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JP2014033555A - 充電システム - Google Patents

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JP2014033555A
JP2014033555A JP2012173328A JP2012173328A JP2014033555A JP 2014033555 A JP2014033555 A JP 2014033555A JP 2012173328 A JP2012173328 A JP 2012173328A JP 2012173328 A JP2012173328 A JP 2012173328A JP 2014033555 A JP2014033555 A JP 2014033555A
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Abstract

【課題】蓄電池の寿命延伸を図ること。
【解決手段】充電システムKを構成する各充電スタンドA〜Cに蓄電池14を設ける。そして、充電制御部11は、蓄電池14の状態(電圧)をもとに、蓄電池14の充放電の時期を制御する。すなわち、充電制御部11は、蓄電池14が満充電の状態まで充電された場合に蓄電池14からの放電を許容し、蓄電池14に蓄電されている電力量が所定量まで低下した場合に蓄電池14の充電を許容する。これにより、満充電に近い状態などで充電と放電を繰り返すようなことを回避できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気車両の車載電池を充電する充電システムに関する。
EV(Electric Vehicle)やPHV(Plug in Hybrid Vehicle)などの電気車両の車載電池を充電する充電システムは、例えば特許文献1,2に開示されている。特許文献1の充電システムでは、車載電池を充電する充電電力の供給源として、電力系統の他に蓄電池を備えている。
特開平5−207668号公報 特開2012−90382号公報
蓄電池は、一般的に満充電に近い状態などで充電と放電を繰り返すと、寿命低下に繋がることが知られている。このため、充電システムに蓄電池を設ける場合は、蓄電池の充電と放電を行う時期を考慮し、蓄電池の寿命延伸を図ることが望ましい。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、蓄電池の寿命延伸を図った充電システムを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、車載電池を充電する充電システムにおいて、前記車載電池に充電電力を供給する複数の充電部と、充電用の電力を蓄電する蓄電池と、前記充電部が供給する充電電力量が、電力系統が供給可能な系統供給電力量と前記蓄電池が供給可能な電池供給電力量から算出されるピーク供給電力量を超えないように制御する充電制御部と、前記蓄電池の状態を監視する監視部と、前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、を備え、前記充放電制御部は、前記監視部の監視結果をもとに前記蓄電池の電圧が予め定めた電圧に到達したことを契機に前記蓄電池の充電を許容する充電モードと前記蓄電池の放電を許容する放電モードを切り替え、前記充電モード中は、前記車載電池を充電するために必要な要求充電電力量に対して前記ピーク供給電力量に余裕がある場合には前記蓄電池を充電させる一方で、前記要求充電電力量に対して前記ピーク供給電力量に余裕がない場合には前記蓄電池の充電を停止させ、前記放電モード中は、前記充電部に対して前記蓄電池の電力を供給させることを要旨とする。
これによれば、充放電制御部により、蓄電池の充放電の時期が制御される。すなわち、充放電制御部は、蓄電池の状態を監視する監視部の結果をもとに蓄電池の電圧が予め定めた電圧に到達したことを契機に充電を許容する充電モードと放電を許容する放電モードを切り替える。このため、満充電に近い状態などで充電と放電を繰り返すようなことを回避することができる。したがって、充電システムに蓄電池を設ける場合において、その蓄電池の寿命延伸を図ることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の充電システムにおいて、前記充電制御部は、前記充電モード及び前記放電モードの何れの場合でも、前記要求充電電力量が前記ピーク供給電力量よりも大きいときには前記充電部が供給する充電電力量がピーク供給電力量を越えないように制御することを要旨とする。