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JP2014532446A - 飲料の調製に使用される、補強部材を有するカプセル - Google Patents

飲料の調製に使用される、補強部材を有するカプセル Download PDF

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JP2014532446A JP2014536288A JP2014536288A JP2014532446A JP 2014532446 A JP2014532446 A JP 2014532446A JP 2014536288 A JP2014536288 A JP 2014536288A JP 2014536288 A JP2014536288 A JP 2014536288A JP 2014532446 A JP2014532446 A JP 2014532446A
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Abstract

飲料原材料を収容するためのカプセル(1)であって、該カプセル内へ液体を注入して飲料調製装置内でカプセルの中心軸線を中心にカプセルを回転させることによって飲料調製装置内で飲料を生成するためのカプセル(1)であって、側壁(2a)、底壁(2b)、開口(2c)、およびフランジ状リム(2d)と、フランジ状リム(2d)および/または側壁に取り付けられて開口を少なくとも部分的に覆う蓋部材(3)とを備え、蓋部材(3)が、カプセルの開口に面して、フランジ状リムおよび/または側壁に関連する凹部に上壁(3a)を備え、該上壁(3a)が、中央入口(4)および遠心力の作用による飲料放出のための周辺出口開口部(5)を備え、蓋部材(3)が、上壁(3a)から軸方向に突出している補強部材(6)をさらに備える、カプセル(1)。【選択図】図1a

Description

本発明は、遠心作用を利用したカプセルによる飲料調製の分野に関する。より詳細には、本発明は、飲料原材料を収容するカプセルであって、飲料調製装置の専用の回転係合部材との係合中にカプセルの上壁を支持するための補強手段を備えるカプセルに関する。
飲料原材料を収容するカプセルであって、カプセル内へ液体を注入して飲料調製装置内で該カプセルの中心軸線を中心に該カプセルを回転させることによって該装置内で飲料を生成するために設計されたカプセルが知られている。
原理は、遠心力を利用してカプセルに含まれている飲料原材料に液体を通すことによって飲料を調製するというものである。この場合、一般に液体は、液体をカプセル内の原材料と相互作用させ、これにより、飲料(コーヒー、挽いたコーヒー、および茶など)を生成するために、カプセルの回転前および/またはカプセルの回転中にカプセルの中央入口領域に注入される。このとき、結果として得られた飲料は、カプセルの中央入口領域の周辺およびカプセルの中央入口領域の半径方向外側に位置する部分に設けられた少なくとも1つの出口開口部を経由してカプセルから出て行くことが可能である。
飲料または液体食品を調製するためのカプセルおよび遠心力を利用したシステムが、例えば、国際公開第2008/148650号パンフレットに記載されている。このカプセルは、蓋部材および膜によって閉鎖される、コーヒー粉末などの材料を収容する本体から形成されている。膜の中央部は、液体の注入のために飲料調製装置の注入部材によって穿孔される。カプセルは、調製された飲料が飲料調製中にカプセルに加えられる遠心力を受けてカプセルから出て行くことを可能にするためにカプセルの蓋部材の実質的に周辺部に配置された出口開口をさらに備える。
従来技術に係るカプセルには、飲料調製装置の専用の注入部材によってカプセル内に液体を注入している最中に、カプセルの上壁または蓋部材が、該装置の遠心式掩出チャンバにおける支持の欠如に起因して変形するか、またはさらには破損する場合があるという欠点がある。
支持の欠如は、該装置の蓋と回転係合部材との間に見込まれる距離または必要とされる距離によってもたらされ得る。例えば、カプセル(すなわち、カプセルの蓋)と回転係合部材との間の距離または間隙は、飲料が飲料調製装置の収集手段に向かって流れるのに十分な空間を許容するために必要な場合がある。
