以下、本発明のナースコールシステムを適用した実施の形態例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施例によるナースコールシステムの全体構成を示すシステム説明図である。このナースコールシステムは、病院等の医療・看護施設内(以下、施設内という)に設置されるものであり、ナースコール子機1、廊下灯2、ナースコール親機3、携帯情報端末4、位置検知装置5、基地局6、交換機7、サーバ8及び制御機9を有している。
ここで、ナースコール子機1には、子機ラインL1を経由して廊下灯2が接続、例えば、個別配線で接続されている。また、交換機7には、基地局ラインL5を経由して基地局6が接続されている。さらに、制御機9には、廊下灯ラインL2を経由して廊下灯2が接続、例えば、渡り配線で接続されているとともに、親機ラインL3を経由してナースコール親機3が、検知装置ラインL4を経由して位置検知装置5が、交換機ラインL6を経由して交換機7が、サーバラインL7を経由してサーバ8が、それぞれ接続されている。
なお、ナースコール子機1及び廊下灯2間の接続は、図示のような個別配線の接続に限定されるものではなく、例えば、廊下灯2に対してナースコール子機1を順次接続する渡り配線の態様(不図示)も好適とされる。また、制御機9及び廊下灯2間の接続についても、図示のような渡り配線の接続に限定されるものではなく、例えば、バス接続の態様(不図示)も好適とされる。さらに、制御機9及び位置検知装置5間の接続についても、図示のような渡り配線の接続に限定されるものではなく、例えば、バス接続の態様(不図示)も好適とされる。
ナースコール子機1は、予め定められた個別の子機IDを有しており、施設内における例えば、201号室、202号室、・・・・のような複数の部屋(病室と同意)内の各病床の被看護人(患者と同意)が、例えば、ナースコール親機3が設置されるスタッフステーション等の施設内共用部に在室中である、医師や看護師又は看護助手等の医療・看護従事者や携帯情報端末4を携行して施設内を移動中の医療・看護従事者(のうち例えば、担当/受持ちの医療・看護従事者)に対し、通常呼出し、トイレ・風呂介助等の介助呼出し、点滴の終了を知らせる確認呼出し等、ナースコール呼出しに係る呼出種別毎で異なる呼出操作を行うとともに、この被看護人が医療・看護従事者との間で音声(音声データ)を送受信して通話を成立させるものである。また、ナースコール子機1によれば、前述のような被看護人によるナースコール呼出しのみならず、被看護人の周囲近傍に居る医療・看護従事者が他の医療・看護従事者として、例えば、スタッフステーション等の施設内共用部に在室中である他の医療・看護従事者や携帯情報端末4を携行して施設内を移動中である他の医療・看護従事者を呼出す、すなわち、スタッフ緊急呼出しのための呼出操作を行い、通話を成立させることもできる。
ここで、ナースコール子機1は、部屋内の病床数に対応させて任意の台数を設けることができ、このナースコール子機1としては、前述のような呼出操作が行われる呼出操作機能を有する呼出握りボタン等のハンド子機1aと、ハンド子機1aが接続され前述のような通話を成立させる通話機能を有するプレート子機1bとで構成されるものである。なお、ハンド子機1aには、呼出操作機能のみならず前述のような通話機能を備えることもできる。また、プレート子機1bには、通話機能のみならず前述のような呼出操作機能や、ナースコール呼出し又はスタッフ緊急呼出しを待受状態に復旧させる呼出復旧操作機能等を備えることもできる。
廊下灯2は、予め定められた個別の廊下灯IDを有しており、前述のような各部屋の出入り口(出入り口近傍)に設置され、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しを、呼出種別毎に異なるパターンで報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、施設内を移動中の医療・看護従事者により携行されている携帯情報端末4との間で、予め定められた通信プロトコル、例えば、Wi−Fi(登録商標)のプロトコルを用いて無線通信を行うものである。
ナースコール親機3は、スタッフステーション等の施設内共用部に設置されており、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼び出しを、呼出種別毎に異なるパターンで報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、これを確認した医療・看護従事者が被看護人又は他の医療・看護従事者との間で音声(音声データ)を送受信して通話を成立させるものである。また、ナースコール親機3は、施設内における医療・看護従事者の動線履歴を、後述する例えば、フロア病床レイアウトで表示することができるばかりでなく、医療・看護従事者による被看護人への看護処置情報についても、後述する例えば、リスト又はフロア病床レイアウトで表示することができる。
なお、ナースコール親機3の構成態様としては、図示のような電子情報出力型の当該親機に限定されず、例えば、PC(パーソナル・コンピュータ)型やボード型の当該親機(不図示)も好適とされる。また、ナースコール親機3には、通常、ナースコール子機1を個別呼出し又は一斉呼出しする機能等も備えられている。
