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JP2014527992A - 制汗性組成物および発汗を減少させるための方法 - Google Patents

制汗性組成物および発汗を減少させるための方法 Download PDF

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Abstract

硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムを、ヒトの身体表面に適用することを含む発汗を減少させるための方法、ならびに、前記方法に使用するのに適した組成物、具体的には、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムの両方を含む無水の組成物。

Description

本発明は、化粧用の組成物、具体的には、制汗性組成物および発汗の減少におけるその使用の分野である。
各種の制汗性組成物が、長年上市されてきた。前記制汗性組成物は、特に身体の表面への適用後に発汗を減少させるのに役立つ。このような組成物は、典型的に、化粧用の製品と見なされるが、ある国では、医薬品としてのこのような組成物に最も一般的に使用される活性成分に分類される。前記組成物は、ヒトの身体の脇の下の領域に、最も一般的に使用される。
制汗性組成物に従来から使用される活性成分は、収斂性の、アルミニウムおよび/またはジルコニウムのクロロヒドロキシド塩である。これらの活性成分は、元来合成され、化学プラントにおいて、進歩した化学処理工程を一般的に含んで調製される。このような処理は、高価であるだけでなく、エネルギー消費に関して、著しい環境への影響も有し得る。
消費者は、「天然な」成分のみを適用することおよび彼らの身体へのトリートメントをますます望んでいる。合成成分、特に「活性」成分は、消費者によるこのような適用に適切でないと見なされる場合がある。ある程度の制汗効果をもたらす、数多くの天然成分が利用可能であるが、ヒトの身体の表面に適用された場合、これらの成分は、典型的には、顕著な制汗効果をもたらし得ない。すなわち、これらは、消費者が許容できることを見出すであろう程度に発汗を抑制しない。したがって、天然成分である活性成分を使用して、良好な制汗を達成するという課題が存在する。
硫酸アルミニウム塩が、制汗性組成物の範囲における使用に適しているとして開示されており、実際に、このような製品が上市されている。
米国特許第6,139,824号明細書(L’Oreal、2000)(特許文献1)には、身体を消臭するための、油中水エマルジョンにおける硫酸アルミニウム・カリウムの使用が開示されている。この特許は、複数の他の刊行物も参照しており、前記刊行物では、硫酸アルミニウム・カリウムが、水溶液および水性/エタノール溶液ならびに懸濁液スティックに使用される。
欧州特許出願公開第1,974,716号明細書(Sara Lee、2007)(特許文献2)および国際公開第08/120976号パンフレット(Sara Lee、2008)(特許文献3)には、化粧用組成物、例えば、少なくとも部分的に脱水されたアルミニウム硫酸塩と、水以外のキャリア液体とを含む消臭性組成物が開示されている。
Crystal Spring Ltd.は、硫酸アルミニウム・カリウムの消臭効果に基づく天然の消臭剤の範囲を提案し、または、提案してきた。
Green Bear UK Ltd.は、結晶性硫酸アルミニウムの消臭性スティックを提案し、または、提案してきた。
米国特許第5,534,246号明細書(Helen Curtis、1996)(特許文献4)には、油中水エマルジョンの制汗性組成物が開示されている。前記組成物では、硫酸アルミニウム塩は、任意の成分であるが、硫酸アルミニウム塩を含まない配合は、例示されていない。
米国特許第133,430号明細書(John Gamgee、1872)(特許文献5)には、アルミニウム硫酸塩(アルミナの硫酸塩または「硫酸アルミニウム」)および塩化カルシウム同士を混合/すりつぶすことにより、消臭粉末を製造することが開示されている。
他の刊行物、例えば、米国特許第5,955,065号明細書(Gillette、1999)(特許文献6)には、従来の制汗性活性の性能を向上するための、水溶性のカルシウム塩の使用が記載されている。このような刊行物に記載の化学は、このような制汗性活性のHPLCトレースにおけるピーク3および4の上昇を含む。これらのピークの原因となる種は、本明細書に記載の方法では生じず、本発明の背景である化学は、全く異なる(下記参照)。
米国特許第6,139,824号明細書 欧州特許出願公開第1,974,716号明細書 国際公開第08/120976号パンフレット 米国特許第5,534,246号明細書 米国特許第133,430号明細書 米国特許第5,955,065号明細書
本発明の目的は、比較的低コストで比較的環境への影響がほとんどない、効果的な制汗性組成物の製造を提供することである。さらに、本発明の方法および製品は、良好な「天然の」資質を有し、天然の制汗性成分または少なくとも天然由来の制汗性成分を含むと見なされ得る。
本発明の更なる目的は、高い性能の制汗性組成物を提供することである。
本発明の更なる目的は、非常に効果的に発汗を減少させる方法を提供することであり、前記方法は、合成の、アルミニウムおよび/またはジルコニウムクロロヒドロキシドの制汗性活性物、例えば、アルミニウムクロロハイドレートの使用を含まないことを、具体的な目的とする。
本発明の第1の態様では、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムを、ヒトの身体の表面に適用することを含む発汗を減少させるための方法が提供される。
本発明の第2の態様では、美容上許容され得る液体状のキャリア材料、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムを含み、前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムが、その適用前に、これらの2つの成分間における化学的な相互作用の防止または制限をする方法で、配合または含有されることを特徴とする、制汗性製品が提供される。
