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JP2014166935A - SiC単結晶、その製造方法およびその表面清浄化方法 - Google Patents

SiC単結晶、その製造方法およびその表面清浄化方法 Download PDF

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JP2014166935A JP2013039967A JP2013039967A JP2014166935A JP 2014166935 A JP2014166935 A JP 2014166935A JP 2013039967 A JP2013039967 A JP 2013039967A JP 2013039967 A JP2013039967 A JP 2013039967A JP 2014166935 A JP2014166935 A JP 2014166935A
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Abstract

【課題】連続的な結晶成長が可能な溶液引き上げ成長法で、成長炉内の温度勾配や坩堝内の溶液の流れを特別に変更することなく簡便な方法で、結晶成長速度を自由に調節でき、結晶成長速度の増大、減少、種結晶の表面溶解による表面清浄化できるSiC単結晶、その製造方法及びその表面清浄化方法の提供。
【手段】Si及びCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法により、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を通じて得られてなるSiC単結晶、その製造方法及びその表面清浄化方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶液法によるSiC(炭化珪素)単結晶の成長方法による製造方法に関し、溶液引き上げ成長法による成長結晶の成長速度を、種結晶の結晶成長面とSiおよびCを含む溶液との界面に電流を通ずることにより、成長炉内の温度勾配や坩堝内の溶液の流れを特別に変更することなく、増大もしくは減少することを実現し、かつ電流量を調整することで種結晶の溶解も実現し、成長速度高速化、表面のモフォロジーの向上、種結晶の結晶多形と異なる結晶多形の発生や多結晶化の抑制を実現するSiC単結晶の製造方法およびこれにより得られる高品質なSiC単結晶に関するものである。
熱的・化学的安定性に優れたSiC単結晶は、Si(珪素)と比較してバンドギャップエネルギーが約3倍、絶縁破壊電界が7倍、熱伝導率が3倍と大きく、かつ不純物の添加によって伝導型(p型、n型)制御が容易であり、熱酸化膜の形成がSiと同様に可能であることから、Siやガリウムヒ素などの既存技術では達成できない高温、高耐圧、高周波、高耐環境性を有する次世代の電力変換用素子への応用が強く期待されている。
SiC単結晶の成長法としては、アチソン法、気相法(昇華法、化学気相法)、溶液法が知られている。アチソン法ではSi原料である硅砂とC(炭素)原料となるコークスを黒鉛電極周囲に配置し、黒鉛電極を通電加熱することにより不定形板状SiC結晶を得る。この際、不純物制御や形状制御が困難であり、半導体基板の作製には向いていない。気相法の代表例である昇華法はインチサイズの単結晶基板が作製可能であるが、結晶中の欠陥密度が大きいという問題がある。化学気相(CVD)法はガスによる原料供給を行うため、一般的には薄膜結晶成長の方法であり、バルク単結晶成長法としては多くの課題を残している。
溶液法は、黒鉛坩堝中でSiまたはSi含有合金を融解し、その融液中に黒鉛坩堝もしくは炭化水素ガス供給によって気相からCを溶解させ、低温部に設置した単結晶基板上にSiC結晶層を溶液析出によって成長させる方法である。なかでも溶液引き上げ成長法では、溶液表面付近に保持されたSiC種結晶を、SiC結晶層の析出による厚み増大に伴い、SiC種結晶を上方へ引き上げながらSiC単結晶を製造する方法であり、製造される単結晶の長尺化に適している。溶液法は気相法に比べ比較的熱平衡状態に近い条件で結晶成長が進行すると考えられることから、一般的には高品質な単結晶を得る方法としては好都合であることが知られている。上述の理由から、近年、溶液法によるSiC単結晶の成長方法について、成長速度や結晶品質を高める検討がなされている。
特許文献1には、上下いずれかの位置に配置した種結晶と原料結晶の間を、当該種結晶と同一格子定数の固層を析出するごとき溶液で満たした状態で加熱し、種結晶、原料結晶、および溶液の温度をある温度幅で周期的に上下に変化させるとともに、当該原料結晶と溶液間に電流を通ずることによって原料結晶側から溶解させた溶液を種結晶側へ輸送させ、その溶質を種結晶に析出させる結晶の製造方法が提案されている。
