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JP2014134753A - 画像形成装置 - Google Patents

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JP2014134753A JP2013033536A JP2013033536A JP2014134753A JP 2014134753 A JP2014134753 A JP 2014134753A JP 2013033536 A JP2013033536 A JP 2013033536A JP 2013033536 A JP2013033536 A JP 2013033536A JP 2014134753 A JP2014134753 A JP 2014134753A
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Yoshihide Ota
佳秀 太田
Yuzuru Ebara
譲 江原
Hiroshi Ishii
洋 石井
Junichi Kawase
純一 川瀬
Yasuta Takenaka
康太 竹中
Tetsuji Nishikawa
哲治 西川
Kota Hirakawa
広太 平川
Toshihiro Shimada
才寛 島田
Yusuke Funayama
裕輔 船山
Takeshi Endo
剛 遠藤
Yusuke Masu
祐輔 枡
Makoto Suzuki
鈴木  誠
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

【課題】記録媒体の泣き別れを防止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】給紙部から搬送されてきた用紙を、タンデム画像形成装置へ搬送する主搬送路および画像が形成された用紙を排紙部へ搬送する排紙路を収納し、装置装置本体に対して引き出し可能に構成された引き出しユニットを装置本体にロックするロック手段と、装置本体側の搬送経路と前記引き出しユニット側の搬送経路との間で記録媒体が跨っているか否かを検知する跨りセンサなどの跨り検知手段と、跨り検知手段が、跨りを検知しているとき、引き出しユニットを装置本体にロックするようにロック手段を制御する制御手段とを備えた。
【選択図】図31

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリおよび複写機などの画像形成装置に関するものである。
一般に、静電写真プロセスが利用されている画像成形装置では、給紙部に収容された記録媒体である用紙を、給紙搬送経路を通って画像形成部へ搬送し、画像形成部で作像されたトナー像が転写される。トナー像が転写された用紙は定着ユニットへ搬送され、用紙上のトナー像が定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙搬送路を通って排紙トレイへ搬送されるか、反転搬送路へ搬送される。反転搬送路へ搬送された用紙は、反転させられて、再び、画像形成部へ搬送され、用紙の裏面にトナー像が転写される。
特許文献1には、上記給紙搬送路、上記反転搬送路を収納し、画像形成装置本体に対して引き出し自在に構成された引き出しユニットを備えた画像形成装置が記載されている。上記引き出しユニットに収納された搬送路内でジャム(紙詰まり)が生じた場合、引き出しユニットを置本体から引き出すことで、容易に用紙を除去できる。
ジャムが発生したとき、引き出しユニットの搬送路と、装置本体の搬送路との間に跨って用紙が存在する場合がある。このような状態で、引き出しユニットを引き出してしまうと、引き出しユニット側の部分と、装置本体側の部分とに用紙が裂けて破れる所謂泣き別れが生じ、用紙の除去作業が困難になるという不具合が生じる。
特許文献1に記載の画像形成装置においては、ジャムが発生した場合に引き出しユニットの搬送路と、装置本体の搬送路との間に跨って用紙が存在するか否かを検知し、跨って用紙が存在することを検知した場合は、この跨った用紙を跨がらない位置まで搬送するよう制御している。かかる構成を備えているので、用紙の泣き別れが生じるのを抑制することができる。
また、特許文献1では、跨った用紙を搬送中に、ユーザーが引き出しユニットを無闇に引き出さないようにするため、上記跨った用紙が、跨がらない位置まで搬送されるまで、ジャムが発生したことを、ユーザーに報知しないようにしている。
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置においては、跨った用紙が例えば、A3縦サイズのように、搬送方向に長い用紙の場合、跨った用紙を、跨らない位置まで搬送するのに時間を要する。よって、ユーザーによっては、いつものタイミングで用紙が排紙されないことを不審に思い、跨った用紙が、跨らない位置まで搬送される前に、引き出しユニットを引き出してしまうおそれがあった。その結果、用紙の泣き別れが生じ、用紙の除去作業が困難になるおそれがあった。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、記録媒体の泣き別れを防止することができる画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、記録媒体が積載された給紙部から搬送されてきた記録媒体を、画像形成部へ搬送する給紙搬送路、および/または画像が形成された記録媒体を排紙部へ搬送する排紙搬送路を収納し、装置装置本体に対して引き出し可能に構成された引き出しユニットを備えた画像形成装置において、前記引き出しユニットを装置本体にロックするロック手段と、装置本体側の搬送路と前記引き出しユニット側の搬送路との間で前記記録媒体が跨っているか否かを検知する跨り検知手段と、前記跨り検知手段が、跨りを検知しているとき、前記引き出しユニットを装置本体にロックするように前記ロック手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明によれば、跨り検知手段が、跨りを検知しているとき、引き出しユニットを装置本体にロックして、引き出しユニットが装置本体から引き出されないようにしたので、記録媒体が、引き出しユニット側の搬送経路と、装置本体側の搬送経路とに跨った状態で、引き出しユニットが引き出されるのを防止することができる。これにより、記録媒体の泣き別れを防止することができる。
実施の形態に係る画像形成装置の概略構成図。 画像形成装置の斜視図。 引き出しユニットを引き出したときの模式図。 引き出しユニットの斜視図。 用紙検知センサの配置位置の一例を示す図。 引き出しユニットが引き出された状態の画像形成装置の概略構成図。 (a)は、引き出しユニットのキャリアと前カバーとの分解斜視図。(b)は、前カバーを引き出しユニットのキャリアに固定した斜視図。 前カバーを引き出しユニットと別体にした画像形成装置の斜視図。 前カバーを取り外した引き出しユニットの斜視図。 ロック機構の構成を示す斜視図。 駆動部の構成を示す斜視図。 駆動部の正面図。 2次転写ローラ接離機構の概略構成図。 2次転写ローラを離間位置に位置させた状態を示す図。 引き出しユニットが引き出された状態の装置本体部後側の斜視図。 引き出しユニットが装置本体部にセットされた状態の装置本体部後側の斜視図。 セット検知センサ付近の拡大構成図。 ロック受け部材付近の拡大構成図。 ロック受け部材の斜視図。 2次転写駆動ユニットの配置位置を説明する図。 ロック受け部材を図19のA−A方向に切った図 本体後側板を示す斜視図。 ロック検知機構を示す斜視図。 制御系の要部構成の一例を示す機能ブロック図。 ロック解除状態からロック状態に遷移する際のセット検知機構、ロック検知機構などの状態を説明する図。 ロック解除からロック状態にするときの動作フロー図。 引き出しユニットをロックしたときの駆動部の正面図。 ロック状態からロック解除へ遷移するときの回転コロの移動について説明する図。 ロック解除→ロック→ロック解除を、ロックシャフトの(1/2)回転動作で行うようにした形態を示す図。 ロックしたときのロック受け部材とロック機構との引き出し方向の位置関係を説明する図。 ジャム発生時の動作フロー図。 前カバーの取っ手部周辺を示す拡大図。 前カバーを引き出しユニットから外して裏面から見た斜視図。 図33の取っ手部付近の拡大斜視図。 取っ手部周辺の分解斜視図。 メカロック機構を取り外した状態の前カバーの取っ手部周辺を裏面から見た斜視図。 ストッパの周辺の斜視図。 ストッパが引き出しユニット前側板に保持されている構成を示す図。 引き出しユニット前側板のストッパを保持している周辺を示す拡大斜視図。 メカロック機構によるロック解除動作の説明図。 メカロック機構によるロック動作の説明図。 フラッパ開閉検知センサの検知結果に基づく制御フロー。
まず、図1を参照して本発明の実施の形態に係る画像形成装置1について説明する。本実施の形態では、画像形成装置1はタンデム型のカラー複写機としている。
図1に示すように、画像形成装置1は、自動原稿搬送装置(以下、ADFという)10と、画像形成装置本体11とから構成されている。また、画像形成装置本体11は、給紙部3と、画像読取部4と、装置本体部5とから構成されている。
ADF10は、原稿トレイ20と、原稿給紙ローラ21と、原稿搬送ベルト22と、原稿排紙ローラ23と、原稿排紙トレイ24とを含んで構成されている。ADF10は、画像読取部4に対し、ヒンジなどの開閉機構(図示せず)を介して開閉自在に取付けられている。
原稿給紙ローラ21は、原稿トレイ20に載置された原稿(図示せず)束から1枚ずつ分離して、画像読取部4に向かって搬送する。原稿搬送ベルト22は、原稿給紙ローラ21によって分離された原稿を画像読取部4に搬送する。原稿排紙ローラ23は、原稿搬送ベルト22によって画像読取部4から排紙される原稿を、原稿トレイ20の下方の原稿排紙トレイ24に排紙する。
画像読取部4は、筐体40と、走査光学ユニット41と、コンタクトガラス42と、駆動手段(図示せず)とを含んで構成されている。
走査光学ユニット41は、筐体40の内部に設けられるとともに、LEDユニットを備えている。走査光学ユニット41は、LEDユニットから主走査方向に光を照射するとともに、駆動手段によって全照射領域内において副走査方向に走査される。これにより、走査光学ユニット41は、原稿の2次元カラー画像を読み取るようになっている。
コンタクトガラス42は、画像読取部4の筐体40の上部に設けられ、筐体40の上面部を構成している。駆動手段は、走査光学ユニット41に固定された不図示のワイヤと、このワイヤに橋架される複数の従動プーリ(不図示)および駆動プーリ(不図示)と、駆動プーリを回転させるモータとを備えている。
給紙部3は、給紙カセット30と、給紙手段31とを備えている。給紙カセット30は用紙サイズの異なる記録媒体としての用紙(図示せず)を収容する。給紙手段31は、給紙カセット30に収納された用紙を装置本体部5の主搬送路70まで搬送する。
また、装置本体部5の側面には、手差しトレイ32が装置本体部5に対して開閉可能に配設されており、装置本体部5に対して開いた状態でトレイ上面に紙束が手差しされる。手差しされた紙束における一番上の用紙は、手差しトレイ32の送出ローラによって主搬送路70に向けて送り出される。
主搬送路70には、レジストローラ対70aが配設されている。レジストローラ対70aは、主搬送路70内を搬送されてくる用紙をローラ間に挟み込んだ後、所定のタイミングで2次転写ニップに向けて送り込む。
装置本体部5は、露光ユニット51、タンデム画像形成装置50、中間転写ベルト54、中間転写ローラ55、2次転写装置52、定着ユニット53などを有している。また、主搬送路70、反転搬送路73、排紙路60などを有している。
図1に示すように、露光ユニット51は、タンデム画像形成装置50に隣接して配置されている。露光ユニット51は、各色に設けられた感光体ドラム74に露光を行うようになっている。
タンデム画像形成装置50は、中間転写ベルト54の上であって、中間転写ベルト54の回転方向に沿ってイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの画像形成手段75から構成されている。個々の画像形成手段75は、詳細な図示を省略するが、上記各色に設けられた感光体ドラム74の周りに帯電装置、現像装置、感光体クリーニング装置、除電装置などを備えている。そして、各感光体ドラム74とその周りに設けられる上記各装置がユニット化されて1つのプロセスカートリッジを構成している。
タンデム画像形成装置50では、画像読取部4によって読み取られて色別分解された画像情報に基づいて、各感光体ドラム74に色分けしてトナーにより形成された可視画像(トナー画像)を形成するようになっている。また、各感光体ドラム74に形成された可視画像は、各感光体ドラム74と中間転写ローラ55との間で中間転写ベルト54に転写されるようになっている。