本発明の第3の態様では、硫酸アルミニウム塩と塩化カルシウムとをまとめることを含み、前記塩化カルシウムと組み合わせる前に、前記硫酸アルミニウム塩の含水率が低減されることを特徴とする、制汗性組成物を製造する方法が提供される。
本明細書に記載の発汗を減少させるための方法は、ヒトの身体の表面から、具体的には、脇の下の領域および足、特に、別名腹窩部として知られている脇の下の領域からの発汗を減少させるためのものである。
前記方法は、一般的には、前記方法、化粧品の達成に使用される化粧方法および製品と見なされる場合がある。それはそれとして、前記方法は、極めて効果的であることができ、多汗症として知られる極端な汗かきの健康状態を治療するのにも使用される場合がある。
典型的には、前記方法は、直接的にヒトの身体の表面への、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムの局所的な適用を含む。別の実施形態では、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムは、例えば、ワイプ上に前記塩を適用して、同様にヒトの身体の表面に適用されることにより、ヒトの身体の表面に間接的に適用され得る。
前記方法は、前記身体表面への、前記塩の同時または連続的な適用を含む場合がある。
前記方法は、典型的には、美容上許容され得る液体状のキャリア材料からの一方または両方の塩の適用を含む。この目的に適したキャリア材料は、以下により詳細に記載される。
特定の好ましい実施形態では、前記方法は、単独の組成物からの両方の塩の適用を含む。この方法では、前記塩は、その適用前に、それらの間における化学的な相互作用の防止または制限をする方法で、それらを配合することにより、早計な相互作用を防止される。これを行う1つの手段は、前記組成物の含水率を最少化することである(下記参照)。
前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムが、同一または異なる組成物からでも、ヒトの身体の表面に適用される場合、汗腺からの液体が、少なくとも部分的に、前記塩を溶解することにより、前記塩を動かし、それらを相互作用させることにより、良好な制汗効果をもたらすと仮定される。
典型的に、本発明の方法のデリバリーに使用される制汗性製品は、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムを含むが、これらの成分が、その適用前に、それらの物理化学的な相互作用の減少または防止をする方法で、配合または含有されることが重要である。
本発明に基づく製品では、前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムは、任意の都合の良い手段により、物理的な相互作用を防止され得る。単独型の製品では、前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムは、別々の組成物で配合され、連続的にまたは同時に同時適用され得る。このような製品では、前記製品は、特に前記製品が、前記組成物の同時適用を必要とするパッケージ化がされていない場合、両組成物がヒトの皮膚の同じ部分に適用されるべきであることの、消費者への説明書を含み得る。
好ましい実施形態では、前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムは、同じ組成物に含まれる。このような組成物では、前記塩は、その適用前に、それらの間における化学的な相互作用の防止または制限をする方法で、それらを配合することにより、早計な相互作用を防止される。これを行う好ましい方法は、無水の組成物に乾燥した粉末として、それらを配合することであり、すなわち、非常に低レベルの自由水を有する組成物に示すことである(下記参照)。
用語「乾燥した粉末」は、物質の結晶状態および非結晶状態の両方を含むと理解されるべきである。このような粉末は、使用される特定の塩の最も水和した天然塩のそれから低減された含水率を有する。好ましい硫酸アルミニウム塩および好ましい塩化カルシウム塩を記載した段落における、前記関連する「乾燥した粉末」がより好ましい。
用語「無水」は、2重量%未満の自由水を有することを意味すると理解されるべきである。「自由水」は、任意の特定の成分に関連する水和の水以外の水である。好ましくは、無水の組成物は、1重量%未満、およびより好ましくは、0.5%未満の自由水を有する。
無水の組成物は、10重量%未満、およびより好ましくは、5%未満の(それの成分に関連する水和の水を含む)総含水率を有するのが好ましい。
本記載において使用する際、用語「硫酸アルミニウム塩」は、アルミニウム硫酸塩(「硫酸アルミニウム」とも言う)または、アルミニウムと、カリウム、ナトリウムから選択される一価の金属イオンもしくはアンモニウムとの任意の二重硫酸塩を意味する。前記用語は、一価の金属とアルミニウム以外の三価の金属、例えば、クロム(III)もしくは鉄(III)の二重硫酸塩である硫酸アルミニウム塩を含まない。
本発明に使用するための硫酸アルミニウム塩は、硫酸アルミニウム・カリウム、硫酸アルミニウム・アンモニウム、硫酸アルミニウム・ナトリウムおよびアルミニウム硫酸塩である。すなわち:
M(i)Al(SOまたはAl(SO
式中、M(i)は、K、Na、NH またはそれらの混合物である。
好ましい硫酸アルミニウム塩は、硫酸アルミニウム・アンモニウムおよび硫酸アルミニウム・カリウムであり、特に、硫酸アルミニウム・カリウムである。
