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JP2014107001A - シフトレジスタ回路および画像表示装置 - Google Patents

シフトレジスタ回路および画像表示装置 Download PDF

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JP2014107001A JP2012262073A JP2012262073A JP2014107001A JP 2014107001 A JP2014107001 A JP 2014107001A JP 2012262073 A JP2012262073 A JP 2012262073A JP 2012262073 A JP2012262073 A JP 2012262073A JP 2014107001 A JP2014107001 A JP 2014107001A
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照彦 市村
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Abstract

【課題】シフトレジスタ回路を多段に接続したドライバ回路の回路規模を縮小させることを課題とする。
【解決手段】シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位に応じてノード22の電位を降下させるトランジスタ1と、ノード22の電位に応じてノード21の電位を降下させるトランジスタ2とを有する。また、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位が上昇することに応じて「CLK」が流れることで、ノード23の電位を上昇させるトランジスタ3を有する。また、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位が上昇することに応じて、「CLK」を「OUT」として出力するトランジスタ4と、「CLK」を「OUT」として出力するトランジスタ5とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、シフトレジスタ回路および画像表示装置に関する。
従来、前段の回路が出力した信号を後段の回路へ伝達するシフトレジスタ回路が知られている。このようなシフトレジスタ回路は、LCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等の表示素子を順次操作するためのドライバ回路として用いられている。
以下、図12を用いて、シフトレジスタ回路の動作について説明する。図12は、従来のシフトレジスタ回路を説明する回路図である。例えば、図12に示すシフトレジスタ回路30は、複数のトランジスタ31〜38、ノード40、41を有する。なお、図12に示す例では、トランジスタ31、37は、ゲート(ベース)およびドレイン(コレクタ)がダイオード接続されている。
このようなシフトレジスタ回路30では、前段の回路から入力された信号を次段の回路に出力しない非選択時においては、ノード40の電位がLow状態となり、ノード41の電位がHigh状態となる。また、シフトレジスタ回路30では、前段の回路から入力された信号を次段の回路に出力する選択時においては、ノード40の電位がHigh状態となり、ノード41の電位がLow状態となる。
ここで、シフトレジスタ回路30は、前段の回路から入力信号である「in」のパルスが入力されると、ダイオードとして動作するトランジスタ31を介し、パルスをノード40に入力する。このような場合には、ノード40の電位がHigh状態となり、トランジスタ35がオン状態となる結果、シフトレジスタ回路30は、クロック信号である「CLK」を出力信号である「OUT」として出力する。
また、シフトレジスタ回路30は、「in」のパルスをトランジスタ34のゲート(ベース)に入力する。このような場合には、トランジスタ34がオン状態となり、ノード41の電位が「VGL(低電位)」へと降下する。また、シフトレジスタ回路30は、クロック信号のパルスをトランジスタ38のゲートに入力する。この結果、トランジスタ38がオン状態になり、ノード41の電位が「VGL」へと降下し、トランジスタ33がオフ状態となり、ノード40の電位がHigh状態となる。
また、シフトレジスタ回路30は、次段の回路が出力した「OUT」を、トランジスタ32のゲートに入力する。すると、トランジスタ32がオン状態となるので、ノード40の電位が「VGL」へと降下する。また、シフトレジスタ回路30の動作終了後は、トランジスタ34、38がオフ状態となり、ノード41の電位がLow状態からHigh状態へと遷移し、トランジスタ33、36がオン状態となる結果、ノード40が安定してLow状態となる。
特開2003−046090号公報
しかしながら、上述したシフトレジスタ回路30では、1つの「in」に対して1つの「OUT」しか出力できないので、シフトレジスタ回路を多段に設置するドライバ回路の回路規模を増大させてしまうという問題がある。
例えば、LCDや有機ELディスプレイ等の表示素子を操作するドライバ回路にシフトレジスタ回路30を適用する場合は、シフトレジスタ回路30を走査線の数だけ設置しなければならず、回路規模が増大する結果、狭額縁化を図ることができない。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、シフトレジスタ回路を多段に接続したドライバ回路の回路規模を縮小させることを目的とする。
本発明に係るシフトレジスタ回路は、ゲートが第1の導電経路に接続されて、ドレインが第2の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第1の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第2の導電経路の電位を降下させる第1のトランジスタを有する。また、シフトレジスタ回路は、ゲートが前記第2の導電経路に接続されて、ドレインが前記第1の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第2の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第1の導電経路の電位を降下させる第2のトランジスタを有する。また、シフトレジスタ回路は、ゲートが前記第1の導電経路に接続され、ドレインが第1のクロック信号の入力端子に接続されるとともにソースが第3の導電経路に接続された、前記第1のクロック信号が入力された際に前記第1の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第3の導電経路の電位を上昇させる第3のトランジスタを有する。また、シフトレジスタ回路は、ゲートが前記第3の導電経路に接続され、ドレインが第2のクロック信号の入力端子に接続されるとともにソースが第1の出力信号を出力する第1の出力端子に接続された、前記第3の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第1の出力端子から第1の出力信号を出力させる第4のトランジスタを有する。また、シフトレジスタ回路は、ゲートが前記第3の導電経路に接続され、ドレインが第3のクロック信号の入力端子に接続されるとともにソースが第2の出力信号を出力する第2の出力端子に接続された、前記第3の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第2の出力端子から第2の出力信号を出力させる第5のトランジスタを有する。
本発明に係るシフトレジスタ回路は、シフトレジスタ回路を多段に接続するドライバ回路の回路規模を縮小させることができる。
第1形態のシフトレジスタ回路を示す回路図である。 トランジスタの電流特性を説明するグラフである。 シフトレジスタ回路に入力される信号波形を説明する図である。 タイミング(A)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。 タイミング(B)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。 タイミング(C)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。 タイミング(D)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。 タイミング(E)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。 シフトレジスタ回路の動作を説明する図である。 シフトレジスタ回路の適用例を説明する第1の図である。 シフトレジスタ回路の適用例を説明する第2の図である。 従来のシフトレジスタ回路を説明する回路図である。
以下に、本発明に係るシフトレジスタ回路および画像表示装置の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態は本発明を限定するものではない。そして、以下に例示する実施形態は、形状を矛盾させない範囲で適宜変更、組み合わせることが可能である。
(第1形態)
[シフトレジスタ回路の構造]
図1を用いて、シフトレジスタ回路の第1形態を説明する。図1は、第1形態のシフトレジスタ回路を示す回路図である。図1に示したように、シフトレジスタ回路20は、シフトレジスタ部25と、OUT波形制御部26とからなる。具体的には、シフトレジスタ回路20は、複数のトランジスタ1〜14と、複数のノード21〜24を有する。また、シフトレジスタ回路20は、前段のシフトレジスタ回路が出力した信号である「in」、クロック信号である「CLK」、「CLK」、「CLK」、「CLK」の入力端子を有する。
