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JP2014082550A - 通信装置、通信方法、及びプログラム - Google Patents

通信装置、通信方法、及びプログラム Download PDF

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JP2014082550A JP2012227423A JP2012227423A JP2014082550A JP 2014082550 A JP2014082550 A JP 2014082550A JP 2012227423 A JP2012227423 A JP 2012227423A JP 2012227423 A JP2012227423 A JP 2012227423A JP 2014082550 A JP2014082550 A JP 2014082550A
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Abstract


【課題】予め決められた通信プロトコル以外で決定された、ロボットステーションの生産周期および通信タイミングを検出する。
【解決手段】予め定められた作業工程を行う装置ステーションにおいて無線通信を行う通信装置は、他の装置ステーションにおいて無線通信を行う他の通信装置からの受信信号を検出し、検出した無線信号を用いて他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングを推定し、検出した無線信号を用いてどの通信装置からの信号かを判別し、判別した他の無線装置と推定された他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングとを対応付けて記憶する。通信装置は、以降に検出した無線信号を用いて、記憶されている前記他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングの少なくとも一方を更新する。
【選択図】図15

Description

本発明は、通信装置、通信方法、及びプログラムに関する。
近年、ロボット技術及びロボットの制御技術の発展が著しい。特に、生産工程においては、このようなロボット技術を応用したロボットステーション(装置ステーション)を用いることにより、細かい部品の組み立てを正確に、かつ連続して行うことが可能になる(特許文献1)。ロボットステーションには、2通りの設置方法がある。1つは、1台のロボットステーションに様々な作業をさせるため、ロボットに複数の別機能のハンドを持たせて作業を行い、一連の組み立て工程を1つのロボットステーションで行う方法である。また別の方法は、複数のロボットステーションを上流工程から下流工程へと連続して並べて使用し、その際に個々のロボットステーションは決められた組み立てに必要な時間(生産周期)を守りながら組み立て動作を行う方法である。
一方、非圧縮動画データなどに対して、より高速なデータ通信の要求が高まっている。このような中、アンライセンスバンドの広い周波数帯域を利用するミリ波帯の通信システムが注目されており、ミリ波帯通信の標準規格が策定されている(非特許文献1、非特許文献2)。ミリ波帯通信においては、アンライセンスバンドとして広い周波数帯域を利用することが可能であるため、高速伝送が可能である。したがって、リアルタイム性が重要となる組み立て工程においては、ロボットステーション内の無線信号伝送を、高速伝送可能なミリ波帯通信を用いて行うことが有効である。
また、ミリ波帯通信は搬送波周波数が高く、伝搬距離に対して減衰が大きいため、短距離通信に向くという特徴を有している。1台のロボットステーションで1つの組み立て工程を行う場合には、近傍にも独立分散の制御が行われるロボットステーションが複数設置される場合が多い。また組み立て工程を複数のロボットステーションで行う場合には各ロボットステーションは組み立て工程の変更等に伴い、用いられる数や配置を容易に変更可能であることが望ましく、複数のロボットステーションは個々に分散制御され、生産周期が略等しく設計される。各ロボットステーションにおいてミリ波無線通信を使用することで、ロボットステーション内の通信に限定された分散制御型ロボットステーションで組み立て工程を構成することが容易になる。
特開2011-235398号公報 特許第3849551号公報
IEEE802.15.3c-200 IEEE802.11ad
1台のロボットステーションで1つの組み立て工程を行う場合や、複数のロボットステーションで一連の組み立て工程を構成する場合でも、分散制御型ロボットステーションの場合個々のロボットステーションは夫々の生産周期を管理する。各ロボットステーションにミリ波帯通信システムを搭載する場合、ミリ波の伝搬距離は短いとはいえ、近接するロボットステーション内の通信が、自己のロボットステーション(自ロボットステーション)の通信において干渉となる場合がある。干渉を回避するために、干渉する信号が検出されると、その干渉信号の通信完了を待って次の通信が再開される場合、干渉信号を受けた自ロボットステーションでは生産周期が長くなるという課題がある。特に複数のロボットステーションで一連の組み立て工程を構成する場合、一つのロボットステーションの生産周期が、信号の干渉によって長くなることによって、生産周期偏差が発生し、組み立てライン工程全体の生産効率が下がる、という課題があった。
さらに、複数のロボットステーションで一連の組み立て工程を構成する場合、取り付け部品の脱落の修正や制御調整等によってロボットステーションを停止することや、各ロボットステーションが個々のクロックで動作することに起因してクロック周期偏差が発生することにより、生産効率が下がる、という課題があった。
一方、1台のロボットステーション単独で1つの組み立て工程を行う場合や、複数のロボットステーションで一連の組み立て工程を構成する場合でも、分散制御型ロボットステーションは、各々で生産周期を管理する。一連の組み立て工程全体の生産効率を最適化する上では、自ロボットステーションは近接したロボットステーションの生産周期を検出し、制御する必要がある。しかしながら、これまでの分散制御型ロボットステーションは、近接するロボットステーションの生産周期を知ることは困難であった。さらに、複数の無線システムが非同期に一定周期で動作するマルチセル環境においても同様に、近接した無線ロボットステーションの生産周期を知ることは困難であった。
