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JP2015055635A - 撮像装置及びその制御方法 - Google Patents

撮像装置及びその制御方法 Download PDF

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JP2015055635A JP2013186826A JP2013186826A JP2015055635A JP 2015055635 A JP2015055635 A JP 2015055635A JP 2013186826 A JP2013186826 A JP 2013186826A JP 2013186826 A JP2013186826 A JP 2013186826A JP 2015055635 A JP2015055635 A JP 2015055635A
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Keita Funatsu
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Abstract

【課題】位相差検出方式の焦点調節制御を行う撮像装置において、繰り返しパターンをもつ焦点検出が困難な被写体について、真の合焦点を検出すること。【解決手段】撮像装置100は、撮像素子106から焦点検出用像信号を読み出し、デフォーカス量を算出する撮像制御回路112を備える。レンズ制御回路201はデフォーカス量に応じて、レンズ駆動回路によりフォーカスレンズを駆動する。撮像制御回路112は、被写体が周期的なパターンをもつことを検出した場合、複数の候補となる合焦点までのデフォーカス量を算出し、複数の候補から真の合焦点を検出するための評価値を算出する。レンズ制御回路201は複数の候補の各デフォーカス量に従ってフォーカスレンズの駆動を制御し、撮像制御回路112は各候補の評価値を取得し、最も評価値が高い候補を真の合焦点として選択する。【選択図】 図1

Description

本発明は、撮像面位相差検出方式の自動焦点調節技術に関する。
撮像装置の焦点検出法には、焦点検出用素子を用いる方式(以下、第1方式という)と、撮像素子を用いる方式(以下、第2方式という)が知られている。第1方式では、焦点検出用の2種類の波形を取得して波形同士の相関演算により焦点検出を行う。また第2方式では、いわゆるコントラストAF(オートフォーカス)が採用されている。画像のコントラスト成分を用いた評価値によって焦点検出が行われる。第1方式は第2方式に比べAF処理の速度は速いが、撮像素子とは別の位相差焦点検出用素子を使用する場合、撮像装置の大型化やコスト面でデメリットがある。またミラーアップ時やミラーレスカメラのような構造のカメラでは、焦点検出用素子を用いてAFが行えない。そこで、撮像面位相差AFでは、撮像素子の画素により撮像レンズの異なる瞳面の光を受光する構成として、撮像と同時に位相差方式の焦点検出を行う。
特許文献1では、位相差AFにて繰り返しパターンのような被写体に対する焦点検出が記載されている。被写体の繰り返しパターンを検知した際に、焦点検出の優先度を下げることが開示されている。また特許文献2では、位相差AFにて被写体のパターンが周期的であることを検知して相関量を求める際、シフト量を制限する手段が開示されている。
特開2007−52205号公報 特開平6−94987号公報
前記特許文献1や特許文献2に開示された位相差AF制御では、被写体が繰り返しパターンをもつことを検知した場合、焦点検出の優先度を下げたり、シフト量を制限したりしている。これは、従来の位相差AFでは繰り返しパターンにおいて真の合焦位置を見つけることが原理的に難しいからであり、最終的に非合焦となることもある。例えば、撮像面位相差AFにて、フォーカスレンズが合焦点付近にない場合に、撮像センサから取得する焦点検出演算用の波形が像崩れを起こした際、当該波形から相関量を算出すると、合焦点を決めるための評価値の信頼度が低下する可能性がある。