携帯情報端末4は、予め定められた個別の端末IDを有しており、施設内を移動中の医療・看護従事者により携行され、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼び出しを、呼出種別毎に異なるパターンで報知(呼出表示、呼出発報)するとともに、これを確認した医療・看護従事者が被看護人又は他の医療・看護従事者との間で音声(音声データ)を送受信して通話を成立させるものである。この携帯情報端末4としては例えば、スマートフォン等の高機能通信端末やPHS端末等が好適とされる。また、携帯情報端末4は、通常、ナースコール親機3が設置されるスタッフステーション内に在室中の他の医療・看護従者、又は自端末以外を携行している他の医療・看護従事者との間で、呼出し・通話を成立させることもできる。
位置検知装置5は、予め定められた個別の検知装置IDを有しており、施設内を移動中である医療・看護従事者の位置を検知するために当該施設内で任意のエリア毎、例えば、各フロアで予め定められた距離毎に廊下先や天井等に設置され、この医療・看護従事者により携行される携帯情報端末4との間で、前述の廊下灯2と同様に予め定められた通信プロトコル、例えば、Wi−Fi(登録商標)のプロトコルを用いて無線通信を行うものである。
基地局6は、携帯情報端末4との間で無線通信を行うものである。なお、基地局6は、図示のような1台に限定されるものではなく、施設の規模(大きさ)等に起因する携帯情報端末4の台数に対応させて複数台の当該基地局を設置することもできる。
交換機7は、基地局ラインL5を経由して接続される基地局5を回線制御するものである。なお、交換機7が有する回線制御機能は、制御機9に備えることもでき、この態様によれば交換機7は不要とされ、制御機9及び基地局6間を直列接続できるために配線の省線化が可能となる。
サーバ8は、前述のような、施設内における医療・看護従事者の動線履歴や、医療・看護従事者による被看護人への看護処置情報等を記憶・管理するものであって、例えば、オーダリングサーバで構成されている。なお、サーバ8が有する情報記憶・管理機能は、制御機9に備えることもでき、この態様によれば、サーバ8は不要とされ施工コストの低減が可能となる。
制御機9は、廊下灯ラインL2を経由して廊下灯2、親機ラインL3を経由してナースコール親機3、検知装置ラインL4を経由して位置検知装置5、交換機ラインL6を経由して交換機7、サーバラインL7を経由してサーバ8をそれぞれ接続する中継器として、例えば、前述のような施設内共用部に設置されており、これら接続された機器を制御するものである。
次に、廊下灯2の具体的な構成について図2(A)のブロック図を参照して説明する。同図に示す廊下灯2には、廊下灯表示部20、廊下灯通話部21、廊下灯操作部22、廊下灯CPU23、子機側廊下灯I/F24、制御機側廊下灯I/F25及び廊下灯無線通信部26が備えられている。
この廊下灯2において、廊下灯表示部20は、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しがあることを表示(呼出表示)するものであって、例えば、LED、LCD、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体で構成されている。なお、廊下灯表示部20として例えば、LEDを適用するにあたっては、そのLEDを、自廊下灯に接続されるナースコール子機1毎に対応、具体的には、予め定められた個別の子機IDに対応させて設けることができる。
廊下灯通話部21は、廊下灯2の周囲近傍に居る医療・看護従事者として、携帯情報端末4を携行して施設内を移動中の医療・看護従事者が、例えば、スタッフステーション内に在室中である他の医療・看護従事者との間で通話を成立させるための音声(音声データ)を送受信するものであり、廊下灯マイク21a及び廊下灯スピーカ21bを有している。また、廊下灯スピーカ21bは、前述のような、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しがあることを報知(呼出発報)するための呼出音や音声メッセージ等を出力することもできる。
廊下灯操作部22は、前述のように廊下灯2の周囲近傍に居る医療・看護従事者が、スタッフステーション内に在室中である他の医療・看護従事者を呼出すための機能や、前述のような、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しを待受状態に復旧させる機能が備えられている。
廊下灯CPU23は、当該廊下灯の構成各部を制御するものである。また、子機側廊下灯I/F24は、廊下灯CPU23及び子機ラインL1間の信号伝送路を形成するものである。さらに、制御機側廊下灯I/F25は、廊下灯CPU23及び廊下灯ラインL2間の信号伝送路を形成するものである。