ロボットステーションに搭載される無線システムの通信周期は、ロボットステーション自身の生産周期によって決まるため、搭載される無線システムの通信周期を検出すれば、ロボットステーションの生産周期を知ることが可能となる。近接する通信システムの通信周期を知る方法として、異なるシステムのビーコンから周期、通信時間を検出する方法がある(特許文献2)。特許文献2に記載されるように、予め決められたプロトコルに従った周期で動作する複数のシステム間で互いに通信を傍受し、通信周期を検出することは可能である。しかしながら、ロボットステーションに搭載される無線システムのように、予め決められた通信プロトコル以外で決定された周期にしたがって通信が行われる場合、通信周期を検出することは困難であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、予め決められた通信プロトコル以外で決定された、ロボットステーションの生産周期および通信周期(信号タイミング)を検出することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の一実施形態では、予め定められた作業工程を行う装置ステーションにおいて無線通信を行う通信装置であって、他の装置ステーションにおいて無線通信を行う他の通信装置からの受信信号を検出する検出手段と、前記検出手段が検出した無線信号を用いて他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングを推定する推定手段と、前記検出手段が検出した無線信号を用いてどの通信装置からの信号かを判別する判別手段と、前記判別手段において判別した他の無線装置が属する他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングを記憶する記憶手段とを備え、前記記憶手段は、前記検出手段が以降に検出した無線信号を用いて、記憶されている前記他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングの少なくとも一方を更新することを特徴とする。
本発明によれば、予め決められた通信プロトコル以外で決定された、ロボットステーションの生産周期および通信周期(信号タイミング)を検出可能になる。
ロボットステーションの構成の一例を示す図。 ロボットステーションによる組み立て工程例を示す図。 (a)はロボットステーションにおける一工程を示すタイミングチャート、(b)は一般的なRTS/CTSプロトコルを示すタイミングチャート。 RTS/CTSプロトコル上でのロボットステーションにおける一工程を示すタイミングチャート。 複数のロボットステーションで構成された生産ラインの一例を示す図。 通信帯域の予約による遅延の一例を示すタイミングチャート。 第1実施形態によるハンドカメラ無線局、または制御無線局の構成の一例を示す図。 ロボットステーション間で実行される無線帯域を優先予約するためのタイミングチャート。 第1実施形態による各無線局が実行する処理のフローチャート。 第2実施形態によるロボットステーション間で実行される無線チャネルを優先予約するためのタイミングチャート。 第2実施形態による各無線局が実行する処理のフローチャート。 第3実施形態による中間生成物確認用カメラ付きロボットステーションの生産ラインの構成図。 第3実施形態による各無線局の内部構成図。 第3実施形態による各無線局が実行する処理のフローチャート。 第4実施形態による複数のロボットステーションの構成と配置の一例を示す図。 第4実施形態による各無線局の内部構成図。 第4実施形態による無線局において無線信号の搬送周波数偏差に応じた相関値を示したタイミングチャート。 第4実施形態による無線通信と他の無線システム信号検出期間に関するタイミングチャート。 第5実施形態による各無線局の内部構成図。 第6実施形態による複数のロボットステーションの構成と配置の一例を示す図。
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[第1実施形態]
図1に、ロボットステーション(装置ステーション)の構成の一例を示す。なお、以下においてロボットステーションをRSと称す。図1に示すように、RS100は、ハンドカメラ無線局110、制御無線局130、ハンドカメラ140、ロボットコントローラ150、およびロボットハンド160から構成される。ハンドカメラ無線局110と制御無線局130は、それぞれ無線信号120を用いた信号送受信を行う。具体的には、ハンドカメラ無線局110は、ロボットハンド160に搭載されたハンドカメラ140に接続され、カメラの画像データ等の送信、及びカメラ制御信号等の受信を行う。制御無線局130は、ロボットコントローラ150に接続され、照明信号や露光信号等といったカメラ制御信号等の送信、およびカメラ画像データ等の受信を行う。
図2に、図1のRS100による組み立て工程の例として、部品を取り付ける工程を示す。ロボットハンド160は製作物170を組み立てる際に、不図示の部品トレイ上の部品位置をハンドカメラ140で確認し、部品をピックアップする。ロボットハンド160は、部品を所定の位置に移動し、ハンドカメラ140を用いて部品の取り付け位置の確認を行う。部品を取り付けた後は、ロボットハンド160は、ハンドカメラ140を用いて取り付けが正確に行われたかを確認する。これらの作業を周期Tで繰り返し行う。この繰り返し周期Tは、一般的に、生産周期(タクトタイム)と呼ばれている。本工程例においては、図2において2重線で囲まれたブロックで示される部品位置確認、取り付け位置確認、取り付け確認の3つの工程においてハンドカメラ140を用いた撮影が行われる。
図3(a)に、ハンドカメラ140を用いて撮影が行われる工程である、部品位置確認、取り付け位置確認、取り付け確認の各工程における信号送受信のタイミングチャートを示す。制御無線局130は、ロボットコントローラ150の制御により、無線信号に変換された制御信号(照明信号310と露光信号320)を、適切なタイミングでハンドカメラ無線局110に送信する。送信された制御信号は、ハンドカメラ無線局110で受信され、ハンドカメラ140は、これらの制御信号に基づいて撮影を行う。また、ハンドカメラ140で撮影された映像データは、無線信号330に変換されて、ハンドカメラ無線局110から無線局130を介してロボットコントローラ150に転送される。ロボットコントローラ150はこの映像データを解析し、ロボットを適切に制御する。
