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JP2014501396A - 割れ目の無いエアロゲルを備える光学素子 - Google Patents

割れ目の無いエアロゲルを備える光学素子 Download PDF

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JP2014501396A JP2013543862A JP2013543862A JP2014501396A JP 2014501396 A JP2014501396 A JP 2014501396A JP 2013543862 A JP2013543862 A JP 2013543862A JP 2013543862 A JP2013543862 A JP 2013543862A JP 2014501396 A JP2014501396 A JP 2014501396A
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Abstract

製造の間またはそれに続く液体含浸工程の間に割れ目が生じないエアロゲルで満たされたセルを表面に備える光学素子を製造する方法。本発明はまた、この方法によって得られる光学素子にも関する。

Description

発明の詳細な説明
(発明の技術分野)
本発明は、割れ目の無いエアロゲルが満たされたセルを表面に備える光学素子を製造する方法に関する。
仏国特許出願FR2872589A1において、出願人は、素子の表面に平行に並列された少なくとも一つのセルアセンブリを備え、各セルが光学特性を持つ物質を含むことができる透明な光学素子を製造する方法を記述した。
有利には、この物質は、固有の屈折率を有する、液体またはいくつかの液体の混合物であってもよい。異なる屈折率を有する液体によってセルが満たされている場合、空間的に変化する屈折率を有する光学素子を作成することができる。光学素子の屈折率におけるこの空間的変化の程度は、セルを満たす液体間における屈折率の最大の差異に依存する。それゆえ、屈折率が大きく変化した光学素子を得るためには、屈折率が大きく異なる液体を有するようにする必要がある。しかしながら、現在、一般に入手可能な液体において得られる屈折率の差異は、最大でも0.2〜0.3に等しい程度である。
屈折率の差異をより大きくするために想定される一つの解決法は、特定のセルを空にすることである。こうして得られる、液体の屈折率と空気の屈折率との間の差異は、より大きくなり、0.6〜0.7のオーダーとなる。
しかしながら、試験の結果、空のセル、すなわち空気のみで満たされたセルが存在すると、セルを密封する工程において技術的問題が発生することが、明らかになっている。
出願人は、セルをエアロゲルで満たすことを提案している。エアロゲルは、超多孔質の材料であり、その多孔性は、典型的には全重量の少なくとも75%にまで達する。この巨大な多孔性によって、固体にいくつかの有利な特性、特には、空気の屈折率(n<1.35)に近い非常に小さい屈折率、が備わる。エアロゲルは、また、非常に軽い。有利には、シリカエアロゲルは透明になりうる。特に、エアロゲルの透明性は、ゲル合成の条件に直接関連していることが知られており、当業者であれば、透明なエアロゲルを得るために、最適な処理をどのように実行すればよいかを知っている。エアロゲルには、それから、屈折率における差異を大きくするように、事前に規定された屈折率を有する液体が選択的に含浸されてもよく、あるいは、空にする、すなわち空気で満たしてもよい。
(背景技術)
エアロゲルを製造するための、従来技術に係る一般的な方法は、加水分解されたアルコキシシランを備えかつ所望の容器に堆積されたゾルを用意する工程と、ゲルの形成に先んじた熟成工程と、得られたゲルの超臨界乾燥工程とを備えている。
超臨界乾燥は、溶媒を液相から超臨界相へと変化させ、次に気相へと変化させることによって、溶媒を気化させる周知の乾燥である。流体の超臨界温度および液超臨界圧力を超えることによって、この流体の相は超臨界相になる。超臨界相時の流体の物理特性、特に密度および粘度は、液体時の物理特性と気体時の物理特性との中間になる。
