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JP2014075993A - コンバイン - Google Patents

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JP2014075993A
JP2014075993A JP2012224459A JP2012224459A JP2014075993A JP 2014075993 A JP2014075993 A JP 2014075993A JP 2012224459 A JP2012224459 A JP 2012224459A JP 2012224459 A JP2012224459 A JP 2012224459A JP 2014075993 A JP2014075993 A JP 2014075993A
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Yutaka Morikawa
裕 森川
Tomoyoshi Mitsuhata
友啓 光畑
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Yanmar Co Ltd
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Yanmar Co Ltd
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Abstract

【課題】ラジエータ144やオイルクーラ203等の周辺部品(冷却系部品)をエンジン7周りに効率よくコンパクトに配置したコンバインを提供する。
【解決手段】本願発明のコンバインは、エンジン7及び運転台5を有する走行機体1と、刈取装置3と、脱穀装置9と、脱穀装置9から穀粒を収集して貯留するタンク8とを備える。前記エンジン7の左右一側部に冷却ファン136を設ける。前記冷却ファン136の左右外側に外気導入カバー141を配置する。前記冷却ファン136と前記外気導入カバー141との間にラジエータ144を設ける。前記ラジエータ144の外気取入れ側にオイルクーラ203を配置する。前記外気導入カバー141の内部に前記オイルクーラ203を取り付ける。
【選択図】図28

Description

本願発明は、圃場に植立した穀稈を刈取って穀粒を収集するコンバインに関するものである。
従来のコンバインは、エンジン及び運転台を有する走行機体と、刈取装置と、脱穀装置と、脱穀装置から穀粒を収集して貯留するタンクとを備えている。この種のコンバインにおいて、エンジンの左右一側部に冷却ファンを設け、冷却ファンの左右外側に外気導入カバーを配置し、冷却ファンと外気導入カバーとの間にラジエータを設け、冷却ファンの回転によって外気導入カバーから取り込んだ冷却風をラジエータに吹き付けて、ラジエータを冷却する技術はよく知られている(例えば特許文献1等参照)。
特開2005−192525号公報
ところで、近年のコンバインでは、運転台の下方にエンジンを搭載するレイアウトのものが多いが、軽量化・コンパクト化の要請や、他の装置(例えば刈取装置等)との配置関係上、運転台の下方というエンジン搭載スペースに制約が多い。すなわち、エンジン搭載スペースが狭小であることが多い。このため、冷却効率や部品点数等を踏まえた上で、狭いエンジン搭載スペース内に、ラジエータやオイルクーラ等の周辺部品(冷却系部品)をコンパクトにレイアウトすることが求められる。
本願発明は、上記のような現状を検討し、冷却系部品等の周辺部品をエンジン周りに効率よくコンパクトに配置したコンバインを提供することを技術的課題としている。
請求項1の発明は、エンジン及び運転台を有する走行機体と、刈取装置と、脱穀装置と、前記脱穀装置から穀粒を収集して貯留するタンクとを備え、前記エンジンの左右一側部に冷却ファンを設け、前記冷却ファンの左右外側に外気導入カバーを配置し、前記冷却ファンと前記外気導入カバーとの間にラジエータを設けているコンバインにおいて、前記ラジエータの外気取入れ側にオイルクーラを配置し、前記外気導入カバーの内部に前記オイルクーラを取り付けているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載のコンバインにおいて、前記オイルクーラの幅方向に沿って長い上下一対の連結ステーによって、前記外気導入カバーと前記オイルクーラとを連結しているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載のコンバインにおいて、前記外気導入カバーの左右外側面の上部に外気取入れ口を形成し、前記外気導入カバー内の下部側に前記オイルクーラを位置させ、前記外気導入カバー内部のうち上側の前記連結ステーの上方に、前記外気取入れ口からの空気の流れを前記オイルクーラの外気取入れ側に偏向させる風向板を配置しているというものである。