好ましい硫酸アルミニウム塩は、低減した含水率を有する、すなわち、前記好ましい硫酸アルミニウム塩は、少なくとも部分的に脱水されている。または、前記好ましい硫酸アルミニウム塩は、乾燥した粉末(上記参照)として記載されてもよい。塩化カルシウムも含む組成物におけるこのような塩の使用は、配合の容易性を改善し、および/または、前記組成物に関する改善された保存安定性をもたらすことが見出された。前記硫酸アルミニウムの含水率を低減させることは、皮膚へのその適用前に、前記硫酸アルミニウムと塩化カルシウムとの間における、化学的な相互作用を制限するための手段として役に立つ。
硫酸アルミニウム・カリウム十二水和物は、塩化カルシウムとの配合が特に困難であることが見出されたが、その含水率を25%以上まで低減させることにより、許容できる組成物をもたらし得る。一般的に、本発明に使用するのに好ましい硫酸アルミニウム塩は、35重量%未満の含水率を有する。特に好ましい硫酸アルミニウム塩は、28重量%未満の含水率を有する。特に好ましい硫酸アルミニウム塩は、20重量%未満の含水率を有する。水が存在する場合、典型的には、水和の水として存在する。
本発明に使用される硫酸アルミニウム塩は、低減された粒径をもたらすために、典型的には、すりつぶされる。好ましい実施形態では、前記硫酸アルミニウム塩の粒径分布は、そのD50が75ミクロン未満、およびより好ましくは、50ミクロン未満となるようにである。前記硫酸アルミニウム塩の粒径分布は、好ましくは、5重量%未満、およびより好ましくは、1重量%未満の粒子が、120ミクロンより大きい粒径を有するようにである。
前記硫酸アルミニウム塩の粒径分布は、Malvern Mastersizer2000における光散乱法を使用して、有利に測定され得る。前記粉末が、シリコーン油(DC245)に分散され、結果が、1.55の粒子屈折率および0.001の仮想屈折率を推定することにより分析される。
本発明に使用される塩化カルシウムは、一般式:
CaX
(式中、Xは、Cl、Br、I、NO またはそれらの混合物である。)
に基づく他の塩により、全部または一部で置換され得る。
この発明の説明全体を通して、塩化カルシウムへの言及は、その広い意味での、上記規定のCaXへの言及である。
独立的および選択的に、Xは、最も好ましくは、Clである。
なお、水溶性ストロンチウム塩、例えば、塩化ストロンチウムが、塩化カルシウムの代替として使用され得る。
本発明に使用される塩化カルシウムは、無水でもよいし、または、水和されていてもよく、例えば、塩化カルシウム二水和物でもよいが、多くの実施形態において、無水塩化カルシウムが好ましい。好ましくは、前記塩化カルシウムは、乾燥した粉末である(上記参照)。前記塩化カルシウムは、好ましくは、25%以下、より好ましくは15%未満、および最も好ましくは、8重量%未満の含水率を有する。水が存在する場合、典型的には、水和の水として存在する。
前記塩化カルシウムの含水率は、それが硫酸アルミニウム塩と配合される場合、特に重要である。塩化カルシウムおよび硫酸アルミニウム塩の両方を含む組成物では、皮膚へのその適用前に、前記塩化カルシウムと硫酸アルミニウム塩との間における、化学的な相互作用を制限するための一部の他の手段が存在しない限り、前記塩化カルシウムが、25%以下の含水率を有することが必須である。このような組成物に関する適切な塩化カルシウムとしては、塩化カルシウム二水和物および無水塩化カルシウムがあげられ、無水塩化カルシウムが好ましい。ただし、一部の供給元から取得した無水塩化カルシウムは、約14重量%以下の水和の水を含み得ることに留意すべきである。
本発明に使用される塩化カルシウムは、低減された粒径をもたらすために、典型的には、すりつぶされる。好ましい実施形態では、前記塩化カルシウムの粒径分布は、そのD50が100ミクロン未満、より好ましくは75ミクロン未満、および最も好ましくは、50ミクロン未満となるようにである。前記塩化カルシウムの粒径分布は、好ましくは、5重量%未満、およびより好ましくは、1重量%未満の粒子が、120ミクロンより大きい粒径を有するようにである。
前記硫酸アルミニウム塩の粒径分布は、Malvern Mastersizer2000における光散乱法を使用して、有利に測定され得る。前記粉末が、シリコーン油(DC245)に分散され、結果が、1.55の粒子屈折率および0.001の仮想屈折率を推定することにより分析される。
本発明の中心は、下記化学反応を適時に引き起こすことである。
KAl(SO+2CaCl−>2CaSO↓+KCl+AlCl
または
Al(SO+3CaCl−>3CaSO↓+2AlCl
上側の式において、カリウムイオン(K)が、ナトリウム(Na)またはアンモニウム(NH )で置換されてもよい。両方の式において、カルシウムイオン(Ca2+)は、ストロンチウム(Sr2+)で置換されてもよい。
両方の式において、使用される塩化物イオンは、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩で置換されていてもよい。このため、前記塩化カルシウムまたは塩化ストロンチウムは、十分等しく、カルシウムまたはストロンチウムの、臭化物、ヨウ化物、硝酸塩またはそれらの任意の混合物であり得る。
上記式の化学量論は、第一に、2モルの塩化カルシウムに1モルの硫酸アルミニウムを必要とし、第二に、3モルの塩化カルシウムに1モルの硫酸アルミニウムを必要とする。これらの式は、これらの成分両方を含む組成物におけるこれらの成分の好ましい比に関する基礎を設定する。このような組成物では、塩化カルシウムのモル量が、硫酸アルミニウム塩のモル量を上回るのが好ましい。存在する硫酸アルミニウムの量および種類と比較して、上記式により化学量論的に必要とされるものに、前記塩化カルシウムの量が、少なくとも適合するのが好ましい。これは、硫酸アルミニウム塩に対する塩化カルシウムのモル比が、少なくとも2:1であることが好ましいことを意味する。
塩化カルシウムと、存在する主な硫酸アルミニウム塩として硫酸アルミニウム・ナトリウム、カリウムもしくはアンモニウムとを含む組成物において、硫酸アルミニウム塩に対する塩化カルシウムのモル比は、好ましくは1:1から5:1、より好ましくは3:2から3:1、および最も好ましくは、約2:1である。
