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JP2014010380A - レンズアクチュエータ - Google Patents

レンズアクチュエータ Download PDF

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JP2014010380A JP2012148245A JP2012148245A JP2014010380A JP 2014010380 A JP2014010380 A JP 2014010380A JP 2012148245 A JP2012148245 A JP 2012148245A JP 2012148245 A JP2012148245 A JP 2012148245A JP 2014010380 A JP2014010380 A JP 2014010380A
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lens
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guide
holder
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JP2012148245A
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Kimiya Ikushima
君弥 生嶋
Yasuaki Kameyama
泰明 亀山
Hiroyuki Togawa
浩之 外川
Suguru Oishi
傑 大石
Shinsuke Kimoto
慎輔 木本
Kenichi Morio
健一 森尾
Yasushi Sakai
康司 酒井
Hidekazu Tanaka
秀和 田中
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Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
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Abstract

【課題】主にカメラや携帯電話等に用いられるレンズアクチュエータに関し、レンズホルダの位置精度が向上可能なものを提供することを目的とする。
【解決手段】レンズホルダ21が固定ユニット24に対しレンズの光軸OA方向に移動する際に、ワイヤの張力によってガイドボール23A〜23Dとレンズホルダ21が接触した状態でレンズホルダ21を移動させるように構成している。これによりワイヤとガイドボール23A〜23Dでレンズホルダ21が支持されるため、レンズホルダ21の位置精度が向上する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主にカメラや携帯電話等に用いられるレンズアクチュエータに関するものである。
カメラや携帯電話等において、オートフォーカス機能を備えたレンズアクチュエータが広く用いられている。
このような従来のレンズアクチュエータについて、図8、図9を用いて説明する。
図8は従来のレンズアクチュエータ20の断面図、図9はレンズアクチュエータ20の分解斜視図である。ここで、レンズアクチュエータ20は、レンズユニット1と、固定ユニット2と、上バネ3と、下バネ4と、上カバー5と、下カバー6を備えて構成される。
また、レンズユニット1はレンズホルダ7とAF(Auto Focus)コイル8を備える。なお、略円筒形状で絶縁樹脂製のレンズホルダ7の上板部7Aの下面にAFコイル8が固定される。
また、固定ユニット2は、複数の電極11と、内ヨーク12と、外ヨーク13と、複数の磁石14と、ホルダ15を備える。ここで、内ヨーク12、外ヨーク13は鉄等を材料とし、共に円筒形状で内ヨーク12を内側に外ヨーク13を外側に配置される。そして、複数の磁石14が内ヨーク12と外ヨーク13の間に配置されると共に、内ヨーク12、外ヨーク13、磁石14がホルダ15に固定される。
さらに複数の電極11がホルダ15に固定され、複数の電極11の間にレンズユニット1が配置される。
また、レンズユニット1と固定ユニット2を接続して、上バネ3と下バネ4が配置され、固定ユニット2に対しレンズユニット1が上下動可能な構成となっている。ここで、AFコイル8の両端は、上バネ3を介して電極11と接続され、電極11を介して電流を流すことが可能な構成となっている。