該特許文献によれば、原料結晶の固液界面に電流を通ずることによって、溶質の供給速度を高め、高速成長が可能になると記述されている。
しかしながら、SiおよびCを含む溶液を用い、1600〜2400℃でSiC単結晶の溶液引き上げ成長法を行うためには、電気伝導率の大きい黒鉛坩堝を溶液容器として用いる以外の手段がなく、該特許文献に記載されている電気絶縁が可能な容器の利用は、現実的には実質的に不可能である。SiC単結晶の溶液引き上げ成長法では原料とするSiC原料結晶は用いないが、仮にSiC原料結晶をSiおよびCを含む溶液とともに用いたとしても、1600〜2400℃で利用可能な黒鉛坩堝を用いた場合には、原料結晶の固液界面にのみ電流を通じるように、電流経路を制限することは不可能である。
非特許文献1には、成長温度1100〜1300℃の条件において、ガリウムおよびイットリビウムを溶媒として用いた溶液成長における直流電流に対する通電効果が述べられている。該非特許文献では、ガリウムおよびイットリビウムを挟んだn型6H−SiC種結晶と6H−SiC原料結晶との間に電流を通ずることによって、結晶成長速度が増大することが記述されている。しかしながら、工業的に利用される1600〜2400℃の成長温度での結晶成長に関しては記述がなく、しかも種結晶の溶解に関する記述もなされていない。
特許文献2には、温度勾配を増加させることなく成長速度を向上させ、同時に、安定して平坦な成長表面を維持できるSiC単結晶の製造方法が提案されている。黒鉛坩堝内のSi融液内に、内部から融液面に向けて温度低下する温度勾配を維持しつつ、該融液面の直下に保持したSiC種結晶を起点としてSiC単結晶を成長させる方法において、Si融液に希土類元素の少なくとも1種と、Sn、Al、Geのうちいずれか1種を添加した融液を用いることによって成長速度を増しつつも、Sn、Al、Geの表面活性剤としての働きから、成長表面が荒れる多結晶化を抑制し、平坦な成長表面が安定して維持されることが述べられている。
しかしながら、成長速度を制御する上で、結晶成長中に融液組成を変化させることは安定した結晶成長面を維持する上で好ましくなく、しかも技術的にも容易ではない。該特許文献の技術を用いても、成長速度を結晶成長中に変化させるためには坩堝の温度勾配を変化させなくてはならない。加えて、融液組成が限定されており、該特許文献に記載の融液組成以外を用いた場合には、SiC単結晶の溶液成長に対して汎用的に効果を発揮するとは限らない。
特公平7−53630号公報 特開2007−277049号公報
Soviet Physics−Technical Physics,Vol.29,(1984)1181
以上のように、公知文献に記載の溶液法による半導体成長法は、溶液を保持し得る絶縁性の容器が利用可能であることが前提である比較的低温における溶液引き上げ成長法でない成長法であるか、あるいは、溶液引き上げ成長法であっても、温度勾配のみによって成長速度が調整される方法であり、実用面での課題が多い。
ただし、本発明による溶液引き上げ成長法と比較し、溶液を保持し得る絶縁性の容器が利用可能であることが前提である溶液引き上げ成長法でない成長法を用いた場合には、比較的低温で電流制御型の結晶成長を実施できることは有利点であるが、逆に低温であることによって、溶液中に存在するC成分が少なくなり、大きな単結晶を得るためには厳しい条件となる。例えば、Si溶液へのC(炭素)成分の溶解度は1500℃では約0.01%以下であり、一方、2050℃では約0.45%程度まで増加する。このため、大きな単結晶を得るには、より高温にして、溶液中のC成分の溶解度を増すことが重要となる。
一方、溶液を保持する容器に絶縁性容器を使用する場合、高温にすると容器の素材がSiを含む溶液に溶融するため、高温化に対する限界がある。
しかも、更なる高純度高品質のSiC単結晶、大きな単結晶、連続的に製造できる方法が望まれる。
従って、本発明は、可能な限り高純度・高品質で、大きな単結晶が得られ、これが簡便に達成できるSiC単結晶の製造方法、該製造方法で得られた高純度・高品質なSiC単結晶および結晶表面の浄化方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、溶液の高温度化が可能な容器が使用でき、連続的な結晶成長が可能な溶液引き上げ成長法をさらに改善することで、かつ簡便な手段で高純度・高品質を達成すべく検討を行った。