請求項1の発明によると、エンジン及び運転台を有する走行機体と、刈取装置と、脱穀装置と、前記脱穀装置から穀粒を収集して貯留するタンクとを備え、前記エンジンの左右一側部に冷却ファンを設け、前記冷却ファンの左右外側に外気導入カバーを配置し、前記冷却ファンと前記外気導入カバーとの間にラジエータを設けているコンバインにおいて、前記ラジエータの外気取入れ側にオイルクーラを配置し、前記外気導入カバーの内部に前記オイルクーラを取り付けているから、前記冷却ファンによる冷却風の冷却効率を考慮した上で、前記外気導入カバーの内部を有効利用して前記オイルクーラをコンパクト且つ機能的に配置でき、エンジン搭載スペースの利用効率を向上できる。前記ラジエータに対して前記オイルクーラを可及的に離して配置でき、前記ラジエータの外気取入れ側に冷却風を均等に供給できる。前記ラジエータの放熱効率向上に寄与する。
請求項2の発明によると、前記オイルクーラの幅方向に沿って長い上下一対の連結ステーによって、前記外気導入カバーと前記オイルクーラとを連結しているから、前記外気導入カバー内部への前記オイルクーラの取付けに関して、前記上下一対の連結ステーによって高い取付け強度を確保できるという利点がある。
請求項3の発明によると、前記外気導入カバーの左右外側面の上部に外気取入れ口を形成し、前記外気導入カバー内の下部側に前記オイルクーラを位置させ、前記外気導入カバー内部のうち上側の前記連結ステーの上方に、前記外気取入れ口からの空気の流れを前記オイルクーラの外気取入れ側に偏向させる風向板を配置しているから、前記風向板によって、前記外気取入れ口からの空気を、前記ラジエータ側に直接送ることなく前記オイルクーラの外気取入れ側にスムーズに供給でき、前記オイルクーラの放熱効率を向上できる。前記風向板によって、前記外気取入れ口からの空気が前記ラジエータ側に直接流れ難くなり、前記ラジエータから前記オイルクーラに戻るような逆向きの気流を生ずるおそれが少ない。その結果、前記オイルクーラの振動を抑制でき、前記オイルクーラの取付け部である前記連結ステー破損のおそれが少なくなる。
第1実施形態におけるコンバインの左側面図である。 コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 コンバインの正面図である。 コンバインの背面図である。 コンバインの底面図である。 コンバインを左斜め前方から見た斜視図である。 コンバインを右斜め後方から見た斜視図である。 コンバインの駆動系統図である。 エンジン及び吸排気系統の正面図である。 エンジン及び吸排気系統の背面図である。 エンジン及び吸排気系統の左側面図である。 吸排気系統を右斜め後方から見た斜視図である。 外気導入管の支持構造を左斜め前方から見た斜視図である。 外気導入管の支持構造を右斜め後方から見た斜視図である。 プレクリーナの支持構造を示す斜視図である。 第2実施形態におけるコンバインの左側面図である。 コンバインの右側面図である。 コンバインの平面図である。 エンジン及び吸排気系統の右側面図である。 エンジンを左斜め前方から見た斜視図である。 エンジンを右斜め前方から見た斜視図である。 マフラーの取付け態様を説明する左斜め前方からの分離斜視図である。 マフラーの取付け態様を説明する右斜め前方からの分離斜視図である。 エンジン、ラジエータ及び外気導入カバーの配置関係を示す拡大正面図である。 外気導入カバーの内部構造を左斜め前方から見た斜視図である。 外気導入カバーの内部構造を左斜め後方から見た斜視図である。 外気導入カバーの内部構造を示す正面断面図である。 オイルクーラ上部側の取付け態様を示す拡大正面断面図である。 オイルクーラ下部側の取付け態様を示す拡大正面断面図である。
以下に、本願発明を具体化した実施形態を普通型コンバイン(以下、単にコンバインと称する)に適用した図面に基づいて説明する。
(1).コンバインの概略構造
まず、図1〜図8を参照しながら、第1実施形態のコンバインの概略構造について説明する。なお、以下の説明では、走行機体1の前進方向に向かって左側を単に左側と称し、同じく前進方向に向かって右側を単に右側と称する。
図1〜図8に示す如く、第1実施形態の普通型コンバインは、走行部としての左右一対の履帯2にて支持された走行機体1を備えている。第1実施形態の履帯2はゴムクローラ製である。走行機体1の前部には、稲(麦、大豆又はトウモロコシでもよい)等の未刈り穀稈を刈取りながら取込む刈取装置3を、単動式の昇降用油圧シリンダ4にて昇降調節可能に装着している。
走行機体1の左側には、刈取装置3から供給された刈取穀稈を脱穀処理する脱穀装置9を搭載している。脱穀装置9の下部には、揺動選別及び風選別を行うための穀粒選別機構10を配置している。走行機体1の前部右側には、オペレータが搭乗する運転台5を搭載する。動力源としてのエンジン7を運転台5に配置する。運転台5の後方(走行機体1の右側)には、脱穀装置9から穀粒を取出して収集するタンクとしてのトップサッカ6と、トップサッカ6内の穀粒を籾袋8aに充填する籾受け台8を配置する。籾受け台8に補助作業者が搭乗して、トップサッカ6内の穀粒を籾袋8aに搬出する。
