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JP2014001941A - 検出素子、検出モジュール、撮像デバイス、検出撮像モジュール、電子機器、テラヘルツカメラ、検出素子の製造方法 - Google Patents

検出素子、検出モジュール、撮像デバイス、検出撮像モジュール、電子機器、テラヘルツカメラ、検出素子の製造方法 Download PDF

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JP2014001941A JP2012135523A JP2012135523A JP2014001941A JP 2014001941 A JP2014001941 A JP 2014001941A JP 2012135523 A JP2012135523 A JP 2012135523A JP 2012135523 A JP2012135523 A JP 2012135523A JP 2014001941 A JP2014001941 A JP 2014001941A
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Abstract

【課題】従来の検出素子では、生産性や効率を高めることが困難である。
【解決手段】吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部52と、検出部52を支持する基板53と、基板53において、検出部52に重なる領域に設けられた空洞部67と、基板53の検出部52側とは反対側から基板53を貫通して空洞部67に通じるホール58と、を有し、ホール58の開口面積は、空洞部67の開口面積よりも小さい、ことを特徴とする検出素子。
【選択図】図5

Description

本発明は、検出素子、検出モジュール、撮像デバイス、検出撮像モジュール、電子機器、テラヘルツカメラ、検出素子の製造方法等に関する。
従来から、電磁波の一種である赤外線を検出することができる検出素子として、熱型の検出素子が知られている。このような検出素子には、赤外線を検出する検出部が基板に設けられているものがある。そして、基板に検出部が設けられた検出素子では、従来、基板の検出部に重なる領域に凹部が設けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−47085号公報
検出素子の搬送のしやすさや、検出素子の扱いのしやすさなどの観点から、基板の剛性が高いことが好ましい。基板の剛性が低いと、検出素子の搬送や検出素子の扱いなどにおいて、検出素子に損傷が及ぶことに対する対処が必要になる。また、基板の剛性が低いと、検出素子に損傷が及びやすいので、検出素子の不良率が高まりやすい。このように、基板の剛性が低いと、検出素子の製造過程や、検出素子の使用過程において、生産性や効率を高めることが困難となる。
基板に凹部が設けられた上記の構成では、凹部によって基板の剛性が低くなりやすい。このため、従来の検出素子では、生産性や効率を高めることが困難であるという課題がある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現され得る。
[適用例1]吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、前記検出部を支持する基部と、前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、を有し、前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、ことを特徴とする検出素子。
この適用例の検出素子では、基部の検出部側とは反対側から基部を貫通して空洞部に通じるホールの開口面積が、空洞部の開口面積よりも小さい。このため、空洞部の検出部側とは反対側には、ホールの領域を除いて、基部が存在する。換言すれば、空洞部は、ホールの領域を除いて、検出部側とは反対側から基部によって覆われている。これにより、空洞部に起因する基部の剛性の低下を軽減することができる。このため、検出素子の扱いやすさを高めることができるので、検出素子にかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。
[適用例2]上記の検出素子であって、前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、を有する、ことを特徴とする検出素子。
この適用例では、基部の検出部側とは反対側から検出部に電気的な接続を行うことができる。
[適用例3]上記の検出素子であって、前記検出部は、前記電磁波に含まれる赤外線の量に応じて電気的な前記特性を変化させる、ことを特徴とする検出素子。
この適用例では、電気的な特性の変化に基づいて、赤外線の量を検出することができる。
[適用例4]吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と前記検出部を支持する基部と、前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、前記基部の前記検出部側とは反対側に設けられ、前記検出部から前記電極及び前記配線を介して電気的な信号を受信する回路基板と、を有し、前記回路基板は、前記信号が入力される端子部を有し、前記配線が前記端子部に接続されており、前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、ことを特徴とする検出モジュール。
この適用例の検出モジュールでは、基部の検出部側とは反対側から基部を貫通して空洞部に通じるホールの開口面積が、空洞部の開口面積よりも小さい。このため、空洞部の検出部側とは反対側には、ホールの領域を除いて、基部が存在する。換言すれば、空洞部は、ホールの領域を除いて、検出部側とは反対側から基部によって覆われている。これにより、空洞部に起因する基部の剛性の低下を軽減することができる。このため、検出モジュールの扱いやすさを高めることができるので、検出モジュールにかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。
また、この検出モジュールでは、基部を貫通する配線を介して、基部の検出部側とは反対側から検出部に電気的な接続を行うことができる。そして、基部を貫通する配線は、基部の検出部側とは反対側において、基部の検出部側とは反対側に設けられた回路基板の端子部に接続されている。このため、回路基板に接続するための配線を基部の外側に設けることを避けることができるので、検出モジュールの小型化が図られる。
[適用例5]互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子を有し、前記撮像素子は、吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、前記検出部を支持する基部と、前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、を有し、前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、ことを特徴とする撮像デバイス。
この適用例の撮像デバイスは、互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子を有している。この撮像デバイスにおける撮像素子では、基部の検出部側とは反対側から基部を貫通して空洞部に通じるホールの開口面積が、空洞部の開口面積よりも小さい。このため、空洞部の検出部側とは反対側には、ホールの領域を除いて、基部が存在する。換言すれば、空洞部は、ホールの領域を除いて、検出部側とは反対側から基部によって覆われている。これにより、空洞部に起因する基部の剛性の低下を軽減することができる。このため、撮像デバイスの扱いやすさを高めることができるので、撮像デバイスにかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。
[適用例6]上記の撮像デバイスであって、前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、を有する、ことを特徴とする撮像デバイス。
この適用例では、基部の検出部側とは反対側から検出部に電気的な接続を行うことができる。
[適用例7]上記の撮像デバイスであって、前記検出部は、前記電磁波に含まれる赤外線の量に応じて電気的な前記特性を変化させる、ことを特徴とする撮像デバイス。
この適用例では、電気的な特性の変化に基づいて、赤外線の量を検出することができる。これにより、複数の撮像素子間での赤外線の分布を把握することができ、この分布に応じた像を撮像することができる。
[適用例8]互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子と、前記複数の撮像素子から電気的な信号を受信する回路基板と、を有し、前記撮像素子は、吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、前記検出部を支持する基部と、前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、を有し、前記回路基板は、前記基部の前記検出部側とは反対側に設けられており、且つ、前記電極及び前記配線を介して前記検出部から受信する前記信号が入力される端子部を有し、前記配線が前記端子部に接続されており、前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、ことを特徴とする撮像モジュール。
