JP2014019741A - 樹脂の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(1)放射線の照射により分解して酸を発生する構造単位を含む樹脂を、該樹脂の良溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する工程、(2)(1)で調製された樹脂溶液と、アルコール及び炭素数6〜12のアルカンの混合溶媒とを接触させて、樹脂を析出させる工程、並びに、(3)(2)で析出させた樹脂をろ過により取得する工程を含む樹脂の製造方法。
【選択図】なし
Description
〔1〕 (1)放射線の照射により分解して酸を発生する構造単位を含む樹脂を、該樹脂の良溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する工程、
(2)(1)で調製された樹脂溶液と、アルコール及び炭素数6〜12のアルカンの混合溶媒とを接触させて、樹脂を析出させる工程、並びに、
(3)(2)で析出させた樹脂をろ過により取得する工程
を含む樹脂の製造方法。
〔2〕 前記(1)が、前記樹脂を構成する構造単位を導くモノマーを、前記樹脂の良溶媒中で重合させることにより前記溶液を調製する工程である〔1〕記載の製造方法。
〔3〕 〔1〕又は〔2〕記載の製造方法によって製造された樹脂及び酸発生剤を含むレジスト組成物。
(1)放射線の照射により分解して酸を発生する構造単位を含む樹脂(以下「樹脂(A)」という場合がある。)を、該樹脂の良溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する工程(以下「工程(1)」という場合がある。)、
(2)(1)で調製された樹脂溶液と、アルコール及び炭素数6〜12のアルカンの混合溶媒とを接触させて、樹脂を析出させる工程(以下「工程(2)」という場合がある。)、並びに、
(3)(2)で析出させた樹脂をろ過により取得する工程(以下「工程(3)」という場合がある。)
を含む。
工程(1)では、原料となる樹脂(A)(以下「樹脂(A’)」という場合がある。)を、樹脂(A’)の良溶媒に溶解した樹脂溶液(以下「溶液(1)」という場合がある。)を調製する。固体の樹脂(A’)を良溶媒に溶解させて溶液(1)を調製してもよいが、好ましくは、樹脂(A’)を構成する構造単位を導くモノマーを、樹脂(A’)の良溶媒中で重合させることにより溶液(1)を調製する。
樹脂(A’)は、例えば、樹脂(A’)を構成する構造単位を導くモノマー、重合開始剤を使用し、更には必要に応じて連鎖移動剤を使用して重合させることにより得ることができる。このようにして調製される溶液(1)は、重合反応で消費されずに残存するモノマー、重合開始剤及び連鎖移動剤を含んでいてもよい。
工程(2)では、工程(1)で調製した溶液(1)と、アルコール及び炭素数6〜12のアルカンの混合溶媒(以下「溶媒(EB)」という場合がある。)とを接触させて、樹脂を析出させる。
溶媒(EB)における炭素数6〜12のアルカンとしては、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等が挙げられる。
アルコールとしては、炭素数1〜8のアルコールが好ましく、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール等が挙げられる。
これらのアルカン及びアルコールは、それぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
溶媒(EB)には、さらに、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素及び水等が含まれてもよい。
アルカン及びアルコール以外の溶媒を含む場合、その含有率は、溶媒(EB)の総量に対して、好ましくは1質量%以上50質量%以下、より好ましくは1質量%以上30質量%以下である。
溶媒(EB)は、アルカン及びアルコール以外の溶媒を実質的に含まないことが好ましい。
溶液(1)と溶媒(EB)とを接触させる時間は、0.2時間以上6時間以下が好ましく、0.5時間以上3時間以下がより好ましい。
工程(3)では、(2)で析出させた樹脂(A)をろ過により取得する。
濾過方法は特に限定されず、当該技術分野で公知の濾過装置等により行うことができる。この濾過は、大気圧下で行ってもよいし、窒素ガス等を用いて加圧下又は減圧下で行ってもよい。
リパルプに用いる溶媒(以下「溶媒(EC)」という場合がある。)としては、例えば、メタノールやイソプロパノール等のアルコール溶媒、及び水と前記アルコール溶媒との混合溶媒等が挙げられる。中でも、精製効果の観点から、アルコール溶媒が好ましい。溶媒(EC)の使用量は、生成物の樹脂(A)100質量部に対して、350質量部以上が好ましく、350〜1000質量部がより好ましい。
リパルプする際の温度は、−10℃以上60℃以下が好ましく、−5℃以上40℃以下がより好ましく、0℃以上30℃以下がさらに好ましい。
樹脂(A)は、放射線の照射により分解して酸を発生する構造単位(以下「構造単位(p)」という場合がある。)を含み、さらに酸不安定基を有する構造単位及び酸不安定基を有さない構造単位からなる群から選ばれる少なくともを含む。構造単位(p)は、放射線の照射により分解して酸を発生するモノマー(以下「モノマー(p)」という場合がある。)から導かれる。
放射線とは、可視光線、紫外線、遠紫外線、超紫外線、X線、電子線等を意味する。