これによれば、充電電力量をピーク供給電力量を越えないように制御することで、電力系統に過度の負担を強いることがない。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の充電システムにおいて、複数の蓄電池を有し、前記充放電制御部は、全ての蓄電池が放電モードの場合であって、全ての蓄電池の電池供給電力量が予め定めた電力量に低下したときには前記電池供給電力量が最も少ない蓄電池について前記蓄電池の電圧が予め定めた電圧に到達していなくても充電モードに切り替えることを要旨とする。これによれば、要求充電電力量が急増するような変化に対しても、事前に準備しておくことで対応することができる。
本発明によれば、蓄電池の寿命延伸を図ることができる。
充電システムの構成を示すブロック図。 放電モードと充電モードを説明する説明図。 充電モード処理を示すフローチャート。 放電モード処理を示すフローチャート。 モード別の制御の具体例を説明する説明図。 モード別の制御の具体例を説明する説明図。 モード別の制御の具体例を説明する説明図。 別例を説明する説明図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図7にしたがって説明する。
図1に示すように、EVやPHVなどの電気車両K1,K2,K3には、当該電気車両K1〜K3の原動機となる図示しない電動機(モータ)への供給電力を蓄える車載電池10が搭載されている。そして、車載電池10は、車両用の充電システムKから供給される電力が充電に適した形態に変換され、その変換後の電力によって充電される。
以下、充電システムKの具体的な構成を図1にしたがって説明する。
本実施形態の充電システムKは、電気車両K1〜K3への充電を制御する充電制御部11と、充電時に充電プラグPを介して電気車両K1〜K3に接続される充電スタンドA,B,Cから構成されている。充電スタンドA〜Cは、電気車両K1〜K3の車載電池10を充電するための充電電力を電気車両K1〜K3に対して直接的に供給する充電部となる。図1には、3台の充電スタンドA〜Cを有する充電システムKを図示している。また、充電システムKは、送電線L1を介して電力系統12と接続されている。そして、充電システムK内には、送電線L1により、電力系統12からの電力を各充電スタンドA〜Cに送電する送電路が構築されている。なお、電力系統とは、電力を送電するための送電システムであって、電力会社が保有する。
充電制御部11と各充電スタンドA〜Cは、信号線L2を介して接続されている。また、充電プラグPには、充電電力を送電するための電力線と、充電スタンドA〜Cと電気車両K1〜K3の間で信号を送受信するための信号線とが内蔵されている。各充電スタンドA〜Cには、電力変換器13と、蓄電池14とが設けられている。電力変換器13は、電力系統12から送電された電力を蓄電池14の充電、及び車載電池10の充電に適した形態に変換する。また、電力変換器13は、蓄電池14に蓄電された電力を車載電池10の充電に適した形態に変換する。また、各充電スタンドA〜Cは、各蓄電池14の状態を監視する。本実施形態において充電スタンドA〜Cは、蓄電池14の状態として電圧を検出する。そして、充電スタンドA〜Cは、蓄電池14の状態に関する情報を、充電制御部11に送信する。これにより、充電制御部11は、各充電スタンドA〜Cの状態を把握する。
また、各充電スタンドA〜Cは、充電プラグPに内蔵される信号線を介して電気車両K1〜K3側から送信される情報に基づき、充電対象とする車両が存在するか否か、すなわち充電プラグPが車両に接続されているか否かを検出する。この検出に際して本実施形態の充電システムKは、CPLT(コントロールパイロット)機能を用いて、電気車両K1〜K3側との接続などを確認する。各電気車両K1〜K3は、信号電圧が初期電圧に立ち上がることで起動し、起動後に信号電圧を初期電圧から所定電圧に下げる。各充電スタンドA〜Cは、初期電圧からの信号電圧の変動を確認すると、充電プラグPが車両に接続されていることを検出する。そして、各充電スタンドA〜Cは、接続を検出すると、車両接続信号を充電制御部11に送信する。本実施形態において充電制御部11は、車両接続信号を受信することにより、充電スタンドA〜Cが電気車両K1〜K3に対して充電可能な状態であるか否かを判定する。そして、信号電圧を所定電圧に下げた電気車両K1〜K3は充電の準備を開始し、準備後に信号電圧をさらに下げる。そして、この信号電圧の変化をさらに検出すると、充電制御部11及び充電スタンドA〜Cは、充電を開始させる。