そして、上カバー5が上バネ3の上方に、下カバー6が下バネ4の下方にそれぞれ配置される。
このように構成されたレンズアクチュエータ20は、携帯電話やデジタルカメラ或いは携帯情報機器等の電子機器内部に配置される。そして、レンズアクチュエータ20の下方にCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子(図示せず)が配置される。撮像素子は電子機器内部の電子回路(図示せず)に接続されている。
電子回路は電極11を介してAFコイル8にも接続され、撮像時に撮像素子からの信号等を基にAFコイル8に流す電流を制御し、レンズユニット1を固定ユニット2に対し移動させ、オートフォーカス制御を行う。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2008−32768号公報
しかしながら、上記従来のレンズアクチュエータは、例えばレンズアクチュエータに対して衝撃もしくは加速度が外部から加わった場合に上バネと下バネの間でレンズユニットが振動しやすく、レンズユニットの位置精度を保ち難いものとなっていた。
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、レンズホルダの位置精度を向上したレンズアクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、特に、レンズホルダの側面に沿って曲げて配置されたワイヤと、レンズホルダとベースとの間に配置された複数のガイドボールとを備え、ワイヤで発生する張力がレンズホルダをベースに斜めに押圧させガイドボールを回転させながら前記レンズホルダを前記光軸方向へ移動させるよう構成される。
本発明によれば、レンズホルダの側面に沿って曲げて配置されたワイヤと、レンズホルダとベースとの間に配置された複数のガイドボールとを備え、ワイヤで発生する張力によって前記ガイドボールと前記レンズホルダが接触した状態で前記レンズホルダを前記光軸方向へ移動させるよう構成されることにより、ワイヤとガイドボールでレンズホルダが支持されるため、レンズホルダの位置精度が向上したレンズアクチュエータを提供することができる。
本発明の実施の形態1によるレンズアクチュエータのカバーを外した斜視図 同レンズアクチュエータの分解斜視図 同レンズアクチュエータのカバーを外した上面図 同レンズアクチュエータのカバーを外した断面図 本発明の実施の形態2によるレンズアクチュエータのカバーを外した斜視図 同レンズアクチュエータの分解斜視図 同レンズアクチュエータの断面図 従来のレンズアクチュエータの断面図 同レンズアクチュエータの分解斜視図
(実施の形態1)
以下、本発明の実施の形態1におけるレンズアクチュエータ100について、図1〜図4を用いて説明する。
図1は本発明の実施の形態1におけるレンズアクチュエータ100のカバー25を外した斜視図、図2はレンズアクチュエータ100の分解斜視図である。
このレンズアクチュエータ100は、例えば左右方向(Y軸方向)の幅が5mm〜20mm、前後方向(X軸方向)の奥行きが5mm〜20mm、上下方向(Z軸方向)の高さが2mm〜10mmで、左右方向の幅と前後方向の奥行きはほぼ同じ寸法で構成される。
ここでレンズアクチュエータ100は、レンズホルダ21と、ワイヤ22A、22Bと、ガイドボール23A〜23Dと、固定ユニット24と、カバー25を備える。
レンズホルダ21は複数のレンズを備えたレンズバレルが内部に保持され、レンズの光軸OA方向に沿って二本のガイド部21Aが側面の角部に設けられている。また、二本のガイド部21Aで挟まれたレンズホルダ21の角部には、略菱型柱状の突起21Bが配置されている。
固定ユニット24は、ベース31と、端子32A、32B、33A、33Bを備える。また、ベース31は台座部34と壁部35を備える。
ここで、台座部34は、中央に円孔34Aを備え、円孔34Aの周囲に窪み34B、34Cを備える。
また、壁部35は側壁35A、35Bを備え、側壁35A、35Bは、台座部34上に、台座部34の隣り合う側辺に沿って配置される。ここで、側壁35A、35Bの一端は互いに接続され上面視で略L字状となっている。また側壁35A、35Bの開放された端面には、窪んだガイド部351A、351Bを備える。