しかしながら、カプセル内の液体の圧力は、生じた遠心力に起因して蓋の中心から周辺にかけて次第に増加し、液体の圧力は、飲料の抽出動作中に周辺で高い値に達する可能性がある。蓋は、距離に起因して十分にまたは良好に支持されていない場合、損傷する(例えば、裂けるか、または破裂する)可能性があるか、またはカプセルの残りの部分から切り離される可能性がある。
したがって、専用の飲料調製装置内での遠心作用による飲料の信頼性の高い調製を可能にするカプセルが求められている。
本発明は、上述した問題に対処しようと努めている。また、本発明は、他の目的、特に、本明細書の残りの部分に記載されるような他の問題の解決を目指している。
第1の態様では、本発明は、飲料原材料を収容するカプセルであって、該カプセル内へ液体を注入して飲料調製装置内でカプセルの中心軸線を中心にカプセルを回転させることによって飲料調製装置内で飲料を生成するためのカプセルであって、側壁、底壁、開口、およびフランジ状リムと、フランジ状リムおよび/または側壁に取り付けられて開口を少なくとも部分的に覆う蓋部材とを備え、蓋部材が、カプセルの開口に面して、フランジ状リムおよび/または側壁に関連する凹部に上壁を備え、該上壁が、中央入口および遠心力の作用による飲料放出のための周辺出口開口部を備え、蓋部材が、中央入口と周辺出口開口部との間ならびに/または半径方向および/もしくは周方向に互いに離間した周辺出口開口部同士の間に配置された補強部材をさらに備え、該補強部材が、上壁から軸方向に突出している、カプセルに関する。
この場合、補強部材は、飲料がカプセルの回転中にカプセルから抽出されるときに飲料調製装置の回転係合部材に対して上壁を少なくとも軸方向に支持するために配置される。
複数の補強部材が設けられ、補強部材は、上壁上で周方向におよび/または半径方向に互いに離間されることが好ましい。
本発明によれば、カプセルの上壁から突出している補強部材は、カプセル内への飲料の注入中の蓋部材の堅固な支持を可能にする。したがって、遠心作用が加えられた液体の遠心力に起因する蓋部材の著しい歪みを防止することができるか、または少なくとも大幅に減少させることができる。本質的に補強部材は、蓋を歪ませ、および/または蓋をカプセルの残りの部分から分離させる傾向がある圧力に耐えるように配置される。したがって、このような圧力は、装置の回転係合部材に伝達される。
補強部材は、飲料調製装置内でのカプセルの回転中にカプセルに加えられる軸方向の力または軸方向の力の成分を、カプセルの蓋側に設けられる、飲料調製装置の回転係合部材に伝達するように設計される。
この場合、軸方向の力は、カプセルの内容物に加えられる遠心力を発生させ、この内容物を蓋部材の出口開口部に向かって動かす、装置の回転保持器によるカプセル本体の回転運動から生じる。
したがって、カプセル内の原材料または液体の遠心力は、カプセルに加えられ、この結果、蓋部材の補強部材によって回転係合部材に効果的に伝達される。
さらに、必要ならば、さらに補強部材は、半径方向および/または周方向(すなわち、カプセルの対称軸線または中心軸線を中心とした回転の方向)の支持を実現するように設計されてもよい。これにより、飲料調製中に、軸方向における相対運動ならびに相対的な回転変位および/または半径方向変位が、装置によるカプセルの回転中にカプセルと回転係合部材との間に生じなくなる。
本発明の実施形態によれば、補強部材は、上壁に対して垂直な方向に突出する。この場合、補強部材は、カプセルの対称中心軸線と平行な方向に突出することが好ましい。
補強部材はまた、本質的に、カプセルの対称軸線に沿って先細になり、および/またはカプセルの対称軸線に対して傾斜するように配置される。この場合、補強部材および/または補強部材の少なくとも1つの縁部は、側断面図で見た場合にカプセルの対称中心軸線に対して5〜45度の角度、より好ましくは15〜35度の角度に配置されてもよい。
本発明に係る補強部材は、蓋部材の中央入口とカプセルのフランジ状リムとの間に位置する、凹部の上壁の環状部内に配置されることが好ましい。
この場合、補強部材は、飲料調製工程中の軸方向の変形に対して蓋部材の表面全体にわたって剛性を高めるために、蓋部材の中央入口の周囲に周方向に均等に配分されることが好ましい。
補強手段は、蓋部材の上壁の中央入口から周辺部への液体の流れに対する物的障壁をさらに形成するように設計される。この場合、補強手段は、中央入口から漏れる液体が、蓋部材の中央入口から周辺部にかけて補強部材の周囲を蛇行するように設計されてもよい。