塩化カルシウムと、存在する主な硫酸アルミニウム塩としてアルミニウム硫酸塩とを含む組成物において、硫酸アルミニウム塩に対する塩化カルシウムのモル比は、好ましくは2:1から6:1、より好ましくは5:2から4:1、および最も好ましくは、約3:1である。
上記で示した反応が、前記成分がヒトの皮膚表面に届けられる前に、最小限でのみ生じるのが本発明に重要である。早計な反応は、所望の利益をもたらさない傾向の物質の物理的状態をもたらす。このような物質を前記所望の箇所に適用することさえ、一般的に極度に困難である。
前記反応物質を構成するイオンが十分な移動性を有する場合、本発明に関わる化学反応のみが起こってもよい。本発明の特定の好ましい実施形態では、この移動性は、典型的には、前記反応が、ヒトの身体の表面に見出される水性の体液に溶解する際に生じる。
塩化マグネシウムは、塩化カルシウムに代えて使用された場合には、効果がない。硫酸カルシウムと比較して、硫酸マグネシウムの水溶性が非常に高いためである。
他の成分が、本発明に基づいて使用される組成物に含まれてもよい。
多くの場合含まれる成分は、美容上許容され得るキャリア材料である。組成物は、好ましくは、前記キャリア材料を、存在する任意の揮発性噴霧剤を除いた前記組成物の重量の20%から90%、またはより好ましくは、30%から85%のレベルで含む。
このようなキャリア材料は、典型的には、液体である。前記液体は、室温および大気圧(この明細書の目的に関して、20℃および1気圧)における液体を意味する。好ましくは、このようなキャリア物質は、特に前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムと共配合される場合、上記のように無水である。好ましくは、キャリア材料は、2%未満、より好ましくは1%未満、および最も好ましくは、0.5重量%未満の自由水を含む。
好ましい液体状のキャリア材料は、追加機能も行い、特に好ましい液体状のキャリア材料は、皮膚軟化剤および/またはマスキングオイルである。
好ましいキャリア材料は、疎水性である。使用に特に適した疎水性の液体状のキャリア材料は、液体状のシリコーン、すなわち、液体状のポリオルガノシロキサンである。このような材料は、環状でも、直鎖状でもよく、例としては、Dow Corningシリコーン油344、345、244、245、246、556および200シリーズ;Union Carbide Corporationシリコーン7207および7158;ならびに、General ElectricシリコーンSF1202があげられる。または、非シリコーンの疎水性液体が使用され得る。このような材料としては、鉱油、水素化ポリイソブテン、ポリデセン、パラフィン、少なくとも10個の炭素原子のイソパラフィン、エーテルオイル、例えば、PPG−14ブチルエーテルおよび脂肪族もしくは芳香族エステルオイル(例えば、トリエチルヘキサノイン、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ラウリル、パルミチン酸イソプロピル、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピルまたはCからC18アルキルの安息香酸塩)があげられる。特に好ましいキャリア材料は、エステルオイルであり、具体的には、FinetexからFinsolv TNとして入手できるC12−15アルキルの安息香酸塩である。
前記硫酸アルミニウム塩が、前記塩化カルシウムと共配合されない実施形態では、親水性の液体状のキャリア材料が、有利に使用され得る。このような材料としては、水および極性有機溶媒があげられる。前記硫酸アルミニウム塩および/または前記塩化カルシウムに関するキャリア材料として水が使用される場合、前記硫酸アルミニウム塩および前記塩化カルシウムは、独立した組成物から適用されるのが非常に好ましい。これにより、早計な相互作用が、前記成分間で生じないことが確保される(上記参照)。使用され得る極性有機溶媒としては、C−Cの一価のアルコール、例えば、エタノールおよびイソプロパノールならびにポリオール、例えば、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセロール、ポリエチレングリコールおよびC−Cの1,2−アルカンジオール、例えば、1,2−ヘキサンジオールがあげられる。
更なる制汗性活性剤が含まれてもよい。
組成物に包含される制汗性活性剤、例えば、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムの総量は、前記組成物の重量の、好ましくは0.5〜50%、特に1から30%、および特に、2から26%である。
前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムの組み合わせに加えて使用される制汗性活性剤は、多くの場合、収斂性活性塩、例えば、具体的には、アルミニウム、ジルコニウムおよび混合されたアルミニウム/ジルコニウムの塩から選択される。好ましい更なる制汗性活性剤は、アルミニウム、ジルコニウムおよびアルミニウム/ジルコニウムのハロゲン化物およびハロハイドレート塩、例えば、クロロハイドレートである。
適切なアルミニウムハロハイドレートは、一般式Al(OH)・wHOで規定され、前記一般式中、Qは、塩素、臭素またはヨウ素を表し、xは、2から5の変数であり、および、x+y=6である。一方、wHOは、可変量の水和を表す。特に効果的なアルミニウムハロハイドレート塩は、活性化アルミニウムクロロハイドレートとして公知であり、当該分野において公知の方法により製造される。
適切なジルコニウム活性剤は、経験上の一般式:ZrO(OH)2n−nz・wHOで表され、前記一般式中、zは、値2n−nzがゼロまたは正となるように、0.9から2.0の範囲における変数であり、nは、Bの原子価であり、Bは、塩化物、他のハロゲン化物、スルファミン酸塩、硫酸塩およびそれらの混合物からなる群から選択される。
前述の収斂性のアルミニウムおよび/またはジルコニウムの塩に基づく制汗性錯体が、使用され得る。前記錯体は、多くの場合、アミノ酸、例えば、グリシンとの化合物を使用する。
