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JP2014165227A - 電子制御装置 - Google Patents

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Masato Saito
正人 齋藤
Hiroyuki Abe
博幸 阿部
Kosuke Takase
幸輔 高瀬
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Abstract

【課題】
冷却風の流れる方向に依存せず、安定した冷却性能が得られる電子制御装置の放熱構造を提供する。
【解決手段】
本発明に係る電子制御装置は、発熱部品と、前記発熱部品を搭載する基板と、ベースと、を備え、前記ベースは、複数のリブを有し、前記複数のリブは、前記ベースに設けられる放射中心から、当該放射中心を挟んで放射状に形成される第1リブ及び第2リブを含んで構成され、前記放射中心に近い側の前記第1リブの第1側壁先端部と前記放射中心に近い側の前記第2リブの第2側壁先端部を結ぶ線分を第1線分と定義し、前記基板の前記発熱部品の搭載面の垂直方向から投影した場合に、前記突出部は、当該突出部の射影部が前記第1線分の射影部と重なるように形成され、前記発熱部品は、当該発熱部品の射影部が前記突出部の前記射影部と重なるように配置される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子制御装置に関し、特に車載用電子制御装置に関する。
近年、自動車では、車室内スペースの確保やエンジンルーム内の部品点数増加の為、エンジンルームの小型・狭小化が進んでいる。
そこで、エンジンコントロールユニット等の車載用電子制御装置は、高密度化したエンジンルーム内へ搭載しなくてはならず、搭載スペースが限られる為、更なる小型化への対応が求められる。
製品サイズを小さくする為には、基板サイズを小さくする必要があるが、基板サイズは、電子部品の数量や搭載密度等によって決まってしまうことから、電子部品の高密度実装化やICへの集約化を行うことで更なる小型化が進められている。
しかし、電子部品の高密度実装や集約化が進むことで、今までは、部品の発熱が分散され、筐体全体での放熱を行っていたのに対し、発熱部が一箇所に集中してしまう為、筐体全体を放熱に有効活用することが出来ず、放熱性能が低下し、ICのチップの温度が保証温度を超えてしまうことが問題となる。
それに加え、エンジンルーム内の狭小化が進むことで、発熱体であるエンジンや他の車載部品から発せられる熱が高密度化し、エンジンルーム内の温度は更に高温化する。
また、電子制御装置の放熱性能を改善するには、冷却風を増加することで改善できるが、エンジンルーム内は、高密度に収納された部品や配線により、電子制御装置周囲の冷却風は妨げられる為、十分な風量や流速が得られ難い環境となっている。
そこで、電子制御装置では、周囲に流れる僅かな冷却風を効率良く利用し、冷却性能を改善することが求められている。
冷却風の流れを効率良く発熱部に流し、放熱性能を向上させる手段としては、特許文献1や2に記載の様に、フィンにより冷却風をガイドし、発熱部の流路断面積を小さくすることで流速を上げ、放熱性能を向上させる手段が用いられている。
特開2003-298268号公報 特開2008-186956号公報
しかしながら、特許文献1や2の構造では、フィンと平行方向に冷却風が流れた場合には、放熱性能は向上するが、フィンと垂直方向や斜め方向から冷却風が流れた場合には、放熱性能は大幅に低下してしまう。冷却風の方向により放熱性能が変わってしまうと、電子制御装置自体や、周囲に搭載される車載部品の配置にも制限が生じてしまうことから、エンジルーム内の部品レイアウトが困難となる。また、冷却方向が一方向に決まってしまう場合、筐体構造は、車種毎に専用構造となり、高コストな構造となってしまう。
そこで、冷却風がどの方向から流れた場合においても安定した放熱性能が得られる構造にする必要がある。
上記課題を解決するために、本発明に係る電子制御装置は、電子回路を構成する発熱部品と、前記発熱部品を搭載する基板と、前記基板を支持するベースと、を備え、前記ベースは、前記基板の前記発熱部品の搭載部に向かって突出する突出部と、当該突出部が設けられた面とは反対側に設けられる複数のリブと、を有し、前記突出部は、前記基板と熱的に接触し、前記複数のリブは、前記ベースに設けられる放射中心から、当該放射中心を挟んで放射状に形成される第1リブ及び第2リブを含んで構成され、前記放射中心に近い側の前記第1リブの第1側壁先端部と前記放射中心に近い側の前記第2リブの第2側壁先端部を結ぶ線分を第1線分と定義し、前記基板の前記発熱部品の搭載面の垂直方向から投影した場合に、前記突出部は、当該突出部の射影部が前記第1線分の射影部と重なるように形成され、前記発熱部品は、当該発熱部品の射影部が前記突出部の前記射影部と重なるように配置される。
