JP2014025312A - 電子キーシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両と携帯機との間の通信時間の増大を抑制し、かつ構成を簡素化した電子キーシステムを提供する。
【解決手段】スタートスイッチ16の操作が検出されないとき、ECU21はドアロック装置14を示す制御対象情報を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。ドアロック装置14を示す制御対象情報を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21はドアロック装置14の動作を許可する。また、スタートスイッチ16の操作が検出されるとき、ECU21はエンジン始動装置15を示す制御対象情報を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。エンジン始動装置15を示す制御対象情報を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21は、エンジン始動装置15の動作を許可する。
【選択図】図1
【解決手段】スタートスイッチ16の操作が検出されないとき、ECU21はドアロック装置14を示す制御対象情報を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。ドアロック装置14を示す制御対象情報を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21はドアロック装置14の動作を許可する。また、スタートスイッチ16の操作が検出されるとき、ECU21はエンジン始動装置15を示す制御対象情報を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。エンジン始動装置15を示す制御対象情報を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21は、エンジン始動装置15の動作を許可する。
【選択図】図1
Description
本発明は、電子キーシステムに関する。
従来、ユーザに所持される携帯機と車両との間の無線通信を通じて車両の制御を行う電子キーシステムが周知である。当該システムでは、車両の室内外に応答要求を無線送信し、当該応答要求に対する応答を受信することにより携帯機の位置を判定する。
たとえば特許文献1のシステムは、車両の左右のドアにそれぞれ設けられる第1および第2の送信アンテナを有している。第1および第2の送信アンテナは、それぞれ室内外にわたって設定される第1および第2の通信エリアへ向けて応答要求を送信する。第1および第2の通信エリアは、室内において重複する。
車両の電子制御装置(以下、「ECU」という。)は、2つの送信アンテナを通じて応答要求を交互に発信することにより、第1および第2の通信エリアを交互に形成する。ECUは、応答を受信するタイミングに基づき当該応答がどの送信アンテナから送信された応答要求に対するものであるかを判断し、その判断結果に基づき携帯機の車両に対する位置を判定する。
すなわち、第1の送信アンテナからの応答要求に対してのみ携帯機が応答を返信してきたとき、ECUは、第1の通信エリアのうち車外の領域に携帯機が位置している旨判断する。第2の送信アンテナからの応答要求に対してのみ携帯機が応答を返信してきたとき、ECUは、第2の通信エリアのうち車外の領域に携帯機が位置している旨判断する。第1および第2の送信アンテナからの応答要求のいずれに対しても応答が返信されてきたとき、ECUは、第1および第2の通信エリアが重なる領域、すなわち車内に携帯機が位置している旨判断する。
ところが、前記従来のシステムでは、携帯機の位置を検出するために、ECUは第1および第2の送信アンテナからそれぞれ送信される応答要求に対する携帯機からの応答の有無を判定する必要がある。すなわち、携帯機が室内外のいずれに存在している場合であれ、第1および第2の送信アンテナからそれぞれタイミングを異ならせて応答要求を発信し、これら要求信号に対する応答の有無を確認しなければならない。このため、一の応答要求の送信および当該一の応答要求に対する応答の受信を1回の通信としたとき、携帯機の位置を検出する際には常に2回分の通信時間を要する。ユーザの利便性の観点から、通信時間は短いほど好ましい。
この点、特許文献1には、室外用の第1および第2の送信アンテナ、ならびに室内用の第3の送信アンテナを有するシステムも開示されている。当該システムでは、第1または第2の送信アンテナからの応答要求に対して携帯機から応答が返信されてきたとき、当該携帯機は室外に存在する旨判定される。また、当該システムでは、第3の送信アンテナからの応答要求に対して携帯機から応答が返信されてきたとき、当該携帯機は車室内に存在する旨判定される。当該システムによれば、携帯機の位置を検出する際には、前述した1回分の通信時間を要するのみである。
しかしこの場合には、第1および第2の送信アンテナによって室外用の送信アンテナと室内用の送信アンテナとを兼用する前述したシステムに比べて、送信アンテナの数が2本から3本へ増大することになるので、製品コスト的に不利である。近年では、車両の軽量化あるいはコストダウンに対する要求はますます厳しくなっている。当該要求を満たすため、より部品点数が少なく構成が簡素な電子キーシステムが望まれている。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、車両と携帯機との間の通信時間の増大を抑制し、かつ構成を簡素化した電子キーシステムを提供することにある。
請求項1に記載の発明は、車室内外へそれぞれ応答要求信号を無線送信する車載機と、応答要求信号に対する応答信号を無線送信する携帯機とを備え、前記車載機は、受信される応答信号に基づき車両のドアロック装置および走行用駆動源の動作をそれぞれ許可する電子キーシステムにおいて、前記車載機は、車室内外にわたって応答要求信号を送信する単一の送信アンテナを有し、前記車載機は、ドアロック装置の動作を許可する際にはその旨示す第1の応答要求信号を、前記走行用駆動源の動作を許可する際にはその旨示す第2の応答要求信号をそれぞれ生成し、前記携帯機から、前記第1の応答要求信号を受信した旨示す第1の応答信号を受信したときにはドアロック装置の動作を、前記第2の応答要求信号を受信した旨示す第2の応答信号を受信したときには走行用駆動源の動作をそれぞれ許可することをその要旨とする。