好ましい実施形態では、補強部材は、蓋部材と一体的に形成される。しかしながら、補強部材は、蓋部材に設けられ得る付加的な別個の部品または複数の部品として用意されてもよい。この場合、補強部材は、カプセルの凹部または開口の直径よりも小さな直径の環状リングなどの挿入具であってもよく、この場合、この挿入具は、例えば接着剤などの接合手段によって蓋部材に接合されるように設計される。
補強部材は、蓋部材の上壁から蓋部材の凹部内を通って凹部の深さ以下の最大高さまで延在することが好ましい。
補強部材は、補強部材の第1の配列および第1の配列の半径方向外側に配置された補強部材の第2の配列を少なくとも備えることが好ましい。この場合、補強部材の第2の配列は、第1の配列の高さよりも大きい高さまで突出していることが好ましい。したがって、補強手段は、本質的に凸状またはピラミッド形状の下面または接触面を有する回転係合部材と相互作用するように設計されることが好ましい。
好ましい実施形態では、補強部材は、異なるサイズおよび/または異なる幾何学的形状を有する複数の輪郭部を備える。
輪郭部は、カプセルの上壁の上面図で見た場合に少なくとも1つの角部または湾曲部を備えることが好ましい。この場合、角部または湾曲部は、カプセルの回転係合中の蓋部材の堅固な支持をもたらすように設計されることが好ましい。
また、補強部材の角部または湾曲部は、輪郭部が遠心力を受けて曲げられることを防止するように設計される。この結果、蓋の望ましくない変形またはさらには破損が防止される。
補強部材の輪郭部は、カプセルの上壁の上面図で見た場合にT字、L字、Y時、V字、またはU字、W字、Z字の形状など、本質的に非直線的であることが好ましい。
輪郭部は、蓋部材の異なる環状部に、すなわち、上面図で見た場合に中央液体入口の周囲に異なる半径で配置された部分に配置されてもよい。この場合、異なる環状部に配置された輪郭部の幾何学的形状および/または高さは異なることが好ましい。さらに、異なる環状部の輪郭部は、互いに半径方向にずらして配置されてもよい。
個々の輪郭部同士の間には、隙間が設けられることが好ましい。この場合、隙間は、回転係合部材の対応するように形作られた輪郭部を受けるように幾何学的に設計されてもよい。
さらに、輪郭部同士の間の一定の隙間は、外周の出口開口部から蓋部材の周囲にかけて蓋部材の上面に液体のための流路を形成するように設計されてもよい。
本発明によれば、カプセルによる飲料の流れ制御性能とカプセルの剛性とは分離されてもよい。具体的には、周辺の出口開口部は、設けられる補強部材とは無関係に配分されてもよい。
カプセルおよび/または蓋部材は、プラスチック、生分解性プラスチック、生物由来の高分子、紙などのセルロース由来の材料、およびこれらの組合せの中から選択される材料または複数の材料から作られることが好ましい。
第2の態様では、本発明は、本発明に係るカプセルと、カプセルに液体を供給するための液体注入手段および飲料調製中にカプセルの補強部材と相互作用するように設計された回転係合部材を備える飲料調製装置とを備える飲料調製システムに関する。
この場合、回転係合部材は、カプセルの補強部材と係合するように設計されることが好ましい。これにより、飲料調製工程中の変形または破損に対する蓋部材の堅固な支持が実現される。
さらなる態様では、本発明は、
消費者によって飲料原材料が充填される回転対称なカプセル本体であって、側壁、底壁、開口、およびフランジ状リムを備えるカプセル本体と、
カプセル本体の開口を閉鎖し、カプセル本体内に充填された飲料原材料の漏れを本質的に回避するために、好ましくは道具を使用することなく、消費者によってカプセル本体と機械的に連結されるように設計された蓋部材とを備え、蓋部材が、カプセルの開口に面して、フランジ状リムおよび/または側壁に関連する凹部に上壁を備え、上壁が、中央入口および周辺出口開口部を備え、蓋部材が、中央入口と周辺出口開口部との間ならびに/または半径方向および/もしくは周方向に互いに離間した周辺出口開口部同士の間に配置された補強部材をさらに備え、該補強部材が、上壁から軸方向に突出している、キットに関する。
好ましい実施形態では、補強部材は、蓋部材と一体的に形成されるか、または、蓋部材の外面に接合されるように設計された別個の部品として実現される。
「道具を使用することなく」という文言は、使用者が、追加的手段(機械的なプレス機または特定の連結道具など)の必要な助けを本質的に借りることなくキットのカプセル本体と蓋部材とを連結することができることを意味する。