一方、中間転写ベルト54を挟んでタンデム画像形成装置50の反対側には、2次転写装置52が設けられている。2次転写装置52は、転写部材としての2次転写ローラ521を有している。この2次転写ローラ521を中間転写ベルト54に押し当てることにより、2次転写ニップを形成している。この2次転写ニップには、中間転写ベルト54に形成されたトナー画像が、給紙部3から主搬送路70を介して搬送された用紙に転写されるように構成されている。
2次転写ニップでトナー画像が転写された用紙は、2つの支持ローラ57に張架された用紙搬送ベルト56により定着ユニット53へ送り込まれる。
定着ユニット53は、無端ベルトである定着ベルト58に加圧ローラ59を押し当てて構成している。そして、定着ユニット53は、加圧ローラ59により用紙に熱と圧力を加えることにより、用紙に転写されたトナー画像のトナーを溶融して、用紙にカラー画像として定着するようになっている。
このようにしてカラー画像が定着された用紙は、排紙搬送路としての排紙路60を経由して機外の排紙トレイ61上にスタックされる。
また、図1に示すように、反転搬送路73が、2次転写装置52および定着ユニット53の下側に設けられている。反転搬送路73は、用紙の両面に画像を形成するために、定着ユニット53から排出された用紙の表裏を反転させて再度、主搬送路70を介して2次転写装置52に供給するためのものである。
また、主搬送路70や反転搬送路73には、搬送経路に沿って複数の紙詰まり検知手段としての用紙検知センサが配置されている。なお、用紙検知センサの数や配置箇所は適宜設定される。各用紙検知センサが、それぞれ予め決められた時間内に用紙の通過を検知しないとき、用紙ジャムが発生したことを把握し、画像形成装置1の不図示の表示部などにジャムが発生したことを通知する。
また、本実施形態の画像形成装置1においては、図1で示した2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、排紙路60、反転搬送路73、を保持し、装置本体部5に対して引き出し自在に構成された引き出しユニット76を備えている。
図2は、画像形成装置1の斜視図である。
引き出しユニット76は、2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、反転搬送路73を保持するキャリア71を有している。また、キャリア71には、前カバー6が取り付けられている。また、キャリア71は、装置本体に設けられたレール72により装置本体部5に対して前後方向(図2中、矢印FR)に移動可能に支持されている。前カバー6に設けられた取っ手部6aをユーザが握って前カバー6を装置本体部5に対して前後方向(図2中、矢印FR)に移動することにより、引き出しユニット76を装置本体部5に対して引き出すことができる。また、本明細書中において、画像形成装置1の前側Fとは画像形成装置1の手前側を意味するとともに、後側Rとは画像形成装置1の奥側を意味する。
図3は、引き出しユニット76を引き出したときの模式図である。なお、この図3においては、キャリア71に保持される2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、反転搬送路73については、図示を省略している。また、以下に図示する引き出しユニット76においても、キャリア71に保持される2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、反転搬送路73については、適宜図示を省略する。
図3に示すように、引き出しユニット76には、電装基板120が配置されている。電装基板120には、CPUやROMなどを有している。ROMには、2次転写装置52の制御、定着ユニット53の制御、主搬送路70における用紙の搬送制御、反転搬送路73における用紙の搬送制御、ジャム検知制御などを行うための制御プログラムなどが記憶されている。本実施形態においては、図3に示すように、引き出しユニット76を引き出した状態でも、電装基板120と装置本体とを電線としての束線105を用いて繋げて、電気的な接続が維持されるようになっている。このように、引き出しユニット76に、キャリア71に保持される装置の制御を行う電装基板120を配置することで、接続に必要な束線はこの電装基板120と装置本体とを繋ぐ束線105ひとつだけでよく、束線経路の確保が容易である。
図4は、引き出しユニット76の斜視図である。
図4に示すように、前カバー6には、引き出しユニット76を装置本体に閉じたときも、装置から露出しているアウターカバー部602と、装置本体部5から引き出しユニット76を引き出したときに露出するインナーカバー部601とを備えている。このインナーカバー部601の上面には、用紙ジャムの発生箇所を報知するための報知手段としての、複数の引き出しユニットLED112a〜112cが設けられている。
引き出しユニット76に保持される2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、排紙路60、反転搬送路73においてジャムが検知されると、ジャムが発生した箇所に対応する引き出しユニットLED112a〜112cが発光する。本実施形態においては、図4に示したように、引き出しユニット76を装置本体から引き出したときも、束線105により電気的に接続されている。よって、ユーザーがジャム処理のために引き出しユニット76を引き出したときも、ジャムが発生した箇所に対応する引き出しユニットLED112a〜112cを点灯させておくことができる。各引き出しユニットLED112a〜112cは、ジャムが発生した箇所に対応する箇所に配置されている。例えば、第1の引き出しユニットLED112aは、引き出しユニット76の給紙部3から2次転写ニップまでの搬送路に詰まった用紙を除去するときに操作する不図示の操作部材と対応する位置設けられている。第2の引き出しユニットLED112bは、2次転写ニップから定着ユニット53までの搬送路に詰まった用紙を除去するときに操作する不図示の操作部材と対応する位置設けられている。第3の引き出しユニットLED112cは、定着ユニット53から排紙トレイ61まで排紙路60に詰まった用紙を除去するときに操作する不図示の操作部材と対応する位置設けられている。また、図示してないが、反転搬送路73内で詰まった用紙を除去するときに操作するアウターカバー部602の前面に設けられた不図示の操作部材に対応する箇所にも、引き出しユニットLEDが設けられている。
図5は、紙詰まり検知手段としての用紙検知センサの配置位置の一例を示す図である。図5に示すように、レジストローラ対70aを通過する用紙を検知する2次転写前用紙検知センサ201a、用紙搬送ベルト56を通過する用紙を検知する2次転写後用紙検知センサ201bを有している。また、定着ユニット53の前に配置され、定着ユニット53に搬送される用紙を検知する定着前用紙検知センサ201c、定着ユニット53の後に配置され、定着ユニット53を通過した用紙を検知する定着後用紙検知センサ201dも有している。
例えば、ジャム発生時に、2次転写前用紙検知センサ201aが用紙を検知している場合は、第1の引き出しユニットLED112aを点灯させる。また、ジャム発生時に、2次転写後用紙検知センサ201bや定着前用紙検知センサ201cが用紙を検知している場合は、第2の引き出しユニットLED112bを点灯させる。また、ジャム発生時に、定着後用紙検知センサ201dが用紙を検知している場合は、第3の引き出しユニットLED112cを点灯させる。
これにより、ユーザーは、点灯している引き出しユニットLEDから、ジャム処理を行うためには、どの操作部材を操作すればよいかを容易に把握することができ、的確なジャム処理を行うことができる。また、ユーザーがジャム紙を除去し、用紙検知センサが用紙を検知しなくなったら、対応する引き出しユニットLEDを消灯させる。そして、全ての引き出しユニットLEDが点灯していないことをユーザーが目視で確認したら、引き出しユニット76を装置本体に戻して、ジャム処理を終了する。これにより、ユーザーのジャム処理のし忘れを防止することもできる。
引き出しユニット76は、装置本体の引き出しユニット引き出し方向長さ以上に引き出せるようにするのが好ましい。かかる構成とすることで、引き出しユニット76に保持されている2次転写装置52、定着ユニット53、主搬送路70、排紙路60、反転搬送路73を、完全に装置本体から引き出すことができる。これにより、ジャム処理を容易に行うことができる。
これら報知手段としての引き出しユニットLED112a〜112cの配置に関しては、引出しユニット76を開放した状態で正面から視認しやすい箇所に設けることが望ましい。本実施形態においては、引き出しユニット76を装置本体から引き出したときに視認が容易と考えられる前カバー6のインナーカバー部601上面に設置した。
ジャムが発生して、用紙の搬送が停止したとき、引き出しユニット76の搬送路と引き出しユニット以外の搬送路との間で用紙が跨いで停止する場合がある。本実施形態においては、図5で示すように、給紙部3から引き出しユニットに搬送されるときに用紙が跨ぐ給紙パス跨ぎ部Aが存在する。また、手差しトレイ32から引き出しユニットに搬送されるときに用紙が跨ぐ手差しパス跨ぎ部Bも存在する。さらに、引き出しユニット76から排紙トレイ61へ排紙されるときに用紙が跨ぐ排紙パス跨ぎ部Cも存在する。
図6は、引き出しユニット76を引き出した時の画像形成装置1の概略構成図である。図6に示すように、引き出しユニット76を引き出したとき、給紙部3、手差しトレイ32、排紙トレイ61は、装置本体側に位置している。
ジャム処理時において、これら跨ぎ部のいずれかで、用紙が跨った状態で引き出しユニット76を引き出した場合、用紙の引き出しユニット側に位置する部分は、皺くちゃになりながら装置本体部側に寄っていく。また、用紙の装置本体部5または給紙部3側に位置する部分は、皺くちゃになりながら引き出しユニット76の引き出し方向へ寄っていく。そして、引き出しユニット76を完全に装置本体から引き出すと、用紙が引き裂かれてしまう所謂用紙の泣き別れが生じてしまう。装置本体部5から引き出された引き出しユニット76の装置本体部側に寄って引きちぎられた用紙は、引き出しユニット76の装置本体側の隙間などに複雑に入り込むなどして、用紙の取り出し作業が困難となる。同様に、装置本体部または給紙部の引き出し方向に寄って引きちぎられた用紙も装置本体部または給紙部の引き出し方向側の隙間などに複雑に入り込むなどして、用紙の取り出し作業が困難となる。このように、引き出しユニット76および装置本体部5や給紙部3の一方向に皺くちゃに寄って隙間などに複雑に入り込んだ用紙を無理やり取り出そうとすると、用紙が破れて、紙片が引き出しユニット76や装置本体部5(給紙部3)に残る場合があった。その結果、引き出しユニット76に設けられた搬送ローラや装置本体部や給紙部に設けられた搬送ローラなどに紙片が噛み込んで、搬送不良が生じるおそれがあった。また、引き出しユニット76などに設けられた用紙検知センサに紙片が留まると、良好なジャム検知を行うことができなくなるおそれがあった。
そこで、本実施形態においては、ジャム処理時において、上記跨ぎ部のいずれかで用紙が跨いだ状態のときは、引き出しユニット76を装置本体から引き出せなくし、跨いでいる用紙が除去されたら、引き出しユニット76を装置本体から引き出せるようにしている。
図5に示すように、本実施形態においては、給紙パス跨ぎ部Aの近傍に、給紙パス跨ぎ部Aでの用紙の跨ぎを検知する跨ぎ検知手段としての給紙搬送センサ207aが設けられている。また、手差しパス跨ぎ部Bの近傍に、手差しパス跨ぎ部Bでの用紙の跨ぎを検知する跨ぎ検知手段としての手差し給紙センサ207bも備えている。また、排紙パス跨ぎ部Cの近傍に排紙パス跨ぎ部Cでの用紙の跨ぎを検知する跨ぎ検知手段としての排紙センサ207cも備えている。給紙搬送センサ207a、手差し給紙センサ207bは装置本体部5に設置されており、排紙センサ207cは引き出しユニット76に設置されている。以下、上記用紙の跨ぎを検知する給紙搬送センサ207a、手差し給紙センサ207b、排紙センサ207cについて、区別しない場合は、総称して跨ぎセンサ207と呼ぶ。これら跨ぎセンサ207がジャムを検知した場合は、後述するロック機構により、引き出しユニット76を装置本体にロックする。
また、図5に示すように、装置本体部の右側カバー部材には、報知手段とのしての右上カバーLED208bが設けられている。また、給紙部3の右側カバー部材には、右下カバーLED208aが設けられている。これらカバーLED208a,208bも、ユーザーがジャム処理する際に、どこの箇所を操作するかを報知するためのものである。
図7(a)は、引き出しユニット76のキャリア71と前カバー6との分解斜視図であり、(b)は、前カバー6を引き出しユニット76のキャリア71に固定した斜視図である。