この構成によれば、単一の送信アンテナによって車室内外にそれぞれ応答要求信号を送信する構成を採用した場合であれ、ドアロック装置および走行用駆動源の動作をそれぞれ切り分けて許可することが可能である。また、制御装置と携帯機との間において、応答要求信号および応答信号の授受を1回行うだけで、ドアロック装置および走行用駆動源の動作がそれぞれ許可される。このため、制御装置と携帯機との間の通信時間の増大が抑制される。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムにおいて、前記車載機は、走行用駆動源の始動が要求されている旨判断されないときには前記第1の応答要求信号を、走行用駆動源の始動が要求されている旨判断されるときには前記第2の応答要求信号を生成することをその要旨とする。
この構成によれば、走行用駆動源の始動が要求されていない場合、ドアロック装置の動作が要求される蓋然性が高い。このため、制御装置はドアロック装置の動作を許可するための第1の応答要求信号を生成する。これに対して、走行用駆動源の始動が要求されている場合には、携帯機が車室内に存在する蓋然性が高く、制御装置は走行用駆動源の動作を許可するための第2の応答要求信号を生成する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の電子キーシステムにおいて、前記携帯機は、車室外から無線信号を送信したときに当該無線信号が前記車載機によって受信可能となる程度の第1の送信出力で前記第1の応答信号を送信し、前記第1の送信出力よりも弱い第2の送信出力で前記第2の応答信号を送信することをその要旨とする。
この構成によれば、第2の応答信号の到達距離は、第1の応答信号の到達距離よりも短くなる。このため、車室外から第2の応答信号が送信された場合、当該第2の応答信号は車載機に受信されにくい。したがって、携帯機が車室外に存在するときに、走行用駆動源の動作が許可されることが抑制される。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の電子キーシステムにおいて、前記車両の周囲には、前記携帯機から前記第1の送信出力で送信される無線信号が車載機によって受信されることが期待される通信領域を設定し、前記車載機は、前記通信領域の外郭線よりも車両側にかつ車室を囲んで設定される閾線に位置する携帯機からの無線信号の受信信号強度に設定される信号強度判定閾値を記憶し、前記車載機は、第1の応答要求信号に対する第1の応答信号を受信したとき、当該第1の応答信号の受信信号強度が前記信号強度判定閾値以下であることを条件としてドアロック装置の動作を許可することをその要旨とする。
この構成によれば、携帯機が通信領域の閾線よりも内側に存在するとき、当該携帯機からの無線信号は車載機によって受信されるものの、当該無線信号の受信信号強度は信号強度判定閾値よりも大きな値となる。このため、ドアロック装置の動作は許可されない。たとえば、携帯機が車室内に存在するときには、ドアロック装置の動作が許可されることはない。したがって、携帯機の車室内への閉じ込めなどが抑制される。
請求項5に記載の発明は、請求項3または請求項4に記載の電子キーシステムにおいて、前記車載機は、前記送信アンテナを通じた第2の応答要求信号の送信領域と、前記携帯機から第2の送信強度で送信される第2の応答信号を受信可能となる前記車載機の受信領域とが重なる領域に運転席が一致するように、前記送信アンテナと前記車載機の受信アンテナとの位置関係が調節されてなることをその要旨とする。
この構成によれば、第2の応答要求信号を携帯機が受信し、かつ当該受信される第2の応答要求信号に対する携帯機からの第2の応答信号が車載機に受信されるのは、基本的には携帯機が運転席に存在するときのみである。このため、基本的には携帯機が運転席に存在するときにのみ、走行用駆動源の動作が許可される。携帯機が運転席以外に存在するときには、走行用駆動源の動作が許可されないので、防犯性を確保することができる。
本発明によれば、車両と携帯機との間の通信時間の増大を抑制し、かつ構成を簡素化した電子キーシステムを提供することができる。
以下、本発明を具体化した一実施の形態を図1〜図3に基づいて説明する。
<システム構成>
図1に示すように、電子キーシステム10は、車両11に搭載される車載機12およびユーザに所持される携帯機13を備えている。車載機12には、ドアロック装置14、エンジン始動装置15およびスタートスイッチ16がそれぞれ接続されている。ドアロック装置14はドアの施錠および解錠をそれぞれ実行する。エンジン始動装置15は走行用駆動源としてのエンジンの始動および停止をそれぞれ制御する。スタートスイッチ16は、エンジンを始動または停止させるときに操作される。スタートスイッチ16は、操作されたとき、その旨示す電気信号を生成する。
<システム構成>
図1に示すように、電子キーシステム10は、車両11に搭載される車載機12およびユーザに所持される携帯機13を備えている。車載機12には、ドアロック装置14、エンジン始動装置15およびスタートスイッチ16がそれぞれ接続されている。ドアロック装置14はドアの施錠および解錠をそれぞれ実行する。エンジン始動装置15は走行用駆動源としてのエンジンの始動および停止をそれぞれ制御する。スタートスイッチ16は、エンジンを始動または停止させるときに操作される。スタートスイッチ16は、操作されたとき、その旨示す電気信号を生成する。
<車載機>
車載機12は、ECU(電子制御装置)21、送信回路22および受信回路23を有している。ECU21には、前述したドアロック装置14、エンジン始動装置15およびスタートスイッチ16がそれぞれ接続されている。また、ECU21には送信回路22を介して送信アンテナ22aが、受信回路23を介して受信アンテナ23aがそれぞれ接続されている。送信アンテナ22aは、たとえば運転席ドアに設けられている。送信アンテナ22aとしては、バーアンテナが採用されている。バーアンテナは、フェライトなどの磁性体からなるコアに電線(コイル)が巻回されてなる。受信回路23および受信アンテナ23aは、たとえば車両を上から見たときの中央付近の床下に設けられる。