本発明によれば、使用者は、一定量の飲料原材料をカプセル本体に供給し、次に、本体および蓋部材によって形成されるコンパートメント内に飲料原材料を密閉するために本体に蓋部材を取り付けることが可能である。この場合、形状および/または設計の異なる補強部材を備える蓋部材が、本発明に係るキットに用意されてもよい。したがって、蓋部材の支持具または補強部材は、特定の飲料調製装置であって、カプセルが、該特定の飲料調製装置と共に使用されることを意図されている特定の飲料調製装置に適合されてもよい。
さらに、数量および/または形状の異なる周辺の出口開口部を有する上壁または蓋部材が、本発明に係るキットに用意されてもよい。この結果、使用者は、カプセルに供給される飲料原材料の異なる充填レベルおよび/または粒特性に少なくとも関してカプセルの抽出特性を調整することが可能であってもよい。
本発明に係るカプセルの好ましい実施形態の斜視側断面図に関する。 図1aに示されている実施形態に係るカプセルの蓋部材の上面図に関する。 専用の飲料調製装置に配置された、本発明に係るカプセルの好ましい実施形態に関する。 図2aに示されている実施形態に関し、ここでは、飲料調製装置の回転係合部材が、カプセルの補強部材に接触している。 本発明に係るカプセルの別の好ましい実施形態に係る蓋部材の上面図に関する。
図1aは、本発明に係るカプセルの好ましい実施形態の斜視側断面図を示している。
カプセル1は、本体2を備え、本体2は、外側の側壁2aと、底部2bと、フランジ状リム2dとを有する。本体2は、開口部または口部開口2cを備え、開口部または口部開口2c内には、蓋部材または上壁3aが、カプセルの内部を閉鎖するために配置されており、この結果、挽いたコーヒーなどの飲料原材料が配置されることが好ましいコンパートメントが形成されている。
蓋部材3は、側壁2aの内面と接合されていることが好ましい。代替的な実施形態(図示せず)では、蓋部材3は、フランジ状リム2dの上面への蓋部材3の代替的または付加的な接合を可能にする環状部を備えてもよい。蓋部材3と側壁2aおよび/またはフランジ状リム2dとの接合は、熱溶着もしくは超音波溶着または任意の他の適切な接合手段によって確立されてもよい。
フランジ状リム2dの上面には、カプセルを気密封止するための膜(図示せず)が随意に設けられてもよい。この場合、随意の膜は、蓋部材3を覆う封止ホイルであることが好ましい。ホイルは、気密材料から形成されてもよい。この膜は、除去可能に本体2および/または蓋部材3を封止してもよく、したがって、この膜は剥がすことが可能であってもよい。このような場合、この膜は、カプセルを飲料調製装置内に挿入する前に除去されてもよい。
別の好ましい実施形態では、随意に設けられる封止膜は、蓋部材3を封止し、蓋部材3に設けられた液体入口4および/または出口開口部5を少なくとも覆うように配置されてもよい。したがって、入口4および/または出口開口部5は、カプセルが飲料調製装置で使用される前は、膜によって閉鎖されていてもよい。あるいは、カプセルは、個別にまたは一群のカプセルとしてガスバリアパッケージ内に梱包されるか、または包装されてもよい。
この結果、膜の開口前は、実質的にいかなる原材料粒子(コーヒー微粒子などの小さいものを含む)もカプセルから漏れ得なくなる。さらに、カプセルが、気密材料から形成されている場合、膜の開口前は、外部環境とコンパートメントとの間の気体の移動が実質的に防止される。これにより、飲料原材料(例えば、挽いたコーヒー)は、あまり酸化されなくなる。
蓋部材3は、カプセル本体2の開口2c内に側壁2およびフランジ状リム2dに関連して凹部を形成する上壁3aを備える。この場合、上壁3aは、本質的に円盤形状に形成され、カプセル1の回転軸線Zに対して本質的に垂直に配置されることが好ましい。
蓋部材3は、随意に、本質的に円盤形状に形成された上壁3aの周囲に設けられた環状垂直部3cをさらに備える。垂直部3cは、上壁3aと一体的に形成され、カプセル1の側壁2aの内面に合致するように形作られることが好ましい。これにより、側壁2aへの蓋部材3の挿入および接合が容易になる。
上壁3aは、フランジ状リム2dを基準として深さdに配置されることが好ましい。深さdは、好ましくは3〜10mm、より好ましくは4〜8mm、さらにより好ましくは5〜6mmである。
蓋部材3の上壁3aは、中央入口4を備え、中央入口4は、本発明に係るカプセル1と共に使用されるべき専用の飲料調製装置の注入部材21(図2aおよび図2b参照)と係合するように設計されている。