前カバー6は引き出しユニット前側板150にネジ締結されており、工具を使わずには外れない構成になっている。このように、本実施形態では、前カバー6を引き出しユニット76に固定することで、前カバー6を引き出すだけで、引き出しユニット76を引き出すことができる。これにより、引き出しユニット76を引き出す作業がワンアクションになり、図8に示すように、前カバー6を開閉して引き出しユニット76を引き出す構成に比べて、ジャム処理の作業効率を高めることができる。
図9は、前カバー6を取り外した引き出しユニット76の斜視図である。
図9は、装置本体部に引き出しユニットが収納されている状態を示している。
図9に示すように、引き出しユニット76の図中右側端部(主搬送路70側端部)には、束線105が配置されており、束線105は、コードガイド130に保持されている。束線105は、螺旋状にコードを巻いた所謂カールコードである。束線105をカールコードとすることで、束線105を引き出し方向に伸縮自在にできる。これにより、束線105を、伸縮しないものを用いた場合に比べて、束線105の撓みを抑制することができる。これにより、引き出しユニット76の引き出し方向から見たとき、引き出しユニット76から束線105がはみ出して撓むのを抑制することができ、束線105が装置本体内の部品に引っ掛かるのを抑制することができる。コードガイド130は、後述する装置本体部5の本体後側板501(図15参照)に取り付けられている。図9に示すように、装置本体部5に引き出しユニットが収納されている状態のとき、コードガイド130は、引き出しユニット76に収納されている。引き出しユニット76が、装置本体から引き出されると、コードガイド130は、引き出しユニット後側板151から相対的に束線105とともに引き出しユニット76から引き出される。これにより、引き出しユニット76から相対的に引き出された束線105は、コードガイド130にガイドされ、撓むのを防止することができる(図15参照)。
引き出しユニット前側板150と後側板151とには、ロックシャフト703が回転自在に支持されている。ロックシャフト703の後側端部には、ロック手段としてのロック機構160が設けられている。
図10は、ロック機構160の構成を示す斜視図である。
図10に示すように、ロックシャフト703の後側端部は、引き出しユニット後側板151から突出しており、その端部に、ロック機構160が取り付けられている。ロック機構160は、ロックシャフト703に固定された角柱形状の嵌合部材163を有している。また、ロック機構160には、ロックシャフト703の軸方向と直交する方向に貫通するように嵌合部材163に固定されたコロ軸161を有している。このコロ軸161の両端部付近には、コロ軸161に対して回動可能に取り付けられた回転コロ162を有している。
また、図10に示すように、ロックシャフト703は、焼結軸受721を介して、引き出しユニット後側板151に取り付けられている。また、引き出しユニット後側板151の前側面に接触するように、Eリング722がロックシャフト703に設けられた溝に固定されている。
また、先の図9に示すように、引き出しユニット前側板150には、ロックシャフト703を介して、ロック機構160を回転駆動させる駆動部700が設けられている。
図11は、駆動部700の構成を示す斜視図である。
図11に示すように、駆動部700は、駆動モータ701を備えている。駆動モータ701は、モータ軸が、引き出しユニット前側板150と平行となるように引き出しユニット前側板150に固定されている。このように駆動モータ701を固定することで、駆動モータ701のモータ軸を引き出しユニット前側板150に対して直交するように固定した場合に比べて、引き出しユニット76が、引き出し方向に大型化するのを抑制することができる。
駆動モータ701のモータ軸には、ウォームギヤ704のネジ歯車704aが固定されている。このネジ歯車704aと噛み合うウォームギヤ704のハス歯歯車704bから、複数のアイドラギヤからなるギヤ列705を経て、ロックシャフト703に固定された従動ギヤ706に駆動モータ701の駆動力が伝達され、ロックシャフト703が回転駆動する。
図12は、駆動部700の正面図である。
図12に示すように、ウォームギヤ704、ギヤ列705を構成する複数のアイドラギヤ、ロックシャフト703に固定された従動ギヤ706は、ケース702に収納されている。
ロックシャフト703の前側端部には、後述する2次転写ローラ521を中間転写ベルト54に対して接離させる接離機構に駆動を伝達するリンク機構710が接続されている。
リンク機構710は、出力リンク部材711、連結リンク部材712、入力リンク部材713を備えている。出力リンク部材711の一端は、ロックシャフト703に固定されており、他端に出力突起部711aを備えている。ロックシャフト703の前側端部は、断面D字形状をしており、出力リンク部材711の一端にD字形状の嵌合孔を形成し、ロックシャフト703の前側端部に嵌め込む。出力リンク部材711がロックシャフト703から抜け出さないようにEリング714をロックシャフト703に取り付ける。これにより、出力リンク部材711が、ロックシャフト703に固定される。
出力リンク部材711の出力突起部711aには、連結リンク部材712の一端が回動可能に取り付けられている。連結リンク部材712の他端には、長穴712aが形成されており、この長穴712aに入力リンク部材713の一端に設けられた入力突起部713aが嵌合している。また、後述する接離機構に駆動力を入力する入力軸361の端部も、断面D字形状となっており、入力リンク部材713の他端に形成されたD字形状の嵌合孔を入力軸361の一端に嵌め込んでいる。そして、Eリング714を入力軸361に取り付けて、入力リンク部材713が入力軸361から抜け出さないようにしている。
ロックシャフト703から入力軸361への駆動伝達にリンク機構710を用いることで、各リンク部材として、板材を用いることができ、ギヤにより駆動伝達する場合に比べて、引き出しユニット76を引き出し方向に大型化するのを抑制することができる。
ここで、2次転写ローラ521を中間転写ベルト54に対して接離させる接離機構について説明する。接離機構は、2次転写ローラの軸方向両端(前側と後側)に設けられており、同じ構成を有している。
図13は、2次転写ローラ521の軸方向一端側に設けられる接離機構の概略構成図である。
2次転写ローラ521は、保持部材354に回転自在に支持されている。保持部材354は、2次転写装置のフレーム350に取り付けられた支持軸359に回転自在に支持されている。保持部材354の支持軸359側と2次転写ローラ521を挟んで反対側の端部には、バネ受け354aが設けられている。このバネ受け354aにスプリング351の一端が取り付けらており、保持部材354は、このスプリング351により図中上方(中間転写ベルト54側)に付勢されている。また、保持部材354の支持軸359側と2次転写ローラ521を挟んで反対側には、長穴354cが設けられており、この長穴354cに上述の入力軸361が貫通している。この入力軸361には、解除カム362が取り付けられている。保持部材354には、解除カム362が突き当たる突き当て部354bが設けられている。
図13に示すように、解除カム362が、突き当て部354bから離間している状態のときは、2次転写ローラ521は、スプリング351の付勢力により所定の圧力で中間転写ベルト54に当接している。引き出しユニット76を引き出すときは、入力軸361が回動せしめられ、解除カム362が図中時計回りに回動する。すると、解除カム362が、突き当て部354bに突き当たる。さらに入力軸361が回動すると、解除カム362により保持部材354が、図14に示すように、スプリング351の付勢力に抗して支持軸359を支点にして図中時計回りに回動せしめられる。これにより、2次転写ローラ521が、中間転写ベルト54から離間する。すなわち、本実施形態においては、保持部材354、スプリング351、解除カム362などにより、2次転写ローラ521を中間転写ベルト54に対して接離する接離機構を構成している。
なお、本実施形態においては、2次転写ローラ521は、図13に示す加圧位置から図14に示す退避位置まで、約5〜7mm移動する構成をとっている。
図15は、引き出しユニット76が引き出された状態の装置本体部後側の斜視図であり、図16は、引き出しユニット76が装置本体部5にセットされた状態の装置本体部後側の斜視図である。
装置本体部5の本体後側板501の図中左側端部付近には、引き出しユニット76の図中左側端部に設けられた位置決めピン152が挿入される位置決め穴502が設けられている。位置決めピン152は、位置決め穴502に嵌合する嵌合部152b、嵌合部152bを位置決め穴に案内するための先細り形状の案内部152aを備えている。また、後述するロック機構160により引き出しユニットが装置本体部5にロックされたとき、本体後側板501に押し当たる嵌合部152bよりも大径の座面部152cを有している。
また、本体後側板501には、引き出しユニット76が装置本体部5にセットされたことを検知するためのセット検知センサ172が設けられている。引き出しユニット後側板151には、セット検知センサ172により検知される被セット検知部としてのフィラー171が設けられている。すなわち、本実施形態においては、セット検知センサ172、フィラー171などで、引き出しユニット76の装置本体部5のセットを検知するセット検知手段としてのセット検知機構を構成している。
図17は、セット検知センサ172付近の拡大構成図である。
図17に示すように、セット検知センサ172としては、フォトインタラプタ(透過型光学センサ)を用いている。そして、引き出しユニット76が装置本体部5にセットされると、引き出しユニット後側板151に設けられたセット検知用フィラー171が、セット検知センサ172の受光部172bと発光部172aの間に入り込み、発光部172aの光を遮る。これにより、受光部172bが発光部172aからの光を検知しなくなり、引き出しユニット76が、装置本体部5にセットされたことを検知することができる。
また、先の図15、図16に示すように、引き出しユニット76が装置本体部5にロックされているとき、上述したロック機構160の回転コロ162が押し当たるロック受け部材180が設けられている。
図18は、ロック受け部材180付近の拡大構成図であり、図19は、ロック受け部材180の斜視図である。
ロック受け部材180には、ロック機構160が挿入されるロック用貫通孔184が設けられている。ロック用貫通孔184の上部には、2次転写ローラ521の軸に固定された継手部材353bが、挿入される2次転写用貫通孔185が設けられている。図19に示すように、ロック受け部材180の2次転写用貫通孔185およびロック用貫通孔184は、筒状形状をしている。
引き出しユニット76が装置本体部5にセットされると、上記継手部材353bが上記2次転写用貫通孔185を貫通して、図20に示す2次転写駆動ユニット800の不図示の継手部材に組み付けられる。これにより、2次転写モータの駆動力により、2次転写ローラ521が回転駆動する。
図18に示すように、ロック用貫通孔184の内周面には、ロック機構160の回転コロ162が接触して引き出しユニット76を装置本体部5にロックするためのロック受け部としてのロック受け面182a,182bが形成されている。また、各ロック受け面182a,182bの図中時計回り方向側端部には、ロック機構160の回転コロ162をロック受け面182a,182bに案内するための案内面183a,183bがそれぞれ接続されている。
図21は、ロック受け部材を図19のA−A方向に切った図であり、(a)は、ロック受け部材180を横側から見た断面図であり、(b)は、ロック受け部材の断面斜視図である。
図21に示すように、各案内面183a,183bは、ロック受け面182a,182bから離れるに連れて、引き出しユニット側(前側)へ傾斜したテーパ面となっている。
また、先の図18に示すように、各案内面183a,183bの図中時計回り側端部側には、ロック機構160の回転コロ162が挿入されるための切り欠き181a,181bが形成されている。
また、ロック受け面182a,182bの図中反時計回り側端部にも、前側へ傾斜した傾斜面186a,186bが形成されている。
図22に示すように、ロック受け部材180の筒状形状の2次転写用貫通孔185およびロック用貫通孔184は、本体後側板501よりも引き出しユニット76側に突出している。このように、ロック受け部材180を、本体後側板501の引き出しユニット側と反対側の面から突出させないようにしている。先の図20に示すように、2次転写駆動ユニット800が、ロック受け部材180と対向するように、本体後側板501の後面にネジ801によりネジ止めされている。ロック受け部材180が、本体後側板501の引き出しユニット側と反対側の面から突出させた場合、2次転写駆動ユニット800を、ロック受け部材180の突出分、本体後側板501の後ろ面から離して設けなければならない。その結果、装置が引き出し方向に大型化するおそれがある。