本発明では、発熱部を中心に放射状に伸びた冷却風のガイドリブが発熱部品の搭載部近傍で分割されていることにより、冷却風がどの方向から吹いても、発熱部へ冷却風をガイドし、流速を向上することが出来る為、十分な冷却風が得られない場合においても安定した放熱性能が得られる。
また、冷却風の方向による取り付け制限が無くなることから、エンジンルーム内での電子制御装置の取り付けレイアウト性が向上し、且つ、車種毎に専用の筐体構造とする必要性が無くなることから、汎用性が向上する。
本発明の第1実施形態における車両用電子制御装置の下面図 本発明の第1実施形態における車両用電子制御装置の断面図 本発明の第1実施形態における車両用電子制御装置の正面図 本発明の第2実施形態における車両用電子制御装置の下面図 本発明の第3実施形態における車両用電子制御装置の下面図 本発明の第4実施形態における車両用電子制御装置の下面図 本発明の第5実施形態における車両用電子制御装置の下面図 本発明の第6実施形態における車両用電子制御装置の正面図 本発明の第6実施形態における車両用電子制御装置固定部の上面図
図1ないし図3に本発明の第1実施形態による車両用電子制御装置を示す。本実施例では、特に、エンジンルーム内に搭載される車両用電子制御装置であるECU(エンジンコントロールユニット)について説明する。図1は、本実施形態における車両用電子制御装置の下面図である。図2は、図1の面Aの矢印方向から見た車両用電子制御装置の下面図である。
本実施形態における車両用電子制御装置1は、ベース2と、基板6と、カバー5と、コネクタ3と複数の電子部品4により構成されている。
基板6は、ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸させた基材を主材料とし、銅による配線層が多層構造で構成されている。基板6の両面には、複数の電子部品4が半田7により接続され、前記銅配線により電気回路を構成している。電子部品4は、基板6の片面のみに搭載されている場合でも良い。電子部品4としては、抵抗、コンデンサ、コイル、クリスタル、ダイオード、IC、MOSFET、トランジスタ等がある。
電子部品4のうち、特に発熱を伴う発熱部品41が接続されている前記基板の銅導体には、基板を貫通する放熱ビア(図示せず)が複数設けられており、発熱部品41により発生した熱はこの放熱ビアを介し基板裏面へと伝わる。また、発熱部品が接続されている基板の裏面側には、放熱材8が塗布されており、ベース2と密着していることで、基板裏面へ伝わった熱は、ベース2へと伝わり大気中へと放熱される。発熱部品41を含む電子部品4は、はんだ7を介して基板6に固定される。
ここで放熱材8はフィラーを多く配合したシリコン系やエポキシ系の接着剤やシートやグリスが好ましい。また、発熱素子41は、複数の発熱部品を集約化したICや、ダイオード、MOSFET、トランジスタ等を示す。
ベース2は、基板6上の発熱部品41から発生する発熱を放熱させ、且つ、車両用電子制御装置1を車両側に固定することを目的として用いられる。材料としては、アルミ、鉄、銅等を主成分とした金属が使用される。製法としては、アルミダイカストや板金等により成形されている。図2に示されるように、ベース2は、基板6の発熱部品41の搭載部に向かって突出する突出部22を有する。突出部22は、放熱材8を介して基板6と熱的に接触する。
コネクタ3は、基板6に半田付けにより固定されている。コネクタ3は、端子32を基板に挿入し、半田付けされる基板挿入型のタイプを図示しているが、基板表面に面実装する面付けタイプのものでも良い。コネクタ3は、特に防水コネクタであり、コネクタ形状をPBT(ポリブチレンテレフタレート)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)の樹脂筐体31で形成している。コネクタ3内部には、基板6に構成された電子回路と外部回路とを電気的に接続する為の端子32を有している。
カバー5は、ベース2と防水シール(図示せず)により接着固定されており、内部に電子部品4が搭載された基板6を収納している。内部空間は、気密性が保たれた閉空間をとなっている。カバー5はPBTやPPS等の樹脂や、アルミ、鉄、銅等を主成分とした金属で構成されている。
