JP2014517722A - 無針注射器のワンドアセンブリー - Google Patents

Abstract

無針注射器は、液体を受け入れる第１のチャンバーを含む管状のバレルと、バレルの先端部のノズルと、ノズルを通して液体を排出させるようにプランジャーを駆動するピストンと、内部でピストンがスライドする第２のチャンバーと、ピストンが前方へ移動している間に第２のチャンバーからガスを受け取るように２のチャンバーと流体で連通するとともに、ピストンを後退させるようにガスを第２のチャンバーへ移送する第３のチャンバーと、バレルの後端部を閉塞するとともに、ピストンを排出位置と後退位置との間で移動するように、ピストンの後端部及び第３のチャンバーに対して加圧されたガスを選択的に誘導する孔が形成されたプラグとを備えている。
【選択図】図１

Description

本発明は、無針注射器に関し、特に、無針注射器のワンドアセンブリーに関する。

２００８年４月１５日にKarim Menassaに付与された米国特許第７３５７７８１号公報（特許文献１）に、ピストル形状の無針注射器が開示されている。その特許に係る注射器は、液体を受け取るバレルと、バレルの一端部を閉塞するように形成された注入孔を有するノズルと、バレル内のプランジャーと、プランジャーをバレルのノズル端へ駆動するピストンと、ピストンを停止位置に保持する磁石アセンブリーと、磁石アセンブリーをプランジャーに対して前方に駆動するための加圧されたガスを導入するバルブに接続されたトリガーとを備えている。上記の注射器は、本来の目的、すなわち、連続的な注射を迅速に実行するために効果的であることが証明されているものの、装置がやや大型であり、歯科治療時に口腔等の特定の場所で使用するためには設計されていない。さらに、歯科治療又は顔か首に注射をするときには、注射をされる人は大型の拳銃形状の装置と比べて小型注射器の方が恐怖感が小さい。

米国特許第７３５７７８１号公報

本発明の目的は、小型のワンドアセンブリーにより構成され特定の場所に使用し得る比較的シンプルな無針注射器を提供することである。

上記課題を達成するために、本発明の注射器のワンドアセンブリーは、プランジャーと、加圧されたガスによって作動されるプランジャー及びピストンアセンブリーを有する管状のバレルと、バレルの一端部から導入又は排出されるガスと、バレルの他端部の使い捨てのノズルを通して排出される薬剤又はその他の液体とを備える。

より具体的には、本発明の無針注射器のワンドアセンブリーは、管状のバレルと、バレルの前方の排出端に位置し、供給源から注入物質である液体を受け取る第１のチャンバーと、バレルの前端部に位置し、第１のチャンバーから液体を排出するノズルと、液体が第１のチャンバーに吸引される後退位置とノズルを通して液体が排出される伸張位置との間における移動のため、バレル内でスライド可能なプランジャーと、バレル内の後方に位置し、第１のチャンバーから分離されている第２のチャンバーと、プランジャーを伸張位置に移動させる伸張位置と後退位置との間における圧力流体下での移動のため、第２のチャンバー内でスライド可能なピストンと、バレル内に位置し、ピストンが後退位置から伸張位置まで移動する間における第２のチャンバーからの加圧されたガスの受け取りと、ピストンが伸張位置から後退位置まで移動する間における第２のチャンバーへの加圧されたガスの導入とが選択的に行われる第３のチャンバーと、バレルの後端部を閉塞し、ピストンが後退位置から伸張位置まで移動するように、加圧されたガスをピストンの後端部に移送する第１の通路と、ピストンが後退位置から伸張位置まで及び伸張位置から後退位置まで選択的に移動するように、加圧されたガスを第３のチャンバーに移送する又は第３のチャンバーから移送する第２の通路とを有する孔が形成されたプラグとを備えていることを特徴とする。