このように構成した本実施形態の充電システムKでは、以下のような充電制御が行われる。本実施形態では、以下に説明する充電制御を実行する充電制御部11が、ピーク電力制御部、及び充放電制御部として機能する。また、本実施形態では、充電制御部11と充電スタンドA〜Cにより、監視部が構成される。そして、本実施形態の充電システムKは、電力系統12の電力及び各充電スタンドA〜Cの蓄電池14に蓄電されている電力を、車載電池10を充電する充電電力として供給する。また、充電制御部11は、電力系統12から供給する供給電力量、及び各蓄電池14から供給する供給電力量を、電気車両K1〜K3の車載電池10を充電するために必要な要求充電電力量を満たすように制御する。なお、要求充電電力量は、充電対象とする電気車両K1〜K3から要求される電力量の合計量である。
図2に示すように、本実施形態の充電システムKでは、各充電スタンドA〜Cの蓄電池14の充放電制御として、放電モードと充電モードを備える。放電モードは、蓄電池14を放電させる制御モードであり、この放電モードは蓄電池14が満充電の状態(上限電圧V1)から、その電圧が予め定めた下限電圧V2に至るまで継続して設定される。放電モード中の蓄電池14は、蓄電されている電力を充電電力として供給可能な状態である。一方、充電モードは、蓄電池14を充電させる制御モードであり、この充電モードは蓄電池14の電圧が下限電圧V2から満充電の状態(上限電圧V1)に至るまで継続して設定される。充電モード中の蓄電池14は、充電のみを行う状態であり、蓄電されている電力を充電電力として供給しない状態である。つまり、放電モードは、蓄電池14の放電のみを許容する一方で充電を禁止するモードであり、充電モードは、蓄電池14の充電のみを許容する一方で放電を禁止するモードである。
そして、蓄電池14の放電モードと充電モードの切り替えは、蓄電池14の状態を監視する各充電スタンドA〜Cから送信される情報をもとに充電制御部11が行う。充電制御部11は、蓄電池14の電圧が下限電圧V2に達すると放電モードから充電モードへ切り替える一方で、蓄電池14の電圧が上限電圧V1に達すると充電モードから放電モードへ切り替える。このように放電モードと充電モードによって蓄電池14の充放電を制御すれば、例えば、満充電に近い状態での充放電が頻繁に繰り返されず、蓄電池14の寿命低下に繋がる充放電行為を禁止させることが可能となる。そして、充電制御部11は、前述のような蓄電池14の充放電制御を行いながら、車載電池10を充電する充電制御を行う。
図3に示すように、充電制御部11は、蓄電池14の制御モードが充電モードの時、充電モード処理を実行する。なお、図3に示す充電モード処理は、充電スタンドAの蓄電池14を制御する場合の処理内容である。その他の充電スタンドB,Cの蓄電池14の充電モード中の制御は、図3に示す充電モード処理と同一の処理内容である。そして、充電スタンドB,Cの蓄電池14の制御については、図3に示す充電モード処理における充電スタンドAに関する処理を充電スタンドB又は充電スタンドCに読み替えれば良い。そして、充電モード処理は、各充電スタンドA〜Cを対象にそれぞれ行われる。
充電モード処理において充電制御部11は、充電モード中、充電スタンドAの蓄電池14の充電を行う(ステップS10)。蓄電池14の充電は、電力系統12から送電される電力によって行われる。次に、充電制御部11は、現在、充電スタンドAが使用されているか否かを検知する(ステップS11)。ステップS11の検知は、前述したようにCPLT機能を用いる。そして、充電制御部11は、充電スタンドAが未使用の場合、充電モードから放電モードへ切り替えるか否かの切替判定を行う(ステップS12)。この切替判定は、蓄電池14の状態をもとに行う。つまり、充電制御部11は、蓄電池14の電圧が上限電圧V1に達していない場合、すなわち未達の場合、蓄電池14の充電を継続させる。そして、充電制御部11は、ステップS10からの処理を繰り返す。一方、充電制御部11は、蓄電池14の電圧が上限電圧V1に達している場合、すなわち到達の場合、蓄電池14の充電を終了させ、制御モードを充電モードから放電モードへ切り替える(ステップS13)。この充電モード処理におけるステップS12の判定結果により、制御モードの切り替えが行われる。