発生する酸としては、スルホン酸、カルボン酸等が挙げられる。
構造単位(p)としては、オニウム塩構造を有する構造単位が好ましく、式(I)で表される基を有する構造単位がより好ましい。
R1及びR2は、好ましくは、互いに独立に、ペルフルオロメチル基又はフッ素原子であり、より好ましくはフッ素原子である。
R3及びR4は、好ましくは、フッ素原子又は水素原子である。
Rb4、Rb5及びRb6は、互いに独立に、置換基を有していてもよい炭素数1〜30の炭化水素基を表す。
Rb4とRb5とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成してもよい。
Rb7及びRb8は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
m2及びn2は、互いに独立に、0〜5の整数を表す。
Rb9及びRb10は、互いに独立に、炭素数1〜18のアルキル基又は炭素数3〜18の脂環式炭化水素基を表す。
Rb9とRb10とは、一緒になってそれらが結合する硫黄原子とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成してもよい。該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
Rb11は、水素原子、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表す。
Rb12は、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又は炭素数6〜18の芳香族炭化水素基を表し、該芳香族炭化水素基に含まれる水素原子は、炭素数1〜12のアルコキシ基又は炭素数1〜12のアルキルカルボニルオキシ基で置換されていてもよい。
Rb11とRb12は、一緒になってそれらが結合する−CH−CO−とともに3員環〜12員環(好ましくは3員環〜7員環)を形成していてもよい。該環に含まれるメチレン基は、酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
Rb13〜Rb18は、互いに独立に、ヒドロキシ基、炭素数1〜12のアルキル基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
Lb11は、酸素原子又は硫黄原子を表す。
o2、p2、s2及びt2は、互いに独立に、0〜5の整数を表す。
q2及びr2は、互いに独立に、0〜4の整数を表す。
u2は0又は1を表す。
o2が2以上のとき、複数のRb13は同一でも異なってもよく、p2が2以上のとき、複数のRb14は同一でも異なってもよく、s2が2以上のとき、複数のRb15は同一でも異なってもよく、t2が2以上のとき、複数のRb18は同一でも異なってもよい。
脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよく、該脂環式炭化水素基に含まれる水素原子は、アルキル基で置換されていてもよい。この場合、該脂環式炭化水素基の炭素数は、アルキル基の炭素数も含めて20以下である。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロデシル基などのシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基等が挙げられる。
特に、Rb9〜Rb11の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜18、より好ましくは炭素数4〜12である。
水素原子がアルコキシ基で置換された芳香族炭化水素基としては、例えば、p−メトキシフェニル基等が挙げられる。
水素原子が芳香族炭化水素基で置換されたアルキル基、すなわちアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、トリチル基、ナフチルメチル基、ナフチルエチル基などが挙げられる。
アシル基としては、例えば、アセチル基、プロピオニル基及びブチリル基などが挙げられる。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
アルキルカルボニルオキシ基としては、例えば、メチルカルボニルオキシ基、エチルカルボニルオキシ基、n−プロピルカルボニルオキシ基、イソプロピルカルボニルオキシ基、n−ブチルカルボニルオキシ基、sec−ブチルカルボニルオキシ基、tert−ブチルカルボニルオキシ基、ペンチルカルボニルオキシ基、ヘキシルカルボニルオキシ基、オクチルカルボニルオキシ基及び2−エチルヘキシルカルボニルオキシ基等が挙げられる。
Rb11とRb12とが一緒になって形成する環としては例えば、オキソシクロヘプタン環、オキソシクロヘキサン環、オキソノルボルナン環及びオキソアダマンタン環等が挙げられる。
[式(b2−1−1)中、
Rb19、Rb20及びRb21は、互いに独立に、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜18のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式飽和炭化水素基又は炭素数1〜12のアルコキシ基を表す。
v2、w2及びx2は、互いに独立に0〜5の整数を表す。
