JP2014234078A - 伸縮アクチュエータ - Google Patents
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Abstract
【課題】ギヤのバックラッシに起因する異音および振動を低減するとともに、路面の凹凸などに起因して車輪から伸縮アクチュエータに入力される過大な外力により、ギヤなどの動力伝達部材が破損することを防止する。
【解決手段】伸縮動作により車輪の舵角を変化させる伸縮アクチュエータにおいて、ナックルおよび車体に対する2つの接続部を両端に有し、伸縮可能に構成された本体と、この本体を伸縮駆動するモータと、このモータの回転運動を本体の伸縮運動に変換する送りねじ機構と、モータの回転と連動して回転する駆動ギヤ51と、この駆動ギヤに噛み合って、モータの動力を送りねじ機構に入力する被動ギヤ52と、駆動ギヤを支持する軸受け54と、本体を構成する第2ハウジング24と軸受けとの間に介装されて、駆動ギヤを被動ギヤに押し付ける付勢力を軸受けに与えるばね71と、を備えたものとする。
【選択図】図5
【解決手段】伸縮動作により車輪の舵角を変化させる伸縮アクチュエータにおいて、ナックルおよび車体に対する2つの接続部を両端に有し、伸縮可能に構成された本体と、この本体を伸縮駆動するモータと、このモータの回転運動を本体の伸縮運動に変換する送りねじ機構と、モータの回転と連動して回転する駆動ギヤ51と、この駆動ギヤに噛み合って、モータの動力を送りねじ機構に入力する被動ギヤ52と、駆動ギヤを支持する軸受け54と、本体を構成する第2ハウジング24と軸受けとの間に介装されて、駆動ギヤを被動ギヤに押し付ける付勢力を軸受けに与えるばね71と、を備えたものとする。
【選択図】図5
Description
本発明は、車両においてナックルおよび車体に接続されて伸縮動作により車輪の舵角を変化させる伸縮アクチュエータに関するものである。
4輪自動車では、近年、車両の走行安定性の向上などを図る目的で、左右の後輪の舵角(トー角)を個別に変化させる後輪操舵装置を設けることが行われており、この後輪操舵装置では、ナックルおよび車体に対する2つの接続部を有する本体をモータにより伸縮動作させることで車輪の舵角を変化させる伸縮アクチュエータを左右の後輪にそれぞれ設けるようにしている。
このような伸縮アクチュエータにおいては、ナックルおよび車体に対する2つの接続部の中心を結ぶ本体の中心軸に対して、モータや、モータの回転運動を本体の伸縮運動に変換する送りねじ機構を同軸的に配置した技術が知られている(特許文献1参照)。この技術では、本体の中心軸に対してモータを同軸的に配置するために、減速機構に遊星歯車機構が採用されている。また、この技術では、減速機構と送りねじ機構とをカップリングを介して連結する構成が採用されている。
さて、伸縮アクチュエータでは、減速機構などが複数のギヤで構成されており、これらのギヤには、円滑な動作を確保するためにバックラッシが設けられているが、このバックラッシは、モータが正転および逆転の切り換え動作を行う際に歯打ちを発生させ、これは異音および振動の原因となる。
また、近年、製造コストを削減する観点から、伸縮アクチュエータの構造を簡素化することが求められており、このような伸縮アクチュエータの構造を簡素化する案の一つとして、遊星歯車機構やカップリングを廃止することが考えられる。
しかしながら、カップリングを廃止すると、路面の凹凸などに起因して車輪から伸縮アクチュエータに過大な外力が入力された場合に、この外力が、モータの動力を出力ロッドに伝達する動力伝達経路を逆方向に伝達されることで、動力伝達経路上の減速機を構成するギヤなどの動力伝達部材が破損するおそれがある。
本発明は、このような従来技術の問題点を解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、ギヤのバックラッシに起因する異音および振動を低減するとともに、路面の凹凸などに起因して車輪から伸縮アクチュエータに入力される過大な外力により、ギヤなどの動力伝達部材が破損することを防止することができるように構成された伸縮アクチュエータを提供することにある。