本発明の目的は、位相差検出方式の焦点調節制御を行う撮像装置において、繰り返しパターンをもつ焦点検出が困難な被写体について、真の合焦点を検出することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の側面に係る装置は、撮像素子からの焦点検出用信号を用いて位相差検出により撮像光学系の焦点調節を行う撮像装置であって、前記撮像素子から前記焦点検出用信号を取得し、前記撮像光学系を構成する焦点調節用レンズの合焦点までのデフォーカス量を算出する焦点検出手段と、被写体像の周期的なパターンを検出した場合、複数の合焦点の候補のデフォーカス量を前記焦点検出手段から取得し、前記複数の候補の評価値を算出して前記複数の候補から1つの合焦点を選択する制御手段と、前記制御手段により選択された前記合焦点までのデフォーカス量に従って前記焦点調節用レンズを駆動するレンズ駆動手段を備える。前記制御手段は、レンズ駆動手段によって前記複数の候補のデフォーカス量に対応する位置へ前記焦点調節用レンズを移動させて、各々の候補の評価値を算出し、前記複数の候補のうちで最も評価値が高い合焦点を選択する。
本発明の第2の側面に係る装置は、撮像素子からの焦点検出用信号を用いて位相差検出により撮像光学系の焦点調節を行う撮像装置であって、前記撮像素子から前記焦点検出用信号を取得し、前記撮像光学系を構成する焦点調節用レンズの合焦点までのデフォーカス量を算出する焦点検出手段と、被写体像の周期的なパターンを検出した場合、複数の合焦点の候補のデフォーカス量を前記焦点検出手段から取得し、前記複数の候補の評価値を算出して前記複数の候補から1つの合焦点を選択する制御手段と、前記制御手段により選択された前記合焦点までのデフォーカス量に従って前記焦点調節用レンズを駆動するレンズ駆動手段を備える。前記制御手段は、レンズ駆動手段によって第1ないし第3の候補のデフォーカス量にそれぞれ対応する位置へ前記焦点調節用レンズを移動させて、前記第1ないし第3の候補の評価値を算出し、第2の候補の評価値が隣接する第1および第3の候補の評価値よりも高い場合、前記第2の候補を合焦点に選択する。
本発明によれば、繰り返しパターンをもつ焦点検出が困難な被写体について、真の合焦点を検出することができる。
本発明の実施形態に係るカメラの構成例を示す図である。 本発明の実施形態における撮像素子の画素配列を示す図である。 本発明の実施形態に係るカメラの回路部の構成例を示すブロック図である。 従来の位相差AFセンサにおける焦点検出を説明する図である。 撮像面位相差AFにおける焦点検出を説明する図である。 本発明の第1実施形態に係る繰り返しパターン検出時の焦点検出アルゴリズムを説明する図である。 本発明の実施形態に係る撮影処理例を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態に係る焦点検出処理例を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る繰り返しパターン検出時の焦点検出を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る繰り返しパターン検出時の焦点検出アルゴリズムを説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る繰り返しパターン検出時の焦点検出を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態で用いる評価値の説明図である。
以下に本発明の各実施形態について、添付図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明の実施形態に係る撮像システムの概略を示す構成図である。まず、カメラ本体部の構成を説明する。
撮像装置100は、ファインダ光学系を構成する正立正像光学系101と接眼レンズ102を備える。ファインダスクリーン103と第1ミラー104が設けられており、第1ミラー104は撮像光束の一部をファインダ光学系に偏向させる半透明光学素子である。第1ミラー104を通過した撮像光束は、第2ミラー105で反射することにより焦点検出装置109へと偏向される。
撮像素子106は、被写体を撮像して光電変換により電気信号を出力するイメージセンサである。撮像素子106は、レンズ装置200を通過した被写体からの光束を受光して電気信号を出力する。また撮像素子106は焦点検出機能を有する。シャッタ装置107は撮像素子106への光を遮光する。内蔵ストロボ108は撮像装置100の内部に収納されている発光装置であり、フレネルレンズ114を備える。