刈取装置3は、脱穀装置9前部の扱口9aに連通したフィーダハウス11と、フィーダハウス11の前端に連設された横長バケット状の穀物ヘッダー12とを備える。穀物ヘッダー12内に掻込みオーガ13(プラットホームオーガ)を回転可能に軸支する。掻込みオーガ13の前部上方にタインバー付きの掻込みリール14を配置する。穀物ヘッダー12の前部にバリカン状の刈刃15を配置する。穀物ヘッダー12前部の左右両側に左右の分草体16を突設する。また、フィーダハウス11内に供給コンベヤ17を設ける。供給コンベヤ17の送り終端側(扱口9a)に刈取穀稈投入用のビータ18(フロントロータ)を設ける。なお、フィーダハウス11の下面部と走行機体1の前端部とを昇降用油圧シリンダ4によって連結し、後述する刈取入力軸89(フィーダハウスコンベヤ軸)を昇降支点として、刈取装置3を昇降用油圧シリンダ4にて昇降動するように構成している。
上記の構成において、左右の分草体16の間にある未刈り穀稈の穂先側が掻込みリール14にて掻込まれて、未刈り穀稈の株元側が刈刃15にて刈取られ、掻込みオーガ13の回転駆動によって、穀物ヘッダー12の左右幅の中央部寄りにあるフィーダハウス11入口付近に刈取穀稈が集められる。穀物ヘッダー12に取込まれた刈取穀稈の全量は、供給コンベヤ17にて搬送され、ビータ18にて脱穀装置9の扱口9aに投入される。なお、穀物ヘッダー12を水平制御支点軸回りに回動させる水平制御用油圧シリンダ(図示省略)によって穀物ヘッダー12の左右方向の傾斜を調節して、穀物ヘッダー12、刈刃15及び掻込みリール14を圃場面に対して水平に支持することも可能である。
図1及び図3に示す如く、脱穀装置9の扱室内に扱胴21を回転可能に設ける。走行機体1の前後方向に延長させた扱胴軸20に扱胴21を軸支する。扱胴21の下方側には、穀粒を漏下させる受網24を張設する。なお、扱胴21前部の外周面には、螺旋状のスクリュー羽根状の取入れ羽根25を半径方向外向きに突設する。
上記の構成において、ビータ18によって扱口9aから投入された刈取穀稈は、扱胴21の回転によって走行機体1の後方に向けて搬送されながら、扱胴21と受網24との間などにて混練されて脱穀される。受網24の網目よりも小さい穀粒等の脱穀物は受網24から漏下する。受網24から漏下しない藁屑等は、扱胴21の搬送作用によって、脱穀装置9後部の排塵口23から圃場に排出される。なお、扱胴21の上方側には、扱室内の脱穀物の搬送速度を調節する複数の送塵弁(図示省略)を回動可能に枢着する。前記送塵弁群の角度調整によって、扱室内の脱穀物の搬送速度(滞留時間)を刈取穀稈の品種や性状に応じて調節できる。
脱穀装置9の下方に配置された穀粒選別機構10として、グレンパン、チャフシーブ、グレンシーブ及びストローラック等を有する比重選別用の揺動選別盤26と、揺動選別盤26に選別風を供給する唐箕ファン29とを備える。扱胴21にて脱穀されて受網24から漏下した脱穀物は、揺動選別盤26の比重選別作用と唐箕ファン29の風選別作用とにより、穀粒(精粒等の一番物)、穀粒と藁の混合物(枝梗付き穀粒等の二番物)、及び藁屑等に選別されて取出される。
揺動選別盤26の下方側には、穀粒選別機構10として、一番コンベヤ機構30及び二番コンベヤ機構31を備える。揺動選別盤26及び唐箕ファン29の選別によって、揺動選別盤26から落下した穀粒(一番物)は、一番コンベヤ機構30及び揚穀コンベヤ32によってトップサッカ6に収集される。穀粒と藁の混合物(二番物)は、二番コンベヤ機構31及び二番還元コンベヤ33等を介して揺動選別盤26の選別始端側に戻され、揺動選別盤26によって再選別される。藁屑等は、走行機体1後部の排塵口23から圃場に排出される。
一番コンベヤ機構30の送り終端側に、上下に延びる揚穀筒34を連結する。揚穀筒34内に揚穀コンベヤ32を設ける。二番コンベヤ機構31の送り終端側には、揚穀筒34と交差して前後に延びる二番還元筒35を連結する。揚穀筒34及び二番還元筒35は脱穀装置9とトップサッカ6との間に位置している。第1実施形態では、揚穀筒34と二番還元筒35とが干渉しないように、脱穀装置5に近い側に二番還元筒35を配置し、トップサッカ6に近い側に揚穀筒34を配置している。なお、脱穀装置5に近い側に揚穀筒34を配置し、トップサッカ6に近い側に二番還元筒35を配置してもよい。また、必ずしも揚穀筒34と二番還元筒35とを交差させなくてもよい。
図1〜図4及び図7に示す如く、運転台5には、操縦コラム41と、オペレータが座乗する運転座席42とを配置する。操縦コラム41には、走行機体1の進路を変更する操縦レバー43と、走行機体1の移動速度を切換える主変速レバー44及び副変速レバー45と、刈取装置3を駆動又は停止操作する刈取クラッチレバー46と、脱穀装置9を駆動又は停止操作する脱穀クラッチレバー47とを配置する。なお、トップサッカ6の前面上部には、運転座席42の上方側を覆う日除け用の屋根体48(サンバイザ)を取付けている。