ゲルの孔に含まれる溶媒は、ゲルの容器が耐えうる臨界点よりも大きすぎる臨界点(臨界温度(Tc)および臨界圧力(Pc)の対)を有し得る。これらの場合、従来、ゲルの孔に含まれる溶媒は、他のもっと適した溶媒、特にはCO、時にはエタノールまたは水に置き換えられる。これらの溶媒は、次に示す臨界点を有する。
・水:Tc=373℃、Pc=221バール
・エタノール:Tc=241℃、Pc=61バール
・CO:Tc=31℃、Pc=74バール
この超臨界乾燥技術によって、非常に軽い構造であり、かつ、実質的には伸縮しない固体を得ることができる。従来技術に記述された方法によって、95%を上回り、ときには99%またはそれ以上にも到達し得るほど非常に高い多孔性を有する固体を得ることができる。
しかしながら、多孔性が非常に高いがゆえに、エアロゲルは、もろい材料だと考えられている。エアロゲルの従来の製造時、さらにはその利用時には、割れ目が生じうる。割れ目があると、たとえば、エアロゲルの表面に亀裂が入ったように見える形態となってしまう。割れ目はエアロゲルの製造中に、より顕著には、ゲルの超臨界乾燥中に生じ得る。
エアロゲルに液体を含浸する間、新たな割れ目が発生するか、または、既存の割れ目が広がり得る。特に、エアロゲルに液体を入れると、エアロゲルに割れ目を引き起こすのに十分な毛細管張力を発生させ得る。
しかしながら、光学分野の適用では、材料における可能な限りの最適な透明性を担保するために、エアロゲルにおける割れ目を避ける必要がある。
たとえば米国特許US5948482に記述された他の技術によって、超臨界乾燥を用いることなく、フィルム状のエアロゲル型材料を製造することができる。この技術では、アルコキシシランゾルからゲルを用意し、それからこのゲルを誘導剤(好ましくはヘキサンに溶かしたシラン)と反応させ、得られた流体を液浸(ディップコーティング)または遠心分離(スピンコーティング)によってフィルム状に堆積させる。
しかしながら、この技術によって得られた材料は、60%のオーダーの多孔性を有し、それゆえ、所望の適用に対しては高すぎる屈折率を有することになる。450℃で熱処理を行えば、多孔性を90%のレベルにまで高めることはできる。しかしながら、このような熱処理は、光学素子が有機ポリマーを含む場合には特に、エアロゲルが製造される光学素子を損傷する。
(発明の概要)
したがって、本発明の目的は、製造中またはそれに続くエアロゲルに流体を含浸する工程中において割れ目が発生しないエアロゲルが満たされたセルを表面に備える光学素子を製造する方法を開発することである。
したがって、本発明の一つの主題は、透明な光学素子を製造する方法であって、
表面に少なくとも一つの開口セルを備える光学素子を提供する工程a)と、
上記表面の湿潤性を向上させるために、上記セルを表面処理する工程b)と、
好ましくは水と水溶性アルコールとの混合物であり、より好ましくは水とエタノールとの混合物である有機水性溶媒と、重量平均分子量が10000g/モル以上であり、より好ましくは30000〜1000000g/モルである、上記溶媒に可溶な少なくとも一つの有機ポリマーと、(C〜Cアルキル)トリ(C〜Cアルコキシ)シラン、テトラ(C〜Cアルコキシ)シラン、およびこれらの混合物を構成するグループから選ばれる少なくとも一つのアルコキシシランとを含む溶液を用意する工程c)と、
ゾルを得るために、上記溶液に酸加水分解触媒または塩基加水分解触媒を加える工程d)と、
上記ゾルのゲル点が達成される前に、事前に処理された上記セルに上記ゾルを堆積し、かつ、上記ゾルが満たされた上記セルを、フィルムを用いて密封する工程e)と、
上記ゲルを成熟させるために、上記光学素子を、15分間から5時間の間、アルコール雰囲気に保持する工程f)と、
アルコール溶媒中において、上記セルを密封している上記フィルムを除去する工程g)と、
エアロゲルを得るように、オートクレーブ中において、上記セルに含まれる上記ゲルを超臨界乾燥する工程h)とを備えている方法である。
本発明の他の主題は、この本発明によって得ることができる光学素子である。
この光学素子には、同様に本発明の主題である、光学素子を含浸させる方法であって、上記光学素子の少なくとも一つの上記セルに含まれる上記エアロゲルに液体を含浸する工程と、上記セルの中身を外部環境から隔離しかつ保護する手段を用いて、含浸された上記セルを密封する工程とを備えている方法が適用されてもよい。
この方法によって得ることができる含浸されたエアロゲルを含む透明光学素子もまた、本発明の主題である。