懸濁液組成物における固体状の制汗性塩の割合は、前記固体状の活性剤に存在してもよい、任意の水和の水および任意の錯化剤の重量を、通常含む。
更なる消臭性活性剤が含まれてもよい。使用される場合、包含レベルは、好ましくは0.01%から3%、およびより好ましくは、0.03重量%から0.5重量%である。好ましい消臭性活性剤は、単純なアルコール、例えば、エタノールより効果的なものである。例としては、四級アンモニウム化合物、例えば、セチルトリメチルアンモニウム塩;クロルヘキシジンおよびその塩;ならびにジグリセロールモノカプレート、ジグリセロールモノラウレート、グリセロールモノラウレートならびに、「Deodorant Ingredients」,S.A.Makin and M.R.Lowry、「Antiperspirants and Deodorants」,Ed.K.Laden(1999,Marcel Dekker,New York)に記載の類似の材料があげられる。ポリヘキサメチレンビグアニド塩(ポリアミノプロピルビグアニド塩としても公知)がより好ましい。一例は、Arch Chemicalsから入手できるCosmocil CQ;2’,4’,4’−トリクロロ,2−ヒドロキシ−ジフェニルエーテル(トリクロサン);および、3,7,11−トリメチルドデカ−2,6,10−トリエノール(ファルネソール)である。
本発明において使用される組成物の種類に特異的な他の成分が含まれてもよい。本発明に使用され得る組成物の種類としては、非排他的に、スティック、軟固体、エアロゾルおよびロールオン式があげられる。
スティックまたは軟固体の組成物は、典型的には、1つ以上の構造化剤(structurants)またはゲル化剤を含む。前記ゲル化剤は、前記組成物を増粘するのに役立つ。構造化剤系と呼ばれる、このような増粘剤は、このような目的に関する分野において公知のものから選択され得る。本発明者らは、前記硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムが同じ組成物に含まれる場合、特に重要である構造化剤の選択を見出した。このような組成物では、特に適切な構造化剤系が、
1.好ましくは、より少量のポリエチレンワックスおよび水素化ひまし油の存在下における、主な成分としてのステアリルアルコール;または、
2.好ましくは、より少量の水素化ひまし油の存在下における、主な成分としてのポリエチレンワックス
を含むことが見出された。
一般的に、本発明に基づく組成物における使用に適した構造化剤およびゲル化剤は、ワックスまたは非ポリマー性繊維形成ゲル化剤として分類され得る。
「ワックス」は、30℃で固体状であり、好ましくは40℃でも固体状である、水に不溶性の材料として規定され得る。前記ワックスは、炭化水素、直鎖状の脂肪アルコール、シリコーンポリマー、エステルワックスまたはそれらの混合物から選択され得る。
炭化水素ワックスとしては、例えば、パラフィンワックス、オゾケライト、微結晶ワックスおよびポリエチレンワックスがあげられる。最後に指定されたものは、望ましくは、300から600、および有利に、350から525の平均分子量を有する。
直鎖状の脂肪アルコールは、一般的に、14から40個、および多くの場合、16から24個を含む。実際には、ほとんどが、偶数個の炭素原子を含み、見かけ上1つ、例えば、ステアリルアルコールであるものであっても、多くは化合物の混合物を含む。
シリコーンポリマーワックスは、典型的には、経験式:
1.R−(SiMe−O−)−SiMe
xは、少なくとも10、好ましくは10から50であり、ならびに、Rは、少なくとも20個の炭素、好ましくは25から40個の炭素を含むアルキル基、ならびに、特に少なくとも30個の炭素の平均的な直鎖長さを有するアルキル基;または、
2.Y−(SiMe−O−)−(Si[OR’]Me−O−)−Y’
Yは、SiMe−O、Y’は、SiMeを表し、R’は、少なくとも15個の炭素、好ましくは18から22個のアルキル、例えば、ステアリル、yおよびzは、両方とも整数であり、合計で好ましくは10から50である。
を満たす。
エステルワックスとしては、例えば、C16−C22の脂肪酸とグリセロールまたはエチレングリコールとのエステルがあげられ、前記エステルは、天然物から単離され、またはアジピン酸およびカルボン酸からそれぞれ、より都合よく合成され得る。
「非ポリマー性繊維形成ゲル化剤」は、高温でオイルの水親和性ブレンドに溶解可能であり、冷却状態で、典型的には、数個の分子の幅以下の非常に薄い成分のネットワークを形成するのを促進し得る。1つの特に有効なカテゴリーのこのような増粘剤は、N−アシルアミノ酸アミドを含み、具体的には、直鎖状および分岐鎖状のN−アシルグルタミン酸ジアルキルアミド、例えば、具体的には、N−ラウロイルグルタミン酸ジn−ブチルアミドおよびN−エチルヘキサノイルグルタミン酸ジn−ブチルアミドならびに特にそれらの混合物を含む。このようなアミドゲル化剤は、必要であれば、12−ヒドロキシステアリン酸と共に、本発明に基づく無水の組成物に使用され得る。
他のこのような非ポリマー性繊維形成ゲル化剤としては、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、国際公開第98/27954号パンフレットで説明される二塩基および三塩基のカルボン酸におけるアミド誘導体、例えば、特に、アルキルN,N’ジアルキルスクシンアミドがあげられる。
この種の非ポリマー性繊維形成ゲル化剤を含む更なる適切な構造化系は、米国特許第6,410,003号、同第7,332,153号、同第6,410,001号、同第6,321,841号および同第6,248,312号明細書に記載されている。
前記構造化剤またはゲル化剤は、多くの場合、前記スティックまたは軟固体の組成物に、1.5から30%の濃度で使用される。非ポリマー性繊維形成ゲル化剤が前記構造化系の主な成分として使用される場合、その濃度は、典型的には、アミドゲル化剤またはそれらの混合物に関して1.5から7.5重量%の範囲、および、エステルまたはステロールゲル化剤に関して5から15%の範囲である。ワックスが前記構造化系の主な成分として使用される場合、その濃度は、10から30重量%、および特に、12から24重量%の範囲で通常選択される。