また、充電制御部11は、ステップS11において充電スタンドAが使用されている場合、充電システムKが充電対象となる電気車両K1〜K3側に供給可能なピーク供給電力量(図中の「Pa」)を判定する(ステップS14)。ピーク供給電力量Paは、電力系統12を保有する電力会社と充電システムKの保有者との間の需給契約によって定める系統供給電力量Ppと、放電モード中の充電スタンドA〜Cの蓄電池14が供給可能な電池供給電力量とを合算した電力量である。ステップS14において充電制御部11は、充電対象となる電気車両K1〜K3からの要求充電電力量(図中の「Px」)と、充電システムK側が供給可能なピーク供給電力量Paを比較する。そして、充電制御部11は、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下の場合(Px≦Pa)、充電システムK側からの電力供給に余裕があるため、ステップS10に戻り、充電スタンドAの蓄電池14の充電を継続させる。
一方、充電制御部11は、要求充電電力量Pxの方がピーク供給電力量Paよりも大きい場合(Px>Pa)、充電システムK側からの電力供給に余裕がないため、充電スタンドAの蓄電池14の充電を停止させる(ステップS15)。つまり、充電システムK側からの電力供給に余裕がない場合は、電力系統12から供給される電力のうち、蓄電池14の充電に使用している電力分を充電対象となる電気車両K1〜K3側の車載電池10の充電に割り当てるために、ステップS15において蓄電池14の充電を停止させる。
そして、ステップS15で蓄電池14の充電を停止させた充電制御部11は、再び、充電システムKが充電対象となる電気車両K1〜K3側に供給可能なピーク供給電力量Paを判定する(ステップS16)。このステップS16の判定は、ステップS14と同様に行う。そして、充電制御部11は、蓄電池14の充電を停止させても、要求充電電力量Pxの方がピーク供給電力量Paよりも大きい場合(Px>Pa)、ピーク電力制御を行う(ステップS17)。つまり、充電制御部11は、充電対象となる電気車両K1〜K3から要求されている要求充電電力量Pxが、充電システムKから供給可能な電力量を超えているので、充電対象とする電気車両K1〜K3側に実際に供給する充電電力量がピーク供給電力量Paを超えないように制御する。
ピーク電力制御を行う充電制御部11は、例えば、充電対象の電気車両K1〜K3の中に充電電流値を可変制御できる車両が存在する場合、当該車両を充電する充電スタンドへの充電電力の分配量を可変させ、充電システムK全体として充電電力量がピーク供給電力量Paを越えないように制御する。なお、充電制御部11は、充電スタンドA〜Cのうち、充電を行っている全ての充電スタンドA〜Cを対象としてピーク電力制御を行う。
また、充電制御部11は、ステップS16の判定において要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下の場合(Px≦Pa)、及びステップS17でピーク電力制御を行った場合、ステップS18に移行する。ステップS18において充電制御部11は、現在、充電スタンドAが使用されているか否かを検知する。この検知は、前述したステップS11と同様に行う。そして、充電制御部11は、充電スタンドAが未使用の場合、ステップS10に戻り、ステップS15で停止させた充電を再開させる。一方、充電制御部11は、充電スタンドAが使用されている場合、ステップS15に戻り、蓄電池14の充電の停止を継続させる。
このような充電モード処理により、充電スタンドAの蓄電池14は、要求充電電力量Pxに対してピーク供給電力量Paに余裕がある場合、電力系統12からの電力供給を受けて充電される。一方、充電スタンドAの蓄電池14は、要求充電電力量Pxに対してピーク供給電力量Paに余裕がない場合、充電が停止される。つまり、電気車両K1〜K3の車載電池10の充電が優先して行われる。そして、本実施形態における充電モード中の蓄電池14の充放電制御では、図3に示すように、ステップS12の判定によって制御モードが切り替えられない限り、すなわち上限電圧V1まで充電されない限り、制御モードは放電モードへ切り替わらない。このため、要求充電電力量Pxに対してピーク供給電力量Paに余裕がない場合であっても、充電モード中の蓄電池14からは一切の放電が行われない。なお、充電制御部11は、ピーク供給電力量Paの範囲内の電力量を用いて要求充電電力量Pxと一致する充電電力量を設定する。そして、充電制御部11は、充電電力量を、各充電スタンドA〜Cで必要な量に分配して供給させる。
