JP2014028212A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機器等に対する不正行為を好適に抑制することができる遊技機を提供する。
【解決手段】パチンコ機10の遊技盤80には、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な右作動口及び右側可変入賞装置が設けられている。右作動口に遊技球が入球した場合には予め定められた抽選が行われ、その抽選結果が主表示部に表示される。右側可変入賞装置の第2下流側通路へ遊技球が入球した場合には上記抽選結果に応じて遊技者に特典が付与される。遊技盤80の背面側には、発光体を搭載してなる主表示基板305と主表示基板305に対して電気的に接続されているとともに上記抽選結果に応じて同主表示基板305を制御する主制御基板301とを基板ボックス310に封入してなる主制御装置182が設けられている。基板ボックス310には、発光体からの光を上記表示部に導く導光ユニット450が取り付けられている。
【選択図】 図8
【解決手段】パチンコ機10の遊技盤80には、遊技領域を流下する遊技球が入球可能な右作動口及び右側可変入賞装置が設けられている。右作動口に遊技球が入球した場合には予め定められた抽選が行われ、その抽選結果が主表示部に表示される。右側可変入賞装置の第2下流側通路へ遊技球が入球した場合には上記抽選結果に応じて遊技者に特典が付与される。遊技盤80の背面側には、発光体を搭載してなる主表示基板305と主表示基板305に対して電気的に接続されているとともに上記抽選結果に応じて同主表示基板305を制御する主制御基板301とを基板ボックス310に封入してなる主制御装置182が設けられている。基板ボックス310には、発光体からの光を上記表示部に導く導光ユニット450が取り付けられている。
【選択図】 図8
Description
本発明は、遊技機に関するものである。
パチンコ機等の遊技機には、遊技盤(詳しくは遊技領域)に設けられた入球部に遊技球が入球することにより、大当たり等の当否抽選を行い、その抽選結果に応じて遊技球の払出等の特典が遊技者に付与されるものがある。この種の遊技機においては、抽選結果を表示する表示部が設けられ、表示部に示されている情報から特典付与の有無を目視にて確認可能となっていることが多い(例えば、特許文献1参照)。
ところで、遊技機においては当該遊技機に対して不正が行われて上述した特典等が不正に取得された場合には、同遊技機が設置された遊技ホール等に多大な損害が生じると懸念される。このような不正行為は表示部等の各種遊技機器を制御する制御部に対して行われることが多い。これに対応すべく遊技機には制御部に対する不正行為を抑制するための不正対策が施されているものがある。
しかしながら、遊技機に対する不正行為は、上述した制御部そのものではなく、同制御部によって制御される遊技機器やそれら制御部等に付随する構成に対して行われる場合もある。なお、このような問題は、パチンコ機に限って発生するものではなく、遊技機器や制御部等の各種構成を有する他のタイプの遊技機においても同様に発生し得る。
本発明は、上記例示した事情等に鑑みてなされたものであり、遊技機器等に対する不正行為を好適に抑制することができる遊技機を提供する。
本発明は、
前面に遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部及び第2入球部と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に、予め定められた抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果を表示する表示手段と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に、前記抽選手段による抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記遊技盤の前方から視認可能な位置に配置された表示部と、
前記表示部とは別に設けられ、発光体が搭載された発光基板と、
遊技制御プログラムを記憶した素子が搭載され、前記発光基板の発光態様を前記抽選結果に応じて制御する制御基板と、
個別に設けられた前記制御基板及び前記発光基板を電気的に接続する接続部と、
内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光基板、前記制御基板及び前記接続部を収容するケース体と、
前記ケース体の開放に基づいて痕跡を残存させる痕跡手段と、
前記発光基板からの光を前記表示部に導く導光部と
を有し、
前記ケース体は、当該ケース体の内部空間を、前記発光基板を収容する発光基板側領域と前記制御基板を収容する制御基板側領域とに仕切る仕切り部を有し、
前記痕跡手段は、
前記発光基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる発光基板側痕跡手段と、
前記制御基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる制御基板側痕跡手段と
を有し、
前記仕切り部は、前記発光基板側痕跡手段によって前記発光基板側領域が開放された場合に前記制御基板側領域の開放を回避し、前記制御基板側痕跡手段によって前記制御基板側領域が開放された場合に前記発光基板側領域の開放を回避する位置に配されていることを特徴とする。
前面に遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部及び第2入球部と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に、予め定められた抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果を表示する表示手段と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に、前記抽選手段による抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記遊技盤の前方から視認可能な位置に配置された表示部と、
前記表示部とは別に設けられ、発光体が搭載された発光基板と、
遊技制御プログラムを記憶した素子が搭載され、前記発光基板の発光態様を前記抽選結果に応じて制御する制御基板と、
個別に設けられた前記制御基板及び前記発光基板を電気的に接続する接続部と、
内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光基板、前記制御基板及び前記接続部を収容するケース体と、
前記ケース体の開放に基づいて痕跡を残存させる痕跡手段と、
前記発光基板からの光を前記表示部に導く導光部と
を有し、
前記ケース体は、当該ケース体の内部空間を、前記発光基板を収容する発光基板側領域と前記制御基板を収容する制御基板側領域とに仕切る仕切り部を有し、
前記痕跡手段は、
前記発光基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる発光基板側痕跡手段と、
前記制御基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる制御基板側痕跡手段と
を有し、
前記仕切り部は、前記発光基板側痕跡手段によって前記発光基板側領域が開放された場合に前記制御基板側領域の開放を回避し、前記制御基板側痕跡手段によって前記制御基板側領域が開放された場合に前記発光基板側領域の開放を回避する位置に配されていることを特徴とする。
遊技機器等に対する不正行為を好適に抑制することができる。
以下、遊技機の一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」という)の一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図1はパチンコ機10の正面図、図2はパチンコ機10の主要な構成を展開して示す斜視図である。なお、図2では便宜上パチンコ機10における遊技領域内の構成を省略している。
図1に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外殻を形成する外枠11と、この外枠11に取り付けられた遊技機主部12とを有している。
外枠11は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって矩形枠状をなしている。外枠11を島設備に取り付け固定することにより、パチンコ機10が遊技ホールに設置される。なお、パチンコ機10において外枠11は必須の構成ではなく、遊技場の島設備に外枠11が備え付けられた構成としてもよい。
遊技機主部12は、外枠11によって開閉可能な状態で支持されている。具体的には、外枠11における上枠部と左枠部との連結部分に上側支持用金具17が固定されており、さらに外枠11における下枠部と左枠部との連結部分に下側支持用金具18が設けられている。これら上側支持用金具17及び下側支持用金具18により支持機構が構成され、当該支持機構により外枠11に対して遊技機主部12がパチンコ機10の正面視で左側を回動基端側、右側を回動先端側としてパチンコ機10の前方へ回動可能とされている。
図2に示すように、遊技機主部12は、ベース体としての内枠13と、その内枠13の前方に配置される前扉枠14と、内枠13の後方に配置される裏パックユニット15とを備えている。なお、遊技機主部12のうち内枠13が外枠11に対して回動可能に支持されている。詳細には、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として内枠13が前方へ回動可能とされている。
内枠13には、前扉枠14が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として前方へ回動可能とされている。また、内枠13には、裏パックユニット15が回動可能に支持されており、正面視で左側を回動基端側とし右側を回動先端側として後方へ回動可能とされている。
次に、前扉枠14について説明する。図1に示すように、前扉枠14は、外形が外枠11とほぼ同一形状をなす合成樹脂製の枠体20を主体に構成されており、内枠13における前面のほぼ全域を覆っている。枠体20の中央部分には後述する遊技領域PEのほぼ全域を前方から視認することができるようにした略楕円状の窓部21が形成されており、その窓部21はガラスユニット22によって同前扉枠14の背面側から塞がれている。
ガラスユニット22は、透明性を有する複数のガラスパネル23と、それらガラスパネル23を保持するガラスホルダとを備えている。ガラスホルダには、ガラスパネル23の保持領域を前後に仕切る仕切り部が形成されており、両ガラスパネル23は仕切り部を挟んで前後に相対向している。つまり、両ガラスパネル23の間に所定の隙間を確保することにより、ガラスパネル23同士の干渉を回避しつつ、それらガラスパネル23によって遊技領域PEをパチンコ機10の正面側から2重に覆った状態となっている。
なお、必ずしも両ガラスパネル23をガラスホルダを用いてユニット化する必要は無く、各ガラスパネル23を枠体20に対して個々に取り付ける構成としてもよい。更には、ガラスパネルの枚数は任意であり、1枚としてもよいし、3枚以上としていもよい。但し、安全性及び防犯性向上の観点から、複数のガラスパネルを採用し、それら各ガラスパネルを所定の隙間を挟んで前後に対向させることが好ましい。因みに、ガラスパネルに代えて透明性を有する合成樹脂性のパネル部材を採用することも可能である。
ガラスユニット22(詳しくは窓部21)の周囲には、各種ランプ等の発光手段が設けられている。例えば、窓部21の周縁に沿ってLED等の発光手段を内蔵した環状電飾部26が設けられている。環状電飾部26では、大当たり時や所定のリーチ時等における遊技状態の変化に応じて点灯や点滅が行われる。また、環状電飾部26の中央であってパチンコ機10の最上部には所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ部27が設けられ、さらにその左右側方には賞球払出中に点灯する賞球ランプ部28が設けられている。また、左右の賞球ランプ部28に近接した位置には、遊技状態に応じた効果音などが出力されるスピーカ部29が設けられている。
前扉枠14(枠体20)における窓部21の下方には、手前側へ膨出した上側膨出部31と下側膨出部32とが上下に並設されている。上側膨出部31内側には上方に開口した上皿33が設けられており、下側膨出部32内側には同じく上方に開口した下皿34が設けられている。上皿33は、後述する払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留し、一列に整列させながら後述する遊技球発射機構側へ導くための機能を有する。また、下皿34は、上皿33内にて余剰となった遊技球を貯留する機能を有する。
下側膨出部32の右方には、手前側へ突出するようにして遊技球発射ハンドル41が設けられている。遊技球発射ハンドル41が操作されることにより、後述する遊技球発射機構から遊技球が発射される。
前扉枠14の背面には、通路形成ユニットが取り付けられている。通路形成ユニットは、合成樹脂により成形されており、上皿33に通じる前扉側上皿通路と、下皿34に通じる前扉側下皿通路とが形成されている。通路形成ユニットにおいて、その上側隅部には後方に突出し上方に開放された受口部が形成されており、当該受口部を仕切壁によって左右に仕切ることで前扉側上皿通路の入口部分と前扉側下皿通路の入口部分とが区画形成されている。前扉側上皿通路及び前扉側下皿通路は上流側が後述する遊技球分配部に通じており、前扉側上皿通路に入った遊技球は上皿33に導かれ、前扉側下皿通路に入った遊技球は下皿34に導かれる。
前扉枠14の背面における回動基端側には、その上端部及び下端部に突起軸が設けられている。これら突起軸は内枠13に対する組付機構を構成する。また、前扉枠14の背面における回動先端側には、図2に示すように、後方に延びる鉤金具63が上下方向に複数並設されている。これら鉤金具63は内枠13に対する施錠機構を構成する。
次に、図3に基づき内枠13について詳細に説明する。図3は内枠13の正面図である。なお、図3においては図2と同様に便宜上パチンコ機10の遊技領域PE内の構成を省略している。
内枠13は、外形が外枠11と同様に略矩形状をなす樹脂ベース70を主体に構成されている。樹脂ベース70の高さ寸法は、外枠11の高さ寸法よりも若干小さく設定されている。また、樹脂ベース70は外枠11の上側枠部に寄せて配置され、外枠11の下側枠部と樹脂ベース70との間には若干の隙間が形成されている。外枠11にはこの隙間を塞ぐようにして幕板が装着されている。幕板は、樹脂ベース70(詳しくはその下端部)の下方に配置されており、内枠13が外枠11に対して閉じられた状態では樹脂ベース70が幕板の上に載ることとなる。なお、幕板と樹脂ベース70との間に若干のクリアランスを設けてもよい。
樹脂ベース70の前面における回動基端側(図3の左側)には、その上端部及び下端部に支持金具71,72が取り付けられている。図示は省略するが、支持金具71,72には軸孔が形成されており、それら軸孔に前扉枠14の突起軸が挿入されることにより、内枠13に対して前扉枠14が回動可能に支持されている。
樹脂ベース70の前面における回動先端側(図3の右側)には、前扉枠14の背面に設けられた鉤金具63(図2参照)を挿入するための挿入孔73がそれぞれ設けられている。本パチンコ機10では、内枠13や前扉枠14を施錠状態とするための施錠装置75が内枠13の背面側に隠れて配置される構成となっている。したがって、鉤金具63が挿入孔73を介して施錠装置75(詳しくは前扉用鉤受け部材76)に係止されることによって、前扉枠14が内枠13に対して開放不能に施錠される。また、施錠装置75は、内枠13の後方へ延びる内枠用鉤部材77を有している。これら内枠用鉤部材77が外枠11の鉤受け部材19に引っ掛かることにより遊技機主部12が外枠11に対して閉じた状態で施錠される。
樹脂ベース70の右下隅部には、施錠装置75の解錠操作を行うためのシリンダ錠78が設置されている。シリンダ錠78は施錠装置75に一体化されており、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを右に回すと内枠13に対する前扉枠14の施錠が解除され、シリンダ錠78の鍵穴に差し込んだキーを左に回すと外枠11に対する内枠13の施錠が解除されるように施錠装置75が構成されている。
樹脂ベース70の中央部には略楕円形状の窓孔74が形成され、樹脂ベース70に装着された遊技盤80によって同窓孔74が後方から塞がれている。遊技盤80は、木製の合板と同合板における前側の板面を覆うシート材とを有してなり、その前面が上記窓孔74を通じて樹脂ベース70の正面側に露出している。この露出している部位、すなわち遊技盤80の前面には、遊技球が流下する遊技領域PEが形成されている。既に説明したように遊技領域PEはガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)によって覆われている。ガラスユニット22は、後側のガラスパネル23と遊技盤80の前面との隙間が遊技球の直径よりも僅かに大きくなるように、すなわち遊技領域PEを流下する遊技球が同遊技領域PEの同一箇所にて前後に並ばないように配置されている。これにより、遊技領域PEでの球詰まりを抑制している。なお、遊技盤80は木製に限定されるものではなく、合成樹脂製とすることも可能である。
以下、図4に基づき遊技盤80(特に遊技領域PEに配された各種構成)について説明する。図4は遊技盤80の正面図である。
遊技盤80には、ルータ加工が施されることによって自身の厚さ方向(前後方向)に貫通する大小複数の開口が形成されている。各開口には、一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動口84,85、スルーゲート86、主表示ユニット87及び可変表示ユニット88等がそれぞれ配設されている。一般入賞口81、可変入賞装置82,83及び作動口84,85に遊技球が入ると、それら遊技球が後述する検知センサにより検知され、その検知結果に基づいて所定数の賞球の払い出し等の特典が遊技者に付与される。その他に、遊技盤80の最下部にはアウト口89が設けられており、各種入賞口等に入らなかった遊技球はアウト口89を通って遊技領域PEから排出される。以下の説明では、アウト口89への遊技球の入球と明確に区別するために、一般入賞口81、可変入賞装置82,83、作動口84,85、スルーゲート86への遊技球の入球を、入賞とも表現する。
また、遊技盤80には、遊技球の流下経路を適宜分散,調整等するために多数の釘90が植設されているとともに、風車等の各種部材(役物)が配設されている。これら釘90や風車等の各種構成によって、遊技球の流下経路が分化され、上述した一般入賞口81等への入賞が適度な確立で発生するように調整されている。
上記可変表示ユニット88は遊技盤80の中央に配されており、同可変表示ユニット88の周辺に作動口84,85等が配設されている。作動口84,85は、可変表示ユニット88の下方に配設された下側の作動口84(以下便宜上、下作動口84と称する)と、同可変表示ユニット88の右方に配設された右側の作動口85(以下便宜上、右作動口85と称する)とによって構成されており、特に右作動口(抽選契機入球部)85には、開閉式の入球補助装置(入球補助手段)又は開閉部材(開閉手段)としての電動役物91が設けられている。図5の模式図に示すように電動役物91は、左右一対の可動片91aと同可動片91aを駆動させるソレノイド式の駆動部91bとを有してなり、図5(a)に示すように右作動口85への入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、図5(b)に示すように同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。
再び図4を参照して説明すれば、この右作動口85の上方に上記スルーゲート86が配置されており、遊技球のスルーゲート86の通過をトリガとした抽選にて当選となった場合には、電動役物91が所定時間だけ開状態となる。
なお、下作動口84への入球が発生した場合には3個の遊技球の払出が実行され、右作動口85への入球が発生した場合には4個の遊技球の払出が実行されるが、遊技球の払出個数は上記のものに限定されることはない。但し、下作動口84に対する右作動口85の有利性を高める上では、下作動口84に係る払出個数よりも右作動口85に係る払出個数を多く設定することが好ましい。
可変入賞装置(特別入球装置又は特別入球手段)82,83についても、下作動口84及び右作動口85と同様に、可変表示ユニット88の下方及び右方に個別に配置されている。以下便宜上、可変表示ユニット88の下方(詳しくは下作動口84の下方)に配置された可変入賞装置82を「下側可変入賞装置82」と称し、可変表示ユニット88の右方(詳しくは右作動口85の下方)に配置された可変入賞装置83を「右側可変入賞装置83」と称する。
下側可変入賞装置82は、遊技盤80の背面側へと通じる大入賞口82aを備えているとともに、当該大入賞口82aを開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉82bを備えている。開閉扉82bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉82bは、遊技盤80の背面側に設けられた可変入賞駆動部82c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては開閉扉82bは閉状態のまま維持され、内部抽選において開閉実行モード(開閉実行状態)への移行に当選した場合に開状態に切り替えられるようになっている。
ここで、開閉実行モードとは、大当たり当選等となった場合に移行することとなるモードである。当該開閉実行モードにおける可変入賞装置82の開放態様としては、例えば所定時間(例えば30sec)の経過又は所定個数(例えば10個)の入賞を1ラウンドとして、複数ラウンド(例えば15ラウンド)を上限とした開閉扉82bの開放が繰り返されるように設定されているものがある。
右側可変入賞装置83は、下側可変入賞装置82と同様に、遊技盤80の背面側へと通じる大入賞口83aと、当該大入賞口83aを開閉する開閉部材(開閉手段)としての開閉扉83bとを備えている。開閉扉83bは、遊技球の入球が可能又は容易となる開状態(補助状態)と、同入球が不可又は困難となる閉状態(非補助状態)とに切替可能となっている。また、同開閉扉83bは、遊技盤80の背面側に設けられた可変入賞駆動部83c(詳しくはソレノイド)と連結されており、通常時においては、開閉扉は閉状態のまま維持され、右作動口85への入球に基づく内部抽選において後述する特別当たりに当選した場合に抽選結果確定モードに切り替えられるようになっている。
ここで、抽選結果確定モードとは、右作動口85における抽選結果(特別当たり)が有効となって下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行されるか、つまり開閉実行モードへの移行が確定されるか、それとも抽選結果が無効となり開閉実行モードへの移行が回避されるかを抽選するモードである。抽選結果確定モードにおける右側可変入賞装置83の開放態様としては、後述する右作動口用表示部に特別当たりを示す絵柄が表示されたタイミングから所定期間(例えば3sec)が経過するまで開閉扉83bが開放されるように設定されている。
ここで、図6に基づき右側可変入賞装置83について詳しく説明する。図6(a)は図4のA−A線部分断面図、図6(b)は図6(a)のA矢視図である。
図6(a)に示すように、右側可変入賞装置83には、大入賞口83aから流入した遊技球を遊技盤80の背面側、詳しくは後述する回収通路へと案内する案内通路92が設けられている。図6(b)に示すように、案内通路92は、当該案内通路92における同一箇所を複数の遊技球が同時に通過できないように形成されており、その途中位置から2股に分岐している。つまり、案内通路92は、分岐位置の上流側に位置する1条の上流側通路92aと、同分岐位置の下流側に位置する2条の下流側通路92b,92cとを有している。
上流側通路92aにおいて出口部分を含んだ下流側の一部は上下方向に延びており、同出口部分が下方に開放されている。上流側通路92aの下流側への延長上には一方の下流側通路92b(以下便宜上、第1下流側通路92bと称する)の入口部分が位置しており、同入口部分は上流側通路92aの出口部分側(上方)に開放されている。一方、他方の下流側通路92c(以下便宜上、第2下流側通路92cと称する)の入口部分は、上流側通路92aの延長上から外れた位置に配されているとともにその延長方向とは異なる方向に開放されている。このため、上流側通路92aに沿って落下した遊技球は通常、第1下流側通路92bへと流入し、第2下流側通路92cへの流入が回避されることとなる。
また、上記分岐位置には、上流側通路92aから流出した遊技球を第2下流側通路92cへと誘導する誘導状態と同誘導を行わない非誘導状態とに切替可能な切替部材93が設けられている。切替部材93は、非誘導状態においては案内通路92(詳しくは第1下流側通路92bの入口部分)への突出が抑えられており、誘導状態に切り替わることで、同入口部分を覆い当該入口部分への遊技球の流入を不可とする位置へと突出する(図6(b)の2点鎖線参照)。
より具体的には、切替部材93には、誘導状態において上流側通路92aの延長上に位置し、第2下流側通路92cの入口部分へ向けて下り傾斜する誘導傾斜面93aが形成されている。このため誘導状態においては、上流側通路92aから流出した遊技球は、誘導傾斜面93aに衝突し、同誘導傾斜面93aに沿って移動することで第2下流側通路92cへと導かれることとなる。このように、第2下流側通路92cへ遊技球を誘導する機能に着目すれば切替部材93を「誘導手段93」と称することも可能である。また、第1下流側通路92bへの遊技球の流入を阻止する機能に着目すれば、同切替部材93を「シャッタ93」と称することも可能である。
また、右側可変入賞装置83には、切替部材93の他に、同切替部材93を案内通路92への突出が抑えられた位置に向けて付勢する付勢部材(図示略)と、同付勢部材の付勢力に抗して切替部材93を突出位置へと移動させるソレノイド式の駆動部94とが設けられている。駆動部94は、後述する主制御装置に対して電気的に接続されており、同主制御装置から出力される信号に基づいて駆動する。
本実施の形態においては、通常は付勢部材の付勢力によって切替部材93が非誘導状態にて保持され、上記右作動口85への入賞に基づく抽選にて特別当たりが発生した場合に駆動部94が駆動することで同切替部材93が誘導状態へと切り替る。つまり、第2下流側通路92cへの遊技球の流入が許容されることとなる。
第2下流側通路92cの途中位置には検知センサ95が設けられており、当該第2下流側通路92cへと流入した遊技球が同検知センサ95によって検知される。詳しくは、検知センサ95は、第2下流側通路92cに設けられた検知領域を遊技球が通過することで入球を検知するものであり、上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。検知センサ95は、主制御装置に対して電気的に接続されており、当該検知センサ95から出力される検知情報に基づいて第2下流側通路92cへの入球の有無が判定される。
再び図4を参照して、可変表示ユニット88について説明する。可変表示ユニット88には、作動口84,85への入賞をトリガとして図柄を可変表示する図柄表示装置96が設けられている。また、可変表示ユニット88には、図柄表示装置96を囲むようにしてセンターフレーム97が配設されている。センターフレーム97の下部には、下作動口84に対応する下作動口用保留ランプ部98と、右作動口85に対応する右作動口用保留ランプ部99とが設けられている。本実施の形態においては、遊技球が各作動口84,85を通過した回数はそれぞれ最大4回まで保留される構成となっているが、保留ランプ部98,99の点灯によって各作動口84,85に対応する保留個数が個別に表示されるようになっている。
図柄表示装置96は、液晶ディスプレイを備えた液晶表示装置として構成されており、後述する表示制御装置により表示内容が制御される。図柄表示装置96には、例えば左、中及び右に並べて図柄が表示され、これらの図柄が上下方向にスクロールされるようにして変動表示されるようになっている。そして、予め設定されている有効ライン上に所定の組合せの図柄が停止表示された場合には、特別遊技状態(以下、大当たりという)が発生することとなる。
作動口84,85は、可変表示ユニット88寄りとなる位置に配置されている。作動口84,85への入賞をトリガとして、大当たりが発生し得るため、遊技者は作動口84,85に入賞するか否かに注目するとともに、大当たりが発生するか否かを把握するため図柄表示装置96に注目するものと考えられる。作動口84,85を可変表示ユニット88寄りに設けたことは、遊技者が注目したい箇所を可変表示ユニット88周辺に集中させるための工夫である。
可変表示ユニット88を挟んで右側可変入賞装置83とは反対側には、上記主表示ユニット87が配されている。主表示ユニット87は、遊技領域PEの下部側の外縁に沿って配置されており、遊技盤80の前面からパチンコ機10前方に突出している。主表示ユニット87の前面は、遊技領域PEをパチンコ機10前方から視認可能とする上記ガラスユニット22(詳しくは後側のガラスパネル23)と対向しており、さらに後側のガラスパネル23との間の距離は遊技球1個分よりも狭くなっている。これにより、主表示ユニット87の前面の前方を遊技球が落下することが回避されている。
ここで、図7を参照して主表示ユニット87について補足説明する。図7は主表示ユニット87を正面側から見た概略図である。
主表示ユニット87においてガラスユニット22と対向している部分には、所定の絵柄等が表示される主表示部Dが設けられている。主表示部Dは、下作動口84への入賞に基づいた抽選結果を表示する下作動口用表示部DLと、右作動口85への入賞に基づいて行われた抽選結果を表示する右作動口用表示部DRとを有してなる。
下作動口用表示部DLでは、下作動口84への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、下作動口84への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。下作動口84への入賞に基づく内部抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応した当選結果であった場合には、下作動口用表示部DLにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、上記開閉実行モードへ移行される。