車載機12は、ECU(電子制御装置)21、送信回路22および受信回路23を有している。ECU21には、前述したドアロック装置14、エンジン始動装置15およびスタートスイッチ16がそれぞれ接続されている。また、ECU21には送信回路22を介して送信アンテナ22aが、受信回路23を介して受信アンテナ23aがそれぞれ接続されている。送信アンテナ22aは、たとえば運転席ドアに設けられている。送信アンテナ22aとしては、バーアンテナが採用されている。バーアンテナは、フェライトなどの磁性体からなるコアに電線(コイル)が巻回されてなる。受信回路23および受信アンテナ23aは、たとえば車両を上から見たときの中央付近の床下に設けられる。
送信回路22は、ECU21からの指令に基づき、LF(Low Frequency)帯の無線信号である応答要求信号Sreqを、送信アンテナ22aを介して車室内外へ発信する。応答要求信号Sreqは携帯機13に対して応答を要求する旨の指令信号であって、所定の制御周期で発信される。なお、応答要求信号Sreqの構成については、後に詳述する。
図2に示すように、応答要求信号Sreqが発信されることにより、車室内外にわたって携帯機13との第1の通信領域(応答要求信号Sreqの送信領域)A1が形成される。第1の通信領域A1は、車両11を上からみたとき、送信アンテナ22aを中心とする半径R1の円形状をなす。第1の通信領域A1は、車室外における運転席ドアの周辺、および運転席を含む車室内の一部分にわたって形成される。第1の通信領域A1は、携帯機13からの応答が期待される領域であって、電子キーシステム10の製品仕様などに応じて要求される携帯機13の作動距離(携帯機13が車両11から発信される無線信号を受信することができる車両11との距離)に基づき設定される。
図1に示すように、受信回路23は、受信アンテナ23aを介してUHF(Ultra High Frequency)帯の無線信号を受信する。ここでのUHF帯の無線信号とは、車両からの応答要求信号Sreqに対して携帯機13から発信される応答信号Sresをいう。応答信号Sresには、携帯機13に固有の識別情報が含まれる。
ECU21は、RSSI(Received Signal Strength Indicator)回路24、および記憶装置であるEPROMなどのメモリ25を有している。
メモリ25には、自車両に対応する正規の携帯機13の識別情報、および信号強度判定閾値が記憶されている。信号強度判定閾値は、受信アンテナ23aを介して受信される無線信号の信号強度(以下、「受信信号強度」という。)を判定する際の基準値である。
メモリ25には、自車両に対応する正規の携帯機13の識別情報、および信号強度判定閾値が記憶されている。信号強度判定閾値は、受信アンテナ23aを介して受信される無線信号の信号強度(以下、「受信信号強度」という。)を判定する際の基準値である。
RSSI回路24は、受信アンテナ23aを介して受信される無線信号の信号強度を検出し、当該検出される信号強度を表すRSSI値を検出信号として生成する。RSSI回路24は、受信信号強度と、予め設定された信号強度判定閾値とを比較する。そして、RSSI回路24は、受信信号強度が信号強度判定閾値以上である旨判定されるときにはローレベルの検出信号を、受信信号強度が判定閾値未満である旨判定されるときにはハイレベルの検出信号を生成する。
信号強度判定閾値は、ドアロック装置14を遠隔制御する際など、車室外に存在する携帯機13に要求される作動距離に基づき設定される。すなわち、図2に示されるように、車両11の周囲には第2の通信領域A2が設定される。第2の通信領域A2は、携帯機13から送信される無線信号が受信回路23によって受信されることが期待される領域であって、電子キーシステム10の製品仕様などに応じて設定される。第2の通信領域A2は、車両11を上からみたとき、受信回路23(受信アンテナ23a)を中心とする半径R2の円形をなす。また、車両11を上からみたとき、第2の通信領域A2の外郭線Loutは、前述した第1の通信領域A1に外接する。そして、信号強度判定閾値は、受信回路23(受信アンテナ23a)を基準として第2の通信領域A2の外郭線Loutの内側に同心円状に設定される閾線Linに位置する携帯機13から無線信号を送信したときの受信信号強度に設定される。
図1に示すように、ECU21は、受信回路23を通じて応答信号Sresに含まれる携帯機13の識別情報を取得する。ECU21は、携帯機13の識別情報と、メモリ25に記憶された識別情報との照合を通じて携帯機13の正当性を判定する。ECU21は、携帯機13の正当性が確認できたときにはドアロック装置14あるいはエンジン始動装置の動作を許可する一方、携帯機13の正当性が確認できないときにはドアロック装置14あるいはエンジン始動装置の動作を許可しない。
<応答要求信号の構成>
ECU21は、2種類の応答要求信号Sreqを生成する。ここでは、これら応答要求信号Sreqを第1の応答要求信号Sreq1および第2の応答要求信号Sreq2として区別する。
ECU21は、2種類の応答要求信号Sreqを生成する。ここでは、これら応答要求信号Sreqを第1の応答要求信号Sreq1および第2の応答要求信号Sreq2として区別する。
第1および第2の応答要求信号Sreq1,Sreq2は、それぞれ携帯機13との間の暗号通信用の情報D1および制御対象情報D2を含んでいる。暗号通信用の情報D1には、たとえば携帯機13との間でチャレンジレスポンス認証を行うためのチャレンジコード(乱数)が含まれる。制御対象情報D2は、携帯機13との通信を通じて動作が制御される車載機器の種別を示す情報である。ここでは、制御対象情報D2は、ドアロック装置14およびエンジン始動装置15のどちらかを示す情報である。すなわち、第1および第2の応答要求信号Sreq1,Sreq2は、携帯機13の認証を行うための信号であって、かつ特定の車載機器の動作を許可するための信号である。
図3(a)に示すように、第1の応答要求信号Sreq1は、暗号通信用の情報D1および制御対象情報D2としてドアロック装置14を示す情報が含まれている。第1の応答要求信号Sreq1は、ドアロック装置14の動作を許可する際に携帯機13の認証を行うために使用される。
図3(b)に示すように、第2の応答要求信号Sreq2は、暗号通信用の情報D1および制御対象情報D2としてエンジン始動装置15を示す情報が含まれている。第2の応答要求信号Sreq2は、エンジン始動装置15の動作を許可する際に携帯機13の認証を行うために使用される。
ECU21は、スタートスイッチ16が操作された旨検出されないとき、第1の応答要求信号Sreq1を生成する。これは、スタートスイッチ16が操作されないときには、エンジンの始動は要求されておらず、ドアの解錠あるいは施錠が要求される蓋然性が高いからである。ECU21は、第1の応答要求信号Sreq1に対する応答信号Sresが受信されるとき、携帯機13は車室外に存在する旨判断する。