前記課題を解決するためになされた第1の発明は、ナックルおよび車体に接続されて伸縮動作により車輪の舵角を変化させる伸縮アクチュエータであって、前記ナックルおよび前記車体に対する2つの接続部を両端に有し、伸縮可能に構成された本体と、この本体を伸縮駆動するモータと、このモータの回転運動を前記本体の伸縮運動に変換する運動変換機構と、前記モータの回転に連動して回転する駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合って、前記モータの動力を前記運動変換機構に入力する被動ギヤと、前記駆動ギヤを支持する軸受けと、この軸受けと前記本体との間に介装されて、前記駆動ギヤを前記被動ギヤに押し付ける付勢力を前記軸受けに与えるばねと、を備えた構成とする。
これによると、ばねの付勢力で駆動ギヤが被動ギヤに押し付けられるため、バックラッシを小さくして、異音および振動を低減することができる。そして、軸受けがばねを介して本体に弾性的に支持されるため、路面の凹凸などに起因して車輪から伸縮アクチュエータに過大な外力が入力されると、ばねが変形することで衝撃を緩和することができるため、ギヤなどの動力伝達部材の破損を防止することができる。
また、第2の発明は、前記本体は、前記軸受けを受容する凹部を備え、前記ばねは、前記軸受けを取り囲むように形成されて、前記凹部の内周面と前記軸受けの外周面と間に配置された構成とする。
これによると、駆動ギヤに連結された軸受けにばねを装着した上で、軸受けおよびばねを凹部に嵌め込めばよく、組立が容易になる。
また、第3の発明は、前記ばねは、前記凹部の内周面と前記軸受けの外周面とに部分的に接触し、前記軸受けの中心を挟んで前記被動ギヤの中心と正反対となる位置において前記軸受けの外周面に接触する第1接触部と、前記軸受けの中心を挟んで前記被動ギヤの中心と相反する側における前記第1接触部の両側において前記凹部の内周面にそれぞれ接触する第2接触部および第3接触部と、を有する構成とする。
これによると、第1接触部が軸受けの外周面を押圧する位置を挟んでその両側の位置で第2接触部および第3接触部が凹部の内周面を押圧するため、駆動ギヤを被動ギヤに押し付ける大きな付勢力を安定して得ることができる。
また、第4の発明は、前記ばねは、軸方向から見て前記軸受けおよび前記駆動ギヤの中心と前記被動ギヤの中心とを結ぶ中心線に直交する直径方向の位置において前記軸受けの外周面にそれぞれ接触する第4接触部および第5接触部を有する構成とする。
これによると、第4接触部および第5接触部による押圧力が、軸受けのセンタリングを行うように作用するため、駆動ギヤおよび被動ギヤを最適なかみ合わせ状態に保持することができる。
また、第5の発明は、前記ばねは、前記軸受けの径方向内向きに突出して、前記凹部の底面とこれに対向する前記軸受けの面との間に配置される抜け止め用の突片と、前記軸受けの軸方向に突出して、前記凹部の底部に係合する回り止め用の突片と、を備えた構成とする。
これによると、抜け止め用の突片により、ばねのずれや脱落を防止することができる。また、回り止め用の突片により、モータの正転および逆転に応じてばねが回転することを防止することができる。これにより、駆動ギヤを被動ギヤに押し付ける付勢力を安定して得ることができる。
このように本発明によれば、ばねの付勢力で駆動ギヤが被動ギヤに押し付けられるため、バックラッシを小さくして、異音および振動を低減することができる。そして、軸受けがばねを介して本体に弾性的に支持されるため、路面の凹凸などに起因して車輪から伸縮アクチュエータに過大な負荷が入力されると、ばねが変形することで衝撃を緩和することができるため、ギヤなどの動力伝達部材の破損を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係るリアサスペンション1を示す斜視図である。なお、この図1には車輪左側のリアサスペンション1を示すが、車輪右側のリアサスペンションはこれと対称に現れる。