右作動口用表示部DRでは、右作動口85への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、右作動口85への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。右作動口85への入賞に基づく内部抽選の結果が大当たり又は特別当たりに対応した当選結果であった場合には、右作動口用表示部DRにて変動表示が停止され、停止結果として所定の絵柄が表示された後に、その結果に応じて上記開閉実行モード又は抽選結果確定モードに移行される。
ここで、いずれかの作動口84,85への入賞に基づいて、対応する表示部DL,DRにて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示し上記変動表示が停止されるまでが遊技回の1回に相当する。但し、遊技回の1回は、上記の内容に限定されることはなく、例えば、単一の表示領域が設けられ、いずれの作動口84,85への入賞が発生したとしてもその単一の表示領域にて変動表示が行われる構成においては、当該単一の表示領域にて変動表示が開始され、所定の停止結果を表示した状態で上記変動表示が停止されるまでを遊技回の1回とする。
また、主表示ユニット87の主表示部Dには両表示部DL,DR以外に、スルーゲート86への入賞に基づいた抽選結果を表示するスルーゲート用表示部DSが併設されている。スルーゲート用表示部DSでは、スルーゲート86への入賞をトリガとして絵柄の変動表示が行われ、その変動表示の停止結果として、スルーゲート86への入賞に基づいて行われた内部抽選の結果が明示される。スルーゲート86への入賞に基づく内部抽選の結果が電役開放状態への移行に対応した当選結果であった場合には、スルーゲート用表示部DSにて所定の停止結果が表示されて変動表示が停止された後に、電役開放状態へ移行する。電役開放状態では、右作動口85に設けられた上記電動役物91が所定の態様で開放される。
更に、本実施の形態においては遊技球がスルーゲート86を通過した回数は最大4回まで保留される構成が採用されているが、主表示ユニット87の主表示部Dにはその保留個数を表示する保留数用表示部DHが設けられている。
これら各表示部DL,DR,DS,DHについては、前扉枠14のガラスユニット22を通じてパチンコ機10前方から視認可能となっているとともに、これら各種表示部DL,DR,DS,DHの前方を遊技球が移動することが回避されることで視認性が担保されている。なお、これら各表示部DL,DR,DS,DHにおける表示態様については後述する。
再び図3を用いて内枠13の構成について説明すれば、樹脂ベース70における遊技盤80の下方には、上記遊技球発射ハンドル41の操作に基づいて遊技領域PEへ遊技球を発射する遊技球発射機構110が設けられている。遊技球発射機構110は、所定の発射待機位置に配置された遊技球を打ち出すソレノイド111と、同ソレノイド111によって打ち出された遊技球の発射方向を規定する発射レール112と、上記発射待機位置に遊技球を供給する球送装置113と、それら各種構成111〜113が装着されているベースプレート114とを主要な構成として備えており、同ベースプレート114が樹脂ベース70に固定されることで、樹脂ベース70に対して一体化されている。
発射レール112は、遊技盤80側に向けて上り傾斜となるように、斜めに傾いた状態でベースプレート114に固定されている。発射レール112の下流側の端部(すなわち下端部)寄りとなる位置には、球送装置113から供給された遊技球を上述した発射待機位置に留める球ストッパが配されている。球ストッパよりも更に下流側となる位置に、上記ソレノイド111が配置されている。
ソレノイド111は、後述する電源・発射制御装置に対して電気的に接続されている。その電源・発射制御装置からの電気的な信号の出力に基づいてソレノイド111の出力軸が伸縮方向に往復動することにより、発射待機位置に置かれた遊技球が遊技盤80側、詳しくは遊技盤80に装着された誘導レール100に向けて打ち出される。
誘導レール100は、遊技領域PEを同遊技領域PEの外形が略円形状となるように区画形成している。また、誘導レール100は、遊技球の直径よりも若干大きな隙間を隔てて対峙するように配置された内レール101及び外レール102からなり、それら両レール101,102によって一条の誘導通路103が区画形成されている。誘導通路103は、発射レール112の先端側(斜め下方)に開放された入口部分と、遊技領域PEの上部に位置する出口部分とを有している。ソレノイド111の動作に基づいて発射された遊技球は、発射レール112→誘導レール100(入口部分→出口部分)の順に移動することにより遊技領域PEに導かれる。なお、遊技盤80において出口部分の先側、詳しくは内レール101の先端付近には、遊技領域PEに到達した遊技球の同誘導通路103内への逆戻りを防止する逆戻り防止部材106が取り付けられており、先んじて遊技領域PEに至った遊技球によって後続する遊技球の打ち出しが妨げられることを抑制している。
誘導レール100を構成している各レール101,102は、遊技領域PEの略中央部分を中心とする円弧状をなしている。このため、誘導通路103を通過する遊技球は、自身に発生する遠心力により外レール102に沿って、すなわち外レール102に接触したまま移動(摺動又は転動)しやすくなっている。
同図3に示すように、誘導レール100及び発射レール112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤80の下端縁を挟んで斜めに対峙するように配置されている。つまり、それら両レール100,112は、同誘導レール100の入口部分と発射レール112の先端部分とが遊技盤80の下端縁近傍にて左右にずれるようにして配置されている。これにより両レール100,112を遊技盤80の下端縁に近づけつつ、誘導レール100の入口部分と発射レール112との間には所定間隔の隙間を形成している。
このようにして形成された隙間よりも下側にはファール球通路が配設されている。ファール球通路は前扉枠14の通路形成ユニットに一体成形されている。仮に遊技球発射機構110から発射された遊技球が遊技領域PEまで至らずファール球として誘導通路103内を逆戻りする場合には、それらファール球が上記隙間を介してファール球通路内に入ることとなる。ファール球通路は前扉側下皿通路に通じており、ファール球通路に入った遊技球は図1に示した下皿34に排出される。これにより、ファール球と次に発射される遊技球との干渉が抑制される。
樹脂ベース70において発射レール112の左方(詳しくは前扉枠14を支持している側)には樹脂ベース70を前後方向に貫通する貫通孔が形成されており、この貫通孔に通路形成部材121が配設されている。通路形成部材121は、樹脂ベース70に対してネジ止めされており、本体側上皿通路122と本体側下皿通路123とを有している。それら本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123の上流側は、後述する遊技球分配部に通じている。また、通路形成部材121の下方には前扉枠14に取り付けられた通路形成ユニットの受口部が入り込んでおり、本体側上皿通路122の下方には前扉側上皿通路が配置され、本体側下皿通路123の下方には前扉側上皿通路が配置されている。
樹脂ベース70において通路形成部材121の下方には、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を開閉する開閉部材124が取り付けられている。開閉部材124はその下端に設けられた支軸により前後方向に回動可能に支持されており、さらに本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する前方位置に付勢する付勢部材が設けられている。従って、前扉枠14を内枠13に対して開いた状態では開閉部材124が図示の如く起き上がり、本体側上皿通路122及び本体側下皿通路123を閉鎖する。これにより、本体側上皿通路122又は本体側下皿通路123に遊技球が貯留されている状態で前扉枠14を開放した場合、その貯留球がこぼれ落ちてしまうといった不都合が防止できる。これに対し、前扉枠14を閉じた状態では、前扉枠14の通路形成ユニットに設けられた受口部により付勢力に抗して開閉部材124が押し開けられる。この状態では、本体側上皿通路122と前扉側上皿通路とが連通し、さらに本体側下皿通路123と前扉側下皿通路とが連通している。
次に、図8に基づき内枠13(樹脂ベース70及び遊技盤80)の背面構成について説明する。図8は内枠13の背面図である。
樹脂ベース70の背面における回動基端側(図8の右側)には、軸受け金具132が上下に並設されている。軸受け金具132には、上下に離間させて軸受け部が形成されており、これら軸受け部により内枠13に対して裏パックユニット15が回動可能に取り付けられている。
樹脂ベース70の背面には、係止金具135が複数設けられており、これら係止金具135によって上述したように樹脂ベース70に対して遊技盤80が取り付けられている。ここで、図8及び図9を参照して遊技盤80の背面の構成を説明する。図9は遊技盤80から主制御装置ユニットを取り外した状態を示す背面図である。
図9に示すように、遊技盤80の中央に配置される可変表示ユニット88には、センターフレーム97を背後から覆う合成樹脂製のフレームカバー141が後方に突出させて設けられており、フレームカバー141に対して後側から上述した図柄表示装置96が取り付けられるとともに、その図柄表示装置96を駆動するための表示制御装置が取り付けられている(図示は省略)。これら図柄表示装置96及び表示制御装置は前後方向に重ねて配置され(図柄表示装置が前、表示制御装置が後)、さらにその後方に音声ランプ制御装置ユニット142が搭載されている。音声ランプ制御装置ユニット142は、音声ランプ制御装置143と、取付台144とを具備する構成となっており、取付台144上に音声ランプ制御装置143が装着されている。
音声ランプ制御装置143は、後述する主制御装置からの指示に従い音声やランプ表示、及び表示制御装置の制御を司る音声ランプ制御基板を具備しており、同音声ランプ制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス145に収容されて構成されている。
可変表示ユニット88の下方には一般入賞口81や作動口84,85等を介して遊技盤80の背面側に移動した遊技球を回収する集合板ユニット150が設けられている。集合板ユニット150は、上述した一般入賞口81等を介して遊技盤80の背面側に誘導された遊技球を回収する集合板151を備えている。集合板151は、光透過性を有する(具体的には無色透明な)合成樹脂材料によって形成されており、遊技球の流下経路の目視による確認が容易化されている。これにより、仮に集合板151にて球詰まり等が発生した場合であっても、そのような不都合がどの箇所で生じているかを容易に把握することが可能となっている。
集合板151は、遊技球を回収する機能が付与された本体部152と遊技盤80に対する取付部153とが一体成形されてなり、全体として遊技盤80の左右両端部に跨って延びる横長状をなしている。取付部153は、遊技盤80の背面に対して平行な板状をなしており、同取付部153が遊技盤80に面当りした状態でネジ止めされることにより、集合板151と遊技盤80とが一体化されている。
本体部152は、遊技盤80の背面80aに対して所定の間隔を隔てて対向する対向部と、同対向部において遊技盤80と対向している側の板面(前板面)から遊技盤80の背面に向けて起立する一対の壁部とを有している。それら壁部は、遊技球の直径よりも僅かに大きな間隔を隔てて相対向するとともに、各壁部の先端が遊技盤80に対して当接するように形成されている。これら各壁部、対向部及び遊技盤80(詳しくは背面80a)によって遊技球を回収する回収通路CPが区画形成されている。
回収通路CPは、一般入賞口81、作動口84,85及び可変入賞装置82,83等の各入球部に対応して複数設けられている。それら各入球部に入賞した遊技球は何れも回収通路CPを介して遊技盤80の下部に集められる。遊技盤80の下方には上述した排出通路盤203(図2参照)が配置されており、回収通路CPを通じて遊技盤80の下部に集められた遊技球は排出通路231に導出され、その後パチンコ機10の外部に排出される、詳しくは島設備に返却される。なお、上述したアウト口89についても同様に排出通路231に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球は同アウト口89を介して排出通路231内に導出され、パチンコ機10の外部に排出される。
各回収通路CPのうち一般入賞口81及び下作動口84に対応する回収通路CPの途中位置には、遊技球の通過を検知する検知センサ160が設けられている。詳しくは、対向部にはそれら検知センサ160を収容するセンサ収容部が一体形成されており、検知センサ160はそれらセンサ収容部に対して嵌まった状態で固定されている。なお、センサ収容部は、遊技盤80とは反対側に開放されており、その開放部位を介して検知センサ160の着脱が可能となっている。換言すれば、集合板151を遊技盤80に対して取り付けた状態のまま、同検知センサ160の着脱作業が可能となっている。
各検知センサ160は、各回収通路CPの途中位置に設けられた検知領域を遊技球が通過することで、一般入賞口81等の入球部への入球を検知するものであり、具体的には上記検知領域を遊技球が通過した場合に生じる磁場の変化を把握する磁気センサが採用されている。
これら各検知センサ160は、集合板ユニット150の後方に配設された主制御装置ユニット180(詳しくは主制御装置182)に電気的に接続されており、それら検知センサ160にて生成された検知信号が同主制御装置182に対して出力される構成となっている。
ここで、再び図8を参照して主制御装置ユニット180について説明する。主制御装置ユニット180は、合成樹脂製を用いて形成された無色透明な取付台181と、同取付台181に搭載された主制御装置182とによって構成されており、集合板ユニット150を後方から覆う位置に配置されている。取付台181には、集合板151(詳しくは本体部152)の一側部に形成された軸部154(図9参照)に対応する軸受け部186が設けられており、この軸受け部186が軸部154に係合することで、主制御装置ユニット180が集合板151により回動可能に支持された状態となっている。軸部154は、上下方向に延びており、この軸部154の中心軸線を中心として取付台181ごと主制御装置ユニット180を前後に回動させることで同取付台181から主制御装置182を取り外すことなく主制御装置182や集合板ユニット150等のメンテナンス作業を行うことができる。なお、主制御装置ユニット180の搭載対象は、集合板ユニット150に限定されるものではない。例えば、主制御装置ユニット180を遊技盤80に搭載することも可能である。
主制御装置182は、遊技の主たる制御を司る機能(主制御回路)と、電源を監視する機能(停電監視回路)とを有する主制御基板を具備しており、当該主制御基板が透明樹脂材料等よりなる基板ボックス163に収容されて構成されている。なお、この主制御装置182についての詳細は後述する。
次に、図2及び図10に基づき裏パックユニット15について説明する。図10は裏パックユニット15の正面図である。
既に説明したように内枠13は裏パックユニット15によって後方から覆われている。図10に示すように、裏パックユニット15は、裏パック201を備えており、当該裏パック201に対して、払出機構部202、排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている。
裏パック201は透明性を有する合成樹脂により成形されており、払出機構部202などが取り付けられるベース部211と、パチンコ機10後方に突出し略直方体形状をなす保護カバー部212とを有する。保護カバー部212は左右側面及び上面が閉鎖され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくとも上記可変表示ユニット88を囲むのに十分な大きさを有する。
ベース部211には、その右上部に外部端子板213が設けられている。外部端子板213には各種の出力端子が設けられており、これらの出力端子を通じて遊技ホール側の管理制御装置に対して各種信号が出力される。また、ベース部211にはパチンコ機10後方からみて右端部に上下一対の掛止ピン214が設けられており、掛止ピン214を内枠13に設けられた軸受け金具132(詳しくは軸受け部)に挿通させることで、裏パックユニット15が内枠13に対して回動可能に支持されている。また、ベース部211における回動先端部には、内枠13に設けられた被締結孔に対して締結するための締結具215が設けられており、当該締結具215を被締結孔に嵌め込むことで内枠13に対して裏パックユニット15が固定されている。
ベース部211には、保護カバー部212を迂回するようにして払出機構部202が配設されている。払出機構部202には、裏パック201の最上部に配されているとともに上方に開口したタンク221が設けられており、遊技ホールの島設備から供給される遊技球がそのタンク221に逐次補給される。タンク221の下方には、下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール222が連結され、タンクレール222の下流側には上下方向に延びるケースレール223が連結されている。ケースレール223の最下流部には払出装置224が設けられている。払出装置224より払い出された遊技球は、当該払出装置224の下流側に設けられた図示しない払出通路を通じて、裏パック201のベース部211に設けられた遊技球分配部225に供給される。
遊技球分配部225は、払出装置224より払い出された遊技球を上皿33、下皿34又は後述する排出通路の何れかに振り分けるための機能を有し、内側の開口部が上述した本体側上皿通路122及び前扉側上皿通路を介して上皿33に通じ、外側の開口部が本体側下皿通路123及び前扉側下皿通路を介して下皿34に通じるように形成されている。
ベース部211の下端部には、当該下端部を前後に挟むようにして排出通路盤及び制御装置集合ユニット204が取り付けられている(図2参照)。排出通路盤には、制御装置集合ユニット204と対向する面に後方に開放された排出通路が形成されており、当該排出通路の開放部は制御装置集合ユニット204によって塞がれている。排出通路は、遊技ホールの島設備等へ遊技球を排出するように形成されており、上述した回収通路等から排出通路に導出された遊技球は当該排出通路を通ることでパチンコ機10外部に排出される。
図10に示すように、制御装置集合ユニット204は、横長形状をなす取付台241を有し、取付台241に払出制御装置242と電源・発射制御装置243とが搭載されている。これら払出制御装置242と電源・発射制御装置243とは、払出制御装置242がパチンコ機10後方となるように前後に重ねて配置されている。
払出制御装置242においては基板ボックス244内に払出装置224を制御する払出制御基板が収容されており、当該払出制御基板に設けられた状態復帰スイッチ245が基板ボックス244外に突出している。例えば、払出装置224における球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ245が押されると、球詰まりの解消が図られるようになっている。
電源・発射制御装置243は、基板ボックス246内に電源・発射制御基板が収容されており、当該基板により、各種制御装置等で要する所定の電源が生成されて出力され、さらに遊技者による遊技球発射ハンドル41の操作に伴う遊技球の打ち出しの制御が行われる。また、電源・発射制御装置243にはRAM消去スイッチ247が設けられている。本パチンコ機10は各種データの記憶保持機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。したがって、例えば遊技ホールの営業終了の場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、RAM消去スイッチ247を押しながら電源を投入すると、RAMデータが初期化されるようになっている。
次に、主制御装置182の構成を図11〜図14に基づいて詳細に説明する。図11は主制御装置182の正面図、図12(a)は主制御装置182を表側(遊技機後方)から見た斜視図、図12(b)は主制御装置182を裏側(遊技機前方)から見た斜視図、図13は主制御装置182を表側から見た分解斜視図、図14は主制御装置182を裏側から見た分解斜視図である。なお便宜上、図12においては後述する光ケーブルを全て省略して示しており、図13及び図15においては1部の光ケーブルを例示している。
主制御装置182は、図11等に示すように、複数の基板が組み合わせられてなる基板ユニット300と、同基板ユニット300を収容する基板ボックス310とを備えており、同基板ボックス310の内部空間に基板ユニット300を収容して当該基板ボックス310外部への基板ユニット300の露出を抑えている。これにより、主制御装置182外部からの基板ユニット300に対するアクセスを抑制している。
基板ユニット300は、遊技に関する主たる制御を司る上記主制御基板301を有している。主制御基板301は遊技盤80の幅方向に延びる長板状をなしており、当該主制御基板301には遊技制御プログラムを記憶したROMと遊技の進行に応じた必要なデータを記憶するRAMとが1チップ化されたMPU302が搭載されている。また、詳細な説明は省略するが、主制御基板301には、入出力ドライバ用ICチップやラッチ用ICチップ,コンデンサや抵抗などの各種素子,そして上記音声ランプ制御装置143や電源・発射制御装置243等の外部機器(遊技機器)と電気的にするための外部コネクタ303が搭載されている。
主制御基板301においてMPU302などの各種素子や外部コネクタ303等は全て同一の板面上、詳しくは遊技機後方を向いた板面上に搭載されており、それら各種素子はMPU302を除いて同主制御基板301の逆側の板面にて半田付けされている。つまり、主制御基板301は、一方の板面が素子搭載面301aとなっており、他方の板面が半田面301bとなっている。なお、半田面301bとは、素子搭載面301aに搭載される各種素子の半田付け部分が設けられた面であるが、当該半田面301bに対して回路パターンが形成されていてもよい。
ここで、MPU302は素子搭載面301aの中央付近に配置されており、当該MPU302の接続端子が主制御基板301に差し込まれることで同主制御基板301により着脱可能な状態で保持されている。なお、MPU302を主制御基板301に対して半田付けすることも可能である。
主制御基板301には、当該主制御基板301と共に基板ユニット300を構成する主表示基板305が接続されている。主表示基板305は、同主制御基板301と平行な平板状をなしているとともに、遊技盤80の幅方向(すなわち遊技機における左右方向)に同主制御基板301と並べて配置されている。具体的には、両基板301,305のうち主制御基板301が上述した右側可変入賞装置83側、主表示基板305が主表示ユニット87側となるように左右に並べて配置されている(図8参照)。より詳しくは、両基板301,305のうち表示基板305が主制御基板301に対して主制御装置ユニット180の回動基端よりとなるように配置されている。
主表示基板305において主制御基板301の素子搭載面301aとは反対側の板面、すなわち遊技盤80側を向いた板面には複数の発光体306が搭載されており、それら各発光体は当該主表示基板305の逆側の板面にて半田付けされている。以下、便宜上発光体306が搭載されている側の板面を素子搭載面305aと称し、反対側の板面を半田面305bと称する。
主表示基板305の半田面305bにおいて主制御基板301側の端部には主表示側コネクタ307が設けられており、主制御基板301の素子搭載面301aには同コネクタ307に対応する主制御側コネクタ304が設けられている。主表示側コネクタ307の接続端子は主制御基板301側を向いているとともに、主制御側コネクタ304の接続端子は主表示基板305側を向いている。つまり、これら両コネクタ304,307の着脱方向は、両基板301,305の並設方向と同一に設定されている。
これら主表示側コネクタ307及び主制御側コネクタ304が接続されることにより両基板301,305が一体化されている。このようにして両基板301,305が電気的に接続されることにより、主制御基板301によって発光体306の発光を直接的に制御することが可能となっている。なお、両コネクタ304,307が両基板301,305を接続する機能に着目すれば、それらコネクタ304,307を「接続手段」と称することも可能である。
ここで、基板ユニット300を収容する基板ボックス310について説明する。図12や図13に示すように、基板ボックス310は、複数のボックス構成体として、主制御基板301を表側(素子搭載面301a側)から覆う表側構成体311と、同主制御基板301を裏側(半田面301b側)から覆う裏側構成体312と、中間構成体313,314と、コネクタカバー315と、を備えている。より具体的には、図12に示すように、表側構成体311と裏側構成体312とが基板ユニット300の厚さ方向(遊技機における前後方向)に相互に組み合わせられることで、基板ボックス310の外殻が形成されている。換言すれば、表側構成体311及び裏側構成体312によって、基板ユニット300を収容する収容空間が区画形成されている。
また、これら表側構成体311、裏側構成体312、中間構成体313,314及びコネクタカバー315は、無色透明のポリカーボネート樹脂により形成されており、基板ボックス310内に収容された主制御基板301の素子搭載面301a及び半田面301bを基板ボックス310外から視認可能となっている。なお、基板ボックス310に関しては、有色透明又は有色不透明な合成樹脂により形成してもよい。但し、不正確認作業等のメンテンスの容易化を図る上では、同基板ボックス310に透明性を付与し、当該基板ボックス310を通じた基板ユニット300の視認性を担保することが望ましい。
表側構成体311は、図14に示すように一方に開放された略箱状をなしており、その内部に基板ユニット300を収容している。より具体的には、表側構成体311は、主制御基板301の素子搭載面301a及び主表示基板305の半田面305bに対向する長板状(主制御装置182の正面視にて略矩形状)の表側平板部321を有しており、この表側平板部321の長手方向は主制御基板301の長手方向と同一方向に設定されている。そして、表側平板部321の周縁には、同表側平板部321から基板ユニット300側に起立し、同基板ユニット300を囲む表側周壁部322が形成されている。
表側周壁部322は、表側平板部321の各短辺に沿って形成された第1表側周壁部322a,322bと、表側平板部321の各長辺に沿って形成された第2表側周壁部322c,322dとを有してなり、それら第1表側周壁部322a,322b及び第2表側
周壁部322c,322dはコーナー部にて連続している。
周壁部322c,322dはコーナー部にて連続している。
第2表側周壁部322c,322dには、当該第2表側周壁部322c,322dの内面から起立し基板ユニット300に対して表側平板部321側(遊技機後方)から当接する表側当接部323が形成されている。表側当接部323は、両基板301,305の並設方向と同一方向に延びる突条をなしており、主制御基板301の素子搭載面301aに当接している主制御基板301側の当接部分と、主表示基板305の半田面305bに当接している主表示基板305側の当接部分とが隙間を隔てて並設されてなる。基板ユニット300を表側構成体311に組み付ける際には、同基板ユニット300が表側当接部323に対して当接することにより当該基板ユニット300の表側構成体311における奥側(表側平板部321側)への移動が不可となる。
更に、第2表側周壁部322c,322dの内面側には、基板ユニット300を固定する固定部324がそれぞれ一体成形されている。固定部324は、主表示基板305を固定する主表示側固定部324Aと、主制御基板301を固定する主制御側固定部324Bと、によって構成されている。各固定部324A,324Bには、ネジ穴が形成されており、各基板301,305には、それら各ネジ穴に連通するようにして貫通孔が形成されている。
上述の如く、基板ユニット300が表側当接部323に対して当接している状態にて、それら貫通孔に挿通されたネジ485がネジ穴に螺着されることで、主制御基板301が主制御側固定部324Bに対して着脱可能な状態で固定されるとともに、主表示基板305が主表示側固定部324Aに対して着脱可能な状態で固定され、基板ユニット300と表側構成体311とが一体化されている。
また、表側構成体311の表側平板部321において、上記外部コネクタ303と対向している部位には基板ボックス310の内外に貫通する開口部326が形成されており、この開口部326を通じてそれら外部コネクタ303が基板ボックス310外部に露出している。つまり、この開口部326を通じて主制御基板301と上記音声ランプ制御装置143や電源・発射制御装置243等の各種構成とが電気的に接続されている。
開口部326は、主制御基板301に固定された上記コネクタカバー315によって基板ボックス310の内部から覆われており、主制御基板301において外部コネクタ303周辺を除く部位の露出が抑えられている。これにより、基板ボックス310外部からの開口部326を通じたMPU302等へのアクセスを抑制している。
このように基板ユニット300やコネクタカバー315が表側構成体311に対して固定された状態にて、同表側構成体311の裏側(遊技機前方)への開放部分が裏側構成体312によって覆われている。
裏側構成体312は、表側構成体311側(遊技機後方)に開放された略箱状をなしており、主制御基板301の半田面301b及び主表示基板305の素子搭載面305aに対向する裏側平板部351と、当該裏側平板部351の周縁に沿って形成され、基板ユニット300側に起立する裏側周壁部352とが一体成形されてなる。
図13に示すように、裏側平板部351は、主制御装置182の正面視において表側平板部321と同様に横長の略矩形状をなしている。裏側周壁部352は、裏側平板部351の各短辺に設けられ前記第1表側周壁部322a,322bに連続する第1裏側周壁部352a,352bと、裏側平板部351の各長辺に設けられ前記第2表側周壁部322c,322dに連続する第2裏側周壁部352c,352dとからなり、それら第1裏側周壁部352a,352b及び第2裏側周壁部352c,352dがコーナー部にて連続している。
裏側周壁部352の先端部全域には、当該裏側周壁部352の内側に向けて凹む段差状の嵌合部353が形成されている。嵌合部353は表側周壁部322に対応して設けられており、同表側周壁部322の先端が嵌まることで、両構成体311,312が組み合わせられている(図12参照)。
