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JP2014021928A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Download PDF

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JP2014021928A JP2012163027A JP2012163027A JP2014021928A JP 2014021928 A JP2014021928 A JP 2014021928A JP 2012163027 A JP2012163027 A JP 2012163027A JP 2012163027 A JP2012163027 A JP 2012163027A JP 2014021928 A JP2014021928 A JP 2014021928A
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Abstract

【課題】ノイズ抑圧処理の効果を高めるともに、視覚的に優れた画像を得ることができるようにする。
【解決手段】まず、入力画像を帯域分割して、直流成分を含まない高域画像を生成する。さらに、直流成分を含む画像から、それぞれが直流成分を含む解像度の異なる複数の縮小画像を生成し、これらの高域画像および縮小画像に対してノイズ抑圧処理を行う。そして、縮小画像を拡大して合成を繰り返し、最終的に合成画像と高域画像とを加算して出力画像を得る。なお、合成する際の合成割合は、縮小画像から検出されたエッジ量に基づいて算出される。
【選択図】図2

Description

本発明は、特に、ノイズを抑圧するために用いて好適な画像処理装置、画像処理方法およびプログラムに関する。
近年、撮像素子の画素を微小化する傾向が進んでおり、この画素の微小化に起因して撮像素子から得られる画像信号のノイズが増加する傾向にある。そこで、このノイズを信号処理により抑圧する方法としてマルチレート信号処理が利用された方法が知られている。
例えば、画像信号を複数の周波数成分に分割し、それぞれの分割画像のノイズを抑圧してから再合成する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。例えば、画像信号が図11に示すように周波数帯域毎に分割され、それぞれの分割画像にノイズ抑圧処理が行われる。周波数成分の分割方法は様々な方法があるが、例えば、低域画像を生成するには元画像にプレフィルタをかけてからサイズを半分に間引くことにより得られる。また、高域画像を生成するには、低域画像を元画像と同じサイズになるように拡大処理した後、元画像から拡大処理した画像を減算することにより得られる。
このように周波数成分に分割することによって、それぞれの分割画像に対して、その周波数成分に適したノイズ抑圧の適用量を設定することが可能である。また、各画像のサイズを小さくすることにより、少ないフィルタ長でノイズを低減させることが可能となる。なお、高域のノイズはノイズの粒状感が細かいため視覚的に目立ちにくい。一方、低域のノイズは大きい粒状感となり視覚的に目立ちやすいため、高域のノイズよりも低域のノイズを強めに除去するのが望ましい。
また、周波数成分に分割された分割画像を合成する処理では、低域画像を拡大して高域画像に加算するといった単純な演算で行うことが可能である。しかしながら、合成処理の演算方法から明らかなように、分割された画像がノイズ抑圧処理によってぼやけてしまった場合、合成処理後の画像も対応する周波数帯域のボケがそのまま残留してしまう。そのため、周波数帯域に分割してノイズを抑圧する方法では、周波数帯域毎に異なるノイズ抑圧を行うことが可能であるが、それぞれの周波数帯域においてボケが許容できる程度にノイズ抑圧効果を抑える必要があるという課題がある。
そこで、他のノイズ抑圧方法として、まず、画像信号から複数の縮小画像を生成し、複数の縮小画像に対してノイズ抑圧処理を行うとともに、エッジ信号を抽出してエッジ信号に基づいて各画像の合成比率を求める。そして、合成比率に基づいて、複数の画像信号を合成する方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
例えば、図12に示すように水平および垂直方向のサイズをそれぞれ1/2にした画像と1/4にした画像とを生成する。そして、各画像に対してノイズ抑圧処理を行うとともに、エッジ信号を抽出する。画像を合成する際には、エッジ信号に基づいて合成割合を決定し、エッジ信号の強い部分はより大きなサイズの画像を用い、エッジ信号の弱い部分は縮小された画像を元のサイズまで拡大したものを用いるように構成する。