リアサスペンション1は、図示しない車輪(後輪)を回転自在に支持するナックル2と、ナックル2を上下動可能に車体3に連結するアッパアーム4及びロアアーム5と、車輪の上下動を緩衝する懸架スプリング付きダンパ6と、ナックル2および車体3に接続されて伸縮動作により車輪の舵角(トー角)を変化させる伸縮アクチュエータ7と、を備えている。
このリアサスペンション1は、マルチリンク型のダブルウイッシュボーン・サスペンションであり、アッパアーム4は、いわゆるA型アームであり、ナックル2に接続される接続部12と、車体3に接続される前後2つの接続部13a,13bとを有している。ロアアーム5は、ナックル2に接続される接続部14と、車体3に接続される接続部15とを有している。
伸縮アクチュエータ7は、本体17の両端に、ナックル2に接続される第1接続部18と、車体3に接続される第2接続部19とを有している。この第1接続部18および第2接続部19はゴムブッシュジョイントで構成される。第1接続部18は、ロアアーム5の接続部14の上方で且つスピンドル11の前方の位置でナックル2に接続されている。第2接続部19は、アッパアーム4の前側の接続部13aの下方の位置で車体3に接続されている。
このように配置された伸縮アクチュエータ7を伸縮動作させると、仮想キングピン軸を中心にしてナックル2がトーイン方向及びトーアウト方向に回転し、車輪の舵角(トー角)を変化させることができる。なお、この伸縮アクチュエータ7は、ジオメトリー変化に寄与するサスペンションアームとしても機能する。
次に、図1に示した伸縮アクチュエータ7について説明する。図2は、伸縮アクチュエータ7の平面図である。図3は、伸縮アクチュエータ7を車体3側からみた側面図である。
図2に示すように、伸縮アクチュエータ7は、本体17を構成する部材として、第1接続部18と一体的に形成された出力ロッド(可動体)22と、第2接続部19と一体的に形成された第1ハウジング23と、第1ハウジング23にボルト30で締結される第2ハウジング24と、を備えている。出力ロッド22は、第2ハウジング24に進退自在に支持され、出力ロッド22の進退に応じて本体17全体が伸縮動作する。
また、伸縮アクチュエータ7は、第1ハウジング23に固定されて、出力ロッド22を進退駆動するモータ25と、第1ハウジング23に固定されて、出力ロッド22の運動を規制するソレノイド26と、を備えている。ソレノイド26はソレノイドカバー27で覆われた状態で設けられている。
次に、モータ25およびソレノイド26の配置位置について説明する。
本実施形態では、第1接続部18の中心C1と第2接続部19の中心C2とを結ぶ本体17の中心軸A0とモータ25の回転軸A1とが一致しない状態でモータ25が配置されている。特に本実施形態では、本体17の中心軸A0とモータ25の回転軸A1とが平行で、且つ本体17の中心軸A0に対してモータ25の回転軸A1が車両後側にずれた状態でモータ25が配置されている。
なお、本体17の中心軸A0を規定する第1接続部18および第2接続部19の中心C1,C2は、第1接続部18および第2接続部19を構成するゴムブッシュジョイントにおける円筒状のブッシュ28,29の中心とすればよい。
また、本実施形態では、本体17の中心軸A0を挟んで、モータ25が車両後側に配置され、ソレノイド26が車両前側に配置されている。モータ25およびソレノイド26の軸方向位置については、モータ25が車体側に配置され、ソレノイド26がナックル側に配置されている。
次に、図2に示した伸縮アクチュエータ7の内部構造について説明する。図4は、図3に示したIV−IV線で切断した伸縮アクチュエータ7の断面図である。
伸縮アクチュエータ7は、モータ25の回転運動を出力ロッド22の進退運動(直線運動)に変換する送りねじ機構(運動変換機構)32と、モータ25の回転を減速して送りねじ機構32に伝達する減速機構33と、出力ロッド22の進退運動を規制するロック機構34と、を備えている。送りねじ機構32、減速機構33およびロック機構34は第1ハウジング23および第2ハウジング24に収容されている。
送りねじ機構32は、外面に台形ねじが形成されたおねじ部材41と、おねじ部材41に噛み合うめねじ部材42と、めねじ部材42に外装された円筒状のガイド部材43と、を有している。この送りねじ機構32は、第1接続部18の中心C1と第2接続部19の中心C2とを結ぶ本体17の中心軸A0と同軸的に設けられている。