また、第2裏側周壁部352c,352dの先端部には、基板ユニット300に対して遊技機前方から当接する裏側当接部354が形成されている。裏側当接部354は、第2裏側周壁部352c,352dの先端部から起立するフランジ状をなしており、主制御基板301の半田面301bに当接する主制御基板301側の当接部分と主表示基板305の素子搭載面305aに当接する主表示基板305側の当接部分とが隙間を隔てて左右に並設されてなる。基板ユニット300については、これら裏側当接部354と前記表側当接部323とによって前後に挟まれた状態となっており、基板ボックス310内における主制御基板301の倒れやがたつきが好適に抑えられている。これら両当接部323,354は、両基板301,305の並設方向に延びており、基板ユニット300を着脱する際のガイド機能を有するが、詳細については後述する。
次に、表側構成体311と裏側構成体312との固定に関する構成について説明する。表側構成体311と裏側構成体312との固定手段として接着剤が用いられている。接着剤は、表側構成体311の表側周壁部322と裏側構成体312の裏側周壁部352との境界全域を埋めるようにして塗布されている。詳しくは、表側周壁部322の先端部と裏側周壁部352の嵌合部353とに塗布されている。これにより、表側周壁部322と裏側周壁部352とが固定され、表側構成体311と裏側構成体312とが一体化されている。このようにして表側周壁部322と裏側周壁部352との間の境界部位を塞ぐことで、同境界部位から基板ボックス310の内部空間内に不正具が挿入されるといった不都合を生じにくくしている。
なお、接着剤としては、表側構成体311と裏側構成体312とを固定することができるのであれば周知の接着剤を用いることができ、例えば、アクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エチレン―酢酸ビニル樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、シリコーン系接着剤などを用いてもよく、それら接着剤は、反応系、溶液系、水分散系、固形系のいずれであってもよい。
このように、表側構成体311と裏側構成体312とが一体化された状態では、基板ボックス310の内部空間が、主制御基板301側と主表示基板305側とで二分されている。以下、図13及び図14に加え、図15を参照して内部空間の区画に関する構成について説明する。図15は図11のB−B線部分断面図である。
図13に示すように、裏側構成体312には、当該裏側構成体312によって囲まれた空間を主制御基板301側と主表示基板305側とに仕切る裏側仕切り部355が設けられている。裏側仕切り部355は、裏側平板部351から裏側周壁部352と同じ側に起立する壁状をなしており、両第2裏側周壁部352c,352dに跨って延びている。裏側仕切り部355の起立量は、その先端部分が主制御基板301と主表示基板305との隙間に挿通されるように設定されている。つまり、主制御基板301と主表示基板305とが裏側仕切り部355を挟んで対峙した状態となっている(図15参照)。
図14に示すように、表側構成体311についても同様に、当該表側構成体311によって囲まれた空間を主制御基板301側と主表示基板305側とに仕切る表側仕切り部327が設けられている。表側仕切り部327は、表側平板部321から表側周壁部322と同じ側に起立する壁状をなしており、両第2表側周壁部322c,322dに跨って延びている。表側仕切り部327の起立量は、その先端部分が主制御基板301と主表示基板305との隙間に挿通されるように設定されている。つまり、主制御基板301と主表示基板305とが表側仕切り部327を挟んで対峙した状態となっており、更には同表側仕切り部327が上記裏側仕切り部355と対向している(図15参照)。なお、本実施の形態においては表側仕切り部327と裏側仕切り部355とが両基板301,305の並設方向にて相対向する構成としたが、これら仕切り部327,355同士を当接させる構成としてもよい。
表側仕切り部327において、主制御基板301の主制御側コネクタ304が挿通されるコネクタ挿通部328が形成されている。コネクタ挿通部328は、裏側構成体312側に開放されてなる切欠き状をなしており、両構成体311,312を組み合わせる際にはこの開放部分を通じて主制御側コネクタ304が挿通される。
コネクタ挿通部328は、主制御側コネクタ304(詳しくは主制御側コネクタ304の周壁面)によって塞がれた状態となっている。つまり、基板ボックス310においては、このコネクタ挿通部328を通じて主制御基板301側の領域と主表示基板305側の領域とが繋がっているものの、同コネクタ挿通部328が主制御基板301側から塞がれることで、両領域間が実質的に分断された状態となっている。
次に、図11,図13〜図15に基づき主表示基板305及びそれに付随する構成について説明する。
既に説明したように主表示基板305の素子搭載面305aには複数の発光体306が搭載されており、これら各発光体306から裏側構成体312側(遊技機前方)に指向性を有する光が射出される構成となっている。
図15に示すように、裏側構成体312の裏側平板部351において発光体306と対向している部分には、各発光体306から射出された光を上述した主表示ユニット87へと導く光ケーブル460と同光ケーブル460を保持する第1ケーブルホルダ470とを有してなる導光ユニット450が配設されている。
第1ケーブルホルダ470は、裏側平板部351に対して平行な平板状のベース部471を有しており、同ベース部471が裏側平板部351の外面に対して面接触している。ベース部471には、裏側平板部351側に開放された有底のネジ穴472が形成されており、裏側平板部351には同ネジ穴472に連通する連通孔356が形成されている(図13及び図14参照)。それら連通孔356に基板ボックス310の内側から挿通されたネジ475がネジ穴472に対して螺着されることで、第1ケーブルホルダ470と基板ボックス310とが一体化されている。
主表示基板305においてネジ475と対向している部位には貫通孔が形成されており、表側構成体311の表側平板部321において同貫通孔に対向している部位には、環状切断部341が形成されている。環状切断部341は、断続的な環状をなすように形成された複数の貫通孔342を有してなる。環状切断部341を切断することで、表側平板部321に開口341aが形成される。このようにして形成された開口341a及び上記貫通孔によってネジ475への工具の挿入経路が確保されることとなる。
ここで、発光体306の配置について補足すると、各発光体306は主制御装置ユニット180の回動中心軸線と同一方向に並べて配置されている(図11参照)。ベース部471にはこれら個々の発光体306に1対1で対応するようにして筒部473が形成されている。筒部473は、ベース部471から主表示基板305側に起立しており、裏側平板部351には、これら各筒部473に個々に1対1で対応する貫通孔357が複数形成されている。つまり、筒部473は、貫通孔357を通じて基板ボックス310の内部領域に達している。
ベース部471には各筒部473に連通する開口部が形成されており、これら筒部473及び開口部によって上記光ケーブル460が挿通される挿通部が構成されている。図15に示すように、光ケーブル460は、複数の光ファイバ461とそれら光ファイバを覆うカバー部材462とで構成されている。挿通部の内径は、カバー部材462の外径と同等となるように設定されている。これにより、光ケーブル460において挿通部に挿通されている部分の変形が抑制されている。
光ケーブル460において発光体306側の端部は、主表示基板305の素子搭載面305aに当接しており、この端部によって発光体306が覆われている。本実施の形態においては特に、カバー部材462が光の透過を不可とする有色不透明な合成樹脂材料によって形成されており、基板ボックス310内での光漏れ及び各発光体306から射出された光の相互干渉が回避されている。
カバー部材462における発光体306側の端部には、光ケーブル460の放射方向に突出するフランジ部463が形成されており、このフランジ部463が筒部473と主表示基板305とによって挟まれた状態となっている。これにより、第1ケーブルホルダ470からの光ケーブル460の脱落が回避されている。
発光体306からの光は、光ケーブル460の一方の端部から同光ケーブル460内に入射した後、光ケーブル460を経由することで基板ボックス310の外部へと導かれ、光ケーブル460の他方の端部から射出されることとなる。光ケーブル460の他方の端部には、第2ケーブルホルダ480が取り付けられている。ここで、図16及び図17に基づき、第2ケーブルホルダ480及びそれに付随する構成について説明する。図16は図8のC−C線部分断面図、図17は遊技盤80から上記集合板ユニット150を取り外した状態を示す分解斜視図である。なお、図17においては便宜上遊技盤80に搭載された音声ランプ制御装置ユニット142等の各種構成を省略して示しているとともに光ケーブル460については一部のみを2点鎖線を用いて例示している。
図16に示すように、第2ケーブルホルダ480は、遊技盤80に形成された開口80bの後方に配置されており、集合板ユニット150に一体化された状態で遊技盤80に搭載されている。第2ケーブルホルダ480は、開口80bを遊技盤80の背面側から覆うベース部481を有している。ベース部481は、遊技盤80と平行な略平板状をなしており、同ベース部481には後方に遊技盤80とは反対側に起立する複数の筒部482が形成されている。ベース部481には、各筒部482に連通する開口部が形成されており、これら筒部482及び開口部によって光ケーブル460が挿通される挿通部が構成されている。挿通部の内径は光ケーブル460(詳しくはカバー部材462の外径)よりも若干小さく設定されており、同光ケーブル460が挿通部に押し込まれることで第2ケーブルホルダ480からの光ケーブル460の脱落が回避されている。
各光ケーブル460は、それらの先端部分が挿通部の前端部分と略同一位置となるように配されている。これは、光ケーブル460からの光の射出位置及び射出方向のばらつきを抑える工夫である。なお、光ケーブル460の先端部分を挿通部内に配置する構成とすることも可能である。
第2ケーブルホルダ480においては、第1ケーブルホルダ470のように光ケーブル460を完全に固定しない構成としたことで以下の効果を享受することができる。主制御装置ユニット180を取り外す際に光ケーブル460がつかえる等した場合には、それら光ケーブル460に大きな負荷が生じる可能性がある。これは、光ケーブル460の断裂等を招来する要因となり得るため好ましくない。この点、上述の如く光ケーブル460を挿通部に嵌入させて同光ケーブル460の脱落を摩擦により規制する構成としておくことで、上述した負荷が摩擦力を上回ることで、光ケーブル460が挿通部の中心軸線方向に移動することとなる。これにより、光ケーブル460の保護を図り、導光ユニット450を利用した表示機能を好適に担保することが可能となっている。
図17に示すように、集合板151には、第2ケーブルホルダ480を設置する設置部155が形成されている。設置部155は、遊技盤80側に開放された略箱状をなしており、その開放部分を通じて第2ケーブルホルダ480が設置可能となっている。設置部155の底板部156には、第2ケーブルホルダ480の筒部482に対応する開口部157が形成されており、当該開口部157を通じてそれら各筒部482が遊技機後方(すなわち主制御装置182側)に突出している。開口部157については、当該開口部157を通じた第2ケーブルホルダ480の取り外しが不可となる大きさに形成されており、設置部155内に嵌まった第2ケーブルホルダ480は、底板部156に対して当接することで、遊技機後方への移動が規制されている。
ここで、集合板151に対する第2ケーブルホルダ480の組み付けに関する構成について説明する。
ベース部481における上側の端部には上方に凸となる突起483が形成されており、設置部155には、当該突起483が挿通される挿通孔158が設けられている。この挿通孔158に対して突起483が挿通されることで、遊技盤80側(遊技機前方)への第2ケーブルホルダ480の移動が規制されることとなる。
ベース部481の下側の端部には取付部338が形成されている。取付部484は同ベース部481から下方に突出しており、設置部155には取付部484に対応させて凹部159が形成されている。凹部159は、遊技盤80側(遊技機前方)に開放されており、この開放部分を通じて同凹部159に取付部484が嵌まる構成となっている。
凹部159の底部にはネジ穴159aが形成されている。一方、取付部484にはネジ穴159aと同軸上に位置するようにして形成された貫通孔484aが形成されている。この貫通孔484aに遊技盤80側(遊技機前方)から挿通されたネジ485がネジ穴159aに螺着されることで、第2ケーブルホルダ480と集合板151とが一体化されている。
取付部484に関しては、遊技盤80の背面80aに対向する位置に配設されており、集合板ユニット150が遊技盤80に対して固定されている状態では、ネジ485の取り外し軌道上に遊技盤80が位置することとなる。これにより、ネジ485の取り外しが不可となり、第2ケーブルホルダ480を取り外す際には先ず遊技盤80からの集合板151の取り外しが必要となっている。更には、取付部484には、ネジ485の頭部に合わせて凹みが形成されている。この凹みは、遊技盤80側に開放されており、ネジ485の取付経路を確保するとともに、同ネジ485の頭部の収容領域を区画している。この凹みの開放部分は、遊技盤80の背面80aによって塞がれており、これによってネジ485へのアクセスが困難なものとなっている。つまり、ネジ485を取り外すには、先ず集合板ユニット150を遊技盤80から取り外す必要がある。
このようにして集合板151に対して一体化された第2ケーブルホルダ480は、遊技盤80に設けられた前記主表示ユニット87の後方に配置されている。ここで、図16,図17及び図18に基づいて主表示ユニット87について補足説明し、その後、同主表示ユニット87と導光ユニット450(詳しくは光ケーブル460及び第2ケーブルホルダ480)との関係について補足説明する。図18(a)は主表示ユニット87を遊技機前方から見た斜視図、図18(b)は主表示ユニット87を遊技機後方から見た斜視図である。
図18に示すように、主表示ユニット87は、遊技盤80に対する取付部としてのベース部材510を有している。ベース部材510は、遊技盤80の前面に対して面接触している板状部511を有しており、当該板状部511が遊技盤80に対して同遊技盤80の前面側からネジ止めされることによって主表示ユニット87が遊技盤80に対して固定されている。
図16に示すようにベース部材510には、板状部511から後方に起立し、遊技盤80に形成された開口80bの内壁面に沿って延びる環状部512が設けられている。このように、環状部512を設けることにより、ベース部材510の強度向上が図られている。
環状部512には遊技機後方から後側導光部材520が挿入されている。後側導光部材520は、環状部512に対して遊技機後方から当接した状態で、ベース部材510に対して固定されている。後側導光部材520は、個々の光ケーブル460に1対1で対応する後側筒状部521を有し、全体として前後方向に延びるハニカム状に形成されている。より詳しくは、各筒状部521は、第2ケーブルホルダ480の各筒部482と同一軸線上に位置するようにして形成されているとともに、その内径が筒部482の内径よりも大きく設定されている。
後側導光部材520は、光の透過が抑えられた有色不透明な合成樹脂材料を用いて形成されており、各筒状部521間での光の行き来が抑制されている。このため、発光体306から射出された光は対応する光ケーブル460を通過した後、後側筒状部521に沿うようにして遊技機前方へと導かれることとなる。
後側導光部材520の前方には、同後側導光部材520と対をなす前側導光部材530が設けられている。前側導光部材530は、ベース部材510の板状部511に対して遊技機前方から当接した状態で同板状部511に対して固定されている。
前側導光部材530は後側導光部材520の各後側筒状部521に1対1で対応する複数の前側筒状部531を有している。前側筒状部531はその中心軸線が後側筒状部521の中心軸線と重なるように形成されており、同後側筒状部521に連通している。つまり、後側筒状部521及び前側筒状部531によって光を誘導する一連の誘導通路が区画形成されている。
なお、後側導光部材520についても前側導光部材530と同様に、光の透過が抑えられた有色不透明な合成樹脂材料を用いて形成されており、各筒状部531間での光の行き来が抑制されている。
前側導光部材530の前方には、前側筒状部531における前側の開放部分を塞ぐようにしてカバー部材540が配設されている。カバー部材540は光透過性を有する有色透明な合成樹脂材料からなり、発光体306から射出され光ケーブル460→後側筒状部521→前側筒状部531を経由してカバー部材540に到った光は、同カバー部材540を通過して遊技機前方に射出されることとなる。
また、主表示ユニット87は、遊技盤80の前面側に突出して設けられた前側導光部材530及びカバー部材540を遊技機前方から覆うケース体550を有している。ケース体550はベース部材510に対して固定されており、同ベース部材510と前側導光部材530とによってカバー部材540が挟持されている。ケース体550は有色不透明の合成樹脂材料によって形成され、光の透過が不可となっているが、同ケース体550の前面部分には、上述した主表示部Dを遊技機前方に露出させる開口部551が形成されている。これにより、カバー部材540を通過した光の視認性を担保しつつ、主表示部D以外からの光漏れを抑制している。
また、本実施の形態における主表示ユニット87(詳しくはベース部材510及びケース体550)は、パチンコ機10の正面視において遊技盤80の開口80bよりも大きく形成されており(図15参照)、同開口80bが遊技機前方から視認されにくくなっている。これにより、開口80bの縁部が露出して遊技盤80の装飾性が低下するといった不都合を生じにくくしている。更には、主表示ユニット87において遊技盤80の前面側に突出している部分、すなわち遊技領域PE内に位置している部分に、開口80bの内形に合わせた外形の制約が生じることを抑制している。これにより、主表示ユニット87の設計の自由度を向上し、同主表示ユニット87の装飾性の向上に貢献している。
但し、上述の如く、遊技盤80に対して主表示ユニット87を前面側から取り付けるとともに、同遊技盤80に対して第2ケーブルホルダ480を背面側から取り付ける構成を採用した場合、それら主表示ユニット87及び第2ケーブルホルダ480の位置合わせが困難になると想定される。特に、集合板ユニット150を遊技盤80に対して取り付けることにより第2ケーブルホルダ480の遊技盤80への取り付けが完了する構成である場合、位置合わせの困難さが顕著になり得る。そこで、本実施の形態においては、遊技盤80を挟んで主表示ユニット87及び第2ケーブルホルダ480を取り付ける構成を採用しつつ、そのような不都合の発生を抑制するための工夫が施されている。
以下、図18(b)及び図19に基づき、主表示ユニット87及び第2ケーブルホルダ480の位置合わせに関する構成について説明する。図19(a)は集合板151に対する第2ケーブルホルダ480の取付構造を示す概略図、図19(b)は集合板151と第2ケーブルホルダ480との関係を示す概略図、図19(c)は主表示ユニット87と第2ケーブルホルダ480との関係を示す概略図である。
既に説明したように集合板151及び第2ケーブルホルダ480は、ネジ485を用いて一体化されている。図19(a)に示すように、第2ケーブルホルダ480の取付部484に形成された貫通孔484aについては、その内径がネジ485の外径よりも大きく設定されている。つまり、ネジ485と貫通孔484aとの間には所定の隙間が確保されている。
図19(b)に示すように、取付部484と凹部159との間にもネジ485の放射方向において上記所定の隙間と同等の隙間が確保されており、第2ケーブルホルダ480のベース部481と集合板151の設置部155との間にも上記所定の隙間と同等の隙間が確保されている。更には、第2ケーブルホルダ480の突起483と同突起483が挿通されている挿通孔158との間にも、左右方向に上記所定の隙間と同等の隙間が確保されている。
このように、第2ケーブルホルダ480と設置部155との間に第2ケーブルホルダ480の移動を許容する隙間(すなわち可動領域)を確保しておくことで、集合板151が遊技盤80に対して固定されている状態でも同遊技盤80の背面に沿った第2ケーブルホルダ480のスライド移動(例えば上下方向や左右方向への移動)が許容されている。
また、再び図19(a)を参照して説明すれば、ネジ485が螺着されているネジ穴159aは有底となっており、ネジ485をネジ穴159aの底部に達するまで挿入した状態ではネジ485の頭部と取付部484(詳しくはその前面)との間に僅かな隙間が確保されている。これにより、上述した第2ケーブルホルダ480のスライド移動が、ネジ485の締結力によって妨げられることを抑制し、同第2ケーブルホルダ480の移動の円滑化を図っている。
ここで、図19(c)に基づき導光ユニット450と主表示ユニット87との関係について補足説明する。主表示ユニット87のベース部材510には、板状部511から後方に凸となる突起513が一体形成されている。突起513は前後に延びる円柱状をなしており、後側導光部材520に形成された嵌合孔522に対して嵌まっている。これにより、ベース部材510に対する後側導光部材520の位置合わせがなされている。
嵌合孔522は前後方向に貫通しており、その後側の開放部分から突起513の先端部分が突出している。突起513の先端部分は、第2ケーブルホルダ480のベース部481に形成された位置決め凹部487に嵌まっている。
突起513の先端部分は先細り状をなしているとともに、位置決め凹部487の入口部分は前方に向けて僅かに拡張されている。言い換えれば、突起513の先端部分と位置決め凹部487の入口部分とには、集合板ユニット150(詳しくは第2ケーブルホルダ480)の前方への移動に伴って突起513を位置決め凹部487へと誘導する誘導部514,488が形成されている。
集合板ユニット150を遊技盤80に対して取り付ける際には、誘導部488,514によって突起513が位置決め凹部487に誘導されることにより第2ケーブルホルダ480が遊技盤80に対して平行移動する。これにより、第2ケーブルホルダ480(詳しくは各光ケーブル460)と主表示ユニット87との位置合わせが行われることとなる。
以上詳述したように、主表示基板305を主制御基板301とともに基板ボックス310内に収容し、主表示基板305及び主制御基板301に対する電気的接続部分の露出を抑えることで、主表示基板305等への不正なアクセス、ひいては主表示部Dに表示される表示内容の改ざん等を好適に抑制することができる。
一方、このように、主表示基板305を基板ボックス310内に収容する構成においては、発光体306に不具合等が生じる等して主表示基板305の入れ替え等のメンテナンスが必要となった場合に、主制御基板301が露出してしまうことは防犯上の観点から好ましくない。そこで、本実施の形態においては、主表示基板305のメンテナンス時には主制御基板301の露出を抑制し、主制御基板301のメンテナンス時等には主表示基板305の露出を抑える構成を採用している。以下、図11〜図15に基づき基板ボックス310の開放に関する構成について説明する。
図11に示すように、基板ボックス310には、両構成体311,312における所定の領域を区画するようにして第1切断部370及び第2切断部380が形成されている。これら各切断部370,380は類似の構成を有しているため、先ず第1切断部370について説明し、同第1切断部370との相違点を中心に第2切断部380について説明する。
第1切断部370は、上記仕切り部327,355に対して主表示基板305側となる位置に配置されており、同仕切り部327,355に沿って形成さている。より詳しくは、第1切断部370は、基板ボックス310の内外に貫通するようにして形成された多数(又は複数)の貫通孔373により構成されている。それら多数の貫通孔373は、残存領域310aと第1除去領域310bとを区分けするようにして、断続的に環状をなすように等間隔で形成されている。換言すれば、切断部370として、断続的な環状の切断ガイド線が形成されている(図12参照)。
貫通孔373は、長孔状をなしており、その長手方向が切断ガイド線に沿うように配置されている。このように貫通孔373を配置することで、貫通孔373の大型化を抑えつつ、切断の容易化に貢献することができる。なお、貫通孔373が丸孔状をなす構成とすることも可能ではある。しかしながら、かかる場合、孔の大きさが直接的に不正具等の挿入のしやすさに繋がることが懸念される。すなわち、孔径を大きくすることで切断ガイド線上における肉部の占有領域を大きくすることが可能となり、切断作業の容易化が図られる反面、孔径が大きくなることに起因して、不正具等の挿入が容易となり得る。この点、上述の如く貫通孔373を長孔状とすれば、不正具等の挿入の困難さを担保しつつ、切断ガイド線上における肉部の占有領域を大きくすることが可能となる。故に、望ましくは、本実施の形態に示すように貫通孔を切断ガイド線に沿って延びる長孔状とするとよい。
隣り合う貫通孔373間の間隔は、ニッパやカッタなどによる工具により、各貫通孔373間の領域を容易に切断可能なように設定されている。具体的には貫通孔373間の間隔寸法は、貫通孔373の長手方向における長さ寸法よりも小さく設定されている。これにより、切断部370は平板部321,351や周壁部322,352において他の部位に比べて脆弱な領域となっている。換言すれば、表側構成体311と裏側構成体312との固定状態を、表側周壁部322と裏側周壁部352との接着部やその周辺部位を破壊することで基板ボックス310の内部空間を開放する場合よりも、当該内部空間の開放を行い易いように切断部370は切断しやすく形成されている。
切断部370は、両構成体311,312(詳しくは表側平板部321,第2表側周壁部322c,第2裏側周壁部352c,裏側平板部351,第2裏側周壁部352d,第2表側周壁部322d)に跨がって配置されており、当該第1切断部370の全体が主表示基板305の素子搭載面305aと直交する仮想平面上に位置する構成となっている。すなわち、第1切断部370は、表側平板部321,第2表側周壁部322c,第2裏側周壁部352c,裏側平板部351,第2裏側周壁部352d,第2表側周壁部322dにおいて、それら表側平板部321等と主表示基板305とが対峙する領域に配されている。
上述の如く両構成体311,312はそれらの境界全域にて接着されている。このため、表側構成体311の切断部370又は裏側構成体312の切断部370のみを切断したとしても、基板ボックス310に開口が形成されない。言い換えれば、切断部370の全域にて切断を行うことにより、開口が形成され、主表示基板305を露出させることが可能となっている。
図13や図15に示すように、基板ボックス310の内部空間、詳しくは主表示基板305の半田面305b(主表示側コネクタ307が設けられている面)と表側構成体311とによって区画された空間には、遮蔽部材としての前記中間構成体313が配置されている。中間構成体313は、表側構成体311に形成された第1切断部370と対峙する位置に配されており、当該中間構成体313によって第1切断部370が基板ボックス310の内部から覆われた状態となっている。以下便宜上、第1切断部370に対応して設けられた中間構成体313を「第1中間構成体313」と称する。
第1中間構成体313は、第1切断部370に沿って延びる枠状をなしており、ネジ等の締結具によって表側平板部321の内面に固定されている。第1中間構成体313を固定する固定部(具体的にはネジ穴)は、第1除去領域310b側に設けられている。つまり、第1中間構成体313は、第1除去領域310b側に固定されているため、同第1除去領域310bが分離された場合には当該第1除去領域310bとともに取り外されることとなる。すなわち、第1中間構成体313自身の切断や破壊等を伴うことなく、第1除去領域310bの取り外しが可能となっている。このように、基板ボックス310の開放に際して第1中間構成体313の切断等を必要としないため、第1中間構成体313に対して強固な材料を適用することが可能となり、不正防止機能の向上を図ることができる。
また、図15に示すように、第1中間構成体313において第1切断部370と対峙している面には、主表示基板305側(主制御装置182の内側)に凹む溝部375が形成されている。溝部375は、主表示基板305側に底を有するとともに、第1切断部370側に向けて開放されている。更には、溝部375は第1中間構成体313の全域に亘って連続するように形成されており、その溝部375の開口縁は表側構成体311の内面、詳しくは第1除去領域310bを構成している部位と第2除去領域310cを構成している部位との両者に当接している。換言すれば、第1中間構成体313は切断部370を挟んで表側平板部321の内面、詳しくは第1除去領域310b側となる部位と第2除去領域310c側となる部位の両者にそれぞれ対峙している。このように溝部375が形成されているため、貫通孔373を通じて基板ボックス310内に針金等の不正具が挿入されたとしても、当該不正具は第1中間構成体313の溝部375内に入り込む。そうすると、第1中間構成体313を迂回するように不正具を侵入させようとしても、それが困難なものとなる。
なお、第1中間構成体313を表側構成体311の内面から離間して配置することも可能である。より具体的には、溝部375の開口線が表側構成体311の内面と当接していない構成とすることも可能である。これにより、第1切断部370を形成する貫通孔373に、基板ボックス310の通気口としての機能を付与することができる。かかる場合であっても、溝部375が存在することにより、貫通孔373を介して不正具等の入り込みを困難なものとすることができる。
更には、溝部375を有さない構成とすることも可能である。但し、溝部375を有さない構成とした場合、第1切断部370を切断する際に工具の刃先を基板ボックス310内に入れづらくなると想定される。これにより、切断部370の切断作業を行いづらくなることが懸念される。そこで、溝部375を排除した場合には、第1中間構成体313が工具の挿入に伴って若干撓むことで基板ボックス310内への刃先の挿入を許容する構成とすることが望ましい。これにより、作業性の悪化を抑制することができる。また、このように第1中間構成体313が撓むことにより工具の刃先の基板ボックス310内への挿入が許容される構成とした場合には、貫通孔373の内部に第1中間構成体313の一部が嵌まる構成とすることも可能である。