また、端子32A、32Bは導電金属製で、台座部34にインサート成型されている。ここで、端子32Aの一端に係止部321Aが配置され、他端に外部端子部322Aが配置される。また、端子32Bの一端に係止部321Bが配置され、他端に外部端子部322Bが配置される。なお、係止部321A、321Bはそれぞれ、窪み34B、34C内に突出され、外部端子部322A、322Bは台座部34の側面に沿って配置される。
そして、端子33A、33Bは導電金属製で壁部35の上面及び側面に接して配置される。ここで、端子33Aの一端に係止部331Aが配置され、他端に外部端子部332Aが配置される。また、端子33Bの一端に係止部331Bが配置され、他端に外部端子部332Bが配置される。なお、係止部331A、331Bは壁部35の上面から突出して配置され、外部端子部332A、332Bは壁部35の側面に接して配置される。
こうして構成された固定ユニット24の側壁35A、35Bにレンズホルダ21の側面が対向するように固定ユニット24とレンズホルダ21が組み合わされる。ここで、レンズホルダ21の下面は、台座部34上に配置される。
また、ガイドボール23A〜23Dは、レンズホルダ21のガイド部21Aと固定ユニット24のガイド部351A、351Bの間に配置され、レンズホルダ21の位置が固定ユニット24に対し変化する際に回転する。このガイドボール23A〜23Dの直径は0.5mm以上1.5mm以下が好適で、ステンレス等の金属、樹脂、セラミック等を材料とする。
ここで、レンズホルダ21が固定ユニット24に対し、前後左右方向の振動を抑制する為、ガイド部21A及びガイド部351A、351Bに対するガイドボール23A〜23Dの接触点は、それぞれに対し一点又は二点であることが好ましい。なお、片側(例えば右側)のガイド部21A、351A側ではガイドボール23A、23Bがそれぞれ合計四点で接触し、逆側(例えば左側)のガイド部21A、351B側ではガイドボール23C、23Dがそれぞれ合計三点で接触するのが望ましい。製造上の寸法バラツキが生じても、接触位置が安定するからである。
図3はレンズアクチュエータ100のカバー25を外した上面図、図4はレンズアクチュエータ100のカバー25を外した断面図である。
ここで、ガイドボール23A〜23Dは、上面視で対角に備えられたガイド部351A、351Bそれぞれに対し二つずつ配置される。ここで、四つのガイドボール23A〜23Dの中心を結び、図4のような仮想領域Sを設定すると、この仮想領域Sの面積が大きいほうが、固定ユニット24に対するレンズホルダ21の前後左右方向の振動を抑制できる。
仮想領域Sが大きいほうがレンズホルダ21の振動が抑制できるため、ガイド部351A、351Bは、レンズホルダ21、固定ユニット24の上面視で対角線上に設けるのが望ましい。
なお、ガイドボール23A〜23Dの配置は、少なくとも仮想領域Sの面積が確保できれば本発明の実施は可能である。つまり、ガイドボール23A〜23Dは三個以上で、それらの中心を結ぶ仮想領域Sが面積を有する配置、言い換えると仮想領域Sが多角形を構成する配置であれば良い。
ワイヤ22A、22Bは電流を流すとワイヤ22A、22Bで発生するジュール熱により形状および張力が変化する形状記憶合金を材料とする。ワイヤ22A、22Bは例えばNiTiもしくはNiTiCuなどから構成されて、弾性率は例えば20GPaから100GPaの範囲で構成することが可能である。
また、ワイヤ22A、22Bは電流を流すと張力が増加し、長さが縮むように構成されている。そして、ワイヤ22Aは突起21Bの下側からレンズホルダ21に斜めに架けられており、ワイヤ22Bは突起21Bの上側からレンズホルダ21に斜めに架けられている。そして、ワイヤ22Aの両端は係止部331Aと係止部331Bに固定され、ワイヤ22Bの両端は係止部321Bと係止部321Aに固定される。
このように構成されたレンズアクチュエータ100は、携帯電話やデジタルカメラ或いは携帯情報機器等の電子機器内部に配置される。そして、レンズアクチュエータ100の下方にCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサ等の撮像素子(図示せず)が配置される。撮像素子は電子機器内部の電子回路(図示せず)に接続されている。