この適用例の撮像モジュールは、互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子と、複数の撮像素子から電気的な信号を受信する回路基板と、を有している。この撮像モジュールにおける撮像素子では、基部の検出部側とは反対側から基部を貫通して空洞部に通じるホールの開口面積が、空洞部の開口面積よりも小さい。このため、空洞部の検出部側とは反対側には、ホールの領域を除いて、基部が存在する。換言すれば、空洞部は、ホールの領域を除いて、検出部側とは反対側から基部によって覆われている。これにより、空洞部に起因する基部の剛性の低下を軽減することができる。このため、撮像モジュールの扱いやすさを高めることができるので、撮像モジュールにかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。
また、この撮像モジュールでは、基部を貫通する配線を介して、基部の検出部側とは反対側から検出部に電気的な接続を行うことができる。そして、基部を貫通する配線は、基部の検出部側とは反対側において、基部の検出部側とは反対側に設けられた回路基板の端子部に接続されている。このため、回路基板に接続するための配線を基部の外側に設けることを避けることができるので、撮像モジュールの小型化が図られる。
[適用例9]上記の検出素子を有する、ことを特徴とする電子機器。
この適用例では、検出性能の向上を図りやすくすることができる検出素子によって、電子機器における検出性能の向上を図りやすくすることができる。
[適用例10]上記の検出モジュールを有する、ことを特徴とする電子機器。
この適用例では、検出性能の向上を図りやすくすることができる検出モジュールによって、電子機器における検出性能の向上を図りやすくすることができる。また、この電子機器では、検出モジュールの小型化が図られるので、電子機器の小型化が図られる。
[適用例11]上記の撮像デバイスを有する、ことを特徴とする電子機器。
この適用例では、検出性能の向上を図りやすくすることができる検出モジュールによって、電子機器における検出性能の向上を図りやすくすることができる。
[適用例12]上記の撮像モジュールを有する、ことを特徴とする電子機器。
この適用例では、検出性能の向上を図りやすくすることができる撮像モジュールによって、電子機器における検出性能の向上を図りやすくすることができる。また、この電子機器では、撮像モジュールの小型化が図られるので、電子機器の小型化が図られる。
[適用例13]テラヘルツ帯の赤外線を含む電磁波を被写体に向けて発する電磁波源と、前記被写体で反射した前記テラヘルツ帯の赤外線を受光して前記被写体を撮像する撮像デバイスと、を有し、前記撮像デバイスは、互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子を有し、前記撮像素子は、吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、前記検出部を支持する基部と、前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、を有し、前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、ことを特徴とするテラヘルツカメラ。
この適用例のテラヘルツカメラは、テラヘルツ帯の赤外線を含む電磁波を被写体に向けて発する電磁波源と、被写体で反射したテラヘルツ帯の赤外線を受光して被写体を撮像する撮像デバイスと、を有している。この撮像デバイスは、互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子を有している。この撮像デバイスにおける撮像素子では、基部の検出部側とは反対側から基部を貫通して空洞部に通じるホールの開口面積が、空洞部の開口面積よりも小さい。このため、空洞部の検出部側とは反対側には、ホールの領域を除いて、基部が存在する。換言すれば、空洞部は、ホールの領域を除いて、検出部側とは反対側から基部によって覆われている。これにより、空洞部に起因する基部の剛性の低下を軽減することができる。このため、撮像デバイスの扱いやすさを高めることができるので、撮像デバイスにかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。このため、このテラヘルツカメラでは、生産性や効率を高めやすくすることができる。
[適用例14]吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部が設けられた基板に、前記基板の前記検出部側とは反対側から前記検出部側に向けてホールを形成する工程と、前記ホールの底部から前記検出部側に向けて、前記ホールの開口面積よりも広い開口面積を有する空洞部を、前記ホールにつなげて形成する工程と、を含む、ことを特徴とする検出素子の製造方法。
この適用例の検出素子の製造方法では、基部にホールを形成し、このホールの底部から空洞部を形成する。このとき、空洞部をホールにつなげて形成する。この製造方法では、ホールの開口面積よりも広い開口面積を有する空洞部を形成する。この製造方法によれば、空洞部の検出部側とは反対側に、ホールの領域を除いて、基部を残存させることができる。換言すれば、ホールの領域を除いて、空洞部を、検出部側とは反対側から基部で覆うことができる。これにより、空洞部に起因する基部の剛性の低下を軽減することができる。このため、検出素子の扱いやすさを高めることができるので、検出素子にかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。
[適用例15]上記の検出素子の製造方法であって、前記空洞部を形成する工程では、前記ホールの内壁を保護した状態で前記ホール内にエッチング処理を施すことによって、前記ホールの底部から前記空洞部を形成する、ことを特徴とする検出素子の製造方法。
この適用例では、ホールの内壁を保護した状態でホール内にエッチング処理を施すことによって、ホールの底部から空洞部を形成するので、ホールの開口面積を広げにくくすることができる。
[適用例16]上記の検出素子の製造方法であって、前記基板の前記検出部側に、前記検出部に電気的に接続する電極を形成する工程と、前記空洞部を形成する工程の前に、前記基板を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して前記電極に至る貫通孔を介して、前記基板を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通し、前記電極に電気的に接続する配線を形成する工程と、を含み、前記ホールを形成する工程において、前記ホールと、前記ホールの開口面積よりも広い開口面積を有する前記貫通孔とをいっしょに形成する、ことを特徴とする検出素子の製造方法。
この適用例では、貫通孔を介して、基板を検出部側とは反対側から検出部側に貫通して電極に電気的に接続する配線を形成するので、基部の検出部側とは反対側から検出部に電気的な接続を行うことができる。
また、この製造方法では、ホールを形成する工程において、ホールと貫通孔とをいっしょに形成するので、検出素子の製造にかかる効率を高めることができる。
[適用例17]上記の検出素子の製造方法であって、前記ホールを形成する工程において、前記ホールと前記貫通孔とを1つの開口に統合して形成する、ことを特徴とする検出素子の製造方法。
この適用例では、ホールと貫通孔とを1つの開口に統合して形成するので、ホールと貫通孔とを互いに異なる開口で形成する場合に比較して、開口を広くすることができる。この結果、ホール及び貫通孔の形成にかかる時間を短縮しやすくすることができる。
本実施形態におけるカメラの主要構成を示すブロック図。 本実施形態における撮像ユニットの主要構成を示すブロック図。 本実施形態における撮像デバイスの等価回路図。 本実施形態における検出素子を示す平面図。 第1実施形態における検出素子を図4中のA−A線で切断したときの断面図。 第1実施形態における撮像デバイスとICとの接続を説明する図。 第1実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第1実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第1実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第1実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第1実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第2実施形態における撮像ユニットを示す断面図。 第2実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第2実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第2実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第2実施形態における撮像デバイスの製造方法を説明する図。 第2実施形態におけるホールの他の例を示す平面図。 本実施形態における運転支援装置の主要構成を示すブロック図。 本実施形態における運転支援装置を搭載した自動車を示す斜視図。 本実施形態におけるセキュリティー機器の主要構成を示すブロック図。 本実施形態におけるセキュリティー機器が設置された家を示す模式図。 本実施形態におけるゲーム機器の主要構成を示す模式図。 本実施形態におけるゲーム機器のコントローラーの主要構成を示すブロック図。 本実施形態における体温測定装置の主要構成を示すブロック図。 本実施形態における特定物質探知装置の主要構成を示すブロック図。