また、シフトレジスタ回路20は、シフトレジスタ回路20の出力である「OUT」、「OUT」の出力端子を有する。すなわち、シフトレジスタ回路20は、1つの入力信号「in」に対して、2つの信号「OUT」、「OUT」を順に出力する。例えば、シフトレジスタ回路20は、画像表示装置のドライバ回路に適用される場合には、「OUT」、「OUT」の出力端子から、画像表示領域の連続する2つのゲート線に信号を順次出力する。
また、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位を次段のシフトレジスタ回路に「in」として入力する「OUT」の出力端子を有する。ここで、次段のシフトレジスタ回路は、シフトレジスタ回路20が「OUT」を「in」として入力すると、「OUT」、および「OUT」を順次出力する機能を有する。シフトレジスタ回路20は、「OUT」および「OUT」の出力後に、待機状態へと遷移するため、かかる「OUT」が入力される入力端子を有する。
また、シフトレジスタ回路20は、電位が所定の閾値よりも高い値「VGH」に保たれている高電位端子と、電位が所定の閾値よりも低い値「VGL」に保たれている低電位端子とを有する。なお、以下の説明では、「VGH」の値はGND(グランド)よりも高い値とし、例えば、8(V)〜20(V)、「VGL」の値はGNDよりも低い値とし、例えば、−5(V)〜−15(V)とする。
また、各トランジスタ1〜14は、例えば、nチャンネルのMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)であるが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、各トランジスタ1〜14は、NPN型のトランジスタや、キャリアが電子であるタイプ(n型)のMIS(Metal Insulator Semiconductor)構造を採用した電界効果トランジスタ(FET:Field Effect Transistor)であってもよい。
また、各トランジスタ1〜14は、FETの一種である薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)、すなわちn−MISFETTFTであってもよい。また、PNP型のトランジスタやキャリアが正孔である(p型)のFET、又はTFT等を用いて、シフトレジスタ回路20と同等の機能を発揮する回路を構成してもよい。
ここで、各トランジスタ1〜14には、ゲート、ソース、ドレインの3つの電極が存在するが、ソース、およびドレインは、トランジスタの導電性及び相対的な電位関係によって定義される。このため、以下の説明では、各トランジスタ1〜14がnチャンネルのMOSFETであるものとし、各トランジスタ1〜14が有する端子のうち、高電位側の端子をドレイン、低電位側の端子をソースと記載する。
ここで、図1に示したシフトレジスタ回路20における各トランジスタ1〜14、ノード21〜24の接続関係について説明する。
ノード21は、トランジスタ1、2、3、13、14を接続する導電経路である。詳細には、ノード21は、トランジスタ1のゲート、トランジスタ2のドレイン、トランジスタ3のゲート、トランジスタ13のドレイン、トランジスタ14のソースに接続される。
ノード22は、トランジスタ1、2、7、11、12を接続する導電経路である。詳細には、ノード22は、トランジスタ1のドレイン、トランジスタ2のゲート、トランジスタ7のソース、トランジスタ11のゲート、トランジスタ12のゲートに接続される。
ノード23は、トランジスタ3〜5、9、10、および「OUT」の出力端子を接続する導電経路である。詳細には、ノード23は、トランジスタ3のソース、トランジスタ4のゲート、トランジスタ5のゲート、トランジスタ9のドレイン、トランジスタ10のゲートと接続される。また、ノード23は、次段のシフトレジスタ回路に入力される「in」として、ノード23の電位を伝達する「OUT」の出力端子に接続されている。
ノード24は、トランジスタ8〜10を接続する導電経路である。詳細には、ノード24は、トランジスタ8のソース、トランジスタ9のゲート、トランジスタ10のドレインと接続される。
トランジスタ1は、ゲートにノード21が接続され、ドレインにノード22が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ1は、ノード21の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード22の電位が「VGL」へ引き下げられる。
トランジスタ2は、ゲートにノード22が接続され、ドレインにノード21が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ2は、ノード22の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード21の電位が「VGL」へ引き下げられる。
トランジスタ3は、ゲートにノード21が接続され、ドレインに「CLK」の入力端子が接続され、ソースにノード23が接続されている。そして、トランジスタ3は、ノード21の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード23に「CLK」が入力されるので、ノード23の電位は、「CLK」の電位に従って上昇、もしくは下降する。
トランジスタ4は、ゲートにノード23が接続され、ドレインに「CLK」の入力端子が接続され、ソースにトランジスタ11のドレイン、および「OUT」の出力端子が接続されている。そして、トランジスタ4は、ノード23の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、「CLK」が「OUT」として出力される。
トランジスタ5は、ゲートにノード23が接続され、ドレインに「CLK」の入力端子が接続され、ソースにトランジスタ12のドレイン、および「OUT」の出力端子が接続されている。そして、トランジスタ5は、ノード23の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、「CLK」が「OUT」として出力される。
トランジスタ6は、ゲートに「CLK」の入力端子が接続され、ドレインに高電位端子が接続され、ソースにトランジスタ7のドレインが接続されている。そして、トランジスタ6は、「CLK」の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、トランジスタ7のドレインに「VGH」が供給される。
トランジスタ7は、ゲートに「CLK」の入力端子が接続され、ドレインにトランジスタ6のソースが接続され、ソースにノード22が接続されている。そして、トランジスタ6は、「CLK」の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、「CLK」と「CLK」の電位がともに所定の閾値よりも高い場合には、ノード22に「VGH」が供給され、ノード22の電位が上昇する。
トランジスタ8は、ゲートに「CLK」の入力端子が接続され、ドレインに高電位端子が接続され、ソースにノード24が接続されている。そして、トランジスタ8は、「CLK」の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード24に「VGH」が供給され、ノード24の電位が上昇する。
トランジスタ9は、ゲートにノード24が接続され、ドレインにノード23が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ9は、ノード24の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード23の電位が「VGL」へ引き下げられる。
トランジスタ10は、ゲートにノード23が接続され、ドレインにノード24が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ10は、ノード23の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード24の電位が「VGL」へと引き下げられる。
トランジスタ11は、ゲートにノード22が接続され、ドレインにトランジスタ4のソース、および「OUT」の出力端子が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ11は、ノード22の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、トランジスタ4のソース、すなわち「OUT」の出力端子における電位が「VGL」へ引き下げられる。
トランジスタ12は、ゲートにノード22が接続され、ドレインにトランジスタ5のソース、および「OUT」の出力端子が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ12は、ノード22の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、トランジスタ5のソース、すなわち「OUT」の出力端子における電位が「VGL」へと引き下げられる。
トランジスタ13は、ゲートに「OUT」の入力端子が接続され、ドレインにノード21が接続され、ソースに低電位端子が接続されている。そして、トランジスタ13は、「OUT」の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード21の電位が「VGL」へと引き下げられる。
トランジスタ14は、ゲートに信号「in」の入力端子が接続され、ドレインに高電位端子が接続され、ソースにノード21が接続されている。そして、トランジスタ14は、信号「in」の電位が所定の閾値よりも高い場合には、オン状態となる。この結果、ノード21に「VGH」が供給され、ノード21の電位が上昇する。
