JP2014017986A - モータの制御装置、モータの制御装置を備えた冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、安価なモータ回路構成で、安定したモータ制御動作を実現するモータの制御装置、及びモータの制御装置を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
【解決手段】商用電源の交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部と、直流電圧から三相の交流電圧を出力しモータを回転させるインバータ部と、を備えたモータ制御装置において、モータの回転数が所定の回転数以下、電源電圧が所定値以上、又は三相交流電流のスイッチングによりリンギングが発生する所定時間のいずれかの場合、d軸方向の電流を増加させることを特徴とする。
【選択図】 図6
【解決手段】商用電源の交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部と、直流電圧から三相の交流電圧を出力しモータを回転させるインバータ部と、を備えたモータ制御装置において、モータの回転数が所定の回転数以下、電源電圧が所定値以上、又は三相交流電流のスイッチングによりリンギングが発生する所定時間のいずれかの場合、d軸方向の電流を増加させることを特徴とする。
【選択図】 図6
Description
本発明は、モータの制御装置、モータの制御装置を備えた冷蔵庫に関する。
冷蔵庫等に用いる家電用モータ制御装置は、省電力化や低コスト化を実現するために、安価なモータや基板仕様においても、高効率かつ幅広い回転数を動作可能とするモータ制御ソフトが必要となる。
例えば、モータ部品であるロータにおいては安価な磁石材、ステータにおいては安価な線材を用いることにより、コスト低減が可能となる。
しかし、安価な材料を使うことにより、インダクタンスの低下、抵抗値の増加、温度特性の悪化、モータトルクの低下により制御が困難になる。また、商用電源電圧をそのまま使用した場合、電圧不足により高い回転数の運転が困難である。また、電圧が高すぎて低回転数で電流検出に必要なPWMのオン時間が確保できず、制御が困難となる。
これは、低回転数域になると、モータ制御に必要な電圧が減少するため、モータに電圧を印加するPWMのオン時間が減少して電流検出不能となってしまうためである。尚、電流検出を行うには、電圧を印加する時間が一定時間必要である。
従来はPWM周波数を低下させ電流検出時間を確保しているが、PWM周波数を低下させると、電流リップルが大きくなり、振動増大等の問題が発生する。
このようにモータ制御の動作には様々な要因が関係しており、各要因によって制御の限界となる回転数が変動する。
従来、電圧過小過大の問題を解決する手段として特許文献1の制御が知られている。
特許文献1では、交流を直流に変換し直流電圧を上昇させる機能を有する電力変換回路と、同期電動機をベクトル制御し弱め磁束制御機能を有する制御装置において、電力変換回路と弱め磁束制御の調整により、低回転数から高回転数まで高効率の制御を実現している。
しかし、特許文献1では、直流電圧を上昇させる機能を有する電力変換回路分のコストが上昇する。また、基板の必要スペースが拡大する。
上記課題を解決するために、本発明は、安価なモータ回路構成で、安定したモータ制御動作を実現するモータの制御装置、及びモータの制御装置を備えた冷蔵庫を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、例えば特許請求の範囲に記載の構成を採用する。本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば商用電源の交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部と、直流電圧から三相の交流電圧を出力しモータを回転させるインバータ部と、を備えたモータ制御装置において、前記モータの回転数が所定の回転数以下、電源電圧が所定値以上、又は三相交流電流のスイッチングによりリンギングが発生する所定時間のいずれかの場合、d軸方向の電流を増加させることを特徴とする。
本発明によれば、安価なモータ回路構成で、安定したモータ制御動作を可能とすることができる。
以下、本発明の実施例として、永久磁石同期モータを使用したモータ制御装置の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係るモータ制御装置の一実施形態を示すブロック図である。このモータ制御装置は、商用電源1の交流電圧を、コンバータ部2にて直流電圧に変換する。
インバータ部3では、直流電圧をマイコンから出力されたドライブ信号4を元に三相の交流電圧を出力しモータ5を回転させる。
マイコン内の電流取込部6では、シャント抵抗7に発生するモータ電流情報8から、モータ電流を算出し求める。
dq変換部10では、算出されたモータ電流9をdq変換する。回転数指令部12ではモータ5を回す回転数指令値13を出力する。
d軸電流指令部14では、起動時の電流、弱め界磁、位相調整及び電流検出に必要な電流を算出し、d軸電流指令値15を出力する。
出力電圧算出部16では、dq変換された電流情報11と回転数指令値13とd軸電流指令値15から出力すべきモータ電圧値を算出し、モータ指令電圧17を出力する。
dq変換部18では、モータ指令電圧17をdq逆変換しドライブ信号4を出力する。
次に、図2は、モータの回転数とドライブ信号であるPWMの電圧信号のオン時間との関係である。回転数が低下するに従い必要な電圧は減少するため、PWMのオン時間は短くなり、電流検出に必要な時間20を下回ると電流検出不可21となる。尚、電流検出に必要な時間はリンギング時間及びデットタイム時間及びA/D変換器のサンプリング必要時間等によって決定する。
次に、図3は、電源電圧とドライブ信号であるPWMの電圧信号のオン時間との関係である。電源電圧が高くなるに従い必要なオン時間が短くなるため、PWMのオン時間は短くなり、電流検出に必要な時間23を切ると電流検出不可24となる。
次に、図4は、PWM出力の流れと電流検出が正常に行えた時のシャント抵抗7に発生するモータ電流情報8である。電圧最大相、中間相、最小相とキャリア信号を比較し上下アーム用の信号を生成し、PWM信号を生成する。尚、モータ電流はスイッチングが発生したタイミングでリンギング25が発生する。このため、正常な電流を読むにはリンギングが安定26してから行う必要がある。
