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JP2014019297A - エアバッグの折畳方法及びエアバッグ - Google Patents

エアバッグの折畳方法及びエアバッグ Download PDF

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JP2014019297A JP2012159718A JP2012159718A JP2014019297A JP 2014019297 A JP2014019297 A JP 2014019297A JP 2012159718 A JP2012159718 A JP 2012159718A JP 2012159718 A JP2012159718 A JP 2012159718A JP 2014019297 A JP2014019297 A JP 2014019297A
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Hiroyuki Sugawara
寛行 菅原
Osamu Sano
修 佐野
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  • Air Bags (AREA)

Abstract

【課題】乗員側への展開を早め、乗員の拘束性を向上したエアバッグの折畳方法及びエアバッグを提供する。
【解決手段】ガス導入部31を一端側に位置させてエアバッグ本体部34を他端側に延びるように平面状に折り畳む。平面状に折り畳んだエアバッグ本体部34の下部に、ガス導入部31と連通し一端側から他端側へと徐々に幅狭となるように延びる導管部52を形成する。エアバッグ本体部34を車幅方向から両側の側面部を互いに重ねて折り込んで折込部56を形成する。折込部56の他端側を所定方向Dから蛇腹状に折り畳んで集合部59を形成する。集合部59を所定方向Dに沿って折込部56の一端側へと巻き込んで上部に重ねる。車幅方向への展開を折込部56の両側の蛇腹形状によって抑制し、導管部52によって乗員側へと優先してガスを指向することで、乗員側への展開を早め、乗員の拘束性を向上できる。
【選択図】図1

Description

本発明は、ガスが内部に導入されて被保護物に向かう所定方向へと膨張展開するエアバッグの折畳方法及びエアバッグに関する。
従来、自動車のインストルメントパネルに配置される助手席乗員用のエアバッグ装置が知られている。このエアバッグ装置は、上側を開口部とするケース体を備え、このケース体の内側に、折り畳まれたエアバッグと、このエアバッグを膨張させるガスを噴射するインフレータとを収納している。また、ケース体の上側部には、インストルメントパネルに沿って取り付けられるカバー体が取り付けられ、このカバー体により上側の開口部が覆われている。そして、自動車の衝突時には、インフレータからガスを噴射してエアバッグを膨張させ、このエアバッグの膨張の圧力によりカバー体に形成したテアラインを破断して膨出口を形成し、この膨出口からエアバッグを助手席の乗員の前方に膨張展開させ、乗員を拘束して乗員に加わる衝撃を緩和するようになっている。
このような助手席乗員用のエアバッグにおいて、乗員の拘束性を向上するためには、エアバッグ本体部を乗員方向へとより迅速に展開させ、乗員拘束面をより迅速に形成することが望まれる。
この点、例えば、平坦状に折り畳んだ袋状のエアバッグを車幅方向に所定幅となるように蛇腹状に折り畳んだ後、この折り畳んだエアバッグの先端部を、インフレータが取り付けられた基端側に向けてロール状に巻き込んでループ部を形成することで、車幅方向の折り畳み解除(展開)の速度を遅らせ、均一な展開挙動を与える構成が知られている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、この構成の場合、ガスの充填によりエアバッグ本体部が一気に展開し、折り畳みの解除の速度を遅らせる効果が充分とは言えず、車幅方向への展開ボリュームが乗員方向への展開ボリュームに対して大きくなる。
特開平8−276811号公報 (第3−6頁、図5及び図8)