廊下灯無線通信部26は、前述のように予め定められた通信プロトコル及び検知エリア(以下、第2の検知範囲という)内、例えば、Wi−Fi(登録商標)のプロトコルを用いた半径30cm以下の狭範囲で携帯情報端末4の後述する端末無線通信部44との間で無線通信を行うとともに、この無線通信路及び廊下灯CPU23間の信号伝送路を形成するものである。また、廊下灯無線通信部26は、位置検知装置5の後述する検知装置無線通信部52と比較して、通信プロトコルは例えば、Wi−Fi(登録商標)で同一であるものの、送信出力及び受信感度がそれぞれ低下され、その送信出力は例えば、「10mW」、その受信感度は例えば、「−30dB・m」に設定されているものとする。なお、廊下灯無線通信部26が有する送信出力及び受信感度は、前述のような固定値に限定されるものではなく、その設置態様や規格に対応させて変更することもできる。
次に、ナースコール親機3の具体的な構成について図2(B)のブロック図を参照して説明する。同図に示すナースコール親機3には、親機表示部30、親機通話部31、親機操作部32、親機CPU33及び親機I/F34が備えられている。
このナースコール親機3において、親機表示部30は、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しがあることを表示(呼出表示)するとともに、施設内における医療・看護従事者の動線履歴を例えば、フロア病床レイアウトで表示するものであって、例えば、LED、LCD、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体で構成されている。また、親機表示部30は、前述の情報のみならず、携帯情報端末4を携行して施設内を移動中の医療・看護従事者により後述する端末操作部42を用いて入力される被看護人への看護処置情報を例えば、当該被看護人のリスト又はフロア病床レイアウトで表示することもできる。なお、親機表示部30として例えば、LEDを適用するにあたっては、そのLEDを、ナースコール子機1毎に対応、具体的には、予め定められた個別の子機IDに対応させて設けることができる。
親機通話部31は、スタッフステーション内に在室中の医療・看護従事者が被看護人又は他の医療・看護従事者との間で通話を成立させるための音声(音声データ)を送受信するものであり、例えば、親機マイク31a及び親機スピーカ31bを有している。また、親機スピーカ31bは、前述のような、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しがあることを報知(呼出発報)するための呼出音や音声メッセージ等を出力することもできる。なお、親機通話部31としては、例えば、図1に示すようなハンドセットを適用することもできる。
親機操作部32は、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しに、スタッフステーション内に在室中の医療・看護従事者が応答する操作(応答操作)機能等を備えており、例えば、親機表示部30の前面に配置されたタッチパネルや所定の操作ボタン(不図示)で構成されている。
親機CPU33は、当該ナースコール親機の構成各部を制御するものである。また、親機I/F34は、親機CPU33及び親機ラインL3間の信号伝送路を形成するものである。
次に、携帯情報端末4の具体的な構成について図2(C)のブロック図を参照して説明する。同図に示す携帯情報端末4には、端末表示部40、端末通話部41、端末操作部42、端末CPU43及び端末無線通信部44が備えられている。
この携帯情報端末4において、端末表示部40は、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しがあることを表示(呼出表示)するものであって、例えば、LED、LCD、有機ELディスプレイ等の各種の表示媒体で構成されている。
端末通話部41は、当該携帯情報端末を携行して施設内を移動中の医療・看護従事者が、被看護人又は他の医療・看護従事者との間で通話を成立させるための音声(音声データ)を送受信するものであり、例えば、端末マイク41a及び端末スピーカ41bを有している。また、端末スピーカ41bは、前述のような、ナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は医療・看護従事者からのスタッフ緊急呼出しがあることを報知(呼出発報)するための呼出音や音声メッセージ等を出力することもできる。
端末操作部42は、前述のようなナースコール子機1を用いた被看護人からのナースコール呼出し又は他の医療・看護従事者からの呼出しに医療・看護従事者が応答するための操作機能、この医療・看護従事者が他の医療・看護従事者を呼出すための操作機能等が備えられている。また、端末操作部42は、前述の操作機能のみならず、被看護人への看護処置情報を入力するための操作機能も備えられている。
端末CPU43は、当該携帯情報端末の構成各部を制御するものである。また、端末無線通信部44は、廊下灯2の廊下灯無線送受信部26及び位置検知装置5の後述する検知装置無線通信部52がそれぞれ有する予め定められた通信プロトコル、例えば、Wi−Fi(登録商標)と同一のプロトコルを用いて無線通信を行い、例えば、呼出し及び通話成立のための信号を送受信するものである。
次に、位置検知装置5の具体的な構成について図2(D)のブロック図を参照して説明する。この位置検知装置5には、検知装置CPU50、検知装置I/F51及び検知装置無線通信部52が備えられている。