図3(b)を用いて、無線帯域の予約に関する一般的な制御プロトコルであるRTS(Request To Send)/CTS(Clear To Send)方式について述べる。図3(b)には、データ送信局401からデータ受信局402にデータ信号43を送信する場合のタイミングチャートが示されている。データ送信局401は、データ信号43を送信する前にRTS信号41を送信する。RTS信号41にはNAV(Network Allocation Vector)と呼ばれる送信予約信号(NAVr)が含まれる。RTS信号41を受け取った全ての局は、データ送信局401がRTS信号41を送信してから受信応答(Ack)信号44の受信の時間(図3(b)のNAVr期間:予約期間)まで、信号送信が禁止される。なお、RTS信号に対する応答信号であるCTS信号の送信は可能である。
データ受信局402は、RTS信号41に対する応答信号であるCTS信号42を送信する。CTS信号42には送信予約信号NAVcが含まれる。CTS信号42を受け取った局の中で、RTS信号41を送信したデータ送信局401以外の局は、データ受信局402がCTS信号42を送信してからAck信号44の送信の時間(図3(b)のNAVc期間:予約期間)まで、信号送信が禁止される。すなわち、データ送信局401でもデータ受信局402でもない局は、RTS信号またはCTS信号を受信することにより、信号送信が禁止される。データ受信局402は、データ信号43を正常に受信した場合には、Ack信号44をデータ送信局401へ送信する。データ送信局401はAck信号44を受信することにより、正常通信の判断を行うことができる。
図3(b)に示したRTS/CTS方式を用いる場合、図3(a)の照明信号310、露光信号320、映像データ信号330の送受信のタイミングチャートは図4(a)のように示される。図4(a)において、照明信号310、露光信号320、映像データ信号330のそれぞれについて、RはRTS信号、CはCTS信号、AはAck信号を表す。まず、照明信号310の送信について説明する。図4(a)に示されるように、制御無線局130とハンドカメラ無線局110が、NAV(NAVr1、NAVc1)を含んだRTS信号310RとCTS信号310Cをそれぞれ送信する。これにより、制御無線局130が照明信号310を送信する時間帯を含んだ予約期間中、無線局130と110以外の無線局は、信号送信が禁止される。露光信号320と映像データ330についても同様に、無線局130と110以外の無線局は、NAVによる予約期間中データ送信が禁止される。なお、照明信号、露光信号、映像データ信号の送受信タイミングが既知であれば、図4(b)のように、一度予約期間を設定するのみでも良い。この場合、最初の照明信号についてのRTS信号に含まれるNAVr0と、CTS信号310CによるNAVc0によって、映像データ信号330のAck信号送受信までの時間が予約期間とされる。
図5は、図1に示したRS100と、RS100から順に近接して設置されたRS101、102から成る生産ラインを示している。RS101、102はRS100と同様の構成を有している。RS101については、制御無線局131は上部に備え付けられている。各RS内では個々に独立した無線システムによって通信が行われているが、各RSの無線システムは、点線矢印で示すように相互に他のRSの無線システムの通信を傍受可能である。たとえば、自己のRS101(自RS)における制御無線局131は、隣接RS100におけるハンドカメラ無線局110が送信する信号と、別の隣接RS102におけるハンドカメラ無線局112が送信する信号を傍受可能である。また、自RS101におけるハンドカメラ無線局111は、隣接RS100における制御無線局130が送信する信号と、別の隣接RS102における制御無線局132が送信する信号を傍受可能である。
図5の環境下において、自RS101内で無線通信が始まると、隣接RS100における制御無線局130は、自RS101におけるハンドカメラ無線局111が送信する信号を傍受する。そのため、この制御無線局130は、ハンドカメラ無線局111が送信する信号に含まれるNAVによって、制御信号(照明信号、露光信号)の送信が禁止される。その後、NAVによる予約期間終了後に、制御無線局130は制御信号の送信を開始する。また、隣接RS100におけるハンドカメラ無線局110は、自RS101における制御無線局131が送信する信号を傍受し、この信号に含まれるNAVによって、映像データの送信が禁止される。ロボットコントローラ150は、映像データを解析してロボット制御を行うため、映像データ信号送信の遅延分、制御開始が遅延する。
図6は、図5の環境下において、通信時間の予約による遅延のタイミングチャートの一例を示している。図6において、まず隣接RS100におけるハンドカメラ無線局110が、制御無線局130に対して、映像データ330送信のためにRTS信号330Rを送信する。自RS101における制御無線局131は、このRTS信号330Rを傍受する。そのため、制御無線局131は、RTS信号330Rによる予約期間(NAVr30)中、信号送信が禁止される。したがって、制御無線局131は、本来311xRのタイミングで、RTS信号311Rを送信すべきところ、予約期間が終了するまで送信を待つ。制御無線局131がRTS信号330Rを正常に受信できない場合においても、隣接RS100における制御無線局130が送信するCTS信号330Cを、自RS101におけるハンドカメラ無線局111が傍受する。そのため、予約期間(NAVc30)が設定され、当該予約期間が終了するまでハンドカメラ無線局111は信号送信が禁止される。このように、制御無線局131は、本来送信すべき時間311xRからtr1時間遅延したタイミングでRTS信号311Rを送信する。したがって、制御無線局131が送信する後続の信号、およびロボット制御の全てがtr1時間遅延し、結果として生産周期Tは長くなる。