次に、第2切断部380について説明する。第2切断部380は、上記仕切り部327,355を挟んで第1切断部370とは反対側となる位置、すなわち主制御基板301側となる位置に配置されており、同仕切り部327,355に沿って形成さている。また、第2切断部380は、仕切り部327,355寄りに配置されており、上述した外部コネクタ群303の配置領域との重なりが回避されている。より具体的には、上述の如く外部コネクタ群303(開口部326)は第1表側周壁部322a寄りに配置されており、この開口部326が形成されている側と反対側、すなわち第1表側周壁部322b寄りに第2切断部380が配置されている。このように第2切断部380とコネクタ群303(開口部326)との重複が回避されていることで、第2切断部380を切断する際に開口部326内に工具を挿入する必要が生じず、作業の煩雑化が好適に抑えられている。また、第2切断部380を片側に寄せて配置することで、第2切断部380によって主制御基板301が視認しにくくなるといった不都合の発生を回避している。
第2切断部380についても、第1切断部370と同様に、複数の貫通孔383を有してなり、それら貫通孔383は、残存領域310a及び第2除去領域310cとを区分けするようにして、断続的な環状をなすように等間隔で形成されている。換言すれば、切断部370として、断続的な環状の切断ガイド線が形成されている。つまり、第1切断部370及び第2切断部380は、仕切り部327,355を挟んで並設されており、これら両切断部370,380によって挟まれた領域が第1除去領域310b、第2除去領域310cに対して第1切断部370側が第1除去領域310b、第2除去領域310cに対して第2切断部380側が残存領域310aとなっている。
第2中間構成体314は、第2切断部380に沿って延びる枠状をなしており、ネジ等の締結具によって表側平板部321の内面に固定されている。第2中間構成体314を固定する固定部(具体的にはネジ穴)は、第2除去領域310c側に設けられている。つまり、第2中間構成体314は、第2除去領域310c側に固定されており、第2除去領域310cが分離された場合には当該第2除去領域310cとともに取り外されることとなる。すなわち、第2中間構成体314自身の切断や破壊等を伴うことなく、第2除去領域310cの取り外しが可能となっている。このように、基板ボックス310の開放に際して第2中間構成体314の切断等を必要としないため、第2中間構成体314に対して強固な材料を適用することが可能となり、不正防止機能の向上を図ることができる。
なお、第2切断部380の貫通孔383についても、第2中間構成体314によって基板ボックス310の内側から覆われている。第2中間構成体314についても第1中間構成体313の溝部375と同様の構成を有する溝部385が形成されているが、同溝部385についての詳細な説明は省略する。
次に、主制御基板301や主表示基板305の着脱後にそれら各基板301,305を基板ボックス310内に再度封入する際に使用される構成について説明する。
主制御基板301及び主表示基板305は、既に説明したように基板ボックス310の内部に固定部324A,324Bを介して固定されている。これら各固定部324A,324Bに関しては同様の構成を有しているため、先ず主表示基板305用の固定部324Aについて説明し、その後、主制御基板301用の固定部324Bについて説明する。
固定部324Aは、主表示基板305の半田面305bと接触する長板状のベース部390と、同じく半田面305bに接触するとともに、同ベース部390及び第2表側周壁部322c,322dを連結する連結部391とを備えている。ベース部390には上述したネジ325が螺着されるネジ孔392が形成されており、主制御基板301にはネジ孔392と連なる貫通孔が形成されている。ベース部390と半田面305bとが接触した状態にて、前記貫通孔に対して半田面301b側から挿通されたネジ325をネジ孔392に螺着することで、固定部324Aと主表示基板305、すなわち基板ボックス310と主表示基板305とが一体化されている。
固定部324Aは、第1除去領域310b側に設けられている。このため、除去領域310bが分離された状態においても、主表示基板305の固定状態が維持される。より詳しくは、固定部324Aは、上述した第1切断部370に隣接して設けられている。このように固定部324を第1切断部370に近い位置に配することで、第1除去領域310bが分離され、基板ボックス310に開口が形成された後には、その開口を介して固定部324Aに容易にアクセス可能となる。
図11に示すように、連結部391は、第1切断部370から仕切り部327,355とは反対側に延びる板状をなしており、カッタ等の工具を用いた際の作業スペースが確保されている。第1除去領域310bを分離した状態においては、固定部324Aと基板ボックス310(詳しくは表側構成体311)とを容易に切り離すことができる。そして、連結部391が切断されることによって、主表示基板305の固定が解除されることとなる。
上述したように、主表示基板305は両当接部323,354によって挟まれている。このため、固定部324Aによる固定が解除された場合であっても、基板ボックス310内における主表示基板305の位置ずれや倒れ等が抑制される。
なお、両当接部323,354において主表示基板305に当接している部分は、第1切断部370と第1周壁部322a,352aとの間に配置されている。これにより、第1切断部370と当接部323,354との交差が回避され、部分的に切断作業が行いづらくなるといった不都合が生じにくくなっている。
固定部324Bについては固定部324Aと同様の構成を有している。つまり、主制御基板301の素子搭載面301aと接触する長板状のベース部390と、同じく半田面305bに接触するとともに、同ベース部390及び第2表側周壁部322c,322dを連結する連結部391とを備えている。ベース部390には上述したネジ325が螺着されるネジ孔392が形成されており、主制御基板301にはネジ孔392と連なる貫通孔が形成されている。ベース部390と半田面305bとが接触した状態にて、前記貫通孔に対して半田面301b側から挿通されたネジ325をネジ孔392に螺着することで、固定部324Bと主制御基板301、すなわち基板ボックス310と主制御基板301とが一体化されている。
固定部324Bは、残存領域310aに配設されている。このため、第2除去領域310cが分離された状態においても、主制御基板301の固定状態が維持される。より詳しくは、固定部324Bは、上述した第2切断部380に隣接して設けられている。このように固定部324Bを第2切断部380に近い位置に配することで、第2除去領域310cが分離され、基板ボックス310に開口が形成された後には、その開口を介して固定部324Bに容易にアクセス可能となる。
図11に示すように、連結部391は、第2切断部380から仕切り部327,355とは反対側に延びる板状をなしており、カッタ等の工具を用いた際の作業スペースが確保されている。第2除去領域310cを分離した状態においては、固定部324Bと基板ボックス310(詳しくは表側構成体311)とを容易に切り離すことができる。そして、連結部391が切断されることによって、主制御基板301の固定が解除されることとなる。
上述したように、主制御基板301は両当接部323,354によって挟まれている。このため、固定部324Bによる固定が解除された場合であっても、基板ボックス310内における主制御基板301の位置ずれや倒れ等が抑制される。
なお、両当接部323,354において主制御基板301に当接している部分は、第2切断部380と第1周壁部322a,352aとの間に配置されている。これにより、第2切断部380と当接部323,354との交差が回避され、部分的に切断作業が行いづらくなるといった不都合が生じにくくなっている。
次に、基板ボックス310を開放した後、再度基板ボックス310を閉鎖するための再閉鎖構造及びそれに付随する構成について説明する。具体的には、第1除去領域310bと第2除去領域310cとを分離した後、両者を再結合するための再結合手段、残存領域310aと第2除去領域310cとを分離した後、再結合するための再結合手段について説明する。
図11に示すように、固定部324のベース部390には、所定の間隔を隔てて一対のネジ孔が形成されている。それらネジ孔には破断ネジ393が、それぞれ仮留め(準備)された状態となっている。これらベース部390及び破断ネジ393は、主制御基板301や主表示基板305の取り外しに伴って表側構成体311からまとめて分離される。
また、両構成体311,312には、それらベース部390及び破断ネジ393とともに再結合手段を構成する結合部が設けられている。具体的には、同図11に示すように、表側構成体311の第2表側周壁部322c,322dには、それら第2表側周壁部322c,322dの外面から起立する起立片(結合部)331〜333が一体成形されている。より詳しくは、第1除去領域310bには第1起立片331が設けられ、第2除去領域310cには第2起立片332が設けられ、残存領域310aには第3起立片333が設けられている。これら起立片331〜333は両基板301,305の並設方向に並べて配置されており、第1起立片331及び第2起立片332が第1切断部370を挟んで対峙しているとともに、第2起立片332及び第3起立片333が第2切断部380を挟んで対峙している。起立片331〜333は、両構成体311,312の組み合わせ方向と直交する平板状をなしており、その中央部分には自身の厚さ方向に貫通する貫通孔334〜336が形成されている(図13参照)。
また、図12に示すように、裏側構成体312にはこれら各起立片331〜333にとともに結合部を構成する突出部(結合部)361〜363が一体成形されている。突出部361〜363は、両構成体311,312の境界部位を挟んで起立片331〜333と対峙しており、両構成体311,312が固定された状態においては、起立片331〜333と接触している。それら突出部361〜363には、貫通孔334〜336に連なるネジ孔364〜366が形成されている(図13参照)。
隣り合うネジ孔364〜366の間隔寸法と同じく隣り合う貫通孔334〜336の間隔寸法とは、前記ベース部390におけるネジ孔392間の間隔寸法と同一となっている。上述の如く分離されたベース部390及び破断ネジ393が、起立片331〜333側から装着され、破断ネジ393が貫通孔334〜336を通じてネジ孔364〜366に螺着されることで、ベース部390を介して残存領域310a及び第2除去領域310cや第1除去領域310b及び第2除去領域310cが再結合される。
ここで、主表示基板305を交換する場合の作業の様子について説明する。図20は主表示基板305の取り外しの様子を示す説明図であり、図20(a)は基板ボックス310の完成状態を示し、図20(b)は主表示基板305を露出させた状態を示し、図20(c)は主表示基板305を取り外した状態を示す。主表示基板305が取り外される際には、図20(a)→図20(b)→図20(c)の順に作業が行われる。以下、先ず主表示基板305の取り外しの様子について説明する。なお、図20においては、一部の光ケーブル460を例示している。
遊技場等において主表示基板305の交換を行う場合には、先ず図20(a)に示すように遊技機主部12から主制御装置182を取り外す。その後、図14(b)に示すように、基板ボックス310の第1切断部370を切断して、第1除去領域310bを除去する。詳しくは、第1切断部370を切断した後に、第1除去領域310bを両基板301,305の並設方向に向けて引き抜く。これにより、主制御基板301の主制御側コネクタ304と主表示基板305の主表示側コネクタ307とが分離されるとともに、基板ボックス310内が開放される。これにより、主表示基板305が露出した状態となる。この際、主制御基板301においては、第1切断部370に沿った開口370aが形成され、基板ボックス310の内部空間が開放された状態となるが、主制御側コネクタ304を除いた部位が仕切り部327,355によって覆われたままとなる。つまり、主制御基板301が収容されている空間については閉塞されたままの状態で維持さることとなる。このため、同開口370aを通じた主制御基板301(例えばMPU302)が収容されている領域へのアクセスが不可となっている。
次に、第1除去領域310b(詳しくは、表側平板部321)に形成された環状切断部341をニッパやカッタ等の工具によって切断することで、表側構成体311に円状の開口341aが形成される。それら開口341aからドライバ等の工具を挿入し、同工具によって導光ユニット450を固定しているネジ475を取り外す。これにより、導光ユニット450を取り外しが可能となる。
導光ユニット450を取り外した後は、固定部324Aの連結部391をニッパ等の工具によって切断することにより主表示基板305と第1除去領域310bとの固定状態を解除する。そして、主表示基板305の端部を指で引っ張る等することにより、主制御基板301の取り外しが完了する(図20(c)参照)。
ここで、上記のように主表示基板305の基板ボックス310からの取り出しを容易に行うことができるようにした構成においては、その容易化の構造を利用して、主表示基板305の不正目的での取り出しも容易に行うことができてしまう。これに対して、上記の通り主表示基板305の基板ボックス310からの取り出しに際しては基板ボックス310から第1除去領域310bを除去する必要があり、当該基板ボックス310には両構成体311,312に跨るようにして大きな開口370aが形成されることとなる。このように、基板ボックス310開放の痕跡を大きく残存させることで、仮に不正目的での主表示基板305の取り出しが行われていた場合にはそれを容易に発見することができる。
次に、交換後の主表示基板305を基板ボックス310内に収容する場合の作業について図21に基づき説明する。図21は主表示基板305の取り付けの様子を示す説明図であり、図21(a)は主表示基板305を取り外した状態を示し、図21(b)は主表示基板305を収容した状態を示し、図21(c)は基板ボックス310の再開放を規制した状態を示す。主表示基板305が収用される際には、図21(a)→図21(b)→図21(c)の順に作業が行われる。
先ず、図21(a)に示すように、取り外した主表示基板305から固定部324A(詳しくはベース部390及び破断ネジ393)を取り外す。これら固定部324Aはネジ325によって着脱が容易な状態で固定されているため、比較的容易に取り外し作業を行うことができる。次に、固定部324Aが取り除かれた主表示基板305に変えて別途用意した主表示基板305を第1除去領域310bの内部へ挿入する。かかる場合、主表示基板305を当接部323,354の間に差し込み、それら当接部323,354に沿って同主表示基板305をスライドさせることにより、組み付け時の倒れ等が回避されることとなる。主表示基板305を最も奥側となる位置まで押し込んだ後は、導光ユニット450を再度装着する。これにより、表側平板部321の貫通孔が導光ユニット450によって覆われた状態となる。
次に、図21(b)に示すように、第1除去領域310bを第2除去領域310cに対して組み付ける。この際、それら者を両基板301,305が並設されていた方向に近づけることで、主表示基板305の主表示側コネクタ307が主制御基板301の主制御側コネクタ304に接続される。
その後、分離された固定部324A(詳しくはベース部390)を第1起立片331及び第2起立片332に渡した状態にて、破断ネジ393をネジ孔364,365に螺着する。これにより、ベース部390を介して両起立片331,332と両突出部361,362とがまとめて固定され、第1除去領域310bと第2除去領域310cとが結合された状態となる(図21(c)参照)。すなわち、第1切断部370は切断されているものの、主表示基板305が基板ボックス310内に収容された状態となる。そして、破断ネジ393の頭部を螺着後に分離することで、仮収容状態が容易に解除されにくくすることができる。なお、このように、主表示基板305が基板ボックス310内に仮収容された状態においては、その主表示基板305の周縁部と周壁部322とが接触しているため、基板ボックス310内での主表示基板305の位置ずれが抑えられる。
次に、遊技ホールにおいて主制御基板301(詳しくはMPU302)の検査を行う際に主制御基板301の取り外しを行う場合の作業の様子について、図22に基づき説明する。図22は主制御基板301の取り外しの様子を示す説明図であり、図22(a)は基板ボックス310の完成状態を示し、図22(b)はMPU302を露出させた状態を示し、図22(c)は主制御基板301を取り外した状態を示す。主制御基板301が取り外される際には、図22(a)→図22(b)→図22(c)の順に作業が行われる。以下、主制御基板301の取り外し作業について説明する。
遊技場において主制御基板301の検査を行う場合、図22(a)に示すように遊技機主部12から主制御装置182を取り外す。その後、図22(b)に示すように、基板ボックス310の第2切断部380を切断して、第2除去領域310c及び第1除去領域310bをまとめて除去する。詳しくは、第2切断部380を切断した後に、除去領域310b,310cを両基板301,305の並設方向と同じ方向へ引き抜く。これにより、基板ボックス310に開口380aが形成され、同基板ボックス310において主制御基板301を収容している空間へのアクセスが可能となる。この際、上記各仕切り部327,355については第2除去領域310cとともに除去されることで、同仕切り部327,355によって主制御基板301へのアクセスが妨げられることはない。言い換えれば、仕切り部327,355は除去領域310b,310c側に残存するため、同仕切り部327,355によって主表示基板305を収容している空間へのアクセスが抑制された状態のまま維持されることとなる。
次に、固定部324の連結部391をニッパ等の工具によって切断することにより、主制御基板301と残存領域310aとの固定状態を解除する。そして、主制御基板301の端部を指で引っ張る等することにより、主制御基板301の取り外しが完了する(図14(c)参照)。これにより、主制御基板301の素子搭載面301a(MPU302)が露出した状態となる。MPU302は上記のとおり主制御基板301に対して半田付けされていないため、同MPU302を素子搭載面301aの向く方向に引き抜くことで、MPU302を取り出すことができる。これにより、MPU302の検査を入念に行うことができる。
ここで、上記のように主制御基板301(MPU302)の基板ボックス310からの取り出しを容易に行うことができるようにした構成においては、その容易化の構造を用いて、主制御基板301(MPU302)の不正目的での取り出しも容易に行うことができてしまう。これに対して、上記のとおりMPU302の基板ボックス310からの取り出しに際しては基板ボックス310から第2除去領域310cを除去する必要があり、当該基板ボックス310には大きな開口380aが形成されることとなる。そうすると、MPU302の不正目的での取り出しが行われていた場合にはそれを容易に発見することができる。
次に、MPU302や主制御基板301の検査後において、それらMPU302や主制御基板301を基板ボックス310内に仮収容する場合の作業について図23に基づき説明する。図23は主制御基板301の取り付けの様子を示す説明図であり、図23(a)は主制御基板301を取り外した状態を示し、図23(b)は主制御基板301を収容した状態を示し、図23(c)は基板ボックス310の再開放を規制した状態を示す。主制御基板301が仮収容される際には、図23(a)→図23(b)→図23(c)の順に作業が行われる。
先ず、図23(a)に示すように、主制御基板301から固定部324(詳しくはベース部390及び破断ネジ393)を取り外す。これら固定部324Bはネジ325によって着脱が容易な状態で固定されているため、比較的容易に取り外し作業を行うことができる。次に、固定部324Bが取り除かれた主制御基板301を残存領域310aの内部へ挿入する。かかる場合、主制御基板301を両当接部323,354の間に差し込み、それら当接部323,354に沿って主制御基板301をスライドさせることにより、同主制御基板301の倒れ等が抑制される。主制御基板301を第1表側周壁部322aに当接する所定の位置まで押し込むことで、コネクタカバー315により開口部326が基板ボックス310の内方より塞がれることとなる。その後、両除去領域310b,310cを分離前の位置に戻し、開口380aを塞ぐ。
次に、図23(b)に示すように、分離された固定部324B(詳しくはベース部390)を両起立片332,333に渡した状態にて、破断ネジ393をネジ孔365,366に螺着する。これにより、ベース部390を介して両起立片332,333と両突出部362,363とがまとめて固定され、残存領域310a及び第2除去領域310cが結合された状態となる(図23(c)参照)。すなわち、第2切断部380は切断されているものの、MPU302及び主制御基板301が基板ボックス310内に収容された状態となる。そして、破断ネジ393の頭部を螺着後に分離することで、仮収容状態が容易に解除されにくくすることができる。なお、このように、主制御基板301が基板ボックス310内に仮収容された状態においては、その主制御基板301の周縁部と周壁部322とが接触しているため、基板ボックス310内での主制御基板301の位置ずれが抑えられる。
ここで、遊技場においてMPU302や主制御基板301を基板ボックス310から取り出して入念に検査した後に、それらMPU302や主制御基板301を遊技機メーカにおいて再検査を行う場合などがある。この場合としては、MPU302や主制御基板301の検査結果が異常であり、それらMPU302や主制御基板301の不正交換などが行われていた場合が考えられる。このような場合に、基板ボックス310に開口380aが形成されたまま主制御装置182が遊技機メーカに搬送される場合を想定すると、搬送途中にMPU302や主制御基板301が破損してそれらMPU302や主制御基板301の再検査を行うことができなくなってしまう可能性がある。これに対して、上記のように除去領域310bにより基板ボックス310の開口380aを再度閉鎖することで、搬送途中におけるMPU302や主制御基板301の破損の発生が抑制される。
また、MPU302や主制御基板301の不正交換を行った不正行為者が、主制御装置182の遊技機メーカへの搬送途中において正規のMPU302や主制御基板301に再度交換する行為が想定される。これに対して、上記のとおり第2除去領域310cを破断ネジ393により螺着することで、第2除去領域310cを取り外しにくくし、正規のMPU302や主制御基板301に再度交換しようとする行為を行いづらくすることが可能となる。
なお、主制御装置182の遊技機メーカへの搬送途中における不都合として、前者のもののみを想定する場合、第2除去領域310cの仮固定は破断ネジである必要はなく、着脱自在な周知のネジを用いて行えばよい。
次に、パチンコ機10の電気的構成について、図24のブロック図に基づき説明する。
主制御装置182に設けられた主制御基板301には、MPU302が搭載されている。MPU302には、当該MPU302により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM703と、そのROM703内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM704と、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としての各種カウンタ回路などが内蔵された素子である。なお、MPU302が有する機能の一部、例えば、ROM703の機能やRAM704の機能などを別の素子として有する構成としてもよい。
MPU302には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU302の入力側には、主制御装置182に設けられた停電監視部705、払出制御装置242及び各種検知センサ(例えば検知センサ95,160)などが接続されている。この場合に、停電監視部705には電源・発射制御装置243が接続されており、MPU302には停電監視部705を介して電力が供給される。また、センサ群の一部として、一般入賞口81,下側可変入賞装置82,右側可変入賞装置83,下作動口84,右作動口85及びスルーゲート86などといった入賞対応入球部(払出対応入球部)に設けられた複数の検知センサ(例えば検知センサ95,160等)が接続されており、主制御装置182のMPU302において各入球部への入賞判定(入球判定)が行われる。また、MPU302では、下作動口84及び右作動口85への入賞に基づいて大当たりや特別当たりの発生抽選を実行するとともに、スルーゲート86への入賞に基づいてサポート発生抽選を実行する。
MPU302の出力側には、停電監視部705、払出制御装置242及び音声ランプ制御装置143が接続されている。払出制御装置242には、例えば、上記入賞対応入球部への入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが出力される。この場合、賞球コマンドの出力に際しては、ROM703のコマンド情報記憶エリア725が参照される。そして、一般入賞口81への入賞を特定した場合には、10個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、可変入賞装置82,83への入賞を特定した場合には、15個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、下作動口84への入賞を特定した場合には、3個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力され、右作動口85への入賞を特定した場合には、4個の遊技球の払出に対応した賞球コマンドが出力される。
音声ランプ制御装置143には、変動用コマンド、種別コマンド、変動終了コマンド、オープニングコマンド及びエンディングコマンドなどの各種コマンドが出力される。この場合、これら各種コマンドの出力に際しては、ROM703のコマンド情報記憶エリア725が参照される。これら各種コマンドの詳細については、後に説明する。なお、上記各コマンドは、所定のバイト数の情報として構成されており、当該所定のバイト数の情報として各種情報が含まれている。
また、MPU302の出力側には、下側可変入賞装置82の可変入賞駆動部82c、右側可変入賞装置83の可変入賞駆動部83c、切替部材93の駆動部94、右作動口85の電動役物91を開閉動作させる電動役物駆動部91b、及び主表示基板305が接続されている。主制御基板301には各種ドライバ回路が設けられており、当該ドライバ回路を通じてMPU302は各種駆動部の駆動制御を実行する。
つまり、開閉実行モードにおいては下側可変入賞装置82の開閉扉82bが開閉されるように、MPU302において可変入賞駆動部82cの駆動制御が実行される。また、電動役物91の開放状態当選となった場合には、電動役物91が開閉されるように、MPU302において電動役物駆動部91bの駆動制御が実行される。また、各遊技回に際しては、MPU302において主表示部D(詳しくは発光部としての主表示基板305)の発光制御が実行される。
停電監視部705は、主制御基板301と電源・発射制御装置243とを中継し、また電源・発射制御装置243から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視する。払出制御装置242は、主制御装置182から入力した賞球コマンドに基づいて、払出装置224により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。
電源・発射制御装置243は、例えば、遊技場等における商用電源(外部電源)に接続されている。そして、その商用電源から供給される外部電力に基づいて主制御基板301や払出制御装置242等に対して各々に必要な動作電力を生成するとともに、その生成した動作電力を所定の電力経路を通じて供給する。また、電源・発射制御装置243は、遊技球発射機構110の発射制御を担うものであり、遊技球発射機構110(詳しくはソレノイド111)は所定の発射条件が整っている場合に駆動される。
音声ランプ制御装置143は、主制御装置182から入力した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に設けられた各種ランプ部26〜28やスピーカ部29を駆動制御するとともに、表示制御装置825を制御するものである。
表示制御装置825では、音声ランプ制御装置143から入力したコマンドに基づいて、図柄表示装置96の表示制御を実行する。この場合に、音声ランプ制御装置143では、主制御装置182から入力した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を決定するとともに、リーチ発生の有無及びリーチ演出の内容を決定する。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
<各種カウンタについて>
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。
MPU302は遊技に際し各種カウンタ情報を用いて、大当たりや特別当たりの発生抽選、主表示部Dの表示の設定(すなわち主表示基板305の発光態様の設定)、図柄表示装置96の図柄表示の設定などを行うこととしており、具体的には、図25に示すように、大当たりや特別当たりの発生の抽選に使用する当たり乱数カウンタC1と、後述する高頻度サポートモードの有無を判定する際に使用する当たり種別カウンタC2と、当たり乱数カウンタC1の初期値設定に使用する乱数初期値カウンタCINIと、主表示部Dの下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DR並びに図柄表示装置96における変動表示時間を決定する変動種別カウンタCSとを用いることとしている。さらに、右作動口85の電動役物91を電役開放状態とするか否かの抽選に使用する電動役物開放カウンタC3を用いることとしている。
各カウンタC1〜C3,CINI,CSは、その更新の都度前回値に1が加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは短時間間隔で更新され、その更新値がRAM704の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ731に適宜格納される。RAM704には、第1結果表示部用保留エリアRaと、第2結果表示部用保留エリアRbと、実行エリアAEと、総保留数記憶領域とよりなる保留球格納エリア732が設けられている。そして、この保留球格納エリア732に、下作動口84又は右作動口85への遊技球の入賞履歴に合わせて、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2の各値が時系列的に格納されるようになっている。