本体後側板501は、感光体などを備えたプロセスカートリッジ、中間転写ベルト54などを備えた転写ユニット、定着ユニットや2次転写装置などを収納した引き出しユニット76などを装置本体部5内で位置決めするための部材である。このため、本体後側板501は、画像読取部4の筐体40(図1参照)の後側側面に固定している。このように、本体後側板501を画像読取部4の筐体40(図1参照)の後側側面に固定することで、装置本体部5内で、本体後側板501は、引き出し方向に傾かずに固定することができる。これにより、プロセスカートリッジ、転写ユニット、引き出しユニット76などを装置本体部5内で精度良く位置決めすることができる。一般的に、画像読取部4前後方向長さは、この画像形成装置が、画像形成可能な画像の幅方向長さより長い。一方、引き出しユニット76などの前後方向長さは、画像形成可能な画像の幅方向長さよりも多少長いくらいである。よって、引き出しユニット76を装置本体部5に装着したとき、引き出しユニット後側板151と、本体後側板501との間には、ある程度の隙間を有する。よって、ロック受け部材180を、本体後側板501の引き出しユニット側(前側)に突出させても、引き出しユニット後側板151が邪魔になることがない。よって、ロック受け部材180を、本体後側板501の引き出しユニット側に突出させることで、装置が引き出し方向に大型化するのを抑制することができる。
次に、引き出しユニット76がロック状態か、ロック解除状態かを検知するロック検知手段としてのロック検知機構について説明する。
図23は、ロック検知機構を示す斜視図である。
図23に示すように、ロック検知機構は、ロックシャフト703に取り付けられ、一部が欠けた円盤形状のロック検知用フィラー192と、フォトインタラプタ(透過型光学センサ)のロック検知センサ191とを有している。ロック検知用フィラー192が、ロック検知センサ191の受光部191bと発光部191aの間に入り込み、発光部191aの光を遮る。これにより、受光部191bが発光部191aからの光を検知しなくなり、受光部191bからの信号が「OFF:遮蔽状態」となる。一方、ロック検知用フィラー192が、発光部191aと受光部191bとの間にないときは、受光部191bは、発光部191aからの光を受光する。これにより、受光部191bからの信号が「ON:非遮蔽状態」となる。この受光部191aからのON/OFF信号に基づいて、制御部121(図24参照)は、引き出しユニット76がロック状態か、ロック解除状態かを把握する。
図24は、本実施形態の制御系の要部構成の一例を示す機能ブロック図である。
図24に示すように、制御手段としての制御部121には、駆動モータ701、用紙検知センサ201a〜201d、引き出しLED112a〜112cなどが接続されている。また、跨ぎ検知センサ207a〜207c、ロック検知センサ191、セット検知センサ172、右カバーLED208a,208bなどが接続されている。制御部121は、例えば予め組み込まれた制御プログラムが実行されることにより、駆動モータ701を制御して、引き出しユニット76のロックを制御したり、引き出しLED112a〜112cや右カバーLED208a,208bを点灯させたりする。
次に、引き出しユニット76のロック動作につい説明する。
図25は、ロック解除状態からロック状態に遷移する際のセット検知機構、ロック検知機構などの状態を説明する図であり、図26は、ロック解除からロック状態にするときの動作フロー図である。
図25(a)に示すように、引き出しユニット76のロックが解除されて、引き出し可能状態のとき(S1)、ロック機構160の回転コロ162が、ロック受け部材180の切り欠き181a,181bに対応する箇所にある。また、ロック解除状態のとき、ロック検知機構のロック検知用フィラー192が、丁度、ロック検知センサ191の受光部191bと発光部191aとの対向部から抜けたところに位置している。よって、このとき、ロック検知センサの受光部191bは、発光部191aの光を検知しており、「ON:非遮蔽状態」となっている。また、このとき、2次転写ローラ521は、中間転写ベルト54から離間した離間位置に位置しており、リンク機構710は、先の図12のような状態となっている。
この状態から、引き出しユニット76を装置本体部5にセットしていくと(S2)、ロック機構160が、ロック受け部材180のロック用貫通孔184に挿入されていく。そして、回転コロ162が、案内面183a,183bの引き出しユニット側端部よりも後側まで移動すると、セット検知用フィラー171が、セット検知センサ172の受光部172bと発光部172aの間に入り込み、発光部172aの光を遮る。これにより、セット検知部が、引き出しユニット76のセットを検知し(S3)、先の図11に示した駆動モータ701の駆動を開始し(S4)、ロックシャフト703を回転させる。
ロックシャフト703が回転すると、図25(b)に示すように、ロック機構160の回転コロ162が案内面183a,183bに接触し、案内面183a,183bに案内されながら、後側のロック受け面182a,182bへ移動する。このように、回転コロ162が、案内面183a,183bに案内されながら、後側へ移動することで、ロックシャフト703が、後側へ引き込まれる。先の図10に示したように、引き出しユニット後側板151の前側面に接触するように、ロックシャフト703の溝にEリング722が固定されている。よって、ロックシャフト703が後側に移動しようとすると、Eリング722により引き出しユニット後側板151が後側押され、引き出しユニット76が装置本体部5へ引き込まれる。
また、ロックシャフト703、リンク機構710を介して、上述した接離機構が駆動して、2次転写ローラ521が離間位置から、接触位置へ移動する。
回転コロ162は、コロ軸161に回転自在に取り付けられているので、回転コロ162が回転しながら、案内面183a,183bを移動する。これにより、案内面183a,183bとの摩擦抵抗の増加を抑制することができ、スムーズに引き出しユニットを後側に引きこむことができる。
本実施形態においては、ロック機構160による引き込みが開始されてから、位置決めピン152が、位置決め穴502に嵌合して位置決めが行われる構成としている。引き込みが開始される(セット検知用フィラー171をセット検知センサ172が検知する)前に、位置決めピン152の嵌合部152bが位置決め穴502に嵌合する構成の場合、手動で引き出しユニット76を押し入れているときに、嵌合部152bが位置決め穴502に嵌合する。その結果、手動で押し入れている途中で押し入れる際の抵抗が増加する。その結果、ユーザーが上記引き込み開始位置まで押し入れたと勘違いして、引き出しユニットの押し入れを止めてしまうおそれがある。
一方、本実施形態においては、ロック機構160による引き込みが開始されてから、位置決めピン152が、位置決め穴502に嵌合して位置決めが行われる構成としている。よって、ロック機構160による引き込み開始位置(セット検知用フィラー171をセット検知センサ172が検知する位置)へ引き出しユニット76を押し入れるまで、押し入れ抵抗が急激に増加するのを抑制することができる。これにより、確実に、ロック機構160による引き込み開始位置まで、手動で引き出しユニットを押し入れさせることができる。
また、引き出しユニット76と、装置本体部とにコネクタを設けて、引き出しユニットを装置本体にセットしたら、引き出しユニットのコネクタが装置本体のコネクタに嵌合して通電する構成にした場合、コネクタ同士が嵌合してからでないと駆動モータ701を駆動することができない。コネクタ同士が嵌合する際、引き出しユニットの押し入れ抵抗が増加する。よって、ユーザーが上記引き込み開始位置まで押し入れたと勘違いして、引き出しユニットの押し入れを止めてしまうおそれがある。
しかし、本実施形態においては、束線105により引き出しユニット76を引き出した状態でも、引き出しユニット76は、通電状態であり、駆動モータ701を駆動させることができる。よって、引き出しユニットのコネクタが装置本体のコネクタに嵌合して通電する構成にした場合に比べて、引き出しユニットを引き込み開始位置まで確実に手動で押し入れさせることができる。
位置決めピン152が、位置決め穴502に嵌合した後も、案内面183a,183bにより引き出しユニット76は、後側に引き込まれ、引き出しユニット後側板151に設けられた位置決めピン152の座面部152cなどが、本体後側板501に突き当たる。そして、図25(c)に示すように、ロック機構160の回転コロ162が、ロック受け面182a,182bに到達すると、ロック検知センサの受光部191bと発光部191aとの間にロック検知用フィラー192が入り込み、「OFF:遮蔽状態」となる。これにより、ロック検知機構により、引き出しユニット76が装置本体部5にロックされたことが検知され(S5)、駆動モータ701の駆動が停止される(S6)。また、このとき、2次転写ローラが、所定の圧力で中間転写ベルト54に当接する。このときのリンク機構710は、図27に示す状態となっている。
本実施形態においては、引き出しユニット後側板151に設けられた位置決めピン152の座面部152cなどが、本体後側板501に突き当たってから、0〜1mm引き出しユニット76を後側に引きこんで、引き出しユニット76が装置本体にロックされる。これにより、引き出しユニット76が、前後方向にガタなく装置本体部5にロックすることができる。その結果、画像形成時の振動などにより、画像が乱れたりするのを抑制することができる。なお、水平方向に長い引き出しユニット後側板151や、本体後側板501などが撓んだり、引き出しユニット76の本体後側板501に突き当たる部材のうち樹脂で形成されたものが弾性変形したりすることで、位置決めピン152の座面部152cなどが、本体後側板501に突き当たってから、0〜1mm引き出しユニット76を後側に引きこむことができる。
後述するように、ジャムなどが発生し、引き出しユニット76を引き出す必要性が生じたときは、駆動モータ701を回転させ、ロック機構160を図中反時計回りに回動させる。すると、回転コロ162が、ロック受け面182a,182bから傾斜面186a,186bへ移動する。そして、図25(d)に示すように、ロック受け面182aに当接していた回転コロ162が、切り欠き181aの位置へ到達し、ロック受け面182bに当接していた回転コロ162が、切り欠き181bの位置へ到達すると、ロック検知用フィラー192がロック検知センサの受光部191bと発光部191aとの間に存在しなくなる。これにより、「OFF:遮蔽状態」から「ON:非遮蔽状態」に切り替わり、ロック検知機構により、引き出しユニット76のロックが解除されたことを検知することができる。
また、先の図27に示した状態から、ロックシャフト703が、図27の時計回りに回動すると、入力軸361が図27の反時計回りに少し回動した後、入力軸361の回動方向が図27の時計回り方向に切り替わる。これにより、2次転写ローラ521が中間転写ベルト54に近接する方向から離間する方向に切り替わる。そして、ロックが解除されると、リンク機構710は、先の図12に示した状態となり、2次転写ローラ521が中間転写ベルト54から離間した位置に到達する。
このように、本実施形態においては、自動で引き出しユニットのロックおよびロック解除することができる。よって、レバーなどを引き出しユニットに設けて、手動で引き出しユニットのロックおよびロック解除する場合に比べて、ジャム処理作業を簡素化することができる。これにより、ジャム処理作業の効率化を図ることができる。
また、2次転写ローラ521の中間転写ベルト54に対する接離が、引き出しユニット76のロック動作に連動して行われる。これにより、引き出しユニット76が引き出し可能な状態のときは、必ず、2次転写ローラ521を中間転写ベルト54から離間させた状態にすることができる。よって、引き出しユニット76を装置本体から引き出すときに、2次転写ローラ521が中間転写ベルト54と擦れるのを防止することができ、2次転写ローラ521の表面や中間転写ベルト54表面に傷が発生するのを抑制することができる。また、2次転写ローラ521の中間転写ベルト54への当接し忘れが生じることがない。
また、駆動モータ701の駆動により自動で引き出しユニット76のロック解除が行われるので、ロックを解除する作業が不要となる。これにより、手動でロックを解除する構成に比べて、引き出しユニット76の引き出し作業を容易に行うことができる。