電子機器の1つであるカメラを例に、実施形態について、図面を参照しながら説明する。
本実施形態におけるカメラ1は、主要構成を示すブロック図である図1に示すように、光学系3と、撮像ユニット5と、画像処理部7と、制御部9と、記憶部11と、操作部13と、表示部15と、を含む。画像処理部7と、制御部9と、記憶部11と、操作部13と、表示部15とは、バス17を介して相互に接続されている。
光学系3は、物体からの電磁波を取り込み、その物体からの電磁波を像面に集めることによって、像面に物体の像を結像させる。
撮像ユニット5は、電子デバイスの1つである撮像デバイス19を有している。撮像デバイス19は、後述する複数の検出素子を有している。検出素子は、電磁波を吸収し、吸収した電磁波の量に応じて特性を変化させる。そして、検出素子は、特性の変化を電気信号として出力する。つまり、検出素子は、電磁波を検出し、検出した電磁波の量に応じた信号を出力する。上述した光学系3によって取り込まれた物体からの電磁波は、撮像デバイス19に像として結像される。結像された像における電磁波量の分布が、複数の検出素子によって検知される。結像された像における電磁波量の分布は、画像として表現され得る。このため、本実施形態では、検出素子は、撮像素子として機能する。
なお、撮像ユニット5は、撮像デバイス19によって検知された像における電磁波量の分布を画像データVDとして画像処理部7に出力する。
画像処理部7は、画像データVDに示される画像に対して、補正処理などの各種の画像処理を行う。
制御部9は、カメラ1における各構成の動作を制御する。
記憶部11は、各種の情報を記憶している。記憶部11には、カメラ1における動作の制御手順が記述されたプログラムソフトを記憶する領域や、各種のデータを一時的に展開する領域などが設定されている。
操作部13は、操作者がカメラ1を操作するためのインターフェースとなるものであり、各種の入力ボタンなどを有している。
表示部15は、画像データVDに示される画像を表示するものである。
上記の構成を有するカメラ1によれば、物体を撮像し、撮像した物体を画像として表示することができる。
なお、本実施形態では、撮像デバイス19の検出素子として、電磁波の一種である赤外線を検出することができる検出素子が採用されている。これにより、カメラ1をサーモグラフィーや、暗視装置などとして活用することができる。
撮像ユニット5は、主要構成を示すブロック図である図2に示すように、撮像デバイス19と、選択回路21と、読み出し回路23と、A/D変換部25と、制御回路27と、を含む。選択回路21と、読み出し回路23と、A/D変換部25と、制御回路27とは、1つのIC(Integrated Circuit)29として構成されている。
撮像デバイス19には、複数の検出素子31が設けられている。複数の検出素子31は、図中のX方向及びY方向に配列している。X方向及びY方向は、互いに交差する2つの方向である。そして、複数の検出素子31は、X方向を行方向とし、Y方向を列方向とするマトリクスを構成している。
本実施形態では、Y方向に沿って並ぶ複数の検出素子31が、1つの素子列CLを構成している。また、X方向に沿って並ぶ複数の検出素子31が、1つの素子行LNを構成している。
本実施形態では、撮像デバイス19は、n本(nは、1以上の整数)の素子行LNと、m本(mは、1以上の整数)の素子列CLとを有している。つまり、本実施形態では、複数の検出素子31が、n行×m列のマトリクスを構成している。
なお、以下において、n本の素子行LNが個々に識別される場合に、素子行LN(i)という表記が用いられる。iは、1以上且つn以下の整数である。また、m本の素子列CLが個々に識別される場合に、素子列CL(j)という表記が用いられる。jは、1以上且つm以下の整数である。
ここで、撮像デバイス19は、等価回路図である図3に示すように、n本の選択線Tと、m本の信号線Sと、を有している。n本の選択線Tは、相互に間隔をあけてY方向に並んでいる。n本の選択線Tは、それぞれ、X方向に延在している。m本の信号線Sは、相互に間隔をあけてX方向に並んでいる。m本の信号線Sは、それぞれ、Y方向に延在している。
選択線Tは、素子行LNごとに設けられている。また、信号線Sは、素子列CLごとに設けられている。つまり、1本の素子行LNが1本の走査線Tに対応し、1本の素子列CLが1本の信号線Sに対応している。このため、以下において、n本の選択線Tが個々に識別される場合に、選択線T(i)という表記が用いられる。また、m本の信号線Sが個々に識別される場合に、信号線S(j)という表記が用いられる。
本実施形態では、検出素子31は、キャパシター37を有している。素子行LNごとに、キャパシター37の一方の電極は、対応する選択線Tに電気的に接続されている。また、素子列CLごとに、キャパシター37の他方の電極は、対応する信号線Sに電気的に接続されている。このため、検出素子31は、選択線Tと信号線Sとの交差に対応して設けられているともみなされ得る。
図2に示す選択回路21は、撮像デバイス19の各選択線Tに電気的に接続されている。選択回路21は、n本の選択線Tに対して1本ずつ順次に選択信号を出力する(選択処理)。これにより、撮像デバイス19において、n本の素子行LNが1本ずつ順次に選択されることになる。
読み出し回路23は、撮像デバイス19の各信号線Sに電気的に接続されている。読み出し回路23は、m本の信号線Sを介して、複数の検出素子31から選択されている素子行LN単位で検出信号を読み出す(読み出し処理)。検出信号には、検出素子31が検知した赤外線の光量に応じた信号値が反映されている。
A/D変換部25は、読み出し回路23に電気的に接続されている。A/D変換部25は、読み出し回路23が読み出した検出信号のアナログデータをデジタルデータの画像データVDに変換して出力する(A/D変換処理)。
制御回路27は、選択回路21、読み出し回路23、及びA/D変換部25のそれぞれの駆動を個別に制御する。制御回路27によって、選択処理、読み出し処理、及びA/D変換処理が制御される。
(第1実施形態)
第1実施形態における検出素子31は、平面図である図4に示すように、素子基板51と、検出部52と、を有している。
素子基板51は、図4中のA−A線における断面図である図5(a)に示すように、基板53と、支持層61と、を有している。
基板53は、例えばガラスや石英、シリコンなどで構成されており、検出部52側に向く面である第1面53aと、第1面53aとは反対側に向く面である第2面53bとを有している。本実施形態では、基板53の材料としてシリコンが採用されている。以下において、基板53の第1面53a側を上側と呼び、基板53の第2面53b側を下側と呼ぶことがある。
基板53には、第1面53a側(上側)に、第2面53b側(下側)に向かって凹となる凹部56が設けられている。凹部56の第2面53b側には、基板53の凹部56と第2面53bとの間を貫通するホール58が設けられている。凹部56とホール58とは、互いに連通している。
支持層61は、基板53の第1面53a側に設けられている。凹部56において、支持層61は、凹部56から離間している。凹部56は、基板53の第1面53a側から支持層61によって覆われている。凹部56と支持層61とによって、空洞部67が構成されている。空洞部67は、凹部56と支持層61とによって囲まれた領域である。支持層61の材料としては、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどが採用され得る。本実施形態では、支持層61として、酸化シリコンが採用されている。
検出部52は、支持層61の基板53側とは反対側(支持層61の上側)に設けられている。検出部52は、支持層61の基板53側とは反対側において、平面視で空洞部67に重なる領域に設けられている。
検出部52は、図5(a)中の検出部52の拡大図である図5(b)に示すように、キャパシター37と、絶縁膜73と、第1配線75と、第2配線77と、絶縁膜79と、吸収層81と、を有している。
キャパシター37は、支持層61の上側に設けられており、第1電極85と、焦電体87と、第2電極89と、を有している。
第1電極85は、支持層61の上側に設けられている。焦電体87は、第1電極85の支持層61側とは反対側、すなわち第1電極85の上側に設けられている。第2電極89は、焦電体87の第1電極85側とは反対側、すなわち焦電体87の上側に設けられている。