本発明は、本発明の好ましい実施形態を例示した添付の図面を参照しながら、後段に詳述される。
本発明に係る無針注射器のワンドセンブリーの等角図。 図１のアセンブリーに使用されるワンドの長手方向の断面図。 図２のワンドに使用されるバレルの排出端の組立分解等角図。 図２のワンドに使用されるノズルのホルダー及びバルブのステム部の組立分解等角図。 図４のノズルのホルダーの長手方向の断面図。 図４のバルブのステム部の長手方向の断面図。 図２のワンドの前端部又は排出端に使用されるナットの長手方向の断面図 図７のナットの正面図。 図２のワンドのバレル前部の長手方向の断面図。 図１及び図２の注射器に使用される駆動アセンブリー及びワンドのバレル後部の組立分解等角図。 図１及び図２の注射器に使用されるピストンアセンブリー及び引き戻しセンブリーの組立分解等角図。 図１１の磁石アセンブリーの一部を断面とした側面図。 図２のワンドに使用される孔が形成されたプラグの組立分解等角図。 図１３の孔が形成されたプラグの長手方向の組立分解断面図。 図２のワンドを制御ユニットに接続させるためのコネクタアセンブリーの一端部の等角図。 図１５のコネクタアセンブリーの組立分解等角図。 空気圧制御システムの主要素及び足踏みアクチュエータの等角図。 図１のワンドアと共に使用される空気圧制御システムの回路図。

上記記載を通して「前端部」はワンドの排出端であることに注意すべきである。

図１及び図２を参照して、本発明の注射器アセンブリーは、符号１、２及び３としてそれぞれの全体が示されているワンド、制御ユニット及び足踏みペダルアクチュエータを備えている。ワンド１は、バレル前部５とバレル後部６とにより構成された管状のバレルを備えている。バレル前部５は、取り外し可能なノズルのホルダー８とプランジャー１１の前端部９を収容する。

注射器に使用されるノズルのホルダー８及び使い捨てのノズル１２は、２００８年４月１５日に特許された発明者の米国特許第７３５７７８１号に記載された同じ要素と同様である。図３〜図５に最も良く示されているように、ノズルのホルダー８は、内部を貫通するように延びる通路１５を有する管状の本体部１３を備える。液体は、本体部１３の前端の小さな孔１６（図３〜図５）から排出される。本体部１３の外側端部１８近傍のネジ部１７は、使い捨てのノズル１２（図１及び図３）をホルダー８に接続するために使用される。ノズル１２はＯリング１９によってホルダー８に封止されている。本体部１３は、Ｏリング２０（図２及び図４）によってバレル前部５に封止されている。そのＯリング２０は、本体部１３の後端部又は内側端部近傍の溝部２１（図５）に設置されている。本体部１３における環状のフランジ２３は、ノズルのホルダー８のバレル内への移動を制限するためにバレル前部５の外側端部２４（図３）に接している。ノズルのホルダー８は、管状のナット２５によってバレル前部５に保持されている。そのナット２５は、フランジ２３をノズルのホルダー８の本体部１３に係合するように径方向の内方に拡がる環状のフランジ２６を有する。注射器を組み立てる際には、ホルダー８は、ナット２５の後端部に挿入される。フランジ２３の前方の小さな突起２８は、ノズルのホルダー８がバレル前部５の中で回転できないようにフランジ２６の切欠き２９に嵌められる。ナット２５の内側のネジ部３０（図７及び図８）は、バレル前部５の外側端部２４の外側のネジ部３１に螺合される。ナット２５は、バレルに対してＯリング３３（図２）によって封止されている。ナット２５における長手方向に延びている溝部３４は、ナット２５をバレル前部５に手動で取り付け易くしている。

ナット２５の前端部３６において長手方向に延びている切欠き３５は、使い捨てのノズル１２の戻り止め（不図示）を受け入れるために使用される。上記の米国特許第７３５７７８１号に記載されているように、戻り止めは、切欠き３５の１つの内部に延びており、ノズル１２が外された際に破断されるので、そのノズルは再利用できない。

液体は、本体部１３の後端部において径方向で対向している溝部３７及び放射状に延び溝部３７を通路１５に連通させる開口部３８を介して、ホルダー８の本体部１３内の中央の通路１５に流入する。開口部３８の内側端部は、通常、ゴム製のバルブ３９（図２及び図６）によって閉塞されている。そのゴム製のバルブ３９は、中空のステム部４０とヘッド部４２（図４及び図６）とを備えている。そのステム部４０は、通路１５の大径の後端部４１内に設置されている。そのヘッド部４２は、通路１５の後端部４１に当接して閉塞している。十分に加圧された液体が溝部３７を介して開口部３８に流入した際には、ステム部４０が圧縮され、それによって液体が通路１５及び孔１６を通して排出される。

上記の米国特許第７３５７７８１号に記載されているノズルのホルダーを使用するときには、流体の一定量は、ホルダーの本体部の小径の後端部の周辺領域に閉じ込められることによって失われる。本発明におけるホルダー８の後端部は、基本的にその長手方向を通して同径であり、バレル前部５のチャンバー４４の大径の前端部４３（図２）を満たす。それゆえ、閉じ込められる液体の量は減少している。