焦点検出装置109は、複数の受光部により構成される複数のセンサを有し、位相差検出方式の焦点検出を行う。具体的には、レンズ装置200に含まれる焦点調節用レンズ(フォーカスレンズ)の射出瞳を通過した光束を2分割し、これら2分割した光束を一組のラインセンサがそれぞれ受光する。本実施形態では、2分割した光束から得られる像信号をそれぞれ像信号A、像信号Bとする。各ラインセンサの受光量に応じて出力された信号のずれ量、すなわち光束の分割方向の相対的位置ずれ量を検出することで、フォーカスレンズのデフォーカス量が算出される。したがって、焦点検出装置109のラインセンサにより一度蓄積動作を行えば、フォーカスレンズを移動すべき量と方向が得られ、レンズ駆動が行われる。
焦点検出に関する第2方式には、撮像素子に焦点検出用画素を配置して焦点検出情報を取得する形態(撮像面位相差検出方式)がある。この形態では、撮像素子を構成する各マイクロレンズに対して複数の光電変換部が配置されている。撮像光学系の異なる瞳領域を通過した複数の光束から像ずれ量を検出することにより、デフォーカス量が算出される。
図2は本実施形態における撮像素子の画素配列を示す。図2は、2次元CMOS(相補型金属酸化膜半導体)センサの縦(Y方向)6行と横(X方向)8列の範囲を、撮像光学系側から観察した状態を示している。カラーフィルタについてはベイヤー配列が適用され、奇数行の画素には、左から順に緑(Green)と赤(Red)のカラーフィルタが交互に設けられる。また、偶数行の画素には、左から順に青(Blue)と緑(Green)のカラーフィルタが交互に設けられる。画素211において、円形枠211iで示すオンチップマイクロレンズの内側に配置された複数の矩形枠は、光電変換部211a,211bをそれぞれ示している。光電変換された画素データに基づいて、瞳分割による2像の信号の相関演算により像ずれ量が算出され、デフォーカス量に換算される。図2では焦点検出用画素を全ての画素部に亘って配置した形態を示すが、焦点検出用画素を分散配置した形態もある。
図1の測光装置110は露出測定を行う。レンズ111は測光装置110に被写体からの光束を結像させる光学素子である。撮像装置100の制御を司る撮像制御回路112は、マイクロプロセッサ等を備えており、焦点調節制御や露出制御等を行う。
カメラ本体には外部ストロボ等を装着するためのアクセサリシュー113が設けられている。ファインダ表示部115は、光学ファインダに画像情報を重ねて表示する。外部表示部116は撮像装置100の外筐部の表示画面に各種情報を表示する。
次にレンズ装置200の構成を説明する。レンズ装置200は、撮像光学系を構成する交換式のレンズ(いわゆる交換レンズ)である。レンズ制御回路201はマイクロプロセッサ等を備え、通信部により撮像装置100の撮像制御回路112と通信する。撮像光学系202は、撮像を行うための複数のレンズを備えるが、図1には簡略化して示す。撮像光学系202はフォーカスレンズ等の可動光学素子を含み、また、図示は省略するがレンズ駆動機構や駆動回路が設けられている。絞り装置203はレンズ制御回路201からの制御指令に従って光量調節を行う。
図3は、撮像システムを構成する撮像装置100及びレンズ装置200の回路構成例を示すブロック図である。まず撮像装置100について説明する。
撮像制御回路112を構成するマイクロプロセッサ112Mは、撮像装置100の制御を司る中枢部である。モータ駆動回路1は撮像装置100の可動部材を駆動するための回路である。測光部2は、被写体の輝度を測定する(図1の測光装置110に含まれる)。焦点検出部3は、レンズ装置200の焦点状態を検出する。図1の焦点検出装置109を用いる位相差AFの場合、焦点検出部3は当該装置から焦点検出用信号を取得して焦点検出を行う。また、撮像面位相差AFの場合、焦点検出部3は撮像素子106の焦点検出用画素から焦点検出用信号を取得して焦点検出を行う。シャッタ制御回路4は、図1のシャッタ装置107の駆動制御により撮像装置100の露光量を制御する。絞り制御回路5は、図1の絞り装置202の駆動制御により、撮像装置100に取り込む光束を制御する。
表示装置6は撮像装置100の状態や画像等を表示し、図1のファインダ表示部115及び外部表示部116を含む。ストロボ制御回路7は、図1の内蔵ストロボ108を制御する。記憶装置8は、撮像装置100の設定状態等のデータを格納するメモリを備える。撮像回路9は撮像素子106による撮像処理を行う。レンズ通信回路10は、撮像装置100に装着されるレンズ装置200と通信処理を行う。通信回路11は外部ストロボ(不図示)と通信する。第1スイッチ12(SW1)は撮像準備動作の開始を指示するための操作スイッチである。第2スイッチ13(SW2)は撮像動作の開始を指示するための操作スイッチである。レリーズボタンの第1ストローク(半押し)操作でSW1がオンし、第2ストローク(全押し)操作でSW2がオンする。内蔵ストロボ108は、外部ストロボが未装着の撮像時に被写体を照明するのみでなく、焦点検出時において被写体を照射する補助光としての機能を有する。