上記のように、乗員方向への展開を早め、乗員の拘束性を向上したエアバッグが求められている。
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、被保護物側への展開を早め、被保護物の拘束性を向上したエアバッグの折畳方法及びエアバッグを提供することを目的とする。
請求項1記載のエアバッグの折畳方法は、ガス導入部を備えた袋状の外殻部が折り畳まれた状態から前記ガス導入部を介してガスが内部に導入されて被保護物に向かう所定方向へと膨張展開するエアバッグの折畳方法であって、前記ガス導入部を一端側に位置させて前記外殻部を他端側に延びるように平面状に折り畳む折畳工程と、この平面状に折り畳んだ前記外殻部の下部に、前記ガス導入部と連通し一端側から他端側へと徐々に幅狭となるように延びる導管部を形成する導管部形成工程と、この外殻部を前記所定方向と交差する方向から両側の側面部を互いに重ねて折り込んで所定幅の折込部を形成する折込部形成工程と、この折込部の他端側を前記所定方向から蛇腹状に折り畳んで集合部を形成する集合部形成工程と、この集合部を前記所定方向に沿って前記折込部の一端側へと巻き込んでこの折込部の上部に重ねる巻込工程とを具備したものである。
請求項2記載のエアバッグの折畳方法は、請求項1記載のエアバッグの折畳方法において、導管部の他端側が集合部に位置しているものである。
請求項3記載のエアバッグは、ガス導入部を備えた袋状の外殻部が折り畳まれた状態から前記ガス導入部を介してガスが内部に導入されて被保護物に向かう所定方向へと膨張展開するエアバッグであって、折り畳まれた状態で、前記ガス導入部が一端側に位置し、前記所定方向と交差する方向から両側の側面部が互いに重ねて折り込まれて所定幅に形成された折込部と、この折込部の他端側が前記所定方向から蛇腹状に折り畳まれて形成され、前記折込部の一端側へと巻き込まれてこの折込部の上部に重ねられた集合部と、前記ガス導入部と連通しこのガス導入部側を一端側として他端側へと徐々に幅狭となるように延びて形成され、少なくとも前記折込部の下部に位置し、ガスを前記折込部及び前記集合部へと導く導管部とを具備したものである。
請求項4記載のエアバッグは、請求項3記載のエアバッグにおいて、導管部は、折り畳まれた状態で他端側が集合部に位置しているものである。
請求項1記載のエアバッグの折畳方法によれば、被保護物側である所定方向と交差する方向への展開を、この方向から両側の側面部を互いに重ねて折り込んだ折込部によって抑制するとともに、ガス導入部と連通して延びる導管部によって被保護物側へと優先してガスを指向して蛇腹状に折り畳んだ集合部の被保護物側への展開を早めることができ、被保護物の拘束性を向上できる。
請求項2記載のエアバッグの折畳方法によれば、請求項1記載のエアバッグの折畳方法の効果に加え、導管部の他端部を集合部に位置させることで、導管部によって指向したガスを集合部へと確実に流入させ、被保護物側への展開をより早めることができる。
請求項3記載のエアバッグによれば、被保護物側である所定方向と交差する方向への展開を、この方向から両側の側面部を互いに重ねて折り込んだ折込部によって抑制するとともに、ガス導入部と連通して延びる導管部によって被保護物側へと優先してガスを指向して蛇腹状に折り畳んだ集合部の被保護物側への展開を早めることができ、被保護物の拘束性を向上できる。
請求項4記載のエアバッグによれば、請求項3記載のエアバッグの効果に加え、導管部の他端部を集合部に位置させることで、導管部によって指向したガスを集合部へと確実に流入させ、被保護物側への展開をより早めることができる。
本発明のエアバッグの第1の実施の形態を示す折畳状態の説明図である。 同上エアバッグの折畳方法の折畳工程後の状態を模式的に示す平面図である。 同上エアバッグの折畳方法の導管部形成工程を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグの導管部形成工程後の状態を模式的に示し、(a)はその平面図、(b)は(a)のI−I断面図である。 同上エアバッグの折畳方法の折込部形成工程を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグの折込部形成工程後の状態を模式的に示し、(a)はその斜視図、(b)は(a)のII−II断面図である。 同上エアバッグの折畳方法の集合部形成工程を模式的に示す斜視図である。 同上エアバッグが展開した状態を示す説明図である。 本発明のエアバッグの第2の実施の形態を示す折込部形成工程後の状態の断面図である。