本実施形態では、第1電極85及び第2電極89として、それぞれ、イリジウム、酸化イリジウム、及び白金をこの順に積層した構成が採用されている。
また、焦電体87の材料としては、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)や、PZTにニオブ(Nb)を添加したPZTNなどが採用され得る。
絶縁膜73は、キャパシター37の支持層61側とは反対側、すなわちキャパシター37の上側に設けられている。絶縁膜73は、キャパシター37を上側から覆っている。絶縁膜73の材料としては、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどが採用され得る。
絶縁膜73には、第1電極85に重なる部位に、コンタクトホール74aが設けられている。また、絶縁膜73には、第2電極89に重なる部位に、コンタクトホール74bが設けられている。
第1配線75及び第2配線77は、それぞれ、絶縁膜73のキャパシター37側とは反対側、すなわち絶縁膜73の上側に設けられている。第1配線75は、コンタクトホール74aを介して第1電極85に電気的に接続されている。第2配線77は、コンタクトホール74bを介して第2電極89に電気的に接続されている。なお、第1配線75及び第2配線77の材料としては、それぞれ、アルミニウムなどの金属が採用され得る。
絶縁膜79は、第1配線75及び第2配線77の上側に設けられており、第1配線75、第2配線77及びキャパシター37を上側から覆っている。なお、第1配線75と第2配線77とは、互いに離間している。互いに離間している第1配線75と第2配線77との間には、絶縁膜79が介在している。このため、第1配線75と第2配線77との間の絶縁性が確保されている。絶縁膜79の材料としては、例えば、酸化シリコンや窒化シリコンなどが採用され得る。
吸収層81は、絶縁膜79の上側において、平面視でキャパシター37に重なる領域に設けられている。吸収層81は、検出素子31の上側から検出素子31に入射する赤外線を吸収する機能を有する。吸収層81の材料としては、酸化シリコンや窒化シリコンの他、窒化アルミニウムやチタンアルミニウムの窒化物などが採用され得る。本実施形態では、吸収層81の材料として、酸化シリコン及び窒化シリコンが採用されている。
第1配線75は、図5(a)に示すように、凹部56に重なる領域から、凹部56に重なる領域よりも外側に延在している。第2配線77も、凹部56に重なる領域から、凹部56に重なる領域よりも外側に延在している。
撮像デバイス19には、複数のビア配線91が設けられている。本実施形態では、1つの検出素子31に対して2つのビア配線91が設けられている。以下において、1つの検出素子31に対応する2つのビア配線91のそれぞれを識別する場合に、2つのビア配線91は、それぞれ、ビア配線91a及びビア配線91bと表記される。
ビア配線91aは、第1配線75を介して第1電極85に電気的に接続されている。ビア配線91bは、第2配線77を介して第2電極89に電気的に接続されている。
ビア配線91aは、平面視で、凹部56に重なる領域よりも外側に設けられており、素子基板51を支持層61から基板53の第2面53bまで貫通している。また、ビア配線91bも、平面視で、凹部56に重なる領域よりも外側に設けられており、素子基板51を支持層61から基板53の第2面53bまで貫通している。
上記の構成を有する検出素子31は、図6に示すように、ビア配線91a及びビア配線91bを介して、前述したIC29に電気的に接続されている。これにより、撮像ユニット5が構成される。
IC29には、複数のパッド95が設けられている。複数のパッド95は、それぞれ、読み出し回路23や選択回路21(図2)などに電気的につながっている。
検出素子31において、第1電極85は、第1配線75及びビア配線91aを介してIC29のパッド95に電気的に接続されている。また、第2電極89は、第2配線77及びビア配線91bを介してIC29のパッド95に電気的に接続されている。
このため、検出素子31の第1電極85及び第2電極89は、それぞれ、IC29における読み出し回路23や選択回路21に電気的に接続され得る。
複数のパッド95は、それぞれ、撮像デバイス19における1つのビア配線91に対応して設けられている。つまり、1つのビア配線91に対して1つのパッド95が設けられている。以下において、複数のパッド95を、ビア配線91aとビア配線91bとで識別する場合に、ビア配線91aに対応するパッド95がパッド95aと表記され、ビア配線91bに対応するパッド95がパッド95bと表記される。
IC29は、第1面97aと、第1面97aとは反対側の面である第2面97bと、を有している。パッド95a及びパッド95bは、第1面97aに設けられている。撮像デバイス19とIC29とを互いに積層することによって、撮像デバイス19(検出素子31)とIC29と間の接続が達成される。撮像デバイス19とIC29と間の接続は、撮像デバイス19の第2面53bと、IC29の第1面97aとを互いに対面させた状態で、撮像デバイス19とIC29とを積層することによって達成される。そして、ビア配線91aとパッド95aとの間、及び、ビア配線91bとパッド95bとの間を、それぞれ、ハンダなどを介して電気的に接続することによって、検出素子31とIC29との間の電気的な接続が達成される。
このように、撮像デバイス19とIC29とを積層することによって、撮像ユニット5の省スペース化が図られている。
上記の構成を有する検出素子31では、検出素子31の上側から照射される赤外線を吸収層81が吸収する。赤外線を吸収した吸収層81は、吸収した赤外線の量に応じて発熱する。吸収層81が発した熱は、キャパシター37に伝達される。
キャパシター37では、伝達された熱に応じて電気的な特性が変化する。この電気的な特性の変化によって、赤外線の量を検出することができる。本実施形態では、キャパシター37の焦電体87の分極量が変化する。つまり、本実施形態では、電気的な特性の1つである焦電体87の分極量の変化によって、赤外線の量が検出され得る。
撮像デバイス19の製造方法について説明する。
撮像デバイス19の製造方法では、まず、図7(a)に示すように、基板53の第1面53aに支持層61を形成する。支持層61は、CVD(Chemical Vapor Deposition)法を活用して酸化シリコンの膜を形成することによって形成され得る。
なお、基板53は、第2面53cを有している。第2面53cは、第1面53aとは反対側、すなわち第1面53aの裏面側の面である。後に、基板53の第2面53c側が研磨され、図5(a)に示す第2面53bが出現する。研磨については、詳細を後述する。
支持層61の形成に次いで、図7(b)に示すように、支持層61の基板53側とは反対側に第1電極85を形成する。第1電極85は、スパッタリング法で金属の膜を形成してから、この金属の膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、図7(c)に示すように、第1電極85の上側に焦電体87を形成してから、焦電体87の上側に第2電極89を形成する。
焦電体87及び第2電極89の形成では、まず、第1電極85の上側に、焦電体87の材料となる物質を塗布して加熱することにより、第1電極85を覆う膜を形成する。
次いで、焦電体87の材料で形成した膜の上側に、スパッタリング法で金属の膜を形成する。
次いで、焦電体87の材料で形成した膜とこの膜の上側に形成した金属の膜とを、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用してパターニングする。これにより、焦電体87及び第2電極89が形成され、キャパシター37が形成され得る。
次いで、図7(d)に示すように、キャパシター37の上側に絶縁膜73を形成する。絶縁膜73は、CVD法でキャパシター37を覆う膜を形成してから、この膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用してパターニングすることによって形成され得る。このパターニングのときに、コンタクトホール74a及びコンタクトホール74bも形成する。
次いで、図8(a)に示すように、第1配線75及び第2配線77を形成する。第1配線75及び第2配線77は、スパッタリング法で金属の膜を形成してから、この金属の膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、図8(b)に示すように、第1配線75及び第2配線77の上側に、第1配線75、第2配線77及びキャパシター37を覆う絶縁膜79を形成する。絶縁膜79は、CVD法で第1配線75、第2配線77及びキャパシター37を覆う膜を形成してから、この膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、図8(c)に示すように、絶縁膜79の上側において、平面視でキャパシター37に重なる領域に吸収層81を形成する。吸収層81は、CVD法で酸化シリコン及び窒化シリコンの積層膜を形成してから、この積層膜をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用してパターニングすることによって形成され得る。