このように、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位の上昇に伴って、ノード22の電位を下降させるトランジスタ1と、ノード22の電位の上昇に伴って、ノード21の電位を下降させるトランジスタ2とを有する。また、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位の上昇に伴って、「CLK」をノード23に出力するトランジスタ3を有する。さらに、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位の上昇に伴って「CLK」を「OUT」の出力端子に出力するトランジスタ4と、「CLK」を「OUT」の出力端子に出力するトランジスタ5とを有する。
このため、シフトレジスタ回路20は、1つの「in」から2つの「OUT」、「OUT」を出力することができる。すなわち、シフトレジスタ回路20は、「in」のパルスがトランジスタ14に入力されたことを契機として、ノード21の電位を上昇させる。この結果、トランジスタ3を介してノード23に「CLK」が入力され、トランジスタ4、5がオン状態となり、「CLK」の入力端子が「OUT」の出力端子と電気的に接続され、「CLK」の入力端子が「OUT」の出力端子と電気的に接続される。
このため、シフトレジスタ回路20は、「in」のパルスが入力された後に、「in」の位相を半分ずらしたクロック信号である「CLK」、「CLK」、および「CLK」の位相を半分ずらした「CLK」が入力される場合は、1つの「in」に対して「OUT」および「OUT」を順次出力することができる。
ここで、各トランジスタ1〜14のドレイン、ソース間に流れる電流は、ゲート、ソース間の電位に応じて変化する。このため、各トランジスタ1〜14は、ゲートの電位が所定の閾値よりも十分に高い場合は、完全なオン状態となるが、所定の閾値よりも十分に高くない場合は、完全なオン状態とはならない。また、各トランジスタ1〜14は、ゲートの電位が所定の閾値よりも十分に低い場合は、完全なオフ状態となるが、ゲートの電位が所定の閾値よりも十分に低くない場合は、完全なオフ状態とはならない。
例えば、図2は、トランジスタの電流特性を説明するグラフである。なお、図2に示すグラフは、横軸を各トランジスタ1〜14のゲート、ソース間の電位Vg(V:Volt)とし、縦軸にドレイン、ソース間の電流Id(A:Ampere)を対数表示した。図2に示すように、各トランジスタ1〜14は、電位Vgが十分に低い場合には、電流Idをほぼ流さないオフ状態となる。
また、各トランジスタ1〜14は、電位Vgが十分に低くない場合には、電流Idが流れるオン(低)状態となる。また、各トランジスタ1〜14は、電位Vgが十分に高くない場合には、電流Idが十分に流れないオン(中)状態となる。また、各トランジスタ1〜14は、電位Vgが十分に高い場合には、電流Idが飽和し、完全なオン状態であるオン(高)状態となる。
このため、図12に例示した従来のシフトレジスタ回路30は、各トランジスタ31〜38のゲートに印加される電位が所定の閾値よりも十分に高くない場合には、各トランジスタ31〜38がオン(高)状態とはならず、動作不良を引き起こす場合がある。また、従来のシフトレジスタ回路30は、各トランジスタ31〜38のゲートに印加される電位が所定の閾値よりも十分に低くない場合には、オフ状態とはならず、動作不良を引き起こす場合がある。
一方、本発明のシフトレジスタ回路20は、「OUT」の電位にではなく、ノード21の電位に応じてノード22の電位を下げる。この結果、シフトレジスタ回路20は、「OUT」、および「OUT」を出力する際に、ノード22の電位を確実に下げることができ、ノード21の電位を十分高い状態に保てることで、信号出力の降下を防ぐことができる。
詳細には、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位の上昇に伴って、ノード22の電位を下降させるトランジスタ1と、ノード22の電位の上昇に伴って、ノード21の電位を下降させるトランジスタ2とを有する。また、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位の上昇に伴って、「CLK」をノード23に出力するトランジスタ3を有する。ここで、トランジスタ3において「CLK」が流れた場合には、ブートストラップ効果により、ノード21の電位が上昇する。このため、ノード22の電位が下降し、トランジスタ2が確実にオフにされ、ノード21の電位が上昇するので、シフトレジスタ回路20は、ノード23に入力する「CLK」の電位の低下を防ぐことができる。この結果、シフトレジスタ回路20は、トランジスタ4、5を確実にオン状態とするので、「OUT」および「OUT」の電位の低下を防ぐことができる。
[シフトレジスタ回路20の動作の流れ]
このようなシフトレジスタ回路20の動作の流れを説明する。まず、図3を用いて、シフトレジスタ回路20に入力する信号について説明する。図3は、シフトレジスタ回路に入力される信号波形を説明する図である。例えば、図3に示す例では、シフトレジスタ回路20には、「in」として、例えば「VST」(垂直走査開始信号:Vertical Start)が入力されるとともに、複数のクロック信号「CLK」、「CLK」、「CLK」、「CLK」が入力される。
ここで、「VST」とは、シフトレジスタ回路20の前段に他のシフトレジスタ回路が存在しない場合に、「in」としてシフトレジスタ回路20に入力される信号であり、複数のシフトレジスタが信号を伝達する処理の開始を示す信号である。また、「CLK」とは、電位が「VGH」から「VGL」まで周期的に変化する第1のクロック信号であり、シフトレジスタ回路20が「OUT」、および「OUT」を出力する期間を示す信号である。
また、「CLK」とは、電位が「VGH」から「VGL」まで周期的に変化する第2のクロック信号であり、シフトレジスタ回路20が「OUT」を出力するタイミングを示すクロック信号である。また、「CLK」とは、電位が「VGH」から「VGL」まで周期的に変化する第3のクロック信号であり、シフトレジスタ回路20が「OUT」を出力するタイミングを示すクロック信号である。また、「CLK」とは、電位が「VGH」から「VGL」まで周期的に変化する第4のクロック信号であり、シフトレジスタ回路20では「in」が入力されるタイミングと同期したクロック信号である。
なお、「CLK」の周期は、「CLK」の周期の半分であり、「CLK」の電位は、「CLK」の電位が「VGH」となっている間に、「VGH」となる。また、「CLK」の周期は、「CLK」の周期の半分であり、「CLK」の電位は、「CLK」の電位が「VGH」となっている間に、「VGH」となる。また、以下の説明では、図3に示すように、「CLK」は、「CLK」の位相を半分遅らせることで、電位が「VGH」となる範囲が重複しないようにした信号であるものとするが、実施形態はこれに限定されるものではなく、「OUT」と「OUT」を出力するタイミングに応じて、所定の量だけ位相を遅らせればよい。
また、以下の説明では、「CLK」の周期は、「CLK」の周期の半分であるものとするが、実施形態は、これに限定されるものではない。また、以下の説明では、「in」および各クロック信号が入力された際のシフトレジスタ回路20の動作について理解を容易にするため、「in」が入力された後に各クロック信号が入力されるものとするが、例えば、「in」と同時に「CLK」のパルスが入力されることとしてもよい。
また、以下の説明では、シフトレジスタ回路20の動作を、図3中の点線で示すタイミング(A)、タイミング(B)、タイミング(C)、タイミング(D)、タイミング(E)に分けて説明する。具体的には、タイミング(A)とは、「in」の電位が「VGH」となり、「CLK」、「CLK」、「CLK」、「CLK」の電位が「VGL」となるタイミングである。また、タイミング(B)とは、「in」の電位が「VGL」となり、「CLK」、および「CLK」の電位が「VGH」となり、「CLK」、および「CLK」の電位が「VGL」となるタイミングである。
また、タイミング(C)とは、「in」の電位が「VGL」となり、「CLK」の電位が「VGH」となり、「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」の電位が「VGH」となり、「CLK」の電位が「VGL」となるタイミングである。また、タイミング(D)とは、「in」の電位が「VGL」となり、「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」の電位が「VGH」となり、「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」の電位が「VGH」となるタイミングである。また、タイミング(E)とは、「in」、「CLK」、および「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」および「CLK」の電位が「VGH」となるタイミングである。
次に、図4〜図8を用いて、各タイミング(A)〜(E)におけるシフトレジスタ回路20の動作について説明する。まず、図4を用いて、タイミング(A)におけるシフトレジスタ回路20の動作を説明する。図4は、タイミング(A)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。
なお、図4では、シフトレジスタ回路20の導電経路のうち、各トランジスタ1〜14をオン状態にすることができる程度に電位が高い「High」状態となっている導電経路を太線で示した。また、図4では、主な電流の流れを白抜きの矢印で示した。また、図4に示す例では、タイミング(A)の前段階において、ノード23の電位がすでに「VGL」となっており、ノード24の電位がすでに「VGH」となっているものとするが、このような状態は、図3中(D)に示すタイミングの波形により、実現可能である。