電子回路は端子32A、32B、33A、33Bを介して、ワイヤ22A、22Bに接続され、撮像時には、撮像素子からの信号等を基にワイヤ22A、22Bに流す電流を制御し、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し、レンズの光軸OA方向に移動させ、オートフォーカス制御を行う。
ここで、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し、レンズの光軸OA方向に沿って上方へ移動させる場合には、ワイヤ22Aに電流を流す。このとき、ワイヤ22Aに発生する張力が増加し、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し上方に移動させる。ここで、レンズホルダ21は固定ユニット24に対し斜め上方に引っ張られ、ガイドボール23A〜23Dが回転しベアリングの役目を果たす為、レンズホルダ21が固定ユニット24に対し滑らかに移動する。
一方、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し下方向に移動する際には、ワイヤ22Bに電流を流す。このとき、ワイヤ22Bに発生する張力が増加し、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し下方に移動させる。ここで、レンズホルダ21は固定ユニット24に対し斜め下方に引っ張られ、ガイドボール23A〜23Dが回転しベアリングの役目を果たす為、レンズホルダ21が固定ユニット24に対し滑らかに移動する。
また、ワイヤ22A、22Bの張力を調整することにより、摩擦力、押圧力、ワイヤ張力、重力などの力のバランスおよびこれらの力による回転モーメントのバランスを調整することができる。このことにより光軸OA方向へレンズホルダ21が安定して移動することができて、光軸OA方向へのレンズホルダ21の移動量および移動速度のバラツキを抑制しうる。
つまり、レンズホルダ21が固定ユニット24に対しレンズの光軸OA方向に移動する際に、ワイヤ22A、22Bの張力によりレンズホルダ21が固定ユニット24に斜めに押し付けられガイドボール23A〜23Dを回転させると共に、ワイヤ22A、22Bの張力を用い安定かつ滑らかにレンズホルダ21を移動させる。
なお、ワイヤ22A、22Bおよびガイドボール23A〜23Dの剛性が高いので、レンズアクチュエータ100に対して衝撃もしくは加速度が外部から加わった場合にも、レンズホルダ21の位置が安定して維持される。
また、ワイヤ22A、22Bおよびガイドボール23A〜23Dの剛性が高いので、レンズホルダ21が光軸方向に移動する際の共振周波数を高くできる。これにより、レンズホルダ21が移動したときの振動を速やかに減衰させて、レンズホルダ21の位置制御の精度を向上することができる。
なお、ワイヤ22A、22Bに共に電流を流しても良いが、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し上方向に移動する際には、ワイヤ22Aに流れる電流を、ワイヤ22Bに流れる電流よりも大きくする。また、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し下方向に移動する際には、ワイヤ22Bに流れる電流を、ワイヤ22Bに流れる電流よりも大きくする。
なお、レンズホルダ21を固定ユニット24に対し静止させる場合には、ワイヤ22A、或いはワイヤ22Bの張力を電流で制御して静止させる。
なお、レンズホルダ21は、レンズバレルを備えなくても、レンズが保持可能であれば良い。なお、レンズバレルを備えない場合でも光軸OA方向とレンズホルダ21の移動方向とを一致する構成とすることができる。
このように本実施の形態によれば、レンズホルダ21が固定ユニット24に対し移動する際に、ワイヤ22A、22Bの張力が、レンズホルダ21を固定ユニット24に押し付けてガイドボール23A〜23Dを回転させるよう構成している。これにより、ワイヤ22A、22Bとガイドボール23A〜23Dでレンズホルダ21が支持されるため、レンズホルダ21の位置精度が向上する。
また、ワイヤ22A、22Bは導電性の形状記憶合金を材料とし、ワイヤ22A、22Bに電流を流すとワイヤ22A、22Bで張力が発生するものとしているため、軽量に構成できる。
さらに、ワイヤ22A、22Bの二本を備え、それぞれのワイヤ22A、22Bは光軸OA方向に発生する張力が上下逆方向になるように配置され、二本のワイヤ22A、22Bで発生する張力に差が生じるとレンズホルダ21が移動するため、上下両方向への移動の応答性がさらに良化する。