種々検討するなかで、高純度・高品質の達成には、使用する種結晶の少なくとも結晶成長させる側の結晶表面を不純物や凹凸ができるだけ少ないものにすること、非特許文献1のように、ガリウムやイットリビウム溶液を使用した場合、高純度・高品質の達成が厳しくなることから、溶液に存在する成分を、Siを主成分とすること、が重要であることがわかった。
このことを達成するために、具体的手段をさらに検討した結果、SiCの種結晶のうち、結晶成長させる結晶表面と、SiとCを含む溶液の界面に通電することが有効であることを見出した。
具体的には、SiC単結晶の成長速度増大にはペルチェ効果およびエレクトロマイグレーションによる溶質輸送効果が寄与しており、また、成長速度減少には、電流の流れる方向を反転させた場合のペルチェ効果およびエレクトロマイグレーションによる溶質輸送効果とともに、種結晶、該溶液も含む通電経路中の電気抵抗によるジュール発熱が寄与していることを見出し、結晶成長時の任意の局面で成長速度を変化させる方法について検討を行った結果、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明の課題は、以下の手段によって達成された。
(1)SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法により、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を通じて得られてなることを特徴とするSiC単結晶。
(2)SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法によるSiC単結晶の製造方法であって、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を1〜50A/cm流すことを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
(3)前記結晶成長面に流す電流が、直流電流であって、前記SiCの種結晶に直流電源のプラス極を接続することを特徴とする(2)に記載のSiC単結晶の製造方法。
(4)前記結晶成長面に流す電流が、直流電流であって、前記SiCの種結晶に直流電源のマイナス極を接続することを特徴とする(2)に記載のSiC単結晶の製造方法。
(5)前記結晶成長面に流す電流が、周波数10〜1,000,000Hzの交流電流であることを特徴とする(2)に記載のSiC単結晶の製造方法。
(6)前記結晶成長面での前記1〜50A/cmの電流密度分布が、前記SiCの種結晶を保持する導電性ロッドの形状と、該SiCの種結晶と該導電性ロッドとの接着領域の変更により調整することを特徴とする(2)〜(5)のいずれか1項に記載のSiC単結晶の製造方法。
(7)前記溶液中に遷移金属元素および/または希土類元素を含むことを特徴とする(1)〜(6)のいずれか1項に記載のSiC単結晶の製造方法。
(8)結晶成長温度が、1600〜2400℃であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載のSiC単結晶の製造方法。
(9)前記(2)〜(8)いずれか1項に記載の製造方法で製造されてなることを特徴とするSiC単結晶。
(10)SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法によるSiC単結晶の表面清浄化方法であって、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を1〜50A/cm流すことを特徴とするSiC単結晶の表面清浄化方法。
本発明により、成長炉内の温度勾配や坩堝内の溶液の流れを特別に変更することなく簡便な方法で、結晶成長速度を調節でき、結晶成長速度の増大、減少だけでなく、種結晶の表面溶解による表面清浄化ができるSiC単結晶、その製造方法およびその表面清浄化方法が提供できる。
本発明の実施例で用いた、溶液法によるSiC単結晶成長実験装置の模式図である。 本発明の実施例1、2、4で行った、成長温度が1870℃である場合の、直流電流を用いた結晶成長実験における、溶液温度の加熱プロファイルを示すグラフである。 本発明の実施例1で行った、成長温度が1870℃である場合の、成長時に直流電流を−0.8A通じた場合と、成長時に電流を通じなかった場合と、直流電流を+0.8A通じた場合の成長結晶の成長厚みの違いを示すために取得された成長面に垂直な種結晶および成長結晶の断面の透過画像を示す光学顕微鏡写真である。 本発明の実施例1で行った、成長温度が1870℃である場合の、直流電流を用いた結晶成長実験において、電流の大きさおよび電流の流れの方向に対する成長速度の増減を示すグラフである。