以上のように構成することによって、合成後の画像のエッジ部分は元サイズの画像が多く使用され、逆に縮小画像はあまり使用されない。このため、ノイズ抑圧処理を縮小画像に適用してエッジ部分がぼやけていても最終画像に影響しない。したがって、縮小画像に対して強いノイズ抑圧をかけることが可能となり、合成後の画像としてはエッジをぼかすことなく低域成分のノイズ抑圧効果を高めた画像を得ることが可能となる。
しかしながら、上記合成割合は画像からエッジを検出して算出するため、例えば、図13(a)に示すように画像に重畳されているノイズによりエッジが不明瞭になると、合成割合も乱れてしまう。すなわち、連続しているエッジの途中で合成割合が変動すると、合成割合の高い部分は高解像度の画像が使用され、合成割合の低い部分は低解像度の画像が使用される。その結果、図13(b)に示すように合成後の画像としてエッジが途切れたように見えたり、エッジの太さが不安定に変化したりして画質が劣化するという問題がある。なお、この合成時に発生する画質の劣化は、比較的高解像度な部分において発生すると視覚的に目立ちやすいという性質がある。
特開2008−15741号公報 特開2009−199104号公報
以上の説明した通り、画像を周波数分割してそれぞれの画像に対してノイズ抑圧する方法においては、ノイズ抑圧効果を高めにくいという課題がある。また、複数の縮小画像を生成してそれぞれの画像にノイズを抑圧し、エッジ信号により各画像を合成する方法においては、エッジ信号がノイズの影響を受けることにより合成画像が不鮮明になってしまうという課題がある。
本発明は前述の問題点に鑑み、ノイズ抑圧処理の効果を高めるともに、視覚的に優れた画像を得ることができるようにすることを目的としている。
本発明の画像処理装置は、入力画像を帯域分割して、直流成分を含む画像と直流成分を含まない少なくとも1つの画像とを生成する第1の画像生成手段と、前記第1の画像生成手段により生成された直流成分を含む画像から、それぞれが直流成分を含む解像度の異なる複数の画像を生成する第2の画像生成手段と、前記第1の画像生成手段により生成された画像および前記第2の画像生成手段により生成された画像に対してノイズ抑圧処理を行うノイズ抑圧手段と、前記第2の画像生成手段により生成され、前記ノイズ抑圧処理が行われた複数の画像を合成する第1の合成手段と、前記第1の合成手段により合成された画像と、前記ノイズ抑圧処理が行われた前記直流成分を含まない画像とを合成する第2の合成手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、ノイズ抑圧処理の効果が高く、かつ視覚的に好ましい画像を得ることができる。
実施形態におけるデジタルカメラの概略構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態において、画像処理回路に含まれる帯域別ノイズ抑圧部の詳細な構成例を示すブロック図である。 第1の実施形態における帯域別ノイズ抑圧部による処理手順の一例を示すフローチャートである。 第1の実施形態における高域画像および縮小画像を説明する図である。 エッジ量と合成割合との関係の一例を示す図である。 注目画素と参照領域とを示す図である。 第2の実施形態において、感度によってノイズ抑圧処理を選択する処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態において、画像処理回路に含まれる帯域別ノイズ抑圧部の詳細な構成例を示すブロック図である。 第2の実施形態における帯域別ノイズ抑圧部による処理手順の一例を示すフローチャートである。 第2の実施形態における高域画像および縮小画像を説明する図である。 従来の周波数帯域毎に分割された画像を説明する図である。 縮小画像を生成する概要を説明する図である。 不明瞭なエッジが含まれている場合の合成後の画像を説明する図である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態におけるデジタルカメラ100の概略構成例を示すブロック図である。なお、画像信号に対して画像処理を施すことができる装置であれば、デジタルカメラに限らず、デジタルビデオカメラやパーソナルコンピュータなどでも実現することが可能である。