さらに、レンズホルダ21は突起21Bを備え、突起21Bにワイヤ22A、22Bを架けると共に曲げて配置される。これにより、ワイヤ22A、22Bが決まった配置で張力を発生させて、光軸OA方向へのレンズホルダ21の移動量および移動速度のバラツキを抑制しうる。
(実施の形態2)
以下、本発明の実施の形態2におけるレンズアクチュエータ400について、図5〜図7を用いて説明する。
図5は本発明の実施の形態2におけるレンズアクチュエータ400のカバー45を外した斜視図、図6はレンズアクチュエータ400の分解斜視図、図7はレンズアクチュエータ400の断面図である。
レンズアクチュエータ400は、レンズホルダ41と、ワイヤ42と、ガイドボール43A〜43Dと、固定ユニット52と、カバー45と、上側付勢バネ46と、下側付勢バネ47と、コイルバネ48を備える。
また、固定ユニット52は、ベース51と、端子50A、50Bと、ガイドプレート49を備える。
このレンズアクチュエータ400は、ワイヤ42の変形による張力でレンズホルダ41を固定ユニット52に対し上方に移動させ、ワイヤ42が発生する張力が小さくなるとコイルバネ48の復元力でレンズホルダ41を固定ユニット52に対し下方に移動させるよう構成されている。
ここで、レンズホルダ41には光軸OAを中心軸とする円筒形の円孔414を備えて、その外側にはおよそ円筒形状の壁部415が形成される。なお、レンズホルダ41は円孔414内にレンズバレルを保持する部分である(図面においてはレンズバレルを省略している)。レンズホルダ41の壁部415の外周下部には突起412が形成されている。さらに、突起412の上面に突出したコイルバネ受け部416がおよそ円筒状に設けられる。また、レンズホルダ41の側面の二箇所には、窪んでガイドボール43A〜43Dと接触するボール受け面413A、413Bが形成されている。
また、レンズホルダ41の壁部415において突起412に近い部分の上面および下面には、それぞれバネ受け部411A、411Bが形成される。バネ受け部411A、411Bの光軸OAの方向を向く面に、それぞれ上側付勢バネ46と、下側付勢バネ47とが接触するように固定される。上側付勢バネ46と、下側付勢バネ47は、金属線を曲げて作られており、変形させたときに元の形に戻ろうとする復元力をもつ。レンズホルダ41は上側付勢バネ46と下側付勢バネ47により、L字状のガイドプレート49と組み合わされる。
さらに、コイルバネ48は、その下側端部が突起412の上側平面に接触するように固定される。コイルバネ受け部416はおよそ円筒状の形状に形成されており、コイルバネ48の下部がコイルバネ受け部416の円筒形状を囲むように配置される。コイルバネ48の上側端部はカバー45の上面内側に接触するように固定される。コイルバネ48は、自然長から縮んだ状態で固定されており、レンズホルダ41に対して下方向の力を加えている。
次に、固定ユニット52と、ワイヤ42と、ガイドボール43A〜43Dの構成を説明する。
ベース51は、底面部511と、側面部512A、512Bと、端子受け面513A、513Bと、柱部514から構成される。端子受け面513A、513Bには、端子50A、50Bが固定される。側面部512A、512Bと、端子受け面513A、513Bと、柱部514の内面に接するようにガイドプレート49が固定される。
ガイドプレート49は金属で形成される。ガイドプレート49は、柱部514の内壁に沿うように曲げられており、この曲面の上部および下部にそれぞれバネ受け部491A、491Bが形成される。バネ受け部491A、491Bの内側面に、それぞれ上側付勢バネ46と、下側付勢バネ47とが接触するように固定される。側面部512Aと端子受け面513Aの交線、および、側面部512Bと端子受け面513Bの交線に沿うようにガイドプレート49の両端は曲げられており、その曲げられた部分の内側にガイドボール43A〜43Dと接触するボール受け面492A、492Bが形成される。
ガイドボール43A及び43Bは、ボール受け面413Bとボール受け面492Bの間に配置され、ガイドボール43C及び43Dは、ボール受け面413Aとボール受け面492Aの間に配置される。そして、レンズホルダ41がガイドプレート49に対し上下動する際に、ガイドボール43A〜43Dがボール受け面413A、491A或いはボール受け面413B、491Bと接触しながら回転するよう、ボール受け面413A、413Bに保持される。