電流を通じない場合の成長速度は40〜45μm/hであり、電流を通じない場合からの変化量を示してある。 本発明の実施例2で行った、成長温度が1870℃である場合の、周波数50Hzの交流電流を用いた結晶成長実験における、成長速度の電流依存性を示すグラフである。電流を通じない場合の成長速度は40〜45μm/hであり、電流を通じない場合からの変化量を示してある。 本発明の実施例3で行った、成長温度が2050℃である場合の、直流電流を用いた結晶成長実験における、成長速度の電流依存性を示すグラフである。電流を通じない場合の成長速度は約95μm/hであり、電流を通じない場合からの変化量を示してある。 本発明の実施例4で行った、成長温度が1870℃である場合の、直流電流を用いた結晶成長実験において、Si−C−Cr溶液を用いた場合の成長速度の電流依存性を示すグラフである。電流を通じない場合の成長速度は、溶媒がSiである場合は約40μm/h、溶媒が原子組成で70%−Si、30%−Crの場合は約60μm/h、60%−Si、40%−Crの場合は約75μm/hであり、電流を通じない場合からの変化量を示してある。
本発明のSiC単結晶の製造方法は、SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法であって、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を通じて、結晶成長速度を増大または減少、さらには該SiCの種結晶の表面溶解による表面清浄化する製造方法である。
本発明の製造方法は、連続的な結晶成長が可能な溶液引き上げ成長法であり、SiC単結晶を成長させる際、種結晶と溶液が接する結晶成長面に直流あるいは交流の電流を通ずることにより、1600〜2400℃の高い結晶成長温度であっても、成長炉内の温度勾配や坩堝内の溶液の流れを特別に変更することなく、または特別な装置を用いることなく、電流量の調整や種結晶と溶液が接する結晶成長面を通ずる電流の流れの方向の変更で、SiC結晶の成長速度を温度制御によらず増大あるいは減少することができる。
最初に、本発明のSiC単結晶の製造方法を図1により説明する。
図1において、SiC単結晶成長は、加熱装置である高周波コイル4によって加熱された溶液8に、SiC単結晶基板を支持する機構の一部である種結晶保持棒2の先端に、SiCからなる単結晶基板を接着または機械的固定により、SiC種結晶7を保持し、これを溶液内に浸漬させて単結晶成長させる。種結晶保持棒2は、SiC種結晶を保持している先端とは反対側の端で、直流あるいは交流の電流源1に接続され、必要により接地10されている。一方、黒鉛坩堝5は種結晶保持棒2が直流あるいは交流の電流源1に接続されている場合には接地10されており、種結晶保持棒2が接地10されている場合には、黒鉛坩堝5は直流あるいは交流の電流源1に接続できる。種結晶保持棒2と黒鉛坩堝5はおのおの独立に回転する機構を備えたものである。黒鉛坩堝5の外側底面の温度は、放射温度計9のような高温温度計により直接測温する。高周波コイル4による黒鉛坩堝5の加熱は、黒鉛坩堝5の外側底面の測定温度をもとに制御される。
電流は直流でも交流でも構わないが、交流電流では選択的にジュール効果のみを発現させて成長速度を減少させ、直流電流では種結晶側をプラス極とした場合には成長速度が増大し、反対に、種結晶をマイナス極とした場合には成長速度が減少する。
ただし、種結晶側をプラス極とした場合でも、電流密度が大きくなり、成長速度の増大に寄与するペルチェ効果およびエレクトロマイグレーション効果よりも、ジュール効果が大きくなった場合には、結晶成長速度は低下する。また、交流電流を通じた場合、または種結晶側をマイナス極とした場合、もしくはプラス極とした場合であって、成長速度の増大に寄与するペルチェ効果およびエレクトロマイグレーション効果よりも、ジュール効果が大きくなる電流密度では、結晶成長が完全に抑制され、種結晶のエッチングが生じ、結晶成長表面の溶解による表面クリーニングを実施するに適正である。
これらの成長速度の制御を行う電流量は、用いる種結晶の電気抵抗率に依存して、効果の発現が異なるが、一般的には成長速度を増大させるためには種結晶をプラス極として、10A/cm以下程度の直流電流が適している。また、成長速度を減少させ、種結晶の表面を溶解させることによる表面クリーニングに用いるためには、種結晶をマイナス極として、15A/cm以上程度の直流電流が適している。
溶液との接触面である結晶成長面に流す直流もしくは交流電流は電流密度1〜50A/cmが好ましく、交流の場合、周波数は10〜1,000,000Hzが好ましい。