この位置検知装置5において、検知装置CPU50は、当該位置検知装置の構成各部を制御するものである。また、検知装置I/F51は、検知装置CPU50及び検知装置ラインL4間の信号伝送路を形成するものである。
検知装置無線通信部52は、前述のように予め定められた通信プロトコルと同一であるものの、前述の廊下灯2が有する第2の検知範囲とは異なる検知エリア(以下、第1の検知範囲という)内、例えば、Wi−Fi(登録商標)のプロトコルを用いた半径3m以上の広範囲で携帯情報端末4の端末無線通信部44との間で無線通信を行い、この無線通信路及び検知装置CPU50間の信号伝送路を形成するものである。また、検知装置無線通信部52は、廊下灯2の廊下灯無線通信部26と比較して、通信プロトコルは例えば、Wi−Fi(登録商標)で同一であるものの、送信出力及び受信感度がそれぞれ高く、その送信出力は例えば、「70mW」、その受信感度は例えば、「−70dB・m」に設定されているものとする。なお、検知装置無線通信部52が有する送信出力及び受信感度は、前述のような固定値に限定されるものではなく、その設置態様や規格に対応させて変更することもできる。
次に、制御機9の具体的な構成について図2(E)のブロック図を参照して説明する。同図に示す制御機9には、制御機記憶部90、制御機CPU91、廊下灯側制御機I/F92、親機側制御機I/F93、検知装置側制御機I/F94、交換機側制御機I/F95及びサーバ側制御機I/F96が備えられている。
この制御機9において、制御機記憶部90は、図3(A)の説明図に示すような被看護人情報テーブルとして、ナースコール親機3及び携帯情報端末4のうち例えば、ナースコール子機1を用いた被看護人からの呼出しを報知(呼出発報、呼出表示)する機器の設定情報である、前述の子機ID及び廊下灯IDや被看護人が有する氏名データ及びID(被看護人識別ID)に対応させた端末IDの割当て情報や、図3(B)の説明図に示すような医療・看護従事者情報テーブルとして、携帯情報端末4を携行して施設内を移動中の医療・看護従事者が有する氏名データ及びID(医療・看護従事者識別ID)や端末IDの割当て情報等が記憶さており、例えば、RAM、EEPROM等の各種の記憶媒体で構成されている。なお、制御機記憶部90の記憶内容は、例えば、ナースコール親機3や別途のPC(パーソナル・コンピュータ)を用いた操作、又はサーバ8の制御により、書換えることができる。
制御機CPU91は、当該制御機の構成各部を制御するばかりなく、当該システム全体を制御するものである。また、廊下灯側制御機I/F92は、制御機CPU91及び廊下灯ラインL2間の信号伝送路を形成するものである。また、親機側制御機I/F93は、制御機CPU91及び親機ラインL3間の信号伝送路を形成するものである。また、検知装置側制御機I/F94は、制御機CPU91及び検知装置ラインL4間の信号伝送路を形成するものである。また、交換機側制御機I/F95は、制御機CPU91及び交換機ラインL6間の信号伝送路を形成するものである。さらに、サーバ側制御機I/F96は、制御機CPU91及びサーバラインL7間の信号伝送路を形成するものである。
このように構成された本発明の実施例によるナースコールシステムにおいて、以下、具体的な動作について説明する。なお、本実施例において、病床の被看護人が図1に示すナースコール子機1のハンド子機1aを用いて呼出操作を行い、ナースコール親機3が設置されたスタッフステーション内に在室中の医療・看護従事者、及び携帯情報端末4を用いて施設内を移動中の医療・看護従事者のうち制御機9の制御機記憶部90から読出される図3(A)、(B)に示す医療・看護従事者識別ID及び端末IDにそれぞれ該当する担当/受持ちの医療・看護従事者を呼出して通話を成立させる動作は、背景技術に記載した特許文献1のナースコールシステムをはじめとした各種のナースコールシステム/ナースコール装置等の該当動作と同様であるため、その説明は省略する。
最初に、図2(A)に示す廊下灯2の廊下灯無線通信部26及び図2(D)に示す位置検知装置5の検知装置無線通信部52はそれぞれ、常時、自無線通信部26、52が有する第1、第2の検知エリア内にある、図2(C)に示す携帯情報端末4の端末無線通信部44との間で、予め定められた例えば、Wi−Fi(登録商標)の通信プロトコルによる無線通信を行うことが可能な動作状態に保持されている。
ここで、図1に示す当該システムが適用される施設内を移動中の医療・看護従事者として、例えば、図2(E)に示す制御機9の制御機記憶部90に医療・看護従事者情報テーブル(図3(B))として記憶されている、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、廊下灯IDが「201」である201号室内の例えば、その氏名データが「鈴木太郎」、その被看護人識別IDが「0001」であって、子機ID「0001」に割当てられた病床の被看護人に対する看護処置を行うにあたり、201号室の出入り口近傍まで辿り着くと、この医療・看護従事者が携行している携帯情報端末4の端末無線通信部44は、例えば、Wi−Fi(登録商標)の通信プロトコルを用いて無線通信を行うことが可能な通信機器として、例えば、201号室の周囲近傍の廊下先や天井等に設置された、第1の検知範囲を有する図2(D)に示す位置検知装置5の検知装置無線通信部52、及び201号室の出入り口に設置された、第2の検知範囲を有する図2(A)に示す廊下灯2の廊下灯無線通信部26のうち、その検知範囲の相違や前述の送信出力及び受信感度の相違に伴い、受信感度が最も高い当該無線通信部を有する機器の間で無線通信を行うことができる。
