JP2014204534A - パワーモジュール - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとの間の配線長を短くし、その配線から発生するノイズを低減することができるパワーモジュールを提供する。【解決手段】パワーモジュール1は、FET21が実装され導電性金属からなる配線パターン23を樹脂24でインサート成形したインバータモジュール2と、平滑コンデンサ3と、を備え、インバータモジュール2は、貫通し配線パターン23によりFET21に電気的に接続される貫通孔26を有し、平滑コンデンサ3は、そのリード線が貫通孔26に挿入され、リード線31と貫通孔26とが半田付けされ、FET21に電気的に接続される。【選択図】図2
Description
本発明は、インバータ回路により構成されるパワーモジュールに関する。
従来、例えばモータ等を駆動するパワーモジュールは、半導体スイッチング素子及び平滑コンデンサを有するインバータ回路により構成される。平滑コンデンサは大形部品であるため、半導体スイッチング素子を実装するパワー基板とは別体配置されることが多い。その結果、パワー基板から平滑コンデンサまでの外部配線には、半導体スイッチング素子のスイッチングノイズが多量発生する。このため、ノイズ対策部品が多くなり実装上及びコスト的にも問題があった。
そこで、例えば特許文献1に示すパワーモジュールは、パワー基板とは別の基板に平滑コンデンサを実装し、これら基板同士をねじにより結合且つ電気的に接続し、半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとを電気的に接続している。
しかしながら、上記のパワーモジュールでは、基板同士の接続部は、部品実装及び基板に形成される導体パターンの自由度を高めるため、基板の端に配置される構成となる。そのため、半導体スイッチング素子から平滑コンデンサまでの配線距離は、改善はされるものの依然として長い。従って、このパワーモジュールでは、この配線経路から発生するノイズが、配線経路周辺の回路に悪影響を与えるため、多くのノイズ対策部品が必要であった。そこで、パワーモジュールは、半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとの間の配線長を短くし、その配線から発生するノイズを低減することが課題となっていた。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであって、半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとの間の配線長を短くし、その配線から発生するノイズを低減することができるパワーモジュールを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係るパワーモジュールの構成上の特徴は、半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとを有するインバータ回路により構成されるパワーモジュールであって、前記パワーモジュールは、前記半導体スイッチング素子が実装され導電性金属からなる配線パターンを樹脂でインサート成形し、前記配線パターンから延在し成形した成形基板の端部から突出する入出力端子を有するインバータモジュールと、前記平滑コンデンサと、を備え、前記インバータモジュールは、前記成形基板を貫通し前記配線パターンにより前記半導体スイッチング素子に電気的に接続される貫通孔を有し、前記平滑コンデンサは、そのリード線が前記貫通孔に挿入され、前記リード線と前記貫通孔とが半田付けされ、前記半導体スイッチング素子に電気的に接続されることである。
請求項1のパワーモジュールによれば、平滑コンデンサが、そのリード線を成形基板の貫通孔に挿入して半田付けし、貫通孔を介して半導体スイッチング素子に電気的に接続されるので、半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとの間の配線長を短くし、その配線から発生するノイズを低減することができる。
本発明によれば、半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとの間の配線長を短くし、その配線から発生するノイズを低減することができるパワーモジュールを提供できる。
以下、本発明のパワーモジュールを具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるパワーモジュール1の回路図である。図2は、図1に示すパワーモジュール1の構造を説明する概略断面図である。図1及び図2を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるパワーモジュール1の回路図である。図2は、図1に示すパワーモジュール1の構造を説明する概略断面図である。図1及び図2を参照しつつ説明する。
図1に示すようにパワーモジュール1は、6個のFET(半導体スイッチング素子)21と、3個のシャント抵抗22と、平滑コンデンサ3と、を有し、例えばブラシレスモータの駆動回路に用いられる3相インバータ回路により構成される。
FET21は、3相インバータ回路の上、下アームを構成する。シャント抵抗22は、3相それぞれの電流を検出するために、それぞれの下アームに直列に接続される。平滑コンデンサ3は、3相インバータ回路の電源ライン間に接続される。具体的には、平滑コンデンサ3の正極が、配線経路L1〜L3により上アームのそれぞれのFET21に接続される。また、平滑コンデンサ3の負極が、配線経路L4〜L6によりシャント抵抗22を介して下アームのFET21に接続される。
図2に示すようにパワーモジュール1は、インバータモジュール2と平滑コンデンサ3とにより構成される。
インバータモジュール2は、導電性金属(例えば、銅)からなる略板状の配線パターン23の一方の面23bに、FET21及びシャント抵抗22を実装し、樹脂24でインサート成形して構成される。インサート成形により、面23b及び側面が樹脂により覆われる。一方、面23bとは反対側の面23aは、配線パターン23が露出した状態である。インバータモジュール2の端部には、配線パターン23から延在しピン状に突出する複数の入出力端子25が形成される。インバータモジュール2の略中央部には、面23b側と面23a側とを貫通する貫通孔26がFET21の近傍に形成される。貫通孔26には、その回路上の位置が図1に示す位置P1となるように配線パターン23が配線されている。ここで、FET21及びシャント抵抗22を実装した配線パターン23を、インサート成形による樹脂により覆った状態のものが、本発明の成形基板に対応する。