チャンバー４４は、シリンジ４６からの薬又はその他の液体を受け入れるように設計されている。シリンジ４６からの液体は、符号４７（図１及び図２）によって全体が示されている逆止弁であるバルブ（図１〜図３及び図９）を介してチャンバー４４に流入する。そのバルブ４７は、バレル前部５の上端の傾斜した突出部に設けられている管状の吸入ダクト４８に取り付けられている。シリンジ４６は、プランジャー５２を有するバレル５１を備える従来型のプラスチック製のシリンジである。そのプランジャー５２は、小径のノズル５３を通して液体を押し出すために、バレル５１の一端部から他端部までスライド可能となっている。シリンジ４６のバレル５１は、注射器が操作される度に注入された投与量を示す目盛り（不図示）を備えている。シリンジ４６のノズル５３の周りにあるスリーブ５５は、シリンジ４６をバルブ４７の本体部５７（図３）のネジ山が形成された上端部５６と取り付けるために、内部にネジ山が形成されている。バルブ４７の本体部５７の外部でネジ山が形成された下端部５８は、バレル前部５に設けられた傾斜した吸入ダクト４８の内部に螺合されている。バルブ４７の本体部５７の中央部には、本体部５７を吸入ダクト４８に挿入する際に、保持しやすくするための溝部５９が形成されている。

図３及び図９に最も良く示されているように、本体部５７と同様に、バルブ４７は、本体部５７の中でスライド可能なピストン又はステム部６０を備えている。Ｏリング６２は、吸入ダクト４８内を貫通する通路６３にバルブ４７の本体部５７を封止している。バルブ４７のステム部６０は、略円筒状に形成であり、本体部５７の上端座部６５に設置する半球型の上端部６４（図８）、吸入ダクト４８の通路６３内でスライドする大径の中央部６７及び小径の下端部６８（図３）を有している。ステム部６０の上端部６４において、径方向に対向し、放射状に延びている開口部６９は、閉塞された上端部と開放された下端部とを有する中央の通路７０（図２及び図３）に連通している。本体部５７の開放された下端部６８は、円盤状のスペーサ７３からわずかに離れているように保持されている。そのスペーサ７３は、らせんバネ７６によって、通路６３内の肩部７４に設置されている。シリンジ４６のプランジャー５２が下方に移動した際には、シリンジ４６からの流体は、開口部６９と通路７０を通ってバルブ４７のステム部６０の下端に流れ、スペーサ７３の切欠き７８と吸入ダクト４８の残りの部分を通り、バレル前部５内のプランジャー１１の前方にあるチャンバー４４に流入する。注射している間、らせんバネ７６は、吸入ダクト４８の通路６３内の流体圧に補助されて、バルブ４７を閉塞する。注射の後、下端部６８の周囲にあるらせんバネ７６は、ステム部６０を停止位置（図２及び図９）に戻す。最初の注射の前には、バルブ４７を通してプランジャー１１の前方にあるチャンバー４４内へ流体を押し込むために、シリンジ４６のプランジャー５２を下方に押す必要がある。最初の注射の後は、プランジャー１１が後退させられると、チャンバー４４の中に部分的な真空を生じさせるので、バルブ４７が開放され、シリンジ４６からの液体が吸入ダクト４８通ってチャンバー４４内へ引き込まれる。チャンバー４４に流入した流体は、スペーサ８１の切欠き８０を通過しチャンバー４４の前端部４３内へ流入する。

図２及び図１０〜図１２に最も良く示されているように、バレル後部６は、管状のプラグ８３によってバレル前部５に接続されている細長い管状の本体部８２を備えている。本体部８２は、内部にそれぞれネジ山が形成された前端部８５と後端部８６とを有している。ネジ山が形成された前端部８５は、プラグ８３が嵌め込まれている。そのプラグ８３は、外部にネジ山が形成されたネック部８７と内部にネジ山が形成されたヘッド部８８とを有する。そのヘッド部８８は、バレル前部５のネジ山が形成された後端部９０が嵌め込まれている。この構造によれば、他の部分に大きな又は小さなチャンバー４４を有するバレル前部５を取り替えるだけで、投入量を容易に変更することができる。プラグ８３は、Ｏリング９２（図２）によって本体部８２に封止されている。