(詳細な説明)
本発明の意味の範囲内では、光学素子を通じて観察される対象物が、コントラストの顕著な減少無しに視認されるとき、言い換えれば、特にコントラストおよびシャープネスに関して十分な質を有する像が、光学素子を通じて形成できるとき、光学素子は「透明である」として記述される。
本発明に係る方法の工程a)において、表面に少なくとも一つの開口セルを備える光学素子を提供する。そのような光学素子は、従来技術、特に、仏国特許出願FR2872589、EP特許出願EP1904884、EP特許出願EP1904885、EP特許出願EP1904887、EP特許出願EP1904888にすでに記述されている。当業者であれば、これらの書類において、そのような光学素子を製造または得るために十分な情報を探し出す。光学素子は、光学レンズ、特にはハードまたはソフトレンズ、非矯正または矯正眼科レンズであってもよい。
この光学素子は、表面に少なくとも一つの開口セル、好ましくはいくつかの開口セルを有する。好ましくは、セルは互いに並列されており、かつ、互いに平行なセル間壁によって分離されている。好ましくは、セルの開口の最大寸法は、10μmから10000μm(マイクロメータ)の間であり、好ましくは50μmから500μmの間である。
各セルの底は、平ら、凹状、または凸状であってもよい。好ましくは、セルの最大高さは、1μmから100μmの間であり、好ましくは5μmから50μmの間である。
光学素子は、透明な補助部材を備えていてもよい。この補助部材は、光学素子の将来の利用に基づき、可撓性または剛性を有していればよい。好ましくは、補助部材は、無機ガラス、有機ガラス、およびポリマーフィルムから構成されるグループから選ばれればよい。好ましくは、セル(または複数のセル)は、補助部材に取り付けられた、PET、ガラス、またはシリコンによってできた基板に形成される。
工程b)において、セルの表面の湿潤性を高めるために、セルの表面を表面処理する。これによって、セル壁へのエアロゲルの付着が改善される。
本発明では、好ましくは、光学素子を高温にさらすことによって光学素子の材料を破壊することのないように、冷却プラズマが用いられる。
プラズマ表面処理は、当業者にはよく知られた技術である。この処理によって、特に、薄膜の堆積、表面化学的移植が可能になり、さらには表面洗浄およびエッチングも可能になる。
本発明では、表面処理の目的は、セル表面の湿潤性を高めることにある。これにより、ゾルによるセルの含浸を促進する効果が得られ、そのため、後に、ゲルおよびエアロゲルのセルへの付着をより良くすることができる。
好ましくは、本発明に係る方法では、洗浄(または脱脂)プラズマ、および/または表面にOH基を付与するプラズマを用いてもよい。好ましくは、工程b)において、低圧酸素プラズマを用いて表面処理が行われる。大気圧プラズマ型処理であるコロナ処理、または、代わりにUV/オゾン表面処理を用いることも推奨される。
本発明に係る方法の工程c)では、有機水性溶媒と、重量平均分子量が10000g/モル以上であり、より好ましくは30000g/モルから1000000g/モルの間である、上記溶媒に可溶な少なくとも一つの有機ポリマーと、(C〜Cアルキル)トリ(C〜Cアルコキシ)シラン、テトラ(C〜Cアルコキシ)シラン、およびこれらの混合物を構成するグループから選ばれる少なくとも一つのアルコキシシランとを備える溶液を用意する。
好ましくは、有機水性溶媒は、水と、水に可溶なアルコールとの混合物であり、特にはメタノール、エタノール、プロパノール、およびブタノールなどの低級アルコールである。より好ましくは、有機水性溶媒は、水/エタノール混合物である。
工程c)において用意される溶液に存在する有機ポリマーは、有機水性溶媒に可溶である。分子篩クロマトグラフィー(SEC)によって決定されるその重量平均分子量は、10000g/モル以上である。
好ましくは、有機ポリマーは、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ(酢酸ビニル−ビニルアルコール)共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、およびこれらの混合物を構成するグループから選ばれる。より好ましくは、有機ポリマーはポリ酢酸ビニルである。
アルコキシシランは、好ましくはテトラメトキシシラン(TMOS)である。