例えば、タイミング(A)においては、「in」として「VGH」のパルスがトランジスタ14のゲートに入力される。このため、トランジスタ14がオン状態となり、ノード21に「VGH」が供給され、ノード21の電位が上昇する。また、ノード21の電位が「High」状態となった場合は、トランジスタ1がオン状態となるので、ノード22の電位がトランジスタ1によって「VGL」に引き下げられる。また、ノード24の電位が「High」状態となっているため、トランジスタ9がオン状態となるので、ノード23の電位がトランジスタ9によって「VGL」へ引き下げられる。また、ノード23の電位が「VGL」に引き下げられているため、トランジスタ10がオフ状態となるので、ノード24の電位が「High」状態に保持される。
次に、図5を用いて、タイミング(B)におけるシフトレジスタ回路20の動作を説明する。図5は、タイミング(B)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。なお、図5では、図4と同様、シフトレジスタ回路20の導電経路のうち、「High」状態となっている導電経路を太線で示し、主な電流の流れを白抜きの矢印で示した。
例えば、タイミング(B)においては、ノード21が「High」状態であるので、トランジスタ1がオン状態を継続し、ノード22の電位が「VGL」に保持される。このため、トランジスタ2がオフ状態を継続し、ノード21が「High」状態を保つ。また、「High」状態であるノード21の電位により、トランジスタ3がオン状態となる。ここで、「CLK」のパルスがトランジスタ3のドレインに入力されると、ブートストラップ効果によりノード21の電位がさらに上昇し、トランジスタ3がオン(高)状態となる。すると、「CLK」の「VGH」が確実にノード23に入力されるので、ノード23が「High」状態となり、トランジスタ4がオン状態となる。このため、「CLK」のパルスが「OUT」として出力される。
ここで、トランジスタ5もオン状態となるが、「CLK」が「VGL」であるため、「OUT」として出力される信号も「VGL」となる。また、ノード23が「High」状態となるので、トランジスタ10がオン状態となり、ノード24の電位が「VGL」へ引き下げられる。このように、ノード24の電位が「VGL」へ引き下げられた場合は、トランジスタ9がオフ状態となるので、ノード23の電位は「High」に保たれる。また、ノード23の電位は、「OUT」に伝達され、次段の回路に「in」として出力される。
なお、「CLK」の電位が「VGH」となると、トランジスタ6もオン状態となるが、「CLK」の電位が「VGL」であるため、トランジスタ7がオフ状態を保つ結果、ノード22に「VGH」が供給されず、ノード22の電位が「VGL」に保たれる。
次に、図6を用いて、タイミング(C)におけるシフトレジスタ回路20の動作を説明する。図6は、タイミング(C)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。なお、図6では、図4と同様、シフトレジスタ回路20の導電経路のうち、「High」状態となっている導電経路を太線で示し、主な電流の流れを白抜きの矢印で示した。
例えば、タイミング(C)においては、ノード21の電位が「High」状態を保つのでトランジスタ1、3がオン状態を継続する。このため、ノード22の電位が「VGL」に保たれるとともに、ノード23の電位が「High」状態に保たれる。ここで、ノード23の電位が「High」状態に保たれているので、トランジスタ5がオン状態となり、「CLK」のパルスが入力されると、「CLK」のパルスが「OUT」として出力される。また、ノード23の電位が「High」状態に保たれるため、「OUT」からは、「CLK」と同じ周期の「in」が次段のシフトレジスタ回路に伝達される。
次に、図7を用いて、タイミング(D)におけるシフトレジスタ回路20の動作を説明する。図7は、タイミング(D)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。なお、図7では、図4と同様、シフトレジスタ回路20の導電経路のうち、「High」状態となっている導電経路を太線で示し、主な電流の流れを白抜きの矢印で示した。
例えば、タイミング(D)においては、「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」、「CLK」の電位が「VGH」となる。このような場合にはトランジスタ6、7がオン状態となるため、ノード22に「VGH」が供給される。ここで、ノード21が「High」状態であるため、トランジスタ1を介し、ノード22の電位が継続して「VGL」に引き下げられるが、ノード22に「VGH」が供給されることにより、完全ではないもののノード22の電位が「High」状態となる。このため、トランジスタ2がオン状態となり、ノード21の電位が「VGL」に引き下げられる。
また、トランジスタ8がオン状態となるので、ノード24に「VGH」が供給され、ノード24の電位が「High」状態となる。すると、トランジスタ9がオン状態となるので、ノード23の電位が「VGL」に引き下げられる。この結果、トランジスタ4、5がオフ状態となるので、「CLK」のパルスが入力されても「OUT」として出力されず、「OUT」における電位が「VGL」に保持される。また、ノード23の電位が「VGL」に引き下げられるので、次段のシフトレジスタ回路に「in」として入力される「OUT」の電位が「VGL」となる。
また、ノード22の電位が完全ではないものの「High」状態となるので、トランジスタ11、12がオン状態となり、「OUT」および「OUT」の出力端子における電位が「VGL」に引き下げられる。このため、シフトレジスタ回路20は、誤ったタイミングで「OUT」、および「OUT」が出力してしまうのを防ぐことができる。
次に、図8を用いて、タイミング(E)におけるシフトレジスタ回路20の動作を説明する。図8は、タイミング(E)におけるシフトレジスタ回路の動作を説明するための図である。なお、図8では、図4と同様、シフトレジスタ回路20の導電経路のうち、「High」状態となっている導電経路を太線で示し、主な電気の流れを白抜きの矢印で示した。
例えば、タイミング(E)においては、「CLK」、および「CLK」の電位が「VGH」となる。また、タイミング(E)においては、次段のシフトレジスタ回路が出力した信号であり、「OUT」に対応する信号「OUT」のパルスがトランジスタ13に入力される。このため、トランジスタ13がオン状態となり、ノード21の電位が「VGL」に引き下げられることより、トランジスタ1がオフ状態となるため、ノード22の電位の低下が抑えられると共に、トランジスタ3がオフ状態となる。
また、ノード22の電位は、完全ではないが「High」状態であるため、トランジスタ11、12がオン状態となる。この結果、「OUT」、および「OUT」の出力端子の電位を「VGL」に保つ。また、「CLK」の電位が「VGH」となると、トランジスタ8がオン状態となるため、ノード24に「VGH」が供給される。この結果、ノード24の電位が「High」状態となるので、トランジスタ9がオン状態となり、ノード23の電位が「VGL」に引き下げられる。このため、トランジスタ5がオフ状態を保ち、「CLK」のパルスが入力されても「OUT」として出力されず、「OUT」の出力端子における電位が「VGL」に保たれる。このため、シフトレジスタ20は、安定したオフ状態を保つことができる。
次に、図9を用いて、各信号が入力された際のシフトレジスタ回路20の動作について説明する。図9は、シフトレジスタ回路の動作を説明する図である。なお、図9には、シフトレジスタ回路20に入力される「CLK」、「CLK」、「CLK」、「CLK」および「in」の入力波形と、ノード21〜24の電位変化、及び「OUT」、「OUT」、「OUT」、「OUT」の波形を示した。ここで、「OUT」とは、次段の回路が「in」の入力後、最初に出力する信号であり、シフトレジスタ回路20が出力する「OUT」に対応する信号である。また「OUT」とは、次段の回路が「in」の入力後、2番目に出力する信号であり、シフトレジスタ回路20が出力する「OUT」に対応する信号である。
また、図9には、各トランジスタ1〜14がオン(高)状態となる範囲を網かけで示し、オン(中)状態となる範囲を濃い点描で示し、オン(低)状態となる範囲を薄い点描で示す。また、各トランジスタ1〜14がオフ状態となる範囲は、白抜きで示す。また、図9中T1よりも前の状態では、ノード21、23の電位が「VGL」であり、ノード22、24の電位が「VGH」であるものとする。
また、図9には、電位がシフトレジスタ回路20と同じように、周期的に変化する「CLK」と同期した「in」が入力されたことに応じて、「OUT」および「OUT」を順次出力し、後段のシフトレジスタ回路から入力される「OUT」によって出力を停止する一連の流れを示す。ここでは、図9中T1〜T21に示した期間におけるトランジスタ1〜14の状態を用いて、上記一連の流れを具体的に説明する。
具体的には、T1は、「in」信号が入力されるまでの前段階であり、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」、「CLK」および「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T2は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となり、「in」のパルスが入力される期間である。