図1、図2、図7及び図8に示す如く、走行機体1の下面側に左右のトラックフレーム50を配置する。トラックフレーム50には、履帯2にエンジン7の動力を伝える駆動スプロケット51と、履帯2のテンションを維持するテンションローラ52と、履帯2の接地側を接地状態に保持する複数のトラックローラ53と、履帯2の非接地側を保持する中間ローラ54とを設ける。駆動スプロケット51によって履帯2の前側を支持させ、テンションローラ23によって履帯2の後側を支持させ、トラックローラ53によって履帯2の接地側を支持させ、中間ローラ54によって履帯2の非接地側を支持させる。
(2).コンバインの駆動構造
次に、図6を参照しながら、コンバインの駆動構造を説明する。図6に示す如く、油圧ポンプ及び油圧モータ(共に図示省略)を有する走行変速用の油圧無段変速機64をミッションケース63に設ける。走行機体1上面の前部右側にエンジン7を搭載し、エンジン7左側にミッションケース63を配置する。また、エンジン7から左側方に突出する出力軸65と、ミッションケース63から左側方に突出する入力軸66とに、エンジン出力ベルト67を巻掛けて連結する。なお、昇降用油圧シリンダ4等を駆動するチャージポンプ68と冷却ファン69とをエンジン7に取付け、チャージポンプ68及び冷却ファン69をエンジン7の動力にて駆動させる。
図6に示す如く、扱胴軸20の前端側を軸支する扱胴駆動ケース71を備える。脱穀装置9の前面壁に扱胴駆動ケース71を設ける。また、刈取装置3と扱胴21とを駆動させるカウンタ軸72を扱胴駆動ケース71に軸支する。唐箕ファン29を軸支した唐箕軸76の右側端部に唐箕入力プーリ83を設ける。エンジン7の出力軸65に、テンション式の脱穀クラッチ84及び脱穀駆動ベルト85を介して、唐箕軸76右側端部の唐箕入力プーリ83を連結する。即ち、エンジン7の出力軸65に脱穀駆動ベルト85を介して唐箕軸76を動力伝達可能に連結する。そして、唐箕軸76のうちエンジン7から遠い方の左側端部に扱胴駆動プーリ86を設ける。
また、カウンタ軸72のうちエンジン7から遠い方の左側端部にカウンタ入力プーリ88を配置する。唐箕軸76の扱胴駆動プーリ86に、常張り状の扱胴駆動ベルト87を介して、カウンタ軸72左側端部のカウンタ入力プーリ88を連結する。左右方向に延設したカウンタ軸72の右側端部に、ベベルギヤ機構75を介して扱胴軸20の前端側を連結する。唐箕軸76からカウンタ軸72を介して扱胴軸20の前端側にエンジン7の動力を伝達させ、扱胴21を一方向に回転駆動させるように構成する。オペレータの脱穀クラッチレバー47操作によって、脱穀クラッチ84が入り切り作動する。脱穀クラッチ84の入り作動によって、カウンタ軸72を介して扱胴21を駆動させ、ビータ18から投入された刈取穀稈が扱胴21によって連続的に脱穀される。
一番コンベヤ機構30における一番コンベヤ軸77の左側端部と、二番コンベヤ機構31における二番コンベヤ軸78の左側端部とに、コンベヤ駆動ベルト111を介して唐箕軸76の左側端部を連結する。揺動選別盤26後部を軸支したクランク状の揺動駆動軸79の左側端部に揺動選別ベルト112を介して二番コンベヤ軸78の左側端部を連結する。一番コンベヤ軸77を介して揚穀コンベヤ32を駆動させることによって、一番コンベヤ機構30の一番選別穀粒がトップサッカ6に収集される。また、二番コンベヤ軸78を介して二番還元コンベヤ33を駆動させることによって、二番コンベヤ機構31の藁屑混じりの二番選別穀粒(二番物)が揺動選別盤26の上面側に戻される。
一方、ビータ18を軸支するビータ軸82を備える。刈取り駆動ベルト114及び刈取クラッチ115を介して、カウンタ軸72の左側端部にビータ軸82の左側端部を連結する。供給コンベヤ17の送り終端側を軸支するコンベヤ入力軸としての刈取入力軸89を備える。刈取入力軸89の左側端部に正逆転切換ケース121(刈取入力軸89の軸受手段)を設ける。正逆転切換ケース121内に刈取入力軸89の左側端部を挿入すると共に、正逆転伝達軸122と正逆転切換軸123とを正逆転切換ケース121に設ける。刈取入力軸89と正逆転伝達軸122とは同軸状に配置する。また、ビータ軸82に刈取駆動チェン116を介して正逆転伝達軸122の左側端部を連結する。
図6に示す如く、穀物ヘッダー12にヘッダー駆動軸91を設ける。ヘッダー駆動軸91に、ヘッダー駆動チェン90を介して刈取入力軸89の右側端部を連結する。掻込みオーガ13を軸支する掻込み軸93を備える。掻込み軸93に、掻込み駆動チェン92を介してヘッダー駆動軸91を連結する。また、掻込みリール14を軸支するリール軸94を備える。リール軸94に、中間軸95及びリール駆動チェン96,97を介してヘッダー駆動軸91を連結する。ヘッダー駆動軸91の右側端部には、刈刃駆動クランク機構98を介して刈刃15を連結する。オペレータの刈取クラッチレバー46操作によって、刈取クラッチ115が入り切り作動し、供給コンベヤ17、掻込みオーガ13、掻込みリール14及び刈刃15への動力伝達が継断される。刈取クラッチ115の入り作動によって、供給コンベヤ17、掻込みオーガ13、掻込みリール14及び刈刃15を駆動させ、圃場の未刈り穀稈の穂先側が連続的に刈取られる。