図4に示すように、充電制御部11は、蓄電池14の制御モードが放電モードの時、放電モード処理を実行する。なお、図4に示す放電モード処理は、充電スタンドAの蓄電池14を制御する場合の処理内容である。その他の充電スタンドB,Cの蓄電池14の放電モード中の制御は、図4に示す放電モード処理と同一の処理内容である。そして、充電スタンドB,Cの蓄電池14の制御については、図4に示す放電モード処理における充電スタンドAに関する処理を充電スタンドB又は充電スタンドCに読み替えれば良い。そして、放電モード処理は、各充電スタンドA〜Cを対象にそれぞれ行われる。
放電モード処理において充電制御部11は、現在、充電スタンドA〜Cが使用されているか否かを検知する(ステップS20)。ステップS20の検知は、前述したようにCPLT機能を用いる。そして、充電制御部11は、充電スタンドA〜Cが未使用の場合、放電モードから充電モードへ切り替えるか否かの切替判定を行う(ステップS21)。この切替判定は、蓄電池14の状態をもとに行う。つまり、充電制御部11は、蓄電池14の電圧が下限電圧V2に達していない場合、すなわち未達の場合、蓄電池14の放電を許可している状態を継続させる。そして、充電制御部11は、ステップS10からの処理を繰り返す。一方、充電制御部11は、蓄電池14の電圧が下限電圧V2に達している場合、すなわち到達の場合、蓄電池14の放電を許可している状態を終了させ、制御モードを放電モードから充電モードへ切り替える(ステップS22)。この放電モード処理におけるステップS21の判定結果により、制御モードの切り替えが行われる。
また、充電制御部11は、ステップS20において充電スタンドAが使用されている場合、充電システムKが充電対象となる電気車両K1〜K3側に供給可能なピーク供給電力量Paを判定する(ステップS23)。ステップS23において充電制御部11は、充電対象となる電気車両K1〜K3からの要求充電電力量Pxと、充電システムK側が供給可能なピーク供給電力量Paを比較する。そして、充電制御部11は、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下の場合(Px≦Pa)、充電システムK側からの電力供給に余裕があるため、ステップS10に戻る。つまり、この場合、充電スタンドAの蓄電池14に蓄電されている電力は、他の充電スタンドB,Cなどにも必要に応じて放電可能な状態とされる。
一方、充電制御部11は、要求充電電力量Pxの方がピーク供給電力量Paよりも大きい場合(Px>Pa)、充電システムK側からの電力供給に余裕がないため、充電スタンドAに対して蓄電池14を放電させる(ステップS24)。つまり、充電システムK側からの電力供給に余裕がない場合は、使用中の充電スタンドAに対して当該充電スタンドAに設けられている蓄電池14の電力を放電させる。
そして、ステップS24で蓄電池14を放電させた充電制御部11は、再び、充電システムKが充電対象となる電気車両K1〜K3側に供給可能なピーク供給電力量Paを判定する(ステップS25)。このステップS25の判定は、ステップS23と同様に行う。そして、充電制御部11は、要求充電電力量Pxの方がピーク供給電力量Paよりも大きい場合(Px>Pa)、ピーク電力制御を行う(ステップS26)。つまり、充電制御部11は、充電対象となる電気車両K1〜K3から要求されている要求充電電力量Pxが、充電システムKから供給可能な電力量を超えているので、充電電力量がピーク供給電力量Paを越えないように制御する。なお、ピーク電力制御は、図3に示す充電モード処理のステップS17と同様に行う。
また、充電制御部11は、ステップS25の判定において要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下の場合(Px≦Pa)、及びステップS26でピーク電力制御を行った場合、ステップS27に移行する。ステップS27において充電制御部11は、現在、充電スタンドAが使用されているか否かを検知する。この検知は、前述したステップS20と同様に行う。そして、充電制御部11は、充電スタンドAが未使用の場合、ステップS20に戻る。一方、充電制御部11は、充電スタンドAが使用されている場合、ステップS24に戻り、充電スタンドAに対する蓄電池14の放電を継続させる。
また、充電制御部11は、ステップS20において充電スタンドB及び充電スタンドCの少なくとも何れか一方が使用されている場合、充電システムKが供給可能な系統供給電力量Ppを判定する(ステップS28)。ステップS28において充電制御部11は、要求充電電力量Pxと系統供給電力量Ppを比較する。そして、充電制御部11は、要求充電電力量Pxが系統供給電力量Pp以下の場合(Px≦Pp)、充電システムK側からの電力供給に余裕があり、充電スタンドB,Cの充電を系統供給電力量Ppの範囲内の充電電力量で行うことができるのでステップS20に戻る。