おねじ部材41は出力ロッド22と一体的に形成され、出力ロッド22と相反する側の端部には、ガイド部材43に軸方向に変位可能に支持されたスライダ44が固定されている。ガイド部材43は、軸受け45を介して第2ハウジング24に回転可能に支持されている。めねじ部材42はガイド部材43に回転不能に固定されている。
減速機構33は、駆動ギヤ51と被動ギヤ52とを有する1段減速機構である。駆動ギヤ51および被動ギヤ52はヘリカルギヤで構成される。駆動ギヤ51は、一端がモータ25の出力軸53に回転不能に連結され、他端が軸受け54に保持されている。軸受け54は第2ハウジング24に支持されている。被動ギヤ52は、送りねじ機構32のガイド部材43に固定され、ガイド部材43およびめねじ部材42と一体的に回転する。
このように構成された送りねじ機構32および減速機構33において、モータ25を回転動作させると、出力軸53の回転に連動して減速機構33の駆動ギヤ51が回転し、この駆動ギヤ51の回転に応じて、被動ギヤ52と、送りねじ機構32のガイド部材43およびめねじ部材42とが一体的に回転し、めねじ部材42の回転に応じておねじ部材41が軸方向に移動し、これに連動して出力ロッド22が進退動作する。
ロック機構34は、ロックプレート61と、ロックピン62と、を有している。ロックプレート61は、減速機構33の被動ギヤ52に固定され、被動ギヤ52と一体的に回転する。ロックプレート61にはロックピン62が嵌入する溝が形成されている。ロックピン62は、被動ギヤ52の径方向に進退自在に設けられ、ソレノイド26により進退駆動される。
ソレノイド26は、内部に図示しないコイル、プランジャ(磁性体)およびばねを備え、プランジャがばねにより突出方向に付勢され、コイルに通電することで発生する電磁力によりプランジャを吸引する、いわゆるプル型のものであり、ソレノイド26の非通電時には、プランジャに連結されたロックピン62が前進位置にあり、コイルに通電すると、ロックピン62が後退する。
ソレノイド26の非通電時には、ロックピン62が前進してロックプレート61の溝に嵌入することで、被動ギヤ52の回転が規制されるロック状態となり、ソレノイド26に通電すると、ロックピン62が後退してロックプレート61の溝から脱出して、被動ギヤ52の回転を許容するロック解除状態となる。
したがって、車両走行中にはソレノイド26に常時通電してロック解除状態に保持することで、モータ25により出力ロッド22に進退動作させる後輪操舵制御が可能になり、駐車時やフェイル(機能失陥)時には、ソレノイド26の通電を停止して出力ロッド22の進退動作が不能なロック状態とする。
なお、ソレノイド26により駆動されるロックピン62などのロック部材を被動ギヤ52などギヤの歯に直接係合させる構成も可能である。
このように本実施形態では、図2に示したように、モータ25の回転軸A1が本体17の中心軸A0に対してずれた状態でモータ25が配置されているため、モータ25を本体17に同軸的に配置した場合に必要となる遊星歯車機構が不要になり、図4に示したように、駆動ギヤ51および被動ギヤ52で構成された1段減速機構で済むため、構造を簡素化することができる。
次に、図4に示した減速機構33について説明する。図5は、減速機構33の要部断面図である。図6は、第2ハウジング24、駆動ギヤ51および軸受け54の斜視図である。図7は、第2ハウジング24、駆動ギヤ51および軸受け54の要部斜視図である。
本実施形態では、図5に示すように、減速機構33の駆動ギヤ51が軸受け54により支持されており、軸受け54と第2ハウジング24との間には、駆動ギヤ51を被動ギヤ52に押し付ける付勢力を軸受け54に与えるばね71が介装されている。
特に、本実施形態では、図6に示すように、第2ハウジング24に、軸受け54を受容する凹部72が形成されており、ばね71が軸受け54とともに凹部72に嵌め込まれる。組立時には、駆動ギヤ51に連結された軸受け54にばね71を装着した上で、軸受け54およびばね71を凹部72に嵌め込めばよく、容易に組み立てることができる。