(3).エンジン及びその周辺構造
次に、図10〜図16を参照しながら、エンジン7及びその周辺構造を説明する。走行機体1上面の前部右側に搭載したエンジン7は、出力軸65(図9参照)及びピストン(共に図示省略)を内蔵したシリンダブロック131を備える。シリンダブロック131上にはシリンダヘッド132を搭載する。エンジン7は、前面を排気側に、後面を吸気側に設定している。シリンダヘッド132の前面側に排気マニホールド133を配置し、シリンダヘッド132の後面側に吸気マニホールド134を配置する。シリンダヘッド132の上面側はヘッドカバー135で覆っている。
シリンダブロック131の左右両側面から出力軸65の左右両端側を突出させる。エンジン7の右側面側に冷却ファン136を設ける。クランク軸65の右突端側からファン用Vベルト(図示省略)を介して冷却ファン136にエンジン7の動力を伝達する。エンジン7の左側面側にフライホイル137を配置する。フライホイル137は出力軸65の左突端側に取付ける。エンジン7の動力は、出力軸65からフライホイル137を介してコンバインの各作業部3,9,10及び履帯2(走行部)に伝達される。
シリンダブロック131の下面には潤滑油貯留用のオイルパン138を配置する。オイルパン138内の潤滑油は、シリンダブロック131の前面側に配置したオイルフィルタ139等を介してエンジン7の各潤滑部に供給され、その後オイルパン138に戻る。シリンダブロック131の前後両側面には機関脚取付け部140をそれぞれ設ける。各機関脚取付け部140には、防振ゴム付きの機関脚体(図示省略)をボルト締結する。エンジン7は、各機関脚体を介して走行機体1のマウントフレームに防振支持される。
図10及び図11に示すように、走行機体1のうち冷却ファン136を挟んでエンジン7と反対側(第1実施形態ではエンジン7の右側方)の箇所には、外気導入カバー141を設ける。外気導入カバー141の右側面上部に外気取入れ口142を形成する。外気取入れ口142には防塵用フィルタ143を取付ける。外気導入カバー141の左側面下部に外気吐出し口201(図28参照)を形成する。冷却ファン136と外気導入カバー141との間には、エンジン7水冷用のラジエータ144を配置する。冷却ファン136にラジエータ144を対峙させると共に、外気導入カバー141の外気吐出し口201にラジエータ144を臨ませる。冷却ファン136の回転で外気導入カバー141及びラジエータ144を介して外気を取り込むことによって、前述のラジエータ144及びエンジン7が空冷される。
シリンダヘッド132の前面側に配置した排気マニホールド133上に、マフラー145を搭載する。マフラー145は、エンジン7の出力軸65と平行な左右方向に長い筒形状のものである。マフラー145の長手中途部に、下向き開口状の排気入口部146を設ける。排気マニホールド133の出口部147は、左右中央付近から上向きに突き出ている。排気マニホールド133の出口部147に、マフラー145の排気入口部146を着脱可能に締結する。マフラー145の後部左側には、後ろ向き開口状の排気出口部148を設ける。図示は省略するが、マフラー145の排気出口部148に、テールパイプの入口側を連結する。テールパイプの出口側は、左右の履帯2の間に向けて後方斜め下向きに延びている。エンジン7の排気ガスは、排気マニホールド133からマフラー145を経由してテールパイプに移動し、テールパイプ出口側の排気口から外部に放出される。
図10〜図14に示すように、シリンダヘッド132の前面側に配置した吸気マニホールド134の入口部149に、吸気管150を介してエアクリーナ151の吸気吐出し側を連結する。エアクリーナ151の吸気取入れ側は、外気導入管152を介してプレクリーナ153に連結する。エアクリーナ151及びプレクリーナ153はいずれも、エンジン7に供給する空気を浄化するものである。プレクリーナ153は予備的な浄化を行うものであり、エアクリーナ151で除去する塵埃よりも比較的大きな塵埃等を除去する。プリクリーナ153からエアクリーナ151に取込まれた外部の空気(新気)は、除塵して浄化されたのち、エンジン7の吸気マニホールド134に送られ、エンジン7の各気筒に供給される。
第1実施形態では、運転台5における運転座席42の後方にエアクリーナ151を搭載する。プレクリーナ153はトップサッカ6の後部側に配置する。エアクリーナ151とプレクリーナ153とを連結する外気導入管152は、エアクリーナ151の吸気取入れ側に一端側を連結する下流可撓管154と、下流可撓管154の他端側に一端側を連結する剛体管155と、剛体管155の他端側に一端側を連結する上流可撓管156との3つに分離構成している。