入口4は閉鎖されることが好ましい。例えば、入口4は、上壁3aと一体的に形成されてもよい(同じ材料を用いて)。あるいは、入口4は、上壁3aと接合されて、入口の開口部を閉鎖する閉鎖膜によって形成されてもよいし、または、異なる(例えばより軟質の)材料で上壁3aにオーバーモールドされてもよい。さらに、入口4はまた、開放されたままであってもよく、したがって、飲料調製装置の専用の注入部材21を挿入することができる開口部であってもよい。
蓋部材3の上壁3aは、カプセルの中央入口4とフランジ状リム2dとの間に配置された周辺の出口開口部5をさらに備える。出口開口部5は、飲料(例えば、コーヒー抽出物)が遠心力の作用を受けてコンパートメントから出て行くことを可能にしている。
出口開口部5は、蓋部材3の上壁3aの周辺領域に設けられた一連の孔および/またはスロットを備えることが好ましい。出口開口部5はまた、カプセル1の中心軸線または回転軸線Zと実質的に平行に配置された出口流路であってもよい。この場合、出口流路はまた、カプセルの上壁3aと側壁2aとの間に設けられてもよい。
出口開口部5は、固体粒子がカプセルの内部からカプセルの外部に漏れることを防止しながらも、適切なまたは制御された流量で液体を放出することを可能にするように設計されてもよい。
出口開口部5の直径または幅は、原材料の平均粒径(ブタノール溶媒でMalvern2000装置を使用するレーザ回折法によって測定される場合の平均体積径D4,3として知られている)と比較して、最も好ましくは少なくとも1.5倍またはさらには少なくとも2倍小さいことが好ましい。したがって、出口開口部5は、濾過機能を有する。
したがって、上壁3aの開口部5のサイズおよび数は、カプセル1自体の抽出圧力勾配を制御するために設計されてもよい。これにより、カプセル1の包囲部において一定の圧力勾配を維持することが可能となり、この結果、飲料原材料とカプセル1の内部に供給される液体との相互作用が改善される。
したがって、出口開口部5、具体的には、設けられる出口開口部5の数および開口面積は、飲料調製中に上壁3a自体によって生じる圧力損失を最小限に抑えるようにさらに設計されてもよい。
出口開口部5の直径または横寸法(幅)は、好ましくは1〜800ミクロン、より好ましくは10〜600ミクロンである。
遠心力が加えられて上壁3aに作用する液体および原材料によって生じる圧力に起因する蓋部材3(例えば、コーヒーベッド)の変形またはさらには破損を防止するために、蓋部材3は、その上壁3aから突出する補強部材6をさらに備える。この場合、好ましくは、補強部材6は、カプセル1の対称軸線Zと平行な方向に、または、カプセル1の対称軸線Zに対して10度未満に傾斜した少なくとも1つの延在縁部と共に延在する。
補強部材6は、上壁3から、蓋部材3の凹部3bの深さd以下である最大高さh2、h1まで突出していることが好ましい。補強手段6は、蓋部材3の上壁3aから異なる高さh2、h1まで突出していることが好ましい。
この場合、異なる高さh1、h2は、カプセル1の中心軸線Zと平行な軸方向に関して上壁3aの外面から測定される。深さdは、カプセル1の軸線Zと平行な方向に関して上壁3aの外面からフランジ状リム部2dの上面まで測定される。
図1bに見ることができるように、補強部材6は、上壁3aの内側環状部10a内に、入口4に対して周方向に配置された第1の配列6aならびに上壁3aの外側環状部10b内に、入口4および第1の配列6aに対して周方向に設けられた第2の環状配列6bを形成することが好ましい。
この場合、第1の配列6aの補強手段の高さh1は、高さh2まで突出する、第2の配列6bの補強部材の高さと異なる。第1の配列6aの高さh1は、第2の配列6bの高さh2よりも低いことが好ましい。さらに、第2の配列6bの高さh2は、凹部3bの深さd以下であることが好ましい。
上壁3aの内側部10a内に設けられる補強手段6aは、高さおよび/または形状に関して、飲料調製装置の、対応するように形作られた回転係合部材22に接触するか、またはこれに十分に接近するようにするために上壁3aの外側部10b内に設けられる補強部材6bと異なっていてもよい。
上壁3aの内側部10aに設けられる補強部材6aの高さh1は、好ましくは1〜5mm、より好ましくは2〜4mmである。
上壁3aの外側部10bに設けられる補強部材6bの高さh2は、好ましくは5〜10mm、より好ましくは6〜9mmである。