次いで、図8(d)に示すように、基板53を第2面53c側から薄くすることによって、第2面53bを出現させる。基板53は、グラインダーや研削盤などによる研削や、CMP法を活用することによって、薄くされ得る。なお、基板53を薄くする際に、例えば、検出部52の上側から基板53にサポート基板を施すことによって、基板53や検出部52などが保護され得る。
次いで、図9(a)に示すように、基板53を貫通するスルーホール105a及びスルーホール105bを形成する。また、このとき、ホール58aも形成する。
スルーホール105a及びスルーホール105bは、それぞれ、基板53の第2面53bから第1面53aまで貫通している。スルーホール105a及びスルーホール105bは、それぞれ、平面視で、第1電極85に重なる領域の外側に設けられる。そして、スルーホール105aは、平面視で、第1配線75に重なる領域内に設けられる。スルーホール105bは、平面視で、第2配線77に重なる領域内に設けられる。
ホール58aは、基板53を貫通していない。ホール58aは、基板53の第2面53bから基板53の途中までの領域に設けられる。つまり、ホール58aは、基板53の第2面53bで開口し、第1面53aに至る前に行き止まりになっている。ホール58aは、平面視で、検出部52に重なる領域の内側に設けられる。本実施形態では、ホール58aは、平面視で、第1電極85に重なる領域の内側に設けられる。
ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bは、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用することによって形成され得る。ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bのエッチングでは、エッチャントとして、例えば、SF6(六フッ化硫黄)などが採用され得る。ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bは、基板53の第2面53b側から第1面53a側に向けて形成される。
ここで、ホール58aの開口面積A1は、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの開口面積A2よりも小さい。ホール58aの開口面積A1を、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの開口面積A2よりも小さくすることによって、マイクロローディング効果が得られる。マイクロローディング効果により、同じエッチング工程でホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bをいっしょに形成しても、ホール58aのエッチングを第1面53aに至る前に停止させることができる。これにより、基板53を貫通するスルーホール105a及びスルーホール105bと、基板53の途中で行き止まりになるホール58aとをいっしょに形成することができる。
ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bの形成に次いで、図9(b)に示すように、支持層61のスルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれに重なる領域を除去する。支持層61は、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用することによって除去され得る。エッチングとしては、例えば、CF4(四フッ化炭素)をエッチャントとする異方性のドライエッチングが採用され得る。
次いで、図9(c)に示すように、基板53の第2面53b側から、ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの内側を覆う絶縁膜107を形成する。絶縁膜107は、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate)を原料としたCVD法を活用して酸化シリコンの膜を形成することによって形成され得る。
絶縁膜107は、ホール58aの内壁と、開口側とは反対側の底部とを覆っている。また、絶縁膜107は、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの内壁と、第1配線75のスルーホール105aで囲まれた領域と、第2配線77のスルーホール105bで囲まれた領域とを覆っている。
絶縁膜107の形成に次いで、図10(a)に示すように、ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの内部において、開口側とは反対側の底部に相当する絶縁膜107を除去する。このとき、絶縁膜107は、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用することによって除去され得る。エッチングとしては、例えば、CF4をエッチャントとする異方性のドライエッチングが採用され得る。
なお、この段階で、ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの開口面積は、図10(a)に示すように、絶縁膜107によって、絶縁膜107の形成前に比較して狭くなっている。
次いで、図10(b)に示すように、絶縁膜107の基板53側とは反対側において、ホール58aに重なる領域に、ホール58aの開口を塞ぐマスクパターン109を形成する。このとき、マスクパターン109は、少なくともスルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれに重なる領域を除いて形成される。マスクパターン109としては、例えば、ドライフィルムなどのレジストフィルムが採用され得る。
次いで、図10(c)に示すように、マスクパターン109の基板53側とは反対側から、絶縁膜107、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの内側、並びにマスクパターン109を覆う金属膜111を形成する。金属膜111は、例えば、スパッタリング法などを活用することによって形成され得る。金属膜111の構成としては、例えば、TiW(チタンタングステン)などで構成されるバリア層と、銅などで構成されるメッキシード層とを積層した構成が採用され得る。
なお、この段階で、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの開口面積は、図10(c)に示すように、金属膜111によって、金属膜111の形成前に比較して狭くなっている。
次いで、マスクパターン109をリフトオフ法などで除去することによって、図11(a)に示すように、金属膜111をパターニングする。これにより、金属膜111は、ホール58aに重なる領域を除いて、少なくともスルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれに重なる領域に形成される。そして、スルーホール105a及びスルーホール105bのそれぞれの内側は、金属膜111によって覆われる。
次いで、図11(b)に示すように、ホール58aの開口を塞ぐマスクパターン113を形成してから、金属膜111を下地として電解メッキを施すことによって、ビア配線91a及びビア配線91bを形成する。このとき、マスクパターン113は、金属膜111の基板53側とは反対側において、ホール58aに重なる領域に形成される。
次いで、マスクパターン113を除去する。
次いで、図11(c)に示すように、ホール58aの開口側とは反対側の底部から、基板53にエッチング処理を施すことによって、ホール58aの検出部52側に凹部56を形成する。このとき、凹部56をホール58aにつなげて形成する。そして、凹部56が基板53の第1面53aに達するまで、エッチング処理を実施する。これにより、ホール58aと凹部56とが互いに連通した状態で、空洞部67が形成される。そして、基板53を貫通していなかったホール58aは、凹部56を介して基板53を貫通するホール58になる。
なお、このときのエッチング処理では、例えば、SF6をエッチャントとする等方性のドライエッチングが採用され得る。これにより、ホール58の開口面積よりも広い開口面積を有する凹部56を形成することができる。
上記により、図5(a)に示す撮像デバイス19が製造され得る。
本実施形態において、撮像ユニット5が撮像モジュールに対応し、基板53が基部に対応し、ホール58がホールに対応し、第1配線75及び第2配線77が電極に対応し、IC29が回路基板に対応している。
本実施形態では、基板53の検出部52側とは反対側から基板53を貫通して空洞部67に通じるホール58の開口面積が、空洞部67の開口面積よりも小さい。このため、空洞部67の検出部52側とは反対側には、ホール58の領域を除いて、基板53が存在する。換言すれば、空洞部67は、ホール58の領域を除いて、検出部52側とは反対側から基板53によって覆われている。これにより、空洞部67に起因する基板53の剛性の低下を軽減することができる。このため、検出素子31や撮像デバイス19の扱いやすさを高めることができるので、検出素子31や撮像デバイス19にかかる生産性や効率を高めやすくすることができる。