運転台5とトップサッカ6との間で、下流可撓管154の一端寄り部分を後ろ向きから左向きに折曲げ、下流可撓管154の中途部を左右中央側に延出させる。そして、下流可撓管154の他端寄り部分を左向きから後ろ向きに折曲げ、脱穀装置5と揚穀筒34との間にある剛体管155の一端側に、下流可撓管154の他端側を嵌込み連結する。剛体管155の上面中途部には略山形の取付けブラケット157を溶接固定する。一方、揚穀筒33の長手中途部に吊支ブラケット158の一端側を溶接固定する。吊支ブラケット158の他端側は脱穀装置5の右側壁に設けた固定プレート159に締結する。脱穀装置5と揚穀筒34との間に設けた吊支ブラケット158に剛体管155の取付けブラケット157を締結し、吊支ブラケット158によって剛体管155を吊り下げ状態で支持する(図12〜図15参照)。この場合、剛体管155は二番還元筒35の上方で延出している(図12及び図13参照)。
剛体管155の他端側に上流可撓管156の一端側を嵌込み連結する。上流可撓管156の中途部を後ろ向きから上向きに折曲げる。一方、トップサッカ6を下方から支持する支持フレーム枠160の後部上端側に、クリーナ支柱161を立設する。クリーナ支柱161の上端側に、プレクリーナ153の下面側に設けた下向き開口状の吸気吐出し部162を締結する。プレクリーナ153の吸気吐出し部162に上流可撓管156の上向きの他端側を嵌込み連結する。第1実施形態では、揚穀筒34と二番還元筒35とプレクリーナ153とを、脱穀装置9とトップサッカ6との間に位置させている。そして、脱穀装置9と揚穀筒34との間の隙間に、剛体管155を二番還元筒35の上方に位置するように収容し、脱穀装置9と揚穀筒34との間の隙間を有効利用している(図12〜図14参照)。
上記の記載並びに図10〜図16から明らかなように、第1実施形態によると、刈取装置3と、脱穀装置9と、エンジン7及び運転台5を有する走行機体1と、前記脱穀装置9から穀粒を収集して貯留するタンク6とを備えているコンバインにおいて、前記走行機体1の前方に前記刈取装置3を配置し、前記走行機体1の前部に前記エンジン7を搭載し、前記エンジン7の上方に前記運転台5を位置させ、前記運転台5の後方に前記タンク6を配置し、前記エンジン7に供給する空気を予備的に浄化するプレクリーナ153を前記タンク6の後部側に配置しているから、前記プレクリーナ153が前記運転台5上のオペレータから遠く離れることになり、オペレータが前記プレクリーナ153の吸気音に起因した騒音に煩わされるおそれを低減できる。また、前記刈取装置3から排出される塵埃を前記プレクリーナ153が吸引するおそれも少なくなる。このため、塵埃による前記プレクリーナ153の目詰まりが発生し難く、前記プレクリーナ153の清掃頻度を低くできる。
また、前記タンク6の左右側方に前記脱穀装置9を並設し、前記脱穀装置9から前記タンク6に穀粒を搬送する揚穀筒34と、前記脱穀装置9から二番還元物を搬出する二番還元筒35と、前記プレクリーナ153とを、前記脱穀装置9と前記タンク6との間に配置し、前記プレクリーナ153から前記エンジン7に向かう外気導入管152を、前記二番還元筒35の上方で延出させているから、前記揚穀筒34、前記二番還元筒35及び前記外気導入管152の左右幅方向の占有スペースを小さくでき、前記脱穀装置9と前記タンク6との間において、前記揚穀筒34、前記二番還元筒35及び前記外気導入管152(前記プレクリーナ153)をコンパクトに配置できる。また、コンバインの左右幅方向を拡大せずに、前記脱穀装置9や前記タンク6の左右幅方向の占有スペースを拡大することが可能になり、コンバインを大型化することなく、脱穀能力や穀粒貯留能力の向上を図れる。
更に、前記外気導入管152の長手中途部を前記揚穀筒34に支持させているから、前記外気導入管152取り付けのために別途フレームといった支持部材を設ける必要がなく、前記外気導入管152の支持構造を簡素化できる。
(4).第2実施形態
図17〜図20は第2実施形態のコンバインを示している。ここで、以下に示す第2実施形態のコンバインにおいて構成及び作用が第1実施形態と同様なものには、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。第2実施形態では、タンクとしてのトップサッカ6に代えて、グレンタンク166を運転台5の後方(走行機体1の右側)に搭載した点で、第1実施形態と相違している。穀粒選別機構10によって選別された穀粒(一番物)は、一番コンベヤ機構30及び揚穀筒34内の揚穀コンベヤ32によってグレンタンク166に収集される。揚穀筒34及び二番還元筒35は脱穀装置9とグレンタンク166との間に位置する。