本実施形態は、以上のエンジンルーム内に搭載される電子制御装置1の発熱部品41の放熱効率を向上させることを目的とする。そこで、ベース2の外面側には、複数のガイドリブ21Aないし21Dが形成されており、そのガイドリブ21Aないし21Dは、発熱部品41が搭載されている部分に冷却風9をガイドする様に形成される。これにより、発熱部品41での冷却風の風速を高めることが出来る為、ベース表面の熱伝達率が上がり、放熱性能が向上する。
またガイドリブ21Aないし21Dは発熱部品41の搭載部で分割されていることで、冷却風9は縦方向、横方向何れの方向から吹いた場合でも同様に発熱部に冷却風を集約することが出来る。
具体的には図1に示されるように、複数のガイドリブ21Aないし21Dは、ベース2に設けられる放射中心23から、この放射中心23を挟んで、放射状に又は対向する方向に形成される第1ガイドリブ21A及び第2ガイドリブ21Cを含んで構成される。
そして放射中心23に近い側の第1ガイドリブ21Aの第1側壁先端部24Aと放射中心23に近い側の第2ガイドリブ21Cの第2側壁先端部24Cを結ぶ線分を第1線分25と定義する。
基板6の発熱部品41の搭載面の垂直方向B(図2参照)から投影した場合に、突出部22は、図1に示されるように、突出部22の射影部26が第1線分25の射影部27と重なるように形成される。さらに発熱部品41は、発熱部品41の射影部28が突出部22の射影部26と重なるように配置される。これにより、発熱部品41の冷却性能を向上させることが出来る。
図3に示すように、ベース2は、このベース2を支持する脚部29を有する。固定部29はネジ11を介して脚部29を固定する。固定部29は、ベース2の縁辺201と脚部29と固定部10とにより構成される開口部202が複数のガイドリブ(
図3においてはガイドリブ21C及び21D)と向き合うように、ベース2を挟んで基板6と対向して配置される。開口部202は、電子制御装置1の他の面に形成されていても良く、複数面に形成されていても良い。
これにより、固定部10とベース2との間に冷却風流路が形成され、その冷却風流路の中に、複数のガイドリブ21Aないし21Dが形成されることになる。固定部10が無い場合、冷却風は、ベース2の面から剥離方向に流れてしまう為、冷却風による放熱効果は、ベース2の後方に行くにつれて低下してしまうが、固定部10があることで、冷却風の剥離を抑え、ベース2の後方まで安定して冷却風を流すことが可能となる。そこで、本実施形態の複数のガイドリブ21Aないし21Dによる冷却風の集約効果もより大きくなり、放熱効果も非常に大きくなる。ここで、固定部10は、アルミや鋼板、樹脂などにより形成されている。
ガイドリブ21Aないし21Dは、ベース2とアルミダイカストや板金等により一体成形で形成された場合、冷却風を発熱部にガイドする効果の他に、冷却フィンとしての効果も得られる。
図4に本発明の第2実施形態による車両用電子制御装置1を示す。第2実施形態の様に、第1実施形態でのガイドリブ21Aないし21Dのうち隣り合う2つのガイドリブの間に、複数本のガイドリブ30を放射状に追加した形状とすることで、冷却風が、縦・横方向以外の斜め方向から吹いた場合においても同様に発熱部に冷却風を集約することが可能となる。また、追加したガイドリブ30は、冷却風の流れ方向に形成されている為、冷却フィンとしての放熱効果も向上出来る。
また、ベース2の放射中心23の周辺、特に発熱部品41と対向する位置に、複数のピンフィン(不図示)を形成してもよい。ガイドリブ21Aないし21Dにより冷却風の流速が向上した部分に複数のピンフィンを配置することで、より効果的に放熱性能を向上出来る。また、発熱部にはピンフィンを使用することで、様々な方向から冷却風が吹いた場合でも同様な放熱性能が得られる。ここで、発熱部に立てるピンフィンは、円柱の他に四角や五角柱等の多角形のものでも良い。
図5に、本発明の第3実施形態による車両用電子制御装置を示す。第1及び2実施形態では、発熱部品41が車両用電子制御装置1の中心に配置された場合を示しているが、第3実施形態の様に中心からずれた位置に配置された場合においても、発熱部品41へ冷却風をガイドする様にガイドリブ21Aないし21Dを配置することで、放熱性能の向上が可能となる。
この構造では、基板上での発熱部品41のレイアウトの制限が無くなることから、レイアウトしやすい位置に発熱部品41を搭載出来る。なお、22はピンフィンであり、これにより冷却性能を向上させる。
図6に、本発明の第4実施形態による車両用電子制御装置を示す。
本発明の第1ないし4実施形態では、発熱部品41が配置された箇所が1箇所の場合を示しているが、2箇所の場合においても発熱部品41毎に冷却風のガイドリブ21を配置することで、同様の放熱効果が得られる。また、発熱部品41が2箇所以上の場合においても、それぞれの発熱部に対し、冷却風のガイドリブ21を用いることで、同様の放熱効果が得られる。