一方、充電制御部11は、要求充電電力量Pxの方が系統供給電力量Ppよりも大きい場合(Px>Pa)、充電システムK側からの電力供給に余裕がないため、ステップS24に移行し、未使用の充電スタンドAの蓄電池14に蓄電されている電力を充電スタンドB,Cに放電させる。つまり、この場合は、系統供給電力量Ppを越える要求充電電力量Pxが要求されていることになる。また、このとき、充電スタンドB,Cの蓄電池14の制御モードが充電モードである可能性もある。このため、充電制御部11は、充電スタンドAの蓄電池14に蓄電されている電力を放電させて充電スタンドB,Cに供給される電力量を増加させる。そして、ステップS24の終了後、充電制御部11は、ステップS25からの処理を行う。
このような放電モード処理により、充電スタンドAの蓄電池14は、要求充電電力量Pxに対してピーク供給電力量Paに余裕がある場合、充電スタンドAが使用中であっても他の充電スタンドB,Cに放電可能な状態とされる。一方、充電スタンドAの蓄電池14は、要求充電電力量Pxに対してピーク供給電力量Paに余裕がない場合、充電スタンドAに対して放電させる。また、充電スタンドAの蓄電池14は、充電スタンドAが未使用中であれば、他の充電スタンドB,Cに放電可能な状態とされる。そして、本実施形態において放電モード中の蓄電池14の充放電制御では、図4に示すように、ステップS21の判定によって制御モードが切り替えられない限り、すなわち下限電圧V2まで放電されない限り、制御モードは充電モードへ切り替わらない。このため、放電モード中の蓄電池14は、電池供給電力量(充電量)が減少しても、蓄電池14の電圧が下限電圧V2に達していなければ充電が行われない。
以下、本実施形態の作用を説明する。
図5に例示するように、各充電スタンドA〜Cの制御モードが放電モードの場合、次に説明するように充電制御が行われる。この場合のピーク供給電力量Paは、系統供給電力量Ppと、各充電スタンドA〜Cの蓄電池14の電池供給電力量a,b,cとを合算した電力量となる。そして、充電スタンドAが使用された場合(図中の「A」の棒グラフ)、その要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下であればピーク電力制御を行うことなく、充電が行われる。また、充電スタンドA,Bが使用された場合(図中の「A,B」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下であればピーク電力制御を行うことなく、充電が行われる。
また、充電スタンドA,B,Cが使用された場合(図中の「A,B,C」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きくなると、ピーク電力制御が行われる。つまり、充電制御部11は、各充電スタンドA〜Cに分配供給される電力量の合算量である充電電力量がピーク供給電力量Paを越えないように制御する。
図6に例示するように、充電スタンドAの制御モードが充電モードであり、充電スタンドB,Cの制御モードが放電モードの場合、次に説明するように充電制御が行われる。この場合のピーク供給電力量Paは、系統供給電力量Ppと、充電スタンドB,Cの蓄電池の電池供給電力量b,cとを合算した電力量となる。そして、何れの充電スタンドA〜Cも未使用の場合(図中の「未」の棒グラフ)、充電モードである充電スタンドAの蓄電池14の充電が行われる。また、充電モードである充電スタンドAが使用された場合(図中の「A」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下であればピーク電力制御を行わず、さらに蓄電池14の充電を継続させた状態で、充電スタンドAの充電が行われる。
また、充電スタンドA,Bが使用された場合(図中の「A,B」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きくなると、充電スタンドAの蓄電池14の充電を停止させる。そして、蓄電池14の充電を停止させた後、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下になれば、ピーク電力制御を行うことなく、充電が行われる。また、充電スタンドA,B,Cが使用された場合、(図中の「A,B,C」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きくなると、充電スタンドAの蓄電池14の充電を停止させる。そして、蓄電池14の充電を停止させても要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きければ、ピーク電力制御が行われる。