各カウンタについて詳しくは、当たり乱数カウンタC1は、例えば0〜599の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。特に当たり乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0〜599)。当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、遊技球が下作動口84又は右作動口85に入賞したタイミングでRAM704の保留球格納エリア732に格納される。より詳しくは、下作動口84に遊技球が入賞したタイミングでRAM704の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右作動口85に遊技球が入賞したタイミングでRAM704の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
当たり当選となる乱数の値は、ROM703における当否情報群記憶手段としての当否テーブル記憶エリア721に当否テーブル(当否情報群)として記憶されている。ここで、当否テーブルの内容について図26を用いて説明する。図26に示すように、当否テーブルとしては、各作動口84,85に個別に対応させて2種類設定されている。つまり、下作動口84への入賞が発生した場合に参照される下作動口用の当否テーブル(下作動口用当否情報群)と、右作動口85への入賞が発生した場合に参照される右作動口用の当否テーブル(右作動口用当否情報群)とが設定されている。
上記抽選に際して下作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図26(a)に示すように、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。つまり「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち、「7」及び「307」が大当たり結果に対応しており、それ以外が外れ結果に対応している。
一方、上記抽選に際して右作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状況下では、上記下作動口用の当否テーブルと同様に、大当たり当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「7」及び「307」の2個である。また、「0〜599」の当たり乱数カウンタC1の値のうち「51〜60」,「151〜160」,・・・,「551〜560」が特別当たり結果に対応しており、それ以外が外れ結果に対応している。
ここで、大当たり結果と特別当たり結果と違いについて説明する。各作動口84,85への入賞に基づいた抽選により大当たり結果となった場合には、下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行される。一方、同抽選により特別当たり結果となった場合には、直ちに下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行されるのではなく、もう一度別の抽選を行う権利が付与されることとなり、その抽選に当選することで上記大当たり結果の場合と同様に下側可変入賞装置82が開閉実行モードへ移行されることとなる。
具体的には、特別当たり結果となった場合には、先ず右側可変入賞装置83が開状態に移行される。その際、右側大入賞口83aに入賞した遊技球が上記両下流側通路92b,92cのうち第2下流側通路92cに流入することで当たりが確定し、下側可変入賞装置82が開閉実行モードに移行される。言い換えれば、特別当たりに当選した場合には、第2下流側通路92cへの入球を契機として大当たりと同様の結果が遊技者に対して付与される。なお、第2下流側通路92cへの入球によって当たりが確定する点に着目すれば、同第2下流側通路92cを「有利入球部92c」と称することも可能である。
次に当たり種別カウンタC2について説明する。当たり種別カウンタC2は、0〜29の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、遊技球が下作動口84又は右作動口85に入賞したタイミングでRAM704の保留球格納エリア732に格納される。より詳しくは、下作動口84に遊技球が入賞したタイミングでRAM704の第1結果表示部用保留エリアRaに格納され、右作動口85に遊技球が入賞したタイミングでRAM704の第2結果表示部用保留エリアRbに格納される。
当たり種別カウンタC2に対する遊技結果の振分先は、ROM703における振分情報群記憶手段としての振分テーブル記憶エリア722に振分テーブル(振分情報群)として記憶されている。ここで、振分テーブルの内容について図27を用いて説明する。図27に示すように、振分テーブルとしては、各作動口84,85に個別に対応させて2種類設定されている。つまり、下作動口84への入賞が発生した場合に参照される下作動口用の振分テーブル(下作動口用振分情報群)と、右作動口85への入賞が発生した場合に参照される右作動口用の振分テーブル(右作動口用振分情報群)とが個別に設定されている。
これら振分テーブルを参照して、開閉実行モード終了後の右作動口85の電動役物91におけるサポートモードの振分が行われる。
右作動口85の電動役物91におけるサポートモードとしては、遊技領域PEに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右作動口85の電動役物91が単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、低頻度サポートモード(低頻度サポート状態又は低頻度ガイド状態)と高頻度サポートモード(高頻度サポート状態又は高頻度ガイド状態)とが設定されている。
具体的には、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC3を用いた電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率は同一(例えば、共に4/5)となっているが、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放状態当選となった際に電動役物91が開放状態となる回数が多く設定されており、さらに1回の開放時間が長く設定されている。この場合、高頻度サポートモードにおいて電役開放状態当選となり電動役物91の開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されている。さらにまた、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間が短く設定されている。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。換言すれば、低頻度サポートモードでは、右作動口85よりも下作動口84への入賞が発生する確率が高くなるが、高頻度サポートモードでは、下作動口84よりも右作動口85への入賞が発生する確率が高くなる。そして、右作動口85への入賞が発生した場合には、所定個数の遊技球の払出が実行されるため、高頻度サポートモードでは、遊技者は持ち球をあまり減らさないようにしながら遊技を行うことができる。
なお、高頻度サポートモードを低頻度サポートモードよりも単位時間当たりに電役開放状態となる頻度を高くする上での構成は、上記のものに限定されることはなく、例えば電動役物開放抽選における電役開放状態当選となる確率を高くする構成としてもよい。さらには、開放回数を多くする、開放時間を長くする、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われる上で最低限確保される確保時間を短くする(すなわち、スルーゲート用表示部DSにおける1回の変動表示時間を短くする)及び当選確率を高くするのうち、いずれか1条件又は任意の組み合わせの条件を適用することで、低頻度サポートモードに対する高頻度サポートモードの有利性を高めてもよい。
但し、この高頻度サポートモードは、移行後において遊技回数が終了基準回数(具体的には、100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。
本パチンコ機10では、大当たり結果又は特別当たり結果となった場合の低頻度サポートモード及び高頻度サポートモードへの振分態様は、下作動口84への入賞に基づいて当たり当選となった場合と、右作動口85への入賞に基づいて当たり当選となった場合とで異なっている。
具体的には、上記振分に際して下作動口用の当否テーブルが参照されることとなる遊技状態下では、図27(a)に示すように、高頻度サポートモード当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「0〜14」の15個である。一方、上記振分に際して右作動口用の振分テーブルが参照されることとなる遊技状況下では、図27(b)に示すように、高頻度サポートモード当選となる乱数の値(すなわち、当選情報)は「0〜24」の25個である。つまり、下作動口84への入賞により大当たりに当選した場合には1/2の確率で高頻度サポートモードに振り分けられ、右作動口85への入賞により大当たり又は特別当たりに当選した場合には、5/6の確率で高頻度サポートモードに振り分けられることとなる。
なお、当否抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、さらにサポートモードの変更は発生しない。
変動種別カウンタCSは、例えば0〜198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。変動種別カウンタCSは、主表示ユニット87の下作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示時間と、図柄表示装置96における図柄の変動表示時間とをMPU302において決定する上で用いられる。変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置96による図柄の変動開始時における変動パターン決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。
電動役物開放カウンタC3は、例えば、0〜249の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成となっている。電動役物開放カウンタC3は定期的に更新され、スルーゲート86に遊技球が入賞したタイミングでRAM704の電役保留エリア733に格納される。そして、所定のタイミングにおいて、その格納された電動役物開放カウンタC3の値によって電動役物91を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C3=0〜199であれば、電動役物91を開放状態に制御し、C3=200〜249であれば、電動役物91を開放状態に制御しない。
既に説明したように、MPU302では、少なくとも変動種別カウンタCSのバッファ値を用いて、作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける変動表示時間が決定されるが、その決定に際してはROM703の変動表示時間テーブル記憶エリア723が用いられる。また、MPU302では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、作動口用表示部DL及び右作動口用表示部DRにおける停止結果が決定されるが、その決定に際してはROM703の停止結果テーブル記憶エリア724が用いられる。
<主制御基板301のMPU302にて実行される各種処理について>
次に、主制御基板301のMPU302により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU302の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される通常処理と、通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後通常処理を説明する。なお、MPU302では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、NMI端子(ノンマスカブル端子)への電断信号の入力により起動され、RAM704の各種フラグ格納エリアにおける電断フラグ格納エリア(電断情報記憶手段)に電断フラグ(電断情報)を格納するNMI割込み処理が実行されるが、同処理についての詳細な説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU302により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
次に、主制御基板301のMPU302により実行される各制御処理を説明する。かかるMPU302の処理としては大別して、電源投入に伴い起動される通常処理と、通常処理に対して定期的に割り込んで起動されるタイマ割込み処理とがあり、説明の便宜上、はじめにタイマ割込み処理を説明し、その後通常処理を説明する。なお、MPU302では、上記タイマ割込み処理及び通常処理の他に、NMI端子(ノンマスカブル端子)への電断信号の入力により起動され、RAM704の各種フラグ格納エリアにおける電断フラグ格納エリア(電断情報記憶手段)に電断フラグ(電断情報)を格納するNMI割込み処理が実行されるが、同処理についての詳細な説明は省略する。
<タイマ割込み処理>
先ず、タイマ割込み処理について、図28のフローチャートを参照しながら説明する。本処理はMPU302により定期的に(例えば2msec周期で)起動される。
ステップS101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置182に接続されている各種検知センサの状態を読み込むと共に、同検知センサの状態を判定して検出情報(入賞検知情報)を保存する。
その後、ステップS102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1インクリメントすると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM704の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及び電動役物開放カウンタC3の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2及び電動役物開放カウンタC3をそれぞれ1インクリメントすると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1〜C3の更新値を、RAM704の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS104では、スルーゲート86への入賞に伴うスルー用の入賞処理を実行する。
<スルー用の入賞処理>
ここで、スルー用の入賞処理について図29のフローチャートを参照しながら説明する。
<スルー用の入賞処理>
ここで、スルー用の入賞処理について図29のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS201では、遊技球がスルーゲート86に入賞したか否かを判定する。遊技球がスルーゲート86に入賞したと判定した場合には、ステップS202に進み、役物保留記憶数SNが上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。
ステップS201でスルーゲート86に遊技球が入賞したと判定されなかった場合又はステップS202にて役物保留記憶数SNの値が上限値以上と判定された場合には電動役物開放カウンタC3の値を格納することなく、本入賞処理を終了する。
一方、遊技球がスルーゲート86に入賞し、且つ、役物保留記憶数SN<4であることを条件にステップS203に進み、役物保留記憶数SNを1インクリメントする。続く、ステップS204では、前記ステップS103にて更新した電動役物開放カウンタC3の値をRAM704の電役保留エリア733の空き記憶エリアのうち最初のエリアに格納する。その後、本入賞処理を終了する。
なお、スルー用の入賞処理では、保留数用表示部DHを点灯させるための処理を実行する。役物保留記憶数SNに応じて保留数用表示部DHに対応する発光体306が順次点灯されるようになっている。
その後、ステップS105にて、作動口84,85への入賞に伴う作動口用の入賞処理を実行した後に、本タイマ割込み処理を終了する。
<作動口用の入賞処理>
以下、作動口用の入賞処理について図30のフローチャートを参照しながら説明する。
以下、作動口用の入賞処理について図30のフローチャートを参照しながら説明する。
ステップS301では、遊技球が下作動口84に入賞(始動入賞)したか否かを下作動口84に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が下作動口84に入賞したと判定すると、ステップS302では、払出制御装置242に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS303では、下作動口84に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS304では、結果表示部用保留エリアRaの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、結果表示部用保留エリアRaに保留記憶されている始動保留記憶数RaNをセットする(以下、第1始動保留記憶数RaNともいう)。その後、ステップS305では、当たり乱数カウンタC1及び当たり種別カウンタC2の各値を格納する情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
ステップS301にて遊技球が下作動口84に入賞していないと判定した場合、ステップS306では、遊技球が右作動口85に入賞(始動入賞)したか否かを右作動口85に対応した検知センサの検知状態により判定する。遊技球が右作動口85に入賞したと判定すると、ステップS307にて払出制御装置242に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。続くステップS308では、右作動口85に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力すべく、外部信号設定処理を行う。ステップS309では、第2結果表示部用保留エリアRbの保留数記憶領域に格納された値を読み出し、当該第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている始動保留記憶数RbNをセットする(以下、第2始動保留記憶数RbNともいう)。その後、ステップS305にて情報取得処理を行い、本入賞処理を終了する。
一方、ステップS301、ステップS306の両者にて否定判定をした場合には、すなわち下作動口84及び右作動口85のいずれにも遊技球が入賞しなかった場合には、そのまま本入賞処理を終了する。
なお、上記ステップS302,S307にてセットした賞球コマンドは、後述する通常処理の外部出力処理(ステップS501)にて払出制御装置242に対して送信される。
ここで、ステップS305の情報取得処理を図31のフローチャートにより詳細に説明する。
先ずステップS401では、上述したステップS304又はステップS309にてセットした始動保留記憶数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施の形態では4)未満であるか否かを判定する。始動保留記憶数Nが上限値である場合にはそのまま本情報取得処理を終了し上限値未満である場合には、ステップS402にて対応する結果表示部用保留エリアの始動保留記憶数Nを1インクリメントするとともに、ステップS403にて総保留数記憶領域に格納された値(以下、共通保留数CRNと言う)を1インクリメントする。
続くステップS404では、前記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1及び当たり種別カウンタC2の各値を、対応する結果表示部用保留エリアの空き記憶領域エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした保留記憶数と対応する記憶エリアに格納する。
つまり、第1始動保留記憶数RaNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1及び当たり種別カウンタC2の各値を、第1結果表示部用保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした第1始動保留記憶数RaNと対応する記憶エリアに格納する。
また、第2始動保留記憶数RbNがセットされている場合には、前記ステップS103にて更新した当たり乱数カウンタC1及び当たり種別カウンタC2の各値を、第2結果表示部用保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち上記ステップS402にて1インクリメントした第2始動保留記憶数RbNと対応する記憶エリアに格納する。
<通常処理>
次に、通常処理の流れを図32のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S506の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
次に、通常処理の流れを図32のフローチャートを参照しながら説明する。通常処理は電源投入に伴い起動されるメイン処理が実行された後に開始される処理であり、通常処理では遊技の主要な処理が実行される。その概要として、ステップS501〜S506の処理が4msec周期の定期処理として実行され、その残余時間でステップS508,S509のカウンタ更新処理が実行される構成となっている。
通常処理において、ステップS501では、タイマ割込み処理又は前回の通常処理で設定したコマンド等の出力データをサブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置242に対して送信する。また、所定の演出用コマンドが設定されている場合にはそれを音声ランプ制御装置143に対して送信する。
次に、ステップS502では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1インクリメントすると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM704の該当するバッファ領域に格納する。
続くステップS503では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。この遊技回制御処理では、大当たりや特別当たりの当たり判定、図柄表示装置96による図柄の変動表示の設定、変動表示を行う側の各表示部DL,DRの表示制御などを行う。この遊技回制御処理についての詳細は後述する。
その後、ステップS504では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。詳細は後述するが、この遊技状態移行処理により、遊技状態が開閉実行モードや高頻度サポートモードなどに移行する。
ステップS506では、右作動口85に設けられた電動役物91を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。この電役サポート用処理では、電動役物91を開状態とするか否かの判定、スルーゲート用表示部DSの表示制御などを行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。
その後、ステップS506では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、電源・発射制御装置243から発射許可信号を入力していることを条件として、所定期間(例えば、0.6sec)に1回、遊技球発射機構110のソレノイド111を励磁する。これにより、遊技球が遊技領域に向けて打ち出される。
続くステップS507にて次の通常処理の実行タイミングに至ったか否か、すなわち前回の通常処理の開始から所定時間(本実施の形態では4msec)が経過したか否かを判定する。そして、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内において、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。
つまり、ステップS508では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIを1加算すると共に、そのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM704の該当するエリアに格納する。また、ステップS509では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSを1加算すると共に、それらのカウンタ値が最大値に達した際0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM704の該当するエリアに格納する。
ここで、ステップS501〜S506の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。故に、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINIの更新を繰り返し実行することにより、乱数初期値カウンタCINI(すなわち、当たり乱数カウンタC1の初期値)をランダムに更新することができ、同様に変動種別カウンタCSについてもランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、ステップS504の遊技回制御処理を図33〜図35のフローチャートを参照して説明する。
次に、ステップS504の遊技回制御処理を図33〜図35のフローチャートを参照して説明する。
図33に示す遊技回制御処理では、先ずステップS601にて、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM704の各種フラグ格納エリア735における開閉実行モードフラグ格納エリア(開閉実行状態情報記憶手段)に開閉実行モードフラグ(開閉実行状態情報)が格納されているか否かを判定する。当該開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理にて遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合に格納され、同じく遊技状態移行処理にて開閉実行モードを終了させる場合に消去される。
開閉実行モード中である場合には、ステップS602以降の処理、すなわちステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理及びステップS606〜ステップS609の遊技回進行用処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。つまり、開閉実行モード中である場合には、作動口84,85への入賞が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。
開閉実行モード中でない場合には、ステップS602にて、主表示ユニット87の作動口用表示部DL,DRのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。なお、この判定は、RAM704の各種フラグ格納エリア735における変動表示中フラグ格納エリア(変動表示中情報記憶手段)に変動表示中フラグ(変動表示中情報)が格納されているか否かを判定することにより行う。変動表示中フラグは、作動口用表示部DL,DRのいずれか一方について変動表示を開始させる場合に格納され、その変動表示が終了する場合に消去される。
作動口用表示部DL,DRが変動表示中でない場合には、ステップS603〜ステップS605の遊技回開始用処理に進む。遊技回開始用処理では、先ずステップS603にて、共通保留数CRNが「0」か否かを判定する。共通保留数CRNが「0」である場合とは、下作動口84及び右作動口85のいずれについても始動保留記憶数が「0」であることを意味する。したがって、そのまま遊技回制御処理を終了する。共通保留数CRNが「0」でない場合には、ステップS604にて第1結果表示部用保留エリアRa又は第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用に設定するためのデータ設定処理を実行し、さらにステップS605にて作動口用表示部DL,DRにおける変動表示及び図柄表示装置96における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行した後に、本遊技回制御処理を終了する。
ここで、ステップS604のデータ設定処理及びステップS605の変動開始処理について、以下に詳細に説明する。
<データ設定処理>
先ず、データ設定処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
先ず、データ設定処理について、図34のフローチャートを参照して説明する。
データ設定処理では、先ずステップS701にて、第2結果表示部用保留エリアRbに保留記憶されている第2始動保留記憶数RbNが「0」か否かを判定する。第2始動保留記憶数RbNが「0」である場合にはステップS702〜ステップS707の第1結果表示部用のデータ設定処理を実行し、第2始動保留記憶数RbNが「0」でない場合にはステップS708〜ステップS713の第2結果表示部用のデータ設定処理を実行する。
ここで、データ設定処理が実行される場合とは、既に説明したように、共通保留数CRNが1以上である場合である。この場合に、データ設定処理では、第2始動保留記憶数RbNが「0」であるか否かを判定し、「0」でない場合、すなわち右作動口用表示部DRについて変動表示用の保留情報が記憶されている場合には、第1始動保留記憶数RaNが1以上であるか否かに関係なく、第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されているデータを変動表示用として設定するようにした。これにより、第1結果表示部用保留エリアRa及び第2結果表示部用保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、右作動口85に対応した第2結果表示部用保留エリアRbに記憶されている保留情報が優先されることとなる。
