JP2015054305A - 触媒コンバータおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガスによる風食を抑制した触媒コンバータを提供する。
【解決手段】金属製の網目状箔を巻回して形成されて触媒を担持するメタル担体50を備えた触媒コンバータ10であって、メタル担体50は、外周の網目を目詰まり材によって目詰まりさせた目詰まり部53を備える。
【選択図】図1
【解決手段】金属製の網目状箔を巻回して形成されて触媒を担持するメタル担体50を備えた触媒コンバータ10であって、メタル担体50は、外周の網目を目詰まり材によって目詰まりさせた目詰まり部53を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、触媒コンバータおよびその製造方法に関するものである。
従来、金属製の網目状のエキスパンドメタルを用いた筒状のメタル担体を備えた触媒コンバータが特許文献1に開示されている。
しかし、上記の技術では、エキスパンドメタルの網目からメタル担体の外側(径方向外側)へガスが流出し、流出したガスがメタル担体よりも径方向外側に設けた保持部材などを風食するおそれがある。
本発明はこのような問題点を解決するために発明されたもので、メタル担体よりも径方向外側に設けた保持部材などが風食されることを抑制することを目的とする。
本発明のある態様に係る触媒コンバータは、金属製の網目状箔を巻回して形成されて触媒を担持するメタル担体を備えた触媒コンバータであって、メタル担体は、外周の網目を目詰まり材によって目詰まりさせた目詰まり部を備える。
本発明の別の態様に係る触媒コンバータの製造方法は、触媒を担持したメタル担体を有する触媒コンバータの製造方法であって、金属製の網目状箔を巻回し、巻回した網目状箔にスラリーを塗布し、巻回した網目状箔の外周の網目を目詰まりさせる。
これら態様によると、メタル担体に流入したガスがメタル担体の外周から流出することを抑制することができ、メタル担体よりも外側に設けた保持部材などがガスによって風食されることを抑制することができる。
以下に、本発明の実施形態の触媒コンバータ10について図面を用いて説明する。
図1は、本発明の実施形態の触媒コンバータ10を備えるエンジン20の吸排気系の説明図である。
エンジン20は、吸気管21からの空気が導入され、この空気と燃料とを混合した混合気をシリンダ内で爆発的に燃焼させることにより回転エネルギーを発生する。燃焼後の排気は、マニホルド22から排気管23へと流れ、消音器24を経由してエンドパイプ25から排出される。
排気管23には触媒コンバータ10が備えられる。触媒コンバータ10は、メタル担体50を備え、メタル担体50の表面に貴金属粒子等からなる触媒を担持させることにより、排気中の未燃焼成分や窒素酸化物等を、窒素、二酸化炭素、水等の無害な物質へと酸化、還元する。触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム等が用いられる。
図2は、本発明の実施形態の触媒コンバータ10の説明図である。
触媒コンバータ10は、略円筒形状のケース30に、メタル担体50が収装されて構成される。また、触媒コンバータ10は、ケース30とメタル担体50との間に断熱性の保持マット40を備える。
メタル担体50は、網目状に形成された金属素材である網目状箔からなるメッシュ材51と、網目状に形成された金属素材である網目状箔を波形形状に加工したメッシュ材52とを重ねて巻回して、略円筒状のハニカム形状に形成される。
ここで、本実施形態のメタル担体50の構造について図3を用いて説明する。
図3は、本発明の実施形態のメタル担体50を構成するメッシュ材51の説明図である。図3はメッシュ材51の上面図を示した図である。
メッシュ材51は、網目状箔(エキスパンドメタル)によって構成される。網目状箔とは、薄板の金属箔に等間隔に切れ目を形成し、これを押し広げることにより規則正しい網目形状が形成されたものである。
図3に示すように、メッシュ材51は、細線(ストランド)により連結され多数の菱形状の開口(以下、網目と言う。)を有する網目状箔として構成されている。この菱形状の開口は長目方向と短目方向を有する。メッシュ材51は、メタル担体50において、長目方向が排気の流れ方向(矢印で示す)となるように配向される。なお、メッシュ材52は、この図3に示す網目状箔に、その溝方向が排気流れ方向となるように、さらに波形形状の凹凸が形成される。
図2に戻り、メタル担体50の外周には、メッシュ材51を多重巻きにし、スラリーを塗布してスラリーに含まれる物質によってメッシュ材51の網目を目詰まりさせた目詰まり部53が形成される。目詰まり部53は、メタル担体50に流入した排気がメタル担体50から径方向外側に流出することを抑制する。スラリーは、触媒とセラミックとを含んでおり、目詰まり部53を形成することで、メタル担体50の強度を上げることができる。セラミックとしては、例えばアルミナ、ジルコニア等が用いられる。
ケース30とメタル担体50との間には断熱性の保持マット40が備えられている。保持マット40は、ケース30の内側にメタル担体50を保持する。
保持マット40は、例えばセラミックスやグラスウール等からなる断熱性の素材から構成される。保持マット40は、メタル担体50を外周側から包み込んでメタル担体50の形状を維持することにより、メタル担体50を保持し、破損防止をする。
保持マット40は、ケース30とメタル担体50との間を断熱することにより、外気に晒されるケース30によりメタル担体50の温度が下がることを抑制して、触媒効率を高める。
メタル担体50は、その外周側に保持マット40を備えた状態でケース30に圧入され、保持マット40の弾性によってメタル担体50がケース30内部に保持される。
次に、メタル担体50の製造方法について図4、図5を用いて説明する。図4、図5は、製造時におけるメタル担体50示す図である。
メタル担体50は、図4に示すように、網目状に形成された金属素材である網目状箔からなるメッシュ材51と、網目状に形成された金属素材である網目状箔を波形形状に加工したメッシュ材52とを積層し、その一辺を始点として円筒形状に巻回される。なお、最外周においては、メッシュ材51のみを多重巻きしている。
このとき、メッシュ材51は、長目方向が排気の流れ方向(矢印で示す)に配向される。メッシュ材52は、溝方向が排気流れ方向となるように配置される。