また、T3は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となり、「in」のパルスが「VGH」となる期間である。また、T4は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」から「VGH」に遷移した後「VGL」に遷移し、「CLK」の電位が「VGH」となり、「in」のパルスが「VGH」となる期間である。
また、T5は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となり、「in」のパルスが入力された後、「VGL」となる期間である。また、T6は、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T7は、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T8は、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。
また、T9は、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」から「VGL」へと遷移し、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T10は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T11は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。また、T12は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。
また、T13は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。また、T14は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。また、T15は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。
また、T16は、「CLK」の電位が「VGL」から「VGH」に遷移し、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T17は、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。また、T18は、「CLK」の電位が「VGH」から「VGL」に遷移し、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」から「VGH」に遷移した後「VGL」に遷移し、「CLK」の電位が「VGL」となる期間である。
また、T19は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。また、T20は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。また、T21は、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」、「CLK」の電位が「VGL」から「VGH」に遷移した後「VGL」に遷移し、「CLK」の電位が「VGH」となる期間である。
例えば、図9中T1以前からT1においては、ノード21の電位が「VGL」であり、ノード22の電位が「VGH」であり、ノード24の電位が「VGH」であるため、トランジスタ2、9、11、12がオン(高)状態となる。このため、ノード21の電位が「VGL」に保たれる結果、トランジスタ3がオフ状態であるため、「CLK」のパルスがノード23に入力されない。また、トランジスタ9を介してノード23の電位が「VGL」に引き下げられるので、ノード23の電位が「VGL」を保たれる。
続いて、図9中T2においては、「CLK」の電位が「VGL」に遷移し、「CLK」の電位が「VGH」に遷移するので、トランジスタ7がオン(高)状態となり、トランジスタ8がオン(低)状態となる。この結果、ノード24に「VGH」が供給され、ノード24の電位が「VGH」となる。また、ノード24の電位が「VGH」に上昇すると、トランジスタ9がオン(高)状態を保つので、ノード23の電位が「VGL」に保持される。
ここで、トランジスタ14には、「in」パルスが入力されるので、トランジスタ14がオン(高)状態となり、「VGH」がノード21に供給され、ノード21の電位が上昇する。このように、ノード21の電位が上昇すると、トランジスタ1、3がオン状態となるため、ノード22の電位が「VGL」へと引き下げられる。この結果、ノード22の電位は、「GND」程度まで下降し、トランジスタ11、12は、オン(中)状態となる。この結果、「OUT」の出力端子、および「OUT」の出力端子における電位は、「VGL」に保持されている。
続いて、図9中T3においては、「CLK」の電位が「VGH」に遷移するのでトランジスタ6がオン(中)状態となる。また、図9中T2と同様、「CLK」の電位が「VGH」であり、トランジスタ7がオン(高)状態であるので、ノード22には、トランジスタ6、7を介して、「VGH」が供給される。一方、ノード21の電位が「GND」に近い値であり、トランジスタ1がオン(高)状態であるので、ノード22の電位は、中間状態、すなわちGND付近の電位を保持している。
続いて、図9中T4においては、「CLK」の電位が「VGL」に遷移するので、トランジスタ6がオフ状態となる。また、「in」が「VGH」であるので、オン(高)状態のトランジスタ14を介して、「VGH」がノード21に供給され、ノード21の電位が、上昇し続ける。
また、ノード21の電位が上昇すると、トランジスタ1を介して、ノード22の電位が「VGL」へ引き下げられるので、ノード22の電位が「GND」よりも低い値になる。すると、トランジスタ2がオン(低)状態となるので、ノード21の電位の降下が抑制される。この結果、ノード21の電位がGNDよりも高い状態となり、ノード22の電位がGNDよりも低い状態となる。また、ノード22の電位がGNDよりも低い値となるので、トランジスタ11、12は、オン(低)状態となる。
続いて、図9中T5においては、「in」が「VGL」に遷移するので、トランジスタ14がオフ状態となる。このため、ノード21には、「VGH」の供給が行われない。また、「CLK」が「VGL」となるので、トランジスタ7、8がオフ状態となる。
ここで、図9中T6において、「CLK」の電位が「VGH」に遷移すると、T5においてオン(中)状態であったトランジスタ3に「CLK」のパルスが流れる。すると、トランジスタ3のドレインからソースへと「CLK」のパルスの電圧が印加され、ブートストラップ効果が発生し、ノード21の電位がカップリングにより上昇する。
すると、トランジスタ1がオン(高)状態となるので、ノード22の電位がより「VGL」に引き下げられ、トランジスタ2がオフ状態となる。すると、ノード21の電位が「VGH」に対して1.3〜1.5倍程度に上昇し、トランジスタ1がオン(高)状態となる。すると、ノード22の電位が完全に「VGL」へと引き下げられる。
また、ノード21の電圧が上昇すると、トランジスタ3がオン(高)状態となるので、「CLK」のパルスがノード23に入力される結果、ノード23の電位が「VGH」に上昇する。すると、トランジスタ10がオン(高)状態となるので、ノード24の電位が「VGL」に引き下げられ、トランジスタ9がオフ状態となる。この結果、ノード23の電位が「VGH」に保たれるので、トランジスタ4、5がオン(高)状態となる。また、ノード23の電位が「VGH」となるので、次段に「in」として入力される「OUT」が「VGH」となる。
続いて、図9中T7において、「CLK」の電位が「VGH」へと遷移する。すると、図9中T6に続き、トランジスタ4がオン(高)状態であるので、「CLK」のパルスが「OUT」の出力端子に伝達され、「CLK」のパルスが「OUT」として出力される。また、図9中T8において、「CLK」の電位が「VGL」へと遷移する。このため、「OUT」の電位も「VGL」へと遷移する。
続いて、図9中T9において、「CLK」のパルスが入力される。すると、図9中T6に続き、トランジスタ5がオン(高)状態であるので、「CLK」のパルスが「OUT」の出力端子に伝達され、「CLK」のパルスが「OUT」として出力される。
このように、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位に応じて、ノード22と低電位端子とを電気的に接続するトランジスタ1を有し、ノード21の電位が上昇した場合には、ノード22の電位を降下させる。また、シフトレジスタ回路20は、トランジスタ3のドレインからソースへと「CLK」が流れる際に、ブートストラップ効果により、ノード21の電位を上昇させるので、トランジスタ1がオン(高)状態となり、ノード22の電位をさらに降下させる。この結果、トランジスタ2が完全にオフ状態となるので、ノード21の電位を高い状態に維持できる結果、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位を確実に高い状態に維持することができる。
また、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位が高い際、すなわち、「CLK」が「VGH」状態のときに、「CLK」を「OUT」として出力し、その後、「CLK」を「OUT」として出力する。このように、シフトレジスタ回路20は、1つのパルスに対し、異なる2つのパルスを出力するので、シフトレジスタ回路20からなるドライバ回路の回路規模を縮小させることができる。このため、例えば、表示素子を操作するドライバ回路にシフトレジスタ回路20を適用した場合は、走査線の半分の数のシフトレジスタを設置すればよいので、ドライバ回路の回路規模を縮小させる結果、狭額縁化を図ることができる。