v2が2以上のとき、複数のRb19は互いに同一でも異なってもよく、w2が2以上のとき、複数のRb20は互いに同一でも異なってもよく、x2が2以上のとき、複数のRb21は互いに同一でも異なってもよい。]
炭素数1〜18の脂肪族炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、ヘキサデシル基、ペンタデシル基、ヘキシルデシル基、ヘプタデシル基及びオクタデシル基等が挙げられる。中でも、炭素数1〜12の脂肪族炭化水素基が好ましく、炭素数1〜12の脂肪族飽和炭化水素基がより好ましい。
炭素数3〜18の脂環式飽和炭化水素基としては、例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基及びシクロドデシル基等のシクロアルキル基;ビシクロ〔2.2.1〕ヘプチル基、アダマンチル基及び下記式で表される炭化水素から水素原子を1つ取り去った基等の多環式脂環式炭化水素基が挙げられる。好ましくは、炭素数4〜18の脂環式炭化水素基である。
炭素数1〜12のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基及びドデシルオキシ基等が挙げられる。
[式(I−1)中、R1、R2、z及びZ1+は、上記と同じ意味を表す。
R3は、水素原子又はメチル基を表す。
X1は、フェニレン基又は−CO−O−*を表し、*はX2との結合手を表す。
X2は、2価の連結基を表す。]
具体的には、メチレン基、エチレン基、プロパン−1,3−ジイル基、プロパン−1,2−ジイル基、ブタン−1,4−ジイル基、ペンタン−1,5−ジイル基、ヘキサン−1,6−ジイル基、ヘプタン−1,7−ジイル基、オクタン−1,8−ジイル基、ノナン−1,9−ジイル基、デカン−1,10−ジイル基、ウンデカン−1,11−ジイル基、ドデカン−1,12−ジイル基等の直鎖状アルカンジイル基;ブタン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,3−ジイル基、2−メチルプロパン−1,2−ジイル基、ペンタン−1,4−ジイル基、2−メチルブタン−1,4−ジイル基等の分岐状アルカンジイル基;シクロブタン−1,3−ジイル基、シクロペンタン−1,3−ジイル基、シクロヘキサン−1,4−ジイル基、シクロオクタン−1,5−ジイル基等のシクロアルカンジイル基;ノルボルナン−1,4−ジイル基、ノルボルナン−2,5−ジイル基、アダマンタン−1,5−ジイル基、アダマンタン−2,6−ジイル基等の2価の多環式脂環式飽和炭化水素基;等が挙げられる。
X4は、2価の炭素数1〜14の炭化水素基を表す。
X5は、2価の炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
X6は、炭素数1〜13のアルキル基を表す。
X7は、3価の炭素数1〜13の炭化水素基を表す。
X8は、2価の炭素数1〜12の炭化水素基を表す。
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基及びトリデシル基等が挙げられる。
[式(I−2)中、R11は、水素原子又はメチル基を表す。
xは、1又は2を表す。
X11は、炭素数1〜14の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子、硫黄原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
X12は、*−O−CO−又は*−CO−O−を表す。*はX11との結合手を表す。
Z2+は、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンを表す。]
X16は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
X17は、炭素数1〜4のアルカンジイル基を表す。
X18は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基又は炭素数6〜12の2価の芳香族炭化水素基を表す。
Z2+の有機スルホニウムカチオンとしては、式(b2−1)、式(b2−3)又は式(b2−4)で表されるカチオンが挙げられ、有機ヨードニウムカチオンとしては、式(b2−2)で表されるカチオンが挙げらる。
yは、1又は2を表す。
X13は、炭素数1〜14の2価の炭化水素基を表し、該炭化水素基に含まれるメチレン基は酸素原子又はカルボニル基に置き換わってもよい。
X14は、単結合、−O−、*−O−CO−又は*−CO−O−を表す。*はX11との結合手を表す。
Z3+は、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンを表す。]
X13は、好ましくは、*−X19−、*−X19−O−CO−X20−、*−X19−CO−X21−O−X20−又は*−X20−である。
X19は、フェニレン基又はナフタレンジイル基を表す。
X20は、炭素数1〜12の2価の飽和炭化水素基を表す。
X21は、炭素数1〜4のアルカンジイル基を表す。
2価の飽和炭化水素基及びアルカンジイル基としては、上述の基が挙げられる。
Z3+の有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンとしては、Z3+で挙げたものと同様のカチオンが挙げられる。
uは、1又は2を表す。
R14は、炭素数1〜12の飽和炭化水素基を表す。
X15は、炭素数1〜6のアルカンジイル基を表す。