結晶成長面の電流密度の調整は、SiCの種結晶を保持する導電性ロッド(黒鉛のロッド)の形状と、SiC種結晶と該導電性ロッドとの接着領域の変更により調整することが好ましい。
具体的には、SiCの種結晶と導電性ロッドとの接着領域を、SiCの種結晶に接する溶液面で、溶液中より比較的温度が低くなりやすく、この結果、多結晶の発生などにより表面荒れの原因となり得るSiCの種結晶の端、隅部分とすることで、この部分が集中的に通電されて、溶質輸送効果やジュール発熱によって、多結晶の発生を抑えることが可能となり、SiCの種結晶の結晶成長面の局部的な成長、溶解を行うことが可能となる。
SiCの結晶は、六方晶(2H、4H、6H、8H、10H)、立方晶(3C)、菱面体晶(15R)等が知られているが、いずれの結晶においてもSiCの種結晶の形状は円盤、六角形平板、四角形平板等の板状でも、立方体でもよいが、円盤、六角形平板、四角形平板等の板状が好ましい。種結晶の大きさは、どのような大きさでもよく、その目的にもよるが、直径0.1cm以上が好ましく、0.5cm以上がより好ましく、1cm以上がさらに好ましい。直径の好ましい上限は特に限定されるものでなく、結晶成長装置の容量に合わせて調製すればよく、例えば10cmでも構わない。
本発明のSiC単結晶を得る方法において、溶液成長に用いる溶液の組成に関しては、少なくともSiとCが含まれているならば特に制限はない。本発明においては、溶液成長に用いる溶液には遷移金属元素(好ましくはTi、Cr等の第一遷移元素)または/および希土類元素(例えば、スカンジウム、イットリウム等)を含んでもよい。
これらの元素は、高純度・高品質を得るためには、原子組成で50%未満が好ましく、例えば、Crの場合は最大でも40%であり、これより多いと、温度にもよるが溶解しているC成分がグラファイトとして析出する。
特に、Si−C溶液、Si−C−Ti溶液、Si−C−Cr溶液が好ましく、溶液に遷移金属元素(好ましくはTi、Cr等の第一遷移元素)または/および希土類元素を含んだ場合においても、種結晶を溶液に浸漬する際に、種結晶と溶液が接する結晶成長面に直流あるいは交流の電流を通じて電流印加を付与した場合にはSiC単結晶の成長速度は電流量と結晶成長面を通ずる電流の流れの方向に依存して増減される。
ここで、Si−C溶液、Si−C−Ti溶液、Si−C−Cr溶液におけるCの少なくとも一部は黒鉛坩堝から溶液中に溶解させたものである。
また、Cの一部はCHなどの炭化水素ガスを溶液中に吹き込む、または雰囲気ガスに混入することにより溶液中にCを供給する方法もある。
雰囲気ガスは、SiC単結晶成長時に、SiC結晶および溶液の酸化を防止するために、He、Ne、Ar等の不活性希ガスを用い、またNのような不活性ガス、CHなどのガスを混合してもよい。
SiC結晶成長は、Siの融点(1414℃)以上の1600〜2400℃の高温が好ましく、このような高温で実施するため、雰囲気ガス圧力が0.1MPaよりも低いと溶液の蒸発が激しいので、加圧条件でSiC単結晶成長を実施することが望ましい。雰囲気ガス圧力は0.1MPa以上が好ましい。
SiC単結晶成長時の温度は、1600〜2400℃の範囲内で設定可能であるが、溶液組成によって最適な温度条件を1600〜2400℃の範囲内で任意に設定すればよい。ただし成長温度によっては溶液の蒸発が激しくなるので、雰囲気ガスの圧力としては、1600〜1900℃の成長温度の場合には0.1MPa〜1MPa、1900〜2400℃の範囲の成長温度では1MPa〜10MPaが好適である。
前記の本発明における溶液法によるSiC単結晶成長によって、高温で長時間、例えば12時間以上、成長するSiC単結晶中の成長速度を電流により制御しながらSiC単結晶を成長させることができる。
以下に実施例に基づき、本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定して解釈されるものではない。
以下の実施例では、いずれも図1に示すSiC単結晶成長の実施形態と同様の装置を用いて、SiC単結晶成長を行った。種結晶は、n型の約4mm角の0°オフ4H−SiC(000−1)基板を使用した。実施例4以外は、溶液にはSiを用い、成長温度は実施例1、2、4で1870℃、実施例3で2050℃であり、雰囲気ガスにHe、該雰囲気ガスの圧力0.4MPaで3時間の成長を行った。種結晶を溶液に浸漬する際に、種結晶と溶液が接する結晶成長面に、種結晶をプラス極またはマイナス極とし、0〜2Aの直流電流および50Hzの交流電流を0〜1A通ずる電流印加を付与した。