好ましくは、さまざまな成分が溶解するように、溶液は、十分な時間、たとえば10分間、撹拌される。
ゾルを得るために、工程c)の終わりに得られた溶液に、酸加水分解触媒または塩基加水分解触媒を加える。この触媒は、強塩基または強酸であればよい。好ましくは、本発明に係る方法では、用いられるのは強塩基であり、水酸化アンモニウムなどの好ましくは無機塩基である。実際、強酸よりも強塩基を用いることによって、より透明なエアロゲルを得ることができる。この触媒の存在下では、アルコキシシランは加水分解し、形成されたSi−OH基の縮合反応がこれに続く。
非常に好ましくは、工程d)の終わりにおいて得られるゾルは、0.5%〜20%の重量、好ましくは2%〜15%の重量、より好ましくは4〜13%の重量、なお一層好ましくは6〜12%の重量のポリ酢酸ビニルと、20%〜60%の重量、好ましくは25%〜50%の重量、より好ましくは30%〜45%の重量のテトラメトキシシランとを備えており、溶媒は、水/エタノールの混合物である。
本発明の一つの実施形態によると、工程d)の終わりに得られるゾルは、好ましくはコロイドシリカ粒子であるシリカ粒子および導電性粒子から選ばれる添加物も備えており、当該導電性粒子は、好ましくは、インジウム鉛酸化物(ITO)粒子、鉛酸化物粒子、および、特には金粒子または銀粒子である金属粒子から選ばれる。
加水分解触媒を添加する間、溶液は好ましくは強く撹拌され続ける。一定時間後、ゾル−ゲル遷移が発生する。このことは、いくつものパラメータに依存する。その中でも、アルコキシシランの性質および濃度、ポリマーの性質および濃度、触媒の性質および濃度、ゾルの温度、および撹拌の程度に言及する。この遷移が起こる瞬間を、ゲル点と言う。ゾル−ゲル遷移は、流体の粘度が急激に上昇することによって明らかになる。
本発明の方法に係る工程e)では、ゾルのゲル点が達成される前に、セルにゾルを堆積し、かつ、ゾルが満たされたセルを、フィルムを用いて密封する。ゲル点以降のゾルはセル内に正しく堆積するにはあまりにもその粘性が高すぎるため、この工程e)は、ゾルのゲル点以降には絶対に行ってはならない。
当業者に知られた任意の適切な技術を用いて、ゾルをセルに堆積してもよい。一つの好ましい技術では、一定量のゾルをサンプル上に堆積させ、それから、セルの表面をフィルムでラミネートする。このような技術は、たとえば、国際特許出願WO2007/1132116に記述されている。セルは、ゾルで完全に満たされることが好ましい。加えて、光学素子がいくつかのセルを備えているなら、すべてのセルを同量のゾルで満たすことが好ましい。
セルをフィルムで密封することによって、セルの中でゲル化するゾルをカプセル化することができる。セルを密封するために用いられるフィルムは、好ましくは可撓性のものであり、特に、ラミネーションによって堆積させる場合にはそうである。フィルムは、好ましくは、たとえばPETで出来たポリマーフィルムである。
一般に、ゾルとフィルムとの間に及ぼされる表面張力は、フィルムをセルの表面に保持し、かつ、セルの密封を保証するのに十分である。他の手段、たとえば、接着剤の使用または一定の圧力印加も、用いられうる。しかしながら、フィルムはのちに取り除く必要があるので、フィルムを恒久的に取り付けることはあってはならない。セルを非恒久的に密封する手段を用いても、通常は、気体に対する完全な不浸透性を保証することはできないことが、わかっている。
本発明に係る方法の工程f)中に、ゲルを熟成させるために、セル中でカプセル化されたゾルを有する光学素子を、アルコール環境に15分間保持する。「アルコール環境」という表現は、アルコール蒸気が飽和した環境を意味する。密封したセルの不浸透性がうまく達成されていない可能性があることから、熟成中における溶媒の蒸発を行ってもよい。アルコール環境の有用性は、この蒸発を避けるという事実にある。実際、熟成中におけるゾルの溶媒の蒸発圧と、アルコール環境との間に熱力学的平衡が生じる。セルの密封が完全に不浸透であったなら、これは通常は無いことだが、次にこの熟成工程f)が、アルコール環境無しでありかつ本発明に等しいやり方で行われることが可能である。