Z4+は、有機スルホニウムカチオン又は有機ヨードニウムカチオンを表す。]
X15は、好ましくはメチレン基又はエチレン基である。
Z4+の有機スルホニウムカチオン及び有機ヨードニウムカチオンとしては、Z3+で挙げたものと同様のカチオンが挙げられる。
樹脂(A)は、さらに、酸不安定基を有する構造単位(以下「構造単位(a)」という場合がある)を有する。構造単位(a)は、酸不安定基を有するモノマー(以下「酸不安定モノマー(a1)」という場合がある)から導かれる。
酸不安定基とは、脱離基を有し、酸との接触により脱離基が脱離して、親水性基(例えば、ヒドロキシ基又はカルボキシ基)を形成する基を意味する。
酸不安定基としては、例えば、式(1)で表される基、式(2)で表される基等が挙げられる。
[式(1)中、Ra1、Ra2及びRa3は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜20の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表すか、Ra1及びRa2は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成する。*は結合手を表す。]
[式(2)中、Ra1’及びRa2’は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素数1〜12の炭化水素基を表し、Ra3’は、炭素数1〜20の炭化水素基を表すか、Ra2’及びRa3’は互いに結合して炭素数2〜20の2価の炭化水素基を形成し、該炭化水素基及び該2価の炭化水素基を構成する−CH2−は、−O―又は―S−で置き換わってもよい。
Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基としては、単環式又は多環式のいずれでもよい。単環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロへキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。多環式の脂環式炭化水素基としては、例えば、デカヒドロナフチル基、アダマンチル基、ノルボルニル基及び下記の基(*は結合手を表す。)等が挙げられる。Ra1〜Ra3の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数3〜16である。
アルキル基と脂環式炭化水素基とを組合わせた基としては、例えば、メチルシクロヘキシル基、ジメチルシクロへキシル基、メチルノルボルニル基等が挙げられる。
アルキル基及び脂環式炭化水素基は、上記と同様のものが挙げられる。
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ナフチル基、アントリル基、p−メチルフェニル基、p−tert−ブチルフェニル基、p−アダマンチルフェニル基、トリル基、キシリル基、クメニル基、メシチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、2,6−ジエチルフェニル基、2−メチル−6−エチルフェニル等のアリール基等が挙げられる。
Ra2'及びRa3'が互いに結合して形成する2価の炭化水素基としては、例えば、Ra1'〜Ra3'の炭化水素基から水素原子を1個取り去った基が挙げられる。
Ra1'及びRa2'のうち、少なくとも1つは水素原子であることが好ましい。
La1及びLa2は、それぞれ独立に、−O−又は*−O−(CH2)k1−CO−O−を表し、k1は1〜7の整数を表し、*は−CO−との結合手を表す。
Ra4及びRa5は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
Ra6及びRa7は、それぞれ独立に、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数3〜18の脂環式炭化水素基又はこれらを組合わせた基を表す。
m1は0〜14の整数を表す。
n1は0〜10の整数を表す。
n1’は0〜3の整数を表す。]
Ra4及びRa5は、好ましくはメチル基である。
Ra6及びRa7のアルキル基、脂環式炭化水素基及びこれらを組合わせた基としては、式(1)のRa1〜Ra3で挙げた基と同様の基が挙げられる。
Ra6及びRa7のアルキル基は、好ましくは炭素数6以下である。
Ra6及びRa7の脂環式炭化水素基は、好ましくは炭素数8以下、より好ましくは6以下である。
m1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
n1’は好ましくは0又は1である。
[式(a1−5)中、
R31は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Za1は、単結合又は*−[CH2]k4−CO−La4−を表す。ここで、k4は1〜4の整数を表す。*は、La1との結合手を表す。
La1、La2、La3及びLa4は、それぞれ独立に、−O−又は−S−を表す。
s1は、1〜3の整数を表す。
s1’は、0〜3の整数を表す。]
La1は、酸素原子が好ましい。
La2及びLa3は、一方が酸素原子、他方が硫黄原子が好ましい。
s1は、1が好ましい。
s1’は、0〜2の整数が好ましい。
Za1は、単結合又は*−CH2−CO−O−が好ましい。
酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(s)」という場合がある)は、酸不安定基を有さないモノマー(以下「モノマー(s)」という場合がある)から導かれる。モノマー(s)は、酸不安定基を有さないモノマーであれば特に限定されず、レジスト分野で公知のモノマーを使用できる。
構造単位(s)としては、ヒドロキシ基又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位が好ましい。ヒドロキシ基を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a2)」という場合がある)及び/又はラクトン環を有し、かつ酸不安定基を有さない構造単位(以下「構造単位(a3)」という場合がある)を有する樹脂をレジスト組成物に使用すれば、レジストパターンの解像度及び基板との密着性を向上させることができる。
構造単位(a2)が有するヒドロキシ基は、アルコール性ヒドロキシ基でも、フェノール性ヒドロキシ基でもよい。
レジスト組成物を、KrFエキシマレーザ露光(248nm)、電子線又はEUV(超紫外光)等の高エネルギー線露光に適用する場合、構造単位(a2)として、フェノール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)を用いることが好ましい。また、ArFエキシマレーザ露光(193nm)等に適用する場合、構造単位(a2)として、アルコール性ヒドロキシ基を有する構造単位(a2)が好ましく、構造単位(a2−1)を用いることがより好ましい。構造単位(a2)は、1種を単独で含有してもよく、2種以上を併用してもよい。
[式(a2−1)中、
La3は、−O−又は*−O−(CH2)k2−CO−O−を表し、
k2は1〜7の整数を表す。*は−CO−との結合手を表す。
Ra14は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra15及びRa16は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基又はヒドロキシ基を表す。
o1は、0〜10の整数を表す。]
Ra14は、好ましくはメチル基である。
Ra15は、好ましくは水素原子である。
Ra16は、好ましくは水素原子又はヒドロキシ基である。
o1は、好ましくは0〜3の整数、より好ましくは0又は1である。
式(a2−0)中、
Ra30は、ハロゲン原子を有してもよい炭素数1〜6のアルキル基、水素原子又はハロゲン原子を表す。
Ra31は、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数2〜4のアシル基、炭素数2〜4のアシルオキシ基、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を表す。
maは0〜4の整数を表す。maが2以上のとき、複数のRa31は互いに同一でも異なってもよい。
Ra31のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基及びヘキシルオキシ基等が挙げられる。Ra31は、炭素数1〜4のアルコキシ基が好ましく、メトキシ基及びエトキシ基がより好ましく、メトキシ基がさらに好ましい。
maは0、1又は2が好ましく、0又は1がより好ましく、0がさらに好ましい。
構造単位(a3)が有するラクトン環は、例えば、β−プロピオラクトン環、γ−ブチロラクトン環、δ−バレロラクトン環等の単環でもよく、これら単環式のラクトン環構造を含む橋かけ環でもよい。これらラクトン環のうち、好ましくは、γ−ブチロラクトン環、又は、γ−ブチロラクトン環構造を含む橋かけ環が挙げられる。
La4は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra18は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra21は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
p1は0〜5の整数を表す。p1が2以上のとき、複数のRa21は互いに同一又は相異なる。
式(a3−2)中、
La5は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra19は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra22は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
q1は、0〜3の整数を表す。q1が2以上のとき、複数のRa22は互いに同一又は相異なる。
式(a3−3)中、
La6は、酸素原子又は*−O−(CH2)k3−CO−O−(k3は1〜7の整数を表す。)で表される基を表す。*はカルボニル基との結合手を表す。
Ra20は、水素原子又はメチル基を表す。
Ra23は、カルボキシ基、シアノ基又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表す。
r1は、0〜3の整数を表す。r1が2以上のとき、複数のRa23は互いに同一又は相異なる。]
Ra18〜Ra21は、好ましくはメチル基である。
Ra22及びRa23は、それぞれ独立に、好ましくはカルボキシ基、シアノ基又はメチル基である。
p1、q1及びr1は、それぞれ独立に、好ましくは0〜2の整数であり、より好ましくは0又は1である。