ばね71は、図7に示すように、板ばね部73と、抜け止め用の突片74と、回り止め用の突片75と、を備えている。このばね71は、鋼板を所定形状に打ち抜いた上で要部を折り曲げることで形成することができる。
板ばね部73は、軸受け54を取り囲むように略C字形状に形成され、凹部72の内周面と軸受け54の外周面との間に配置される。この板ばね部73は、駆動ギヤ51を被動ギヤ52に押し付ける付勢力を軸受け54に与えるものであり、この板ばね部73の付勢力については後に詳しく説明する。
抜け止め用の突片74は、板ばね部73における駆動ギヤ51と相反する軸方向の端部から径方向内向きに突出した状態に形成されており、組み付け状態では、凹部72の底面とこれに対向する軸受け54の面との間に配置される。これにより、抜け止め用の突片74が軸受け54と凹部72の底面とにより移動が規制されることで、ばね71のずれや脱落を防止することができる。
回り止め用の突片75は、板ばね部73の周方向の端部から、駆動ギヤ51と相反する軸方向に突出した状態に形成されており、凹部72の底部に係合する。特に本実施形態では、第2ハウジング24に、回り止め用の突片75が嵌入する係止孔78が、凹部72の底面をさらに凹設した状態で形成されている。これにより、回り止め用の突片75が係止孔78で規制されることで、モータ25の正転および逆転に応じてばね71が回転することを防止することができる。
なお、凹部72の底面には、軸受け54から突出した駆動ギヤ51の軸部76を受容する中心孔77が凹設されている。
次に、図7に示したばね71の板ばね部73が軸受け54を付勢する状況について説明する。図8は、駆動ギヤ51の軸部76を切断してばね71を軸方向から見た断面図である。
凹部72は、係止孔78が形成された部分を除き、円形をなす断面形状に形成されており、軸受け54は円筒状の外形を有しており、凹部72の内周面と軸受け54の外周面との間には円環状の断面をなす隙間が形成され、この隙間にばね71の板ばね部73が配置される。板ばね部73は、その板厚方向が軸受け54の径方向となる状態で配置され、凹部72の内周面と軸受け54の外周面とに部分的に接触しており、これにより軸受け54がばね71を介して第2ハウジング24に弾性的に支持される。
ばね71は、軸受け54の中心C3を挟んで被動ギヤ52の中心C4と正反対となる位置において軸受け54の外周面に接触する第1接触部81と、軸受け54の中心C3を挟んで被動ギヤ52の中心C4と相反する側における第1接触部81の両側において凹部72の内周面にそれぞれ接触する第2接触部82および第3接触部83と、を有している。
第1接触部81は軸受け54の外周面を径方向内向きに押圧し、第2接触部82および第3接触部83は凹部72の内周面を径方向外向きに押圧し、第1接触部81による押圧力F1に、第2接触部82および第3接触部83による押圧力F2,F3の反力が加わることで、軸受け54に大きな付勢力F0が軸受け54を被動ギヤ52側に付勢する方向に作用する。
また、ばね71は、軸方向から見て軸受け54および駆動ギヤ51の中心C3と被動ギヤ52の中心C4とを結ぶ中心線CL1に直交する直径方向の位置において軸受け54の外周面にそれぞれ接触する第4接触部84および第5接触部85を有している。
第4接触部84および第5接触部85は、軸受け54の外周面を径方向内向きに押圧し、軸受け54を両側から挟み込んで保持する。そして、この第4接触部84および第5接触部85は軸受け54の中心C3を挟んで互いに相反する側に位置するため、第4接触部84および第5接触部85による押圧力F4,F5は、軸受け54のセンタリングを行う、すなわち軸受け54の中心C3が中心線CL1上に位置する状態に軸受け54を位置決めするように作用する。
なお、図8に示す例では、第2接触部82および第3接触部83が、軸受け54の中心C3に対して第1接触部81から45度ずれた角度位置となり、第4接触部84および第5接触部85は、軸受け54の中心C3に対して第1接触部81から90度ずれた角度位置となる。