具体的に、端末無線通信部44を有する携帯情報端末4と検知装置無線通信部52を有する位置検知装置5においては、互いの通信機器が例えば、2〜3mのような距離となったときに無線通信が行われる。一方、端末無線通信部44を有する携帯情報端末4と廊下灯無線通信部26を有する廊下灯2においては、互いの通信機器が例えば、15cmのような近接した距離となったときに無線通信が行われる。
ここで、前述の医療・看護従事者が、位置検知装置5の検知装置無線通信部52が有する例えば、201号室の周囲近傍の廊下先等で当該検知装置の設置場所から半径3m以上の第1の検知範囲内に居る一方、201号室の出入り口に設置された廊下灯2の廊下灯無線通信部26が有する例えば、当該廊下灯の設置場所から半径30cm以下の第2の検知範囲内に居ない場合、この医療・看護従事者が携行している携帯情報端末4の端末無線通信部44は、受信感度が最も高いとされる位置検知装置5の検知装置無線通信部52との間でのみ無線通信が可能となる。
このような無線通信が行われている位置検知装置5の検知装置CPU50は、自検知装置が有する検知装置ID「D01」及び無線通信の対象である携帯情報端末4が有する端末ID「HP01」を付加した位置情報信号(以下、第1の位置情報信号という)を生成する。この第1の位置情報信号は、検知装置CPU50から検知装置I/F51、検知装置ラインL4、図2(E)に示す制御機9の検知装置側制御機I/F94を経由して制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、受信した第1の位置情報信号に付加されている検知装置ID「D01」及び端末ID「HP01」のうち、端末ID「HP01」に割当てられて制御機記憶部90に医療・看護従事者情報テーブル(図3(B))として記憶されている、氏名データ「山田花子」及び医療・看護従事者識別ID「NS01」に検知装置ID「D01」を関連付け、当該信号の受信日時とともに管理することにより、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、検知装置ID「D01」を有する位置検知装置5の設置場所である、201号室の周囲近傍の廊下先等に居ることを示す動線履歴(以下、第1の動線履歴という)を、例えば、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができる。なお、制御機CPU91で生成された第1の動線履歴は、制御機記憶部90に記憶させることができるばかりでなく、サーバ側制御機I/F96、サーバラインL7を経由してサーバ8に送出し、このサーバ8に記憶させることもできる。
一方、前述の医療・看護従事者が、201号室の出入り口に設置された廊下灯2の廊下灯無線通信部26が有する例えば、当該廊下灯の設置場所から半径30cm以下の第2の検知範囲内に居る一方、位置検知装置5の検知装置無線通信部52が有する例えば、201号室の周囲近傍の廊下先等で当該検知装置の設置場所から半径3m以上の第1の検知範囲内に居ない場合、この医療・看護従事者が携行している携帯情報端末4の端末無線通信部44は、受信感度が最も高い廊下灯2の廊下灯無線通信部26との間でのみ無線通信が可能となる。
このような無線通信が行われている廊下灯2の廊下灯CPU23は、自廊下灯が有する廊下灯ID「201」及び無線通信の対象である携帯情報端末4が有する端末ID「HP01」を付加した位置情報信号(以下、第2の位置情報信号という)を生成する。この第2の位置情報信号は、廊下灯CPU23から制御機側廊下灯I/F25、廊下灯ラインL2、制御機9の廊下灯側制御機I/F92を経由して制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、受信した第2の位置情報信号に付加されている廊下灯ID「201」及び端末ID「HP01」のうち、端末ID「HP001」に割当てられて制御機記憶部90に医療・看護従事者情報テーブル(図3(B))として記憶されている、氏名データ「山田花子」及び医療・看護従事者識別ID「NS01」に検知装置IDを関連付け、当該信号の受信日時とともに管理することにより、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、廊下灯ID「201」を有する廊下灯2の設置場所、すなわち、201号室の出入り口近傍に居ること又は201号室内に入室したことを示す動線履歴(以下、第2の動線履歴という)を、例えば、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができる。なお、制御機CPU91で生成された第2の動線履歴は、前述の第1の動線履歴と同様、サーバ8に記憶させることもできる。