以下、本発明のエアバッグの折畳方法及びエアバッグの第1の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1ないし図8において、10はエアバッグ装置で、このエアバッグ装置10は、移動体である車両としての自動車11の助手席、すなわち助手席の被保護物である乗員Aの前方に位置する被設置部としてのインストルメントパネル部14の内側に配置され、助手席乗員用のエアバッグ装置10を構成している。なお、以下、前後方向、両側方向、及び上下方向は、それぞれエアバッグ装置10を自動車11に取り付けた状態における自動車11の直進方向を基準として説明する。また、図8において、乗員Aはダミーにより示されている。
そして、インストルメントパネル部14は、後側すなわち助手席側に向かって若干下降する曲面状などに形成され、このインストルメントパネル部14の内側に配置された被取付部材としての図示しないステアリングメンバに、エアバッグ装置10が正面側を上方から若干後側すなわち乗員A側に向けて傾斜した状態でねじ止めなどして固定されている。また、インストルメントパネル部14の上方には、前側下方から上側後方に向かって傾斜したウインドシールドであるフロントガラス15が配置されている。
そして、このエアバッグ装置10は、エアバッグモジュールとも呼び得るもので、基布にて構成されたエアバッグ21、このエアバッグ21にガスを供給するインフレータ22、これらエアバッグ21とインフレータ22となどが取り付けられるケース体24、リテーナプレート25、展開前のエアバッグ21を覆う図示しないカバー体、及びインフレータ22の動作を制御する図示しない制御手段などを備えている。
そして、ケース体24は、略箱状に形成され、正面側あるいはフロントガラス15に向かう上側を開口部である矩形状の突出口27とし、内側が、折り畳んだエアバッグ21を収納するエアバッグ収納部28とされている。そして、この突出口27は、通常時は、カバー体により覆われている。
また、インフレータ22は、円盤状をなす本体部22aを備え、この本体部22aの高さ方向の中間位置から、四角板状のフランジ部が突設され、このフランジ部の四隅には取付孔である通孔が形成されている。そして、この本体部22aの上側部、すなわちフランジ部の上方に位置して、本体部22aの外周面に、複数のガス噴射口が形成されている。そして、本体部22aの内側には、点火器及び薬剤が収納され、底部に接続されたコネクタを介して伝えられる制御手段からの電気信号により、点火器が薬剤を燃焼させ、ガス噴射口からガスを急速に供給するようになっている。そして、このインフレータ22は、ガス噴射口を設けた本体部22aをエアバッグ21の内側に挿入した状態で、ケース体24の底部に取り付けられている。なお、インフレータ22は、種々の形状があり、例えば、円柱状の本体部をエアバッグ21の内側に配置する構成を採ることもできる。
そして、リテーナプレート25は、ミッドリテーナなどとも呼ばれるもので、所定方向Dに対して交差(直交)する車幅方向Wに長手状の四角形枠状をなしており、取付ボルト25aが複数突設されている。
また、カバー体は、樹脂にてインストルメントパネル部14と一体あるいは別体をなして形成され、他の部分より薄肉で容易に破断するテアラインが形成されている。
そして、エアバッグ21は、単数あるいは複数の基布を組み合わせて形成されている。このエアバッグ21は、インフレータ取付口であるガス導入部31を備えるマウント部である取付部32近傍の一端部である基端部から他端部である先端部に向かい、幅寸法は略一定で厚さ寸法が拡大する袋状の外殻部としてのエアバッグ本体部34を備えている。このエアバッグ本体部34は、展開時に乗員Aに対向する拘束面である正面部41、インストルメントパネル部14に向かう下面部42、フロントガラス15に向かう上面部43、及びこれらの両側に位置する側面部44,44が順次連続して形成されている。すなわち、エアバッグ本体部34は、基端部において下面部42と上面部43とが連続し、正面部41の下側の縁部に下面部42が連続し、正面部41の上側の縁部に上面部43が連続するとともに、正面部41、下面部42及び上面部43の両側に側面部44,44が連続している。また、側面部44,44には、ベントホールとも呼ばれる円孔状の排気口45,45が形成されている。