実施例では、黒鉛坩堝にSiまたはSiとCrを充填し、減圧下でSiの融点以下の温度に保持し吸着ガスを脱気した後、雰囲気ガスとしてHeガスを0.4MPaの圧力で充填し、黒鉛坩堝の底面が所定の温度になるように加熱し、溶媒原料を融解させた。黒鉛坩堝の内壁からSi溶液へCが飽和濃度まで十分に供給されるように、一定時間保持した。その後、図1に例示した種結晶保持機構と同様な構造によって保持されたSiC種結晶を溶液に浸漬するとともに、種結晶と溶液が接する結晶成長面に種結晶をプラス極またはマイナス極とし、0〜2Aの直流電流および50Hzの交流電流を0〜1A通じながら3時間の浸漬を行った。浸漬時間が経過した後、種結晶保持機構を保持している種結晶保持棒を上昇させ、種結晶を溶液から引き上げた。結晶成長中は種結晶保持棒と黒鉛坩堝を互いに逆方向に回転させた。
炉内の温度を室温まで冷却させた後、SiC種結晶を回収し、フッ硝酸を用いて洗浄を行い、SiC結晶表面に付着している溶液の凝固物を取り除いた。種結晶上に溶液法により成長したSiC単結晶の断面に対して、透過照明を用いた顕微鏡観察を実施し、成長結晶膜厚の計測値から成長速度を算出した。
実施例1
黒鉛坩堝にSiを充填し、1Pa以下の減圧下で黒鉛坩堝およびSi原料を1100℃程度の温度に保持し、吸着ガスを脱気した後、雰囲気ガスとしてHeガスを0.4MPaの圧力になるように充填し、黒鉛坩堝の底面が1870℃になるように加熱し、Si原料を融解させた。その後、図1に例示した種結晶保持機構と同様な構造によって保持されたSiC種結晶を溶液に浸漬するとともに、種結晶と溶液が接する結晶表面に種結晶をプラス極またはマイナス極とし、0〜2Aの直流電流を通じながら3時間の浸漬を行った。浸漬時間が経過した後、種結晶保持機構を保持している種結晶保持棒を上昇させ、種結晶を溶液から引き上げた。結晶成長中は種結晶保持棒と黒鉛坩堝を互いに逆方向に回転させた。
実施例1で実施した結晶成長時の溶液温度の時間変化を図2に示した。図2に示した溶液温度の時間変化を示すグラフの中で、(1)部は減圧下での吸着ガス脱気過程、(2)は成長温度(1870℃)までの加熱過程、(3)はSiC種結晶浸漬過程、(4)は溶液からの種結晶引き上げ後の冷却過程を示している。実施例1で実施した直流電流を通じた溶液引き上げ結晶成長の成長速度と直流電流量および結晶成長面を流れる電流の方向に関する依存性を図3と図4に示した。
実施例2
実験では、黒鉛坩堝にSiを充填し、1Pa以下の減圧下で黒鉛坩堝およびSi原料を1100℃程度の温度に保持し、吸着ガスを脱気した後、雰囲気ガスとしてHeガスを0.4MPaの圧力になるように充填し、黒鉛坩堝の底面が1870℃になるように加熱し、Si原料を融解させた。その後、図1に例示した種結晶保持機構と同様な構造によって保持されたSiC種結晶を溶液に浸漬するとともに、種結晶と溶液が接する結晶表面に50Hzの交流電流を0〜1A通じながら3時間の浸漬を行った。浸漬時間が経過した後、種結晶保持機構を保持している種結晶保持棒を上昇させ、種結晶を溶液から引き上げた。結晶成長中は種結晶保持棒と黒鉛坩堝を互いに逆方向に回転させた。
実施例2で実施した結晶成長時の溶液温度の時間変化を図2に示した。図2に示した溶液温度の時間変化を示すグラフの中で、(1)部は減圧下での吸着ガス脱気過程、(2)は成長温度(1870℃)までの加熱過程、(3)はSiC種結晶浸漬過程、(4)は溶液からの種結晶引き上げ後の冷却過程を示している。実施例2で実施した交流電流を通じた溶液引き上げ結晶成長の成長速度と交流電流量に対する依存性を図5に示した。
実施例3
黒鉛坩堝にSiを充填し、1Pa以下の減圧下で黒鉛坩堝およびSi原料を1100℃程度の温度に保持し、吸着ガスを脱気した後、雰囲気ガスとしてHeガスを0.4MPaの圧力になるように充填し、黒鉛坩堝の底面が2050℃になるように加熱し、Si原料を融解させた。その後すぐに、図1に例示した種結晶保持機構と同様な構造によって保持されたSiC種結晶を溶液に浸漬するとともに、種結晶と溶液が接する結晶成長面に種結晶をプラス極またはマイナス極とし、0.5Aの直流電流を通じながら1時間の浸漬を行った。浸漬時間が経過した後、種結晶保持機構を保持している種結晶保持棒を上昇させ、種結晶を溶液から引き上げた。結晶成長中は種結晶保持棒と黒鉛坩堝を互いに逆方向に回転させた。実施例3で実施した結晶成長時の成長速度と直流電流量および結晶成長面を流れる電流の方向に関する依存性を図6に示した。
実施例4