ECU21は、スタートスイッチ16が操作された旨検出されるとき、第2の応答要求信号Sreq2を生成する。これは、スタートスイッチ16が操作されたときには、ユーザが車室内に存在し、かつエンジンの始動が要求されている蓋然性が高いからである。ECU21は、第2の応答要求信号Sreq2に対する応答信号Sresが受信されるとき、携帯機13は車室内に存在する旨判断する。
ECU21は、第1の応答要求信号Sreq1に対して、当該第1の応答要求信号Sreq1に含まれる制御対象情報D2を受信した旨示す後述の受信制御対象情報D4を含む応答信号Sresを受信したとき、当該受信した応答信号Sresの信号強度が前述した信号強度判定閾値未満であることを条件として、ドアロック装置14の動作を許可する。
また、ECU21は、第2の応答要求信号Sreq2に対して、当該第2の応答要求信号Sreq2に含まれる制御対象情報D2を受信した旨示す後述の受信制御対象情報D4を含む応答信号Sresを受信したとき、エンジン始動装置15の動作を許可する。
<携帯機>
携帯機13は、制御回路31、受信回路32、および送信回路33を備えている。制御回路31には受信回路32を介して受信アンテナ34が、送信回路33を介して送信アンテナ35がそれぞれ接続されている。
携帯機13は、制御回路31、受信回路32、および送信回路33を備えている。制御回路31には受信回路32を介して受信アンテナ34が、送信回路33を介して送信アンテナ35がそれぞれ接続されている。
受信回路32は、受信アンテナ34を介してLF帯の無線信号を受信する。ここでは、受信回路32は応答要求信号Sreq、正確には第1および第2の応答要求信号Sreq1,Sreq2をそれぞれ受信する。
送信回路33は、送信アンテナ35を介してUHF帯の無線信号を送信する。ここでは、送信回路33は、応答要求信号Sreqに対する応答信号Sresを無線送信する。
送信回路33は、PWM(pulse width modulation)方式の送信回路である。送信回路33は、PWM回路36を有している。PWM回路36は、制御回路31からの指令に基づくデューティ比の設定を通じて送信アンテナ35へ供給する電圧のパルス幅を調節する。このパルス幅の調節を通じて、送信アンテナ35の出力電圧の制御が可能である。すなわち、PWM回路36は、制御回路31と共に送信アンテナ35の送信出力(送信強度)を調節する調節手段として機能する。
送信回路33は、PWM(pulse width modulation)方式の送信回路である。送信回路33は、PWM回路36を有している。PWM回路36は、制御回路31からの指令に基づくデューティ比の設定を通じて送信アンテナ35へ供給する電圧のパルス幅を調節する。このパルス幅の調節を通じて、送信アンテナ35の出力電圧の制御が可能である。すなわち、PWM回路36は、制御回路31と共に送信アンテナ35の送信出力(送信強度)を調節する調節手段として機能する。
制御回路31からの指令、すなわちデューティ指令値が大きくなれば送信アンテナ35へ供給する電圧のパルス幅、ひいては送信アンテナ35の送信出力が増大する。送信アンテナ22aの送信出力に応じて、車両11に対する通信領域も変化する。送信アンテナ35の送信出力が増大すれば通信領域は拡大し、同じく送信出力が減少すれば通信領域は縮小する。本例では、PWM回路36は、制御回路31からの指令を通じて、応答信号Sresの送信出力レベルを第1の送信出力と第2の送信出力との間で2段階に切替える。第2の送信出力は、第1の送信出力よりも小さく設定される。
第1の送信出力は、携帯機13が車両11の周辺に設定される通信領域に存在するとき、当該携帯機13から送信される応答信号Sresを車両11の受信回路23が受信可能となる程度の信号強度に設定される。第2の送信出力は、携帯機13が車室内に存在するときのみ、携帯機13からの応答信号Sresを車両11の受信回路23が受信可能となる程度の信号強度に設定される。すなわち、第2の送信出力に設定されているとき、車室外に存在する携帯機13からの応答信号Sresは車両11の受信回路23では受信することができない。なお、携帯機13の送信出力が第1および第2の送信出力に設定されたときの受信回路23の受信範囲については、後に詳述する。
制御回路31は、記憶装置であるEPROMなどのメモリ37を備えている。メモリ37には携帯機13に固有の識別情報が記憶されている。制御回路31は、受信回路32を通じたLF帯の無線信号の受信、および送信回路33を通じたUHF帯の無線信号の送信を行う。制御回路31は、車両11から送信されるLF帯の無線信号、すなわち応答要求信号Sreqを受信したときには、UHF帯の無線信号である応答信号Sresを送信する。
<応答信号の構成>
制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2の内容に応じて2種類の応答信号Sresを生成する。ここでは、これら応答信号Sresを第1の応答信号Sres1および第2の応答信号Sres2として区別する。
制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2の内容に応じて2種類の応答信号Sresを生成する。ここでは、これら応答信号Sresを第1の応答信号Sres1および第2の応答信号Sres2として区別する。
第1および第2の応答信号Sres1,Sres2は、それぞれ車載機12との間の暗号通信用の情報D3および受信制御対象情報D4を含んでいる。暗号通信用の情報D3には、携帯機13に固有の識別情報、および車載機12との間でチャレンジレスポンス認証を行うためのレスポンスコードが含まれる。当該レスポンスコードは、受信した応答要求信号Sreqに含まれるチャレンジコードをメモリ37に記憶された暗号鍵を使用して暗号化することにより得られる。受信制御対象情報D4は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2の内容と同じ内容を示す情報である。すなわち、受信制御対象情報D4は、どの内容の制御対象情報D2を含む応答要求信号Sreqを受信したかのかを車載機12に認識させるための情報である。ここでは、受信制御対象情報D4は、ドアロック装置14およびエンジン始動装置15のどちらかを示す情報である。