ワイヤ42の両端は導電性の端子50A、50Bに固定され、ワイヤ42の中央部はレンズホルダ41の突起412の下側を通過して配置される。ワイヤ42は形状記憶合金で形成される。形状記憶合金は例えばTiNiやTiNiCuなどの材料で構成される。
図7の断面図に示すように、レンズアクチュエータ400を上面から見ると正方形であり、端子50Aおよび50B、突起412、柱部514はそれぞれ異なった角に配置される。図7に模式的に示すように光軸と垂直な平面内において、ワイヤ42がレンズホルダ41に加える力Fwはおよそ突起412が配置される角から柱部514が配置される角に向かう方向である。上側付勢バネ46および下側付勢バネ47は、柱部514が配置される角から突起412が配置される角を結ぶ直線に沿って圧縮される方向に変形した状態で固定されている。このため、光軸と垂直な平面内において、上側付勢バネ46および下側付勢バネ47はレンズホルダ41に対して、およそ柱部514が配置される角から突起412が配置される角に向かう方向の力Fsを加えている。Fsの大きさがFwの大きさよりも大きくなるように、上側付勢バネ46および下側付勢バネ47の形状および配置は設計される。Fsの大きさがFwの大きさよりも大きいために、それらの力の合力によってレンズホルダ41はガイドボール43A〜43Dに対してFsと同じ方向に押し付けられる。このため、上側付勢バネ46および下側付勢バネ47の力によって、ガイドボール43A〜43Dは、レンズホルダ41のボール受け面413Aおよび413Bと、ガイドプレート49のボール受け面492Aおよび492Bの間で押し付けられて保持される。ガイドプレート49を例えばステンレス鋼(SUS)によって形成すれば、強度や加工精度やコストの点から望ましい。ガイドプレート49を曲げ加工や鍛造などの方法を用いて形成することによって高精度に加工することが可能である。
このように構成されたレンズアクチュエータ400を動作させる際には、端子50Aおよび50Bの間に電圧を印加して電流を流す。ワイヤ42に流す電流を増加させると、ワイヤ42において発生するジュール熱が増加することによってワイヤ42の温度は上昇して、ワイヤ42の長さが縮む。またワイヤ42に流す電流を減少させると、ワイヤ42において発生するジュール熱が減少することによってワイヤ42の温度は減少して、ワイヤ42の長さが伸びる。
ワイヤ42が伸び縮みする際に、ガイドボール43Aと43Bがボール受け面413Bとボール受け面492Bと接触を保ち、ガイドボール43Cと43Dがボール受け面413Aとボール受け面492Aと接触を保つ。このため、レンズホルダ41は光軸OAに沿って上下方向に移動する。
駆動部材となるコイルバネ48は、ワイヤ42に流す電流を減少させたときに、レンズホルダ41を下方向に移動させる働きをもつ。ただし、レンズホルダ41を下方向に移動させる働きをもつものであれば、コイルバネ以外にも例えば板バネなどの他の形状のバネを使用することも可能である。またバネ以外にも例えば磁石と磁性体との間に生じる磁力によってレンズホルダ41を下方向に移動させる構造によってレンズアクチュエータ400を構成することも可能である。
なお、レンズホルダ41を押圧する押圧部材として、上側付勢バネ46と下側付勢バネ47を例にとり、金属線によって形成する場合について説明したが、ガイドボール43A〜43Dをボール受け面413Aおよび413Bとボール受け面492Aおよび492Bの間で押し付けて保持できる働きを持つものであればよい。例えば、金属線から形成されるバネ以外にも板バネやコイルバネなどの他の形状のバネによっても構成しても良いし、ゴムなどでも良い。また、押圧部材として、例えば磁石と磁性体との間の磁力などによって同様の機能を果たす構造としても良い。
上述したように、ワイヤ42に電流を流してレンズホルダ41を動作させるときに、ワイヤ42がレンズホルダ41に及ぼす力Fwは増加する。このため、ワイヤ42に電流を流してレンズホルダ41を動作させるときに、ガイドボール43Aと43Bがボール受け面413Bとボール受け面492Bと接触して押し付けられる力と、ガイドボール43Cと43Dがボール受け面413Aとボール受け面492Aと接触して押し付けられる力が小さくなる。