平滑コンデンサ3は、その本体が円柱状からなり、底から正極及び負極の2本のリード線31が突出して構成される。平滑コンデンサ3は、正極のリード線31が貫通孔26に面23b側から挿入され、負極のリード線31は図示しない別の貫通孔に面23b側から挿入され、インバータモジュール2に実装される。正極のリード線31の先端が、貫通孔26の面23a側の周囲に形成されるランド27と、貫通孔26の内周面とに半田付けされる。負極のリード線31も正極のリード線31に同じく半田付けされる。
これにより、平滑コンデンサ3の正極のリード線31は、配線経路L1〜L3を通って上アームのそれぞれのFET21に電気的に接続される。また、負極のリード線31は、図示しない配線経路L4〜L6を通り、シャント抵抗22を介して下アームのそれぞれのFET21に電気的に接続される。
次に、パワーモジュール1を、例えば電動モータにより操舵補助を行う電動パワーステアリング装置(EPS)のECUに適用した場合の構造例について説明する。図3は、図1に示すパワーモジュール1の適用例を説明する概略断面図である。図4は、図1に示すパワーモジュール1の適用例を説明する概略断面図である。図3及び図4を参照しつつ説明する。
第1の構造例について説明する。図3に示すようにパワーモジュール1は、図示しないECUにおいて、3相インバータ回路の駆動を制御する制御基板4に対し、直交して配置し組み付けられる。具体的には、パワーモジュール1の複数の入出力端子25が、制御基板4の端部に設けられた複数のスルーホール42にそれぞれ挿入されて半田付けされる。制御基板4の両面には、種々の回路部品41が実装されている。パワーモジュール1が発生する熱を放熱するためのヒートシンク5が、回路部品41に干渉しない位置であって、面23aに絶縁シート6を介して密着して取り付けられる。ヒートシンク5には、平滑コンデンサ3のリード線31に対向する位置に、干渉を避けるための窪み51が設けられている。
第2の構造例について説明する。図4に示すようにパワーモジュール1は、図示しないECUにおいて、3相インバータ回路の駆動を制御する制御基板4aにヒートシンク5aを重ね、さらにパワーモジュール1を重ねて配置し組み付けられる。具体的には、ヒートシンク5aは、断面形状がコの字形に形成され、突出した両端部が制御基板4aの一方の面に当接し、ねじ43により制御基板4aに固定されて配置される。制御基板4aの両面には、種々の回路部品41が実装されている。ヒートシンク5aの上部には、絶縁シート6を介して面23aを密着させパワーモジュール1が装着される。パワーモジュール1の端部から突出する複数の入出力端子25aは、Lの字形に形成され、その先端が制御基板4aの端部に設けられた複数のスルーホール42aにそれぞれ挿入されて半田付けされる。ヒートシンク5aには、平滑コンデンサ3のリード線31に対向する位置に、干渉を避けるための窪み51aが設けられている。
これにより、パワーモジュール1では、平滑コンデンサ3が、そのリード線31をインバータモジュール2の貫通孔26に挿入して半田付けし、貫通孔26を介して近傍に配置されるFET21に電気的に接続されるので、FET21と平滑コンデンサ3との間の配線長を短くし、その配線から発生するノイズを低減することができる。
これにより、パワーモジュール1では、FET21と平滑コンデンサ3との間の配線から発生するノイズを低減できるので、シャント抵抗22による電流検出の精度が向上し、EPSのモータ制御の品質向上に貢献できる。
なお、本発明は本実施形態に限定するものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の形態で実施することができる。
本実施形態では、電流検出のためのシャント抵抗22を備えるとしたが、それに限るものではなく、例えば、シャント抵抗22を備えていない構成に適用しても良い。
本実施形態では、電流検出のためのシャント抵抗22を備えるとしたが、それに限るものではなく、例えば、シャント抵抗22を備えていない構成に適用しても良い。
また、上記実施形態では、インバータ回路がブラシレスモータの駆動回路に用いられる3相インバータ回路としたが、それに限るものではなく、例えば、ブラシ付きモータの駆動回路に用いられる単相インバータ回路の構成に適用しても良い。
また、上記実施形態では、3相インバータ回路すべてをモジュール化したが、それに限るものではなく、例えば、1相分などのように部分的な回路をモジュール化した構成に適用しても良い。
1:パワーモジュール、 2:インバータモジュール、 3:平滑コンデンサ、 4,4a:制御基板、 5,5a:ヒートシンク、 6:絶縁シート、 11:半田付け、 21:FET(半導体スイッチング素子)、 22:シャント抵抗、 23:配線パターン、 24:樹脂、 25,25a:入出力端子、 26:貫通孔、 27:ランド、 31:リード線、 41:回路部品、 42,42a:スルーホール、 43:ねじ、 51,51a:窪み、 L1〜L6:配線経路
Claims (1)
- 半導体スイッチング素子と平滑コンデンサとを有するインバータ回路により構成されるパワーモジュールであって、
前記パワーモジュールは、
前記半導体スイッチング素子が実装され導電性金属からなる配線パターンを樹脂でインサート成形し、前記配線パターンから延在し成形した成形基板の端部から突出する入出力端子を有するインバータモジュールと、
前記平滑コンデンサと、を備え、
前記インバータモジュールは、前記成形基板を貫通し前記配線パターンにより前記半導体スイッチング素子に電気的に接続される貫通孔を有し、
前記平滑コンデンサは、そのリード線が前記貫通孔に挿入され、前記リード線と前記貫通孔とが半田付けされ、前記半導体スイッチング素子に電気的に接続されることを特徴とするパワーモジュール。
Priority Applications (1)
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JP2017037951A (ja) * | 2015-08-10 | 2017-02-16 | 日産自動車株式会社 | 電力変換装置 |
Citations (1)
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JP2001320185A (ja) * | 2000-05-11 | 2001-11-16 | Toshiba Corp | 電子部品のモジュール装置 |
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- 2013-04-03 JP JP2013077825A patent/JP2014204534A/ja active Pending
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