なお、本実施形態では、ホール58aと、スルーホール105a及びスルーホール105bとをいっしょの工程で形成する方法が採用されているが、ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bの形成方法は、これに限定されない。ホール58a、スルーホール105a及びスルーホール105bの形成方法としては、ホール58aと、スルーホール105a及びスルーホール105bとを別の工程で形成する方法も採用され得る。
(第2実施形態)
第2実施形態における検出素子31は、図12に示すように、素子基板121を有している。第2実施形態における検出素子31は、第1実施形態における素子基板51(図5(a))が、図12に示す素子基板121に替えられていることを除いては、第1実施形態における検出素子31と同様の構成を有している。このため、第2実施形態では、第1実施形態と同じ構成については、第1実施形態と同一の符号を付して、詳細な説明を省略する。
素子基板121は、図12に示すように、基板53と、支持層61と、ビア配線91と、を有している。基板53には、凹部56と、ホール123とが設けられている。第2実施形態においても、凹部56と支持層61とによって、空洞部67が構成されている。空洞部67は、凹部56と支持層61とによって囲まれた領域である。
ホール123は、開口部125を介して空洞部67内に連通している。
ビア配線91は、基板53の第1面53aと第2面53bとの間を、ホール123の内壁に沿って貫通している。
第2実施形態における撮像デバイス19の製造方法について説明する。第2実施形態では、基板53に支持層61を形成する工程(図7(a))から基板53を薄くする工程(図8(d))までの流れが、第1実施形態と同様である。このため、以下において、基板53に支持層61を形成する工程(図7(a))から基板53を薄くする工程(図8(d))までの流れの説明を省略する。
第2実施形態における撮像デバイス19の製造方法では、基板53を薄くする工程の後に、図13(a)に示すように、基板53にホール123aを形成する。ホール123aは、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用することによって形成され得る。ホール123aのエッチングでは、エッチャントとして、例えば、SF6などが採用され得る。ホール123aは、基板53の第2面53b側から第1面53a側に向けて形成される。
ここで、ホール123aは、2つの貫通領域127と、中途領域129とに区分され得る。2つの貫通領域127は、それぞれ、基板53の第1面53aと第2面53bとの間を貫通している領域である。2つの貫通領域127は、それぞれ、平面視で、第1電極85に重なる領域の外側に設けられる。2つの貫通領域127のうちの一方は、平面視で、第1配線75に重なる領域内に設けられる。2つの貫通領域127のうちの他方は、平面視で、第2配線77に重なる領域内に設けられる。以下において、2つの貫通領域127のそれぞれを識別する場合に、第1配線75に重なる貫通領域127が貫通領域127aと表記され、第2配線77に重なる貫通領域127が貫通領域127bと表記される。
中途領域129は、貫通領域127aと貫通領域127bとの間に位置しており、平面視で、検出部52に重なっている。中途領域129は、基板53を貫通していない領域である。中途領域129は、基板53の第2面53bから基板53の途中までの領域である。つまり、ホール123aは、中途領域129において、基板53の第2面53bで開口し、第1面53aに至る前に行き止まりになっている。
ホール123aは、基板53の第2面53b側から見た平面図である図13(b)に示すように、貫通領域127と中途領域129とで異なる開口幅を有している。中途領域129における開口幅H1が、貫通領域127における開口幅H2よりも狭い。
中途領域129の開口幅H1を、貫通領域127における開口幅H2よりも狭くすることによって、マイクロローディング効果が得られる。マイクロローディング効果により、同じエッチング工程で貫通領域127及び中途領域129をいっしょに形成しても、中途領域129のエッチングを第1面53aに至る前に停止させることができる。これにより、基板53を貫通する貫通領域127と、基板53の途中で行き止まりになる中途領域129とを有するホール123aを同じ工程でいっしょに形成することができる。
ホール123aの形成に次いで、図13(c)に示すように、支持層61の貫通領域127a及び貫通領域127bのそれぞれに重なる領域を除去する。支持層61は、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用することによって除去され得る。エッチングとしては、例えば、CF4をエッチャントとする異方性のドライエッチングが採用され得る。
次いで、図14(a)に示すように、基板53の第2面53b側から、ホール123aの内側を覆う絶縁膜131を形成する。絶縁膜131は、TEOSを原料としたCVD法を活用して酸化シリコンの膜を形成することによって形成され得る。
絶縁膜131は、ホール123aの内壁と、開口側とは反対側の底部とを覆っている。なお、絶縁膜131は、第1配線75の貫通領域127aで囲まれた領域、及び第2配線77の貫通領域127bで囲まれた領域も覆っている。
次いで、図14(b)に示すように、ホール123a内の開口側とは反対側の底部において、貫通領域127で囲まれた領域の絶縁膜131を除去する。また、このとき、中途領域129内の絶縁膜131の一部を除去することによって開口部125を形成する。
絶縁膜131は、フォトリソグラフィー法及びエッチング法を活用することによって除去され得る。エッチングとしては、例えば、CF4をエッチャントとする異方性のドライエッチングが採用され得る。
なお、この段階で、ホール123aの開口面積は、図14(b)に示すように、絶縁膜131によって、絶縁膜131の形成前に比較して狭くなっている。
次いで、図14(c)に示すように、絶縁膜131の基板53側とは反対側において、ホール123aの中途領域129に重なる領域に、中途領域129の開口を塞ぐマスクパターン133を形成する。このとき、マスクパターン133は、基板53の第2面53b側から見た平面図である図15(a)に示すように、少なくとも貫通領域127a及び貫通領域127bのそれぞれに重なる領域を除いて形成される。マスクパターン109としては、例えば、ドライフィルムなどのレジストフィルムが採用され得る。
次いで、図15(b)に示すように、マスクパターン133の基板53側とは反対側から、貫通領域127a及び貫通領域127bのそれぞれの内側、並びにマスクパターン109を覆う金属膜135を形成する。金属膜135は、例えば、スパッタリング法などを活用することによって形成され得る。金属膜135の構成としては、例えば、TiW(チタンタングステン)などで構成されるバリア層と、銅などで構成されるメッキシード層とを積層した構成が採用され得る。
なお、この段階で、ホール123aの開口面積は、図15(b)に示すように、金属膜135によって、金属膜135の形成前に比較して狭くなっている。
次いで、マスクパターン133をリフトオフ法などで除去することによって、図15(c)に示すように、金属膜135をパターニングする。これにより、金属膜135は、中途領域129の一部に重なる領域を除いて、少なくとも貫通領域127a及び貫通領域127bのそれぞれに重なる領域に形成される。これにより、貫通領域127a及び貫通領域127bのそれぞれの内側は、金属膜135によって覆われる。
次いで、図16(a)に示すように、中途領域129の開口を塞ぐマスクパターン137を形成してから、金属膜135を下地として電解メッキを施すことによって、ビア配線91a及びビア配線91bを形成する。このとき、マスクパターン137は、金属膜135の基板53側とは反対側において、中途領域129に重なる領域に形成される。
次いで、マスクパターン137を除去する。
次いで、図16(b)に示すように、中途領域129の開口側とは反対側の底部から、開口部125を介して基板53にエッチング処理を施すことによって、中途領域129の検出部52側に凹部56を形成する。このとき、凹部56を、開口部125を介してホール123aにつなげて形成する。そして、凹部56が基板53の第1面53aに達するまで、エッチング処理を実施する。これにより、開口部125を介してホール123aと凹部56とが互いに連通した状態で、空洞部67が形成される。そして、基板53を貫通していなかった中途領域129が凹部56を介して基板53を貫通することによって、ホール123aからホール123が形成される。
なお、このときのエッチング処理では、例えば、SF6をエッチャントとする等方性のドライエッチングが採用され得る。これにより、開口部125の開口面積よりも広い開口面積を有する凹部56を形成することができる。
上記により、図12に示す撮像デバイス19が製造され得る。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が得られる。