図3(c)に示すように、第1の応答信号Sres1は、暗号通信用の情報D3および受信制御対象情報D4としてドアロック装置14を示す情報が含まれている。
図3(d)に示すように、第2の応答信号Sres2は、暗号通信用の情報D3および受信制御対象情報D4としてエンジン始動装置15を示す情報が含まれている。
図3(d)に示すように、第2の応答信号Sres2は、暗号通信用の情報D3および受信制御対象情報D4としてエンジン始動装置15を示す情報が含まれている。
制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2がドアロック装置14を示すものであるとき、すなわち第1の応答要求信号Sreq1を受信したとき、第1の応答信号Sres1を生成する。制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2がエンジン始動装置15を示すものであるとき、すなわち第2の応答要求信号Sreq2を受信したとき、第2の応答信号Sres2を生成する。
また、制御回路31は、車両11からの応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2の内容に基づき送信アンテナ35の送信出力を調節する。
制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2がドアロック装置14を示すものであるとき、すなわち第1の応答要求信号Sreq1を受信したとき、送信アンテナ35の送信出力を第1の送信出力に設定する。制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2がエンジン始動装置15を示すものであるとき、すなわち第2の応答要求信号Sreq2を受信したとき、送信アンテナ35の送信出力を第2の送信出力に設定する。
制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2がドアロック装置14を示すものであるとき、すなわち第1の応答要求信号Sreq1を受信したとき、送信アンテナ35の送信出力を第1の送信出力に設定する。制御回路31は、受信した応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2がエンジン始動装置15を示すものであるとき、すなわち第2の応答要求信号Sreq2を受信したとき、送信アンテナ35の送信出力を第2の送信出力に設定する。
<受信回路の受信範囲>
つぎに、受信回路23の受信範囲について説明する。
送信アンテナ35の送信出力が第1の送信出力に設定されたとき、受信回路23は、図2に示される第2の通信領域A2に存在する携帯機13からの応答信号Sresを受信可能である。受信回路23は、車室内外を問わず、第2の通信領域A2に存在する携帯機13からの応答信号Sresのみ受信可能であって、第2の通信領域A2の外に存在する携帯機13からの応答信号Sresを受信することはできない。すなわち、無線信号の到達距離が大きいほど当該無線信号の信号強度は低下するところ、第2の通信領域A2の外に存在する携帯機13から送信される応答信号Sresの信号強度は、受信回路23で受信することができる信号強度を下回る。
つぎに、受信回路23の受信範囲について説明する。
送信アンテナ35の送信出力が第1の送信出力に設定されたとき、受信回路23は、図2に示される第2の通信領域A2に存在する携帯機13からの応答信号Sresを受信可能である。受信回路23は、車室内外を問わず、第2の通信領域A2に存在する携帯機13からの応答信号Sresのみ受信可能であって、第2の通信領域A2の外に存在する携帯機13からの応答信号Sresを受信することはできない。すなわち、無線信号の到達距離が大きいほど当該無線信号の信号強度は低下するところ、第2の通信領域A2の外に存在する携帯機13から送信される応答信号Sresの信号強度は、受信回路23で受信することができる信号強度を下回る。
送信アンテナ35の送信出力が第2の送信出力に設定されたとき、受信回路23は、図2に示される第3の通信領域A3に存在する携帯機13からの応答信号Sresを受信可能である。すなわち、第3の通信領域A3は、第2の送信出力に設定された送信アンテナ35から送信される応答信号Sresの受信回路23における受信領域である。第3の通信領域A3は、受信回路23を中心とする半径R3の円形をなしている。半径R3は、第3の通信領域A3の外郭が車両11の外側にはみ出ない程度の範囲に設定されている。
このため、送信アンテナ35の送信出力が第2の送信出力に設定されたとき、受信回路23は、車室内に存在する携帯機13からの応答信号Sresのみ受信することができる。受信回路23は、車室外に存在する携帯機13からの応答信号Sresを受信することはできない。無線信号の到達距離が大きいほど当該無線信号の信号強度は低下するところ、車室外に存在する携帯機13からの応答信号Sresの信号強度は受信回路23で受信することができる信号強度を下回る。なお、第1および第2の送信出力は、受信回路23の受信感度に応じて設定される。
<送信アンテナと受信機との位置関係>
つぎに、送信アンテナ22aと受信回路23(受信アンテナ23a)との位置関係について説明する。
つぎに、送信アンテナ22aと受信回路23(受信アンテナ23a)との位置関係について説明する。
図2に示されるように、第1の通信領域A1と第3の通信領域A3とが重なる重複領域A4に運転席が位置するように、送信アンテナ22aと受信回路23(受信アンテナ23a)との位置関係が調節されている。なお、前述したように、第1の通信領域A1は、送信アンテナ22aを通じた応答要求信号Sreqの送信範囲である。第3の通信領域A3は、携帯機13から第2の送信強度で送信される応答信号Sresを受信可能となる受信回路23の受信範囲である。
車室内においては、携帯機13は第1の通信領域A1と第3の通信領域A3との重複領域A4でのみ応答要求信号Sreqを受信可能となる。図2に示される例では、重複領域A4は、運転席だけでなく後部座席の一部分にも掛かっているものの、本例では基本的には、運転席において応答要求信号Sreqを受信することを想定している。
また、前述したように、重複領域A4でのみ応答要求信号Sreqを受信可能となることから、車室内において携帯機13が応答信号Sresを送信するのも重複領域A4に位置しているときのみとなる。重複領域A4において携帯機13から第2の送信出力で送信される応答信号Sresは、受信回路23によって受信可能である。