また、本実施形態においては、先の図2に示したように、前カバー6を引き出しユニット76に固定して、前カバー6が引き出しユニット76ともに、引き出されるように構成している。かかる構成において、引き出しユニット76のロックおよびロック解除を手動で行う構成とした場合、操作部を、装置から露出した箇所に設ける必要がある。そのため、装置の見栄えが悪くなるという不具合が生じる。そこで、例えば、取っ手部6aに引き出しユニットのロック解除を行うための操作部を設けることも考える。具体的には、ユーザーが取っ手部6aを握ると、操作部が押されて、ロック解除が成されるような構成である。しかしながら、本実施形態においては、上述したように、位置決めピン152の座面部152cなどが、本体後側板501に突き当たってから、0〜1mm引き出しユニット76を後側に引きこんでロックしている。このため、回転コロ162を、ロック受け面182a,182bから移動させて、ロック解除させたり、案内面183a,183bを移動させて、ロックさせたりするときに、大きな力が必要となってくる。このように、強固に装置本体部5にロックされる引き出しユニット76を、ユーザーの操作部の操作で容易にロックおよびロック解除できる構成とするには、操作部の操作量を多くする必要がある。よって、取っ手部6aを握るときの操作量で、強固に装置本体部5にロックされる引き出しユニット76のロックおよびロック解除するような構成とした場合、操作にかなり大きな力が必要となり、操作部を容易に動かすことができない。
これに対し、本実施形態においては、引き出しユニットのロックおよびロック解除を自動で行うことで、装置の見栄えを損なうのを防止することができる。
また、ロックシャフト703が容易に回転する構成であると、引き出しユニット76を装着するときに、ロックシャフト703が回転するおそれがある。引き出しユニット76を装着するときに、ロックシャフト703が回転すると、ロック機構160の回転コロ162が切り欠き181a,181bに挿入されずに、案内面183a,183bなどに突き当り、引き出しユニット76が装着できなくなるおそれがある。また、引き出しユニット76が装置本体部5に装着されているときに、振動などによりロックシャフト703が回転し、引き出しユニットのロックが解除されるおそれもある。そのため、本実施形態においては、駆動モータ701からロックシャフト703への駆動伝達に減速比が大きく高トルクのウォームギヤ704を用いた。ウォームギヤ704を用いることで、ロックシャフト703が容易に回転できないようにすることができる。これにより、引き出しユニット76が装置本体に装着できなかったり、振動などによりロックが外れたりする不具合を防止することができる。
また、本実施形態においては、図17に示すように、セット検知センサ172を、ロック受け部材180の近傍に配置している。ロック受け部材180から離れた位置にセット検知センサ172を配置した場合、次の不具合が生じる。すなわち、引き出しユニット後側板151の変形や、本体後側板501の変形の影響を大きく受け、回転コロ162が案内面183a,183bよりも後側に位置する前にセット検知センサ172がフィラー171を検知するおそれがあるという不具合である。
一方、本実施形態のように、セット検知センサ172を、ロック受け部材180の近傍に配置することで、引き出しユニット後側板151の変形や、本体後側板501の変形の影響を抑えることができる。これにより、回転コロ162が案内面183a,183bよりも後側に位置する前にセット検知センサ172がフィラー171を検知してしまう不具合を抑制することができる。
また、本実施形態においては、ロックを解除するとき、各回転コロ162は、ロック受け面182a,182bから傾斜面186a,186bへ案内されて、切り欠き181a,181bへ移動する。このように、傾斜面186a,186bを設けることで、トルクが急激に変化するのを抑制することができ、駆動モータ701などに負荷がかかるのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、図28に示すように、ロック解除→ロック→ロック解除を、ロックシャフト703の1回転動作で行っている。これは、先の図12、図27を用いて説明したように、リンク機構710を用い、ロックシャフト703の1回転動作において入力軸361の回転方向を切り替えて、2次転写ローラ521を中間転写ベルト54に対して接離させているからである。よって、引き出しユニット76のロックと、2次転写ローラ521の接離とをそれぞれ別に行う場合は、図29に示す構成としてもよい。
図29に示す構成は、図に示すように、ロック解除→ロック→ロック解除を、ロックシャフト703の(1/2)回転動作で行うようにしたものである。このため、ロック検知機構のロック検知用フィラー192を扇形状にして、ロックシャフト703の円周方向に2箇所、180°の間隔を開けて設けた構成にしている。かかる構成とすることで、ロック受け面182aに当接していた回転コロ162が、切り欠き181bに到達した段階で、ロック検知センサ191が、「OFF:遮蔽状態」から、「ON:非遮蔽状態」に切り替わり、ロックが解除されたことが検知される。かかる構成とすることで、ロック状態からロック解除状態に遷移するまでの時間を短縮することができる。
また、本実施形態においては、図30に示すように、引き出しユニット76をロックした状態において、ロック機構160の後側端部は、本体後側板501の後側の面よりも距離Dだけ、前側に位置している。このように、装置本体にロックされたとき、ロック機構160が、本体後側板501の後面から突出しないようになっている。よって、先の図20に示したロック受け部材180に対向して設けられる2次転写駆動ユニット800を、本体後側板501の後面に接触させて設けることができる。これにより、画像形成装置の前後方向の小型化を図ることができる。
図31は、ジャム発生時の動作フロー図である。
画像形成動作が行われているとき、引き出しユニット76は、装置本体部5にロックされている(S11)。
主搬送路70や反転搬送路73などの搬送経路に沿って配置された複数の用紙検知センサにより用紙ジャムが発生したことを検知したら(S12)、各搬送ローラの駆動を停止する。次に、制御部121は、跨ぎ検知センサである給紙搬送センサ207aが用紙を検知していないかチェックする(S13)。
給紙搬送センサ207aが、用紙を検知しているとき(S13のNo)は、先の図5に示した給紙パス跨ぎ部Aに用紙が存在する。よって、このときは、給紙部3の右側カバー部材に設けられた右下カバーLED208aを点灯させるとともに、不図示の操作表示部に給紙パス跨ぎ部Aに用紙が存在する旨や、ジャム処理作業箇所、ジャム処理方法などを表示して、ユーザーに報知する(S15)。ユーザーは、不図示の操作表示部および点灯した右下カバーLED208aを目視で確認し、給紙部3の右側カバー部材を開けて、給紙パス跨ぎ部Aの用紙を除去する。そして、ユーザーのジャム処理が終了し、給紙搬送センサ207aが用紙を検知しなくなったら(S16のYes)、右下カバーLED208aを消灯させるとともに、操作表示部の表示を消す。
制御部121は、給紙搬送センサ207aが、用紙を検知していないとき(S13のNo)は、手差し給紙センサ207bが用紙を検知しているか否かをチェックする(S17)。手差し給紙センサ207bが用紙を検知しているとき(S17のNo)は、先の図5に示した手差しパス跨ぎ部Bに用紙が存在する。よって、このときは、装置本体部5の右側カバー部材に設けられた右上カバーLED208bを点灯させる。また、不図示の操作表示部に手差しパス跨ぎ部Bに用紙が存在する旨や、ジャム処理作業箇所、ジャム処理方法などを表示する(S19)。ユーザーは、不図示の操作表示部内容に従うとともに、右下カバーLED208aの点灯を目視で確認し、手差しパス跨ぎ部Bに跨いだ用紙を除去する。手差しパス跨ぎ部Bに用紙が跨っている場合は、用紙の後端が、手差しトレイ32上にある状態である。よって、ユーザーは、手差しトレイ上にある用紙後端をつかんで、引き抜くことで、ジャム処理を行うことができる。手差しパス跨ぎ部Bの用紙を除去して、手差し給紙センサ207bが用紙を検知しなくなったら(S20のYes)、右上カバーLED208bを消灯させるとともに、操作表示部の表示を消す。
給紙搬送センサ207aおよび手差し給紙センサ207bが、用紙を検知していないとき(S13のYes,S17のYes)は、排紙センサ207cが用紙を検知しているか否かをチェックする(S21)。排紙センサ207cが用紙を検知しているとき(S21のNo)は、先の図5に示した排紙パス跨ぎ部Cに用紙が存在する。よって、このときは、不図示の操作表示部に排紙パス跨ぎ部Cに用紙が存在する旨や、ジャム処理作業箇所、ジャム処理方法などを表示して、ユーザーに報知する(S22)ユーザーは、不図示の操作表示部の指示に従って、排紙パス跨ぎ部Cにある用紙を除去する。排紙パス跨ぎ部Cに用紙が跨っている場合は、用紙の先端が、排紙トレイ61上にある状態である。よって、ユーザーは、排紙トレイ上にある用紙先端をつかんで、引き抜くことで、ジャム処理を行うことができる。排紙パス跨ぎ部Cの用紙を除去して、排紙センサ207cが用紙を検知しなくなったら(S23のYes)、操作表示部の表示を消す。また、装置本体部5の左側カバー部材にLEDを設け、排紙センサ207cが用紙を検知しているときに、点灯させて排紙パス跨ぎ部Cの用紙を除去する際の作業箇所を表示するようにしてもよい。
給紙搬送センサ207a、手差し給紙センサ207bおよび排紙センサ207cいずれも用紙を検知していないとき(S13のYes,S17のYes,S21Yes)は、引き出しユニット76の搬送路に沿って配置された複数の用紙検知センサのいずれかが用紙を検知しているか否かをチェックする(S24)。引き出しユニットの用紙検知センサが、用紙を検知していない場合(S24のYes)は、ジャム処理を終了する(S25)。
一方、引き出しユニットの用紙検知センサが、用紙を検知している場合(S24のNo)は、引き出しユニット76のロック解除動作が実行される。すなわち、上述したように、駆動モータ701を駆動して、ロック受け面182a,182bに当接していた回転コロ162を、切り欠き181a,181bの位置まで移動させる。そして、回転コロ162が切り欠き181a,181bの位置に到達し、ロック検知センサ191が、「OFF:遮蔽状態」から、「ON:非遮蔽状態」に切り替わり、ロックが解除されたことを検知(S27)したら、駆動モータ701を停止し(S28)、引き出しユニット76引き出し可能状態にする(S29)。
次に、引き出しユニット76の搬送路に配置された用紙検知センサの検知結果に基づいて、先の図4に示した引き出しユニットLED112a〜112cを点灯させる(S30)。また、不図示の操作表示部に、ジャム処理作業箇所、ジャム処理方法などを表示して、ユーザーに報知する(S31)。例えば、セット検知センサ172が、引き出しユニット76のセットを検知しているときは、操作表示部に引き出しユニット76を引き出すように指示する旨を表示する。また、前カバー6の取っ手部6aの上部にLEDを設けて、LEDを点灯させて、ユーザーに作業箇所を表示するようにしてもよい。ユーザーが、引き出しユニット76を引き出して、セット検知センサ172が、引き出しユニット76のセットを検知しなくなったら、操作表示部に、引き出しユニット内の用紙を除去する手順を表示する。
ユーザーが操作表示部の指示や、引き出しユニットLED112a〜112cの点灯表示に基づいて、引き出しユニット76搬送路内の用紙を除去して、引き出しユニット76の搬送路に配置された複数の用紙検知センサいずれも用紙を検知しなくなったら、操作表示部に、引き出しユニット76を閉める旨を表示する。そして、先の図26に示したロック動作フローを実施し(S33)、引き出しユニット76をロックしてジャム処理が終了する(S34)。
このように、本実施形態においては、給紙搬送センサ207a、手差し給紙センサ207bおよび排紙センサ207cいずれかが用紙を検知しているときは、引き出しユニット76は、ロック状態となっている。よって、給紙パス跨ぎ部A、手差しパス跨ぎ部B、排紙パス跨ぎ部Cのいずれかに用紙が存在する状態で、引き出しユニット76が引き出されることがない。これにより、用紙の泣き別れが生じるのを防止することができる。さらに、本実施形態においては、引き出しユニット76内の搬送路内に用紙が詰まっているときのみ、引き出しユニット76のロックが解除され、引き出し可能となる。これにより、引き出しユニット76が、無闇に引き出され、引き出しユニット76内の部品が傷付いたりするのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、操作表示部や、LEDにより、用紙ジャム処理の作業箇所を表示することで、適切にジャム処理作業を行わせることができる。これにより、ユーザーがロック状態の引き出しユニット76を、引き出そうとするのを抑制することができる。
また、上述では、前カバー6が引き出しユニット76に取り付けられ、前カバー6と一体で引き出しユニット76が引き出される構成の画像形成装置に本発明を適用した実施形態について説明した。しかし、先の図8に示した前カバー6と引き出しユニット76とが別体で、前カバー6を開いてから、引き出しユニット76が引き出される構成の画像形成装置にも、本発明を適用することができる。かかる図8に示した構成においても、給紙パス跨ぎ部A、手差しパス跨ぎ部B、排紙パス跨ぎ部Cのいずれかに用紙が存在するときは、引き出しユニットを自動的にロックして、引き出されないようにすることで、用紙の泣き別れが生じるのを防止することができる。