構造単位(I);1〜60モル%
構造単位(a);15〜74モル%
構造単位(s);25〜84モル%
が好ましく、
構造単位(I);2〜50モル%
構造単位(a);25〜73モル%
構造単位(s);25〜73モル%
がより好ましく、
構造単位(I);3〜40モル%
構造単位(a);30〜67モル%
構造単位(s);30〜67モル%
がさらに好ましい。
構造単位(a)は、好ましくは構造単位(a1−1)及び構造単位(a1−2)(好ましくはシクロヘキシル基、シクロペンチル基を有する該構造単位)の少なくとも一種、より好ましくは構造単位(a1−1)である。
構造単位(s)は、好ましくは構造単位(a2)及び構造単位(a3)の少なくとも一種である。構造単位(a2)は、構造単位(a2−1)である。構造単位(a3)は、好ましくは構造単位(a3−1)及び構造単位(a3−2)の少なくとも一種である。
本発明のレジスト組成物は、本発明の製造方法により製造された生成物の樹脂(A)及び酸発生剤を含む。
本発明のレジスト組成物は、樹脂(A)以外の樹脂を含んでもよい。このような樹脂としては、構造単位(a)と構造単位(s)とからなる樹脂、構造単位(s)のみからなる樹脂等が挙げられる。
酸発生剤としては、例えば、特開2010−134445号公報、特開2010−215612号公報、特開2011−126869号公報等に記載の酸発生剤が挙げられる。
本発明のレジスト組成物は、さらに、塩基性化合物及び/又は溶剤を含むことが好ましい。塩基性化合物及び溶剤としては、特開2005−234326号公報、特開2011−126869号公報、特開2012−48187号公報等に記載のものが挙げられる。
樹脂の重量平均分子量は、下記の分析条件でゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより求めた値である。
装置 :HLC−8120GPC型(東ソー(株)製)
カラム:TSKgel Multipore HXL-M x 3 + guardcolumn(東ソー(株)製)
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:1.0mL/min
検出器:RI検出器
カラム温度:40℃
注入量:100μl
分子量標準:標準ポリスチレン(東ソー(株)製)
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−7)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(a3−1−1)及びモノマー(I1)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−7):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1):モノマー(I1)〕が28:15:5:15:32:5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のメチルエチルケトンを加えて溶液とした。そこに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマー量に対してそれぞれ1.2mol%、3.6mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、溶媒量が全モノマー量の2.6質量倍になるようにメチルエチルケトンを添加し、40℃まで冷却し、40℃の樹脂溶液1Aとした。
その後、得られた樹脂溶液1A150gを、10℃に保温したn−ヘプタンとイソプロパノールとの混合溶媒(n−ヘプタン:イソプロパノール=4:1(質量比))500gに、冷却水循環装置を用いて混合溶媒の液温を10℃に保ちながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度を10℃に保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は70秒であった。
次いで、得られた白色固体38gを250gの23℃に保温したメタノールを用いてリパルプ洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が6.2×103の共重合体(樹脂A1)を得た。この樹脂A1は、以下の構造単位を有するものである。
実施例1で得られた樹脂溶液1A150gを10℃に保温したn−ヘプタンとイソプロパノールとの混合溶媒(n−ヘプタン:イソプロパノール=4:1(質量比))500gに、冷却水循環装置を用いて混合溶媒の液温を10℃に保ちながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度を10℃に保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は100秒であった。
次いで、得られた白色固体39gを250gの23℃に保温したメタノールを用いてリパルプ洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が6.3×103の共重合体(樹脂A2)を得た。この樹脂A2は、以下の構造単位を有するものである。