続いて、図9中T10において、「CLK」の電位が「VGL」に遷移する。すると、トランジスタ3のソースからドレインへと「CLK」のLow電位に引き戻される際のカップリングにより、ノード21は、GNDよりも少し高いHigh状態に戻る。すると、トランジスタ3がオン(中)状態となる。また、「CLK」の電位が「VGL」に遷移すると、トランジスタ3を介して「CLK」が入力されるノード23の電位が「VGL」へと下がる。このため、トランジスタ4、5、10がオフ状態となる。
続いて、図9中T11において、「CLK」の電位が「VGH」に遷移する。すると、トランジスタ7、8がオン(高)状態となるため、ノード24に「VGH」が供給される。ここで、ノード24は、トランジスタ9のゲートにのみ接続されている。このため、ノード24の電位は、一瞬で「VGH」へと上昇する。この結果、トランジスタ9がオン(高)状態となるので、ノード23の電位が「VGL」に引き下げられる。
続いて、図9中T12において、「CLK」の電位が「VGH」に遷移すると、トランジスタ6がオン(中)状態となるので、トランジスタ6、7を介して、ノード22に「VGH」が供給される。この結果、ノード21とノード22が電位のバランスを取ろうとし、ノード21の電位が「GND」よりも少し低い値に下降し、ノード22の電位が「GND」よりも少し低い状態に上昇する。この際、トランジスタ1、2がオン(低)となる。このような場合には、トランジスタ11、12がオン(低)状態となるので、「OUT」の出力端子、および「OUT」の出力端子の電位が「VGL」に引き下げられる。この結果、シフトレジスタ回路20は、「CLK」、「CLK」の誤出力を防ぐことができる。
また、ノード21の電位が「GND」よりも少し低い状態に下降した場合は、トランジスタ3がオン(低)状態となる。また、図9中T6〜T9において、「OUT」が次段の回路に「in」として出力されているので、次段の回路は、T12において、「OUT」を出力する。
続いて、図9中T13において、「CLK」の電位が「VGL」に遷移すると、トランジスタ6がオフ状態となるので、ノード22に対する「VGH」の供給が止まる。続いて、図9中T14において、「CLK」の電位が「VGH」に遷移するが、トランジスタ5がオフであり、トランジスタ12がオン(低)であるため、「OUT」の出力端子における電位は「VGL」に保たれる。
続いて、図9中T14においては、次段の回路が「OUT」のパルスを出力するので、トランジスタ13のゲートに「VGH」が供給される結果、トランジスタ13がオン(高)状態となり、ノード21の電位が「VGL」に引き下げられる。また、ノード21の電位が「VGL」となるため、トランジスタ1、3がオフ状態となる。
続いて、図9中T15においては、「CLK」と「OUT」の電位が「VGL」に遷移するので、トランジスタ13がオフ状態となる。続いて、図9中T16においては、「CLK」の電位が「VGL」に遷移するので、トランジスタ7、8がオフ状態となる。なお、図9中T16において、「CLK」の電位が「VGL」から「VGH」へと遷移するが、トランジスタ3がオフ状態となるため、ノード23に対する新たな電力の供給は行われず、ノード23の電位は「VGL」に保持される。
続いて、図9中T17においては、「CLK」の電位が「VGH」となり、「CLK」の電位が「VGH」となる。しかし、トランジスタ3がオフ状態であるため、ノード23に対する新たな電力の供給は行われず、ノード23の電位は「VGL」に保持される。この結果、トランジスタ4がオフ状態となるので、「CLK」のパルスは「OUT」として出力されることはない。
続いて、図9中T18においては、「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」の電位が「VGH」となるが、図9中T17の際と同様、トランジスタ3がオフ状態であるため、ノード23の電位が「VGL」に保持される。この結果、トランジスタ4がオフ状態となり、「CLK」のパルスは「OUT」として出力されることはない。
続いて、図9中T19においては、「CLK」の電位が「VGH」に遷移するので、トランジスタ7、8がオン(低)状態となる。続いて、図9中T20において、「CLK」が「VGH」に遷移すると、トランジスタ6がオン(中)状態となるため、トランジスタ6、7を介して、「VGH」がノード22に供給される結果、ノード22の電位が「VGH」に上昇する。このような場合には、トランジスタ2がオン(高)状態となるため、ノード21の電位が「VGL」に保持される。この結果、シフトレジスタ20は、安定したオフ状態、すなわち非選択状態を保つことができる。
なお、図9中T20においては、ノード23の電位が「VGL」に保たれるので、トランジスタ4がオン状態とはならず、「CLK」が「OUT」として出力されることはない。またノード22の電位が「VGH」に上昇した場合は、トランジスタ11、12がオン(高)状態となるので、「OUT」の出力端子、および「OUT」の出力端子の電位が「VGL」に保持される結果、オフ状態における誤信号の出力を防ぐことができる。
また、図9中T21においては、「CLK」の電位が「VGL」となり、「CLK」のパルスが入力される。しかしながら、ノード23の電位が「VGL」に保たれているため、トランジスタ5がオフ状態であるので、「OUT」が「OUT」として出力されることは無い。その後、シフトレジスタ回路20は、「in」が入力されない限り、図9中T16〜T21に示す動作を続けることとなる。また、シフトレジスタ回路20は、「in」が入力されない場合には、「CLK」の電位と「CLK」の電位とが両方とも「VGH」に遷移するたびに、ノード22に「VGH」を供給するので、安定したオフ状態を保持することができる。
[シフトレジスタ回路20の効果]
上述したように、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位が上昇することに応じて、ノード22の電位を降下させるトランジスタ1と、ノード22の電位が上昇することに応じて、ノード21の電位を降下させるトランジスタ2とを有する。また、シフトレジスタ回路20は、ノード21の電位が上昇することに応じて、ノード23の電位を上昇させるトランジスタ3を有する。また、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位が上昇することに応じて、「CLK」を「OUT」として出力するトランジスタ4と、ノード23の電位が上昇することに応じて、「CLK」を「OUT」として出力するトランジスタ5とを有する。
このため、シフトレジスタ回路20は、1つの「in」に対して、「OUT」、および「OUT」を出力することができるので、シフトレジスタ回路20からなるドライバ回路の回路規模を縮小させることができる。例えば、シフトレジスタ回路20は、表示素子を操作するドライバ回路に適用した場合は、ドライバ回路の回路規模を縮小させる結果、狭額縁化を図ることができる。
なお、シフトレジスタ回路20は、ブートストラップ効果によりノード21の電位を上昇させるトランジスタ3を有するので、ノード23に入力する「CLK」の電位の降下を防ぐことができる。この結果、シフトレジスタ回路20は、トランジスタ4、5をオン(高)状態にすることができるので、「OUT」および「OUT」の電位の降下を防ぐことができる。
また、シフトレジスタ回路20は、ゲートに「CLK」が入力され、ドレインが高電位端子に接続され、ソースがトランジスタ7のドレインに接続されたトランジスタ6と、ゲートに「CLK」が入力され、ドレインがトランジスタ6のソースに接続され、ソースがノード22に接続されたトランジスタ7とを有する。つまり、シフトレジスタ回路20は、「CLK」の電位と「CLK」の電位とが、ともに「VGH」となった際に、ノード22の電位を上昇させるトランジスタ6、7を有する。このため、シフトレジスタ回路20は、「CLK」の電位と「CLK」の電位とが、ともに「VGH」となるたびにノード22に「VGH」を供給するので、安定したオフ状態を保つことができる。
また、シフトレジスタ回路20は、「CLK」の電位が上昇することに応じてノード24の電位を上昇させるトランジスタ8と、ノード24の電位が上昇することに応じてノード23の電位を降下させるトランジスタ9と、ノード23の電位が上昇することに応じてノード24の電位を降下させるトランジスタ10とを有する。このため、シフトレジスタ回路20は、「OUT」、および「OUT」を出力した後に、ノード23の電位を「VGL」に保つので、トランジスタ4、5をオフ状態に保つ結果、「OUT」、および「OUT」の誤出力を防ぐことができる。
また、シフトレジスタ回路20は、ノード22の電位が上昇することに応じて「OUT」の出力端子の電位を降下させるトランジスタ11と、ノード22の電位が上昇することに応じて「OUT」の出力端子の電位を降下させるトランジスタ12とを有する。このため、シフトレジスタ回路20は、オフ状態の際に、誤った「OUT」、および「OUT」の出力を防ぐことができる。
また、シフトレジスタ回路20は、ノード23の電位を次段の「in」として出力する「OUT」の出力端子を有する。このため、シフトレジスタ回路20は、次段の回路に対して適切なタイミングで「in」信号を入力することができる。具体的には、シフトレジスタ回路20は、「OUT」、「OUT」を出力する間、次段の回路に「in」信号を入力することで、シフトレジスタ回路20が「OUT」を出力した後に、次段の回路に「OUT」を出力させることができる。
また、シフトレジスタ回路20は、次段の回路が出力した「OUT」の電位が上昇することに応じて、ノード21の電位を降下させるトランジスタ13を有する。このため、シフトレジスタ回路20は、後段の回路が信号を出力した際に、確実に非選択状態に遷移することができる。