すなわち、ワイヤ42に電流を流してレンズホルダ41を動作させるときに、ガイドボール43Aと43Bがボール受け面413Bとボール受け面492Bから受ける摩擦力と、ガイドボール43Cと43Dがボール受け面413Aとボール受け面492Aから受ける摩擦力が減少する。このことから、レンズホルダ41を滑らかに高精度に動作させることが可能である。
また、摩擦力によるロスが少ないために、ワイヤ42によるレンズホルダ41の動作を効率的に行うことが可能であり、コイルバネ48の剛性を高くした場合でもレンズホルダ41の動作を滑らかに行うことができる。
ワイヤ42およびガイドボール43A〜43Dおよびコイルバネ48の剛性が高くなると、レンズホルダ41が光軸方向に移動する際およびレンズホルダ41を一定位置に保持する際の共振周波数が高くなる。これにより、レンズホルダ41が移動したとき、および、レンズホルダ41を一定位置に保持するときの振動を小さくできて、しかも速やかに振動を減衰させることが可能であるので、レンズホルダ41の位置制御の精度を向上することができる。
また、ガイドボール43A〜43Dと接触するボール受け面492A、492Bを金属で形成することで、ボール受け面の平面度を向上することができる。このことから、ガイドボール43A〜43Dとボール受け面492Aおよび492Bとの間の摩擦力をさらに低減できて、レンズホルダ41をさらに滑らかに高精度に動作させることが可能である。
また、ガイドボール43A〜43Dと接触するボール受け面492A、492Bを金属で形成することは、ボール受け面の強度を向上する効果を有する。ガイドボール43A〜43Dがボール受け面に押し付けられる力によってボール受け面が変形することを防止できて、ワイヤ42の大きな張力でレンズホルダ41を移動させることができる。このため、レンズホルダ41の位置制御をより正確により高速に行うことが可能である。
また、形状記憶合金からなるワイヤ42を用いてレンズホルダ41を動作させるので、モーターなどでレンズホルダを移動させる場合と比較して、電磁気の発生を小さくすることができる。また、レンズアクチュエータの下部に配置される撮像素子(図示せず)や他の周辺の電子部品に対する電磁ノイズの影響を低減することが可能である。
さらに、モーターなどでレンズホルダを移動させる場合には、モーターと磁性体との間で磁力が発生して、レンズホルダの移動を阻害する問題が生じるが、本実施形態の構成によると磁性体との間で磁力が発生しない。
このために、例えばガイドボール43A〜43Dをステンレスなどを材料として磁性体で形成することが可能であり、セラミックなどの材料でガイドボールを形成する場合と比較して、ガイドボールの大きさや強度などの特性の設計自由度が増し、コストも低減することが可能である。
本実施形態の構成によると、1本のワイヤ42によってレンズホルダ41を動作するために、レンズアクチュエータを小型・軽量に構成することができる。
本実施形態の構成によると、ボール受け面492Aおよび492Bを一体のガイドプレート49によって構成しているので、ボール受け面492Aと492Bとの相対位置が高精度な状態で配置することができる。このことから、レンズホルダ41の位置制御の精度を高くすることができる。特にボール受け面においてガイドボール43A〜43Dと接触する面の平面度を高くして、同平面の光軸OAとの平行度を高くすることによってレンズホルダ41が移動する際のレンズ傾きを防止することができる。このことによってレンズを移動してピント合わせを行う際の光学特性を向上することができる。
また、ガイドプレート49は、ガイドボール43A〜43Dを保持する働きと上側付勢バネ46および下側付勢バネ47を固定する働きを兼ねているために部品点数を減少することが可能である。このためにコストを低減して、しかも、組立てバラツキによる位置精度の低下を防止することができて、レンズホルダ41の位置制御の精度を向上することができる。
上述の説明においては固定ユニット52がガイドボール43A〜43Dと接触する部分を金属で形成する場合について記載したが、レンズホルダ41がガイドボール43A〜43Dと接触する部分も金属で形成することも可能であり、このことによって同様の効果を得ることが可能である。また、固定ユニット52もしくはレンズホルダ41がガイドボール43A〜43Dと接触する部分をシリコンなどの半導体を用いて形成することも可能であり、この場合は、ボール受け面413A、413Bの強度と平面度をさらに向上することが可能である。