工程f)の終わりには、ゲルで満たされたセルが得られる。セルを密封しているフィルムは、本発明に係る方法の工程g)中に、アルコール溶媒中において取り除かれる。このアルコール溶媒は液体である。水と液体COとは混ざり合わないため、超臨界COを用いて工程h)を行う場合には、好ましくはアルコール溶媒は無水物である。光学素子をオートクレーブに掛けるため、フィルムが取り除かれ、光学素子が溶液から取り出される。
本発明に係る方法の工程h)では、エアロゲルを得るように、オートクレーブ中において、セルに含まれるゲルを超臨界乾燥する。COの臨界温度の値および臨界圧力の値は低いため、好ましくは、乾燥工程h)は超臨界COを用いて行われる。それゆえ、過剰な温度によって光学素子が損傷することを防ぐことができる。
乾燥工程h)は、好ましくは、いくつかの連続したサブ工程、すなわち、ゲルが満たされたセルを備える光学素子をオートクレーブに導入する工程と、オートクレーブに液体COを導入して、ゲルの溶媒を液体COに置き換える工程と、COの超臨界条件(Tc=31℃、Pc=74バール)に到達しかつ超えるように、温度および圧力を高め、好ましくは、温度を34℃から40℃の間にまでかつ圧力を80バールから150バールの間にまで高める工程と、圧力を大気圧まで下げる工程と、温度を室温まで下げる工程と、に分かれている。
COは、好ましくは、液体としてオートクレーブに導入される。これを行うため、そして利用可能な設備に依存して、光学素子をオートクレーブに導入する前に、最初にオートクレーブを3℃から8℃の間に冷やすことが有用である。液体COを導入する間、圧力を60バール前後まで高める。
超臨界乾燥工程h)の終わりにおいて、エアロゲルが得られる。このエアロゲルは、割れ目をまったくまたはほとんど有さず、そして、光学素子のセルに正しく付着する。
しかしながら、エアロゲルは、脆い材料であることに変わりない。その密度が低くなればなるほど、より一層、脆くなる。割れ目発生のいかなるリスクをも防ぐために、本発明に係る方法は、好ましくは、超臨界乾燥工程h)の後において、光学素子を取り除く前に、乾燥が行われたオートクレーブを、無水物ガスを用いて清掃する補足工程i)も備えている。無水物ガスは、典型的には、純粋なアルゴンまたは窒素であればよい。この清掃の目的は、最後に残った溶媒、特には、エアロゲルの孔にいまだ存在し得るアルコール蒸気およびCOを追い出すことにある。エアロゲルの割れ目発生を防ぐために、好ましくは、この清掃はゆっくり行われる。
加えて、工程h)または追加の上記工程i)の終わりにおいて得られる光学素子を、環境の湿度が制御されたチャンバーに配置する工程j)によって、本発明に係る方法を完了することができる。チャンバーは、たとえば、吸引乾燥機である。
上述した方法によって得ることができる光学素子も、本発明の主題の一つである。この光学素子は、重量平均分子量が10000g/モル以上であり、好ましくはポリ酢酸ビニルである少なくとも一つの有機ポリマーを備えるシリカベースのエアロゲルで満たされた少なくとも一つの開口セルを表面に備えている。このエアロゲルは、無機物質と有機物質とを備えているため、ハイブリッドエアロゲルと記述されてもよい。
本発明に係るエアロゲルは、好ましくは75%よりも大きい多孔性、より好ましくは80%よりも大きい多孔性、なお一層好ましくは82%から95%の間の多孔性を有する。エアロゲルの多孔性は、通常、ガス吸収および脱離によって、または、水銀ポロシメトリーによって、測定されればよい。このエアロゲルの屈折率は、1.05から1.35の間に等しく、好ましくは1.1から1.25の間に等しくてもよい。
エアロゲルの表面には、肉眼または光学顕微鏡で視認することができる割れ目は、まったく無いか、あるいは、ほとんど無い。
このようにして得られる光学素子は、当業者によって、さまざまに用いられ得る。エアロゲルに水が含浸されている場合、特に有利な用途が見出される。本発明の他の主題は、上述した方法に基づき得ることができる光学素子を含浸する方法であって、光学素子の少なくとも一つのセルに含まれるエアロゲルに液体に含浸する工程と、セルの中身を外部環境から隔離しかつ保護する手段を用いて、含浸されたセルを密封する工程とを備えている方法である。
液体は、好ましくは、低い表面張力および/または低い飽和蒸気圧を有する液体である。液体は、イオン液体およびたとえばシリコーンオイルであるオイルによって構成されるグループから選ばれてもよい。光学素子がいくつかのエアロゲル充填セルを備えていることが好ましい場合には、エアロゲルをさまざまな液体、特には同じ屈折率を有しない液体に含浸するか、または、すべてのエアロゲルを含浸することはないようにすることが推奨される。このようにして、表面における屈折率の空間的変動が大きい光学素子を得ることができる。