また、ガス導入部31は、インフレータ22の形状に応じた例えば円形状の孔部である。
また、取付部32は、リテーナプレート25を介してケース体に固定される部分であり、ガス導入部31を中央部に備え車幅方向Wに長手状の四角形状に形成されており、取付ボルト25aが挿入される取付孔47がガス導入部31の周囲に複数形成されている。
そして、このエアバッグ21は、後述する所定の形状に折り畳まれ、ガス導入部31にインフレータ22のガス噴射口の部分が挿入され、このガス導入部31の周囲の取付部32をリテーナプレート25で保持してケース体24の底部に押圧した状態で、ケース体24のエアバッグ収納部28の内側に収納される。そして、リテーナプレート25の取付ボルト25aに図示しないナットを螺合し締め付けた状態で、リテーナプレート25とナットとの間に、エアバッグ21、ケース体24、及びインフレータ22が共締めして固定される。
そして、このように構成されたエアバッグ装置10は、自動車の衝突などの際に、制御装置がインフレータ22を作動させ、このインフレータ22からガスを噴射させる。すると、このエアバッグ21は、ガスの流入に伴い膨張展開し、カバー体のテアラインを破断して突出口27から正面側へと後方向である所定方向D(乗員A方向)に突出し、さらに後述する挙動で膨張展開して、助手席に着座した乗員Aの前方に広がり、乗員Aを衝突の衝撃から保護するようになっている。
次に、エアバッグ21の折畳形状及び折畳工程を説明する。
まず、エアバッグ21のエアバッグ本体部34の内側にリテーナプレート25を挿入し、取付ボルト25aを外部に引き出すとともに、エアバッグ本体部34が展開した状態とする。ここから、折畳工程として、図2に示すように、正面部41を上下方向の中央部近傍にてエアバッグ本体部34の内側へと折り込みつつ、上面部43と下面部42とを上下に重ね合わせて平面状に(扁平に)折り畳む。すなわち、エアバッグ本体部34は、自動車11(図8)へのマウント側であるガス導入部31(取付部32、リテーナプレート25)側が一端側である乗員A(図8)側に位置して他端側(反所定方向D)に延びるように平面状に折り畳む。この状態で、エアバッグ本体部34は、一端側であるガス導入部31(取付部32、リテーナプレート25)側から他端側へと、車幅方向Wに拡開するようになっている。
次いで、導管部形成工程として、図3に示すように、平面状に折り畳んだエアバッグ本体部34を起こして下面部42に複数の折り目51を形成し、これら折り目51の先端の互いに交差する位置に施されたマーキングM1を掴むことで、ガス導入部31(取付部32、リテーナプレート25)を一端側である基端側として他端側である先端側へと、すなわち反所定方向Dへと徐々に幅狭となる長尺の(二等辺)三角形状の導管部52をガス導入部31に連通するように形成し、この導管部52を形成したエアバッグ本体部34を、導管部52の形状を維持した状態で図4(a)及び図4(b)に示すようにガス導入部31(取付部32、リテーナプレート25)の中心を通る車幅方向Wの仮想線Xから所定方向Dへと再度平面状に倒す。このとき、導管部52の基端の取付部32の位置にて側面部44,44に生じる弛みは、リテーナプレート25の幅寸法に合わせて内側へと入れ込む。
さらに、折込部形成工程として、図5に示すように、上記のエアバッグ本体部34を、側面部44,44に折り目54,55をそれぞれ形成することで、車幅方向Wから所定幅、例えば取付部32(リテーナプレート25)の幅寸法と略等しい幅となるように互いに重ね合わせて蛇腹状に折り込んで、図6(a)及び図6(b)に示すように、ガス導入部31側を一端側(基端側)である基端部56aとして反所定方向Dへと他端側(先端側)である先端部56bが直線状に延びる蛇腹状の折込部56を形成する。