図1bに見ることができるように、上壁3aの内側部10aおよび外側部10bに設けられる補強部材6a、6bを、液体入口4の周囲に均等に配分することが好ましい。したがって、各配列の個々それぞれの補強部材6a、6bの間の距離または間隙7は実質的に等しいことが好ましい。配列6a、6bは、互いに等距離にあること、すなわち、互いに同心円状に配置されることが好ましい。
補強部材6は、個々に突出している輪郭部6cによって構成されることが好ましい。この場合、各輪郭部6cは、蓋部材3の上面図で見た場合に円弧形状部12aおよび円弧形状部12aに対して垂直に配置された直線部12bを備えることが好ましい。したがって、輪郭部6cは、軸方向の剛性を改善する、上面図で見た場合に本質的にT字形状の構造を備えることが好ましい。
このような実施形態によれば、カプセルが専用の飲料調製装置の回転係合部材22に対して回転されるときに補強部材6の曲がりを防止する堅固な支持手段または補強構造が実現される。
補強部材6はまた、上壁3aの環状部10a、10bのそれぞれに設けられた、図示されている第1の配列6aおよび第2の配列6bよりも多くの配列を備えてもよいことが理解されるべきである。
出口開口部5は、入口4から蓋部材3の周囲まで伸びる複数の半径方向軸線B上に配置されることが好ましい。この場合、補強部材6の個々の輪郭部6cも同様に、図1bに示されているように同じ半径方向軸線B上に配置されてもよい。
さらに好ましい実施形態では、上壁3aの内側部10aに配置される補強部材6はまた、少なくとも1つの突出リング、好ましくは、中央入口4の周囲に配分された半径の異なる複数の同心の突出リングを備えてもよいし、またはこのような突出リングによって構成されてもよい。この場合、同心のリングは、異なる高さh1、h2まで突出していてもよい。さらに、このような実施形態に係る補強部材6は、リングとつながっている直線部12bをさらに備えてもよい。
図2aは、本発明に係るカプセルの好ましい実施形態の側断面図を示しており、ここでは、カプセル1は、飲料調製装置の専用の回転保持器24内に配置されている。この場合、回転保持器24は、その中にカプセル1を収容するために設計されることが好ましい。具体的には、回転保持器24の内側の凹部または壁は、カプセル1の本体2の上部環状部に少なくとも合致するように形作られることが好ましい。
回転保持器24は、保持器内でカプセル1を回転駆動するために、例えば飲料調製装置の電気モータなどの駆動手段(図示せず)と接続されることが好ましい。
飲料調製装置は、回転保持器24とは反対の、カプセル1の液体入口側に配置された回転可能な回転係合部材22および液体注入手段21をさらに備える。
図2aに見ることができるように、環状の回転係合部材22の下面22aは、本質的に凸形状またはピラミッド形状を有することが好ましい。この場合、回転係合部材22の下面22aは、少なくとも1つの環状凹部23bおよび/または少なくとも1つの環状突出部23aを備えてもよく、この場合、少なくとも1つの環状凹部23bおよび/または少なくとも1つの環状突出部23aは、カプセル1の蓋部材3に設けられた補強手段6および/またはカプセル1の補強手段6間に形成された隙間と係合するように設計されてもよい。
回転係合部材22と共に液体注入手段21が、カプセル1を回転保持器24内に供給することができるカプセル挿入位置からカプセル1の凹部3b内まで下げられるとき、液体注入手段21は、蓋部材3の中心にある液体入口4の開口または穿孔を行う。したがって、好ましくは傾斜された開口部材またはブレード部材21aが、注入手段21の先端部に存在する。
注入手段21および環状の回転係合部材22が、図2bに示されているように完全に下げられて、その閉鎖位置にあるとき、補強手段6の個々の輪郭部6cは、回転係合部材22の下面22aによって接触される。
飲料調製中に、液体は、加熱され加圧された液体(水など)をカプセル1の内部に供給するように構成された液体注入手段21によってカプセル1の内部に注入される。