図7に、本実施形態のハンドカメラ無線局110〜112、または、制御無線局130〜132の内部構成70の一例を示す。受信アンテナ700は自RSの信号と隣接RSの信号を受信する。無線受信部702は自RSの信号を検出し、他の無線信号検出部7022は隣接RSの信号を検出する。生産周期比較部7023は、検出された自RSの信号と隣接RSの信号をそれぞれ用いて、自RSと隣接RSの生産周期を算出し、その後両方のRSの生産周期を比較する。生産周期を算出するには、まず、ある生産周期内で撮影が行われる工程(図3参照)において、制御信号、映像データ信号のタイミング(信号タイミング)を検出する。そして、次の同じ工程が始まったとき、同種の信号の信号タイミングを検出し、これらのタイミングの間の時間を測ることによって算出することができる。自RSの生産周期については、外部端子7040を介したロボット制御信号等から得ることもできる。自RSと隣接RSの生産周期を算出した後、生産周期比較部7023は、両方の生産周期を比較する。
他の無線信号検出部7022が信号を検出し、その信号にNAVが含まれる場合、予約検出部7025はそのNAVによる予約期間を検出する。送信停止部7032は予約期間が終わるまで送信を停止し、無線送信部703は予約期間後に信号を送信する。また、予約予測部7024は、予約検出部7025が検出したNAVによる予約期間と、生産周期比較部7023の検出した、制御信号や映像データ信号のタイミングを用いて、隣接RSが次に無線帯域予約を開始する時間を予測する。そして、予約予測部7024は、隣接RSの次の無線帯域予約によって、自RSの次の通信に影響するか否かを判断する。生産周期比較部7023が、自RSの生産周期が他のRSの生産周期より長いと判断し、また、予約予測部7024が、自RSの次の通信中に他のRSによる無線帯域予約が始まると判断した場合、予約信号生成部7031は隣接RSより先に予約信号を生成する。予約信号生成部7031は、生成した予約信号をRTS信号として送信し、自RS内の通信完了までの時間を予約する。
図8は、自RSが隣接RSより先に無線帯域予約を開始する場合のタイミングチャートを示している。図8において、自RSにおける制御無線局131は、本来RTS信号330xRを送信する予定だったタイミングよりtr2時間早く、RTS信号311Rを送信する。ここでRTS信号311Rに含まれるNAVによる予約期間は、自RSの制御に影響が出ないように照明信号311だけでなく、映像データ331受信後のAck信号331A送信までの期間となる。よって、RTS信号311Rに含まれるNAVによる予約期間は本来送信すべきタイミング311xRよりtr2時間早く、Ack信号331A送信完了までの時間となる。この予約により自RSは隣接RSの無線通信によって妨害されることなく無線通信を完了できる。
ここで、自RSにおける制御無線局131が、隣接RSにおけるハンドカメラ無線局110の信号を傍受できず、自RSにおけるハンドカメラ無線局111のみが隣接RSにおける制御無線局130の信号を傍受できる場合がある。この場合、ハンドカメラ無線局111がRTS信号311Rを制御無線局131の代わりに送信する。この時、制御無線局131はハンドカメラ無線局111の代わりにCTS信号311Cを送信し、同様に無線帯域を予約することで、隣接RSの無線通信によって妨害されることなく無線通信を完了できる。隣接RSのハンドカメラ無線局110は、制御無線局131が送信したRTS信号311Rを傍受して予約期間NAVr1を設定し、予約期間終了後にRTS信号330Rを送信する。
図9に、本実施形態において各RSの無線局(ハンドカメラ無線局110〜112または制御無線局130〜132)が実行する処理のフローチャートを示す。S101では、各無線局の生産周期比較部7023は、自RSの生産周期と隣接RSの生産周期を比較し、自RSの生産周期の方が短いと判断した場合(S101のN)には、S109へ進む。S109では、次に送信するデータを所定時間内に準備し、S110へ進む。S110では、予約検出部7025が、他のRSの無線局から受信する信号からNAVによる予約期間(NAV期間)を検出した場合(S110のY)、送信停止部7032は、予約期間が終了するまで信号送信を待つ(S113)。予約検出部7025がNAVによる予約期間を検出しなかった場合、S111、S112へ進み、それぞれのステップにおいて、無線送信部がRTS信号を送信し、無線受信部702がCTS信号を受信する。S113でNAV期間が終了した場合についても同様に、S111、S112へ進む。各無線局はRTS/CTSの送受信が行った後、データ通信を行う(S107)。
一方、S101において、生産周期比較部7023が、隣接RSの生産周期より自RSの生産周期の方が長いと判断した場合(S101のY)には、S102に進み、予約予測部7024が、自RSの次の通信中に他のRSによる無線帯域予約が始まるかを判断する。すなわち、S102では、予約予測部7024が自RSの次の通信が隣接RSの通信により影響を受けるかを予測する。自RSの次の通信が影響を受けないと判断した場合(S102のN)には、上述のようなS109〜S113の通常のRTS/CTSの送受信を経て、データ通信を行う。一方、予約予測部7024が、自RSの次の通信が影響を受けると予測した場合(S102のY)、S103に進み、隣接RSの通信開始時刻331xRを推測する。そして、S104に進み、無線送信部703は、推測された時刻331xRより先に次の自RSの通信のためのRTS信号を送信する。その後、S105において、無線受信部702がCTS信号を受信し、S106へ進む。S106では、自RSの無線局は送信するデータを所定時間内に準備でき次第、データを送信する。データを正常受信した無線局はAck信号を返信する。
以上のように、本実施形態によれば、他のロボットステーションに対して、自ロボットステーションの無線通信の帯域予約を優先する。そのため、複数の分散制御のロボットステーションによって構成される組み立て工程において、他のロボットステーションの無線との衝突回避のため無線信号を送るタイミングが遅れ、生産周期が長くなる問題を解決できる。
[第2実施形態]
第1実施形態による通信システムでは、図5のように3台のRSが隣接する場合、それぞれの通信時間が等しいと仮定すると、中央に位置する自RS101は、隣接RSの2倍の確率で通信が禁止され、遅延して生産周期が長くなりやすい。この時、生産工程が自RSより上流の隣接RSの生産周期が相対的に短いため、中間生成物170の保管数が増え、置き場所が広く必要になる。本実施形態による通信システムでは、自RS101が、隣接RS100の通信開始前に、通信する内容がない場合においても無線帯域を予約する。これにより、隣接RS100の生産周期を長くして、自RSと隣接RSの生産周期の差を小さくし、中間生成物170の置き場所を広くしないで済むことができる。