このように本実施形態では、ばね71の付勢力で駆動ギヤ51が被動ギヤ52に押し付けられるため、バックラッシを小さくして、異音および振動を低減することができる。そして、軸受け54がばね71を介して第2ハウジング24に弾性的に支持されるため、路面の凹凸などに起因して車輪から伸縮アクチュエータ7に過大な外力が入力されると、ばね71が変形することで衝撃を緩和することができるため、減速機構33や送りねじ機構32を構成する動力伝達部材の破損を防止することができる。
また、本実施形態では、第1接触部81が軸受け54の外周面を押圧する位置を挟んでその両側の位置で第2接触部82および第3接触部83が凹部72の内周面を押圧するため、駆動ギヤ51を被動ギヤ52に押し付ける大きな付勢力を安定して得ることができる。
また、本実施形態では、第4接触部84および第5接触部85による押圧力が、軸受け54のセンタリングを行うように作用するため、駆動ギヤ51および被動ギヤ52を最適なかみ合わせ状態に保持することができる。
以上、本発明を特定の実施形態に基づいて説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって、本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。また、上記実施形態に示した本発明に係る伸縮アクチュエータ7の各構成要素は、必ずしも全てが必須ではなく、少なくとも本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜取捨選択することが可能である。
すなわち、本実施形態では、軸受け54を付勢するばね71を板ばねで構成したが、この軸受けを付勢するばねを、コイルばねなどの他の形態のばねで構成することも可能である。また、軸受け54を付勢するばね71を、軸受け54を取り囲むように略C字形状に形成されたものとしたが、この軸受けを付勢するばねは、このような形状に限定されるものではない。
また、本実施形態では、図8に示したように、ばね71が、凹部72の内周面に対する接触部を2つ備え、軸受け54の外周面に対する接触部を3つ備えた構成としたが、凹部72の内周面に対する接触部および軸受け54の外周面に対する接触部を、これより多く設けたり、あるいは少なく設けたりすることも可能である。
1 リアサスペンション
2 ナックル
3 車体
7 伸縮アクチュエータ
17 本体
18 第1接続部
19 第2接続部
22 出力ロッド
23 第1ハウジング
24 第2ハウジング
25 モータ
26 ソレノイド
32 送りねじ機構(運動変換機構)
33 減速機構
34 ロック機構
51 駆動ギヤ
52 被動ギヤ
53 出力軸
71 ばね
72 凹部
73 板ばね部
74 抜け止め用の突片
75 回り止め用の突片
81 第1接触部
82 第2接触部
83 第3接触部
84 第4接触部
85 第5接触部
2 ナックル
3 車体
7 伸縮アクチュエータ
17 本体
18 第1接続部
19 第2接続部
22 出力ロッド
23 第1ハウジング
24 第2ハウジング
25 モータ
26 ソレノイド
32 送りねじ機構(運動変換機構)
33 減速機構
34 ロック機構
51 駆動ギヤ
52 被動ギヤ
53 出力軸
71 ばね
72 凹部
73 板ばね部
74 抜け止め用の突片
75 回り止め用の突片
81 第1接触部
82 第2接触部
83 第3接触部
84 第4接触部
85 第5接触部
Claims (5)
- ナックルおよび車体に接続されて伸縮動作により車輪の舵角を変化させる伸縮アクチュエータであって、
前記ナックルおよび前記車体に対する2つの接続部を両端に有し、伸縮可能に構成された本体と、
この本体を伸縮駆動するモータと、
このモータの回転運動を前記本体の伸縮運動に変換する運動変換機構と、
前記モータの回転に連動して回転する駆動ギヤと、
この駆動ギヤに噛み合って、前記モータの動力を前記運動変換機構に入力する被動ギヤと、
前記駆動ギヤを支持する軸受けと、
この軸受けと前記本体との間に介装されて、前記駆動ギヤを前記被動ギヤに押し付ける付勢力を前記軸受けに与えるばねと、
を備えたことを特徴とする伸縮アクチュエータ。 - 前記本体は、前記軸受けを受容する凹部を備え、