したがって、携帯機13が運転席に存在する場合、スタートスイッチ16が操作されたときには、携帯機13は第2の応答要求信号Sreq2を受信し、当該受信した第2の応答要求信号Sreq2に対する第2の応答信号Sres2を送信する。すなわち、携帯機13が運転席に存在する場合には、車載機12との間の相互無線通信を通じた携帯機13の認証が可能となる。
この点、たとえば助手席は重複領域A4から外れている。このため、携帯機13が助手席に存在するとき、携帯機13は応答要求信号Sreqを受信することはできず、ひいては応答信号Sresを送信することもない。車載機12との間の相互無線通信を通じた携帯機13の認証が行われないので、エンジン始動装置15の動作が許可されることもない。
<システムの動作>
次に、前述のように構成した電子キーシステムの動作を説明する。ここで、車両11は駐車状態、すなわちドアは施錠された状態、かつエンジンは停止した状態に維持されている。
次に、前述のように構成した電子キーシステムの動作を説明する。ここで、車両11は駐車状態、すなわちドアは施錠された状態、かつエンジンは停止した状態に維持されている。
<ドアの解錠許可>
さて、車両が駐車された状態においては、前述したように車載機12は定期的に応答要求信号Sreqを第1の通信領域A1へ向けて送信する。ここでは、スタートスイッチ16が操作されていないので、制御対象情報D2としてドアロック装置14を示す情報を含んだ第1の応答要求信号Sreq1が送信される。
さて、車両が駐車された状態においては、前述したように車載機12は定期的に応答要求信号Sreqを第1の通信領域A1へ向けて送信する。ここでは、スタートスイッチ16が操作されていないので、制御対象情報D2としてドアロック装置14を示す情報を含んだ第1の応答要求信号Sreq1が送信される。
携帯機13が図2に示される第1の通信領域A1、正確には第1の通信領域A1のうち車外にはみ出た領域に位置するとき、当該携帯機13は第1の応答要求信号Sreq1を受信する。そして携帯機13は、当該第1の応答要求信号Sreq1に対する第1の応答信号Sres1を第1の送信出力で送信する。
車載機12のECU21は、受信回路23を通じて第1の応答信号Sres1を受信する。そして前述したように、ECU21は、つぎの(A),(B)の条件がいずれも成立する旨判断されるとき、ドアロック装置14の動作を許可する。
(A)制御対象情報D2としてドアロック装置14を示す情報を含んだ応答要求信号Sreq(第1の応答要求信号Sreq1)に対して、当該応答要求信号Sreqの制御対象情報D2と同じ内容の受信制御対象情報D4を含んだ応答信号Sres(第1の応答信号Sres1)を受信したこと。
(B)受信した応答信号Sresの信号強度がメモリ25に記憶されている信号強度判定閾値以下であること。すなわち、RSSI回路24により生成される検出信号(RSSI値)がハイレベルの信号であること。
ここで、条件(B)を設定している理由はつぎの通りである。すなわち、前述したように信号強度判定閾値は、受信回路23を基準として設定される第2の通信領域A2(図2参照)の外郭線Loutの内側に設定される円形の閾線Linに位置する携帯機13から送信される受信信号強度に設定される。無線信号の到達距離が大きいほど当該無線信号の信号レベルは減少するので、携帯機13が内側の閾線Linよりも外側、正確には内側の閾線Linと外側の外郭線Loutとの間に位置するときに携帯機13から送信される応答信号Sresは前記の要件(B)を満足する。これに対して、携帯機13が閾線Linよりもさらに内側に位置するときに携帯機13から送信される応答信号Sresは前記の要件(B)を満足しない。これは、信号強度判定閾値を設定する際の基準となる閾線Linよりも内側に携帯機13が位置する分、携帯機13と受信回路23(受信アンテナ23a)との距離が近くなることによって、受信信号強度は信号強度判定閾値よりも強くなるからである。このように、前記の要件(B)を設定することにより、第2の通信領域A2における閾線Linよりも内側に携帯機13が位置するときには、ドアロック装置14の操作が許可されることはない。携帯機13は、運転席に位置するときであれ、送信アンテナ22aから送信される応答要求信号Sreqを受信するものの、前記の要件(B)を満足しないので、運転席に携帯機13が位置しているときにドアロック装置14の動作が許可されることはない。たとえば携帯機13を運転席に置き忘れた場合などにおいても、ドアロック装置14の動作が許可されることがないので、携帯機13の閉じ込めを防止することができる。
<エンジンの始動許可>
つぎに、ドアが解錠されて携帯機13が運転席に位置している状態で、スタートスイッチ16が操作された旨判断されるとき、車載機12のECU21は、それまでの第1の応答要求信号Sreq1に代えて、第2の応答要求信号Sreq2を送信する。
つぎに、ドアが解錠されて携帯機13が運転席に位置している状態で、スタートスイッチ16が操作された旨判断されるとき、車載機12のECU21は、それまでの第1の応答要求信号Sreq1に代えて、第2の応答要求信号Sreq2を送信する。
運転席に位置する携帯機13は第2の応答要求信号Sreq2を受信し、当該第2の応答要求信号Sreq2に対する第2の応答信号Sres2を第2の送信出力で送信する。
車載機12のECU21は、受信回路23を通じて第2の応答信号Sres2を受信する。そして前述したように、ECU21は、つぎの(C)の条件が成立する旨判断されるとき、エンジン始動装置15の動作を許可する。
車載機12のECU21は、受信回路23を通じて第2の応答信号Sres2を受信する。そして前述したように、ECU21は、つぎの(C)の条件が成立する旨判断されるとき、エンジン始動装置15の動作を許可する。
(C)制御対象情報D2としてエンジン始動装置15を示す情報を含んだ応答要求信号Sreq(第2の応答要求信号Sreq2)に対して、当該応答要求信号Sreqの制御対象情報D2と同じ内容の受信制御対象情報D4を含んだ応答信号Sres(第2の応答信号Sres2)を受信したこと。