なお、前述の医療・看護従事者によれば、自らが携行している携帯情報端末4の端末操作部42を用いて、その氏名データが「鈴木太郎」、その被看護人識別IDが「0001」であって、子機ID「1」に割当てられた病床の被看護人に対する看護処置情報(以下、第1の看護処置情報という)、ここでは、「検温結果:体温36.5℃、痛み止めの点滴投与:150ml」を入力することができる。この入力操作を検出した端末CPU43は、前述の第1の位置情報信号又は第2の位置情報信号を生成するにあたり、生成した当該信号に第1の看護処置情報を付加し、制御機9の制御機CPU91に送出する。
ここで、制御機9の制御機CPU91は、前述のような第1の看護処置情報が付加された第1の位置情報信号を受信すると、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、検知装置ID「D01」を有する位置検知装置5の設置場所である201号室の周囲近傍である廊下先等に居ることを示す動線履歴(第1の動線履歴)を、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができるばかりでなく、その氏名データが「鈴木太郎」、その被看護人識別IDが「0001」であって、子機ID「1」に割当てられた病床の被看護人に対する第1の看護処置情報を、被看護人にかかるリスト又はフロア病床レイアウトに対応させて作成し、制御機記憶部90又はサーバ8に記憶させることができる。
一方、制御機9の制御機CPU91は、前述のような第1の看護処置情報が付加された第2の位置情報信号を受信すると、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、廊下灯ID「201」を有する廊下灯2の設置場所、すなわち、201号室の出入り口近傍に居ることを示す動線履歴(第2の動線履歴)を、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができるばかりでなく、その氏名データが「鈴木太郎」、その被看護人識別IDが「0001」であって、子機ID「1」に割当てられた病床の被看護人に対する第1の看護処置情報を、被看護人にかかるリスト又はフロア病床レイアウトに対応させて作成し、制御機記憶部90又はサーバ8に記憶させることができる。
次に、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、201号室の出入り口近傍から移動して202号室の出入り口近傍に辿り着くと、例えば、Wi−Fi(登録商標)の通信プロトコルを用いて無線通信を行うことが可能な通信機器として、例えば、202号室の周囲近傍の廊下先や天井等に設置された、第1の検知範囲を有する図2(D)に示す位置検知装置5の検知装置無線通信部52、及び202号室の出入り口に設置された、第2の検知範囲を有する図2(A)に示す廊下灯2の廊下灯無線通信部26のうち、その検知範囲の相違や前述の送信出力及び受信感度の相違に伴い、受信感度が最も高い当該無線通信部との間で無線通信を行うことができる。
具体的には前述と同様、端末無線通信部44を有する携帯情報端末4と検知装置無線通信部52を有する位置検知装置5においては、互いの通信機器が例えば、2〜3mのような距離となったときに無線通信が行われる。一方、端末無線通信部44を有する携帯情報端末4と廊下灯無線通信部26を有する廊下灯2においては、互いの通信機器が例えば、15cmのような近接した距離となったときに無線通信が行われる。
ここで、前述の医療・看護従事者が、位置検知装置5の検知装置無線通信部52が有する当該廊下灯の設置場所から例えば、半径3m以上の第1の検知範囲内に居る一方、201号室の出入り口に設置された廊下灯2の廊下灯無線通信部26が有する例えば、当該廊下灯の設置場所から30cm以下の第2の検知範囲内に居ない場合、この医療・看護従事者が携行している携帯情報端末4の端末無線通信部44は、位置検知装置5の検知装置無線通信部52との間でのみ無線通信が可能となる。
このような無線通信が行われている携帯情報端末4の端末CPU43は、受信感度が最も高い当該無線通信部を有する機器が変更されたことを検出し、自端末が有する端末ID「HP01」を付加した変更通知信号(以下、第1の変更通知信号という)を生成する。この第1の変更通知信号は、端末CPU43から端末無線通信部44、位置検知装置5の検知装置無線通信部52を経由して検知装置CPU50に伝送される。
また、位置検知装置5の検知装置CPU50は、受信した第1の変更通知信号とともに、自検知装置が有する検知装置ID「D02」及び無線通信の対象である携帯情報端末4が有する端末ID「HP01」を付加した位置情報信号(以下、第3の位置情報信号という)を生成する。この第3の位置情報信号は、検知装置CPU50から検知装置I/F51、検知装置ラインL4、制御機9の検知装置側制御機I/F94を経由して制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、受信した第3の位置情報信号に付加されている廊下灯ID「202」及び端末ID「HP01」のうち、端末ID「HP01」に割当てられて制御機記憶部90に医療・看護従事者情報テーブル(図3(B))として記憶されている、氏名データ「山田花子」及び看護従事者識別ID「NS01」に、同様に付加されている第1の変更通知信号の変更先機器を示す検知装置ID「D02」を関連付け、当該信号の受信日時とともに時系列で管理することにより、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、検知装置ID「D02」を有する位置検知装置5の設置場所である、202号室の周囲近傍の廊下先等に居ることを示す動線履歴(以下、第3の動線履歴という)を、例えば、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができる。なお、制御機CPU91で生成された第3の動線履歴は、前述の第1、第2の動線履歴と同様、制御機記憶部90又はサーバ8に記憶させることもできる。