ここで、各折り目54,55は、例えば各側面部44に施されたマーキングM2を目印としてそれぞれ直線状に作成され、折り目54が山折り、折り目55が谷折りとなっている。各折り目54は、取付部32(リテーナプレート25)の両側から所定方向Dに対して平行に形成されている。一方、各折り目55は、取付部32(リテーナプレート25)の一側及び他側の位置から、先端側の他側及び一側へと所定方向Dに対して傾斜状に交差するように延びており、先端側のマーキングM2の位置である所定の位置C1において折り目54近傍に位置している。換言すれば、各折り目55は、基端側が一側及び他側の折り目54の基端側近傍に位置し、先端側へと他側及び一側の折り目54の先端側近傍に接近するように傾斜している。さらに、各折り目55において、折込部56は、皺が生じないようにエアバッグ本体部34の内側に向けて折り込まれている。
そして、折込部56は、所定方向Dに対して交差する一側方向と他側方向とに交互に屈曲した蛇腹状となっており、折り目55,55が平面視で交差する所定の交差位置C2よりも先端側の位置で、側面部44,44が車幅方向に重ね合わせられている。換言すれば、この折込部56は、車幅方向Wに側面部44,44が交互に噛み合って重なるように形成されている。したがって、折込部56は、車幅方向Wへのガスの流入を遅延させるように形成されている。なお、エアバッグ本体部34は、平面状に折り畳んだ状態で、ガス導入部31(取付部32、リテーナプレート25)側から他端側へと、車幅方向Wに拡開するようになっているため、折込部56における側面部44,44の車幅方向の重なり(ラップ)量Lが、所定の交差位置C2から所定の位置C1までの範囲で、基端側(所定の交差位置C2側)から先端側(所定の位置C1)へと徐々に増加し、所定の位置C1よりも先端側の位置では、車幅方向Wの全体に亘って重ね合わせられている。また、導管部52の先端側は、所定の位置C1よりも先端側に延びている。この段階で、エアバッグ21(エアバッグ本体部34)には、いわゆる予備折りが形成されていることとなる。
次いで、集合部形成工程として、図7に示すように、折込部56の先端部56bの所定の位置C1よりも先端側の領域、すなわち側面部44,44(図6)が車幅方向W全体に亘って重なっている位置に車幅方向Wに沿う複数の折り目58を互いに平行に略等間隔に離間して形成することで、所定方向Dから反所定方向Dへと交互に折り畳んで蛇腹状の集合部59を形成する。
そして、巻込工程として、図1に示すように、集合部59を折込部56の基端部56aへと、すなわち乗員A(図8)側である所定方向Dへと、所定角度、例えば180°倒れ込むようにロール状に巻き込んで、この折込部56の基端部56aの上部に重ねる。したがって、集合部59は、導管部52を介してガス導入部31の上方に対向する位置となる。
このように折り畳まれたエアバッグ21は、破断可能なラッピング部材など適宜の手段で形状を保持され、ケース体24(図8)に収納される。
次に、エアバッグ21の展開動作を説明する。
図1に示す状態から、折り畳んで収納されたエアバッグ21にインフレータ22からガス導入部31にガスが供給されると、エアバッグ21は、ガス導入部31からガスが内部に導入される。このとき、ガスは、導管部52に沿って集合部59へと一部が優先的に導かれるとともに、残りの他部が折込部56の基端部56aに下方から流入する。このとき、導管部52が基端側から先端側へと徐々に幅狭となっていることにより、ガスはインフレータ22から噴射された勢いを持続したまま集合部59内へと流入する(矢印G)。そして、集合部59では、ロール状の巻き込みが解除されつつ蛇腹形状が解除されるが、このとき、集合部59の両側が図6に示すように、車幅方向Wから側面部44,44を互いに重ねて折り込まれていることにより、車幅方向Wへの展開が一時的に抑制されて展開速度に遅れが生じ、図8に示すように乗員Aに向けて所定方向D(後方)へと優先的に展開して正面部41、下面部42及び上面部43を形成する。そして、この乗員A側への展開に対してわずかに遅れて折込部56の両側の蛇腹形状が展開して車幅方向Wに側面部44,44を形成し、エアバッグ21が全体的に展開する。