ここで、第2の応答信号Sres2を第1の送信出力よりも小さい第2の送信出力で送信する理由はつぎの通りである。たとえば、第2の応答信号Sres2を第2の送信出力よりも強い第1の送信出力で送信する場合には、携帯機13が車室外に位置するときであれ、受信回路23は第2の応答信号Sres2を受信可能となる。これは、防犯性を確保するなどの観点から好ましくない。このため、受信回路23に対する携帯機13からの無線信号の到達範囲が車室内に収まる程度に第2の送信出力を設定する。そのうえで携帯機13が第2の応答信号Sres2を送信するときには、携帯機13の送信出力を第1の送信出力から第2の送信出力に切り替える。これにより、車室外に位置する携帯機13からの第2の応答信号Sres2が受信回路23に受信されることはない。すなわち、携帯機13が車室外に位置しているにも関わらず、第2の応答信号Sres2が受信回路23に受信されて、エンジン始動装置15の動作が許可されることが回避される。
<実施の形態の効果>
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)スタートスイッチ16の操作が検出されないとき、ECU21はドアロック装置14を示す制御対象情報D2を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。ドアロック装置14を示す制御対象情報D2を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21は、携帯機13が車室外に存在する旨判断してドアロック装置14の動作を許可する。また、スタートスイッチ16の操作が検出されるとき、ECU21はエンジン始動装置15を示す制御対象情報D2を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。エンジン始動装置15を示す制御対象情報D2を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21は、携帯機13が車室内に存在する旨判断してエンジン始動装置15の動作を許可する。
したがって、本実施の形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(1)スタートスイッチ16の操作が検出されないとき、ECU21はドアロック装置14を示す制御対象情報D2を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。ドアロック装置14を示す制御対象情報D2を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21は、携帯機13が車室外に存在する旨判断してドアロック装置14の動作を許可する。また、スタートスイッチ16の操作が検出されるとき、ECU21はエンジン始動装置15を示す制御対象情報D2を含んだ応答要求信号Sreqを送信する。エンジン始動装置15を示す制御対象情報D2を受信した旨携帯機13からの応答があったとき、ECU21は、携帯機13が車室内に存在する旨判断してエンジン始動装置15の動作を許可する。
このように、単一の送信アンテナ22aによって車室内外へそれぞれ応答要求信号Sreqを送信するようにした場合であれ、車載機12のECU21は、携帯機13の車両11に対する位置が判定可能である。車両11には、単一の送信アンテナ22aを設けるだけでよいので、電子キーシステム10の特に車両11側の構成が簡素になる。また、複数の送信アンテナ22aを設ける場合に比べて、製品コストを低減させることも可能である。さらに、車両11(車載機12)と携帯機13との間において、応答要求信号Sreqおよび応答信号Sresの授受を1回行うだけで、携帯機13の車両11に対する位置を判断することができる。このため、携帯機13の位置検出に係る車両11と携帯機13との間の通信時間の増大が抑制される。ひいては、車両11および携帯機13における消費電力の増大も抑制される。使い勝手の維持向上も可能である。
(2)ECU21は、スタートスイッチ16が操作された旨検出されないとき、携帯機13は車室外に存在する蓋然性が高いとして第1の応答要求信号Sreq1を生成する。また、ECU21は、スタートスイッチ16が操作された旨検出されるとき、携帯機13は車室内に存在する蓋然性が高いとして第2の応答要求信号Sreq2を生成する。
この構成によれば、ECU21は、スタートスイッチ16の操作の有無を通じて携帯機13が車室外に位置しているのか、車室内に位置しているのかを簡単に推定することができる。
(3)携帯機13は、ドアロック装置14を示す受信制御対象情報D4を含む応答信号Sresは第1の送信強度で、エンジン始動装置15を示す受信制御対象情報D4を含む応答信号Sresは第1の送信強度よりも弱い第2の送信強度で応答信号を送信する。
このため、携帯機13が車室外に存在するときに、エンジン始動装置15の動作が許可されることが抑制される。したがって、防犯性を確保することができる。
(4)携帯機13が第2の通信領域A2の閾線Linよりも内側に存在するとき、当該携帯機13からの無線信号は車載機12によって受信されるものの、当該無線信号の受信信号強度は信号強度判定閾値よりも大きな値となる。このため、ドアロック装置14の動作は許可されない。たとえば、携帯機13が車室内に存在するときには、ドアロック装置14の動作が許可されることはない。したがって、携帯機13の車室内への閉じ込めなどが抑制される。
(4)携帯機13が第2の通信領域A2の閾線Linよりも内側に存在するとき、当該携帯機13からの無線信号は車載機12によって受信されるものの、当該無線信号の受信信号強度は信号強度判定閾値よりも大きな値となる。このため、ドアロック装置14の動作は許可されない。たとえば、携帯機13が車室内に存在するときには、ドアロック装置14の動作が許可されることはない。したがって、携帯機13の車室内への閉じ込めなどが抑制される。
(5)第2の応答要求信号Sreq2を携帯機13が受信し、かつ当該受信される第2の応答要求信号Sreq2に対する携帯機13からの第2の応答信号Sres2が車載機12に受信されるのは、基本的には携帯機13が運転席に存在するときのみである。このため、基本的には携帯機13が運転席に存在するときにのみ、エンジン始動装置15の動作が許可される。携帯機13が運転席以外に存在するときには、エンジン始動装置15の動作が許可されないので、防犯性を確保することができる。
<他の実施の形態>
なお、前記実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本例では、右ハンドル車を想定して説明したが、左ハンドル車に適用してもよい。この場合、図2に示される各通信領域を左右反転して形成すればよい。
なお、前記実施の形態は、次のように変更して実施してもよい。