また、シフトレジスタ回路20は、「in」の電位が上昇することに応じて、ノード21の電位を上昇させるトランジスタ14を有する。このため、シフトレジスタ回路20は、「in」が入力された際にノード21の電位を上昇させ、選択状態に遷移することができる。
また、シフトレジスタ回路20には、「CLK」の位相を所定量遅延させた「CLK」が入力され、「CLK」、および「CLK」の周期の倍の周期を有する「CLK」が入力される。このため、シフトレジスタ回路20は、「CLK」が「VGH」である間に、「OUT」を出力し、その後「OUT」を出力することができる。
[適用範囲]
例えば、上記の実施形態で例示したシフトレジスタ回路20は、液晶パネルや有機EL(Electro-Luminescence)パネルを用いた画像表示装置を動作させるドライバ回路に好適に適用される。また、シフトレジスタ回路20は、上述したドライバ回路以外の回路にも適用することができる。また、シフトレジスタ回路20は、複数のトランジスタと、各素子を順次駆動するためのドライバ回路とを有するセンサ装置、発光素子アレイ、サーマルヘッド等、任意の装置に適用することができる。
(液晶パネルへの適用)
以下の説明では、シフトレジスタ回路20の適用例として、液晶パネルを用いた画像表示装置を動作させるドライバ回路にシフトレジスタ回路20を適用する例について説明する。
図10は、シフトレジスタ回路の適用例を説明する第1の図である。図10に示す例では、画像表示装置50は、制御回路51とパネル52とを有する。なお、画像表示装置50は、バックライト等の光源装置、カラーフィルタ基板、偏光方向が互いに異なる偏光板等を有するが、図10では、理解を容易にするため、それらの記載を省略した。
制御回路51は、例えば、パネル52に配置されるFPC(FlexiblePrinted Circuits)上に設けられたり、または、パネル52の外部回路基板上に設けられており、パネル52を駆動させるための制御信号を駆動回路55に出力する。なお、図10では、FPC、または外部回路基板についての図示を省略した。
また、パネル52には、液晶パネルが用いられており、一対の基板から構成されている。例えば、パネル52は、アクティブエリア57に薄膜トランジスタが形成されたアレイ基板とアレイ基板に対向するカラーフィルタ基板とからなる一対のガラス基板で構成されている。また、アクティブエリア57のアレイ基板の周辺には、周辺部54が形成されている。周辺部54には、駆動回路55および走査線駆動回路56が設けられており、走査線駆動回路56はアレイ基板のガラス上に形成されている。また、駆動回路55と走査線駆動回路56とは走査線制御線53で接続されている。
駆動回路55は、駆動用の半導体素子からなり、アクティブエリア上に延在されたデータ線に画像信号を出力する信号線駆動回路、走査線制御回路および対向電位駆動回路等で構成されている。なお、駆動回路55は、アクティブエリア57の周辺部54にCOG(Chip On Glass)方式で実装されている。
また、パネル52の周辺部54に設けられた走査線駆動回路56には、第1形態において説明したシフトレジスタ回路20と同じ機能を発揮する複数の回路が適用されている。具体的には、走査線駆動回路56には、シフトレジスタ部25と同様の機能を発揮するシフトレジスタ部25〜25bが多段に接続され、各シフトレジスタ部25〜25bには、OUT波形制御部26と同様の機能を発揮するOUT波形制御部26〜26bが接続されている。
なお、シフトレジスタ部25〜25bは、パネル52のアレイ基板上に一体的に形成された走査線駆動回路56上に形成されている。また、走査線駆動回路56は、シフトレジスタ部25〜25b、およびOUT波形制御部26〜26b以外にも、複数のシフトレジスタ部、およびOUT波形制御部の組からなるシフトレジスタ回路を有するが、図10では、理解を容易にするため、記載を省略した。また、各OUT波形制御部26〜26bのそれぞれには、アクティブエリア57上に延設された走査線が2つずつ接続されている。また、図10に示す例では、理解を容易にするため、「CLK」〜「CLK」の入力線については、記載を省略した。
駆動回路55は、走査線制御線53で走査線駆動回路56と接続されており、走査線制御線53を介して初段のシフトレジスタ部25に制御信号を出力する。
アクティブエリア57は、マトリックス状に配置した画素58を複数有する。詳細には、アクティブエリア57には、複数のデータ線が列方向に延在され、複数の走査線が行方向に延在されている。そして、アクティブエリア57には、データ線と走査線との交差に対応して、それぞれ画素58が形成されている。
ここで、画素58は、アクティブ素子として動作する薄膜トランジスタ59と、画素電極60とを有する。画像表示装置50は、アレイ基板に設けられた画素電極60とカラーフィルタ基板に設けられた共通電極(図示せず)との間に印加された電圧によって液晶分子を制御して画像表示する。ここでは、パネル52は、アレイ基板に画素電極60が設けられ、カラーフィルタ基板に共通電極が設けられた縦電界方式で説明しているが、これに限らず、例えば、アレイ基板の画素58内に画素電極60および共通電極が設けられた横電界方式であってもよい。
走査線駆動回路56は、第1形態に係わるシフトレジスタ部25と同様のシフトレジスタ部25〜25bを多段に接続し、各シフトレジスタ部25〜25bにOUT波形制御部26〜26bを接続した回路により構成される。ここで、走査線駆動回路56は、上述したシフトレジスタ部25の動作によりOUT波形制御部26が出力する「OUT」および「OUT」をアクティブエリア57上に延在する走査線に順次入力する。
また、シフトレジスタ部25が有するノード23の電位は、シフトレジスタ部25aに「in」として入力されているので、走査線駆動回路56は、シフトレジスタ回路25aの動作によりOUT波形制御部26aが出力する「OUT」および「OUT」をアクティブエリア57上に延在する走査線に順次入力する。このように、多段に設置されたシフトレジスタ部25〜25bが信号を順次シフトさせ、各OUT波形制御部26〜26bが2つの信号を順次出力する。このため、走査線駆動回路56は、駆動回路55から走査線制御線53を介して、制御信号が入力された場合には、アクティブエリア57上の各走査線に対して上方向から順に電圧を印加する。
例えば、走査線駆動回路56は、制御信号を受信すると、シフトレジスタ部25、およびOUT波形制御部26の動作により、「OUT」を1段目の走査線に出力し、次に「OUT」を2段目の走査線に出力する。次に、走査線駆動回路56は、シフトレジスタ部25a、およびOUT波形制御部26の動作により、「OUT」を3段目の走査線に出力し、次に「OUT」を4段目の走査線に出力する。この結果、走査線駆動回路56は、アクティブエリア57上の各走査線に対して、順番に電圧を印加する。
ここで、従来のシフトレジスタ回路を用いて、走査線駆動回路56を構成する場合には、アクティブエリア57上に延設された走査線と同数のシフトレジスタ回路を多段に接続し、各シフトレジスタ回路から各走査線上に信号を出力する。しかしながら、シフトレジスタ部25とOUT波形制御部26からなるシフトレジスタ回路20を用いて、走査線駆動回路56を構成した場合には、1つのシフトレジスタ回路20から2つの走査線に対して信号を出力することができるので、走査線駆動回路56の回路規模を減少させ、画像表示装置50の狭額縁化を実現することができる。
また、シフトレジスタ回路20は、ブートストラップ効果により、出力する信号の電位を下げることなく出力することができるので、走査線駆動回路56が各走査線に印加する電圧の低下を防ぐことができる。この結果、画像表示装置50は、アクティブエリア57の大型化や画素58の細密化により走査線の数が増加した場合にも、各画素58に印加する電圧の低下を防ぐことができるので、正常に動作することができる。
薄膜トランジスタ59は、画素58が形成された位置に応じたデータ線とソースとが接続され、画素58が形成された位置に応じた走査線とゲートとが接続されている。そして、走査線駆動回路56から対応する走査線に電圧が印加されるとともに、駆動回路55から対応するデータ線に電圧が印加された場合に、データ線に印加された電圧が薄膜トランジスタ59を介して画素電極60に印加される。
なお、図10では、液晶パネルを用いた画像表示装置にシフトレジスタ回路20を適用する例について説明した。しかしながら、実施の形態はこれに限定されるものではない。例えば、有機ELパネルを用いた画像表示装置にシフトレジスタ回路20を適用してもよい。例えば、図11は、シフトレジスタ回路20の適用例を説明する第2の図である。
(有機ELへの適用)
図11に示す例では、シフトレジスタ部25、およびOUT波形制御部26を有する走査線駆動回路56を有し、有機ELパネルを用いた画像表示装置70について記載した。また、図11に示す例では、理解を容易にするため、シフトレジスタ部25、およびOUT波形制御部26からなるシフトレジスタ回路20を有する走査線駆動回路56を記載したが、走査線駆動回路56は、シフトレジスタ回路20と同様の回路を複数有するものとする。具体的には、走査線駆動回路56は、アクティブエリア57上に延設する走査線の数の半分の数だけシフトレジスタ回路20と同様の回路を多段に接続することで構成すればよい。なお、上述の液晶パネルを用いた画像表示装置50と同様に、シフトレジスタ回路20は、パネル52のアレイ基板上の周辺部に一体的に形成されている。
図11に示す例では、画素58は、アノードが定電位供給回路71と電気的に接続された発光素子80と、発光素子80のカソードに一方の電極が接続されたトランジスタ81とを有する。また、画素58は、n型の薄膜トランジスタによって形成され、ドレインがトランジスタ82のドレインに接続され、ソースが電源供給回路72と電気的に接続されたドライバ素子83とを有する。また、画素58は、ドライバ素子83を形成する薄膜トランジスタのゲート・ドレイン間の導通状態を制御するトランジスタ82と静電容量84とを有する。