図10は、隣接RSの通信開始前に自RSが無線帯域を予約し、隣接RSの生産周期を長くする場合のタイミングチャートを示している。図10において、自RS101における制御無線局131は、上流の隣接RS100におけるハンドカメラ無線局110がRTS信号330xRを送信する時刻を予測し、それより前にRTS信号311Rを送信する。これにより隣接RS100の通信開始前に、自RS101は予約期間NAVr1を設定する。この予約期間NAVr1は、自RS101の生産周期に対して適応的に決定される。
図11に、本実施形態において各RSの無線局が実行する処理のフローチャートを示す。なお、本実施形態のハンドカメラ無線局110〜112、または、制御無線局130〜132の内部構成は図7と同様である。S114において、生産周期比較部7023は、自RSの生産周期と上流の隣接RSの生産周期とを比較する。生産周期比較部7023が自RSの生産周期が短いと判断した場合(S114のN)には、図9に示したS109からS113の通常のRTS/CTS信号による通信を行い、S107において、データ送信、Ack受信を行う。一方、生産周期比較部7023が、自RSの生産周期が長いと判断した場合(S114のY)には、S115へ進み、予約予測部7024は、上流の隣接RSの通信開始時刻331xRを推測する。そしてS104において、無線送信部703は、周期を長くさせたい期間であるNAVr1期間を含ませたRTS信号331Rを、上流の隣接RSにおける無線局がRTS信号331xRを送信する前に送信する。また、自RSの通信相手の無線局はCTS信号を送信し、CTS信号を傍受可能な無線局に対し通信を禁止する。RTS信号を送信した無線局はS105にてCTS信号を受信して動作を終了する。
ここで、本来はRTS信号は無線送信のための帯域予約が目的であるが、本実施形態では上流の隣接RSの無線通信を禁止し、送信タイミングを遅らせることが目的であるため、CTS信号受信後に無線信号は送信しない。このように、本実施形態では、先立ってRTS信号311R、及びその返信であるCTS信号311Cを送信することにより、隣接RS100の生産周期を長くする。これにより、全体の生産周期は改善されないが、広い中間生成物の置き場が必要なくなるという効果がある。
[第3実施形態]
本実施形態による通信システムでは、中間生成物監視カメラを用いることにより、上流の隣接RSの送信を遅らせるか否かの判断を行う。図12は、図5と同様のRS100から102が近接して設置された生産ラインを示しており、各RS間には中間生成物監視カメラ180、181が設置されている。
図13に、本実施形態のハンドカメラ無線局110〜112、または、制御無線局130〜132の内部構成70の一例を示す。図13の構成は基本的に図7と同様であるが、中間生成物監視カメラが取得した中間生成物の情報が、外部端子7040から入力される点で異なる。生産周期比較部7023は、中間生成物監視カメラ180、181が取得した信号から、自RSの生産周期と隣接RSの生産周期を比較する。具体的には、生産周期比較部7023は、中間生成物監視カメラが取得した、上流の隣接RSで生成された中間生成物の数、または下流の隣接RSで生成された中間生成物の数から、生産周期を比較する。
他の無線信号検出部7022は、上流の隣接RSの無線局の信号を検出した場合、もし自RSの前の中間生成物が所定数より多ければ、予約信号生成部7031は、上流の隣接RSの通信開始を遅らせるためのRTS信号を生成する。そして、もし他の無線信号検出部7022が信号を検出しなければ無線送信部703からRTS信号を送信する。
図14に、本実施形態において各RSの無線局が実行する処理のフローチャートを示す。本フローチャートは図11と基本的に同様であるが、本実施形態では、S116における処理が異なる。すなわち、上流の隣接RSの無線局の送信を遅らせる判断は、中間生成物監視カメラ180、181が取得する中間生成物の数を所定数と比較することで決定する点で異なる。
以上のように、第2または第3実施形態によれば、生産周期が長いロボットステーションの無線システムが帯域予約をすることで、生産周期が短いロボットステーションの生産周期を伸ばし、各ロボットステーション間の生産周期を調整する。これにより各ロボットステーション間で生産周期が変動することによってロボットステーション間の部品の一時保管場所のスペースが大きくなるという課題を解決できる。
なお、本実施形態においては、第2実施形態の例において、中間生成物監視カメラを用いる方法について述べてきたが、第1実施形態の例においても上流の隣接RSと自RSとの間において中間生成物監視カメラを用いることが可能である。例えば図9において、自RS101に対して上流の隣接RS100におけるハンドカメラ無線局110はRTS信号330xRより先にRTS信号331Rを送信する。これにより、上流の隣接RSと自Rとの間の中間生成物が指定する数より多い場合に、自RSの通信を上流の隣接RSの通信より優先させることが可能となる。
また、本実施形態においては、中間生成物の数を測る手段として中間生成物監視カメラを用いたが、これに限らない。たとえば、中間生成物が積載された蓄積量の高さや重さを測ることによっても、中間生成物の数を測ることは可能である。また、本実施形態においては、無線通信期間の予約方法としてRTS/CTSプロトコルを用いた方法を述べてきたが、無線通信期間を優先的に1つの無線システムに割り当てる方法であれば別の方法を用いてもよい。
以上の実施形態においては、ハンドカメラと制御装置間の通信についてのみの無線通信方法に関して述べてきたが、ロボット関節のモータやセンサの通信を無線通信で行う場合も本発明を適応可能である。次に以下の実施形態において、自RSが受信した信号から、その信号を送信した無線局が属する他のRSの生産周期等を取得する方法について述べる。
[第4実施形態]