一方、前述の医療・看護従事者が、202号室の出入り口に設置された廊下灯2の廊下灯無線通信部26が有する例えば、当該廊下灯の設置場所から半径30cm以下の第2の検知範囲内に居る一方、図2(D)に示す位置検知装置5の検知装置無線通信部52が有する例えば、202号室の周囲近傍の廊下先や天井等で当該検知装置の設置場所から半径3m以上の第1の検知範囲内に居ない場合、この医療・看護従事者が携行している携帯情報端末4の端末無線通信部44は、受信感度が最も高い廊下灯2の廊下灯無線通信部26との間でのみ無線通信が可能となる。具体的には、前述と同様、互いの機器が例えば、15cmのような近接した距離となったときに無線通信が行われる。
このような無線通信が行われている携帯情報端末4の端末CPU43は、受信感度が最も高い当該無線通信部を有する機器が変更されたことを検出し、自端末が有する端末ID「HP01」を付加した変更通知信号(以下、第2の変更通知信号という)を生成する。この第2の変更通知信号は、端末CPU43から端末無線通信部44、廊下灯2の廊下灯無線通信部26を経由して廊下灯CPU23に伝送される。
また、廊下灯2の廊下灯CPU23は、受信した第2の変更通知信号とともに自廊下灯が有する廊下灯ID「202」及び無線通信の対象である携帯情報端末4が有する端末ID「HP01」を付加した位置情報信号(以下、第4の位置情報信号という)を生成する。この第4の位置情報信号は、廊下灯CPU23から制御機側廊下灯I/F25、廊下灯ラインL2、制御機9の廊下灯側制御機I/F92を経由して制御機CPU91に伝送される。
制御機9の制御機CPU91は、受信した第4の位置情報信号に付加されている廊下灯ID「202」及び端末ID「HP01」のうち、端末ID「HP01」に割当てられて制御機記憶部90に医療・看護従事者情報テーブル(図3(B))として記憶されている、氏名データ「山田花子」及び看護従事者識別ID「NS01」に、同様に付加されている第2の変更通知信号として変更先機器を示す廊下灯ID「202」を関連付け、当該信号の受信日時とともに時系列で管理することにより、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、廊下灯ID「202」を有する廊下灯2の設置場所である、202号室の出入り口近傍に居ること又は202号室内に入室したことを示す動線履歴(以下、第4の動線履歴という)を、例えば、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができる。なお、制御機CPU91で生成された第4の動線履歴は、前述の第1乃至第3の動線履歴と同様、制御機記憶部90又はサーバ8に記憶させることもできる。
なお、前述の医療・看護従事者によれば、自らが携行している携帯情報端末4の端末操作部42を用いて、その氏名データが「岡本大介」、その被看護人識別IDが「0003」であって、子機ID「1」に割当てられた病床の被看護人に対する看護処置情報(以下、第2の看護処置情報という)、ここでは、「検温結果:体温37.5℃、血圧測定結果:130/85mmHg」を入力することができる。この入力操作を検出した端末CPU43は、前述の第3の位置情報信号又は第4の位置情報信号を生成するにあたり、生成した当該信号に第2の看護処置情報を付加し、制御機9の制御機CPU91に送出することができる。
ここで、制御機9の制御機CPU91は、前述のような第2の看護処置情報が付加された第3の位置情報信号を受信すると、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、検知装置ID「D02」を有する位置検知装置5の設置場所である202号室の周囲近傍である廊下先等に居ることを示す動線履歴(第3の動線履歴)を、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができるばかりでなく、その氏名データが「岡本大介」、その被看護人識別IDが「0003」であって、子機ID「1」に割当てられた病床の被看護人に対する第2の看護処置情報を、被看護人にかかるリスト又はフロア病床レイアウトに対応させて作成し、制御機記憶部90又はサーバ8に記憶させることができる。
一方、制御機9の制御機CPU91は、前述のような第2の看護処置情報が付加された第2の位置情報信号を受信すると、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者が、廊下灯ID「202」を有する廊下灯2の設置場所、すなわち、202号室の出入り口近傍に居ることを示す動線履歴(第4の動線履歴)を、フロア病床レイアウトに対応させて作成することができるばかりでなく、その氏名データが「岡本大介」、その被看護人識別IDが「0003」であって、子機ID「1」に割当てられた病床の被看護人に対する第2の看護処置情報を、被看護人にかかるリスト又はフロア病床レイアウトに対応させて作成し、制御機記憶部90又はサーバ8に記憶させることができる。