また、図11に示す例では、各画素58内に備わる発光素子80のアノードに対して一定のオン電位を供給する定電位供給回路71と、制御線を介して、画素58内に備わるトランジスタ81の駆動を制御する駆動制御回路73と、ドライバ素子83のソースにオン電位または0電位を供給する電源供給回路72とを有する。
発光素子80は、電流注入によって発光する機構を有し、例えば有機EL素子によって形成される。有機EL素子は、Al、Cu、ITO(Indium Tin Oxide)等によって形成されたアノード層およびカソード層と、アノード層とカソード層との間にフタルシアニン、トリスアルミニウム錯体、ベンゾキノリノラト、ベリリウム錯体等の有機系の材料によって形成された発光層とを少なくとも備えた構造を有し、発光層に注入された正孔と電子とが発光再結合することによって光を生じる機能を有する。
トランジスタ81は、発光素子80とドライバ素子83との間の導通を制御する機能を有し、本実施形態1では、n型の薄膜トランジスタによって形成される。すなわち、薄膜トランジスタのドレインとソースとがそれぞれ発光素子80、ドライバ素子83に接続される一方で、ゲートが駆動制御回路73と電気的に接続された構成を有し、駆動制御回路73から供給される電位に基づいて、発光素子80とドライバ素子83との間の導通状態を制御している。
ドライバ素子83は、発光素子80に流れる電流を制御するための機能を有する。具体的には、ドライバ素子83は、閾値以上の電位差に応じて発光素子80に流れる電流を制御する機能を有する。本実施形態1では、ドライバ素子83は、n型の薄膜トランジスタによって形成され、ゲートとソースとの間に印加される電位差に応じて発光素子80の発光輝度を制御している。
このような画素58においては、駆動回路55が信号線に印加した電圧により静電容量84に電荷が蓄積される。そして、駆動制御回路73がトランジスタ81のゲートに電圧を印加している間、静電容量84に蓄積した電荷に応じた電流が発光素子80に流れ、発光素子80が発光する。
このように、各画素58が発光素子80を有する場合であっても、走査線駆動回路56は、シフトレジスタ部25、およびOUT波形制御部26からなるシフトレジスタ回路20が、2つの走査線に各画素の出力信号を出力する。このため、画像表示装置70は、画素58が有機ELパネルを有する場合にも、走査線駆動回路56の回路規模を減少させ、狭額縁化を図ることができる。また、シフトレジスタ回路20は、走査線上に出力するう信号の電位の低下を防ぐので、アクティブエリア57上の画素数に係わらず、画像表示装置70を正常に動作させることができる。
1〜14 トランジスタ
20 シフトレジスタ回路
21〜24 ノード
25 シフトレジスタ部
26 OUT波形制御部

Claims (10)

  1. ゲートが第1の導電経路に接続されて、ドレインが第2の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第1の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第2の導電経路の電位を降下させる第1のトランジスタと、
    ゲートが前記第2の導電経路に接続されて、ドレインが前記第1の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第2の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第1の導電経路の電位を降下させる第2のトランジスタと、
    ゲートが前記第1の導電経路に接続され、ドレインが第1のクロック信号の入力端子に接続されるとともにソースが第3の導電経路に接続された、前記第1のクロック信号が入力された際に前記第1の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第3の導電経路の電位を上昇させる第3のトランジスタと、
    ゲートが前記第3の導電経路に接続され、ドレインが第2のクロック信号の入力端子に接続されるとともにソースが第1の出力信号を出力する第1の出力端子に接続された、前記第3の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第2のクロック信号を第1の出力信号として前記第1の出力端子から出力させる第4のトランジスタと、
    ゲートが前記第3の導電経路に接続され、ドレインが第3のクロック信号の入力端子に接続されるとともにソースが第2の出力信号を出力する第2の出力端子に接続された、前記第3の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第3のクロック信号を第2の出力信号として前記第2の出力端子から出力させる第5のトランジスタと
    を有することを特徴とするシフトレジスタ回路。
  2. ゲートが前記第2のクロック信号の入力端子に接続されるとともにドレインが高電位素子に接続された、前記第2のクロック信号の入力に応じてソースの電位を上昇させる第6のトランジスタと、
    ゲートが第4のクロック信号の入力端子に接続され、ドレインが前記第6のトランジスタのソースに接続されるとともにソースが前記第2の導電経路に接続された、前記第4のクロック信号の入力に応じて前記第2の導電経路の電位を上昇させる第7のトランジスタと
    をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のシフトレジスタ回路。
  3. ゲートが前記第4のクロック信号の入力端子に接続され、ドレインが高電位端子に接続されるとともにソースが第4の導電経路に接続された、前記第4のクロック信号の入力に応じて前記第4の導電経路の電位を上昇させる第8のトランジスタと、
    ゲートが前記第4の導電経路に接続され、ドレインが前記第3の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第4の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第3の導電経路の電位を降下させる第9のトランジスタと、
    ゲートが前記第3の導電経路に接続され、ドレインが前記第4の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第3の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第4の導電経路の電位を降下させる第10のトランジスタと
    をさらに有することを特徴とする請求項2に記載のシフトレジスタ回路。
  4. ゲートが前記第2の導電経路に接続され、ドレインが前記第1の出力端子に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第2の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第1の出力端子の電位を降下させる第11のトランジスタと、
    ゲートが前記第2の導電経路に接続され、ドレインが前記第2の出力端子に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記第2の導電経路の電位が上昇することに応じて前記第2の出力端子の電位を降下させる第12のトランジスタと
    をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路。
  5. 前記第3の導電経路の電位を次段のシフトレジスタ回路に、動作の開始を指示する入力信号として出力する第3の出力端子をさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路。
  6. ゲートが前記次段のシフトレジスタ回路が出力する信号の出力端子に接続され、ドレインが前記第1の導電経路に接続されるとともにソースが低電位端子に接続された、前記次段のシフトレジスタ回路が出力した信号の電位に応じて前記第1の導電経路の電位を降下させる第13のトランジスタをさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路。
  7. ゲートが入力信号の入力端子に接続され、ドレインが高電位端子に接続されるとともにソースが前記第1の導電経路に接続された、前記入力信号の電位に応じて前記第1の導電経路の電位を上昇させる第14のトランジスタをさらに有することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路。
  8. 前記第3のクロック信号は、前記第2のクロック信号の位相を所定量遅延させた信号であり、前記第1のクロック信号は、前記第2のクロック信号、および前記第3のクロック信号が有する周期の倍の周期を有する信号であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路。
  9. 請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路を有するドライバ回路と、
    前記ドライバ回路が出力する信号に従って発光する発光素子を有する、画像を表示する表示パネルと
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  10. 請求項1乃至請求項8のいずれか1つに記載のシフトレジスタ回路を有するドライバ回路と、
    前記ドライバ回路が出力する信号に従って画像を表示する液晶パネルと
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
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