エアロゲルが含浸されるとき、セルの中身を外部環境から隔離しかつ保護するため、セルは、当業者に利用可能なあらゆる手段によって密封されてもよい。セルの密封は一時的であればよく、しかし、有利なのは恒久的である。一つの好ましい手段は、光学素子の表面に、接着剤が被膜されたポリマーフィルムを堆積することである。他に推奨される手段は、光学素子の表面にフィルムを重合することである。ポリマーフィルムを堆積する方法は、たとえば、EP特許出願EP1672394に記述されている。
本発明の方法に基づき製造されるエアロゲルには、液体を含浸する間に割れ目が発生しないという利点がある。記述された方法によって得ることができる、含浸された透明光学素子は、その表面に、肉眼または光学顕微鏡で視認することができる割れ目をまったく有しないか、あるいは、ほとんど有しない。
本発明は、以下の非限定的でかつ純粋に説明的な例示と、これに組み合わされた添付図面に鑑みて、よりよく理解される。図1から図6は、セルがエアロゲルで満たされる前、それからセルがさまざまな方法によってエアロゲルで満たされた後におけるいくつかの光学素子の、光学顕微鏡によって撮影された写真である。
(実施例)
本発明に係る方法は、ガラスまたはPET製の基板を備え、ガラススライドに接着された光学素子を用いることによって、例示される。基板の表面は、並列された網目状の六角形状の、開口が200μm前後であるセルによって覆われている。セルは、互いに平行でありかつ基板に垂直な、高さ20μmの光硬化樹脂壁によって互いに分離されている。
図1は、六角形上のセルが見られる光学素子の、光学顕微鏡によって撮影された写真である。
1)比較例
エタノール(体積の50%)およびテトラメトキシシラン(TMOS、体積の33%)を、撹拌しながらサンプルチューブに導入した。10分間混合したあと、水酸化アンモニウム(5×10−2モル/L、体積の17%)を、強く撹拌させながら混合物に加えた。ゾルのゲル時間は、それゆえ、15分前後で形成された。
ゾルの液滴を、光学素子におけるセルの面に堆積した。PETフィルムのシートを上部に載せ、ローラーを用いて、セルをカプセル化するように、光学素子の上面をPETフィルムのシートでラミネートした。水酸化アンモニウムをTMOS溶液に加えてから、15分以下でラミネートを行った。
セル内でカプセル化されたゲルを備える光学素子を、オートクレーブに導入した。オートクレーブを、5℃から10℃の間の温度まで冷やした。それから液体COをオートクレーブのチャンバーに導入し、圧力を60バールに達するように徐々に高めた。次に、オートクレーブの温度を、室温まで高めた。ゲルの孔に捉えられた溶媒をCOが置き換えたとき、圧力および温度を31.5℃および75バールに達するまで高めた。最後に、オートクレーブを大気圧に戻し、それから室温に戻した。
それから光学素子をオートクレーブから取り出し、PETフィルムを慎重に取り除いた。
図2は、比較例に上述した方法によって得られたエアロゲルが満たされたセルを備える光学素子の、光学顕微鏡によって撮影した写真である。
すべてのセルにおけるエアロゲルに割れ目があることが観察される。加えて、この図では、エアロゲルがセルの壁から外れていることが見られる。
2)本発明に基づく例
並列された六角形のセルを備える光学素子に対し、ラジオ周波数酸素プラズマ表面処理を、90秒間、施した(酸素の流率=200ml/分、圧力=15mmHg(すなわち2kPa前後)、室温)。
重量平均分子量Mwが約167000g/モル(供給者によるデータ)のポリ酢酸ビニル(PVAc)を用いた。PVAcを96%エタノールに溶かした。溶媒中のポリマーの完全な溶解には、超音波と強力な機械的撹拌とを交互に1〜4時間行う必要があった。得られた溶液は、1重量%のPVAcを備えている。
このPVAc(体積の50%)の水溶性アルコール溶液およびテトラメトキシシラン(TMOS、重量の33%)を、撹拌しながらサンプルチューブに導入した。10分間混合したあと、水酸化アンモニウム(5×10−2モル/L、体積の17%)を、強く撹拌させながら混合物に加えた。ゾルのゲル時間は、それゆえ、9分前後で形成された。