図15は、第4実施形態による複数のRSの構成と配置を示す図である。図15において、図1に示したRS100と同様のRS101、102が近接して設置され、各RS内では個々に独立した無線システムによって通信が行われている。図15において、各RSは図5のような同一の生産ラインに配置されているとは限らず、単に複数のステーションが近接して設置されている場合を含んでいる。ここで各RSの無線システムは点線矢印で示すように相互に近接RSの無線システムの通信を傍受可能であることを示している。たとえば、自RSにおける制御無線局131は、近接RS100におけるハンドカメラ無線局110が送信する信号と、別の近接RS102におけるハンドカメラ無線局112が送信する信号を傍受可能である。また、自RSにおけるハンドカメラ無線局111は、近接RS100における制御無線局130が送信する信号と、別の近接RS102における制御無線局132が送信する信号を傍受可能である。
図16に、本実施形態のハンドカメラ無線局110〜112、または、制御無線局130〜132が具備する通信部1000の一例を示す。図16において、受信アンテナ1001は自RSの信号と近接RSの信号を受信する。スイッチ1002は、自RSの無線通信部1003への接続か他の無線信号検出部1004への接続かを切り替え、また、信号切り替え端子10082に接続される。1000が制御無線局130〜132の場合には、信号切り替え端子10082は、ハンドカメラ140が制御信号を送信する時と、映像データ信号を受信する時に、自RS内の通信のために受信アンテナ1001を無線通信部1003に接続する。一方、1000がハンドカメラ無線局110〜112の場合には、信号切り替え端子10082は、映像データ信号を送信する時と、制御信号を受信する時に、自RS内の通信のために受信アンテナ1001を無線通信部1003に接続する。受信アンテナ1001は、無線通信部1003に接続されない期間は、他の無線信号検出部1004に接続される。この期間を、他の無線システム信号検出期間と称する。
データの入出力端子10081は、1000がハンドカメラ無線局110〜112の場合はハンドカメラ140に、制御無線局130〜132の場合にはロボットコントローラ150に接続される。他の無線信号検出部1004は、図7の他の無線信号検出部7022と同様に、近接RSの無線信号を検出する。無線局判別部1007は、他の無線信号検出部1004によって検出および復調された近接RSの無線信号に含まれるID等から、どの無線局からの信号か区別する。ここで、他の無線信号検出部1004によって検出された信号が復調できない場合、それぞれのRSの無線局が別のプリアンブルを用いていれば、無線局判別部1007は、各受信プリアンブルと既知の信号との相関レベルで無線局を区別してもよい。さらに、傍受された信号が復調できず、各RSの無線局が同じプリアンブルを用いている場合においても、相関レベルの変化や、複数の相関値の位相偏差から算出される搬送周波数の偏差等で無線局を区別することができる。
図17は、無線通信部において算出される搬送周波数偏差の相関を示したタイミングチャートである。図17を用いて、複数の相関値の時間間隔と位相偏差から算出される搬送周波数の偏差を、各無線局の固有値として用い、各無線局を区別する方法について説明する。S1は受信した無線信号であり、この中で、S11は受信信号のプリアンブル部、S12は後続するデータS13の変調方式等が記述されているヘッダである。tは1シンボル間隔である。CAは、受信信号に含まれるプリアンブルと、受信局で既知のプリアンブルとの、1シンボル間隔での相関値の強度を示している。さらにCiはプリアンブルの同相(in-phase)成分の相関値、Cqはプリアンブルの直交(quadrature-phase)成分の相関値を示している。すなわち、CiとCqを加算すると、CAとなる。
一般的な無線通信において、送信局と受信局はそれぞれ標準クロックを用いて搬送周波数の制御を行っている。そこで各無線局では規格内に抑えられた周波数偏差を持つ標準クロックが用いられ、無線通信部は受信信号から送受信機間の搬送周波数差を補正する手段を有する。図17のCi、Cqにおいては、受信信号と既知信号の相関値の位相が1シンボル毎に30°変化していく様子を示している。この位相変化は無線信号S1を送信した無線局と受信した無線局との搬送周波数の偏差から生じている。
各無線局の搬送周波数はそれぞれの標準クロックが基準となって制御されているため、受信局は、受信した無線信号の搬送周波数の偏差から、基準クロックの周波数差が推定できる。それぞれの無線局が有する標準クロックの周波数は規格内で固有の偏差があるため、受信局は、無線信号を送信した無線局を区別可能となる。
このように、受信局の無線局判別部1007において、無線信号を送信した各無線局を区別できる。次に、周期検出部1005は、これらの各送信無線局がどのRSの無線システムに含まれるかを判定する。まず、周期検出部1005は、図7の生産周期比較部7023と同様の処理を行うことにより、検出した信号を用いて生産周期と信号タイミングを算出し、同時に、算出した生産周期と信号タイミングがどのRSの生産周期であるのかを判別する。次に、周期検出部1005は、無線局判別部1007で判別した送信無線局の情報と対応付けて、送信無線局がどのRSの無線システムに含まれるかを判定することができる。また、この方法以外にも、周期検出部1005において、無線局固有のID、プリアンブル、標準クロックの偏差等とその無線局が属するRSの関係が既知であれば、無線局判別部1007から得た情報と併せて判定することも可能である。
図16における周期検出部1005で検出されて対応付けられた各RSの生産周期と無線信号のタイミングは、信号タイミング記憶部1006に記憶される。その後は、他の無線システム信号検出期間において、記憶された信号タイミング近傍の時間で他の無線信号検出部1004が他のRSの無線信号を検出する。そして、信号タイミング記憶部1006は、他の無線信号検出部1004が以降に検出した信号を用いて、記憶されている信号のタイミングの補正等を行うことができる。すなわち、自RSの無線局は、記憶している他のRSの周期や信号タイミングを更新することができる。
なお、記憶された信号タイミング近傍の時間で他の無線信号検出部1004が他のRSの無線信号を検出できなかった場合は、他のRSの生産周期や信号タイミングが大きく変化した可能性がある。この場合、再度、無線局判別部1007と周期検出部1005は、それぞれ送信無線局の判別と、生産周期と信号タイミングの算出を行い、信号タイミング記憶部1006にこれらを記憶する。