・本例では、右ハンドル車を想定して説明したが、左ハンドル車に適用してもよい。この場合、図2に示される各通信領域を左右反転して形成すればよい。
・本例では、携帯機13のPWM回路36に対するデューティ比の設定を通じて送信アンテナ22aの送信出力を調節するようにしたが、当該送信出力の調節はどのような方法で行ってもよい。たとえば、送信アンテナ22aの前段に電力増幅器(たとえば、可変ゲインアンプ)を設ける。そして応答要求信号Sreqに含まれる制御対象情報D2、換言すれば応答信号Sresに含ませる受信制御対象情報D4に応じて、電力増幅器の増幅率を変更する。
・本例では、応答要求信号Sreqに制御対象情報D2としてドアロック装置14を示す情報またはエンジン始動装置15を示す情報を含ませたが、これらのいずれか一を含ませないようにしてもよい。たとえばドアロック装置14を示す情報を応答要求信号Sreqに含ませないようにした場合、携帯機13は同じくドアロック装置14を示す情報を含まない応答信号Sresを生成する。車載機12は、受信制御対象情報D4としてエンジン始動装置15を示す情報を含まないのであるからドアロック装置14の動作を許可するための応答信号Sresである旨判断する。なお、応答要求信号Sreqに制御対象情報D2としてエンジン始動装置15を示す情報を含ませない場合についても、同様にして実現できる。
・本例では、車両11からの応答要求信号Sreqの送信周波数はLF帯、携帯機13からの応答信号Sresの送信周波数はUHF帯をそれぞれ使用したが、応答要求信号Sreqの送信周波数としてUHF帯を使用してもよい。
・本例では、スタートスイッチ16の操作が検出されたとき、車載機12は第2の応答要求信号Sreq2を送信するようにしたが、たとえばドアの開閉が検出されたとき、車載機12は第2の応答要求信号Sreq2を送信するようにしてもよい。
<他の技術的思想>
次に、前記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項2において、前記車載機は、車室内に設けられる走行用駆動源のスタートスイッチが操作された旨検出されないときには走行用駆動源の始動が要求されていない旨判断し、前記スタートスイッチが操作された旨検出されるときには走行用駆動源の始動が要求されている旨判断すること。
次に、前記実施の形態から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)請求項2において、前記車載機は、車室内に設けられる走行用駆動源のスタートスイッチが操作された旨検出されないときには走行用駆動源の始動が要求されていない旨判断し、前記スタートスイッチが操作された旨検出されるときには走行用駆動源の始動が要求されている旨判断すること。
10…電子キーシステム、11…車両、12…車載機、13…携帯機、21…電子制御装置、22a…送信アンテナ、23a…受信アンテナ、D2…制御対象情報、D4…受信制御対象情報、Sreq…応答要求信号、Sreq1…第1の応答要求信号、Sreq2…第2の応答要求信号、Sres…応答信号、Sres1…第1の応答信号、Sres2…第2の応答信号。
Claims (5)
- 車室内外へそれぞれ応答要求信号を無線送信する車載機と、応答要求信号に対する応答信号を無線送信する携帯機とを備え、前記車載機は、受信される応答信号に基づき車両のドアロック装置および走行用駆動源の動作をそれぞれ許可する電子キーシステムにおいて、
前記車載機は、車室内外にわたって応答要求信号を送信する単一の送信アンテナを有し、
前記車載機は、ドアロック装置の動作を許可する際にはその旨示す第1の応答要求信号を、前記走行用駆動源の動作を許可する際にはその旨示す第2の応答要求信号をそれぞれ生成し、
前記携帯機から、前記第1の応答要求信号を受信した旨示す第1の応答信号を受信したときにはドアロック装置の動作を、前記第2の応答要求信号を受信した旨示す第2の応答信号を受信したときには走行用駆動源の動作をそれぞれ許可する電子キーシステム。 - 請求項1に記載の電子キーシステムにおいて、
前記車載機は、走行用駆動源の始動が要求されている旨判断されないときには前記第1の応答要求信号を、走行用駆動源の始動が要求されている旨判断されるときには前記第2の応答要求信号を生成する電子キーシステム。 - 請求項1または請求項2に記載の電子キーシステムにおいて、
前記携帯機は、車室外から無線信号を送信したときに当該無線信号が前記車載機によって受信可能となる程度の第1の送信出力で前記第1の応答信号を送信し、前記第1の送信出力よりも弱い第2の送信出力で前記第2の応答信号を送信する電子キーシステム。 - 請求項3に記載の電子キーシステムにおいて、
前記車両の周囲には、前記携帯機から前記第1の送信出力で送信される無線信号が車載機によって受信されることが期待される通信領域を設定し、
前記車載機は、前記通信領域の外郭線よりも車両側にかつ車室を囲んで設定される閾線に位置する携帯機からの無線信号の受信信号強度に設定される信号強度判定閾値を記憶し、
前記車載機は、第1の応答要求信号に対する第1の応答信号を受信したとき、当該第1の応答信号の受信信号強度が前記信号強度判定閾値以下であることを条件としてドアロック装置の動作を許可する電子キーシステム。 - 請求項3または請求項4に記載の電子キーシステムにおいて、
前記車載機は、前記送信アンテナを通じた第2の応答要求信号の送信領域と、前記携帯機から第2の送信強度で送信される第2の応答信号を受信可能となる前記車載機の受信領域とが重なる領域に運転席が一致するように、前記送信アンテナと前記車載機の受信アンテナとの位置関係が調節されてなる電子キーシステム。
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Cited By (4)
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JP2015214316A (ja) * | 2014-05-13 | 2015-12-03 | 株式会社東海理化電機製作所 | 車両通信システム |
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-
2012
- 2012-07-30 JP JP2012168527A patent/JP2014025312A/ja active Pending
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