第1結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS702にて、第1結果表示部用保留エリアRaの第1始動保留記憶数RaNを1ディクリメントする。続くステップS703では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS704では、第1結果表示部用保留エリアRaの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS705にて第1結果表示部用保留エリアRaの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS706では、RAM704の各種フラグ格納エリア735に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されている場合には、それを消去し、記憶されていない場合にはその状態を維持する。第2結果表示部フラグは、今回の変動表示の開始が下作動口用表示部DL又は右作動口用表示部DRのいずれであるかを特定するための情報である。
続くステップS707では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置143に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM703のコマンド情報記憶エリア725から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1結果表示部用保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち下作動口84に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置143への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS707にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図32)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット88の下作動口用保留ランプ部98における表示を保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
第2結果表示部用のデータ設定処理では、先ずステップS708にて、第2結果表示部用保留エリアRbの第2始動保留記憶数RbNを1ディクリメントする。続くステップS709では共通保留数CRNを1ディクリメントする。その後、ステップS710では、第2結果表示部用保留エリアRbの第1エリアに格納されたデータを実行エリアAEに移動する。
その後、ステップS711にて第2結果表示部用保留エリアRbの記憶エリアに格納されたデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1〜第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理であって、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータがシフトされる。
続くステップS712では、RAM704の各種フラグ格納エリア735に設けられた第2結果表示部フラグ格納エリア(第2結果表示部情報記憶手段)に第2結果表示部フラグ(第2結果表示部情報)が記憶されていない場合には第2結果表示部フラグを格納し、記憶されている場合にはその状態を維持する。
続くステップS713では、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声ランプ制御装置143に認識させるための情報であるシフト時コマンド(シフト発生情報)を設定する。この場合、ROM703のコマンド情報記憶エリア725から、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが第2結果表示部用保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち右作動口85に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声ランプ制御装置143への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップS713にて設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図32)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信したシフト時コマンドに基づいて、可変表示ユニット88の右作動口用保留ランプ部99における表示を、保留個数の減少に対応させて変更するための処理を実行する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。変動開始処理では、主表示ユニット87の各作動口用表示部DL,DRにおける変動表示を開始させるとともに、図柄表示装置96における図柄の変動表示を開始させるように音声ランプ制御装置143に出力するコマンドを設定する。
次に、変動開始処理について、図35のフローチャートを参照して説明する。変動開始処理では、主表示ユニット87の各作動口用表示部DL,DRにおける変動表示を開始させるとともに、図柄表示装置96における図柄の変動表示を開始させるように音声ランプ制御装置143に出力するコマンドを設定する。
先ずステップS801にて当否判定処理を実行する。当否判定処理では、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、大当たり結果、特別当たり結果、又は外れ結果のいずれに対応しているかを判定する。具体的には、先ず入賞先が下作動口84及び右作動口85の何れであるかを判別する。そして判別された入賞先に応じて上記当否テーブルを選択し、その選択した当否テーブルを参照して当たり乱数カウンタC1の値が大当たり結果に対応しているか否かを判定する。大当たり結果に対応していない場合、特別当たり結果に対応しているか否かを判定する。特別当たり結果に対応していない場合、外れ結果に対応しているものと判定する。つまり、当たり乱数カウンタC1の値が外れ結果に対応した値と一致するか否かの判定を行わない。
なお、当否判定処理の方法を変更してもよく、例えば、大当たり結果に対応しているか否か、特別外れ結果に対応しているか否か、及び、完全外れ結果に対応しているか否かの判定をそれぞれ行うようにしてもよい。
続くステップS802では、振分判定処理を実行する。振分判定処理では、ステップS801での当否判定処理の結果が大当たり結果又は特別当たり結果であるか否かを判定し、判定の結果が外れ結果である場合には本処理を終了する。一方、当否判定処理の結果が大当たり結果又は特別当たり結果である場合には、入賞先が下作動口84及び右作動口85の何れであるかを判別する。そして判別された入賞先に応じて上記振分テーブルの選択を行い、その選択された振分テーブルを参照して当たり種別カウンタC2の値が高頻度サポートモードに対応しているか否かを判定する。つまり、当たり種別カウンタC2の値が低頻度サポートモードに対応しているか否かの判定を行わない。
当否判定処理及び振分判定処理を実行したらステップS803〜ステップS811にて、今回の遊技回において作動口用表示部DL,DRで実行される変動表示を終了させる場合の停止結果を設定するための処理などを実行する。
具体的には、ステップS803では、当否判定処理の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。大当たり当選である場合、ステップS804に進み、RAM704の各種フラグ格納エリア735に開閉実行モードフラグをセットした後、ステップS805に進む。
ステップS805では振分判定処理の結果が高頻度サポートモードに対応しているか否かを判定する。この結果、高頻度サポートモードに対応している場合には、ステップS806に進み、高頻度サポートモード対応の大当たり(以下便宜上、第1大当たりと称する)当選用の停止結果設定処理を実行する。第1大当たり当選用の停止結果設定処理においては、第1大当たり結果に対応したフラグがセットされる。これにより、今回の遊技回が第1大当たり結果に対応していることを特定できる。第1大当たり結果に対応したフラグは、その遊技回が終了し、変動終了用の移行処理が終了したタイミングでクリアされる。
一方、高頻度サポートモードに対応していない場合には、ステップS807に進み、高頻度サポートモード非対応の大当たり(以下便宜上、第2大当たりと称する)当選用の停止結果設定処理を実行する。第2大当たり当選用の停止結果設定処理においては、第2大当たり結果に対応したフラグがセットされる。これにより、今回の遊技回が第2大当たり結果に対応していることを特定できる。第2大当たり結果に対応したフラグは、その遊技回が終了し、変動終了用の移行処理が終了したタイミングでクリアされる。
ステップS801での当否判定処理の結果が大当たり当選でない場合には、ステップS808に進み、同当否判定処理の結果が特別当たり当選であるか否かを判定する。特別当たり当選である場合、ステップS809に進み、抽選結果確定モードフラグをRAM704の各種フラグ格納エリア735にセットした後、ステップS810に進む。なお、抽選結果確定モードフラグは、特別当たり発生後に、右側可変入賞装置83を開放することで、上述した有利入球部としての第2下流側通路92cへの入賞を許容するフラグであり、同フラグについての詳細は後述する。
続くステップS808では、振分判定処理の結果が高頻度サポートモードに対応しているか否かを判定する。この結果、高頻度サポートモードに対応している場合には、ステップS811に進み、高頻度サポートモード対応の特別当たり(以下便宜上、第1特別当たりと称する)当選用の停止結果設定処理を実行する。第1特別当たり当選用の停止結果設定処理においては、第1特別当たり結果に対応したフラグがセットされる。これにより、今回の遊技回が第1特別当たり結果に対応していることを特定できる。第1特別当たり結果に対応したフラグは、その遊技回が終了し、変動終了用の移行処理が終了したタイミングでクリアされる。
一方、高頻度サポートモードに対応していない場合には、ステップS812に進み、高頻度サポートモード非対応の特別当たり(以下便宜上、第2特別当たりと称する)当選用の停止結果設定処理を実行する。第2特別当たり当選用の停止結果設定処理においては、第2特別当たり結果に対応したフラグがセットされる。これにより、今回の遊技回が第2特別当たり結果に対応していることを特定できる。第2特別当たり結果に対応したフラグは、その遊技回が終了し、変動終了用の移行処理が終了したタイミングでクリアされる。
ステップS808にて特別当たりに当選していないと判定された場合、ステップS813に進む。ステップS813では、外れ結果用の停止結果設定処理を実行する。本停止結果設定処理では、表示テーブルに記憶された完全外れ結果に対応した表示データが停止結果として設定される。各停止結果設定処理では、変動表示が終了した場合の各表示部DL,DRにおける停止結果を設定する。
ステップS806、ステップS807、ステップS811、ステップS812、ステップS813のいずれかにて停止結果設定処理を実行したら、ステップS814に進む。ステップS812では、変動表示時間の設定処理を実行する。具体的には、RAM704の変動表示時間カウンタエリアに変動表示時間をセットする。変動表示時間カウンタエリアの値は所定期間毎に減算されるようになっており、その値が「0」となった場合にその遊技回が終了される。
変動表示時間の設定処理では、変動種別カウンタCSの値を取得するとともに、ROM703に記憶された変動表示時間テーブルからその変動種別カウンタCSの値に対応した変動表示時間を選択するようになっている。変動表示時間テーブルには、大当たり結果に対応したものと、特別当たり結果に対応したものと、外れ結果に対応したものと、が設定されている。これにより、変動種別カウンタCSの値が同一であったとしても遊技結果によって変動表示時間を異ならせることが可能となる。この結果、設定される変動表示時間のパターンを多様化できる。
変動表示時間を設定したらステップS815に進む。ステップS815では、変動開始コマンド及び種別コマンドを設定する。変動開始コマンドには、変動表示時間の情報が含まれる。また、種別コマンドには、遊技結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、遊技結果の情報として、大当たり結果、特別当たり結果、高頻度サポートモード対応の有無の情報などが含まれる。
ステップS815にて設定された変動開始コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図32)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信した変動開始コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。この演出の内容としては、図柄表示装置96での図柄の変動表示態様が含まれており、この決定された図柄の変動表示態様は音声ランプ制御装置143から表示制御装置825に表示内容コマンドとして出力される。表示制御装置825では、音声ランプ制御装置143から受信した表示内容コマンドに基づいて、各遊技回に対応した図柄の変動表示が行われるように図柄表示装置96を表示制御する。
その後、ステップS816にて、各表示部DL,DRにおいて絵柄の変動表示を開始させる。その後、本変動開始処理を終了する。
ここで、再び図7を参照し、各作動口用表示部DL,DRにおける表示態様について補足説明する。既に説明したように、主表示ユニット87の主表示部Dは自身の後方に配置された主表示基板305から供給される光によって表示態様が決定されている。主表示基板305には26個の発光体306が設けられており、そのうち10個が下作動口用表示部DLに割り当てられている。これら10個の発光体306が点滅等することにより変動表示が行われるとともに、最終的に各発光体306を個別に点灯又は消灯することで停止絵柄が表示される。下作動口用表示部DLにおける停止絵柄としては、第1大当たり結果,第2大当たり結果及び外れ結果が設定されている。
また、右作動口用表示部DRについても10個の発光体306が割り当てられており、これら発光体306が点滅等することにより変動表示が行われる。右作動口用表示部DRにおける停止絵柄としては、第1大当たり結果,第2大当たり結果,第1特別当たり結果,第2特別当たり結果及び外れ結果が設定されている。
各表示部DL,DRにおける停止絵柄は、ROM703の停止結果テーブル記憶エリア724に、第1大当たり結果〜外れ結果の各結果に対応させて複数ずつ記憶され、表示態様の多様化が図られている。
本実施の形態においては特に、高頻度サポートモード対応の当たり結果に対応する停止絵柄の表示パターンと、高頻度サポートモード非対応の当たり結果に対応する停止絵柄の表示パターンとが同数となっている。これにより、停止された絵柄の表示パターンを確認することで抽選結果が高頻度サポートモード対応しているか否かを判別することを困難なものとしている。
なお、これら各表示部DL,DRの変動表示パターンをについては、ROM703に記憶された表示テーブルによって予め複数設定されており、変動パターン決定の際には同表示テーブルを参照する。
<遊技状態移行処理>
次に、ステップS504の遊技状態移行処理を図36のフローチャートを参照して説明する。
次に、ステップS504の遊技状態移行処理を図36のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS901では、大当たり結果又は特別当たり結果に対応した開閉実行モード中か否かを判定する。大当たり結果又は特別当たり結果に対応した開閉実行モード中でない場合には、ステップS902に進む。ステップS902では、特別当たり結果に対応した抽選結果確定モード中か否かを判定する。つまり、右作動口85への入賞に基づく抽選結果が特別当たり結果となり、右側可変入賞装置83への遊技球の流入が許容されるモードへ切り替わっているか否かを判定する。
ステップS901及びステップS902のそれぞれでは、各種フラグ格納エリア735に設けられた開閉実行モードフラグ格納エリア及び抽選結果確定モードフラグ格納エリアに対応したフラグがセットされているか否かによって判定する。なお、抽選結果確定モードフラグは、右作動口85への入賞に基づく抽選を行った際に、特別当たりに当選することで上記フラグ格納エリアに格納される。
ステップS902にて特別当たり結果に対応した抽選結果確定モード中であると判定した場合には、ステップS903の特別当たり用の移行処理に進む。この特別当たり用の移行処理については後述する。
一方、ステップS902にて抽選結果確定モード中でないと判定した場合、ステップS904に進む。ステップS904では、1の遊技回の各表示部DL,DRにおける変動表示が終了したタイミングか否かを判定する。変動表示が終了したタイミングでない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
変動表示が終了したタイミングである場合には、ステップS905にて、今回の遊技回の遊技結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM704に、開閉実行モードフラグが格納されているか否かを判定する。同フラグが格納されていない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
上記各フラグのいずれかが格納されている場合には、ステップS906にて第1ラウンドカウンタエリアRC1に、「15」をセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、可変入賞装置82(詳しくは大入賞口82a)が開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。
続くステップS907においては、今回の当たり結果が高頻度サポートモードに対応しているか否かを判定し、同高頻度サポートモードに対応している場合には、RAM704の各種フラグ格納エリア735に高頻度サポートモードフラグをセットする。
ステップS907の処理を実行した後は、ステップS908にてオープニングコマンドを設定する。この設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図32)におけるステップS501にて、音声ランプ制御装置143に送信される。このオープニングコマンドには、高頻度入賞モード又は低頻度入賞モードのいずれであるかの情報が含まれる。音声ランプ制御装置143では、受信したオープニングコマンドに基づいて、開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。また、当該オープニングコマンドは、音声ランプ制御装置143から表示制御装置825に送信され、表示制御装置825では当該オープニングコマンドを受信することにより、今回の開閉実行モードに対応した表示(例えば、動画表示)が行われるように図柄表示装置96を表示制御する。ステップS908の処理を実行した後に、本遊技状態移行処理を終了する。
ここで、図37のフローチャートを参照して特別当たり用の移行処理について説明する。
先ずステップS1001では、右側可変入賞装置83が開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部83cの駆動状態に基づいてかかる判定を行う。右側可変入賞装置83が開放中でない場合には、ステップS1002にて切替部材93を非誘導状態から誘導状態に切り替える。具体的には駆動部94を励磁することによって、切替部材93を誘導状態に切り替えることで、第1下流側通路92bへの遊技球の流入を不可とするとともに、第2下流側通路92cへ遊技球を誘導可能な状態とする。
続くステップS1003では、RAM704に設けられた第1タイマエリアt1に「1500」をセットする。ここでセットされたカウント値は、所定周期(2msec周期)で1ディクリメントされる。
第1タイマエリアt1に値をセットしたらステップS1004に進み、開放コマンドをセットするとともに、右側可変入賞装置の開放処理を実行する。開放コマンドは、外部出力処理(ステップS501)にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信した開放コマンドに基づいて、特別当たり結果に対応した抽選確定実行モードにおいて右側可変入賞装置83が開放中である場合の演出を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。右側可変入賞装置の開放処理では、大入賞口83aを開放すべく可変入賞駆動部83cを駆動状態とする。ステップS1004の処理を実行したら、本特別当たり用の移行処理を終了する。
一方、ステップS1001にて右側可変入賞装置83が開放中であると判定した場合には、ステップS1005に進む。ステップS1005では、第1タイマエリアt1の値が「500」であるか否かを判定する。すなわち、切替部材93を誘導状態に切り替えた後2秒が経過したか否かを判定する。第1タイマエリアt1の値が「500」であると判定した場合には、ステップS1006に進み切替部材93の復帰処理を実行する。切替部材復帰処理においては、駆動部94の励磁を解除することにより、切替部材93が非誘導状態へと切り替わる。これにより、第2下流側通路92cへの遊技球の流入が不可となり、この後のタイミングで右側可変入賞装置83に流入した遊技球は第1下流側通路92bへ導かれることとなる。
続くステップS1007では、第1タイマエリアt1の値が「0」であるか否かを判定する。すなわち、切替部材93を誘導状態に切り替えた後3秒が経過したか否かを判定する。
第1タイマエリアt1の値が「0」でない場合には、ステップS1008に進む。ステップS1008では、有利入球部としての第2下流側通路92cに遊技球が流入したか否かを判定する。具体的には、上述したタイマ割込み処理におけるステップS101の読み込み処理にて、右側可変入賞装置83に設けられた検知センサ95が遊技球の入賞を検知していたか否かを判定する。ステップS1008にて有利入球部への入賞有りと判定した場合、ステップS1009にて下側可変入賞装置82に対応した開閉実行モード設定処理を実行する。ステップS1008にて有利入球部への入賞有りと判定しなかった場合、又は、ステップS1007にて開閉実行モード設定処理を実行した場合、そのまま本特別外れ結果用の移行処理を終了する。
一方、ステップS1007にて第1タイマエリアt1の値が「0」であると判定した場合、特別当たり結果に対応した抽選結果確定モードが終了したことを意味する。この場合、先ず、ステップS1010にて、閉鎖コマンドをセットするとともに、右側可変入賞装置の閉鎖処理を実行する。閉鎖コマンドは、外部出力処理(ステップS501)にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143では、受信した閉鎖コマンドに基づいて、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。具体的には、本処理が実行された場合、特別当たり結果に対応した抽選結果確定モードが終了したことを意味するため、特別当たり結果に対応した抽選結果確定モードの終了に対応した演出が実行される。例えば「リトライ!」等のメッセージを図柄表示装置96にて表示する。
右側可変入賞装置閉鎖処理では、大入賞口83aを閉鎖すべく可変入賞駆動部83cを非駆動状態とする。続くステップS1011では、特別当たり結果に対応した抽選結果確定モードフラグをクリアして本特別当たり用の移行処理を終了する。
遊技状態移行処理(図36)の説明に戻り、ステップS901にて大当たり結果又は特別当たり結果に対応した開閉実行モード中であると判定した場合、ステップS906〜ステップS912の大当たり結果又は特別当たり結果に対応した開閉実行モード用の処理を実行する。
ステップS901にて大当たりに対応した開閉実行モード中であると判定した場合、ステップS909に進む。ステップS909では、オープニング用の待機時間が経過したか否かを判定する。オープニング用の待機時間が経過していない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。オープニング用の待機時間が経過している場合には、ステップS910にて下側可変入賞装置開閉処理を実行する。
下側可変入賞装置開閉処理では、下側大入賞口82aが閉鎖中である場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1が「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部82cを駆動状態とすることで大入賞口82aを開放させる。また、大入賞口82aが開放中である場合には、当該大入賞口82aの開放から開放限度時間が経過していること又は開放限度個数が入賞していることを条件として、可変入賞駆動部82cの駆動状態を停止し、大入賞口82aを閉鎖させる。
ステップS910にて下側可変入賞装置開閉処理を実行した後に、続くステップS911にて第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」か否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でない場合には、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」である場合には、ステップS912にて開閉実行モードフラグをクリアする。
ステップS912にて開閉実行モードフラグをクリアしたらステップS913に進み、高頻度サポートモードフラグがセットされているか否かを判定する。高頻度サポートモードフラグがセットされていない場合、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。高頻度サポートモードフラグがセットされている場合、ステップS914に進み、RAM704に設けられた遊技回数カウンタに「100」をセットして本遊技状態移行処理を終了する。遊技回数カウンタに「100」がセットされることにより、高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。但し、高頻度サポートモードは遊技回が100回継続した場合に終了し、その後、サポートモードが低頻度サポートモードである通常遊技状態に移行する。なお、高頻度サポート継続回数(制限遊技回数)は、100回に限定されることはなく、10回、20回、30回といった1回以上100回未満であってもよく、101回以上であってもよい。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理におけるステップS505の電役サポート用処理を図38及び図39のフローチャートを参照して説明する。
<電役サポート用処理>
次に、通常処理におけるステップS505の電役サポート用処理を図38及び図39のフローチャートを参照して説明する。
図38に示すように、電役サポート用処理では先ずステップS1101にて、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM704の各種フラグ格納エリア735に設けられたサポート中フラグ格納エリアにサポート中フラグが格納されているか否かを判定する。サポート中フラグは、右作動口85の電動役物91を開放状態とする場合に格納され、閉鎖状態に復帰される場合に消去されるフラグである。
サポート中フラグが格納されていない場合にはステップS1102に進み、RAM704の各種フラグ格納エリア735に設けられたサポート当選フラグ格納エリアにサポート当選フラグが格納されているか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物91を開放状態とするか否かの抽選において開放状態当選となった場合に格納され、サポート中フラグが格納される場合に消去されるフラグである。
サポート当選フラグが格納されていない場合にはステップS1103に進み、RAM704に設けられた第2タイマエリアt2の値が「0」か否かを判定する。第2タイマエリアt2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
第2タイマエリアt2の値が「0」である場合には、ステップS1104にて、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。変動表示の終了タイミングである場合には、ステップS1105にて、外れ表示を設定した後に、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で主表示ユニット87のスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。
第2タイマエリアt2の値が「0」であって変動表示の終了タイミングでない場合には、ステップS1106にて、役物保留記憶数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。役物保留記憶数SNの値が「0」である場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。役物保留記憶数SNの値が「0」より大きい場合には、ステップS1107にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1108にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1109にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC3の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアt2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。なお、第2タイマエリアt2はタイマ割込み処理が起動される度に1ディクリメントされる。