次にレンズ装置200を説明する。レンズ制御回路201を構成するマイクロプロセッサ201Mは、レンズ装置200の制御を司る。レンズ駆動回路21はレンズ装置200内の可動光学素子を駆動する。レンズ位置検出回路22はレンズ装置200の位置検出を行う。レンズ焦点距離検出回路23はレンズ装置200の焦点距離を検出する。記憶回路24は、レンズ装置200の設定値や光学情報等を記憶するメモリを備える。絞り駆動回路25は図1の絞り装置203に含まれ、絞りを駆動する。レンズ通信回路26は撮像装置100のレンズ通信回路10と通信する。
図4を参照して、位相差AFセンサにおける繰り返しパターンの特性について説明する。
図4は、3通りのフォーカスレンズ位置において、繰り返しパターンのような被写体から得られる相関量を波形で例示したグラフである。グラフ3−1は像の暈けが大きい場合、グラフ3−2は像の暈けが小さい場合、グラフ3−3はピントが合った合焦点付近での相関波形をそれそれ例示する。真の合焦点をAとする。横軸はシフト量Shiftを表し、縦軸は相関量CORを表す。シフト量Shiftは、その値が大きいほど2像の波形のずれが大きく、被写体像の暈けが大きいことを表す。また相関量CORは、その値が小さいほどAFセンサから出力される焦点検出演算に用いる2像の波形の一致度が良いことを表す。焦点検出の際には、相関量が極小になる部分から合焦点となるシフト量が算出される。また、極小値となる位置が複数存在する場合には、その時の相関量の変化の急峻性を表す相関変化量と被写体のコントラストの大きさを表すコントラスト値と、2像の波形の一致度を表す2像一致度等の評価値を用いる。これらの値から真の合焦点を検出し、シフト量を算出することができる。合焦点は、合焦状態でのフォーカスレンズ位置に対応する。本来、図4に例示する複数の合焦点の候補が見つかった場合には、上記の評価値を用いて真の合焦点が検出されるが、繰り返しパターンをもつ被写体の場合、相関量が極小になる部分が周期的に現れる。また極小値となる部分の相関変化量にも差がない。この場合、暈けの程度が異なるフォーカス状態に関わらず波形の変化がないため、フォーカスレンズ駆動を行ったとしても真の合焦点を検出することは困難である。
次に、図5を参照して、撮像面位相差AFにおける繰り返しパターンの特性について説明する。図5は、3通りのレンズ位置において、繰り返しパターンのような被写体から得られる相関量を波形で例示したグラフである。グラフ4−1は像の暈けが大きい場合、グラフ4−2は像の暈けが小さい場合、グラフ4−3はピントが合った合焦点付近の相関波形をそれぞれ例示する。真の合焦点をBとする。横軸はシフト量Shiftを表し、縦軸は相関量CORを表す。各量の意味は図4にて説明した通りである。
撮像面位相差AFを用いた焦点検出において、繰り返しパターンをもつ被写体の相関量を示す波形には、相関量が極小となる部分が周期的に現れる。グラフ4−1ないし4−3に示す各フォーカス状態によって相関波形が変化し、合焦点付近に近づくにつれて極値となる部分の傾きが急峻になる。従って、実際にレンズを駆動させてフォーカス状態を変えることで、最も相関変化量が高くなるときが合焦点付近であると判断できるので、真の合焦点を検出することができる。
図6を参照して、本実施形態に係る撮像面位相差AFにおける繰り返しパターン検出時の合焦点選択に係る第1アルゴリズムについて説明する。図6に示す各グラフの横軸はシフト量Shiftを表し、縦軸は相関量CORを表す。
グラフ5−1は、焦点検出部が繰り返しパターンを検出したときの相関量を示す。この場合、a、b、c、d、eが極小値の位置を示し、5つの候補となる合焦点が見つかる。
まず、候補となる合焦点のシフト量S〜Sが算出され、デフォーカス量への換算処理が行われる。これは、デフォーカス量に基づいてレンズ駆動を行えるようにするためである。デフォーカス量へ換算後の値をそれぞれ、D〜Dとする。
次に、至近端側で現在のレンズ位置から最もシフト量が近い合焦点の候補aまでフォーカスレンズを駆動する制御が実行される。この駆動後の波形をグラフ5−2に示す。この時点で、真の合焦点を選択するための評価値FNC(a)が算出され、メモリに記憶される。なお、評価値の求め方については後述する。