なお、上述の説明では形状記憶合金の力を用いてレンズホルダ41の移動を行う構成について説明したが、固定ユニット52とレンズホルダ41の間にガイドボール43A〜43Dを配置して、しかも固定ユニット52もしくはレンズホルダ41がガイドボール43A〜43Dと接触する面を金属もしくは半導体で形成する構成であり、電磁力や静電気力や圧電体の発生力など形状記憶合金の発生力以外の他の力を用いてレンズホルダ41の移動を行う構成においても、レンズホルダ41の位置制御の精度を向上することが可能である。
上述の説明ではレンズホルダ41が移動する際にガイドボール43A〜43Dが回転する構成について説明したが、レンズホルダ41が移動する際にガイドボール43A〜43Dが回転しない構成も考えることができる。この場合でも、固定ユニット52およびレンズホルダ41とガイドボール43A〜43Dとの接触面積が小さいために摩擦が小さくできて、レンズホルダ41の位置制御の精度を向上することが可能である。この場合においても、固定ユニット52もしくはレンズホルダ41とガイドボール43A〜43Dとの接触面を金属で構成すれば、摩擦力低減によるレンズホルダ41の位置制御の精度向上の効果を得ることができる。
また、固定ユニット52およびレンズホルダ41とガイドボール43A〜43Dとの間の摩擦力を小さくするためにガイドボール43A〜43D周辺にグリースを塗布する構成も考えられる。
本発明によるレンズアクチュエータは、レンズホルダの位置精度が向上可能なものが得られ、主にカメラや携帯電話等のレンズ動作用として有用である。
21 レンズホルダ
21A ガイド部
21B 突起
22A、22B ワイヤ
23A〜23D、43A〜43D ガイドボール
24 固定ユニット
25 カバー
31 ベース
32A、32B、33A、33B 端子
34 台座部
34A 円孔
34B、34C 窪み
35 壁部
35A、35B 側壁
41 レンズホルダ
42 ワイヤ
45 カバー
46 上側付勢バネ
47 下側付勢バネ
48 コイルバネ
49 ガイドプレート
50A、50B 端子
51 ベース
52 固定ユニット
100 レンズアクチュエータ
321A、321B、331A、331B 係止部
322A、322B、332A、332B 外部端子部
351A、351B ガイド部
400 レンズアクチュエータ
411A、411B、491A、491B バネ受け部
412 突起
413A、413B ボール受け面
414 円孔
415 壁部
416 コイルバネ受け部
492A、492B ボール受け面
511 底面部
512A、512B 側面部
513A、513B 端子受け面
514 柱部

Claims (7)

  1. レンズを配置可能なレンズホルダと、前記レンズホルダの側面に沿って曲げて配置されたワイヤと、前記ワイヤの両端をそれぞれ固定する複数の端子と、前記複数の端子を固定するベースと、前記レンズホルダと前記ベースとの間に配置された複数のガイドボールとを備え、前記ワイヤで発生する張力によって前記ガイドボールと前記レンズホルダが接触した状態で前記レンズホルダを移動させるよう構成されたレンズアクチュエータ。
  2. 前記ワイヤは導電性の形状記憶合金を材料とし、前記ワイヤに電流を流すと前記ワイヤの張力が増加する請求項1記載のレンズアクチュエータ。
  3. 前記ワイヤは二本を備え、それぞれの前記ワイヤが曲がる方向が上下逆方向になるように配置され、二本の前記ワイヤで発生する張力に差が生じると前記レンズホルダが移動する請求項1記載のレンズアクチュエータ。
  4. 前記レンズホルダは突起を備え、前記突起に前記ワイヤが架けられて曲げられる請求項1記載のレンズアクチュエータ。
  5. 前記ワイヤで発生する張力が前記レンズホルダを前記ベースに斜めに押圧させて前記レンズホルダを移動させる請求項1記載のレンズアクチュエータ。
  6. 前記レンズホルダを前記ベースに押圧させる押圧部材をさらに備え、前記押圧部材の力が前記レンズホルダを前記ベースに押圧させて、前記レンズホルダが前記ベースに押圧される力を減少させる方向に前記ワイヤで発生する張力が前記レンズホルダに加わる請求項1記載のレンズアクチュエータ。
  7. 前記ベースと前記ガイドボールの接触面が金属で形成された請求項1記載のレンズアクチュエータ。
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