第2実施形態のプレクリーナ153は、グレンタンク166の後部側に配置する。この場合、走行機体1のうちグレンタンク166の後方には、トラック荷台(又はコンテナ等)に向けてグレンタンク166内の穀粒を排出する排出オーガ167を設ける。排出オーガ167は、下端側を支点にして機外側方に傾倒可能に構成する。機外側方に向けて傾倒させた排出オーガ167によって、グレンタンク166内の穀粒が排出される。グレンタンク166の後部側には、排出オーガ167を起立状態で支持するオーガ支持台168を設ける。オーガ支持台168にクリーナ支柱161を立設し、クリーナ支柱161の上端側にプレクリーナ153の吸気吐出し部162を締結する。プレクリーナ153の吸気吐出し部162に上流可撓管156の上向きの他端側を嵌込み連結する。
第2実施形態では、揚穀筒34と二番還元筒35とプレクリーナ153とを、脱穀装置9とグレンタンク166との間に位置させる。そして、脱穀装置5と揚穀筒34との間に設けた吊支ブラケット158に剛体管155の取付けブラケット157を締結し、吊支ブラケット158によって剛体管155を吊り下げ状態で支持する。上記のように構成した場合も、第1実施形態の場合と同様の作用効果が得られる。
(5).マフラーの組付け構造
次に、第1実施形態に戻った上で、図21〜図24を参照しながら、排気系部材としてのマフラー145をエンジン7に組み付ける構造について説明する。前述の通り、エンジン7におけるシリンダヘッド132の前面側に配置した排気マニホールド133上に、エンジン7の出力軸65と平行な左右方向に長い筒形状のマフラー145を搭載する。
マフラー145の長手中途部に、下向き開口状の排気ガス入口管としての排気入口部146を溶接等によって設ける。左右中央付近から上向きに突き出た排気マニホールド133の出口部147(排気ガス出口側)に、マフラー145における排気入口部146の排気ガス入口側に入口フランジ146aを設ける。左右中央付近から上向きに突き出た排気マニホールド133の出口部147(排気ガス出口側)に、排気入口部146の入口フランジ146aを重ね合わせ、排気マニホールド133の出口部147に、排気入口部146の入口フランジ146aを、ボルト169及びナット170によって着脱可能に締結する。排気マニホールド133の排気ガスが排気入口部146を介してマフラー145に供給される。排気マニホールド133は、マフラー145を支持する支持体としても機能している。この場合、排気マニホールド133は、排気入口部146を介してマフラー145の長手中途部を支持する。
排気入口部146の入口フランジ146aと、マフラー145の外周面とは、前後一対の補強プレート板171によって連結する。両補強プレート板171は、マフラー145と排気入口部146との連結強度(溶接強度)を向上させ、排気入口部146の根元側(溶接固定側)への応力集中による破壊を防止するためのものである。
図21〜図24に示すように、エンジン7には、マフラー145を支持固定する一対の支持ブラケットとしての一端側ブラケット体172及び他端側ブラケット体173を備えている。一端側ブラケット体172及び他端側ブラケット体173は、エンジン1の出力軸3と交差する方向に幅広に形成されている。一端側ブラケット体172は、エンジン7の排気マニホールド133に着脱可能に固定される。他端側ブラケット体173は、エンジン7のシリンダヘッド132に着脱可能に固定される。一端側ブラケット体172及び他端側ブラケット体173は、シリンダヘッド132の前面側において出力軸3と平行状な左側及び右側に振り分けて立設している。一端側ブラケット体172は、シリンダヘッド132の前面左側(排気マニホールド133の左側)に位置してマフラー145の一端側を支持する。他端側ブラケット体173は、シリンダヘッド132の前面右側に位置してマフラー145の他端側を支持する。マフラー145の長手方向一端部と長手方向他端部とは、両ブラケット体172,173によって両側から挟持するように支持される。従って、第1実施形態のマフラー145は、一対のブラケット体172,173と排気マニホールド133の出口部147(排気ガス排出側)とによって3点支持される。
図21〜図24に示すように、一端側ブラケット体172は略L字板状であり、前述の通り、シリンダヘッド132の前面左側に配置される。この場合、排気マニホールド133の左側に取付け台174を溶接固定する。取付け台174の上面側に一端側ブラケット体172の水平板部172aを重ね合わせて、両者174,172aをボルト175及びナット176で共締めする。マフラー145の左側面下端側には埋込みボルト177を設ける。埋込みボルト177はマフラー145の左側面から左外向きに突出させる。一端側ブラケット体172の鉛直板部172bにはボルト穴178を形成する。鉛直板部172bのボルト穴178にマフラー145側の埋込みボルト177を挿通し、埋込みボルト177に止めナット179をねじ込んで、マフラー145の左側面側と一端側ブラケット体172とを連結する。
