のモータ制御方法において、モータトルクの下限値が1.3Nm以上となるように、前記コイルに対し通電を行うことを特徴とするモータ制御方法。
  6. 請求項4又は5記載のモータ制御方法において、前記ブラシレスモータは24°の進角が設定されてなることを制御することを特徴とするモータ制御方法。
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