そして、メタル担体50にスラリーを塗布し、乾燥させる。これにより、メタル担体50の外周に形成された多重巻きしたメッシュ材51の網目がスラリーによって目詰まりし、図5に示すようにメタル担体50の外周に目詰まり部53が形成される。
このようにして構成されたメタル担体50は、図2に示すように、径方向外側に保持マット40が備えられる。
このようにして保持マット40が備えられたメタル担体50を、ケース30に圧入する。保持マット40により、メタル担体50をケース30の内面に保持することができる。
本発明の実施形態の効果について説明する。
メタル担体50にスラリーを塗布することで、スラリーに含まれる物質によって外周のメッシュ材51の網目を目詰まりさせて目詰まり部53を形成する。これにより、メタル担体50に流入した排気が径方向外側に流出して排気が保持マット40に当たることを抑制し、保持マット40の風食を抑制することができる。
スラリーに触媒を含ませることで、目詰まり部53においても排気中の未燃焼成分や窒素酸化物等を、窒素、二酸化炭素、水等の無害な物質へと酸化、還元することができる。
また、スラリーにセラミックを含ませることで、金属箔で構成されたメタル担体50の強度を上げることができる。
メタル担体50の外周をメッシュ材51によって多重巻きすることで、スラリーを塗布する際に毛細管現象により、多重巻きにしたメッシュ材51間、およびメッシュ材51の網目にスラリーをより留まらせ、メタル担体50の外周に目詰まり部53を形成することができる。また、メタル担体50の強度をより上げることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
上記実施形態では、メッシュ材51を多重巻きにして目詰まり部53を形成したが、メッシュ材52を多重巻きにしてスラリーを塗布して目詰まり部53を形成してもよく、また、多重巻きとせずにスラリーを塗布して目詰まり部53を形成してもよい。
また、メタル担体50に触媒のみを担持させた後に、多重巻きした外周のメッシュ材51にスラリーを塗布してもよい。これにより、メタル担体50における触媒の占める割合を大きくすることができ、排気中の未燃焼成分をさらに酸化、還元することができる。
10 触媒コンバータ
50 メタル担体
51 メッシュ材(平箔)
52 メッシュ材(波箔)
53 目詰まり部
50 メタル担体
51 メッシュ材(平箔)
52 メッシュ材(波箔)
53 目詰まり部
Claims (8)
- 金属製の網目状箔を巻回して形成されて触媒を担持するメタル担体を備えた触媒コンバータであって、
前記メタル担体は、外周の網目を目詰まり材によって目詰まりさせた目詰まり部を備えることを特徴とする触媒コンバータ。 - 請求項1に記載の触媒コンバータであって、
前記メタル担体は、網目状の平箔と、網目状の波箔とを重ね合わせて巻回されて形成されたハニカム形状であり、
前記外周の前記網目は、前記平箔、前記波箔のいずれか一方が多重に巻かれて形成されることを特徴とする触媒コンバータ。 - 請求項1または2に記載の触媒コンバータであって、
前記目詰まり材は、前記触媒を含むことを特徴とする触媒コンバータ。 - 請求項1から3のいずれか一つに記載の触媒コンバータであって、
前記目詰まり材は、セラミックを含むことを特徴とする触媒コンバータ。 - 触媒を担持したメタル担体を有する触媒コンバータの製造方法であって、
金属製の網目状箔を巻回し、
巻回した前記網目状箔にスラリーを塗布し、巻回した前記網目状箔の外周の網目を目詰まりさせることを特徴とする触媒コンバータの製造方法。 - 請求項5に記載の触媒コンバータの製造方法であって、
前記網目状箔は、網目状の平箔と、網目状の波箔とを重ね合わせて巻回され、
前記外周の前記網目は、前記平箔、前記波箔のいずれか一方が多重に巻かれて形成されることを特徴とする触媒コンバータの製造方法。 - 請求項5または6に記載の触媒コンバータの製造方法であって、
前記スラリーは、前記触媒を含むことを特徴とする触媒コンバータの製造方法。 - 請求項5から7のいずれか一つに記載の触媒コンバータの製造方法であって、
前記スラリーは、セラミックを含むことを特徴とする触媒コンバータの製造方法。
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JP2013190341A JP2015054305A (ja) | 2013-09-13 | 2013-09-13 | 触媒コンバータおよびその製造方法 |
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DE102016208525A1 (de) | 2015-05-25 | 2016-12-01 | Honda Motor Co., Ltd. | Abgasreinigungsvorrichtung für Verbrennungsmotor |
JP2018038583A (ja) * | 2016-09-07 | 2018-03-15 | 富士ゼロックス株式会社 | フィルタ、フィルタ装置、画像形成装置及びフィルタ装置の製造方法 |
-
2013
- 2013-09-13 JP JP2013190341A patent/JP2015054305A/ja active Pending
Cited By (3)
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DE102016208525A1 (de) | 2015-05-25 | 2016-12-01 | Honda Motor Co., Ltd. | Abgasreinigungsvorrichtung für Verbrennungsmotor |
US10138776B2 (en) | 2015-05-25 | 2018-11-27 | Honda Motor Co., Ltd. | Exhaust gas purifying device for internal combustion engine |
JP2018038583A (ja) * | 2016-09-07 | 2018-03-15 | 富士ゼロックス株式会社 | フィルタ、フィルタ装置、画像形成装置及びフィルタ装置の製造方法 |
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