続くステップS1110では、ステップS1109の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、ステップS1111の処理を実行することなくステップS1112に進み、サポート当選である場合には、ステップS1111にてサポート当選フラグを格納するとともに、RAM704に設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットした後に、ステップS1112に進む。
ステップS1112では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1ディクリメントされる。遊技回数カウンタエリアが「0」でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。遊技回数カウンタエリアが「0」である場合には、ステップS1113にて高頻度サポートフラグを消去する。続くステップS1114では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報である低頻度サポートコマンド(低頻度サポート設定情報)を、音声ランプ制御装置143への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップS1114にて設定された低頻度サポートコマンドは、外部出力処理(ステップS401)にて、音声ランプ制御装置143に送信される。音声ランプ制御装置143は低頻度サポートコマンドをそのまま表示制御装置825に送信する。表示制御装置825では、低頻度サポートコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1115にて開放抽選を行う。具体的には、役物保留球格納エリアに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC3の値が0〜190であった場合に、開放抽選に当選となる。また、開放抽選と同時に第2タイマエリアt2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。
続くステップS1116では、ステップS1115の開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。サポート当選でない場合には、そのまま本電役サポート用処理を終了する。サポート当選である場合には、ステップS1117にてサポート当選フラグを格納するとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート当選フラグが格納されている場合には、ステップS1102にて肯定判定をし、ステップS1118に進み、第2タイマエリアt2の値が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアt2の値が「0」でない場合には、スルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。第2タイマエリアt2の値が「0」である場合には、ステップS1119にて、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態でスルーゲート用表示部DSにおける絵柄の変動表示が終了される。続くステップS1120では、サポート中フラグを格納するとともに、サポート当選フラグを消去した後に、本電役サポート用処理を終了する。
サポート中フラグが格納されている場合には、ステップS1121に進み、電動役物91を開閉制御するための電役開閉処理を実行した後に、本電役サポート用処理を終了する。電役開閉制御処理について、図39のフローチャートを参照して説明する。
先ず、ステップS1201にて電動役物91が開放中であるか否かを判定する。電動役物91が開放中であるか否かは、電動役物駆動部91bが駆動状態であるか否かで判定する。電動役物91が開放されている場合にはステップS1202に進み、第2タイマエリアt2の値が「0」か否かを判定する。
第2タイマエリアt2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアt2の値が「0」である場合にはステップS1203に進み、電動役物91を閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマエリアt2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。
その後、ステップS1204では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1ディクリメントした後に、ステップS1205にて第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」か否かを判定する。第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了し、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」である場合には、ステップS1206にてサポート中フラグを消去した後に、本電役開閉処理を終了する。
一方、電動役物91が開放中でない場合にはステップS1201にて否定判定をし、ステップS1207に進む。ステップS1207では、第2タイマエリアt2が「0」であるか否かを判定する。第2タイマエリアt2が「0」でない場合には、そのまま本電役開閉処理を終了する。第2タイマエリアt2が「0」である場合には、ステップS1208にて、電動役物91を開放状態に制御する開放処理を実行する。
その後、ステップS1209にて開閉実行モード中か否かを判定するとともに、ステップS1210にて高頻度サポートモードであるか否かを判定する。開閉実行モードではなく且つ高頻度サポートモードである場合には、ステップS1211にて第2タイマエリアt2に「800」(すなわち1.6sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。一方、開閉実行モードである場合又は高頻度サポートモードでない場合には、ステップS1212にて第2タイマエリアt2に「100」(すなわち0.2sec)をセットした後に、本電役開閉処理を終了する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
主表示基板305から射出された光によって主表示部Dに抽選結果が表示される。この抽選結果には、高頻度サポートモード対応の特別当たりと高頻度サポートモード非対応の特別当たりとを識別可能な情報が含まれているため、仮にこの情報に基づいて当たり結果の有利不利が判断可能となれば、右側可変入賞装置83へ遊技球を打ち出すか否かを調整することで過剰に特典が取得される可能性がある。つまり、高頻度サポートモード非対応の当たり結果となった場合には右側可変入賞装置83への遊技球の打ち出しを回避し、高頻度サポートモード対応の当たり結果となった場合にのみ右側可変入賞装置83への遊技球の打ち出しを行うことにより、遊技機において予め定められている確率を遥かに超えて高頻度サポートモード対応の当たり結果が継続される可能性がある。このような技術介入が可能となれば、遊技の熟練者と初心者とが取得可能な利益に多大な差が生じるばかりでなく、遊技ホール等において過度な損失が生じ得る。これは、遊技の健全性を損なう要因となり得るため好ましくない。
この点、本実施の形態においては、主表示部Dに表示される停止結果を多様化することで、高頻度サポートモード対応の当たり結果であるか否かの判断を困難なものとしている。これにより、上述した不都合の発生を抑制することができる。
しかしながら、このような対策を行った場合には、主表示部Dに表示される停止結果を簡素化することを目的として、主表示基板305に対する不正なアクセスがなされる可能性が生じる。仮にこのような不正行為が行われた場合、例えば主表示基板305が不正基板に交換され、高頻度サポートモード対応の当たり結果の場合には簡素化された(例えば1パターンの)停止結果を表示させるように同停止結果が改ざんされるおそれがある。この場合、上述した防犯機能を享受することができなくなると想定される。
この点、本実施の形態においては、主表示基板305を遊技盤80(詳しくは開口80b)の後方に配置することにより、開口80bを通じた主表示基板305へのアクセスを難しくすることができる。これにより、上述したような不正基板等への交換を困難なものとすることができる。
主表示基板305は、基板ボックス310の内部空間に格納されており、外部からのアクセスが抑制されている。基板ボックス310には切断部370が形成されており、同基板ボックス310が開放され主表示基板305へのアクセスがなされた場合には、その痕跡が切断跡として残る構成となっている。これにより、仮に主表示基板305に対して不正なアクセスがなされた場合であっても、その事実の確認を容易に行うことができる。
本実施の形態においては特に、主表示基板305(詳しくは発光体306)の発光態様を制御する主制御基板301が基板ボックス310内に同封されている。主制御基板301は遊技に関する各種プログラムが記憶されたMPU302を有しており、不正の対象となりやすい。このため、基板ボックス310には、同主制御基板301への不正なアクセスを防止すべく各種対策が講じられている。このように、予め防犯性が向上されている基板ボックス310に主表示基板305を収容することにより、主表示基板305用の基板ボックスを別途設ける場合と比較して実用上好ましい構成を実現できる。
また、不正の対象となり得る両基板301,305を同一の基板ボックス310内に収容することで、不正の有無をチェックする際の確認箇所が散在することを抑制し、作業効率の向上に貢献することができる。
更には、両基板301,305を電気的に接続する構成、すなわちコネクタ304,307についても同基板ボックス310内に同封されている。これにより、主制御基板301から主表示基板305へ送信される信号が不正に改ざんされることを好適に抑制できる。
主表示基板305を基板ボックス310内に収容し、主表示部Dに関する電気信号が基板ボックス310外に出力されることを回避し、その代わりとして、光ケーブル460を利用して光のみが主表示ユニット87に供給される構成とした。これにより、更なる防犯機能の向上が期待できる。特に、電気信号と比較して遊技機内外に生じる電磁波等の影響を抑えることができ、ノイズ等の混入による誤動作等を好適に抑制することが可能となる。
基板ボックス310の内部空間を仕切り部327,355によって主制御基板301側の領域と主表示基板305側の領域とに仕切る構成とし、更には仕切り部327,355を挟んだ両側に切断部370,380を配設することにより、それら両領域のうち何れか一方のみを開放させることが可能となっている。このため、例えば主制御基板301(詳しくはMPU302)が正規のものかどうかの確認を行う場合には、主表示基板305側の領域が開放されることを抑制することができ、主表示基板305を入れ替える場合には主制御基板301側の領域が開放されることを抑制することができる。これにより、各基板301,305の露出を抑えることができ、更なる防犯性の向上が期待できる。
切断部370,380は各領域に対応させて個別に設けられている。このため、両切断部370,380のうちどちらが切断されているかを確認することで、両基板301,305のうちどちらに対するアクセスが行われた可能性があるかを容易に把握することができる。
両基板301,305を電気的に接続するコネクタ304,307は、表側仕切り部327に形成されたコネクタ挿通部328内で結合されており、同コネクタ挿通部328は同コネクタ304,307によって塞がれた状態となっている。これにより、例えば主表示基板305の入れ替えが行われる場合であっても、仕切り部327,355を迂回して主制御基板301側の領域へアクセスされるといった不都合を好適に抑制し、更には主制御基板301側の領域が開放された場合であっても、同仕切り部327,355を迂回して主表示基板305側の領域へアクセスされるといった不都合を好適に抑制することが可能となっている。
主制御基板301と主表示基板305の組み合わせ方向を両基板301,305の並設方向と同一となるように設定し、更には、これら両基板301,305の間に仕切り部327,355を配置した。これにより、上記コネクタ挿通部328をコネクタ304,307の動作隙を加味して形成する必要が無くなり、コネクタ挿通部328とコネクタ304,307とを近接させることが可能となっている。故に、コネクタ挿通部328とコネクタ304,307との隙間を減縮し、同隙間を通じて不正具が挿入されるといった不都合を生じにくくすることができる。
主表示基板305に関しては、発光体306が搭載された素子搭載面305aが遊技盤80側を向くように配置されている。このように、主表示基板305の前面に発光体306が設けられていることで、導光ユニット450(詳しくは光ケーブル460)の取り回しの容易化に貢献することができる。
また、不正の対象になりやすいと想定される主表示側コネクタ307に関しては主表示基板305の背面(半田面305b)、すなわち主制御基板301においてMPU302が搭載されている素子搭載面305aと同じ側の面に配することにより、その視認性を担保することが可能となっている。このように、両コネクタ304,307の接続部位を遊技機後方から視認可能とすることで、仮にコネクタ304,307等に不正な細工が施された場合であってもその事実の把握を容易化することができる。
主制御装置ユニット180を回動可能とすることにより、主制御基板301の素子搭載面301a及び半田面301bと主表示基板305の素子搭載面305a及び半田面305bとを主制御装置ユニット180を遊技盤80に取り付けた状態のまま確認することが可能となっている。これにより、各基板301,305に対する不正の確認作業が煩雑になることを抑制している。
特に、主表示基板305が主制御基板301に対して回動基端寄りとなるように配置されている。光ケーブル460は撓み変形時に許容される最小半径が電気配線と比べてシビアである。そこで、主表示基板305を回動基端側に配置することにより、主制御装置ユニット180の回動を許容するために光ケーブル460に付与される余裕代の増大を抑えることができる。これにより、光ケーブル460が周辺部品等に干渉することを抑制し、光の誘導機能が低下することを好適に抑制することができる。
光ケーブル460は、基板ボックス310に形成された貫通孔357を通じて同基板ボックス310の内部空間に挿入されている。そして、同光ケーブル460によって発光体306が覆われている。これにより、発光体306から射出された光の漏れを抑制し、同発光体306からの光を上記主表示部Dへと好適に誘導することが可能となっている。特に、光ケーブル460については、光の通過を不可とするカバー部材462を有しており、このカバー部材462によって発光体306を覆うことで、基板ボックス310での光漏れが好適に抑制されいている。これにより、発光体306同士を近づけて配置することが可能となっており、主表示基板305の小型化に貢献している。
基板ボックス310に形成された貫通孔357は、第1ケーブルホルダ470によって塞がれており、同貫通孔357を通じた基板ボックス310内(例えば主表示基板305)へのアクセスが回避されている。第1ケーブルホルダ470を基板ボックス310に対して固定しているネジ475は、基板ボックス310内に収容されており、同第1ケーブルホルダ470の取り外しが困難なものとなっている。これにより、貫通孔357を経由した主表示基板305等への不正なアクセスを抑制している。ネジ475へアクセスするには、環状切断部341を切断して基板ボックス310を開放する必要がある。このような作業を行った場合には、基板ボックス310に開口341aが形成されることとなる。このように、第1ケーブルホルダ470の取り外し痕跡を残存させることにより、例えば光ケーブル460の入れ替えや主表示基板305へのアクセスが行われた可能性があることを容易に把握することができる。なお、基板ボックス310を再利用する際には、開口341aを基板ボックス310の内側からテープ等で塞ぐとよい。
遊技盤80が開口80bを有する構成においては、同開口80bが遊技機前方から視認可能となれば、遊技盤80の見栄えが低下すると考えられる。この点、主表示ユニット87を遊技盤80の前面側から取り付ける構成が採用されているため、上記ベース部材510やケース体550を開口80bよりも大きく形成することができ、遊技機前方への開口80bの露出を抑えることができる。これにより、遊技盤80の装飾性の低下を好適に抑えることができる。
主表示ユニット87と導光ユニット450(詳しくは第2ケーブルホルダ480)とを別体化した場合には、両者の位置合わせが困難となり得る。特に、主表示ユニット87が遊技盤80の前面側、導光ユニット450が遊技盤80の背面側、それぞれ別の基準で固定されることで、上記位置合わせは一層困難になると想定される。
この点、本実施の形態においては、第2ケーブルホルダ480を主表示ユニット87に対して相対移動可能な状態で取り付ける構成とした。具体的には、遊技盤80の平面に沿ってスライド移動可能な状態で、同遊技盤80と集合板151とによって挟持する構成とした。ここで、光ケーブル460については、この可動式の第2ケーブルホルダ480に固定されているため、同第2ケーブルホルダ480と一体となって移動する構成となっている。主表示ユニット87と第2ケーブルホルダ480とには、位置合わせを行う手段として位置決め凹部487及び突起513が形成されており、突起513が位置決め凹部487に嵌まることで、第2ケーブルホルダ480(詳しくは光ケーブル460)と主表示ユニット87(詳しくは主表示部D)との位置合わせがなされる。これにより、主表示部Dにおいて所望とする位置から光を射出させることができ、実用上好ましい構成が実現されている。
また、第2ケーブルホルダ480の可動範囲内では、同第2ケーブルホルダ480の遊技機前方への移動が遊技盤80によって阻止されている。これにより、開口80bを通じて主表示基板305へとアクセスするといった行為が困難なものとなっている。
更には、第2ケーブルホルダ480と集合板151とはネジ485によって一体化されているが、このネジ485に関しては遊技盤80の背面と対向する位置に配されている。このため、上述した開口80b等を通じて同ネジ485にアクセスすることが困難となっている。
なお、上述した実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。因みに、以下の別形態の構成を、上記実施の形態における構成に対して、個別に適用してもよく、相互に組み合わせて適用してもよい。
(1)上記実施の形態では、「表示基板」としての主表示基板305と「制御基板」としての主制御基板301とを個別に設け同主表示基板305に発光体306を配設する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば主制御基板301の一部に発光体306を配設する構成とすることも可能である。すなわち、主制御基板301に「発光部」としての機能を付与することも可能である。
しかしながら、このような変更を行った場合、例えば発光体が壊れる等して発光機能が停止した場合に、主制御基板301ごと発光体を入れ替える必要が生じる。このように、まだ使える部位を併せて入れ替えることは、環境保護の観点から好ましくない。また、主制御基板301(特にMPU302)の露出する機会を増やすことは防犯性向上の観点から好ましくない。故に、望ましくは上記実施の形態に示したように発光体が配設された主表示基板305を主制御基板301とは別体で設け、発光機能を主制御基板301から独立させるとよい。
(2)上記実施の形態では、「表示基板」としての主表示基板305と「制御基板」としての主制御基板301とを「ケース体」としての基板ボックス310に収容する構成としたが、これに限定されるものではない。主表示基板305は、同主表示基板305を制御する基板と同じケース体に収容される構成であればよい。例えば、音声ランプ制御基板824によって主表示基板305が制御される構成においては、同音声ランプ制御基板824を収容する基板ボックス145内に主表示基板305を収容することも可能である。但し、このような変更を行う場合には、音声ランプ制御基板824に「痕跡手段」を併設することが望ましい。
また、大当たりや特別当たり等の抽選を行っているのが主制御基板301(詳しくはMPU302)である点を考慮すれば、不正の対象となりやすい基板同士(すなわち主制御基板301及び主表示基板305)を同一の基板ボックス内に収容する構成としたほうが、不正の有無の確認箇所をまとめることができ、同作業の煩雑化を抑制することができると考えられる。故に、望ましくは上記実施の形態に示したように主表示基板305は主制御基板301が収容された基板ボックス310内に収容する構成とするとよい。
(3)上記実施の形態では、「ケース体」としての基板ボックス310の内部空間を「仕切り部」としての表側仕切り部327及び裏側仕切り部355によって2分する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば表側構成体311及び裏側構成体312のうち一方に設けられた仕切り部によって上記内部空間を2分する構成としてもよい。
また、「連通部」としてのコネクタ挿通部328を表側構成体311の表側仕切り部327に設けたが、これを変更し、裏側構成体312の裏側仕切り部355にコネクタ挿通部328に相当する構成を設けてもよい。更には、両仕切り部327,355に対を成す切欠き部を形成し、両構成体311,312が組み合わせられることにより、それら両切欠き部によって1の開口が形成される構成としてもよい。
(4)上記実施の形態では、「連通部」としてのコネクタ挿通部328が主制御側コネクタ304よって塞がれる構成としたが、これを変更し、同コネクタ挿通部328が主表示側コネクタ307によって塞がれる構成としてもよい。但し、このような変更を行う場合には、両コネクタ304,307のオスメスを逆とすることが好ましい。
(5)上記実施の形態では、主制御基板301と主表示基板305とを「接続部」としての主制御側コネクタ304及び主表示側コネクタ307を用いて電気的に接続する構成としたが、これに限定されるものではない。例えば、「接続部」としてハーネスを採用することも可能である。
(6)上記実施の形態では、主制御基板301と主表示基板305とを左右に並設したが、両基板301,305の並設方向は任意である。例えば両基板301、305を上下に並設したり、前後に並設したりすることも可能である。但し、それら両基板301,305が共に不正の対象となりやすい点を考慮すれば、両基板が前後に重なって一方の基板の視認性(例えば遊技機後方からの視認性)が低下することは好ましくない。また、本実施の形態に示すように、遊技盤80の中央に可変表示ユニット88が設けられ、同可変表示ユニット88の左側に主表示ユニット87が設けられている点に着目すれば、両基板301,305を上下に配設することで、主制御基板301と可変表示ユニット88とを共存させることが難しくなると想定される。故に、望ましくは、上述したように、両基板301,305を左右に並設することが望ましい。
更には、主制御装置ユニット180を回動可能な構成とし、その回動基端側に主表示基板305が位置するとともに回動先端側に主制御基板301が位置する構成とした。これを変更し、それら両基板301,305を主制御基板301が回動基端側、主表示基板305が回動先端側となるように配置することも可能である。但し、ハーネスと比較して光ケーブル460は許容される湾曲部分の最小半径が小さくなりやすく、他の周辺部品との干渉によってその機能が損なわれやすいと想定される。この点、上記配置変更を行った場合には、主制御装置ユニット180の回動を許容するために光ケーブル460に付与される余裕代が大きくなり、上述した不都合が発生する可能性が高まると想定される。故に、望ましくは、回動基端側に主表示基板305が位置するとともに回動先端側に主制御基板301が位置する構成を採用することが好ましい。
(7)上記実施の形態では、主表示基板305において発光体306が搭載されている搭載面305aを遊技盤80側(遊技機前方)を向くように同主表示基板305を配置したが、これを変更し、主表示基板305をその搭載面305aが遊技盤80とは反対側を向くように配置することも可能である。しかしながら、このような変更を行った場合には、自身(詳しくは基板ボックス310)を迂回すべく光ケーブル460の全長が増大すると想定され、これによって上記変形例(6)に示した不都合が生じやすくなると懸念される。故に、望ましくは主表示基板305についてはその素子搭載面305aが遊技盤80側を向くように配置するとよい。
(8)上記実施の形態では、主表示基板305の主表示側コネクタ307を半田面305b側に配設したが、これを変更し、同主表示側コネクタ307を素子搭載面305a側に配設してもよい。但し、このような変更を行った場合、主表示側コネクタ307の遊技機後方からの視認が主表示基板305自身によって妨げられることとなる。主表示側コネクタ307が不正の対象となり得る点に着目すれば、同主表示側コネクタ307の視認性を確保しておくことで、仮に当該主表示側コネクタ307に対して不正が行われた場合であってもその事実の把握が容易になるという効果が享受できる。故に、望ましくは、上記実施の形態に示したように、主表示側コネクタ307に関しては遊技機後方を向いた半田面305b側に配設するとよい。
(9)上記実施の形態では、主表示基板305が主表示ユニット87の後方に位置するようにして主制御装置182を配置したが、これに限定されるものではなく、主制御装置182(詳しくは主表示基板305)の配置は任意である。特に、「導光部」として光ケーブル460を採用していることで、主表示基板305の配置自由度が好適に向上されており、遊技盤80の背面側での各種遊技部品のレイアウトへの影響を抑えることが可能である。
(10)上記実施の形態では、「痕跡手段」として両構成体311,312に跨って形成された略環状の切断部370,380を採用したが、これに限定されるものではない。「痕跡手段」は、基板ボックス310の内部空間の開放に伴って痕跡を残存させることができるものであれば足り、例えば破断ネジやカシメピン等固定後の取り外しが不可となる固定具等の周知の構成を採用し、固定具によって固定されている部分を基板ボックスから切除することで同基板ボックスを開封可能(すなわち基板ボックスの内部空間を開放可能)とするとともに、その痕跡を切除跡として残存させる構成としてもよい。
(11)上記実施の形態では、基板ボックス310が集合板151によって回動可能に支持される構成を採用したが、これに限定されるものではない。例えば、基板ボックス310が集合板151に対して固定される構成を採用してもよい。
(12)上記実施の形態では、基板ボックス310が遊技盤80に搭載される構成としたが、同基板ボックス310が内枠13や裏パックユニット15等の他の構成に搭載される構成とすることも可能である。
(13)上記実施の形態では、光ケーブル460を第2ケーブルホルダ480を介して遊技盤80に取り付ける構成としたが、同第2ケーブルホルダ480を省略し、同光ケーブル460を主表示ユニット87(例えば後側導光部材520やベース部材510)に取り付ける構成としてもよい。
(14)上記実施の形態では、主制御基板301及び主表示基板305を同一の基板ボックス310内に収容する構成としたが、これら各基板301,305を個別に設けられた基板ボックス内にそれぞれ収容する構成とすることも可能である。このような変更を行う場合には、主制御基板301と主表示基板305とを電気的に接続するための接続部材(例えばハーネス)が必要になるが、同接続部材が露出した場合にはその露出している部位が不正の対象となり得る。そこで、このような接続部材を有する構成においては、同接続部材を覆うカバー部材等を別途設け、当該接続部材の露出を抑える構成とすることが望ましい。
但し、上記変更を行った場合であっても上記カバー部材が取り外される等することで、結局接続部材に対する不正なアクセスを回避することは困難である。そこで、カバー部材が除去された場合に、その痕跡を発見するための痕跡手段等を設ける必要が生じ、これでは防犯性の低下を抑制することは可能であってもそれに伴う構成の煩雑化を抑えることは難しいと考えられる。故に、望ましくは、上記実施の形態に示したように、両基板301,305を1の基板ボックス310内に収容するとともに、それら基板301,305を電気的に接続する構成(詳しくはコネクタ304,307)を同基板ボックス310内に収容する構成とするとよい。これにより、防犯性の向上に起因した構成の煩雑化を好適に抑制することができる。
(15)上記実施の形態では、右側可変入賞装置83が「第2入球部」としての第2下流側通路92cを有する構成としたが、これを変更し、「第2入球部」として右側大入賞口83aを採用してもよい。すなわち、右側可変入賞装置83に遊技球が入球した場合には、同遊技球が必ず「第2入球部」へ到達する構成としてもよい。但し、このような変更を行った場合、主表示部Dに抽選結果が表示されてから開閉扉83bの開放が終了するまでの期間がよりシビアになると想定される。つまり、上述した過剰な特典の取得を回避しようとすれば、開閉扉83bの開放期間を更に短く設定する必要が生じる。これは、遊技者に対して、第2入球部への入球が極めて困難な印象を与え遊技意意欲の減退を招く可能性が生じるため好ましくない。故に、好ましくは、「第2入球部」としての第2下流側通路92cを右側大入賞口83aとは別に設定し、同第2下流側通路92cへの遊技球の流入を切替部材93によって制限しつつ、そのぶん開閉扉83bの開放期間を長めに設定するとよい。
(16)上記実施の形態では、主表示部Dにおいて下作動口用表示部DLと右作動口用表示部DRとを個別に設けたが、これら両者を一体化してもよい。つまり、両作動口84,85への入賞に基づく抽選結果を同一の発光体306を用いて表示する構成としてもよい。
(17)上記実施の形態では、主表示ユニット87用の発光体306として単色の発光ダイオードを用いたがこれに限定されるものではない。少なくとも光を発することができるものであればよく、複数色の発光ダイオードを混合して構成してもよい。これにより、主表示部における抽選結果の表示態様を更に多様化することができる。但しかかる変更を行う場合、カバー部材540において光が透過する部位については透明樹脂材料により形成することが望ましい。なお、発光ダイオードに代えて豆球等の電球を用いる構成とすることも可能である。
(18)上記実施の形態では、主表示ユニット87と「第2入球部」を有する右側可変入賞装置83とを図柄表示装置96を挟んで配置したが、両者の配置に関しては任意である。但し、主表示ユニット87にて表示される抽選結果が、右側可変入賞装置83への入球によって遊技に反映されるか否かが決定される点を考慮すれば、両者をなるべく遠ざけて配置することが好ましい。これにより、抽選結果に合わせて遊技球の打ち分けを行うといった行為を難しくすることができる。
また、主表示ユニット87を遊技領域PE内に配置したが、同主表示ユニット87を遊技領域PE外に配置することも可能である。