SiおよびCrを原子組成で70%−Si、30%−Crとした原料と、60%−Si、40%−Crとした原料と、100%−Si、0%−Crとした原料を溶媒として用いた。上記3種類の溶媒原料の各々に対して、黒鉛坩堝に溶媒原料を充填し、1Pa以下の減圧下で黒鉛坩堝およびSi原料を1100℃程度の温度に保持し、吸着ガスを脱気した後、雰囲気ガスとしてHeガスを0.4MPaの圧力になるように充填し、黒鉛坩堝の底面が1870℃になるように加熱し、溶媒原料を融解させた。その後すぐに、図1に例示した種結晶保持機構と同様な構造によって保持されたSiC種結晶を溶液に浸漬するとともに、種結晶と溶液が接する結晶成長面に種結晶をプラス極およびマイナス極とし、0.5Aの直流電流を通じながら3時間の浸漬を行った。浸漬時間が経過した後、種結晶保持機構を保持している種結晶保持棒を上昇させ、種結晶を溶液から引き上げた。結晶成長中は種結晶保持棒と黒鉛坩堝を互いに逆方向に回転させた。実施例4で実施した結晶成長時の成長速度と直流電流量および結晶成長面を流れる電流の方向に関する依存性を図7に示した。
実施例1で行った方法によって成長したSiC結晶のうち、0.8Aの直流電流を、種結晶をマイナス極とした場合、プラス極とした場合と、電流を通じなかった場合の3種類のSiC結晶に対して、成長面に垂直な断面の透過画像を示す光学顕微鏡写真を図3に示した。図3によれば、実施例1で行った方法によるSiC単結晶成長では、直流電流の付与と電流の流れの方向によって、成長速度を増大もしくは減少することが可能である。この方法による成長速度の増大に関しては、種結晶をプラス極とした場合には成長速度が増大することから、溶液中からSiC種結晶へと移動する電子と、溶液中に存在する炭素(溶質)との間の運動量交換により、溶質である炭素が溶液の中で結晶成長面へ向けて移動するエレクトロマイグレーションと、SiC種結晶と溶液の間で生じるペルチェ冷却による過飽和度の増大が寄与していると考えられる。一方、この方法による成長速度の減少に関しては、種結晶をマイナス極とした場合には成長速度が減少することから、SiC種結晶から溶液へと移動する電子と、溶液中に存在する炭素(溶質)との間の運動量交換により、溶質である炭素が溶液の中で結晶成長面から離れる方向へ移動するエレクトロマイグレーションと、SiC種結晶と溶液の間で生じるペルチェ発熱による過飽和度の減少、および電流が流れる経路中の電気抵抗によるジュール発熱に起因する過飽和度の減少が寄与していると考えられる。
実施例1で行った方法によって成長したSiC結晶の成長速度と直流電流に対する依存性を図4に示した。図4によれば、種結晶をプラス極とした場合、直流電流密度で12〜13A/cm程度まで成長速度を増大することが可能であった。これ以上の直流電流では、ジュール熱が大きくなるため成長速度が減少傾向に転ずる。この傾向は、実施例1で用いたSiC種結晶の電気抵抗に依存して変わるため、成長速度を増大させるに適した直流電流密度の上限を制限するものではない。加えて、種結晶をプラス極とした場合、さらに電流密度を増大していくと、実施例1で用いたSiC種結晶を用いた場合には、40A/cm程度の電流密度で直流電流を通じた場合に、種結晶の成長表面の溶解が認められた。これ以上の電流密度では、結晶表面の溶解による表面清浄化の効果を得ることができる。また、反対に、種結晶をマイナス極とした場合、成長速度は直流電流密度の増大とともに減少する。実施例1で用いたSiC種結晶を用いた場合には、−20A/cm程度の電流密度で直流電流を通じた場合に、種結晶の成長表面の溶解が認められた。これ以上の電流密度では、結晶表面の溶解による表面清浄化の効果を得ることができる。
実施例2で行った方法によって成長したSiC結晶の成長速度と交流電流に対する依存性を図5に示した。図5によれば、いずれの交流電流密度でも成長速度を減少することが可能であった。交流電流を流した場合には、直流電流を流した場合と異なり、エレクトロマイグレーションとペルチェ効果は消失し、ジュール発熱の効果のみが結晶成長速度の増減に寄与すると考えられる。したがって、交流電流を流した場合には、成長速度は減少するのみであり、実施例2で行った方法では、およそ22A/cm以上の電流密度で交流電流を通じた場合に、種結晶の成長表面の溶解が認められる。これ以上の電流密度では、結晶表面の溶解による表面清浄化の効果を得ることができる。なお、この傾向は、実施例2で用いたSiC種結晶の電気抵抗に依存して変わるため、成長速度の減少、種結晶の成長表面の溶解を実施するに適した交流電流密度の範囲を制限するものではない。
実施例3で行った方法によって成長したSiC結晶の成長速度と直流電流に対する依存性を図6に示した。図6によれば、実施例3で行った方法によるSiC単結晶成長では、実施例1と同様に直流電流の付与と電流の流れの方向によって、成長速度を増大もしくは減少することが可能である。しかも成長温度が高温であることに起因して、直流電流を通ずることによる成長速度の増大・減少が1870℃での成長である実施例1で行った方法で得られる結晶成長よりも2050℃での成長である実施例3の方が大きくなっている。このことはSi−C溶液中のCの量が熱力学的平衡炭素溶解度の上昇によって大きくなっていることに起因して、溶液中を流れる電子と、溶液中の炭素との運動量交換である衝突の頻度が大きくなったことにより、エレクトロマイグレーション効果が増大したものと考えられる。