実施例1で得られた樹脂溶液1A150gを10℃に保温したメタノールと水との混合溶媒(メタノール:水=4:1(質量比))500gに、10℃に保ちながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が25℃の状態(25±1℃)を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は45分であった。
次いで、得られた白色固体42gを250gの25℃に保温(25±1℃)したメタノールを用いて洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が7.2×103の共重合体(樹脂A3)を得た。この樹脂A3は、以下の構造単位を有するものである。
実施例1で得られた樹脂溶液1A150gを10℃に保温したイソプロパノールと水との混合溶媒(イソプロパノール:水=4:1(質量比))500gに、10℃に保ちながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が25℃の状態(25±1℃)を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は40分であった。
次いで、得られた白色固体41gを250gの25℃に保温(25±1℃)したメタノールを用いて洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が7.1×103の共重合体(樹脂A4)を得た。この樹脂A4は、以下の構造単位を有するものである。
実施例1で得られた樹脂溶液1A150gを10℃に保温したメタノール500gに、10℃に保てるように保温しながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が25℃の状態(25±1℃)を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は35分であった。
次いで、得られた白色固体40gを250gの25℃に保温(25±1℃)したメタノールを用いて洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が7.0×103の共重合体(樹脂A5)を得た。この樹脂A5は、以下の構造単位を有するものである。
実施例1で得られた樹脂溶液1A150gを10℃に保温したn−ヘプタンと酢酸エチルとの混合溶媒(n−ヘプタン:酢酸エチル=4:1(質量比))500gに、10℃に保てるように保温しながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が25℃の状態(25±1℃)を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は20分であった。
次いで、得られた白色固体41gを250gの25℃に保温(25±1℃)したメタノールを用いて洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が6.8×103の共重合体(樹脂A6)を得た。この樹脂A6は、以下の構造単位を有するものである。
モノマーとして、モノマー(a1−1−3)、モノマー(a1−2−7)、モノマー(a2−1−1)、モノマー(a3−2−3)、モノマー(a3−1−1)及びモノマー(I2)を用い、そのモル比〔モノマー(a1−1−3):モノマー(a1−2−7):モノマー(a2−1−1):モノマー(a3−2−3):モノマー(a3−1−1):モノマー(I2)〕が28:15:5:15:32:5となるように混合し、全モノマー量の1.5質量倍のメチルエチルケトンを加えて溶液とした。そこに重合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリルとアゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)とを全モノマー量に対してそれぞれ1.2mol%、3.6mol%添加し、75℃で約5時間加熱した。その後、溶媒量が全モノマー量の2.6質量倍になるようにメチルエチルケトンを添加し、40℃まで冷却し、40℃の樹脂溶液1Bとした。
その後、得られた樹脂溶液1B150gを10℃に保温したn−ヘプタンとイソプロパノールとの混合溶媒(n−ヘプタン:イソプロパノール=4:1(質量比))500gに、冷却水循環装置を用いて混合溶媒の液温を10℃に保ちながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が10℃を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は50秒であった。
次いで、得られた白色固体37gを250gの23℃に保温したメタノールを用いてリパルプ洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が5.9×103の共重合体(樹脂A7)を得た。この樹脂A7は、以下の構造単位を有するものである。
実施例3で得られた樹脂溶液1B150gを10℃に保温したn−ヘプタンとイソプロパノールとの混合溶媒(n−ヘプタン:イソプロパノール=4:1(質量比))500gに、冷却水循環装置を用いて混合溶媒の液温を10℃に保ちしながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が10℃を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は80秒であった。