図7に、本発明の第5実施形態による車両用電子制御装置を示す。
本実施例では、ガイドリブ21Aないし21Dを車両用電子制御装置1の外部まで伸ばした構造である。例えばガイドリブ21C、第2側壁先端部24Cとは反対側の先端部33がベース2の縁辺34から遠ざかる方向に突出するように形成される。この構造とすることで、より広範囲から冷却風を集められる為、発熱部での風速を更に速めることが可能となる。
図8及び9に、本発明の第6実施形態による車両用電子制御装置1を示す。
この構造では、車両用電子制御装置1の車両側の固定部10に、冷却風のガイドリブ101を設けた構造である。この構造とすることでも冷却風を発熱部にガイドし流速を上げることが可能となる為、放熱効果を向上させることが可能となる。
また、この構造では、ベース側にリブを設ける必要が無い為、ベースは単純な板形状で良く、ベースを安価に製造することが可能となる。
ここで、固定部10側の冷却風のガイドリブ101は、アルミや鋼板、樹脂等により形成されている。
1…車両用電子制御装置、2…ベース、3…コネクタ、4…電子部品、5…カバー、6…基板、7…はんだ、8…放熱材、9…冷却風、10…固定部、11…ネジ、21A…ガイドリブ、21B…ガイドリブ、21C…ガイドリブ、21D…ガイドリブ、22…ピンフィン、31…樹脂筐体、32…端子、41…発熱部品、101…ガイドリブ

Claims (5)

  1. 電子回路を構成する発熱部品と、
    前記発熱部品を搭載する基板と、
    前記基板を支持するベースと、を備え、
    前記ベースは、前記基板の前記発熱部品の搭載部に向かって突出する突出部と、当該突出部が設けられた面とは反対側に設けられる複数のリブと、を有し、
    前記突出部は、前記基板と熱的に接触し、
    前記複数のリブは、前記ベースに設けられる放射中心から、当該放射中心を挟んで放射状に形成される第1リブ及び第2リブを含んで構成され、
    前記放射中心に近い側の前記第1リブの第1側壁先端部と前記放射中心に近い側の前記第2リブの第2側壁先端部を結ぶ線分を第1線分と定義し、
    前記基板の前記発熱部品の搭載面の垂直方向から投影した場合に、
    前記突出部は、当該突出部の射影部が前記第1線分の射影部と重なるように形成され、
    前記発熱部品は、当該発熱部品の射影部が前記突出部の前記射影部と重なるように配置される電子制御装置。
  2. 請求項1の電子制御装置であって、
    前記ベースを支持する脚部と、
    前記脚部を固定する固定部と、を備え、
    前記固定部は、前記ベースの縁辺と前記脚部と前記固定部とにより構成される開口部が前記第1リブと前記第2リブと向き合うように、前記ベースを挟んで前記基板と対向して配置される電子制御装置。
  3. 請求項1又は2のいずれかの電子制御装置であって、
    前記第1リブは、前記第1側壁先端部とは反対側の先端部が前記ベースの縁辺から遠ざかる方向に突出するように形成される電子制御装置。
  4. 請求項1ないし3のいずれかの電子制御装置であって、
    前記ベースに形成されるピンフィンを備え、
    前記ピンフィンは、当該ピンフィンの射影部が前記突出部の前記射影部と重なるように配置される電子制御装置。
  5. 電子回路を構成する発熱部品と、
    前記発熱部品を搭載する基板と、
    前記基板を支持するベースと、
    前記ベースを支持する脚部と、
    前記脚部を固定する固定部と、を備え、
    前記固定部は、前記ベースを挟んで前記基板と対向して配置され、
    さらに前記固定部は、前記ベースに近い面に設けられる複数のリブを有し、
    前記ベースは、前記基板の前記発熱部品の搭載部に向かって突出する突出部を有し、
    前記突出部は、前記基板と熱的に接触し、
    前記複数のリブは、前記固定部に設けられる放射中心から放射状に形成される第1リブ及び第2リブを含んで構成され、
    前記放射中心に近い側の前記第1リブの第1側壁先端部と前記放射中心に近い側の前記第2リブの第2側壁先端部を結ぶ線分を第1線分と定義し、
    前記基板の前記発熱部品の搭載面の垂直方向から投影した場合に、
    前記突出部は、当該突出部の射影部が前記第1線分の射影部と重なるように形成され、
    前記発熱部品は、当該発熱部品の射影部が前記突出部の前記射影部と重なるように配置される電子制御装置。
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