または、前記従来技術に開示された他の種類の構造化剤またはゲル化剤が、使用され得る。
本発明に基づいて使用するのに適したエアロゾル組成物は、噴霧剤、典型的には、10℃以下の沸点を有する、液化炭化水素またはハロゲン化炭化水素のガス(特に、フッ素化炭化水素、例えば、1,1−ジフルオロエタンおよび/または1−トリフルオロ−2−フルオロエタン)および0℃以下の沸点を有するものを含むことを特徴とする。液化炭化水素ガス、および特に、CからCの炭化水素、例えば、プロパン、ブタン、イソブタン、ペンタンおよびイソペンタンならびに2つ以上のそれらの混合物を使用するのが特に好ましい。好ましい噴霧剤は、イソブタン、イソブタン/プロパン、ブタン/プロパンならびにプロパン、イソブタンおよびブタンの混合物である。
検討され得る他の噴霧剤としては、アルキルエーテル、例えば、ジメチルエーテルまたは圧縮された非反応性ガス、例えば、空気、窒素もしくは二酸化炭素があげられる。
前記噴霧剤は、典型的には、前記エアロゾル組成物の主な成分であり、多くの場合、30から99重量%を含み、および好ましくは、50から95重量%を含む。
特定の好ましい実施形態では、エアロゾル組成物は、前記噴霧剤以外の液体状のキャリア材料を含んでもよい。これらは、先に言及したものから適切なものとして選択されてもよく、疎水性の液体状のキャリア材料が、特に好ましい。
特定の好ましい実施形態では、エアロゾル組成物は、懸濁化剤、例えば、疎水性に修飾されたクレイ、例えば、Elementisからのジステアルジモニウムヘクトライト(Bentone 38V)を、典型的には、0.1から1.5重量%で含んでもよい。
炭酸プロピレンは、本発明に基づいて使用されるエアロゾル組成物に、典型的には、0.001から0.1重量%で、有利に使用されてもよい。
本発明に基づいて使用するのに適したロールオン式組成物は、典型的には、懸濁液の製品、具体的には、無水の液体状のキャリア材料(上記参照)における、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムの懸濁液である。疎水性の液体状のキャリア材料が好ましい。
ロールオン式組成物は、好ましくは、懸濁化剤、例えば、疎水性に修飾されたクレイ、例えば、Elementisからのジステアルジモニウムヘクトライト(Bentone 38V)を、典型的には、0.5から3重量%で含む。
ロールオン式組成物は、好ましくは、粒子知覚改質剤、例えば、細分化されたクレイ、例えば、Evonik DegussaからのAerosil 200を、典型的には、0.01から0.5重量%で含む。
特定の知覚改質剤は、本発明の組成物におけるさらに望ましい成分である。このような材料は、好ましくは、前記組成物の20重量%以下のレベルで使用される。皮膚軟化剤、湿潤剤、揮発性オイル、不揮発性オイルおよび、潤滑を付与する微粒子状の固形物は、知覚改質剤の全ての適切な分類である。このような材料としては、例えば、シクロメチコン、ジメチコン、ジメチコノール、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、タルク、細分化されたシリカ(例えば、Aerosil 200)、微粒子状のポリエチレン(例えば、Acumist B18)、多糖類、トウモロコシデンプン、C12−C15アルコール安息香酸塩、PPG−3ミリスチルエーテル、オクチルドデカノール、C7−C14イソパラフィン、アジピン酸ジイソプロピル、ラウリン酸イソソルビド、PPG−14ブチルエーテル、グリセロール、水素化ポリイソブテン、ポリデセン、二酸化チタン、フェニルトリメチコン、アジピン酸ジオクチルおよびヘキサメチルジシロキサンがあげられる。
特定の組成物では、香料溶解剤および/または洗脱剤である乳化剤は、好ましい更なる成分である。前者としては、例えば、Cremaphor RHおよびCOの範囲において、BASFから入手できるPEG−水素化ひまし油があげられ、好ましくは、1.5重量%以下、より好ましくは0.3から0.7重量%で存在する。後者としては、例えば、ポリ(オキシエチレン)エーテルがあげられる。
本発明の多くの実施形態において、芳香剤は、望ましい更なる成分である。適切な材料としては、従来の香料、例えば、香油があげられ、例えば、欧州特許第545,556号明細書に記載の、いわゆる消臭芳香剤もあげられる。包含レベルは、好ましくは、5重量%以下、特に0.1重量%から3.5重量%、および特に、0.5重量%から2.5重量%である。前記芳香剤は、ヒトの身体の表面での加水分解またはせん断により、適用後に放出が引き起こされる、封入型で添加されてもよい。
含まれてもよい更なる付加的な成分は、従来のレベルでの、着色剤および保存剤、例えば、C−Cアルキルパラベンである。
本発明の製品の製造方法は、硫酸アルミニウム塩を含む第1の組成物、塩化カルシウムを含む第2の組成物の独立した製造、ならびに、ヒトの皮膚の同じ部分に、連続的または(好ましくは)同時に、両組成物を適用可能なこのような方法で、前記組成物をパッケージ化することを含み得る。
本発明が、硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムの両方を含む組成物の使用を含む場合、前記組成物の製造方法は、典型的には、キャリア材料における前記塩化カルシウムと混合する前に、前記硫酸アルミニウム塩の含水率を低減させることを含む。このような方法では、前記硫酸アルミニウム塩は、好ましくは、含水率を35%未満、より好ましくは28%未満、および最も好ましくは、20重量%未満に低減する。
下記実施例は、本発明の特定の具体的な実施形態を説明し、本発明の範囲を限定しない。本発明に基づく実施例は、数字で示され、比較例は、記号で示される。数字および記号の両方で示される実施例は、本発明の要求に適合するために、別の実施例との同時適用を必要とする。示される全ての量は、特に断らない限り、重量パーセントである。