また、前述のように時系列で制御機9の制御機記憶部90又はサーバ8に記憶される、医療・看護従事者の動線履歴(第1乃至第4の動線履歴)や被看護人への看護処置情報(第1、第2の看護処置情報)は、例えば、制御機CPU91又はサーバ8で計時される所定のタイミングや、スタッフステーション内に在室中の医療・看護従事者によるナースコール親機3の親機操作部32を用いた所定の操作等がトリガとなって制御機記憶部91又はサーバ8から読出される。このような制御によって、ナースコール親機3の親機表示部30には、図4の画面構成図に示すようなフロア病床レイアウトを用いて、その氏名データが「山田花子」、その医療・看護従事者識別IDが「NS01」であって、端末IDが「HP01」に割当てられた携帯情報端末4を携行している医療・看護従事者の動線履歴を時系列で表示することができるばかりでなく、この医療・看護従事者による被看護人への看護処置情報を、図5(A)、(B)の画面構成図に示すようなリスト又はフロア病床レイアウトを用いて表示することができ、この表示は、親機操作部32の切替操作を検出した親機CPU33の制御により任意に画面切替えが可能である。
なお、図4に示されるフロア病床レイアウトによれば、時系列による動線履歴を別画面で遷移させるのみならず、同一画面上で例えば、ポインタとその動線を用いて表示させることもできる。
なお、前述の説明によれば、制御機9の制御機記憶部90又はサーバ8に記憶される、医療・看護従事者の動線履歴(第1乃至第4の動線履歴)や被看護人への看護処置情報(第1、第2の看護処置情報)を、ナースコール親機3の親機表示部30を用いて表示させたが、この表示態様に限定されるものではない。例えば、サーバ8に表示部(モニタ)が備えられている場合には、この表示部(モニタ)を用いてリスト表示又はフロア病床レイアウト表示を行うことができる。
前述までの説明から明らかように、本発明の実施例によれば、施設内を移動中の医療・看護従事者により携行される携帯情報端末4の無線通信機能として、検知範囲は異なるものの同一のプロトコルを有する位置検知装置5及び廊下灯2の無線通信機能を適用させ、この携帯情報端末4との間で通信が行われている位置検知装置5又は廊下灯2が有するIDをもとに医療・看護従事者の位置を検知し、動線履歴として管理することができるばかりでなく、被看護人への看護処置情報も併せて管理することができる。
本発明のナースコールシステムにおいては、特定の実施の形態をもって説明してきたが、この形態に限定されるものでなく、本発明の効果を奏する限り、これまで知られた如何なる構成の当該システムであっても採用できるということはいうまでもないことである。
具体的に本発明の実施例においては、廊下灯2、携帯情報端末4及び位置検知装置5がそれぞれ有する通信機能として、同一の通信プロトコルとして例えば、Wi−Fi(登録商標)を用いた無線通信機能を適用したが、この通信機能に限定されるものではない。例えば、無線通信部(廊下灯無線通信部、端末無線通信部及び検知装置無線通信部)26、44、52に代えて、指向性が高い超音波で通信を行うことが可能な超音波通信部を備えることもでき、このような超音波通信を適用するにあたっては、無線通信と比較して位置検知の精度が高められる。なお、廊下灯2に超音波通信部を備えるにあたっては、この廊下灯2の通話機能である、廊下灯通話部21の廊下灯マイク21a及び廊下灯スピーカ21bが用いられる。また、携帯情報端末4に超音波通信部を備えるにあたっては、この端末4の通話機能である、端末通話部41の端末マイク41a及び端末スピーカ41bが用いられる。
また、本発明の実施例においては、携帯情報端末4を用いて呼出し及び通話を成立させるにあたって、その制御機能を制御機6に備えたが、この態様に限定されるものではない。例えば、携帯情報端末4にIP電話機能を備えることにより、廊下灯2の廊下灯無線通信部26又は位置検知装置5の検知装置無線通信部52を用いて、前述の呼出し及び通話を成立させることもできる。
また、本発明の実施例においては、廊下灯2の構成態様として廊下灯表示部20や廊下灯通話部21が備えられるように、例えば、呼出報知(呼出表示、呼出発報)機能及び通話機能を有していたが、この構成態様に限定されるものではない。例えば、無線通信機能としての廊下灯無線通信部26が備えられている限り、廊下灯表示部20や廊下灯通話部21が不備とされる例えば、アダプタ型の廊下灯2を適用することもできる。
さらに、本発明の実施例においては、廊下灯2、ナースコール親機3、位置検知装置5、交換機7及びサーバ8を、個別のライン(廊下灯ライン、親機ライン、検知装置ライン、交換機ライン及びサーバライン)L2、L3、L4、L6、L7をそれぞれ経由して制御機9に接続させた構成を適用したが、この構成態様に限定されるものではない。例えば、廊下灯2、ナースコール親機3、位置検知装置5、交換機7及びサーバ8をそれぞれ、共通バスであるLAN配線に所定の信号分岐機能、例えば、ハブを経由して接続させた構成を適用することもできる。