実施例4で行った方法によって成長したSiC結晶の成長速度と直流電流に対する依存性を図7に示した。図7によれば、実施例4で行った方法によるSiC単結晶成長では、実施例1と同様に直流電流の付与と電流の流れの方向によって、成長速度を増大もしくは減少することが可能である。しかもSi−Cr−C溶媒を用いた場合でも、Si−C溶媒を用いた場合と同様に、直流電流の付与と電流の流れの方向によって、成長速度を増大もしくは減少することが可能である。加えて、Si−Cr−C溶媒中のCr濃度が大きくなるにつれて、直流電流を通ずることによる成長速度の増大・減少がSi−C溶媒を用いた結晶成長よりも大きくなっている。このことはSi−Cr−C溶液中のCの量が溶媒中へのCr添加量の増大とともに大きくなっていることに起因して、溶液中を流れる電子と、溶液中の炭素との運動量交換である衝突の頻度が大きくなったことにより、エレクトロマイグレーション効果が増大したものと考えられる。
以上のように、SiC溶液成長が実施可能な1600〜2400℃の高温で、溶液引き上げ成長法によるSiC単結晶製造おいて、成長炉内の温度勾配や坩堝内の溶液の流れを特別に変更することなく、結晶成長速度を増大、減少させることができ、または種結晶の表面溶解による表面清浄化も実現し、良好な表面モフォロジーを維持し、大きい成長速度にてSiC単結晶を製造することが可能となる。また、このような方法で製造することで、得られるSiCの単結晶は高品質で、他の方法よりも大きな単結晶を得ることが可能となった。
1 直流または交流電流源
2 種結晶保持棒
3 断熱材
4 高周波加熱コイル
5 黒鉛坩堝
6 放射温度計
7 SiC種結晶
8 溶液
9 放射温度計

Claims (10)

  1. SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法により、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を通じて得られてなることを特徴とするSiC単結晶。
  2. SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法によるSiC単結晶の製造方法であって、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を1〜50A/cm流すことを特徴とするSiC単結晶の製造方法。
  3. 前記結晶成長面に流す電流が、直流電流であって、前記SiCの種結晶に直流電源のプラス極を接続することを特徴とする請求項2に記載のSiC単結晶の製造方法。
  4. 前記結晶成長面に流す電流が、直流電流であって、前記SiCの種結晶に直流電源のマイナス極を接続することを特徴とする請求項2に記載のSiC単結晶の製造方法。
  5. 前記結晶成長面に流す電流が、周波数10〜1,000,000Hzの交流電流であることを特徴とする請求項2に記載のSiC単結晶の製造方法。
  6. 前記結晶成長面での前記1〜50A/cmの電流密度分布が、前記SiCの種結晶を保持する導電性ロッドの形状と、該SiCの種結晶と該導電性ロッドとの接着領域の変更により調整することを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載のSiC単結晶の製造方法。
  7. 前記溶液中に遷移金属元素および/または希土類元素を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のSiC単結晶の製造方法。
  8. 結晶成長温度が、1600〜2400℃であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のSiC単結晶の製造方法。
  9. 請求項2〜8いずれか1項に記載の製造方法で製造されてなることを特徴とするSiC単結晶。
  10. SiおよびCを含む溶液中に、SiCの種結晶を浸漬し、SiCを連続的に析出・成長させる溶液引き上げ成長法によるSiC単結晶の表面清浄化方法であって、該SiCの種結晶と黒鉛坩堝により保持された該溶液との接触面である結晶成長面に、直流もしくは交流電流を1〜50A/cm流すことを特徴とするSiC単結晶の表面清浄化方法。
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