続いて、合焦点の候補bに相当する位置までフォーカスレンズが駆動される。駆動後の波形をグラフ5−3に示す。この時点で、真の合焦点を選択するための評価値FNC(b)が算出され、メモリに記憶される。以下、同様にして、合焦点の候補cの場合、レンズ駆動後の波形をグラフ5−4に示す。評価値FNC(c)が算出されてメモリに記憶される。さらに、合焦点の候補dの場合、駆動後の波形をグラフ5−5に示す。評価値FNC(d)が算出されてメモリに記憶される。最後に、合焦点の候補eまでフォーカスレンズが駆動され、駆動後の波形をグラフ5−6に示す。評価値FNC(e)が算出されてメモリに記憶される。
以上で得られた結果、つまりFNC(a)〜FNC(e)のうちで最も評価値の高い位置を探索し、閾値以上の差がある場合、その時のシフト量を合焦点とする判定処理が実行される。至近端側にてこのような合焦点が見つからない場合、レンズ駆動回路21はフォーカスレンズの移動方向を反転させる。無限遠端側にて候補となる合焦点へフォーカスレンズを駆動し、前記と同様の方法で合焦点を検出してシフト量を算出する処理が実行される。
次に、図12を参照して、真の合焦点を検出するための評価値について説明する。図12(A)は撮像面位相差AFにおいて、暈けの度合が大きい状態から合焦点付近までレンズ駆動を行う際の、コントラスト値を例示したグラフである。横軸は被写体の暈けの度合を表し、縦軸はコントラスト値SQRCNTを表す。図中の5−2ないし5−6に示す各位置は、図6のグラフ5−2ないし5−6とそれぞれ対応する。各位置でのコントラスト値は、焦点検出部3が焦点検出用の2像の波形より算出する。図12(A)において、合焦点付近に近づくにつれてコントラスト値SQRCNTが高くなることが分かる。図6のグラフ5−4に対応する候補cが、真の合焦点として検出される。
図12(B)は、撮像面位相差AFにおいて、暈けの度合が大きい状態から合焦点付近までフォーカスレンズを駆動する際の、相関変化量を例示したグラフである。横軸は被写体の暈けの度合を表し、縦軸は相関変化量MAXDERを表す。図中の5−2ないし5−6に示す各位置は、図6のグラフ5−2ないし5−6とそれぞれ対応する。相関変化量MAXDERは、下式(1)で算出することができる。
Figure 2015055635
上式中のkは位置を特定するための整数の変数である。
図12(B)に示すように、撮像面位相差AFでは暈けの度合が大きい状態から合焦点での状態に近づくにつれて、相関変化量の値が大きくなることが分かる。図6のグラフ5−4に対応する候補cが、真の合焦点として検出される。
以上のように、撮像面位相差AFでは、コントラスト値や相関変化量を評価値として使用し、評価値が最も高くなる合焦点を真の合焦点として検出することができる。
次に、図7のフローチャートを参照して、本実施形態の撮影処理を説明する。本処理はマイクロプロセッサ112M(以下、MPUと記す)がメモリから制御プログラムを読み出して実行し、図3の各部を制御することで実現される。
まず、S601でMPUは、撮像装置100の第1スイッチ12(SW1)がオン状態であるか否かを判定する。SW1がオン状態の場合、S602へ処理を進め、SW1がオフ状態の場合には、待ち状態でS601の判定処理が繰り返される。S602で焦点検出部3は焦点検出処理を行う。焦点検出処理の詳細については後述する。
S603でMPUは焦点検出部3から焦点検出情報を取得し、S602で算出された焦点検出結果が合焦範囲に入っているか否かを判定する。焦点検出結果が合焦範囲に入っている場合、S605へ移行するが、焦点検出結果が合焦範囲外である場合にはS604に処理を進める。S604でMPUは、レンズ通信回路10から、レンズ装置200のレンズ通信回路26を通じてフォーカスレンズの駆動命令を送信する。これによりレンズ制御回路201は駆動命令に従い、S602で算出した焦点検出結果に基づいてフォーカスレンズの駆動制御を行う。
S605でMPUは、第2スイッチ13(SW2)がオン状態であるか否かを判定する。SW2がオン状態の場合、S606へ移行し、SW2がオフ状態の場合にはS607へ処理を進める。S606でMPUは撮影準備処理を行い、次のS608で撮像回路9により撮像した画像データの記録処理を行ってから撮影処理を終了する。また、S607でMPUは第1スイッチ12(SW1)がオン状態であるか否かを判定する。SW1がオン状態の場合、S605に処理を戻し、SW1がオフ状態の場合には処理を終了する。
図8は本実施形態の焦点検出処理例を示すフローチャートである。この処理は図7のS602に相当する定義済み処理であり、焦点検出部3が行う。