ゾルの液滴を、光学素子におけるセルの面に堆積した。PETフィルムのシートを上部に載せ、ローラーを用いて、セルをカプセル化するように、光学素子の上面をPETフィルムのシートでラミネートした。水酸化アンモニウムをTMOS溶液に加えてから、9分以下でラミネートを行った。
セル内でカプセル化されたゲルを備える光学素子を、アルコール蒸気が飽和した環境のチャンバーに導入した。ゲルを2時間、この環境に放置した。
オートクレーブを、5℃から10℃の間の温度まで冷やした。
この間、光学素子を液体の純エタノールに浸し、PETフィルムを取り除いた。
セル内にカプセル化されたゲルを備える光学素子を、冷えたオートクレーブに配置した。それから、液体COをオートクレーブのチャンバーに導入し、圧力を60バールに達するように徐々に高めた。次に、オートクレーブの温度を、室温に至るまで戻した。ゲルの孔に捉えられた溶媒をCOが置き換えたとき、圧力および温度を31.5℃および75バールに達するまで高めた。最後に、オートクレーブを大気圧に戻し、それから室温に戻した。
開ける前に、アルゴンを用いて、オートクレーブをゆっくりとパージした。それから光学素子をオートクレーブから取り出し、吸引下の乾燥機に配置した。
図3は、上述した本発明に係る方法によって得られたエアロゲルが満たされたセルを備える光学素子の、光学顕微鏡によって撮影した写真である。
セル璧からのエアロゲルの脱離は、実質的に全く現れていないことが観察される。同様に、視認可能な割れ目はより少ない。
より濃度の高いPVAcを含む三つの新たな光学素子を製造するために、同様の手法を続けた。上述した例では、最初の水溶性アルコールにおいて重量の1%だったPVAcを、重量の5%に、次に重量の10%に、最後には重量の20%にした。
加水分解触媒を加えた後の、製造されたゾルの構成は、以下の通りである。
Figure 2014501396
得られた光学素子を、光学顕微鏡で撮影した写真として、図4、図5、および図6に示す。
エアロゲルにはもはやまったく割れ目が無く、かつ、エアロゲルはセルの壁に付着していることが観察される。
得られたさまざまなエアロゲルのヤング率を、バーコビッチダイヤモンドチップを用いたナノインテンデーション技術によって測定した。浸入深さの関数として、加えた力を測定しかつ記録した。ヤング率は、従来のOliver-Pharr法によって除荷曲線から決定した。
この方法によると、上述した方法によってPVAc無しで得られたエアロゲルのヤング率は、50MPaである。発明者らは、PVAcを加えると、ヤング率を向上させる効果が得られることを観察した。セルに重量の2.1%のPVAcを加えると、エアロゲルのヤング率は、80MPaの値に到達した。したがって、PVAcを加えると、エアロゲルの割れ目耐性を改善することができる。
3)含浸試験
PVAcの濃度が、開始時の96%エタノール溶液において重量の20%である、上述のように得られたエアロゲルを備える光学素子を対象に、Intas Pharmaceutical Ltdから入手できるSilOil(登録商標)を用いた含浸試験を行った。SilOil(登録商標)は、ポリジメチルシロキサンによって構成されている。
この液体を浸透させても、視認可能な割れ目はまったく観察されなかった。したがってエアロゲルは、液体が孔に浸透することによって生ずる毛細管張力に耐えるに十分な固体である。
六角形上のセルが見られる光学素子の、光学顕微鏡によって撮影された写真である。 比較例に上述した方法によって得られたエアロゲルが満たされたセルを備える光学素子の、光学顕微鏡によって撮影した写真である。 上述した本発明に係る方法によって得られたエアロゲルが満たされたセルを備える光学素子の、光学顕微鏡によって撮影した写真である。 得られた光学素子を光学顕微鏡で撮影した写真である。 得られた光学素子を光学顕微鏡で撮影した写真である。 得られた光学素子を光学顕微鏡で撮影した写真である。

Claims (13)

  1. 透明な光学素子を製造する方法であって、
    表面に少なくとも一つの開口セルを備える光学素子を提供する工程a)と、
    上記表面の湿潤性を向上させるために、上記セルを表面処理する工程b)と、
