JP2014205784A - 接着剤およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 酢酸ビニル系樹脂エマルジョンと、無機粉末と、を含む接着剤の製造方法を、アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーを乳化重合し、または酢酸ビニルモノマーとアセトアセチル基を有するモノマーとを乳化共重合して、該酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを得る重合工程と、ポリビニルアルコールを溶解した水溶液に該無機粉末の少なくとも一部を分散させてペーストを調製する予備分散工程と、調製した該ペーストを、得られた該酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに配合して撹拌する混合工程と、を有して構成する。
【選択図】 なし
Description
本発明の接着剤の製造方法は、酢酸ビニル系樹脂エマルジョンと、無機粉末と、を含む接着剤の製造方法であって、重合工程と、予備分散工程と、混合工程と、を有する。以下に、各工程を順に説明する。
本工程は、アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーを乳化重合し、または酢酸ビニルモノマーとアセトアセチル基を有するモノマーとを乳化共重合して、該酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを得る工程である。
本工程は、ポリビニルアルコールを溶解した水溶液(PVA水溶液)に無機粉末の少なくとも一部を分散させてペーストを調製する工程である。
本工程は、調製したペーストを、得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに配合して撹拌する工程である。
本発明の接着剤は、アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコールを保護コロイドとする酢酸ビニル系樹脂エマルジョンと、無機粉末と、を含み、上記本発明の製造方法により製造される。
[重合工程(酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの製造)]
(1)第1エマルジョン
AA化PVA(日本合成化学工業(株)製「ゴーセファイマー(登録商標)Z−200」)30質量部と、未変性のポリビニルアルコール(電気化学工業(株)製「B−17」)5質量部と、を水390質量部に分散し、80℃にて1時間撹拌することにより溶解した。この水溶液に、酒石酸の10%水溶液6質量部と、過酸化水素の1.4%水溶液1質量部と、を加えた後、酢酸ビニルモノマー307質量部と、過酸化水素の1.4%水溶液9質量部と、を3時間で滴下して乳化重合を行った。重合後、そのまま80℃にて1時間熟成した後、冷却してアセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(樹脂分46%)を得た。得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを、第1エマルジョンと称す。
AA化PVA(同上)7質量部と、未変性のポリビニルアルコール(同上)28質量部と、を水390質量部に分散し、80℃にて1時間撹拌することにより溶解した。この水溶液に、酒石酸の10%水溶液6質量部と、過酸化水素の1.4%水溶液1質量部と、を加えた後、酢酸ビニルモノマー293質量部と、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)14質量部と、過酸化水素の1.4%水溶液9質量部と、を3時間で滴下して乳化共重合を行った。重合後、そのまま80℃にて1時間熟成した後、冷却してアセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(樹脂分46%)を得た。得られた酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを、第2エマルジョンと称す。
(1)第1ペースト
AA化PVA(同上)15質量部を水85質量部に分散し、80℃にて1時間撹拌することにより溶解した。この溶液を室温程度にまで冷却した後、重質炭酸カルシウム粉末(平均粒子径2μm)を150質量部添加して、30分間撹拌することにより、ペーストを調製した。得られたペーストを、第1ペーストと称す。
未変成のポリビニルアルコール(同上)15質量部を水85質量部に分散し、80℃にて1時間撹拌することにより溶解した。この溶液を室温程度にまで冷却した後、重質炭酸カルシウム粉末(同上)を150質量部添加して、30分間撹拌することにより、ペーストを調製した。得られたペーストを、第2ペーストと称す。
製造した酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(第1、第2エマルジョン)と、調製したペースト(第1、第2ペースト)と、を適宜組み合わせて、実施例1〜3および参考例1の4種類の接着剤を製造した。接着剤の製造は、酢酸ビニル系樹脂エマルジョンにペーストを添加して、30分間撹拌して行った。いずれの組合せにおいても、ままこが発生することなく、重質炭酸カルシウム粉末の分散状態が良好な接着剤が得られた。各々の接着剤の配合組成については、後出の表1にまとめて示す。
[比較例1]
製造した第2エマルジョンに、重質炭酸カルシウム粉末(同上)150質量部を、直接添加した。しかしながら、添加した粉末がままこになり、使用できるレベルの接着剤を製造することはできなかった。
製造した酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに代えて、アセトアセチル基を含有しない酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(アイカ工業(株)製「A−322K」(樹脂分45%))を使用して、接着剤を製造した。具体的には、アセトアセチル基を含有しない酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに、調製した第2ペーストを添加して、30分間撹拌した。
[試験方法]
実施例および比較例の各接着剤の接着性を、以下の試験方法により評価した。まず、23℃にて、2枚のラワン合板(JAS1類相当、5プライ、12mm、ホルムアルデヒド放散量F☆☆☆☆)の各々の片面に、接着剤を90g/m2ずつ均一に塗布して、合板同士を貼り合わせた。堆積時間を30分間以内とし、その後0.5MPaで30分間圧締して、試験体を製造した。それから、JAS(日本農林規格)の特殊加工化粧合板の1類、2類浸せきはく離試験を行い、はく離の有無を確認した。
未変性のポリビニルアルコール(同上)15質量部を水85質量部に分散し、80℃にて1時間撹拌することにより溶解した。この溶液を室温程度にまで冷却した後、重質炭酸カルシウム粉末(同上)を150質量部添加して、30分間撹拌することにより、ペーストを調製した。得られたペーストを、第2ペーストと称す。
Claims (9)
- 酢酸ビニル系樹脂エマルジョンと、無機粉末と、を含む接着剤の製造方法であって、
アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコールを保護コロイドとして、酢酸ビニルモノマーを乳化重合し、または酢酸ビニルモノマーとアセトアセチル基を有するモノマーとを乳化共重合して、該酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを得る重合工程と、
ポリビニルアルコールを溶解した水溶液に該無機粉末の少なくとも一部を分散させてペーストを調製する予備分散工程と、
調製した該ペーストを、得られた該酢酸ビニル系樹脂エマルジョンに配合して撹拌する混合工程と、
を有することを特徴とする接着剤の製造方法。 - 前記重合工程において、酢酸ビニルモノマーを乳化重合し、
前記予備分散工程において使用する前記ポリビニルアルコールは、アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含む請求項1に記載の接着剤の製造方法。 - 前記重合工程において、酢酸ビニルモノマーとアセトアセチル基を有するモノマーとを乳化共重合する請求項1に記載の接着剤の製造方法。
- 前記予備分散工程において使用する前記ポリビニルアルコールは、アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含む請求項1または請求項3に記載の接着剤の製造方法。
- 前記予備分散工程において使用する前記ポリビニルアルコールは、アセトアセチル化されていないポリビニルアルコールを含む請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の接着剤の製造方法。
- 前記重合工程において前記保護ポリマーとして使用する前記ポリビニルアルコールは、アセトアセチル化されていないポリビニルアルコールを含む請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の接着剤の製造方法。
- 前記予備分散工程において、前記水溶液に分散される前記無機粉末は、炭酸カルシウム、クレー、カオリン、酸化チタンから選ばれる一種以上である請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の接着剤の製造方法。
- 前記予備分散工程において、前記水溶液に分散される前記無機粉末は、炭酸カルシウムである請求項7に記載の接着剤の製造方法。
- アセトアセチル化ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコールを保護コロイドとする酢酸ビニル系樹脂エマルジョンと、無機粉末と、を含み、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とする接着剤。
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