管状の本体部８２の後端部８６は、孔が形成されたプラグ９５によって閉塞されている。加圧されたガスは、そのプラグ９５に流入し、バレルアセンブリーの後端部から排出される。停止位置では、ピストンアセンブリー９７の後端部は、プラグ９５に当接している。図２、図１１及び図１２を参照して、本体部８２内でスライド可能なピストンアセンブリー９７は、カップ状のケーシング９９に取り付けられた円柱状の磁石９８（図１１及び図１２）を備えている。そのケーシング９９の後端部は、磁石９８をケーシング９９内に保持するために、ナット１００によって閉じられている。ケーシング９９は、Ｏリング１０３によってプラグ８３内に封止されている。ピストンアセンブリー９７の停止位置又は後退位置では、孔が形成されたプラグ９５の前端部内の円盤１０４は、ナット１００の開口部１０５を通るように延びて磁石９８の後端部に接触している。これによって、磁石９８は後退位置に保持されている。円盤状のスペーサ１０６は、磁石９８の前端部に対する緩衝のために、磁石９８の前端部とケーシング９９の前端部１０７との間に配置されている。

それぞれにネジ山が形成された前端部１０９と後端部１１０とを有する引き戻し軸である軸１０８は、磁石アセンブリーのケーシング９９の前端部１０７に取り付けられている。軸１０８は、ピストンアセンブリーを保持しているプラグ８３内のチャンバー１１１の縮径した前端部内でスライド可能となっている。Ｏリング１１２は、軸１０８をプラグ８３内に封止している。引き戻しスリーブであるスリーブ１１３は、軸１０８のネジ山が形成された前端部１０９に取り付けられている。スリーブ１１３は、プランジャー１１に対してスライド可能となっている。ピストンアセンブリー９７が前方に移動している間には、スリーブ１１３は、プランジャー１１の後端部に設けられた環状のフランジ１１４を超えて軸１０８の前端部１０９がプランジャー１１と係合するまでスライドし、そのプランジャー１１を前方に駆動してチャンバー４４から液体を放出させる。ピストンアセンブリー９７が引き戻された際には、スリーブ１１３の前端部内で放射状に内側に拡がるフランジ１１５は、プランジャー１１を図２に示されている停止位置へ引き戻すために、プランジャー１１の後端部のフランジ１１４に係合する。スリーブ１１３の前端部は、長手方向に延びているスリット１１６を備えているので、この前端部はプランジャー１１の後端部に設けられたフランジ１１４を嵌め込むために屈曲可能となっている。Ｏリング１１７（図２及び図１０）は、プランジャー１１の前端部９をバレル前部５に封止している。Ｏリング１１９を有する環状のフランジ１１８は、バレル前部５を貫通する通路の大径の後端部１２０内でスライド可能となっている。バレル前部５の孔１２１は、プランジャー１１の前後移動の間のバレル前部５を貫通する通路の後端部１２０からの空気の出入りを許容する。

図１０、図１３及び図１４に最も良く示されているように、孔が形成されたプラグ９５は、円盤１０４を嵌め込むため、内部にネジ山が形成され、小径の前端部１２３を備えている。第１の通路である通路１２４は、プラグ９５の長手方向において後端部１２５から延びているので、加圧されたガスが後端部１２５から内部にネジ山が形成されたプラグ９５の前端部１２３の開口部に送られる。Ｌ字型の第２の通路である通路１２６は、プラグ９５の後端部１２５から、プラグ９５の前端部１２３近傍の環状の溝部１２８まで延びている。溝部１２８は、前端部１２３及び中央部１３２のＯリング１３０，１３１によって、前端部１２３から分離されている。Ｏリング１３０，１３１を境界とする通路は、管状の本体部８２と溝部１２８とによって規定されている。これによって、ガスは、バレル後部６の本体部８２とプラグ８３との間の円筒状のチャンバー１３３（図２）とプラグ９５内の通路１２６との間を流れる。図２に示されているように、孔が形成されたプラグ９５の前端部１２３は、本体部８２の後端部８６内に延びており、Ｏリング１３０（図１３）によってそこに封止されている。中央部１３２は、内部にネジ山が形成された本体部８２の後端部８６にプラグ９５が螺合するためのネジ部１３４（図１３及び図１４）を備えている。環状のフランジ１３５は、バレル後部６のプラグ８３内へのプラグ９５の移動を規制している。外側にネジ山が形成された一対の耳部１３７は、プラグ９５をスリーブ１４１の一端のカップ部１４０の内部にネジ山が形成された前端部１３９に接続するために、フランジ１３５の背後のプラグ９５から後方へ延びている。