前記ばねは、前記軸受けを取り囲むように形成されて、前記凹部の内周面と前記軸受けの外周面と間に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の伸縮アクチュエータ。 - 前記ばねは、前記凹部の内周面と前記軸受けの外周面とに部分的に接触し、
前記軸受けの中心を挟んで前記被動ギヤの中心と正反対となる位置において前記軸受けの外周面に接触する第1接触部と、
前記軸受けの中心を挟んで前記被動ギヤの中心と相反する側における前記第1接触部の両側において前記凹部の内周面にそれぞれ接触する第2接触部および第3接触部と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の伸縮アクチュエータ。 - 前記ばねは、軸方向から見て前記軸受けおよび前記駆動ギヤの中心と前記被動ギヤの中心とを結ぶ中心線に直交する直径方向の位置において前記軸受けの外周面にそれぞれ接触する第4接触部および第5接触部を有することを特徴とする請求項3に記載の伸縮アクチュエータ。
- 前記ばねは、前記軸受けの径方向内向きに突出して、前記凹部の底面とこれに対向する前記軸受けの面との間に配置される抜け止め用の突片と、前記軸受けの軸方向に突出して、前記凹部の底部に係合する回り止め用の突片と、を備えたことを特徴とする請求項2から請求項4のいずれかに記載の伸縮アクチュエータ。
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JP2013116943A JP2014234078A (ja) | 2013-06-03 | 2013-06-03 | 伸縮アクチュエータ |
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JP2013116943A JP2014234078A (ja) | 2013-06-03 | 2013-06-03 | 伸縮アクチュエータ |
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JP2014234078A true JP2014234078A (ja) | 2014-12-15 |
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ID=52137097
Family Applications (1)
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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WO2019111534A1 (ja) * | 2017-12-04 | 2019-06-13 | 日本精工株式会社 | 伸縮リンク及びサスペンション |
US10829155B2 (en) | 2017-10-19 | 2020-11-10 | Nsk Ltd. | Suspension operation system and suspension operation terminal |
US10940730B2 (en) | 2017-10-19 | 2021-03-09 | Nsk Ltd. | Extension-retraction link and suspension |
CN114674478A (zh) * | 2022-04-19 | 2022-06-28 | 深圳市森瑞普电子有限公司 | 一种用于船舶的导电滑环刷丝压力测试装置 |
-
2013
- 2013-06-03 JP JP2013116943A patent/JP2014234078A/ja active Pending
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CN114674478B (zh) * | 2022-04-19 | 2024-02-02 | 深圳市森瑞普电子有限公司 | 一种用于船舶的导电滑环刷丝压力测试装置 |
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