図1において、光学系101は、ズームレンズやフォーカスレンズから構成されるレンズ群、絞り装置、およびシャッター装置を備えている。この光学系101は、撮像素子102に到達する被写体像の倍率やピント位置、あるいは、光量を調整している。撮像素子102はCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサー等の光電変換素子であり、被写体像を電気信号に変換して画像信号を生成する。本実施形態では撮像素子102はCCDで構成されているものとする。
前置処理回路103は、CDS(Correllated Double Sampling)回路および増幅回路を備えている。CDS回路は撮像素子102で生成された画像信号に含まれている暗電流を抑圧し、増幅回路はCDS回路から出力された画像信号を増幅する。A/D変換器104は、前置処理回路103から出力された画像信号をデジタルの画像信号に変換する。
画像処理回路105は、画像信号に対して、ホワイトバランス処理、ノイズ抑圧処理、階調変換処理、エッジ強調補正処理などを行い、画像信号を輝度信号Yおよび色差信号U、Vとして出力する。また、画像処理回路105は、画像信号から被写体の輝度値や被写体のピント状態を示す合焦値も算出する。なお、画像処理回路105は、A/D変換器104から出力された画像信号のみでなく、記録媒体109から読み出した画像信号に対しても同様の画像処理を行うことができる。
制御回路106は、本実施形態のデジタルカメラ100を構成する各回路を制御して、デジタルカメラ100の動作を統括する。画像処理回路105で処理された画像信号から得られる輝度値や操作部材110から入力された指示に基づいて、光学系101や撮像素子102の駆動制御も行う。
表示メモリ107は、表示装置108に表示する画像の元になる画像信号を一時的に記憶するメモリである。表示装置108は、液晶ディスプレイや有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイで構成され、撮像素子102で生成された画像信号や、記録媒体109から読み出した画像信号に係る画像を表示する。撮像素子102から読み出される連続した画像信号を、随時更新して表示することにより、電子的なビューファインダーとして機能することが可能である。また、表示装置108は、デジタルカメラ100の状態表示、ユーザー側またはデジタルカメラ100側で決定したシャッター速度、絞り値、感度情報などの文字情報や、画像処理回路105にて測定した輝度分布を示すグラフ等も表示することが可能である。
記録媒体109は、このデジタルカメラ100に着脱可能に構成されたものであっても、デジタルカメラ100に内蔵されたものであってもよい。操作部材110は、ユーザーがデジタルカメラ100に指示を送るために操作する部材である。バス111は、画像処理回路105、制御回路106、表示メモリ107、および記録媒体109の間で画像信号をやり取りするために用いられる。
次に、本実施形態におけるデジタルカメラ100の撮影時の動作の一例について説明する。ユーザーによって操作部材110が操作され、撮影準備を開始する指示が入力されると、制御回路106がそれぞれの回路の動作の制御を開始する。
まず、撮像素子102は、光学系101を透過した被写体像を光電変換してアナログの画像信号を生成し、A/D変換器104が前置処理回路103によって処理されたアナログの画像信号をデジタル化する。画像処理回路105は、A/D変換器104から出力された画像信号に対して、ホワイトバランス処理、ノイズ抑圧処理、階調変換処理、輪郭補正処理などを行う。
画像処理回路105で処理された画像信号は、表示メモリ107を介して、表示装置108に画像として表示される。上述したように、撮像素子102で連続的に画像信号を生成し、読み出される連続した画像信号を用いて、被写体の画像をリアルタイムで更新して表示装置108に表示することにより表示装置108は電子的なビューファインダーとして機能する。
そして、ユーザーが操作部材110に含まれるシャッターボタンを操作するまで、これらの処理を繰り返す。ユーザーがシャッターボタンを操作すると、制御回路106は画像処理回路105で得られた輝度値や合焦値に基づいて光学系101の動作を再調整して静止画の撮影を行う。画像処理回路105が、この静止画の画像信号に対してノイズ抑圧処理を含む種々の画像処理を行う。そして、記録媒体109には画像処理回路105から出力された画像信号が記録される。
ここで、画像処理回路105におけるノイズ抑圧処理について詳細に説明を行う。図2は、画像処理回路105に含まれる帯域別ノイズ抑圧処理部200の詳細な構成例を示すブロック図である。