次いで、得られた白色固体38gを250gの23℃に保温したメタノールを用いてリパルプ洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が5.9×103の共重合体(樹脂A8)を得た。この樹脂A8は、以下の構造単位を有するものである。
実施例3で得られた樹脂溶液1B150gを10℃に保温したメタノールと水との混合溶媒(メタノール:水=4:1(質量比))500gに、10℃に保てるように保温しながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が25℃の状態(25±1℃)を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は60分であった。
次いで、得られた白色固体42gを250gの25℃に保温(25±1℃)したメタノールを用いて洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が6.6×103の共重合体(樹脂A9)を得た。この樹脂A9は、以下の構造単位を有するものである。
実施例3で得られた樹脂溶液1B150gを10℃に保温したイソプロパノールと水との混合溶媒(イソプロパノール:水=4:1(質量比))500gに、10℃に保てるように保温しながら5分かけて滴下することにより白色のスラリーを得た。次いで、得られたスラリーを、液温度が25℃の状態(25±1℃)を保ったまま1時間攪拌した。その後、ADVANTEC製の円形定性ろ紙(グレード2)直径11cmを張った吸引濾過器を用い、冷却されたスラリー液(650g)を濾過することで白色固体を得た。尚、この際の濾過時間は55分であった。
次いで、得られた白色固体42gを250gの25℃に保温(25±1℃)したメタノールを用いて洗浄する作業を2回繰り返すことで樹脂をさらに精製し、重量平均分子量が6.5×103の共重合体(樹脂A10)を得た。この樹脂A10は、以下の構造単位を有するものである。
(レジスト組成物の調製)
以下に示す成分の各々を表1に示す質量部で混合して溶剤に溶解させた後、孔径0.2μmのフッ素樹脂製フィルターでろ過して、レジスト組成物を調製した。
A1〜A10:樹脂A1〜樹脂A10
B1:式(B−1)で表される塩;特開2011−126869号公報記載の方法で合成
<塩基性化合物(C):クエンチャー>
C1:テトラ−n−ブチルアンモニウムサリチラート
<溶剤>
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート 400部
プロピレングリコールモノメチルエーテル 150部
γ−ブチロラクトン 5部
6インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を、組成物層の膜厚が0.04μmとなるようにスピンコートした。その後、ダイレクトホットプレート上で、表1の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。ウェハ上に形成された組成物層に、電子線描画機〔(株)日立製作所製の「HL−800D 50keV」〕を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後、ホットプレート上にて表1の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターン(ラインアンドスペースパターン)を走査型電子顕微鏡で観察し、線幅100nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
(レジスト組成物のEUV露光評価)
8インチのシリコンウェハを、ダイレクトホットプレート上で、ヘキサメチルジシラザンを用いて90℃で60秒処理した。このシリコンウェハに、レジスト組成物を組成物層の膜厚が0.035μmとなるようにスピンコートした。
その後、ダイレクトホットプレート上で、表1の「PB」欄に示す温度で60秒間プリベークして組成物層を形成した。ウェハ上に形成された組成物層に、EUV露光機を用い、露光量を段階的に変化させてラインアンドスペースパターンを露光した。
露光後、ホットプレート上にて表1の「PEB」欄に示す温度で60秒間ポストエキスポジャーベークを行い、さらに2.38質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で60秒間のパドル現像を行うことにより、レジストパターンを得た。
得られたレジストパターン(ラインアンドスペースパターン)を走査型電子顕微鏡で観察し、線幅22nmのラインアンドスペースパターンのライン幅とスペース幅とが1:1となる露光量を実効感度とした。
Claims (3)
- (1)放射線の照射により分解して酸を発生する構造単位を含む樹脂を、該樹脂の良溶媒に溶解した樹脂溶液を調製する工程、
(2)(1)で調製された樹脂溶液と、アルコール及び炭素数6〜12のアルカンの混合溶媒とを接触させて、樹脂を析出させる工程、並びに、
(3)(2)で析出させた樹脂をろ過により取得する工程
を含む樹脂の製造方法。 - 前記(1)が、前記樹脂を構成する構造単位を導くモノマーを、前記樹脂の良溶媒中で重合させることにより前記溶液を調製する工程である請求項1記載の製造方法。
- 請求項1又は2記載の製造方法によって製造された樹脂及び酸発生剤を含むレジスト組成物。
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