S701で焦点検出演算により、センサから読み出した2種類の波形から相関量が算出され、相関波形からシフト量が算出される。次にS702で繰り返しパターンの検出処理が行われる。S701で算出した焦点状態の検出結果について、繰り返しパターンをもつ被写体の場合、信頼性が低いため、S702では信頼度が判定される。信頼度が閾値以下の場合、つまり焦点検出結果の信頼性が十分でない場合、S704へ移行し、信頼性が高い場合にはS703へ進む。
S704では、繰り返しパターンをもつ被写体であることが検出された場合に、真の合焦点を算出するための処理が実行される。S701では算出できなかった焦点検出演算が再度行われる。この繰り返しパターン対策処理については、図9を参照して後述する。
S703では、S701またはS704で算出した焦点検出結果からデフォーカス量への変換処理が行われる。像ずれ量からデフォーカス量への換算結果に基づいてフォーカスレンズの駆動制御が行われる。次のS705では、S703で算出したデフォーカス量について、信頼性が判断される。信頼度については既知の方法で算出されて閾値との比較により判定処理が行われる。判定結果に応じて、図7のS604のレンズ駆動の制御方法が切り替えられる。焦点検出処理が終了し、フォーカスレンズの駆動に必要なデフォーカス量が得られる。
図9は、繰り返しパターン対策処理例を示すフローチャートである。この処理は図8のS704に相当する定義済み処理であり、焦点検出部3が行う。
まず、S801では、合焦点の候補を0〜nで表し、シフト量S〜Sが算出される。「0〜n」は、図6で説明したa乃至e等に相当するn+1個の候補を特定するために数値である。続いてS802では、S801で算出したシフト量S〜Sを、デフォーカス量に換算する処理が実行され、D〜Dが算出される。デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズの駆動が可能となる。
S803ではまず、カウント変数iの値を初期値ゼロにセットし、S802で算出したデフォーカス量Dに相当する距離だけフォーカスレンズが駆動される。S804では、合焦点を選択する際に用いる評価値を算出する処理が実行される。図9に示す「評価値(D)」は、評価値がDの関数であること(FNC(D))を表す。カウント変数iの値はインクリメントにより1が加算され(i=i+1)、S803及びS804の処理は、D、D、・・・と繰り返し実行され、Dに到達するまで同様の処理が行われる。
S805では、すべての合焦点の候補0〜nについて、デフォーカス量に相当する距離をフォーカスレンズが移動されたか否かについて判定される。Dに相当する距離までフォーカスレンズの駆動が行われた場合にはS806へ移行するが、そうでない場合にはS803へ処理を戻す。未だ評価値を算出していない合焦点の候補について、レンズ駆動及び評価値の算出処理が行われる。
S806では、S804で算出した評価値のうちで、最も高い評価値をもつ候補を真の合焦点として選択する処理が行われ、そのデフォーカス量の情報が焦点検出結果として出力される。
第1実施形態では、繰り返しパターンをもつ被写体を検出した際、候補となる合焦点について、それぞれのデフォーカス量に従ってフォーカスレンズを駆動し、その時々に得られる評価値を用いて真の合焦点を検出することができる。よって、繰り返しパターンをもつ被写体に対して撮像光学系の焦点検出が可能となる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態を説明する。本実施形態にて第1実施形態の場合と同様の構成要素については既に使用した符号を用いることにより、それらの詳細な説明を省略し、主に相違点を説明する。
図10を参照して、第2実施形態における繰り返しパターン対策処理の第2アルゴリズムについて説明する。
グラフ9−1は、繰り返しパターンをもつ被写体を検出したときの相関量を示す。横軸がシフト量Shiftを表し、縦軸は相関量CORを表す。a、b、c、d、eの5つの候補となる合焦点が検出される。
まず、候補となる合焦点ごとのシフト量S〜Sを算出し、デフォーカス量へ換算する処理が行われる。デフォーカス量に基づいてフォーカスレンズが駆動可能となる。デフォーカス量への換算後の値をそれぞれ、D〜Dとする。
次に、現在の位置から最もシフト量が近い候補aについて、レンズ駆動回路21はDに相当する距離だけフォーカスレンズを駆動する。駆動後の波形をグラフ9−2に示す。ここで、焦点検出部3は、真の合焦点を選択するための評価値FNC(a)を算出し、メモリに記憶する。第2アルゴリズムでは、下記の条件式(2)に示す通り、隣接する3つの候補の評価値から真の合焦点を検出する。