本実施形態の帯域別ノイズ抑圧処理部200は、第1の縮小部201、第2の縮小部204、第3の縮小部205、第1の拡大部202、第2の拡大部212、第3の拡大部214、第4の拡大部216および第1の減算部203を備える。さらに、第1の合成割合検出部206、第2の合成割合検出部207、第1のノイズ抑圧部208、第2のノイズ抑圧部209、第3のノイズ抑圧部210、第4のノイズ抑圧部211、第1の合成部213、第2の合成部215および第1の加算部217を備える。
図3は、帯域別ノイズ抑圧処理部200による処理手順の一例を示すフローチャートである。画像処理回路105は、A/D変換器104から出力された画像信号を受け取ると、画素の色補間処理が行われた後、帯域別ノイズ抑圧処理部200において色毎に図3に示す処理を行う。なお、ホワイトバランス処理や色変換処理、階調変換処理などは省略する。
まず、ステップS301において、第1の縮小部201は、入力画像信号に対してプレフィルタを掛けてから水平および垂直方向にそれぞれ1/2サイズに画素を間引きした縮小画像1を生成する。プレフィルタとしては水平、垂直ともに[1 2 1]の係数を適用する。これは着目画素に対する重み付けと、着目画素の両隣に隣接する各画素に対する重み付けを2対1の割合にして平均化を行うための係数である。なお、図4は、画像の周波数空間での帯域イメージを示すものであり、図4(a)乃至(c)において、最も外側の正方形は入力画像信号の周波数空間を示す。この周波数空間では、上から下に向うほど垂直方向における周波数成分が高いことを示し、左から右に向かうほど水平方向における周波数成分が高いことを示す。なお、直流成分は、この周波数空間の左上端に相当する。図4(a)の斜線部は、直流成分を含む縮小画像1の周波数成分を示している。この図4(a)より、縮小画像1には、垂直および水平方向において、入力画像信号に含まれる周波数成分のうち、ある閾値以下の周波数成分が含まれていることが理解できる。以下、この閾値を第1の閾値とする。
次に、ステップS302において、第1の拡大部202は、生成された縮小画像1を入力された画像信号と同じサイズにバイリニア補間により拡大する。そして、第1の減算部203は、入力画像信号から拡大された画像を画素毎に減算して、直流成分を含まない高域画像1を生成する。この高域画像1に含まれる周波数成分は、入力画像信号に含まれる周波数成分から縮小画像1に含まれる周波数成分を除外したものであり、第1の閾値よりも大きな周波数成分のみを含む。つまり、図4(a)の斜線部以外の領域が高域画像1の周波数成分を示している。以上のように第1の縮小部201、第1の拡大部202および第1の減算部203は第1の画像生成手段として機能する。
次に、ステップS303において、第2の縮小部204は、縮小画像1から、縮小画像1を水平および垂直方向にそれぞれ1/2サイズにした縮小画像2を生成する。第2の縮小部204の処理は、基本的には第1の縮小部201の処理と同様である。図4(b)の斜線部は、縮小画像2の周波数成分を示している。この図4(b)より、縮小画像2には、垂直および水平方向において縮小画像1に含まれる周波数成分のうち、第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下の周波数成分が含まれていることが理解できる。なお、縮小画像1と縮小画像2は、ともに第2の閾値以下の周波数成分を含むという点では共通している。
次に、ステップS304において、第3の縮小部205は、縮小画像2から、縮小画像2を水平および垂直方向にそれぞれ1/2サイズにした縮小画像3を生成する。なお、第3の縮小部205の処理も第1の縮小部201の処理と同様である。図4(c)の斜線部は、縮小画像3の周波数成分を示している。この図4(c)より、縮小画像3には、垂直および水平方向において縮小画像2に含まれる周波数成分のうち、第2の閾値よりも小さい第3の閾値以下の周波数成分が含まれていることが理解できる。なお、縮小画像2と縮小画像3は、ともに第3の閾値以下の周波数成分を含むという点では共通している以上のように第1の縮小部201、第2の縮小部204および第3の縮小部205は、第2の画像生成手段として機能する。
次に、ステップS305において、第1の合成割合検出部206は、縮小画像1に以下の式(1)に示すラプラシアンフィルタを適用し、エッジ信号を検出する。同様に、第2の合成割合検出部207は、縮小画像2にラプラシアンフィルタを適用し、エッジ信号を検出する。
Figure 2014021928