また、前カバー6のうち、引き出しユニット76をカバーする部分のみを、引き出しユニット76に取り付けて、その部分のみ引き出しユニット76と一体で引き出される構成としてもよい。
図32は、前カバー6の取っ手部6a周辺を示す拡大図であり、図33は、前カバー6を引き出しユニット76から外して裏面から見た斜視図である。
図32、図33に示すように、前カバー6のアウターカバー部602には、ユーザーが手を突っ込むための開口部603を備えた取っ手部6aが設けられている。この取っ手部6aの開口部603には、フラッパ303が回動自在に取り付けられている。
図34は、図33の取っ手部6a付近の拡大斜視図であり、図35は、取っ手部6a周辺の分解斜視図であり、図36は、メカロック機構300を取り外した状態の前カバー6の取っ手部周辺を裏面から見た斜視図である。
図36に示すように、フラッパ303の下端の図中左右端部付近には、取り付け部302が設けられており、これら取り付け部302が、前カバー6のフラッパ取り付け部604に回転自在に取り付けられている。フラッパ303は、トーションスプリング304により、前カバー6側へ付勢されている。フラッパ303の両端部には、止め部303aが設けられており、外力が無い時、前カバー6の開口部603の縁部に突き当たって前カバー6と同一面で止めている。
また、前カバー6の開口部603よりも図中左側には、フラッパ開閉検知センサ315が設けられている。フラッパ開閉検知センサ315は、透過型光センサであって、フラッパ303が閉じているときは、フラッパ303に一体的に設けられた遮蔽板314は、上記センサの発光素子と受光素子の間に位置にしている。よって、フラッパ303が閉じているときは、遮蔽板314が発光素子の光を遮蔽している。
ユーザーが、前カバー6の取っ手部6aの開口部603に手を突っ込むと、フラッパ303がトーションスプリング304に付勢力に抗して回転し、フラッパ303が装置内部へ倒れる。すると、フラッパ303に一体的に設けられた遮蔽板314が、フラッパ開閉検知センサ315の発光素子と受光素子との間から離間する。これにより、フラッパ開閉検知センサ315の受光素子が発光素子の光を検知して、フラッパ303が開らかれたことを検知することができる。これにより、ユーザーが引き出しユニットを引き出すための操作を行っていることが検知される。すなわち、本実施形態においては、上記フラッパ開閉検知センサ315と、フラッパ303の遮蔽板314とで、引き出しユニット76を引き出すときのユーザーの操作を検知する操作検知手段として機能している。後述するように、制御部121は、フラッパ開閉検知センサ315の検知結果に基づいて、ロック機構160のロックおよびロック解除を行う。
このように、取っ手部6aの開口部603をフラッパ303で隠すことで、外観品質を向上させることができる。また、本実施形態においては、図32に示すように、フラッパ303は、スリットを設け、取っ手部6aの開口部603を装置内に外気を吸気する吸気口、または、装置内の空気を排気する排気口として利用している。具体的には、他の部分設けられた吸気ファンにより装置内部へ取り込まれた空気を、引き出しユニット76内の気流設計で、取っ手部6aの開口部603から排気する。また、他の部分設けられた排気ファンの排気により、装置内を負圧とし取っ手部6aの開口部603から吸気することができる。
一般的に、画像形成装置前面は、デザイン制約でルーバーのような機内冷却用の吸排気口を設けずらい。従って、従来、画像形成装置本体の左右面や背面で冷却処理を実施している。しかし、これらの面は、周辺機や設置場所で壁や棚でふさがれてしまうことも多い。従って、外気を十分に取り込むことができなかったり、排気を十分に行うことができなかったりする。このような場合、ファンやダクト等の部品を追加することで、対応可能であるが、装置のコストアップに繋がる。これに対し、本実施形態においては、周辺機や壁などにより塞がれることのない画像形成装置前面の取っ手部6aの開口部603から吸気や排気を行うことができる。これにより、ファンやダクト等の部品を追加することなく、良好に機内を冷却することができる。また、取っ手部6aを吸気口や排気口として用いることで、画像形成装置の前面の見栄えの低下を最小限に抑えることができる。
また、本実施形態においては、駆動モータ701を駆動して電気的ロックを行うロック機構160以外に、ユーザーの機械的な操作で、引き出しユニット76のロック及びロック解除を行うメカロック機構300が設けられている。
本実施形態のロック機構160は、装置の電源が切られたときなど、装置の電源がOFF状態のとき、引き出しユニット76のロックを解除している。これは、装置の電源がOFF状態のとき、ロック機構160で引き出しユニット76をロックしている場合、装置の電源を入れないと、ロック機構160によるロック解除が行えない。本実施形態においては、上述したように、駆動モータ701の駆動力を、高トルクのウォームギヤ704を介して伝達している。従って、ロック機構160のロックを手動で解除するのが困難な構成となっている。よって、装置の電源がOFFの状態で引き出しユニットを引き出しメンテナンスなどを行うときには、まず、装置の電源を入れてから自動ロック機構によるロックを解除する操作が必要となり手間がかかるため、作業性が悪くなる。
このような事情により、本実施形態においては、装置の電源がOFF状態のとき、引き出しユニット76のロックを解除している。具体的には、例えば、装置の電源スイッチがONからOFFに切り替わった場合は、駆動モータ701を駆動して、ロック機構160のロックを解除してから、装置の電源がOFFとなるようにしている。そして、装置の電源スイッチがOFFからONに切り替わり、装置の電源がON状態となったら、駆動モータ701を駆動して、ロック機構により引き出しユニット76をロックする。
このように、装置の電源がOFFのとき、引き出しユニット76のロックを解除しているので、装置の電源をOFFにして、画像形成装置を運搬しているときなどに、振動などにより装置本体から引き出しユニットが飛び出してしまうおそれがある。このような事態が生じないように、本実施形態においては、ユーザーの機械的な操作で、引き出しユニット76のロック及びロック解除を行うメカロック機構300が設けられている。
第2のロック手段であるメカロック機構300は、図34に示すように、レバー305、入力リンク312、出力リンク313、ストッパ318などを有している。
図35に示すように、レバー305は、上面部と、この上面部の長手方向両端から垂直に立ち下がった側面部と有した略逆凹形状をしている。この上面部の前カバー6側端部からも垂直に立ち下がった面部を有しており、この面部の長手方向両端部付近には、圧縮スプリング308を保持する円筒形状のロック側バネ保持部307が設けられている。また、レバー305の両側面部の前カバー側端部には、前カバー側に延びて、先端が外側に折れ曲がった形状の弾性爪部309が図中上下方向に2箇所設けられている。これら弾性爪部309は、前カバー6に固定される取手ブラケット310に設けられた引っ掛け穴310aに挿入され、弾性爪部309の先端を取手ブラケット310に引っ掛ける。
また、図36に示すように、前カバー6にも、圧縮スプリング308を保持する一対の円筒形状のカバー側バネ保持部306が設けられている。カバー側バネ保持部306の内径は、ロック側バネ保持部307の外径よりも大きくなっている。弾性爪部309を前カバー6の取手ブラケット310に引っ掛けてレバー305を前カバー6に取り付けた際、ロック側バネ保持部307が、カバー側バネ保持部306に嵌合する構成となっている。レバー305を前カバー6に取り付けるとき、ロック側バネ保持部307内に圧縮スプリング308をセットして、カバー側バネ保持部306に嵌合させる。これにより、レバー305は、圧縮スプリング308により前カバー6から離れる方向に付勢された状態で取り付けられる。また、これにより、レバー305に設けられた弾性爪部309の先端が、前カバー6側から取手ブラケット310に引っ掛かる。この構成により、レバー305は前カバー6に対して矢印Aで示す往復動作が可能に前カバー6に取り付けられる。
また、図35に示するように、レバー305の図中手前側の側面部には、入力リンク312が固定されている。入力リンク312は、前カバー6側へカーブするような略弓形状を有しており、回転軸312a、長孔312b、棒状の出力リンク313が取り付けられる取り付け部312cを有している。入力リンク312の長孔312bに段付きネジ305aを挿入して、レバー305の側面部に入力リンク312が取り付けられている。段付きネジ305aは、長孔312bに対して相対移動可能に、レバー305にネジ止めされている。また、入力リンク312の回転軸312aは、ブラケット310の図中手前側端部に固定された支点ブラケット311に回転自在に取り付けられる。すなわち、入力リンク312は、レバー305と支点ブラケット311とを連結するような形で取り付けられている。また、入力リンク312の取り付け部312cには、棒状の出力リンク313の上端部が取り付けられている。
図37は、ストッパ318の周辺の斜視図であり、図38は、ストッパ318が引き出しユニット前側板150に保持されている構成を示す図である。また、図39は、引き出しユニット前側板150のストッパ318を保持している周辺を示す拡大斜視図である。
図37に示すように、棒状の出力リンク313の下端313bは、ストッパ318と対向している。
ストッパ318は、装置本体部5の水平フレーム5aに設けられたロック穴5bに引っ掛かる爪部318d、回転軸部318a、突き当たり面318c、バネ受け部318bなどが設けられている。
図39に示すように、ストッパ318は、引き出しユニット前側板150に固定されたストッパブラケット317に回転自在に保持されている。具体的には、ストッパブラケット317に設けられた穴にストッパ318の回転軸部318aが装着されることで、ストッパ318がストッパブラケット317に回転自在に保持される。
また、ストッパブラケット317にもバネ受け部317aが設けられており、ストッパ318のバネ受け部318bとストッパブラケット317のバネ受け部317aとに圧縮スプリング319が保持されている。この圧縮スプリング319により、ストッパ318の爪部318d側が、水平フレーム5a側へ付勢される。
次に、メカロック機構300の動作について、説明する。
図40は、メカロック機構300によるロック解除動作の説明図である。
前カバー6に設けられた取っ手部6aにユーザーが手を入れてフラッパ303を押し開け、レバー305を前カバー6側に引っ張るように握る。すると、ロック側バネ保持部307とカバー側バネ保持部306とに保持された圧縮スプリング308の付勢力に抗してレバー305が前カバー6側へ移動する。
レバー305の前カバー6側への移動に連動して、入力リンク312の長孔312bに挿入された段付きネジ305aが前カバー6側に移動する。これにより、入力リンク312は、回転軸312aを中心に図中反時計回りに回動する。このように入力リンク312が回動することで、上部が入力リンク312に取り付けられた棒状の出力リンク313が、入力リンク312に押されて下方に移動する。すると、ストッパ318の突き当たり面318cが、出力リンク313の下端で押される。
ストッパ318の突き当たり面318cが、出力リンク313の下端で押されることで、ストッパ318は、圧縮スプリング319の付勢力に抗して、回転軸部318aを中心にして図中反時計回りに回動する。この回動によって、水平フレーム5aのロック穴5bに嵌り込んでいた爪部318dがロック穴5bから外れる。これにより、メカロック機構300による装置本体部5に対する引き出しユニット76のロックが解除され、装置本体部5から引き出しユニット76を引き出すことが可能となる。
図41は、メカロック機構300によるロック動作の説明図である。
ユーザーがレバー305を握るのをやめると、ロック側バネ保持部307とカバー側バネ保持部306とに保持された圧縮スプリング308の付勢力により前カバー6側から離れる方向へ移動する。そして、先の図35で示した弾性爪部309の先端が取手ブラケット310の引っ掛け穴310aに引っ掛かり、レバー305が初期位置へ戻る。
また、上記レバー305の初期位置への移動に伴い、入力リンク312が図中時計回りに回動し、出力リンク313を引き上げる。これにより、出力リンク313の下端がストッパ318から離間する。すると、ストッパ318が、圧縮スプリング319(図39参照)の付勢力により図中時計回りに回動し、爪部318dがロック穴5bに嵌り込む。これにより、メカロック機構300により引き出しユニット76が引き出し不能にロックされる。