本実施の形態によれば、乗員A側である所定方向と交差する車幅方向Wへの展開を、この車幅方向Wから両側の側面部44,44を互いに重ねて折り込んだ折込部56によって抑制するとともに、ガス導入部31と連通して延びる導管部52によって乗員A側へと優先してガスを指向して集合部59を乗員A側への展開を早めて正面部41を早期に形成でき、乗員Aの拘束性を向上できる。
すなわち、エアバッグ21は、折り畳まれた状態で、折込部56にて側面部44,44を車幅方向Wに重なりが生じるように噛み合わせて重ね合わせている一方で、導管部52は所定方向Dに対して平行に延びているので、ガス導入部31から導入されたガスは、車幅方向Wへのガスの導入が折込部56によって一時的に妨げられ、導管部52から所定方向Dに向けて指向される。そのため、集合部59が車幅方向Wに展開するよりも早く所定方向D、すなわち乗員A側へと展開することができる。
また、導管部52の他端部である先端部を集合部59に位置させることで、導管部52によって指向したガスを集合部59へと確実に流入させ、乗員A側への展開をより早めることができる。
さらに、このエアバッグ21は、一般的なエアバッグ本体部34に対して上記の折畳方法のみで展開モードを制御しているので、従来のエアバッグ21に対してこの折畳方法を適用するだけで、エアバッグ21自体に設計変更などを施すなどのコストを増加させる作業を行うことなく展開性能を向上させることが可能になる。特に、上記の折畳方法は、複雑な工程を必要としないので、製造コストを抑制できる。
なお、上記の第1の実施の形態において、図9に示す第2の実施の形態のように、折込部56は、側面部44,44を重ねる順番を左右逆としてもよい。
本発明は、例えば、自動車のインストルメントパネルに備えられる助手席乗員用のエアバッグ装置に用いるエアバッグに適用できる。
21 エアバッグ
31 ガス導入部
34 外殻部としてのエアバッグ本体部
44 側面部
52 導管部
56 折込部
59 集合部
A 被保護物である乗員
D 所定方向

Claims (4)

  1. ガス導入部を備えた袋状の外殻部が折り畳まれた状態から前記ガス導入部を介してガスが内部に導入されて被保護物に向かう所定方向へと膨張展開するエアバッグの折畳方法であって、
    前記ガス導入部を一端側に位置させて前記外殻部を他端側に延びるように平面状に折り畳む折畳工程と、
    この平面状に折り畳んだ前記外殻部の下部に、前記ガス導入部と連通し一端側から他端側へと徐々に幅狭となるように延びる導管部を形成する導管部形成工程と、
    この外殻部を前記所定方向と交差する方向から両側の側面部を互いに重ねて折り込んで所定幅の折込部を形成する折込部形成工程と、
    この折込部の他端側を前記所定方向から蛇腹状に折り畳んで集合部を形成する集合部形成工程と、
    この集合部を前記所定方向に沿って前記折込部の一端側へと巻き込んでこの折込部の上部に重ねる巻込工程と
    を具備したことを特徴とするエアバッグの折畳方法。
  2. 導管部の他端側が集合部に位置している
    ことを特徴とする請求項1記載のエアバッグの折畳方法。
  3. ガス導入部を備えた袋状の外殻部が折り畳まれた状態から前記ガス導入部を介してガスが内部に導入されて被保護物に向かう所定方向へと膨張展開するエアバッグであって、
    折り畳まれた状態で、
    前記ガス導入部が一端側に位置し、前記所定方向と交差する方向から両側の側面部が互いに重ねて折り込まれて所定幅に形成された折込部と、
    この折込部の他端側が前記所定方向から蛇腹状に折り畳まれて形成され、前記折込部の一端側へと巻き込まれてこの折込部の上部に重ねられた集合部と、
    前記ガス導入部と連通しこのガス導入部側を一端側として他端側へと徐々に幅狭となるように延びて形成され、少なくとも前記折込部の下部に位置し、ガスを前記折込部及び前記集合部へと導く導管部と
    を具備したことを特徴とするエアバッグ。
  4. 導管部は、折り畳まれた状態で他端側が集合部に位置している
    ことを特徴とする請求項3記載のエアバッグ。
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