スリーブ１４１は、一対の管体部１４３，１４４を含む。その管体部１４３，１４４は、カプラー１４５，１４６のそれぞれを介して、加圧されたガスを孔が形成されたプラグ９５に移送又はプラグ９５から移送する。好適なカプラー１４５，１４６は、いわゆるプッシュ−イン・フィッティング（push-in fittings）であり、カナダのオンタリオ州ミシサガ（Mississauga,Ontario, Canada）にあるFesto Inc社から入手できる。管体部１４３，１４４の反対側の端部は、それぞれカプラー１４８，１４９及び継手パイプ１５０，１５１によって制御ユニット２のバルブ１４７（図１７）に接続されている。そのカプラー１４８，１４９及び継手パイプ１５０，１５１は、制御ユニットの筐体１５４の前壁部１５３のソケット１５２に差し込まれている。Ｏリング１５５は、継手パイプ１５０，１５１をソケット１５２に封止している。ソケット１５２は、管体部（不図示）によってバルブ１４７に接続されている。カプラー１４８，１４９及び継手パイプ１５０，１５１は、スリーブのカバー１５６とネジ山が形成されたロッキングリング１５７に収容されている。そのロッキングリング１５７は、スリーブのカバー１５６を筐体１５４（図１７）の前壁部１５３に設置されたソケット１５２に接続している。カプラー１４８，１４９は、継手パイプ１５０，１５１に螺合されており、継手パイプ１５０，１５１は、円盤状の座部１５９に螺合されている。座部１５９は、ロック用のリング１５７が座部１５９とカバー１５６との間に挟持されるように、カバー１５６に挿入されている。座部１５９の環状のフランジ１６０は、リング１５７内の放射状に内側へ拡がるフランジ１６２に係合している。径方向で対向している一対のネジ１６３は、組み立て部品を一体に締め付けるために、カバー１５６を貫通して座部１５９の耳部１６４内に延びている。継手パイプ１５０，１５１をカプラー１４８，１４９と一緒に使用すれば、管体部１４３，１４４を制御ユニット２に対する接続又は取り外しが比較的容易になる。

図１７及び図１８において、便宜上、装置の要素が省略されていることに注意すべきである。

図１７及び図１８を参照して、供給源１６５から供給される流体圧が加えられた流体（この場合は二酸化炭素）は、管体部１６６と空気圧制御装置の一部を構成する制御ユニット２の後壁部１６７（図１７）を貫通したコネクタ（不図示）とを通る。その流体は、Ｔコネクタ１６８とライン１６９を通ってバルブ１４７に至り、調圧機１７２を備えるライン１７１を通って足踏みアクチュエータ３に至る。その足踏みアクチュエータ３は、伸縮バネ１７６を備える足踏みペダルによって作動される二方弁であるバルブ１７３を有する。足踏みペダル１７４が押圧されてバルブ１７３が開かれた際には、流体は、ライン１７７を通り、伸縮バネ１７９を有し圧力で作動するスイッチ１７８へ流れる。スイッチ１７８は、ライン１８０，１８１とＴコネクタ１８３（図１７）によってカウンター１８７の端子１８５，１８６に接続されている。スイッチ１７８が開閉されるたびに、カウンター１８７は、一方の注射がされたことを示すように操作される。

流体は、足踏みで作動するバルブ１７３を通るとともにライン１８８を流れることで、パイロット信号を５方２位置弁（five-way,two position valve）であるバルブ１４７に与える。バルブ１４７は、圧力流体が管体部１４３と、孔が形成されたプラグ９５と、円盤１０４の孔１８９（図１０，図１３及び図１４）とを通り、ピストンアセンブリー９７の後端部に流れるような位置まで開く。十分な圧力が蓄積されると、ピストンアセンブリー９７が、前方に駆動し、プランジャー１１にチャンバー４４内の液体をノズルのホルダー８と使い捨てのノズル１２を通して押し出させる。同時に、磁石のケーシング９９の前端部からのガスが、バレル後部６の本体部８２の開口部１９０（図２）及び本体部８２とプラグ８３との間に存在するチャンバー１３３とを通って排出される。そして、ガスは、孔が形成されたプラグ９５のＬ字型の通路１２６と、管体部１４４と、バルブ１４７と、ライン１９０と、サイレンサー１９１を通って排出される。