本実施形態においては、ストッパの爪部318dは、前側から後側へ行くに連れて、高さが高くなるようなテーパ面となっている。また、レバー305を握っていない状態のとき、出力リンク313は、ストッパ318から離間している。このような構成のため、本実施形態においては、ユーザーがレバー305を握っていない状態で引き出しユニット76を押し入れても、引き出しユニットを装置本体にセットすることができる。具体的に説明すると、レバー305を握っていない状態で、引き出しユニットを押し入れていくと、ストッパ318の爪部318dが、水平フレーム5aに突き当たる。しかし、本実施形態においては、ストッパ318の爪部318dにテーパ面を設けているため、このテーパ面が、水平フレーム5aに突き当たる。従って、この状態から、さらに、引き出しユニット76を押し入れると、テーパ面によりストッパ318が図41の反時計回りに回動して、爪部318dが水平フレーム5aを乗り越えることができる。また、出力リンク313は、ストッパ318から離間しているので、ストッパ318の回動のみで、爪部318dを水平フレーム5aに乗せることができる。これにより、爪部318dを水平フレーム5aに乗せる際の抗力が、ストッパの爪部を下側へ付勢する圧縮スプリング319(図39参照)の付勢力のみとなり、簡単に、爪部318dを水平フレーム5aに乗せることができる。そして、さらに、引き出しユニット76を押し入れると、爪部318dがロック穴5bに嵌り込む。このように、ユーザーがレバー305を握ってなくても、引き出しユニット76を装置本体にセットすることができる。また、引き出しユニット76を装置本体にセットすると、自動的にメカロック機構300により引き出しユニット76をロックすることができる。
このように、本実施形態においては、メカロック機構300を設けることで、電源OFFで、ロック機構160のロックが解除されているときも、メカロック機構300により引き出しユニットをロックすることができる。また、取っ手部に手を入れて、引き出しユニット76を引き出す動作を行うことで、レバー305が動き、メカロック機構300のロックが解除される。これにより、装置の電源がOFFの状態のとき、特別な操作を行う必要がなく、引き出しユニット76のロックが解除され、手間なく、引き出しユニット76を引き出すことができる。これにより、電源OFF時の引き出しユニット76のメンテナンス作業性を向上することができる。
また、本実施形態のメカロック機構300は、ユーザーが取っ手部6aに手を入れてレバー305を握らないと、装置本体部5に対する引き出しユニット76のロックが解除されない。さらに、レバー305はフラッパ303よりも引き出しユニット奥側に配置されているため、振動や衝撃を受けたとしてもレバー305を前カバー6側に変位させるような力は加わらず、装置本体部5に対する引き出しユニット76のロックが解除されることはない。つまり、メカロック機構300によって、引き出しユニット76を装置本体部5に対してロックすることで、電源OFFでロック機構160はロック解除状態でも、振動などにより引き出しユニット76が装置本体部5から飛び出すことを抑制できる。
ここで、電気的に引き出しユニットをロックするロック機構160(以下、エレキロック機構という)によるロックがなされたままでは、メカロック機構300によるロックを解除したとしても、引き出しユニット76を引き出すことができない。そのため、本実施形態においては、フラッパ開閉検知センサ315でフラッパの開閉を検知することで、ユーザーが引き出しユニットを引き出す操作を行うか否を検知し、ロック機構160のロック解除を行っている。
図42は、フラッパ開閉検知センサ315の検知結果に基づく制御フローである。
ユーザーが、取っ手部6aに手を入れて、フラッパ303を押し倒すと、フラッパ開閉検知センサ315が遮光状態から透過状態に変化する。これにより、ユーザーが取っ手部6aに手を入れたことが検知される(S41)。
フラッパ開閉検知センサ315が、ユーザーが取っ手部6aに手を入れたことを検知したら、通紙中か否かをチェックする(S42)。通紙中(画像形成動作中)である(S42のY)場合は、エレキロック機構160のロックを解除せずに、終了する。これにより、通紙中にユーザーが取っ手部6aに手を入れて、メカロック機構300のロックを解除しても、エレキロック機構160により引き出しユニット76がロックされている。従って、通紙中に、引き出しユニット76が引き出されるのを防止することができる。
通紙中(画像形成動作中)でない(S42のN)場合は、上述した用紙検知センサの検知結果に基づいて紙詰まり中であるか否かをチェックする(S43)。紙詰まり中である(S43のY)場合は、終了し、先の図31に示した動作フローに基づいて、エレキロック機構のロック解除を行う。
通紙中(S42のN)でなく、紙詰まり中でもない(S43のN)場合、引き出しユニット76が保持している定着ユニット53や2次転写装置52に電力を供給する24V電源を切る(S44)。24V電源が切れたら、駆動モータ701を駆動して、エレキロック機構160のロックを解除する(S45)。
上記(S41)〜(S45)までの一連の動作は、ユーザーが、レバー305を押して、引き出しユニット76を引き始めるまでに完了する。具体的には、レバー305の移動量などを調整したりすることで、ユーザーが、引き出しユニット76を引き始めるまでに、エレキロック機構160のロック解除を完了させることができる。これにより、通紙中や紙詰まり中以外の任意のタイミングで引き出しユニット76を引き出すことができる。また、引き出しユニット76に保持された装置(定着ユニット53や2次転写装置52など)のメンテナンスのときなど、エレキロック機構を解除する特別な操作を行わずに、引き出しユニット76を引き出すことができる。
また、エレキロック機構160によるロックが解除されたら、制御部121は、タイム計測を開始する。そして、5秒経過しても、引き出しユニットが引き出されなかった(S46のY)場合は、駆動モータ701を駆動して、エレキロック機構160により、引き出しユニット76をロックする(S52)。なお、引き出しユニット76が引き出されたか否かは、先の図17に示したセット検知センサ172により検知することができる。すなわち、5秒以内に、セット検知センサ172が遮光状態から透過状態に変化しなかった場合、制御部121は、駆動モータ701を駆動して、エレキロック機構160により、引き出しユニット76をロックする。このように、5秒以内に引き出しユニット76が引き出されなかった場合は、エレキロック機構によるロックを行うことで、エレキロック機構のロックが解除された状態で、放置されるのを防止することができる。なお、本実施形態では、5秒後に、エレキロック機構によるロックを行っているが、ロックを開始する時刻は、装置の特性などにより、適宜決めればよい。
一方、5秒以内に引き出しユニット76が引き出され(S47)、引き出しユニット76内の装置のメンテナンスなどが終了し、引き出しユニット76をセット(S48)したら、取っ手部6aに手があるか否かをチェックする(S49)。フラッパ開閉検知センサ315が、フラッパ303が開いている状態を検知しているときは、取っ手部6aに手があり(S49のY)、ユーザーが引き出しユニット76を引き出す操作を行うおそれがある。よって、この場合は、エレキロック機構160によるロックを行わずに、待機する。これにより、エレキロック機構160のロック動作中に引き出しユニット76が引き出されるのを防止することができる。
一方、フラッパ開閉検知センサ315が、フラッパ303が閉じている状態を検知しており、取っ手部6aに手がないとき(S49のN)は、ユーザーが引き出しユニット76を引き出す操作を行うおそれがない。従って、駆動モータ701を駆動して、エレキロック機構160により引き出しユニット76をロックする(S50)。エレキロック機構160によるロックが完了したら、24V電源をONにする(S51)。
また、本実施形態においては、フラッパ303を設けているが、画像形成装置の外観上の制約が無ければ、フラッパ303を無くしてもよい。この場合、フラッパ開閉検知センサ315の替わりにユーザーが手をいれたことを非接触センサで検知することで、ユーザーの引き出し操作を検知することができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、以下の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様1)
用紙などの記録媒体が積載された給紙部3から搬送されてきた記録媒体を、タンデム画像形成装置50などの画像形成部へ搬送する主搬送路70などの給紙搬送路、および/または画像が形成された記録媒体を排紙部へ搬送する排紙路60などの排紙搬送路を収納し、装置装置本体に対して引き出し可能に構成された引き出しユニット76を備えた画像形成装置において、引き出しユニット76を装置本体にロックするロック機構160などのロック手段と、装置本体側の搬送経路と前記引き出しユニット側の搬送経路との間で記録媒体が跨っているか否かを検知する跨りセンサなどの跨り検知手段と、跨り検知手段が、跨りを検知しているとき、引き出しユニット76を装置本体にロックするようにロック手段を制御する制御手段とを備えた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、用紙などの記録媒体の泣き別れを防止することができる。
(態様2)
また、(態様1)において、少なくとも駆動モータ701などの駆動源を備え、ロック機構160などのロック手段を駆動する駆動部700などの駆動手段と、ロック手段が、ロック状態か、ロック解除状態かを検知するロック検知機構などのロック検知手段とを備え、制御部121などの制御手段は、ロック検知手段の検知結果に基づいて、駆動手段を制御することで、ロック手段を制御する。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、自動で、引き出しユニットのロックおよびロック解除を行うことができる。
(態様3)
また、(態様2)において、駆動部700などの駆動手段は、少なくともウォームギヤを備えた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、振動などによりロック機構160などのロック手段が回動するのを防止することができ、ロック外れや、引き出しユニットの装着不良を防止することができる。
(態様4)
また、(態様1)乃至(態様3)のいずれかにおいて、引き出しユニット76の引き出し方向手前側に配置された前カバー6などの装置本体の外装カバーの少なくとも引き出しユニットをカバーする部分を、引き出しユニットに取り付けて引き出しユニットと一体で引き出し可能に構成した。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、前カバー6などの外装カバーを引き出せば、引き出しユニット76を引き出すことができる。これにより、引き出しユニットの引き出し作業を簡素化することができる。
(態様5)
また、(態様1)乃至(態様4)いずれかにおいて、引き出しユニット76を装置本体にロックするときにロック機構160などのロック手段と当接するロック受け面182a,182bなどのロック受け部を有し、ロック受け部を、本体後側板501などの装置本体の引き出しユニット76の引き出し方向奥側側板よりも、引き出しユニット側に設けた。
かかる構成を備えることで、引き出しユニットをロックしたとき、ロック機構が、本体後側板501などの奥側側板から奥側へ突出するのを抑制することができる。これにより、奥側側板よりも奥側に設けられる2次転写ローラなどの部品の配置に制約を受けることがない。2次転写ローラなどの奥側側板よりも奥側に設けられる部品をロック受け面182a,182bなどのロック受け部と対向して設けることができ、2次転写ローラなどの奥側側板よりも奥側に設けられる部品の配置の自由度が高めることができる。また、装置の小型化を図ることができる。
(態様6)
また、(態様5)において、ロック機構160などのロック手段がロック受け面182a,182bなどのロック受け部に当接して引き出しユニット76が装置本体にロックされたとき、ロック手段が本体後側板501などの奥側側板から突出しないように構成した。
かかる構成えを備えることで、実施形態で説明したように、2次転写ローラなどの奥側側板よりも奥側に設けられる部品の配置の自由度が高めることができる。また、装置の小型化を図ることができる。
(態様7)
また、(態様1)乃至(態様6)のいずれかにおいて、搬送路内での記録媒体の詰まりを検知する用紙検知センサなどの紙詰まり検知手段を備え、制御部121などの制御手段は、跨りセンサなどの跨り検知手段が、跨りを検知しておらず、かつ、紙詰まり検知手段が引き出しユニットの搬送路内での紙詰まりを検知しているとき、引き出しユニット76の装置本体へのロックを解除するようにロック機構などのロック手段を制御する。
かかる構成を備えることで、引き出しユニットの搬送路でジャムが生じているときは、引き出しユニットを引き出すことができ、引き出しユニット搬送内の用紙を容易に除去することができる。
(態様8)