次に、ステップS306において、第1の合成割合検出部206は、図5に示す関係に従って、検出したエッジ信号から合成割合を算出する。同様に、第2の合成割合検出部207も合成割合を算出する。すなわち、上記エッジ信号の絶対値を取ることによりエッジ量とし、エッジ量と閾値TH1、TH2とを比較する。そして、エッジ量が閾値TH1より小さければ、合成の対象とする2つの画像のうち、含まれる周波数成分の上限が高い画像の合成割合を0%とし、閾値TH2より大きければ100%とする。閾値TH1、TH2の間は線形的に合成割合を算出する。なお、第1の合成割合検出部206で検出されたエッジ量と第2の合成割合検出部207で検出されたエッジ量とで閾値TH1、TH2を変更することが望ましい。
次に、ステップS307において、第1のノイズ抑圧部208は、高域画像1に対してノイズ抑圧処理を行う。同様に、第2のノイズ抑圧部209は、縮小画像1に対してノイズ抑圧処理を行い、第3のノイズ抑圧部210は、縮小画像2に対してノイズ抑圧処理を行い、第4のノイズ抑圧部211は、縮小画像3に対してノイズ抑圧処理を行う。
ノイズ抑圧処理では、図6に示すように、注目画素の周辺に例えば7×7画素の参照領域を設定し、参照領域の各画素について注目画素との差分を取る。そして、差分が閾値以内の画素のみで平均値を演算し、平均値を注目画素の値として出力する。画素毎に上記処理を行うことにより画像全体に対してノイズ抑圧された出力画像を得る。閾値は各画像で変更するのが望ましく、さらにはセンサーの光ショットノイズを考慮して信号レベルに応じて閾値を変更してもよい。
また、高域画像1に対するノイズ抑圧効果は解像度の劣化を避ける程度の効果となるよう閾値の設定を行い、複数の解像度の異なる縮小画像1〜縮小画像3に対しては、ノイズ抑圧の効果を強めに設定するのが望ましい。例えば、縮小画像1〜縮小画像3に対するノイズ抑圧処理では、高域画像1に対するノイズ抑圧処理における閾値よりも小さな閾値を設定すればよい。また、本実施形態では、高域画像1、縮小画像1、縮小画像2、縮小画像3の各画像に対するノイズ抑圧処理は同様の方法であるが、画像によってノイズ抑圧方法を変更するような構成としてもよい。
次に、ステップS308において、第2の拡大部212は、ノイズ抑圧後の縮小画像3を縮小画像2と同じ画素数になるように拡大し、拡大画像3を生成する。なお、第2の拡大部212の処理は、第1の拡大部202の処理と同様である。
次に、ステップS309において、第1の合成部213は、縮小画像2と拡大画像3とを合成し、合成画像2を生成する。合成処理では、第2の合成割合検出部207で算出された合成割合に応じて、画素毎に加重加算することによって合成画像2を生成する。縮小画像2の方が拡大画像3と比べて高域の特性を持っているため、上記合成割合によりエッジ量の多いところに縮小画像2が使用され、エッジ量の少ないところに拡大画像3が使用される。したがって、より高域の特性を残したままノイズ抑圧効果を高めることができる。
次に、ステップS310において、第3の拡大部214は、生成された合成画像2を縮小画像1と同じ画素数になるように拡大し、拡大画像2を生成する。第3の拡大部214の処理も第1の拡大部202の処理と同様である。
次に、ステップS311において、第2の合成部215は、縮小画像1と拡大画像2とを合成し、合成画像1を生成する。合成処理では、第1の合成割合検出部206で算出された合成割合に応じて、画素毎に加重加算することによって合成画像1を生成する。縮小画像1の方が拡大画像2と比べて高域の特性を持っているため、上記合成割合によりエッジ量の多いところに縮小画像1が使用され、エッジ量の少ないところに拡大画像2が使用される。したがって、より高域の特性を残したままノイズ抑圧効果を高めることができる。以上のように、第1の合成部213および第2の合成部215は第1の合成手段として機能する。
次に、ステップS312において、第4の拡大部216は、生成された合成画像1を高域画像1と同じ画素数になるように拡大し、拡大画像1を生成する。第4の拡大部216の処理も第1の拡大部202の処理と同様である。
次に、ステップS313において、第2の合成手段として機能する第1の加算部217は、ノイズ抑圧された高域画像1と拡大画像1とを画素毎に加算し、出力画像を得る。エッジ量に係わらず、高域画像1と拡大画像1とがそのまま加算されるだけであるため、第1の合成部213や第2の合成部215で発生するような合成割合の変動による画質劣化は起こらない。