回転保持器24は、飲料調製中にカプセル1に回転運動を伝達するように設計されており、これによって、入口4に注入された液体は、カプセル1の内部を横切り、カプセル1内に用意された原材料と相互作用するようになっている。このとき、遠心力が加えられていることに起因して、結果として得られた飲料は、蓋部材3に設けられた出口開口部5を経由してカプセル1から出て行く。この場合、蓋部材3、具体的には、上壁3aにおける圧力低下が存在する。しかしながら、圧力低下に起因する蓋部材3の著しい歪みは、設けられた補強部材6によって効果的に防止される。この場合、補強部材6と回転係合部材22の下面22aとの間の設計によって許容される相対距離に応じて、蓋部材3は、回転前または回転中の制御された歪みの後でも阻止される。具体的には、回転軸線Zの方向における蓋部材3の軸方向の歪みが、防止されるか、または少なくとも許容限度内に制限される。
したがって、補強部材6と専用の回転係合部材22との接触によって、カプセル1に加えられる回転力は、回転係合部材22に伝達される。これにより、飲料調製中に、カプセル1と回転係合部材22との相対回転運動が効果的に防止され、したがって、蓋部材3の変形および/または破損が効果的に防止される。
次に、出口開口部5を通して吐出された飲料は、図2bの矢印Aによって示されているように、蓋部材3の周囲に向かって蓋部材3から出て行く。この場合、カプセル1のフランジ状リム部2d対して押圧される弁手段25が、回転係合部材22の外縁に存在してもよい。
蓋部材3からの飲料の遠心力による吐出を可能にするために、出口開口部5間に配置された補強部材6は、隙間7を備えており、隙間7を通って、飲料は、蓋部材3の上壁3aの上面を流れるか、または蛇行することができる。この場合、飲料は、本質的に半径方向の流路を流れることが好ましい。
図3は、本発明の別の好ましい実施形態に係る蓋部材3の上面図に関し、ここでは、内側環状部10aに配置された補強部材6aの輪郭部6cが、好ましくも、上壁3aの外側環状部10bに配置された補強手段6bの輪郭部6c’から放射状にずらして配置されている。したがって、中央入口4から漏れ得る液体は、互いに隣接する補強手段6c、6c’間に形成された隙間7a、7bを蛇行して通過する。
出口開口部5は、入口4から蓋部材3の周囲まで伸びる複数の半径方向軸線B上に配置されることが好ましい。外側部6bに存在する輪郭部6c’は、図示の軸線Bから放射状にずらして配置されている。
図示の2つの補強部材配列6a、6bの代わりに、第2の配列6bに対して周方向に配置される、補強部材の第3の環状配列が少なくとも設けられてもよいことに留意すべきである。
内側環状部10aに配置された補強部材6c間に形成された隙間7aの幅は、外側環状部10b内に設けられた補強部材6c’間の隙間7bよりも小さいことが好ましい。
特定の好ましい実施形態では、補強部材6の互いに隣接する輪郭部6c、6c’間の隙間7a、7bのそれぞれは、液体入口4から上壁3aの周辺部にかけて大きくなる。この場合、さらに、最も内側の部分10aに設けられた補強部材6aには、隙間7aが全くなくてもよく、したがって、液体入口4の周囲に少なくとも1つの閉じた環状リングが設けられてもよい。
本発明について、本発明の好ましい実施形態を参照しながら説明したが、多くの修正形態および代替形態が、添付の特許請求の範囲によって規定された本発明の範囲から逸脱することなく、当業者によって作られ得る。

Claims (15)

  1. 飲料原材料を収容するためのカプセル(1)であって、該カプセル内へ液体を注入して飲料調製装置内で前記カプセルの中心軸線を中心に前記カプセルを回転させることによって前記飲料調製装置内で飲料を生成するためのカプセル(1)であって、
    側壁(2a)、底壁(2b)、開口(2c)、およびフランジ状リム(2d)と、
    前記フランジ状リム(2d)および/または前記側壁(2a)に取り付けられて前記開口(2c)を少なくとも部分的に覆う蓋部材(3)と
    を備え、
    前記蓋部材(3)が、前記カプセル(1)の前記開口(2c)に面して、前記フランジ状リム(2d)および/または前記側壁(2a)に関連する凹部に上壁(3a)を備え、該上壁(3a)が、中央入口(4)および遠心力の作用による飲料放出のための周辺出口開口部(5)を備え、
    前記蓋部材(3)が、前記中央入口と前記周辺出口開口部(5)との間ならびに/または半径方向および/もしくは周方向に互いに離間した前記周辺出口開口部(5)同士の間に配置された補強部材(6)をさらに備え、該補強部材が、前記上壁(3a)から軸方向に突出している、カプセル(1)。
  2. 前記補強部材(6)が、前記カプセルの本体に加えられた回転力を前記飲料調製装置(20)の回転係合部材(22)に伝達するように設計されている、