図18はRS100、101及び102間の無線通信の状況、および自RS101における制御無線局131が、近接RS100、102の無線信号を検出する期間に関するタイミングチャートの一例である。各RS100、101及び102はそれぞれT0〜T2の生産周期(タクトタイム)で動作し、T0はT1より短く、T2はT1より長い。図18に示されるように、制御無線局131において、通信相手であるハンドカメラ無線局111との通信期間以外の期間において、他の無線システム信号検出期間が設定される。
自RSにおける制御無線局131の他の無線信号検出部1004は、近接RS100におけるハンドカメラ無線局110と、さらに別の近接RS102におけるハンドカメラ無線局112の信号を検出する。制御無線局131の周期検出部1005は、ハンドカメラ無線局110と112の信号を区別し、それぞれの生産周期を算出する。制御無線局131が傍受した無線信号から送信元の無線局を区別するためには、受信した無線信号を復調し、それぞれのIDを調べることで可能である。もし、無線信号を復調できない場合でも、それぞれの無線局が別のプリアンブルを用いていれば、受信プリアンブルと既知の信号との相関レベルによって区別することが可能である。傍受した信号を復調できず、各無線局が同じプリアンブルを用いていた場合には、相関レベルの変化や、相関値から算出される搬送周波数の周波数の偏差等によって区別することが可能である。
制御無線局131の周期検出部1005が検出した近接RSの生産周期と無線信号のタイミングは、信号タイミング記憶部1006に記憶される。その後は記憶されたタイミング近傍の時間で他の無線信号検出部1004が他のRSの無線信号を検出し、信号のタイミングの補正等を行う。図18においては、制御無線局131における近接RSの無線信号の周期と信号タイミングの検出方法を述べたが、ハンドカメラ無線局111においても同様である。また、他のRSの無線信号の周期と信号タイミングの検出は制御無線局とハンドカメラ無線局のどちらの無線局で行ってもよく、どちらか一方のみに他の無線システムの周期と信号タイミングの検出手段があってもよい。
なお、本実施形態による他のRSの生産周期や信号タイミングを取得する方法は、第1乃至第3実施形態において、他のRSの生産周期や信号タイミングを取得するために用いることもできる。
[第5実施形態]
図15のように自RS101の近傍に複数のRS(例えばRS100、RS102)が存在する場合、無線通信がお互いの干渉信号にならないように異なるチャネルを用いて通信を行うシステムもある。このように、異なるチャネルに変更可能な形態である第5実施形態を説明する。図19に、第5実施形態によるハンドカメラ無線局110〜112と制御無線局130〜132が具備する通信部1000を示す。図19は、基本的に図16と同様であり、ここでは異なる部分のみを説明する。図19の他の無線信号検出部1004は、所望の無線チャネルに変更するためのチャネル変更部10041を有し、チャネル変更端子10083から所望の無線システムのチャネルを指定される。
例えば、図18において、各RSが無線通信に使用するチャネルが異なるとする。自RS101の制御無線局131のチャネル変更端子10083は、他の無線システムの信号検出時には近接RS100のチャネルにチャネル変更を行い、RS100内の無線通信を検出する。そして、制御無線局131の信号タイミング記憶部1006は、近接RS100のチャネル、生産周期及び信号タイミングを記憶する。次に、制御無線局131のチャネル変更端子10083は、別の近接RS102のチャネルにチャネル変更を行い、RS102内の無線通信を検出する。そして、制御無線局131の信号タイミング記憶部1006は、RS102のチャネル、生産周期及び信号タイミングを記憶する。制御無線局131のチャネル変更部10041は、信号タイミング記憶部1006が記憶した近接RSの無線システムの周期の次からの周期において、近接RS100、102の無線信号を傍受するタイミングより若干早く無線システムのチャネルを変更する。すなわち、制御無線局131とハンドカメラ無線局111との間で通信を行っていない期間に、チャネル変更部10041によって、近接RSが使用するチャネルに変更する。これにより、信号タイミング記憶部1006は、他の無線信号検出部1004が以降に検出した信号を用いて、記憶されている信号のタイミングの補正等を行うことができる。すなわち、自RSの無線局は、記憶している他のRSの周期や信号タイミングを更新することができる。
なお、本実施形態による他のRSの生産周期や信号タイミングを取得する方法は、第1乃至第3実施形態において、他のRSの生産周期や信号タイミングを取得するために用いることもできる。また、信号送信の際にも他のRSが無線通信に使用するチャネルに切り換えることができれば、他のRSの通信開始の前に無線帯域を予約することにより、他のRSの生産周期を遅らせることが可能である。
[第6実施形態]
RSのハンドカメラ無線局のような移動無線局の信号を受信して制御を行う場合、無線局の位置や角度によって無線経路が変わり、通信品質が変化する。通信品質が悪く、受信エラーが生じた場合、無線LANのような通信では再送要求/データ再送を行うが、再送のように時間的に冗長になりやすい方式は制御時間を長くしてしまうため好ましくない。このような場合、受信する無線局を複数用意し、これらの出力を選択、または合成する受信ダイバーシチが好適である。特に、ミリ波無線のように周波数が高い場合には離れた位置にある受信無線局の信号を高周波回路上で合成することは困難であるため、独立の受信無線局でデータ復調まで行い、複数の復調データの選択、合成するダイバーシチ演算を制御局で行うのが望ましい。
第6実施形態による構成例を図20に示す。図20は受信ダイバーシチを本発明に応用した場合の構成例を示している。図20では、図15と比較して、制御無線局1900、1901、1910、1911、1920、1921を備える点と通信制御部190〜192を備える点で異なる。図20において、通信制御部191は制御無線局1910と1911の出力信号を選択、または合成する。さらに、通信制御部190は制御無線局1900と1901の、通信制御部192は制御無線局1920と1921の出力信号を選択、または合成する。ここで制御無線局1910と1911は受信位置が異なるため、傍受可能な近接無線局の信号が異なる。通信制御部191はまず、制御無線局1910と1911に隣接のRS100と102の両方の信号を検出させる。例えば、制御無線局1910がRS102の信号を傍受しやすく、制御無線局1911がRS100の信号を傍受しやすい場合、通信制御部191は各制御無線局1910と1911に傍受しやすい無線局の信号を特定して受信させてもよい。