表1に示される組成物を、下記のように調製した。オイル[成分(1)から(3)]同士を、90℃でブレンドした。ワックス[成分(4)から(6)]を、攪拌しながら溶解した。前記ワックスを完全に溶解した時点で、前記混合物を、75〜80℃に冷却した。示される成分(7)から(9)から選択した1つ以上の塩を(使用時には、まず、塩化カルシウムを)、前記混合物中に添加し、十分に分散させた。前記混合物を、約62℃に冷却し、スティック筒に注入した。
Figure 2014527992
実施例1の制汗性能を、以下に記載の直接head to headパネル試験において、比較例Aのそれと比較した。
試験オペレータが、各官能試験員の一方の脇の下に実施例1(0.30g)を適用し、他方の脇の下に比較例A(0.30g)を適用した。これを、毎日1回、3日間行った。3回目の適用後、官能試験員は、彼らの脇の下をその後の24時間洗わないように求められた。
3回目で最後の製品適用の24時間後、前記官能試験員に、40℃(±2℃)および40%(±5%)の相対湿度の温室で、40分間汗をかかせた。この期間後、前記官能試験員を、前記温室から退出させ、彼らの脇の下を、入念に拭いて乾燥させた。ついで、予め秤量した綿のパッドを、各官能試験員の各脇の下に適用し、前記官能試験員を、前記温室にさらに20分間、再度入らせた。この期間後、前記パッドを、取り外し、再度秤量した。生じた汗の重量を算出した。
各官能試験員の汗の重量減少(SWR)を、割合(% SWR)として算出し、平均% SWRを、MurphyおよびLevineにより、「Analysis of Antiperspirant Efficacy Results」,J.Soc.Cosmetic Chemists,1991(May),42,167−197において記載された方法に基づいて算出した。
実施例1は、比較例Aより、19%高い平均SWRをもたらすことが見出された。
実施例1および2に類似するスティック組成物を、乾燥した硫酸アルミニウム・カリウムに代えて、硫酸アルミニウム・カリウム十二水和物(Sigma−Aldrichから)を使用して試みた場合、スティックは、前記硫酸アルミニウム塩と前記塩化カルシウムとの間の好ましくない相互作用のために、形成されなかった。
実施例1および2に類似するスティック組成物を、無水塩化カルシウムに代えて、塩化カルシウム二水和物[成分(14)として、表6に記載の原材料]を使用して調製した場合、製造されたスティックは、軟らかくて、もろく、見た目上好ましくない外観となった。この問題自体は、実施例17および18として表6に示した別のスティック組成物では表れなかった(下記参照)。
処理条件をより荒くする、スケールアップ研究から、実施例3および4が、実施例1および2に対して優れることが証明された。大規模(3kg)で製造した場合、許容できない軟らかさとなった。
表2に示された組成物5および6を、下記のように調製した。オイル[成分(1)および(2)]同士を、95℃でブレンドした。ワックス[成分(5)および(6)]を、攪拌しながら、90〜95℃で溶解した。前記ワックスを完全に溶解した時点で、前記混合物を、85℃に冷却した。示される成分(7)から(9)から選択した塩を(使用時には、まず、塩化カルシウムを)、前記混合物中に添加し、十分分散させた。前記混合物を、約75℃に冷却し、スティック筒に注入した。
表2に示された組成物7aおよび7bを、組成物5および6を調製するのに使用したものと類似の手段により調製し得る。顕著な脇の下の制汗効果を得るために、組成物7aおよび7bの両方を、同じ脇の下に適用することが、必要である。
Figure 2014527992
実施例5および、前記塩化カルシウムをシリコーンオイル(1)に置き替えた類似の組成物の制汗性能を、実施例1と比較例Aとを比較するのに使用したものに類似する方法を使用して、非制汗性ボディースプレーのそれと、別々の試験で比較した。実施例5は、前記塩化カルシウムを含まない類似の組成物より、28%高いSWRをもたらすことが見出された。
実施例6および、前記塩化カルシウムをシリコーンオイル(1)に置き替えた類似の組成物の制汗性能を、実施例1と比較例Aとを比較するのに使用したものに類似する方法を使用して、非制汗性ボディースプレーのそれと、別々の試験で比較した。実施例6は、前記塩化カルシウムを含まない類似の組成物より、27%高いSWRをもたらすことが見出された。
表3に示された制汗性エアロゾルの実施例8から12を、下記のように調製した。1つ以上のオイル[成分(1)および(2)]を、懸濁化剤[成分(10)]と室温でブレンドし、続けて、炭酸プロピレンおよび芳香剤をそれぞれ、せん断しながら添加した。ついで、示される成分(7)から(9)から選択した塩を(まず、塩化カルシウムを)、前記混合物中に添加し、十分に分散させた。得られた基材組成物を、標準的なバルブおよびバルブキャップで栓がされたエアロゾル缶に入れ、ついで、液化された噴霧剤[成分(11)]を添加した。
実施例10の制汗性能を、前記エアロゾルを、適用あたりおおよそ2g(2秒のスプレーに相当)で投与したこと以外は、実施例1と比較例Aとを比較するのに使用したのと類似する試験において、非制汗性ボディースプレー対照のそれと比較した。この試験において、実施例5は、前記対照より、23%高いSWRをもたらすことが見出された。類似の制汗試験を、実施例12を評価するのに行った。この製品は、前記対照より、42%高いSWRをもたらすことが見出された。実施例12に類似するが、前記塩化カルシウムがシリコーンオイル(1)に置き替えられている製品で更なる試験を行った場合、前記対照より11%だけ高いSWRが、95%レベルでの非有意差を観察された。
実施例10および11に類似するエアロゾル組成物を、エステルオイル(2)に代えてエーテルオイル(3)を使用して不成功に試みた。得られた基材組成物は、温かくなり、1時間の調製内で固体となった。
Figure 2014527992