    請求項1に記載のカプセル。
  3. 前記補強部材(6)が、前記上壁(3a)に対して垂直な方向に突出している、
    請求項1または2に記載のカプセル。
  4. 前記補強部材(6)が、前記カプセル(1)の前記中央入口(4)と前記フランジ状リム(2d)との間において前記上壁(3a)の環状部に配置されている、
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のカプセル。
  5. 前記補強部材(6)が、前記中央入口(4)から前記上壁(3a)の周辺部への液体の流れに対する物的障壁を形成するように設計されている、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のカプセル。
  6. 前記補強部材(6)が、前記蓋部材(3)と一体的に形成されている、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のカプセル。
  7. 前記補強部材(6)が、前記上壁(3a)から、前記凹部(3b)の深さ(d)よりも低い最大高さ(h)まで延在している、
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のカプセル。
  8. 前記補強部材(6)が、第1の配列(6a)の部材および第2の配列(6b)の部材を少なくとも備え、前記第2の配列(6b)が、前記第1の配列(6a)の半径方向外側に配置されており、前記第1の配列(6a)の高さ(h1)よりも大きい高さ(h2)まで突出している、
    請求項1〜7のいずれか一項に記載のカプセル。
  9. 前記補強部材(6)が、前記中央入口(4)の周囲に配置された少なくとも1つの環状リング、好ましくは、同心円状に配置された2つの環状リングを備える、
    請求項1〜8のいずれか一項に記載のカプセル。
  10. 前記補強部材(6)が、サイズおよび/または幾何学的形状の異なる複数の輪郭部(6c)を備える、
    請求項1〜9のいずれか一項に記載のカプセル。
  11. 前記輪郭部(6c)が、前記カプセル(1)の前記上壁(3a)の上面図で見た場合に少なくとも1つの角部または湾曲部(12a)を備える、
    請求項10に記載のカプセル。
  12. 前記輪郭部(6c)が、前記カプセル(1)の前記上壁(3a)の上面図で見た場合に本質的に非直線的である、
    請求項10または11に記載のカプセル。
  13. 前記カプセル(1)および/または前記蓋部材(3)が、好ましくは、プラスチック、生分解性プラスチック、生物由来の高分子、紙などのセルロース由来の材料、およびこれらの組合せの中から選択される材料または複数の材料から作られている、
    請求項1〜12のいずれか一項に記載のカプセル。
  14. 好ましくは飲料原材料が充填されている、請求項1〜13のいずれか一項に記載のカプセル(1)と、
    前記カプセル(1)に液体を供給するための液体注入手段(21)および前記カプセル(1)の前記補強部材(6)と相互作用するように設計された回転係合部材(22)を備える飲料調製装置(20)とを備える飲料調製システム。
  15. 消費者によって飲料原材料が充填される回転対称なカプセル本体(2)であって、側壁(2a)、底壁(2b)、開口(2c)、およびフランジ状リム(2d)を備えるカプセル本体(2)と、
    前記カプセル本体(2)の前記開口(2c)を閉鎖し、前記カプセル本体(2)内に充填された飲料原材料の漏れを本質的に回避するために、好ましくは道具を使用することなく、前記消費者によって前記カプセル本体(2)と機械的に連結されるように設計された蓋部材(3)と
    を備え、
    前記蓋部材(3)が、前記カプセル(1)の前記開口(2c)に面して、前記フランジ状リム(2d)および/または前記側壁(2a)に関連する凹部(3b)に上壁(3a)を備え、該上壁(3a)が、中央入口(4)および周辺出口開口部(5)を備え、
    前記蓋部材(3)が、前記中央入口と前記周辺出口開口部(5)との間ならびに/または半径方向および/もしくは周方向に互いに離間した前記周辺出口開口部(5)同士の間に配置された補強部材(6)をさらに備え、該補強部材が、前記上壁(3a)から軸方向に突出している、キット。
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