(19)上記実施の形態では、「第1入球部」としての右作動口85と、「第2入球部」を有する右側可変入賞装置83とを遊技領域PEの右側領域に配置したが、これら作動口85及び可変入賞装置83の配置は任意である。例えば、下作動口84や下側可変入賞装置82と同様に遊技領域PEの下側領域に配置することも可能であり、遊技領域PEの左側領域に配置することも可能である。
(20)上記実施の形態では、主制御装置182と払出装置224とをハーネスを用いて接続し、主制御装置182からの電気信号を同ハーネスによって伝送する構成としたが、これを以下のように変更することも可能である。すなわち、主制御装置182(例えば主制御基板301)が電気信号を光信号に変換する信号変換部を有し、同信号変換部にて変換された光信号を光ケーブルによって払出装置224に伝送する構成としてもよい。このように、電気信号ではなく、光信号を利用することにより電磁波等の影響によるノイズの混入を抑制することができる。
なお、信号変換部については主制御基板301に設ける必要は必ずしもなく、同主制御基板301とは別体で設けてもよい。また、信号変換部や光ケーブルを利用した信号伝達に関する構成を各種遊技機器(例えば他の制御装置)と主制御装置182との信号のやり取りに適用することも可能である。
(21)上記実施の形態では、各種検知センサから主制御装置182に入力される信号を電気信号としたが、これら検知センサから入力される信号を光信号とすることも可能である。
(22)上記実施の形態では、1系統の伝送手段(電気信号)を用いて主制御装置182と他の制御装置との信号のやり取りを行ったが、異なる2系統の伝送手段を併用することで、更なる耐ノイズ機能の向上が期待できる。具体的には、ハーネスを用いて電気信号を伝送する構成と、光ケーブルを用いて光信号を伝送する構成とを同一信号に対して併用することで、信号の信頼性を好適に向上することができる。
(23)上記実施の形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
<上記実施の形態から抽出される発明群について>
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
以下、上述した実施の形態から抽出される発明群の特徴について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、上記実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
特徴A1.前面に遊技領域(遊技領域PE)が形成された遊技盤(遊技盤80)と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部(右作動口85)及び第2入球部(右側大入賞口83aの第2下流側通路92c)と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に、予め定められた抽選を行う抽選手段(主制御装置182のMPU302においてステップS801,S802を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果を表示する表示手段(主表示ユニット87、主制御装置182及び導光ユニット450)と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に、前記抽選手段による抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置162のMPU302においてステップS910を実行する機能)と
を備え、
前記表示手段は、
前記遊技盤の前方から視認可能な位置に配置された表示部(主表示ユニット87)と、
前記表示部とは別に設けられた発光部(発光体306が搭載されてなる主表示基板305)と、
前記発光部に対して電気的に接続され、同発光部の発光態様を前記抽選結果に応じて制御する制御部(主制御基板301)と、
前記表示部とは別に設けられているとともに内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光部及び前記制御部を収容するケース体(基板ボックス310)と、
前記ケース体の開封に際して痕跡を残存させる痕跡手段(切断部370等)と、
前記発光部からの光を前記表示部に導く導光部(導光ユニット450)と
を有していることを特徴とする遊技機。
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部(右作動口85)及び第2入球部(右側大入賞口83aの第2下流側通路92c)と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に、予め定められた抽選を行う抽選手段(主制御装置182のMPU302においてステップS801,S802を実行する機能)と、
前記抽選手段による抽選結果を表示する表示手段(主表示ユニット87、主制御装置182及び導光ユニット450)と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に、前記抽選手段による抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段(主制御装置162のMPU302においてステップS910を実行する機能)と
を備え、
前記表示手段は、
前記遊技盤の前方から視認可能な位置に配置された表示部(主表示ユニット87)と、
前記表示部とは別に設けられた発光部(発光体306が搭載されてなる主表示基板305)と、
前記発光部に対して電気的に接続され、同発光部の発光態様を前記抽選結果に応じて制御する制御部(主制御基板301)と、
前記表示部とは別に設けられているとともに内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光部及び前記制御部を収容するケース体(基板ボックス310)と、
前記ケース体の開封に際して痕跡を残存させる痕跡手段(切断部370等)と、
前記発光部からの光を前記表示部に導く導光部(導光ユニット450)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴A1によれば、第1入球部への入球が発生すると、抽選手段によって予め定められた抽選が実行され、その抽選結果が表示部によって表示される。その後、第2入球部への入球が発生した場合には、第1入球部への入球に基づき事前に決定された抽選結果に応じて遊技者に特典が付与される。このような構成においては、表示部に表示された抽選結果に応じて第2入球部への遊技球の入球の有無がコントロールされ得る。例えば、遊技者は抽選結果が望ましい結果であると認識した場合には第2入球部への入球が発生するようにして遊技を行い、一方、抽選結果が望ましくない結果であると認識した場合には第2入球部への入球を積極的に回避するようにして遊技を行うと想定される。これは、過剰な特典の取得を助長する要因となり得るため好ましくない。
そこで、表示部に表示される抽選結果の態様を多様化し、有利不利の判断を困難にすることで、上記不都合の発生を抑えるといった対策が考えられるが、このような対策は以下の対応がなされることで無力化されると考えられる。例えば、表示基板が不正な基板に入れ替えられて抽選結果の表示態様が簡素化されると、抽選結果を容易に把握することが可能となり得る。このように表示部の表示態様をどれだけ多様化したとしても、不正によって表示態様の簡素化が可能であれば、表示手段(例えば表示基板)が不正の対象として狙われやすくなると想定される。
この点、本特徴によれば、発光部及び制御部をケース体の内部空間に収容し、同ケース体の開封時(例えば開放時)に痕跡を残存させる構成とすることにより、発光部や制御部の不正な入れ替え等を抑制し、更には発光部及び制御部の電気的な接続部位への不正なアクセスを抑制することができる。また、発光部から表示部へは導光部によって光のみが供給され、電気的な信号が供給されるわけではない。このようにケース体外部への電気信号の出力を回避することで、信号の改ざん等を難しくし、上述したような表示態様の簡素化を好適に回避することができる。これにより、表示部における抽選結果の表示を利用した特典の不正取得を抑制し、遊技ホール等における過度な損失の発生を抑えることが可能となる。
特徴A2.前記発光部は、発光体(発光体306)を有してなる表示基板(表示基板305)であり、
前記制御部は、遊技制御プログラムを記憶した素子(MPU302)が搭載されてなる制御基板(主制御基板301)であり、
個別に設けられた前記制御基板及び前記表示基板を電気的に接続する接続部(コネクタ304,307)を有し、
前記接続部は、前記表示基板及び前記制御基板とともに前記ケース体の内部空間に収容されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
前記制御部は、遊技制御プログラムを記憶した素子(MPU302)が搭載されてなる制御基板(主制御基板301)であり、
個別に設けられた前記制御基板及び前記表示基板を電気的に接続する接続部(コネクタ304,307)を有し、
前記接続部は、前記表示基板及び前記制御基板とともに前記ケース体の内部空間に収容されていることを特徴とする特徴A1に記載の遊技機。
特徴A1に示した技術的思想を具現化するには、本特徴に示す構成を採用するとよい。これにより、実用上好ましい構成を実現できる。
特徴A3.前記ケース体は、当該ケース体の内部空間を前記表示基板を収容する表示基板側領域と前記制御基板を収容する制御基板側領域とに仕切る仕切り部(仕切り部327,355)を有し、
前記痕跡手段は、
前記表示基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる表示基板側痕跡手段(第1切断部370)と、
前記制御基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる制御基板側痕跡手段(第2切断部380)と
を有し、
前記仕切り部は、前記表示基板側痕跡手段によって前記表示基板側領域が開放された場合に前記制御基板側領域の開放を回避し、前記制御基板側痕跡手段によって前記制御基板側領域が開放された場合に前記表示基板側領域の開放を回避する位置に配されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
前記痕跡手段は、
前記表示基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる表示基板側痕跡手段(第1切断部370)と、
前記制御基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる制御基板側痕跡手段(第2切断部380)と
を有し、
前記仕切り部は、前記表示基板側痕跡手段によって前記表示基板側領域が開放された場合に前記制御基板側領域の開放を回避し、前記制御基板側痕跡手段によって前記制御基板側領域が開放された場合に前記表示基板側領域の開放を回避する位置に配されていることを特徴とする特徴A2に記載の遊技機。
特徴A2に示したように表示基板及び制御基板を有する構成においては個々の基板のメンテナンス作業等の容易化に貢献することができる反面、仮に一方の基板へのアクセス時に他方の基板へのアクセスが容易となれば上述した防犯機能が低下すると想定される。また、痕跡手段を両者で共用すると、どちらの基板に対するアクセスが行われたかを事後的に判別することが難しくなると想定される。
この点、本特徴においては、例えば発光体が壊れて交換が必要になった場合には制御基板側領域の開放を回避しつつ表示基板側領域のみを開放させることで、メンテナンス作業等に関係のない制御基板側領域の露出を抑えることができる。また、同開放が行われた痕跡を残存させることで、表示基板へのアクセスがなされた可能性があることを容易に確認することができる。仮に素子等が不正なものに交換されていないかの確認が必要になった場合には表示基板側領域の開放を回避しつつ制御基板側領域のみを開放させることで、確認作業に関係のない表示基板側領域の露出を抑えることができる。また、同開放が行われた痕跡を残存させることで、制御基板へのアクセスがなされた可能性があることを容易に確認することができる。これにより、上述した不都合の発生を抑制し、作業性の低下を抑えつつ更なる防犯性の向上に貢献することができる。
特徴A4.前記接続部は、
前記制御基板に設けられた制御基板側コネクタ(主制御側コネクタ304)と、
前記表示基板に設けられているとともに前記制御基板側コネクタに接続される表示基板側コネクタ(主表示側コネクタ307)と
を有し、
前記仕切り部には、前記表示基板側領域及び前記制御基板側領域の両領域に連なる連通部(コネクタ挿通部328)が形成さており、
前記制御基板側コネクタ及び前記表示基板側コネクタが前記連通部にて接続されていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
前記制御基板に設けられた制御基板側コネクタ(主制御側コネクタ304)と、
前記表示基板に設けられているとともに前記制御基板側コネクタに接続される表示基板側コネクタ(主表示側コネクタ307)と
を有し、
前記仕切り部には、前記表示基板側領域及び前記制御基板側領域の両領域に連なる連通部(コネクタ挿通部328)が形成さており、
前記制御基板側コネクタ及び前記表示基板側コネクタが前記連通部にて接続されていることを特徴とする特徴A3に記載の遊技機。
特徴A3に示したように仕切り部によってケース体の内部空間を仕切る構成においては、防犯性の向上効果が期待できる反面、接続部の取り回しを鑑みると制御基板側領域及び表示基板側領域を完全に分けることは難しいと想定される。
この点、本特徴に示すように仕切り部に形成された連通部内に制御基板側コネクタと表示基板側コネクタとの接続部位を配置すれば、以下の効果が期待できる。すなわち、何れか一方の基板がケース体から取り外された場合であっても、他方の基板に設けられたコネクタによって連通部を通じた同基板へのアクセスを妨げることができる。つまり、仕切り部とコネクタとによって基板の露出を抑え、同基板への不正なアクセスを抑制することができる。これにより、実用上好ましい構成が実現される。
特徴A5.前記表示基板と前記制御基板とは並設されており、
前記制御基板側コネクタ及び前記表示基板側コネクタの着脱方向が前記両基板の並設方向と同一方向となるように設定されており、
前記仕切り部は、前記両基板の間に配置されていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
前記制御基板側コネクタ及び前記表示基板側コネクタの着脱方向が前記両基板の並設方向と同一方向となるように設定されており、
前記仕切り部は、前記両基板の間に配置されていることを特徴とする特徴A4に記載の遊技機。
特徴A5によれば、各コネクタと連通部との隙間の拡がりを抑え、表示基板側領域と制御基板側領域とを好適に分けることができる。これにより、特徴A4に示した防犯機能を一層好適なものとすることができる。
例えば、ケース体を遊技盤の背面側に配する構成においては、表示基板及び制御基板を遊技盤の背面に沿うようにして並べて配置するとよい。
特徴A6.前記ケース体は透明性を有し、当該ケース体を通じて同ケース体の内部領域が視認可能となるように形成されており、
前記表示基板及び前記制御基板は、前記遊技盤の背面に沿って並設されており、
前記表示基板は、当該表示基板において前記発光体が配されている板面(素子搭載面305a)が、前記遊技盤の背面側を向くようにして配置されており、
前記制御基板は、前記素子の搭載面(素子搭載面301a)が前記遊技盤とは反対側を向くようにして配置されており、
前記制御基板側コネクタは前記素子の搭載面に配されているとともに、前記表示基板側コネクタは前記発光体とは反対側の板面(半田面305b)に配されていることを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
前記表示基板及び前記制御基板は、前記遊技盤の背面に沿って並設されており、
前記表示基板は、当該表示基板において前記発光体が配されている板面(素子搭載面305a)が、前記遊技盤の背面側を向くようにして配置されており、
前記制御基板は、前記素子の搭載面(素子搭載面301a)が前記遊技盤とは反対側を向くようにして配置されており、
前記制御基板側コネクタは前記素子の搭載面に配されているとともに、前記表示基板側コネクタは前記発光体とは反対側の板面(半田面305b)に配されていることを特徴とする特徴A4又は特徴A5に記載の遊技機。
特徴A6によれば、表示基板の前面に発光体が設けられていることで、導光部の取り回しの容易化に貢献することができる。また、不正の対象になりやすいと想定される表示基板側コネクタに関しては表示基板の背面、すなわち制御基板において素子が搭載されている面と同じ側の面に配することにより、その視認性を担保することができる。このように、両コネクタの接続部位を遊技機後方から視認可能とすることで、仮にコネクタ等に不正な細工が施された場合であってもその事実の把握を容易化することができる。
例えば、ケース体を表示基板が表示部の後方に位置するようにして配置するとよい。
特徴A7.前記ケース体において前記発光体と対向している部位には、ケース体の内外に貫通する貫通孔(貫通孔357)が形成されており、
前記導光部を、前記貫通孔に挿通した状態にて前記ケース体に固定する固定部(ネジ475等)を有し、
前記固定部は、前記ケース体内に収容されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
前記導光部を、前記貫通孔に挿通した状態にて前記ケース体に固定する固定部(ネジ475等)を有し、
前記固定部は、前記ケース体内に収容されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A6のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A7によれば、貫通孔を通じて導光部をケース体内に挿通することで、同導光部を発光体に近づけて配置することができる。これにより、光の誘導機能を好適に発揮させることができる。一方、ケース体に貫通孔を形成することで、仮に導光部が取り外された場合には同貫通孔を通じてケース体の内部領域へ用意にアクセスされ得ると懸念される。この点、導光部を固定する固定部をケース体内に収容することにより、同ケース体からの導光部の不正な取り外しを不可とすることができる。つまり、導光部を取り外すには先ずケース体を開封(例えば開放)する必要が生じ、このように開封が行われることによりその痕跡が残存することとなる。これにより、防犯機能の低下を抑制しつつ、光の誘導機能の向上に貢献することができる。
特徴A8.前記ケース体は透明性を有し、当該ケース体を通じて同ケース体の内部領域が視認可能となるように形成されており、
前記導光部は、一端側が前記表示部側に取り付けられているとともに、他端側が前記ケース体側に取り付けられている光ケーブル(光ケーブル460)を有し、
前記ケース体は、前記遊技盤に対して回動可能に設けられており、
前記表示基板及び前記制御基板は、前記表示基板が前記制御基板に対して回動基端側に位置するようにして配置されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
前記導光部は、一端側が前記表示部側に取り付けられているとともに、他端側が前記ケース体側に取り付けられている光ケーブル(光ケーブル460)を有し、
前記ケース体は、前記遊技盤に対して回動可能に設けられており、
前記表示基板及び前記制御基板は、前記表示基板が前記制御基板に対して回動基端側に位置するようにして配置されていることを特徴とする特徴A2乃至特徴A7のいずれか1つに記載の遊技機。
特徴A8によれば、発光体からの光は、光ケーブルを通じて表示部へ誘導される。このようにケーブルを採用することにより、表示部と発光体との配置自由度の向上に貢献することができる。
また、ケース体を回動可能とすることにより、両表示基板に対して不正が行われているか否かの確認作業の容易化を図ることができる。このようにケース体を回動可能な構成を採用した場合、同ケース体の回動に対応させて光ケーブルの全長に余裕代を付与することで、上記回動が光ケーブルによって妨げられることを回避できる。しかしながら、このような余裕代が大きくなると、同光ケーブルが周辺機器と干渉しやすくなると想定される。これは、光ケーブルの折れ等を招来し、光の誘導機能を低下させる要因となり得るため好ましくない。
そこで、本特徴によれば、表示基板が回動基端側、制御基板が回動先端側となるように配置することにより、上述した余裕代を低減することができ、実用上好ましい構成を実現できる。つまり、光誘導機能を担保しつつ、防犯機能の向上に貢献することができる。
なお、発光体を複数有する構成においては、回動軸線に沿ってそれら発光体を配置し、導光部の繋ぎ方を工夫する構成とすることで、実用上好ましい構成を実現できる。
上記特徴A群は以下の課題に対して適用すると効果的である。
パチンコ機等の遊技機には、遊技盤(詳しくは遊技領域)に設けられた入球部に遊技球が入球することにより、大当たり等の当否抽選を行い、その抽選結果に応じて遊技球の払出等の特典が遊技者に付与されるものがある。この種の遊技機においては、抽選結果を表示する表示部を設け、表示部に示されている情報から特典付与の有無を目視にて確認可能となっていることが多い(例えば、特許文献1参照)。
また近年では、遊技機の興趣向上等を目的として様々なタイプの遊技機が提案され、遊技態様の多様化が図られている。例えば、上記入球部に相当する第1入球部と同第1入球部とは別に設けられた第2入球部を有し、第1入球部への入球に基づいて特典付与に関する抽選を行うとともにその抽選結果を表示部にて表示し、第2入球部への入球に基づいてその抽選結果が遊技に反映されるタイプの遊技機が提案されている。しかしながら、このタイプの遊技機においては、以下の不都合が生じると想定される。例えば表示部に表示された抽選結果が遊技者にとって好ましくないものである場合には遊技(詳しくは遊技球の打ち出し)を中断される等して第2入球部への入球が意図的に回避されると想定される。言い換えれば、抽選結果が好ましいものである場合にのみ第2入球部を狙って遊技球が発射される可能性が生じる。これは、遊技者による過剰な利益取得、すなわち遊技ホールにおける甚大な損失を発生させる要因となり得るため好ましくない。
また、例えば表示部における抽選結果の表示態様を多様化するといった対策を講じることにより抽選結果の把握を難しくし、そのような不都合の発生を抑制することは可能ではある。しかしながら、このような対策だけでは上記不都合の発生を払拭することは難しいと想定され、未だ改善の余地があると考えられる。
特徴B1.遊技機器と、
前記遊技機器とは別に設けられ、同遊技機器に信号を出力することで当該遊技機器を制御する制御部と、
内部空間が形成されており、その内部空間に前記制御部を収容するケース体と、
前記ケース体の内部空間に収容され、前記制御部から出力される信号を電気信号から光信号に変換する信号変換部と
前記信号変換部によって変換された光信号を前記制御部から前記ケース体の外部に配された前記遊技機器へと伝送する光伝送部と
を備えていることを特徴とする遊技機。
前記遊技機器とは別に設けられ、同遊技機器に信号を出力することで当該遊技機器を制御する制御部と、
内部空間が形成されており、その内部空間に前記制御部を収容するケース体と、
前記ケース体の内部空間に収容され、前記制御部から出力される信号を電気信号から光信号に変換する信号変換部と
前記信号変換部によって変換された光信号を前記制御部から前記ケース体の外部に配された前記遊技機器へと伝送する光伝送部と
を備えていることを特徴とする遊技機。
特徴B1によれば、制御部及び変換部をケース体に収容することにより、それら制御部等の露出を抑えることができる。遊技機器への信号を電気信号から光信号に変換した上で伝送する構成とすることにより、ハーネス等によって電気信号を伝送する場合と比較して、光伝送部等への電磁波等の影響を抑えることができる。これにより、信号に対するノイズの混入を抑制することができる。例えば、不正行為者が電磁波発生装置等を用いてノイズを意図的に混入させようとした場合であっても、そのような意図的なノイズの混入を難しくすることができる。これにより、遊技機の防犯機能を好適に高めることができる。
特徴B2.前記ケース体の開封に際して痕跡を残存させる痕跡手段(切断部370等)と、
前記光伝送部を前記ケース体に取り付ける取付部(ネジ475等)を有し、
前記固定部は前記ケース体内に収容されており、前記ケース体が開封された場合に光伝送部の取り外しが許容されることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
前記光伝送部を前記ケース体に取り付ける取付部(ネジ475等)を有し、
前記固定部は前記ケース体内に収容されており、前記ケース体が開封された場合に光伝送部の取り外しが許容されることを特徴とする特徴B1に記載の遊技機。
特徴B2によれば、ケース体を開封することで光伝送部の取り外しが可能となり、この際、ケース体を開封した痕跡が残存することとなる。このため、取り外しの事実を隠蔽しつつ不正に光伝送手段を取り外すといった行為、つまり光伝送部を不正なものに差し替える等して遊技機器に出力される信号の改ざん等を行うことが困難となる。これにより、防犯機能の向上に貢献することができる。
特徴B3.遊技機前方から視認可能な位置に配置された表示部(主表示ユニット87)と、
前記表示部とは別に設けられた発光部(発光体306が搭載されてなる主表示基板305)と、
前記発光部に対して電気的に接続され、同発光部の発光態様を制御する制御部(主制御基板301)と、
前記表示部とは別に設けられているとともに内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光部及び前記制御部を収容するケース体(基板ボックス310)と、
前記発光部からの光を前記表示部に導く導光部(導光ユニット450)と
を有していることを特徴とする遊技機。
前記表示部とは別に設けられた発光部(発光体306が搭載されてなる主表示基板305)と、
前記発光部に対して電気的に接続され、同発光部の発光態様を制御する制御部(主制御基板301)と、
前記表示部とは別に設けられているとともに内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光部及び前記制御部を収容するケース体(基板ボックス310)と、
前記発光部からの光を前記表示部に導く導光部(導光ユニット450)と
を有していることを特徴とする遊技機。
特徴B3によれば、発光部からの光を導光部によって表示部に伝える構成とすることにより、表示部に発光体を設けて同発光体に制御部から電気信号を伝送する構成と比較して、ノイズ等の影響を受けにくくすることができる。
より詳しくは、例えばケース体(制御部)と表示部とが別体で設けられている場合に両者を電気配線で繋ぐ構成を採用すれば、同電気配線に対して電磁波等が照射されることで、伝送される信号にノイズ等が混入しやすくなると想定される。この点、導光部によって光を伝える構成とすることで、そのような電磁波の影響を抑え、ノイズによる表示内容の変化を好適に抑制することができる。
以下に、以上の各特徴を適用し得る遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル41)と、その操作手段の操作に基づいて遊技球を発射する遊技球発射手段(遊技球発射機構110)と、その発射された遊技球を所定の遊技領域に導く球通路(誘導レール100)と、遊技領域内に配置された各遊技部品(釘90等)とを備え、それら各遊技部品のうち所定の通過部(一般入賞口81等)を遊技球が通過した場合に遊技者に特典を付与する遊技機。
10…遊技機としてのパチンコ機、80…遊技盤、83…右側可変入賞装置、83a…右側大入賞口、85…第1入球部としての右側作動口、87…表示部を構成する主表示ユニット、88…可変表示ユニット、92…案内通路、92c…第2入球部としての第2下流側通路、182…表示手段の一部を構成する主制御装置、300…基板ユニット、301…制御基板としての主制御基板、301a…素子搭載面、302…素子としてのMPU、304…制御基板側コネクタとしての主制御側コネクタ、305…表示基板としての主表示基板、305a…素子搭載面、305b…半田面、306…発光体、307…表示基板側コネクタとしての主表示側コネクタ、310…ケース体としての基板ボックス、327…仕切り部、328…連通部としてのコネクタ挿通部、355…仕切り部、357…貫通孔、370…表示基板側痕跡手段としての第1切断部、380…制御基板側痕跡手段としての第2切断部、450…導光部を構成する導光ユニット、460…光ケーブル、475…固定部を構成するネジ、520…後側導光部材、530…前側導光部材、PE…遊技領域。
Claims (1)
- 前面に遊技領域が形成された遊技盤と、
前記遊技盤に設けられ、前記遊技領域を流下する遊技球が入球可能な第1入球部及び第2入球部と、
前記第1入球部に遊技球が入球した場合に、予め定められた抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段による抽選結果を表示する表示手段と、
前記第2入球部に遊技球が入球した場合に、前記抽選手段による抽選結果に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記遊技盤の前方から視認可能な位置に配置された表示部と、
前記表示部とは別に設けられ、発光体が搭載された発光基板と、
遊技制御プログラムを記憶した素子が搭載され、前記発光基板の発光態様を前記抽選結果に応じて制御する制御基板と、
個別に設けられた前記制御基板及び前記発光基板を電気的に接続する接続部と、
内部空間が形成されており、その内部空間に前記発光基板、前記制御基板及び前記接続部を収容するケース体と、
前記ケース体の開放に基づいて痕跡を残存させる痕跡手段と、
前記発光基板からの光を前記表示部に導く導光部と
を有し、
前記ケース体は、当該ケース体の内部空間を、前記発光基板を収容する発光基板側領域と前記制御基板を収容する制御基板側領域とに仕切る仕切り部を有し、
前記痕跡手段は、
前記発光基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる発光基板側痕跡手段と、
前記制御基板側領域が開放された場合に痕跡を残存させる制御基板側痕跡手段と
を有し、
前記仕切り部は、前記発光基板側痕跡手段によって前記発光基板側領域が開放された場合に前記制御基板側領域の開放を回避し、前記制御基板側痕跡手段によって前記制御基板側領域が開放された場合に前記発光基板側領域の開放を回避する位置に配されていることを特徴とする遊技機。
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