    好ましくは水と水溶性アルコールとの混合物であり、より好ましくは水とエタノールとの混合物である有機水性溶媒と、重量平均分子量が10000g/モル以上であり、より好ましくは30000〜1000000g/モルである、上記溶媒に可溶な少なくとも一つの有機ポリマーと、(C〜Cアルキル)トリ(C〜Cアルコキシ)シラン、テトラ(C〜Cアルコキシ)シラン、およびこれらの混合物を構成するグループから選ばれる少なくとも一つのアルコキシシランとを含む溶液を用意する工程c)と、
    ゾルを得るために、上記溶液に酸加水分解触媒または塩基加水分解触媒を加える工程d)と、
    上記ゾルのゲル点が達成される前に、事前に処理された上記セルに上記ゾルを堆積し、かつ、上記ゾルが満たされた上記セルを、フィルムを用いて密封する工程e)と、
    上記ゲルを成熟させるために、上記光学素子を、15分間から5時間の間、アルコール雰囲気に保持する工程f)と、
    アルコール溶媒中において、上記セルを密封している上記フィルムを除去する工程g)と、
    エアロゲルを得るように、オートクレーブ中において、上記セルに含まれる上記ゲルを超臨界乾燥する工程h)とを備えている方法。
  2. 上記光学素子、好ましくは光学レンズは、上記光学素子の表面にいくつかの開口セルを備えており、
    上記セルの上記開口のもっとも大きな寸法は、10μm(マイクロメータ)から10000μmの間であり、好ましくは、50μmから500μmの間である請求項1に記載の方法。
  3. 上記工程b)において、低圧酸素プラズマを用いて上記表面処理が行われる請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記溶液に含まれる上記ポリマーは、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ(酢酸ビニル−ビニルアルコール)共重合体、ポリオキシエチレン、ポリオキシプロピレン、およびこれらの混合物を構成するグループから選ばれ、好ましくは上記ポリマーはポリ酢酸ビニルである請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 上記溶液に含まれるアルコキシシランは、テトラメトキシシランである請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 上記工程d)の終わりに得られる上記ゾルは、0.5%〜20%の重量、好ましくは2〜15%の重量のポリ酢酸ビニルと、20%〜60%の重量のテトラメトキシシランとを備えており、上記溶媒は、水/エタノールの混合物である請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 上記工程d)の終わりに得られる上記ゾルは、コロイドシリカ粒子および導電性粒子から選ばれる添加物も備えており、
    上記導電性粒子は、好ましくは、インジウム鉛酸化物(ITO)粒子、鉛酸化物粒子、および、特には金粒子または銀粒子である金属粒子から選ばれる請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 上記乾燥工程h)は、超臨界COを用いて行われる請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 上記工程h)の後において、上記光学素子を取り除く前に、乾燥が行われた上記オートクレーブを、無水物ガスを用いてパージする工程i)も備えている請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 上記工程h)の終わりまたは追加の上記工程i)の終わりにおいて得られる上記光学素子を、環境の湿度が制御されたチャンバーに配置する工程j)も備えている請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法によって得ることができる透明光学素子。
  12. 請求項11に記載の光学素子を含浸する方法であって、
    上記光学素子の少なくとも一つの上記セルに含まれる上記エアロゲルに液体を含浸する工程と、
    上記セルの中身を外部環境から隔離しかつ保護する手段を用いて、含浸された上記セルを密封する工程とを備えている方法。
  13. 請求項12に記載の方法を用いて得ることができる、含浸された透明光学素子。
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