表4に示された制汗性組成物を、実施例8から12を調製するのに使用したものに類似する手段により調製し得る。顕著な脇の下の制汗効果を得るために、実施例13aおよび13bの両方を、同じ脇の下にスプレー適用することが、必要である。
実施例10および12を試験するのに使用したそれに類似する制汗試験において、実施例14は、前記対照より48%高いSWRをもたらした。
Figure 2014527992
表5に示されたロールオン式の組成物15を、下記のように調製した。オイル[成分(1)、(2)および(13)]、芳香剤ならびに懸濁化剤を、Silversonミキサーにより、8000rpmで10分間せん断し、ついで、炭酸プロピレンをゆっくり添加し、続けて、フュームドシリカを添加した。前記混合物を、さらに5分間せん断した。ついで、塩[成分(8)および(9)](まず、塩化カルシウム)を添加した。前記混合物を、再度5分間せん断した。ついで、前記均一な混合物を、ロールオン式のパックに移した。
Figure 2014527992
表5に示されたロールオン式組成物16aおよび16bを、実施例15を調製するのに記載したものに類似する手段により調製し得る。顕著な脇の下の制汗効果を得るために、実施例16aおよび16bの両方を、同じ脇の下に適用することが、必要である。
表6に示されたスティック組成物を、表2に示した実施例を調製するのに使用したものと類似する方法により調製した。
Figure 2014527992
表7における実施例も、表2に示した実施例を調製するのに使用したものに類似する方法により調製した。示されたSWR値を、実施例5および6の評価に使用したものに類似する試験において取得した。
Figure 2014527992
全ての成分は、先に規定の通りである。
実施例21および22に関するSWRの結果は、顕著な制汗効果を、比較的低いレベルの硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムで達成し得ることを説明する。
実施例23および24のSWR結果の比較は、合理的なSWRを、1:1の硫酸アルミニウム塩に対する塩化カルシウムのモル比で達成し得るが、同じレベルの硫酸アルミニウム塩で、硫酸アルミニウム塩に対する塩化カルシウムのモル比を3:1に向上させた場合、非常により良好であることを証明する。

Claims (15)

  1. M(i)Al(SOまたはAl(SOおよびCaXを、ヒトの身体表面に適用することを含み、
    M(i)が、K、Na、NH またはそれらの混合物であり、および、Xが、Cl、Br、I、NO またはそれらの混合物である、
    発汗を減少させるための方法。
  2. 美容上許容され得るキャリア材料およびM(i)Al(SOまたはAl(SOであって、M(i)がK、Na、NH またはそれらの混合物である塩を含む第1の組成物と、美容上許容され得るキャリア材料およびCaXであって、Xが、Cl、Br、I、NO またはそれらの混合物である塩を含む第2の組成物とを、ヒトの身体表面に適用することを含む、請求項1に記載の発汗を減少させるための方法。
  3. 美容上許容され得るキャリア材料と、M(i)Al(SOまたはAl(SOであって、M(i)がK、Na、NH またはそれらの混合物である第1の塩と、Ca(ii)Xであって、XがCl、Br、I、NO またはそれらの混合物である第2の塩とを含む組成物を、ヒトの身体表面に適用することを含む、請求項1に記載の発汗を減少させるための方法。
  4. 硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムを、ヒトの身体表面に適用することを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 美容上許容され得る液体状のキャリア材料と、M(i)Al(SOまたはAl(SOである第1の塩と、CaXであって、XがCl、Br、I、NO またはそれらの混合物である第2の塩とを含み、前記第1の塩と前記第2の塩とが、その適用前に、これらの2つの成分間における物理的な相互作用を防止する方法で、配合または含有されることを特徴とする、
    制汗性製品。
  6. 硫酸アルミニウム塩および塩化カルシウムを含む、請求項5に記載の制汗性製品。
  7. 前記硫酸アルミニウム塩が、硫酸アルミニウム・カリウムである、請求項5または6に記載の制汗性製品。
  8. 第1の組成物が、美容上許容され得るキャリア材料およびM(i)Al(SOまたはAl(SOであって、M(i)がK、Na、NH またはそれらの混合物である塩を含み、第2の組成物が、美容上許容され得るキャリア材料およびCaXであって、XがCl、Br、I、NO またはそれらの混合物である塩を含む、請求項5に記載の制汗性製品。
  9. 2重量%未満の自由水を有する無水の制汗性組成物である、請求項5から7のいずれか一項に記載の制汗性製品。
  10. 少なくとも1:1である、硫酸アルミニウム塩に対する塩化カルシウムのモル比を有する、請求項9に記載の制汗性組成物。
  11. 前記硫酸アルミニウム塩が、35重量%未満、好ましくは28重量%未満、およびより好ましくは、20重量%の含水率を有する、請求項10に記載の制汗性組成物。
  12. 前記塩化カルシウムが、15%未満、および好ましくは、8%未満の含水率を有する、請求項9から11のいずれか一項に記載の制汗性組成物。
  13. 1つ以上の前記美容上許容され得るキャリア材料が、2%未満の自由水を含む液体を含む、請求項9から12のいずれか一項に記載の制汗性組成物。
  14. 前記1つ以上の美容上許容され得るキャリア材料が、疎水性液体を含む、請求項13に記載の制汗性組成物。
  15. 硫酸アルミニウム塩と塩化カルシウムとをまとめることを含み、前記硫酸アルミニウム塩が、キャリア材料における前記塩化カルシウムと組み合わせる前に、含水率を低下させられることを特徴とする、
    制汗性組成物の製造方法。
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