具体的には、RS100とRS102のチャネルが異なっている場合、制御無線局1910はRS102のチャネル、制御無線局1911はRS100のチャネルに合わせ、信号を傍受する。RS100やRS102で使用されているチャネルへのチャネル合わせや、各チャネルへの切り換えのタイミングは、例えば第5実施形態による方法を用いることによって決定することができる。さらに、制御無線局1910と1911はハンドカメラ無線局111の位置や角度によって必ずしも常にハンドカメラ無線局111の信号を受信できるとは限らない。そのような受信できない期間を、他の無線システムの信号を傍受する期間に割り当てることが可能である。このため通信制御部191は制御無線局1910と1911に独立に、他の無線システムの信号を受信させるタイミングを与えてもよい。
本実施形態においては通信制御部191と制御無線局1910と1911について述べたが、通信制御部190と制御無線局1900と1901や、通信制御部192と制御無線局1920と1921についても同様である。また、本実施形態においては通信制御部1つに対し2つの制御無線局が接続されている例を示したが、通信制御部に接続される制御局の数は1以上であればいくつでもよい。また、本実施形態においては、通信制御部190〜192が制御無線局で復調した信号を選択または合成する場合について述べたが、通信制御部を介さずに受信ダイバーシチを適用することもできる。すなわち、他の無線信号検出部1004を複数備え、これら複数の検出部からの出力を選択または合成することにより、より正確な生産周期や信号タイミングを決定してもよい。なお、本実施形態による受信ダイバーシチを、第1乃至第5実施形態に適用することも可能である。
[他の実施形態]
以上、本発明をRSに搭載した実施形態例について詳述したが、本発明はRSに限らず、周期性をもって移動する無線局を含む無線システムが複数あり、無線信号を他の無線システムが傍受可能な環境であれば、応用可能である。さらに、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様を採ることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (8)

  1. 予め定められた作業工程を行う装置ステーションにおいて無線通信を行う通信装置であって、
    他の装置ステーションにおいて無線通信を行う他の通信装置からの受信信号を検出する検出手段と、
    前記検出手段が検出した受信信号を用いて他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングを推定する推定手段と、
    前記検出手段が検出した無線信号を用いてどの通信装置からの信号かを判別する判別手段と、
    前記判別手段により判別された無線装置と、前記推定手段により推定された他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングとを対応付けて記憶する記憶手段とを備え、
    前記記憶手段は、前記検出手段が以降に検出した無線信号を用いて、記憶されている前記他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングの少なくとも一方を更新することを特徴とする通信装置。
  2. 前記判別手段は、前記検出手段が検出した受信信号に含まれるIDを用いて通信装置を判別することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記判別手段は、前記検出手段が検出した受信信号に含まれるプリアンブルを用いて通信装置を判別することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  4. 前記判別手段は、前記検出手段が検出した受信信号の搬送周波数の偏差を用いて通信装置を判別することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  5. 前記検出手段は、検出すべき無線チャネルにチャネルを変更するチャネル変更手段を備え、
    前記チャネル変更手段は、以降の他の通信装置からの受信信号の信号検出のために、前記記憶手段に記憶されている信号タイミングよりも早いタイミングで他の無線システムのチャネルに変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の通信装置。
  6. 前記検出手段を複数備え、該複数の検出手段により検出された無線信号を合成もしくは、選択した信号が推定手段および判別手段に入力されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の通信装置。
  7. 予め定められた作業工程を行う装置ステーションにおいて無線通信を行う通信方法であって、
    検出手段が他の装置ステーションにおいて無線通信を行う他の通信装置からの受信信号を検出する工程と、
    推定手段が前記検出する工程によって検出された無線信号を用いて他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングを推定する工程と、
    判別手段が前記検出する工程によって検出された無線信号を用いてどの通信装置からの信号かを判別する判別する工程と、
    記憶手段が前記判別する工程によって判別された他の無線装置が属する他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングを記憶する工程とを備え、
    前記記憶する工程において、前記記憶手段は前記検出する工程によって以降に検出された無線信号を用いて、記憶されている前記他の装置ステーションの生産周期と信号タイミングの少なくとも一方を更新することを特徴とする通信方法。
  8. 請求項7に記載された送信方法の各工程をコンピューターに実行させるためのプログラム。
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