さらに、第2実施形態では、ホール123aが、第1実施形態におけるホール58aとスルーホール105aとスルーホール105bとを1つの開口に統合した形態である。このため、ホール123aの開口を、第1実施形態におけるホール58aとスルーホール105aとスルーホール105bとを合わせた開口よりも大きくすることができる。これにより、ホール123aのエッチング処理にかかる時間を、ホール58aとスルーホール105aとスルーホール105bとのエッチング処理にかかる時間よりも短くすることができる。この結果、検出素子31や撮像デバイス19にかかる生産性や効率を一層高めやすくすることができる。
なお、第2実施形態では、ホール123aの形状として、図13(b)に示す形状が採用されている。しかしながら、ホール123aの形状は、これに限定されない。ホール123aの形状としては、中途領域129の開口幅H1が貫通領域127の開口幅H2よりも狭ければ、例えば、図17に示すように、種々の形状が採用され得る。
(運転支援装置)
カメラ1を用いた電子機器の1つである運転支援装置について説明する。
本実施形態における運転支援装置400は、主要構成を示すブロック図である図18に示すように、処理ユニット211と、カメラ1と、ヨーレートセンサー213と、車速センサー215と、ブレーキセンサー217と、スピーカー219と、表示装置221と、を有している。
処理ユニット211は、運転支援装置400を制御するCPU(Central Processing Unit)を有している。
カメラ1は、車両外部の所定の撮像領域における赤外線を検出する。
ヨーレートセンサー213は、車両のヨーレートを検出する。
車速センサー215は、車両の走行速度を検出する。
ブレーキセンサー217は、運転者のブレーキ操作の有無を検出する。
処理ユニット211は、例えば、カメラ1の撮像により得られる自車両周辺の赤外線画像に基づいて、自車両の周囲に存在する物体及び歩行者等の対象物を検出する。そして、処理ユニット211は、対象物の検出結果と、ヨーレートセンサー213、車速センサー215、及びブレーキセンサー217により検出される自車両の走行状態にかかる検出信号とに基づいて、自車両が対象物に接触する可能性があると判断したときに、スピーカー219や表示装置221を介して警報を出力する。
なお、カメラ1は、図19に示すように、自動車223の前部において車幅方向の中心付近に配置されている。表示装置221は、フロントウィンドーにおいて運転者の前方視界を妨げない位置に各種情報を表示するHUD(Head Up Display)225等を有する構成が採用され得る。
(セキュリティー機器)
カメラ1を用いた電子機器の1つであるセキュリティー機器について説明する。
本実施形態におけるセキュリティー機器410は、主要構成を示すブロック図である図20に示すように、カメラ1と、人感センサー231と、動き検知処理部233と、人感センサー検知処理部235と、画像圧縮部237と、通信処理部239と、制御部241と、を有する。
カメラ1は、監視エリアを撮像する。
人感センサー231は、監視エリアへの侵入者を検知する。
動き検知処理部233は、カメラ1から出力された画像データを処理して監視エリアに侵入した移動体を検知する。
人感センサー検知処理部235は、人感センサー231の検知処理を行う。
画像圧縮部237は、カメラ1から出力された画像データを所定の方式で圧縮する。
通信処理部239は、圧縮された画像データや侵入者検知情報などの送信、及び、外部装置からセキュリティー機器410への各種設定情報等の受信を行う。
制御部241は、セキュリティー機器410の各処理部に対して条件設定、処理コマンド送信、レスポンス処理を行うCPUを有している。
動き検知処理部233は、図示しないバッファメモリーと、バッファメモリーの出力が入力されるブロックデータ平滑部と、ブロックデータ平滑部の出力が入力される状態変化検出部とを備える。そして、動き検知処理部233の状態変化検出部は、監視エリアが静止状態であれば動画で撮影した異なるフレームでも同一画像データとなるが、状態変化(移動体の侵入)があるとフレーム間の画像データで差が生じることを利用して状態変化を検知している。
セキュリティー機器410は、図21に示すように、軒下にカメラ1及び人感センサー231が設置されている。そして、カメラ1は、監視エリア243を撮像し、人感センサー231は検知エリア245を検出する。
(ゲーム機器)
カメラ1を用いた電子機器の1つであるゲーム機器について説明する。
本実施形態におけるゲーム機器420は、図22に示すように、コントローラー251と、本体253と、ディスプレイ255と、LEDモジュール257及びLEDモジュール258と、を有している。ゲーム機器420では、プレイヤー259が一方の手でコントローラー251を把持してゲームをプレイすることができる。
コントローラー251は、図23に示すように、撮像情報演算ユニット261と、操作スイッチ263と、加速度センサー265と、コネクター267と、プロセッサー269と、無線モジュール271と、を有している。
撮像情報演算ユニット261は、カメラ1と、カメラ1で撮像した画像データを処理するための画像処理回路273を有する。
画像処理回路273は、カメラ1から得られた赤外線画像データを処理して、高輝度部分を検知し、それの重心位置や面積を検出してこれらのデータを出力する。
プロセッサー269は、操作スイッチ263からの操作データと、加速度センサー265からの加速度データ及び高輝度部分データを一連のコントロールデータとして出力する。無線モジュール271は、所定周波数の搬送波をこのコントロールデータで変調し、アンテナ275から電波信号として出力する。
なお、コントローラー251に設けられているコネクター267を通して入力されたデータもプロセッサー269によって上述のデータと同様に処理されてコントロールデータとして無線モジュール271とアンテナ275を介して出力される。
ゲーム機器420では、コントローラー251のカメラ1をディスプレイ255の画面277に向けると、ディスプレイ255の近傍に設置された二つのLEDモジュール257及びLEDモジュール258から出力される赤外線をカメラ1が検知する。そして、コントローラー251は、二つのLEDモジュール257及びLEDモジュール258の位置や面積情報を高輝度点の情報として取得する。輝点の位置や大きさのデータがコントローラー251から無線で本体253に送信され、本体253で受信される。プレイヤー259がコントローラー251を動かすと、輝点の位置や大きさのデータが変化する。それを利用して、本体253はコントローラー251の動きに対応した操作信号を取得できる。そして、操作信号にしたがってゲーム機器420はゲームを進行させることができる。
(体温測定装置)
カメラ1を用いた電子機器の1つである体温測定装置について説明する。
本実施形態における体温測定装置430は、図24に示すように、カメラ1と、体温分析装置281と、情報通信装置283と、ケーブル285と、を有している。
カメラ1は、所定の対象領域を撮像し、撮像された対象者287の画像情報を、ケーブル285を介して体温分析装置281に送信する。
体温分析装置281は、画像読取処理ユニット288と、体温分析処理ユニット289と、を含む。画像読取処理ユニット288は、カメラ1からの熱分布画像を読み取る。体温分析処理ユニット289は、画像読取処理ユニット288からのデータと、画像分析設定テーブルとに基づいて体温分析テーブルを作成する。
体温分析処理ユニット289は、体温分析テーブルに基づいて体温情報送信用データを情報通信装置283へ送信する。この体温情報送信用データは体温異常であることに対応する所定のデータを含んでもよい。また、対象領域内に複数の対象者287を含んでいると判断した場合には、対象者287の人数と体温異常者の人数の情報を体温情報送信用データに含んでもよい。
(特定物質探知装置)
カメラ1を用いた電子機器の1つである特定物質探知装置について説明する。
本実施形態における特定物質探知装置440は、図25に示すように、カメラ1と、制御ユニット291と、照射光ユニット293と、光学フィルター295と、表示部297と、を有している。特定物質探知装置440では、カメラ1の撮像デバイス19において、検出素子31の吸収層81によって吸収される赤外線の波長域がテラヘルツ域に設定されている。
制御ユニット291は、特定物質探知装置440の全体を制御するシステムコントローラーを含んでいる。このシステムコントローラーは、制御ユニット291に含まれる光源駆動部及び画像処理ユニットを制御する。
照射光ユニット293は、波長が100μm〜1000μmの範囲にある電磁波であるテラヘルツ光を射出するレーザー装置と光学系を含み、テラヘルツ光を検査対象の人物298に照射する。人物298からの反射テラヘルツ光は、探知対象である特定物質299の分光スペクトルのみを通過させる光学フィルター295を介してカメラ1に受光される。
カメラ1で生成された画像信号は、制御ユニット291の画像処理ユニットで所定の画像処理が施され、その画像信号が表示部297へ出力される。そして人物298の衣服内等に特定物質299が存在するか否かにより受光信号の強度が異なるので特定物質299の存在が判別できる。