Figure 2015055635
kは合焦点を特定するための位置に相当する整数の変数である。FNC(k−2)は第1の候補の評価値、FNC(k−1)は第2の候補の評価値、FNC(k)は第3の候補の評価値である。つまり、第1ないし第3の候補の評価値が必要であるが、この時点では、FNC(k)と比較する評価値(k−2及びk−1における評価値)が不足しているため、次へ進んでさらに評価値の取得処理を続行する。
次にシフト量が近い候補bについて、レンズ駆動回路21はDbに相当する距離だけフォーカスレンズを駆動する。駆動後の波形をグラフ9−3に示す。ここで評価値FNC(b)が算出され、メモリに記憶される。この時点でも比較する評価値が不足しているため、評価値の取得処理を続行する。
次にシフト量が近い候補cについて、レンズ駆動回路21はDに相当する距離だけフォーカスレンズを駆動する。駆動後の波形をグラフ9−4に示す。ここで評価値FNC(c)が算出され、メモリに記憶される。この時点で3つの評価値FNC(a)、評価値FNC(b)、評価値FNC(c)が揃うため、条件式(2)を用いて真の合焦点の判定が行われる。しかし、ここでは条件式(2)を満たさないものとして、引き続き処理を進める。
次にシフト量が近い候補dについて、レンズ駆動回路21はDに相当する距離だけフォーカスレンズを駆動する。駆動後の波形をグラフ9−5に示す。ここで、評価値FNC(d)が算出され、メモリに記憶される。この時点で3つの評価値が揃っているので、条件式(2)によって真の合焦点の判定が行われる。条件式(2)より、
FNC(c)>FNC(b) かつ FNC(c)>FNC(d)
を満たすものとする。第1の候補b、第2の候補c、第3の候補dは隣接する3つの候補であり、候補cの評価値が候補bと候補dの各評価値よりも高いため、候補cが真の合焦点と判定される。
このように、繰り返しパターンの検出時に焦点検出部3は、相関変化量やコントラスト評価値を用いて真の合焦点を検出する。第1実施形態と第2実施形態の違いは、第2実施形態では評価値が極値となる真の合焦点が見つかった場合に処理を終了することである。図10の例ではグラフ9−5について、Dに相当する距離のフォーカスレンズの移動は不要となる。よって、すべての合焦点を比較することなく真の合焦点を検出することができ、処理時間が短縮される。
図11は、本実施形態における繰り返しパターン対策処理例を説明するフローチャートである。本処理は焦点検出部3が行う。
まず、S1001で合焦点の候補に関し、現在のフォーカスレンズ位置に近い方から順に0〜mとして特定し、それらのシフト量S〜Sを算出する処理が実行される。次のS1002では、S1001で算出したシフト量S〜Sをそれぞれデフォーカス量に換算する処理が実行される。換算後のデフォーカス量を、D〜Dとする。
S1003では、カウント変数iの値をゼロにセットし、S1002で算出したデフォーカス量Dに相当する距離でフォーカスレンズが駆動される。S1004では、合焦点を選択する際に用いる評価値が算出される。図11に示す「評価値(D)」は、評価値がDの関数であること(FNC(D))を表す。S1005は、前記条件式(2)を満たすか否かの判定処理である。S1005で前記条件式(2)を満たす場合、S1006へ移行する。また前記条件式(2)を満たさない場合、S1003へ進み、カウント変数iのインクリメント後に、評価値の算出処理を続行する。S1006では、S1005で前記条件式(2)を満たしたときのi値の示す候補が真の合焦点と判定され、シフト量Sに相当するデフォーカス量Dの情報が焦点検出結果として得られる。
本実施形態では、繰り返しパターンをもつ被写体を検出した際、フォーカスレンズを駆動しつつ、その時に得られる隣接した評価値を比較することで真の合焦点を検出できるので、検出に要する時間が短縮される。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
3 焦点検出部
21 レンズ駆動回路
106 撮像素子
112M,201M マイクロプロセッサ

Claims (7)

  1. 撮像素子からの焦点検出用信号を用いて位相差検出により撮像光学系の焦点調節を行う撮像装置であって、
    前記撮像素子から前記焦点検出用信号を取得し、前記撮像光学系を構成する焦点調節用レンズの合焦点までのデフォーカス量を算出する焦点検出手段と、