図7に例示するように、充電スタンドA,Bの制御モードが充電モードであり、充電スタンドCの制御モードが放電モードの場合、次に説明するように充電制御が行われる。この場合のピーク供給電力量Paは、系統供給電力量Ppと、充電スタンドCの蓄電池14の電池供給電力量cとを合算した電力量となる。そして、何れの充電スタンドA〜Cも未使用の場合(図中の「未」の棒グラフ)、充電モードである充電スタンドA,Bの蓄電池14の充電が行われる。また、充電モードである充電スタンドAが使用された場合(図中の「A」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Pa以下であればピーク電力制御を行わず、さらに蓄電池14の充電を継続させた状態で、充電スタンドAの充電が行われる。
また、充電スタンドA,Bが使用された場合(図中の「A,B」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きくなると、充電スタンドA,Bの蓄電池14の充電を停止させる。そして、蓄電池14の充電を停止させても要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きければ、ピーク電力制御が行われる。また、充電スタンドA,B,Cが使用された場合、(図中の「A,B,C」の棒グラフ)、要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きくなると、充電スタンドA,Bの蓄電池14の充電を停止させる。そして、蓄電池14の充電を停止させても要求充電電力量Pxがピーク供給電力量Paよりも大きければ、ピーク電力制御が行われる。
したがって、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)充電制御部11により、蓄電池14の充放電の時期が制御される。すなわち、充電制御部11は、蓄電池14の状態を監視し、その結果をもとに蓄電池14の電圧が予め定めた電圧(上限電圧V1と下限電圧V2)に到達したことを契機に充電モードと放電モードを切り替える。このため、満充電に近い状態などで充電と放電を繰り返すようなことを回避することができる。したがって、充電システムKに蓄電池14を設ける場合において、その蓄電池14の寿命延伸を図ることができる。
(2)ピーク電力制御を行うことで、電力系統12に過度の負担を強いることがない。
(3)各充電スタンドA〜Cに蓄電池14を設けることにより、充電システムKに設ける蓄電池14の数を増やすことができる。このため、各充電スタンドA〜Cに設ける蓄電池14の充電容量を少なくすることができる。その結果、充電モードを設定したとしても、満充電の状態に充電する迄の時間短縮を図ることができる。したがって、充電システムKにおける充電効率の低下を抑制することができる。
(4)各充電スタンドA〜Cに蓄電池14を設け、他の充電スタンドA〜Cにも電力を供給可能な構成としたので、何れの充電スタンドA〜Cからでも適切な充電電力を供給させることができる。
(5)また、充電システムKに蓄電池14を設け、蓄電池14からも電力を供給させるので、電力系統12から需用可能な電力量の最大量を抑えることができる。つまり、契約電力を極端に大きくしなくても、複数の充電スタンドA〜Cで充電を行わせることができる。したがって、契約電力を抑えることで、充電システムKの保有者のコストを抑制することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 充電制御部11は、全ての蓄電池14が放電モードの場合であって、全ての蓄電池14の電池供給電力量が予め定めた電力量に低下したときには電池供給電力量が最も少ない蓄電池14について制御モードを充電モードに切り替えても良い。この場合、蓄電池14の電圧が予め定めた電圧(下限電圧V2)に到達していなくても充電モードに切り替えられる。これによれば、要求充電電力量Pxが急増するような変化に対しても、事前に準備しておくことで対応することができる。つまり、蓄電池14に充電を行っておくことで充電電力量を増加させることができる。
○ 蓄電池14の状態を監視し、充電モードと放電モードを切り替える場合の契機を充電量(SOC)によって行っても良い。
○ 充電システムKを構成する充電スタンドA〜Cの数を変更しても良い。例えば、充電スタンドを2台や4台以上設けた充電システムKに具体化しても良い。