以上のように本実施形態によれば、ノイズを含んだエッジ信号に基づいて合成する際に合成割合がばらついた場合であっても、低周波領域でのみ画質が劣化し、高周波領域では発生しないため、視覚的に画質の劣化が目立ちにくい。また、低周波領域のノイズ抑圧効果を高めることができるため、粒状感の大きいノイズを効果的に低減することが可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。本実施形態では、撮影条件、特に撮影時の感度に応じて帯域分割の方法を変更する方法について説明する。撮影時の感度が変わると画像に重畳されるノイズ量が変わる。比較的感度が低い時はノイズ量が少ないため、第1の実施形態で説明した合成割合のノイズによるばらつきが小さく、画質劣化の程度が小さい。一方、比較的感度が高い時はノイズ量が多いため、合成割合のノイズによるばらつきが多くなる。そこで本実施形態においては、低感度時と高感度時とで帯域分割の方法を変更する。すなわち、縮小画像および高域画像の数を変更する。特に高感度時に合成割合のばらつきの影響を減らすことにより、感度に応じて最適なノイズ抑圧を行う方法について説明する。
なお、本実施形態に係るデジタルカメラ全体の構成は第1の実施形態と同じであり、共通部分については説明を省略する。異なる点は、画像処理回路105に図2の帯域別ノイズ抑圧処理部200と、以下に説明する図8の帯域別ノイズ抑圧処理部800との2つが含まれている点である。
図7は、感度に応じてノイズ抑圧処理の内容を決定する処理手順の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS701において、撮影時の感度が所定値以上であるかどうかを判定する。この判定の結果、所定値よりも小さい場合はステップS702に進み、所定値以上である場合は、ステップS703に進む。
ステップS702においては、帯域別ノイズ抑圧処理部200においてノイズ抑圧処理1を実行する。ノイズ抑圧処理1は、第1の実施形態における動作と同一の処理を行う。一方、ステップS703においては、図8の帯域別ノイズ抑圧処理部800においてノイズ抑圧処理2を実行する。以下、ノイズ抑圧処理2の動作について説明する。
図8に示す帯域別ノイズ抑圧処理部800は、図2の帯域別ノイズ抑圧処理部200の一部が変更されたものであり、同じ動作をする回路については同じ符号を付している。
以下、図9のフローチャートを参照しながら、図8に示す帯域別ノイズ抑圧処理部800の動作を説明する。ステップS901からS903までの処理は、それぞれ図3のステップS301からS303の処理と同じである。
次に、ステップS904では、第5の拡大部802は、縮小画像2を2倍のサイズに拡大する。そして、第2の減算部801は、縮小画像1から拡大された縮小画像2を減算して、直流成分を含まない高域画像2を生成する。図10(a)の斜線部は、高域画像2の周波数成分を示している。第1の実施形態との違いは、高域画像2には、図4(a)に示す縮小画像1には存在した直流成分がなくなっている点である。なお、第5の拡大部802は第1の拡大部202と同じ構成であり、第2の減算部801は第1の減算部203と同じ構成である。
次に、ステップS905において、図3のステップS304と同様に、縮小画像3を生成する。図10(b)は、縮小画像3の周波数成分を示している。
次に、ステップS906において、第2の合成割合検出部207は、式(1)に示したラプラシアンフィルタを縮小画像2に適用し、エッジ信号を検出する。そして、ステップS907において、第2の合成割合検出部207は、図5に示す関係に従って、検出したエッジ信号から合成割合を算出する。
次に、ステップS908において、図3のステップS307と同様に、ノイズ抑圧処理を行う。但し、第2のノイズ抑圧部209は、高域画像2に対してノイズ抑圧処理を行う。ステップS909からS911までの処理は、それぞれ図3のステップS308からS310の処理と同じである。
次に、ステップS912において、第2の加算部803は、ノイズ処理後の高域画像2と拡大画像2とを加算して加算画像を生成する。そして、ステップS913において、第4の拡大部216は、この加算画像を拡大し、拡大画像1を生成する。次いでステップS914において、第1の加算部217は、高域画像1と拡大画像1を加算して出力画像を生成する。
本実施形態では、図2に示す帯域別ノイズ抑圧処理部200と図8に示す帯域別ノイズ抑圧処理部800との2つの構成を備えている。一方、帯域別ノイズ抑圧処理部を1つにして、帯域別ノイズ抑圧処理部200に異なる部分だけ追加するように構成し、使用条件によって処理をコントロールできるように構成してもよい。