また、(態様1)乃至(態様7)において、引き出しユニット76を引き出すときにユーザーが操作する取っ手部6aなどの操作手段と、ユーザーが操作手段を操作するか否かを検知するフラッパ開閉検知センサ315などの操作検知手段とを備え、制御部121などの制御手段は、操作検知手段が、操作手段の操作を検知したら、引き出しユニット76の装置本体へのロックを解除するようにロック機構160などのロック手段を制御する。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、引き出しユニット76のメンテナンスのときなど、ロック機構160などのロック手段を解除するための操作をユーザーが行わずに、引き出しユニット76を引き出すことができる。
(態様9)
また、(態様8)において、制御手段などの制御部121は、フラッパ開閉検知センサ315などの操作検知手段が、取っ手部6aなどの操作手段の操作を検知しても、か跨りセンサなどの跨り検知手段が跨りを検知している場合、または、画像形成動作中の場合は、ロック機構160などのロック手段のロック解除を行わない。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、用紙などの記録媒体の泣き別れを防止することができる。
(態様10)
また、(態様1)乃至(態様9)において、操作者が行う機械的な操作によって、装置本体に対する引き出しユニットのロック及びロック解除を行うメカロック機構300などの第2ロック手段を備えた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したようにロック機構160などのロック手段が、電源OFF時はロック解除状態であっても、メカロック機構300などの第2のロック手段でロックすることができる。これにより、電源OFFした状態で、画像形成装置の運搬を行うときなどに、引き出しユニット76が装置本体から飛び出してしまうのを抑制することができる。また、第2のロック手段は、ユーザーの操作によりロック解除を行うことができる。これにより、電源OFF時のときでも、引き出しユニット76を容易に引き出すことができ、電源OFF時における引き出しユニットのメンテナンスを容易に行うことができる。
(態様11)
また、(態様1)乃至(態様10)いずれかにおいて、引き出しユニットを引き出すときに、ユーザーの手を引っ掛けるために開口した取っ手部を有し、取っ手部の開口を、装置内に外気を取り込むための吸気口または装置内の空気を排気するための排気口として用いた。
かかる構成備えることで、実施形態で説明したように、画像形成装置のデザイン性の低下を抑えつつ、画像形成装置内部を良好に冷却することができる。
(態様12)
また、(態様1)乃至(態様11)のいずれかにおいて、引き出しユニット76は、引き出しユニット76を引き出したとき、引き出しユニット内の搬送経路のどの箇所で記録媒体が詰まっているかを報知するLED112a〜112cなどの報知手段と、装置本体から引き出しユニットを引き出した状態において、装置本体内部と引き出しユニットとを電気的に接続する束線105などの電線部材とを備えた。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、引き出しユニット76を装置本体から引き出したときも、LED112a〜112cなどの報知手段で、紙詰まり箇所を報知することができる。これにより、確実に、引き出しユニット内のジャム紙を取り除くことができる。
(態様13)
また、(態様1)乃至(態様12)のいずれかにおいて、引き出しユニット76は、画像形成部の中間転写ベルト54などの像担持体に当接する2次転写ローラ521などの転写部材および転写部材を像担持体に対して接離させる接離機構を備え、像担持体上の画像を記録媒体に転写する2次転写装置52などの転写手段と、少なくとも駆動モータ701などの駆動源を備え、ロック機構160などのロック手段および接離機構とを駆動する駆動部700などの駆動手段を備え、ロック状態からロック解除状態となるように、ロック手段を駆動させると、転写部材が像担持体との当接状態から離間状態となるように接離機構が駆動するように構成した。
かかる構成えを備えることで、実施形態で説明したように、引き出しユニット76を装置本体から引き出すときに、中間転写ベルト54などの像担持体と、2次転写ローラ521などの転写部材とが摺擦するのを抑制することができる。
1:画像形成装置
3:給紙部
4:画像読取部
5:装置本体部
5a:水平フレーム
5b:ロック穴
6:前カバー
6a:取っ手部
11:画像形成装置本体
32:手差しトレイ
50:タンデム画像形成装置
52:2次転写装置
53:定着ユニット
54:中間転写ベルト
56:用紙搬送ベルト
60:排紙路
61:排紙トレイ
70:主搬送路
70a:レジストローラ対
73:反転搬送路
74:感光体ドラム
75:画像形成手段
76:引き出しユニット
112:引き出しユニットLED
105:束線
121:制御部
130:コードガイド
150:引き出しユニット前側板
151:引き出しユニット後側板
152:位置決めピン
152a:案内部
152b:嵌合部
152c:座面部
160:ロック機構(エレキロック機構)
161:コロ軸
162:回転コロ
163:嵌合部材
171:セット検知用フィラー
172:セット検知センサ
180:ロック受け部材
181a,181b:切り欠き
182a,182b:ロック受け面
183a,183b:案内面
184:ロック用貫通孔
185:2次転写用貫通孔
186a,186b:傾斜面
191:ロック検知センサ
192:ロック検知用フィラー
201a:2次転写前用紙検知センサ
201b:2次転写後用紙検知センサ
201c:定着前用紙検知センサ
201d:定着後用紙検知センサ
207a:給紙搬送センサ
207b:手差し給紙センサ
207c:排紙センサ
208a:右下カバーLED
208b:右上カバーLED
300:メカロック機構
302:取り付け部
303:フラッパ
303a:止め部
304:トーションスプリング
305:レバー
305a:段付きネジ
306:カバー側バネ保持部
307:ロック側バネ保持部
309:弾性爪部
310:取手ブラケット
310a:引っ掛け穴
311:支点ブラケット
312:入力リンク
312a:回転軸
312b:長孔
312c:取り付け部
313:出力リンク
313b:下端
314:遮蔽板
315:フラッパ開閉検知センサ
317:ストッパブラケット
317a:バネ受け部
318:ストッパ
318a:回転軸部
318b:バネ受け部
318c:突き当たり面
318d:爪部
319:圧縮スプリング
501:本体後側板
502:位置決め穴
521:2次転写ローラ
601:インナーカバー部
602:アウターカバー部
601 部
602 アウターカバー部
602 開口部
700:駆動部
701:駆動モータ
702:ケース
703:ロックシャフト
704:ウォームギヤ
704a:ネジ歯車
704b:ハス歯歯車
705:ギヤ列
706:従動ギヤ
710:リンク機構
711:出力リンク部材
712:連結リンク部材
713:入力リンク部材
800:2次転写駆動ユニット
特許第4340039号公報

Claims (13)

  1. 記録媒体が積載された給紙部から搬送されてきた記録媒体を、画像形成部へ搬送する給紙搬送路、および/または画像が形成された記録媒体を排紙部へ搬送する排紙搬送路を収納し、装置装置本体に対して引き出し可能に構成された引き出しユニットを備えた画像形成装置において、
    前記引き出しユニットを装置本体にロックするロック手段と、
    装置本体側の搬送路と前記引き出しユニット側の搬送路との間で前記記録媒体が跨っているか否かを検知する跨り検知手段と、
    前記跨り検知手段が、跨りを検知しているとき、前記引き出しユニットを装置本体にロックするように前記ロック手段を制御する制御手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1の画像形成装置において、
    少なくとも駆動源を備え、前記ロック手段を駆動する駆動手段と、
    前記ロック手段が、ロック状態か、ロック解除状態かを検知するロック検知手段とを備え、
    前記制御手段は、ロック検知手段の検知結果に基づいて、前記駆動手段を制御することで、前記ロック手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2の画像形成装置において、
    前記駆動手段は、少なくともウォームギヤを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかの画像形成装置において、
    前記引き出しユニットの引き出し方向手前側に配置された装置本体の外装カバーの少なくとも引き出しユニットをカバーする部分を、引き出しユニットに取り付けて引き出しユニットと一体で引き出し可能に構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの画像形成装置において、
    前記引き出しユニットを装置本体にロックするときに前記ロック手段と当接するロック受け部を有し、
    前記ロック受け部を、装置本体の前記引き出しユニットの引き出し方向奥側側板よりも、引き出しユニット側に設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5の画像形成装置において、
    前記ロック手段が前記ロック受け部に当接して前記引き出しユニットが装置本体にロックされたとき、前記ロック手段が前記奥側側板から突出しないように構成したことを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項1乃至6いずれかの画像形成装置において、
    搬送路内での記録媒体の詰まりを検知する紙詰まり検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記跨り検知手段が、跨りを検知しておらず、かつ、紙詰まり検知手段が前記引き出しユニットの搬送路内での紙詰まりを検知しているとき、前記引き出しユニットの装置本体へのロックを解除するように前記ロック手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの画像形成装置において、
    前記引き出しユニットを引き出すときにユーザーが操作する操作手段と、
    ユーザーが前記操作手段を操作するか否かを検知する操作検知手段とを備え、
    前記制御手段は、前記操作検知手段が、前記操作手段の操作を検知したら、前記引き出しユニットの装置本体へのロックを解除するように前記ロック手段を制御することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記操作検知手段が、前記操作手段の操作を検知しても、前記跨り検知手段が跨りを検知している場合、または、画像形成動作中の場合は、前記ロック手段のロック解除を行わないことを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1乃至9いずれかの画像形成装置において、
    操作者が行う機械的な操作によって、装置本体に対する前記引き出しユニットのロック及びロック解除を行う第2ロック手段を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項1乃至10いずれかの画像形成装置において、
    前記引き出しユニットを引き出すときに、ユーザーの手を引っ掛けるために開口した取っ手部を有し、
    前記取っ手部の開口を、装置内に外気を取り込むための吸気口または装置内の空気を排気するための排気口として用いたことを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11いずれかの画像形成装置において、
    前記引き出しユニットは、該引き出しユニットを引き出したとき、引き出しユニット内の搬送経路のどの箇所で記録媒体が詰まっているかを報知する報知手段と、前記装置本体から前記引き出しユニットを引き出した状態において、前記装置本体内部と前記引き出しユニットとを電気的に接続する電線部材とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項1乃至12いずれかの画像形成装置において、
    前記引き出しユニットは、画像形成部の像担持体に当接する転写部材および前記転写部材を前記像担持体に対して接離させる接離機構を備え、前記像担持体上画像を前記記録媒体に転写する転写手段と、
    少なくとも駆動源を備え、前記ロック手段および前記接離機構とを駆動する駆動手段を備え、
    ロック状態からロック解除状態となるように、前記ロック手段を駆動させると、前記転写部材が像担持体との当接状態から離間状態となるように接離機構が駆動するように構成したことを特徴とする画像形成装置。
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