    被写体像の周期的なパターンを検出した場合、複数の合焦点の候補のデフォーカス量を前記焦点検出手段から取得し、前記複数の候補の評価値を算出して前記複数の候補から1つの合焦点を選択する制御手段と、
    前記制御手段により選択された前記合焦点までのデフォーカス量に従って前記焦点調節用レンズを駆動するレンズ駆動手段を備え、
    前記制御手段は、レンズ駆動手段によって前記複数の候補のデフォーカス量に対応する位置へ前記焦点調節用レンズを移動させて、各々の候補の評価値を算出し、前記複数の候補のうちで最も評価値が高い合焦点を選択することを特徴とする撮像装置。
  2. 撮像素子からの焦点検出用信号を用いて位相差検出により撮像光学系の焦点調節を行う撮像装置であって、
    前記撮像素子から前記焦点検出用信号を取得し、前記撮像光学系を構成する焦点調節用レンズの合焦点までのデフォーカス量を算出する焦点検出手段と、
    被写体像の周期的なパターンを検出した場合、複数の合焦点の候補のデフォーカス量を前記焦点検出手段から取得し、前記複数の候補の評価値を算出して前記複数の候補から1つの合焦点を選択する制御手段と、
    前記制御手段により選択された前記合焦点までのデフォーカス量に従って前記焦点調節用レンズを駆動するレンズ駆動手段を備え、
    前記制御手段は、レンズ駆動手段によって第1ないし第3の候補のデフォーカス量にそれぞれ対応する位置へ前記焦点調節用レンズを移動させて、前記第1ないし第3の候補の評価値を算出し、第2の候補の評価値が隣接する第1および第3の候補の評価値よりも高い場合、前記第2の候補を合焦点に選択することを特徴とする撮像装置。
  3. 前記制御手段は、前記焦点検出用信号が周期的な極値を有する場合、被写体像が周期的なパターンを有していると検出することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記レンズ駆動手段は、前記制御手段により前記被写体像の周期的なパターンが検出された場合、前記焦点調節用レンズを至近端の方向に駆動した後に、無限遠端の方向に駆動することを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記制御手段は、焦点検出演算に用いる2像の相関量の変化または被写体のコントラストの大きさから前記評価値を算出することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の撮像装置。
  6. 撮像素子からの焦点検出用信号を用いて位相差検出により撮像光学系の焦点調節を行う撮像装置にて実行される制御方法であって、
    前記撮像素子から前記焦点検出用信号を取得し、前記撮像光学系を構成する焦点調節用レンズの合焦点までのデフォーカス量を算出する焦点検出ステップと、
    被写体像の周期的なパターンを検出した場合、複数の合焦点の候補のデフォーカス量を取得し、前記複数の候補の評価値を算出して前記複数の候補から1つの合焦点を選択する制御ステップと、
    前記制御ステップで選択された前記合焦点までのデフォーカス量に従って前記焦点調節用レンズを駆動するレンズ駆動ステップを有し、
    前記制御ステップでは、前記複数の候補のデフォーカス量に対応する位置へ前記焦点調節用レンズを移動させて、各々の候補の評価値を算出し、前記複数の候補のうちで最も評価値が高い合焦点を選択することを特徴とする撮像装置の制御方法。
  7. 撮像素子からの焦点検出用信号を用いて位相差検出により撮像光学系の焦点調節を行う撮像装置にて実行される制御方法であって、
    前記撮像素子から前記焦点検出用信号を取得し、前記撮像光学系を構成する焦点調節用レンズの合焦点までのデフォーカス量を算出する焦点検出ステップと、
    被写体像の周期的なパターンを検出した場合、複数の合焦点の候補のデフォーカス量を取得し、前記複数の候補の評価値を算出して前記複数の候補から1つの合焦点を選択する制御ステップと、
    前記制御ステップで選択された前記合焦点までのデフォーカス量に従って前記焦点調節用レンズを駆動するレンズ駆動ステップを有し、
    前記制御ステップでは、第1ないし第3の候補のデフォーカス量にそれぞれ対応する位置へ前記焦点調節用レンズを移動させて、前記第1ないし第3の候補の評価値を算出し、第2の候補の評価値が隣接する第1および第3の候補の評価値よりも高い場合、前記第2の候補を合焦点に選択することを特徴とする撮像装置の制御方法。

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