以上のように本実施形態によれば、低感度時には第1の実施形態と同様の効果が得られ、高感度時には、エッジ信号に基づいて合成する画像の帯域がより低域となるため、合成割合のばらつきによる画質の劣化をより発生しにくくすることが可能となる。
(その他の実施形態)
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。
105 画像処理回路
106 制御回路

Claims (8)

  1. 入力画像を帯域分割して、直流成分を含む画像と直流成分を含まない少なくとも1つの画像とを生成する第1の画像生成手段と、
    前記第1の画像生成手段により生成された直流成分を含む画像から、それぞれが直流成分を含む解像度の異なる複数の画像を生成する第2の画像生成手段と、
    前記第1の画像生成手段により生成された画像および前記第2の画像生成手段により生成された画像に対してノイズ抑圧処理を行うノイズ抑圧手段と、
    前記第2の画像生成手段により生成され、前記ノイズ抑圧処理が行われた複数の画像を合成する第1の合成手段と、
    前記第1の合成手段により合成された画像と、前記ノイズ抑圧処理が行われた前記直流成分を含まない画像とを合成する第2の合成手段とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記直流成分を含む画像からエッジ量を検出し、前記検出したエッジ量に基づいて前記第1の合成手段の合成割合を検出する合成割合検出手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2の合成手段は、前記エッジ量によらずに、前記第1の合成手段により合成された画像と、前記ノイズ抑圧処理が行われた前記直流成分を含まない画像とを合成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記ノイズ抑圧手段は、前記第1の画像生成手段により生成された画像と、前記第2の画像生成手段により生成された画像とに対して、それぞれノイズ抑圧処理の効果が異なるようにすることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の画像処理装置。
  5. 前記第1の画像生成手段および第2の画像生成手段は、撮影条件に応じて、生成する画像の数を変更することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の画像処理装置。
  6. 前記撮影条件は、撮影時の感度であることを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 入力画像を帯域分割して、直流成分を含む画像と直流成分を含まない少なくとも1つの画像とを生成する第1の画像生成工程と、
    前記第1の画像生成工程において生成された直流成分を含む画像から、それぞれが直流成分を含む解像度の異なる複数の画像を生成する第2の画像生成工程と、
    前記第1の画像生成工程において生成された画像および前記第2の画像生成工程において生成された画像に対してノイズ抑圧処理を行うノイズ抑圧工程と、
    前記第2の画像生成工程において生成され、前記ノイズ抑圧処理が行われた複数の画像を合成する第1の合成工程と、
    前記第1の合成工程において合成された画像と、前記ノイズ抑圧処理が行われた前記直流成分を含まない画像とを合成する第2の合成工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  8. 入力画像を帯域分割して、直流成分を含む画像と直流成分を含まない少なくとも1つの画像とを生成する第1の画像生成工程と、
    前記第1の画像生成工程において生成された直流成分を含む画像から、それぞれが直流成分を含む解像度の異なる複数の画像を生成する第2の画像生成工程と、
    前記第1の画像生成工程において生成された画像および前記第2の画像生成工程において生成された画像に対してノイズ抑圧処理を行うノイズ抑圧工程と、
    前記第2の画像生成工程において生成され、前記ノイズ抑圧処理が行われた複数の画像を合成する第1の合成工程と、
    前記第1の合成工程において合成された画像と、前記ノイズ抑圧処理が行われた前記直流成分を含まない画像とを合成する第2の合成工程とをコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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