足踏みペダル１７４を離した際には、伸縮バネ１７６が、バルブ１７３を閉じる。バルブ１４７内のバネ１９２は、図１８に示されている位置にバルブ１４７を移動させる、すなわち、管体部１４３を通るピストンアセンブリー９７に流れるガスの流れを閉じ、ライン１６９を管体部１４４に対して開放する。そして、加圧されたガスは、孔が形成されたプラグ９５内の通路１２６及びバレルの本体部８２とプラグ８３との間のチャンバー１３３を通り、磁石のケーシング９９の前方にあるチャンバー１１１に流れる。これによって、ピストンアセンブリー９７が図２に示されている停止位置又は開始位置まで後方へ駆動される。ピストンアセンブリーの背後のガスは、孔が形成されたプラグ９５内の通路１２４と、管体部１４３と、バルブ１４７と、ライン１９３と、サイレンサー１９４とを通って放出される。

上記のように、プランジャー１１がピストンアセンブリー９７の前端部の引き戻しスリーブであるスリーブ１１３によって引き戻された際には、部分的な真空がチャンバー４４内に生じる。これによって、液体がシリンジ４６からバルブアセンブリーであるバルブ４７を通ってチャンバー４４内に流入するので、注射器による次回の注射が準備される。

ワンドアセンブリーは、かなりコンパクトにすることができる。例えば、従来のアセンブリーにおいて、ワンド１とノズル１２との合計長さは、約１５.３ｃｍであり、バレル前部５、バレル後部６及びナット２５の外径は、それぞれ約１２ｍｍ、２５ｍｍ及び１５ｍｍである。

Claims (4)

1. 無針注射器のワンドアセンブリーであって、
   管状のバレルと、
   前記バレルの前方の排出端に位置し、供給源から注入物質である液体を受け取る第１のチャンバーと、
   前記バレルの前端部に位置し、前記第１のチャンバーから液体を排出するノズルと、
   前記第１のチャンバーに液体が吸引される後退位置と前記ノズルを通して液体が排出される伸張位置との間における移動のため、前記バレル内でスライド可能なプランジャーと、
   前記バレル内の後方に位置し、前記第１のチャンバーから分離されている第２のチャンバーと、
   前記プランジャーを前記伸張位置に移動させる伸張位置と後退位置との間における流体圧下での移動のため、前記第２のチャンバー内でスライド可能なピストンと、
   前記バレル内に位置し、前記ピストンが前記後退位置から前記伸張位置まで移動する間における前記第２のチャンバーからの加圧されたガスの受け取りと、前記ピストンが前記伸張位置から後退位置まで移動する間における前記第２のチャンバーへの加圧されたガスの導入とが選択的に行われる第３のチャンバーと、
   前記バレルの後端部を閉塞し、前記ピストンが前記後退位置から伸張位置まで移動するように、加圧されたガスを前記ピストンの後端部に移送する第１の通路と、前記ピストンが前記後退位置から前記伸張位置まで及び前記伸張位置から前記後退位置まで選択的に移動するように、前記加圧されたガスを前記第３のチャンバーに移送する又は前記第３のチャンバーから移送する第２の通路とを有する孔が形成されたプラグと
   を備えていることを特徴とする無針注射器のワンドアセンブリー。
2. 請求項１に記載の無針注射器のワンドアセンブリーであって、
   前記ピストンが、開放した後端部を有し、前記バレル内でスライド可能な円筒状のケーシングと、該ケーシング内に位置し、前記ピストンの後退位置で前記孔の形成されたプラグの前端部に当接する円柱状の磁石とを備えることにより、前記ピストンが、前記プランジャーに対して前方に駆動するために十分なガス圧を受けるまで、前記後退位置に保持されることを特徴とする無針注射器のワンドアセンブリー。
3. 請求項２に記載の無針注射器のワンドアセンブリーであって、
   加圧されたガスを、前記孔が形成されたプラグに移送する又は前記孔が形成されたプラグから移送するために、前記孔が形成されたプラグに接続された一対の管体部と、前記孔が形成されたプラグの後端部に接続されており、前記管体部の前端部を覆うカバー部とを備えていることを特徴とする無針注射器のワンドアセンブリー。
4. 請求項１に記載の無針注射器のワンドアセンブリーであって、
   加圧されたガス源に接続されており、前記ピストンを前記伸張位置及び前記後退位置に移動させるように、前記孔が形成されたプラグの前記第１の通路及び前記第２の通路に加圧されたガスを選択的に供給するための供給源に接続されている第１のバルブと、前記第１のバルブが前記第１の通路及び前記第２の通路に対して開閉するように、前記加圧されたガスの供給源及び前記第１のバルブに接続されている足で操作する第２のバルブとを有する空気圧制御システムを備えることを特徴とする無針注射器のワンドアセンブリー。

Images