1…カメラ、5…撮像ユニット、9…制御部、19…撮像デバイス、21…選択回路、23…読み出し回路、25…A/D変換部、27…制御回路、29…IC、31…検出素子、37…キャパシター、52…検出部、53…基板、56…凹部、58,58a…ホール、61…支持層、67…空洞部、75…第1配線、77…第2配線、81…吸収層、85…第1電極、87…焦電体、89…第2電極、91,91a,91b…ビア配線、95,95a,95b…パッド、105a,105b…スルーホール、123…ホール、125…開口部、127,127a,127b…貫通領域、129…中途領域、400…運転支援装置、410…セキュリティー機器、420…ゲーム機器、430…体温測定装置、440…特定物質探知装置。

Claims (17)

  1. 吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、
    前記検出部を支持する基部と、
    前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、
    前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、を有し、
    前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、
    ことを特徴とする検出素子。
  2. 前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、
    前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、を有する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の検出素子。
  3. 前記検出部は、前記電磁波に含まれる赤外線の量に応じて電気的な前記特性を変化させる、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の検出素子。
  4. 吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、
    前記検出部を支持する基部と、
    前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、
    前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、
    前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、
    前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、
    前記基部の前記検出部側とは反対側に設けられ、前記検出部から前記電極及び前記配線を介して電気的な信号を受信する回路基板と、を有し、
    前記回路基板は、前記信号が入力される端子部を有し、
    前記配線が前記端子部に接続されており、
    前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、
    ことを特徴とする検出モジュール。
  5. 互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子を有し、
    前記撮像素子は、
    吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、
    前記検出部を支持する基部と、
    前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、
    前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、を有し、
    前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、
    ことを特徴とする撮像デバイス。
  6. 前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、
    前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、を有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の撮像デバイス。
  7. 前記検出部は、前記電磁波に含まれる赤外線の量に応じて電気的な前記特性を変化させる、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の撮像デバイス。
  8. 互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子と、
    前記複数の撮像素子から電気的な信号を受信する回路基板と、を有し、
    前記撮像素子は、
    吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、
    前記検出部を支持する基部と、
    前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、
    前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、
    前記基部の前記検出部側に設けられ、前記検出部に電気的に接続された電極と、
    前記基部を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して、前記基部の前記検出部側で前記電極に電気的に接続された配線と、を有し、
    前記回路基板は、
    前記基部の前記検出部側とは反対側に設けられており、且つ、前記電極及び前記配線を介して前記検出部から受信する前記信号が入力される端子部を有し、
    前記配線が前記端子部に接続されており、
    前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、
    ことを特徴とする撮像モジュール。
  9. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の検出素子を有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  10. 請求項4に記載の検出モジュールを有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  11. 請求項5乃至7のいずれか一項に記載の撮像デバイスを有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  12. 請求項8に記載の撮像モジュールを有する、
    ことを特徴とする電子機器。
  13. テラヘルツ帯の赤外線を含む電磁波を被写体に向けて発する電磁波源と、
    前記被写体で反射した前記テラヘルツ帯の赤外線を受光して前記被写体を撮像する撮像デバイスと、を有し、
    前記撮像デバイスは、互いに交差する2つの方向に配列する複数の撮像素子を有し、
    前記撮像素子は、
    吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部と、
    前記検出部を支持する基部と、
    前記基部において、前記検出部に重なる領域に設けられた空洞部と、
    前記基部の前記検出部側とは反対側から前記基部を貫通して前記空洞部に通じるホールと、を有し、
    前記ホールの開口面積は、前記空洞部の開口面積よりも小さい、
    ことを特徴とするテラヘルツカメラ。
  14. 吸収した電磁波の量に応じて特性が変化する検出部が設けられた基板に、前記基板の前記検出部側とは反対側から前記検出部側に向けてホールを形成する工程と、
    前記ホールの底部から前記検出部側に向けて、前記ホールの開口面積よりも広い開口面積を有する空洞部を、前記ホールにつなげて形成する工程と、を含む、
    ことを特徴とする検出素子の製造方法。
  15. 前記空洞部を形成する工程では、前記ホールの内壁を保護した状態で前記ホール内にエッチング処理を施すことによって、前記ホールの底部から前記空洞部を形成する、
    ことを特徴とする請求項14に記載の検出素子の製造方法。
  16. 前記基板の前記検出部側に、前記検出部に電気的に接続する電極を形成する工程と、
    前記空洞部を形成する工程の前に、前記基板を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通して前記電極に至る貫通孔を介して、前記基板を前記検出部側とは反対側から前記検出部側に貫通し、前記電極に電気的に接続する配線を形成する工程と、を含み、
    前記ホールを形成する工程において、前記ホールと、前記ホールの開口面積よりも広い開口面積を有する前記貫通孔とをいっしょに形成する、
    ことを特徴とする請求項14又は15に記載の検出素子の製造方法。
  17. 前記ホールを形成する工程において、前記ホールと前記貫通孔とを1つの開口に統合して形成する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の検出素子の製造方法。
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