○ 充電スタンドA〜Cの数と蓄電池14の数は一致しなくても良い。例えば、充電スタンドA〜Cの数よりも蓄電池14の数を多くしても良いし、少なくしても良い。
○ 実施形態において充電制御部11は電力量によって制御を行っているが、電流量によって制御を行っても良い。
○ 各充電スタンドA〜Cに対して専用の蓄電池14を設けても良い。つまり、専用の蓄電池14は、当該蓄電池14を設けた充電スタンドA〜Cに対してのみに電力を供給する。
○ 蓄電池14は、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池など、充放電電池であれば、種々の構成を適用することができる。
○ 充電システムKは、公共施設(教育機関、公民館など)、商業施設(宿泊施設、ショッピング施設、充電ステーションなど)又は家庭用の設備として具体化しても良い。
○ 実施形態は、充電プラグPを電気車両K1〜K3に機械的に接続して充電を行う充電システムKに具体化したが、充電プラグPを使用せずに、電気車両と充電部(地上側設備)を電気的に接続して充電を行う非接触式の充電システムに具体化しても良い。図8に示すように、非接触式の充電システムでは、電気車両34側に取り付けられた受電側コイル35と、充電ステーションの床に埋設された地上側設備36の送電側コイル37と、を整合させるようにして電気車両34を停車させる。このとき、受電側コイル35と送電側コイル37は、離間して非接触の状態とされる。そして、非接触式の充電システムでは、送電側コイル37からの電力を受電側コイル35で受電することにより、電気車両34の車載電池に充電が行われる。このような非接触式の充電システムの方式には、共鳴方式や電磁誘導方式がある。また、非接触式の充電システムでは、電気車両34に搭載される車両側コントローラ38と、地上側設備36に設置される電源側コントローラ39とが、無線にて通信できるようになっている。なお、非接触式の充電システムにおいては、地上側設備36が実施形態において充電部となる充電スタンドA〜Cに相当し、充電制御部11は充電ステーション内に設けられている。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記蓄電池は、充電部毎に設けられている請求項1〜請求項3のうち何れか一項に記載の充電システム。
(ロ)各蓄電池は、他の充電部にも電力を供給可能とされている前記技術的思想(イ)に記載の充電システム。
10…車載電池、11…充電制御部、12…電力系統、14…蓄電池、K…充電システム、A〜C…充電スタンド、a,b,c…電池供給電力量、Pp…系統供給電力量、Pa…ピーク供給電力量、Px…要求充電電力量、V1…上限電圧、V2…下限電圧。

Claims (3)

  1. 車載電池を充電する充電システムにおいて、
    前記車載電池に充電電力を供給する複数の充電部と、
    充電用の電力を蓄電する蓄電池と、
    前記充電部が供給する充電電力量が、電力系統が供給可能な系統供給電力量と前記蓄電池が供給可能な電池供給電力量から算出されるピーク供給電力量を超えないように制御するピーク電力制御部と、
    前記蓄電池の状態を監視する監視部と、
    前記蓄電池の充放電を制御する充放電制御部と、を備え、
    前記充放電制御部は、
    前記監視部の監視結果をもとに前記蓄電池の電圧が予め定めた電圧に到達したことを契機に前記蓄電池の充電を許容する充電モードと前記蓄電池の放電を許容する放電モードを切り替え、
    前記充電モード中は、前記車載電池を充電するために必要な要求充電電力量に対して前記ピーク供給電力量に余裕がある場合には前記蓄電池を充電させる一方で、前記要求充電電力量に対して前記ピーク供給電力量に余裕がない場合には前記蓄電池の充電を停止させ、
    前記放電モード中は、前記充電部に対して前記蓄電池の電力を供給させることを特徴とする充電システム。
  2. 前記ピーク電力制御部は、前記充電モード及び前記放電モードの何れの場合でも、前記要求充電電力量が前記ピーク供給電力量よりも大きいときには前記充電部が供給する充電電力量がピーク供給電力量を越えないように制御する請求項1に記載の充電システム。
  3. 複数の蓄電池を有し、
    前記充放電制御部は、全ての蓄電池が放電モードの場合であって、全ての蓄電池の電池供給電力量が予め定めた電力量に低下したときには前記電池供給電力量が最も少ない蓄電池について前記蓄電池の電圧が予め定めた電圧に到達していなくても充電モードに切り替える請求項1又は請求項2に記載の充電システム。
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