次に、図5は、電流検出が正常に行えなかった時のシャント抵抗7に発生するモータ電流情報8である。PWMの電圧信号のオン時間19が短くなると、リンギングが安定する前にオフ27してしまうため、電流検出が不可となる。
次に、図6は、d軸電流増加処理のアルゴリズムを例示する流れ図である。モータ5の回転数が電流検出に必要な時間を確保できない回転数値以下28(モータの回転数が所定の回転数以下)の場合、電流検出に必要な時間を確保できない電源電圧値以上29(電源電圧が所定値以上)の場合、又は、制御が不安定なため電流検出時間が長く必要な起動時30(三相交流電流のスイッチングによりリンギングが発生する所定時間)の場合、のいずれかにおいて、d軸電流はd軸電流増加値31を使用する。尚、上記いずれも該当しない場合はd軸電流増加しない値32を使用する。
図7はシャント抵抗に発生する電流検出が正常に行えない状態でd軸電流を増加させた時のモータ電流情報である。トルク発生に関係の無いd軸電流を増加させることにより、モータ回転数を変化させることなくPWM電圧信号のオン時間33が長くでき、電流検出を可能にすることができる。
図8は、d軸電流と制御可能な最小回転数の関係である。d軸電流を増加させることにより、使用可能な最小回転数を低下させることが可能となり、幅広い回転数が使用可能となる。
以上より、本実施例のモータ制御装置を冷蔵庫に適用することで、低コストで且つ基板を省スペースとして、プログラムの変更によって電流検出精度向上を行うことができ、制御の安定性を向上して、制御可能な回転数範囲を拡大することができる。
1 商用電源
2 コンバータ部
3 インバータ部
4 ドライブ信号
5 モータ
6 電流取込部
7 シャント抵抗
8 モータ電流情報
9 算出されたモータ電流
10、18 dq変換部
11 dq変換された電流情報
12 回転数指令部
13 回転数指令値
14 d軸電流指令部
15 d軸電流指令値
16 出力電圧算出部
17 モータ指令電圧
19 電圧信号のオン時間
20 電流検出に必要な時間(回転数用)
21 電流検出不可(回転数用)
23 電流検出に必要な時間(電源電圧用)
24 電流検出不可(電源電圧用)
25 リンギング
26 リンギングが安定
27 オフ
28 必要な時間を確保できない回転数値以下
29 必要な時間を確保できない電源電圧値以上
30 起動時
31 d軸電流増加値
32 d軸電流増加しない値
33 PWM電圧信号のオン時間
2 コンバータ部
3 インバータ部
4 ドライブ信号
5 モータ
6 電流取込部
7 シャント抵抗
8 モータ電流情報
9 算出されたモータ電流
10、18 dq変換部
11 dq変換された電流情報
12 回転数指令部
13 回転数指令値
14 d軸電流指令部
15 d軸電流指令値
16 出力電圧算出部
17 モータ指令電圧
19 電圧信号のオン時間
20 電流検出に必要な時間(回転数用)
21 電流検出不可(回転数用)
23 電流検出に必要な時間(電源電圧用)
24 電流検出不可(電源電圧用)
25 リンギング
26 リンギングが安定
27 オフ
28 必要な時間を確保できない回転数値以下
29 必要な時間を確保できない電源電圧値以上
30 起動時
31 d軸電流増加値
32 d軸電流増加しない値
33 PWM電圧信号のオン時間
Claims (2)
- 商用電源の交流電圧を直流電圧に変換するコンバータ部と、直流電圧から三相の交流電圧を出力しモータを回転させるインバータ部と、を備えたモータ制御装置において、
前記モータの回転数が所定の回転数以下、電源電圧が所定値以上、又は三相交流電流のスイッチングによりリンギングが発生する所定時間のいずれかの場合、d軸方向の電流を増加させることを特徴とするモータ制御装置。 - 請求項1記載のモータ制御装置を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012154201A JP2014017986A (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | モータの制御装置、モータの制御装置を備えた冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012154201A JP2014017986A (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | モータの制御装置、モータの制御装置を備えた冷蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014017986A true JP2014017986A (ja) | 2014-01-30 |
Family
ID=50112187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012154201A Pending JP2014017986A (ja) | 2012-07-10 | 2012-07-10 | モータの制御装置、モータの制御装置を備えた冷蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2014017986A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200070902A (ko) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | 삼성전자주식회사 | 가전기기 및 이의 제어 방법 |
WO2024214379A1 (ja) * | 2023-04-10 | 2024-10-17 | 日立Astemo株式会社 | モータ制御装置、モータ制御方法、及びモータ制御システム |
-
2012
- 2012-07-10 JP JP2012154201A patent/JP2014017986A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20200070902A (ko) * | 2018-12-10 | 2020-06-18 | 삼성전자주식회사 | 가전기기 및 이의 제어 방법 |
KR102618407B1 (ko) * | 2018-12-10 | 2023-12-28 | 삼성전자주식회사 | 가전기기 및 이의 제어 방법 |
WO2024214379A1 (ja) * | 2023-04-10 | 2024-10-17 | 日立Astemo株式会社 | モータ制御装置、モータ制御方法、及びモータ制御システム |
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