図21〜図24に示すように、他端側ブラケット体173は、左右幅広板173aと前後幅広板173bとを突き合わせて連結した略L字状のものであり、前述の通り、シリンダヘッド5の前面右側(冷却ファン9側)に配置される。シリンダヘッド5のうち排気マニホールド133のない前面右側に、他端側ブラケット体173の左右幅広板173a下端側をボルト180締結する。マフラー145の右側面下端側には埋込みボルト181を設ける。埋込みボルト181はマフラー145の右側面から右外向きに突出させる。他端側ブラケット体173の前後幅広板173bにはボルト穴182を形成する。前後幅広板173aのボルト穴182にマフラー145側の埋込みボルト181を挿通し、埋込みボルト181に止めナット183をねじ込んで、マフラー145の右側面側と他端側ブラケット体173とを連結する。この場合、埋込みボルト178,181と止めナット179,183との組合せがマフラー145の長手方向に締め付ける締結具に相当する。埋込みボルト178,181と止めナット179,183との組合せによって、マフラー145の長手方向各端部(左右各端部)とこれに対応するブラケット体172,173とを、マフラー145の長手方向に締結している。このため、埋込みボルト178,181に対する止めナット179,183の締付け具合によって、前記排気系部材145取付け時の締付け力を調節することが可能である。
上記の構成によると、エンジン7及び運転台5を有する走行機体1と、刈取装置3と、脱穀装置9と、前記脱穀装置9から穀粒を収集して貯留するタンク8とを備えているコンバインにおいて、前記エンジン7には、前記エンジン7の排気を外部に排出する排気系部材145を支持する一対の支持ブラケット172,173を備え、前記各支持ブラケット172,173は、前記エンジン7のシリンダヘッド132と排気マニホールド133とに取り付け、前記排気系部材145の長手方向一端部と長手方向他端部とを、前記両支持ブラケット172,173によって両側から挟持するように支持しているから、前記シリンダヘッド132と前記排気マニホールド133とに前記排気系部材145を高剛性に支持でき、前記エンジン7の振動等による前記排気系部材145の損傷を抑制できる。
また、前記排気系部材145に排気ガス入口管としての排気入口部146を備え、前記排気入口部146の排気ガス入口側である入口フランジ146aを前記排気系部材145の長手中途部に位置させ、前記排気入口部146の入口フランジ146aを前記排気マニホールド133の排気ガス排出側である出口部147に連結しているから、前記一対の支持ブラケット172,173と前記排気マニホールド133の出口部147(排気ガス排出側)との3点支持によって、前記エンジン7上部に前記排気系部材145を高剛性で且つ安定的に支持できる。従って、前記エンジン7の振動等による前記排気系部材145の損傷防止効果が極めて高くなる。
更に、前記排気系部材145の長手方向各端部とこれに対応する支持ブラケット172,173とを、前記排気系部材145の長手方向に締め付ける締結具177,179,181,183によって連結しているから、前記排気系部材145取付け時の締付け力を調節でき、前記締付け力に起因した前記排気系部材145の変形や破損を防止できる。
(6).外気導入カバーの内部構造
次に、図10、図11及び図25〜図30を参照しながら、第1実施形態におけるエンジン7の冷却風路構造について説明する。エンジン7の右側方に外気導入カバー141を設ける。外気導入カバー141は中空状の筐体である。外気導入カバー141の機外側の右側面上部に外気取入れ口142を形成する。外気取入れ口142には防塵用フィルタ143を取付ける。外気導入カバー141の機内側の左側面下部に外気吐出し口201を形成する。第1実施形態では、外気導入カバー141の機内側の左側面下部に、外気導入カバー141内部側に凹んだ凹所200を形成し、凹所200に外気吐出し口201を形成している。外気吐出し口201には補助フィルタ202を取付ける。外気吐出し口201に補助フィルタ202を介してラジエータ144を臨ませる。
外気導入カバー141内の下部側には、ラジエータ144に対峙するように、作動油冷却用のオイルクーラ203を配置する。この場合、オイルクーラ203の幅方向(前後方向)に沿って長い上下一対の連結ステー205によって、外気導入カバー141とオイルクーラ203とを連結している。すなわち、図26〜図30に示すように、外気導入カバー141内の下部側に、上下一対の横桟バー204を架け渡している。略矩形状に形成されたオイルクーラ203の上下両側面に、オイルクーラ203の幅方向(前後方向)に沿って長い断面略L字状の連結ステー205を溶接等にて固定する。上下各連結ステー205とこれに対応する横桟バー204との間に複数の防振ゴム206を配置し、これら三者204〜206をボルト207及びナット208によって複数箇所で共締めしている。なお、オイルクーラ203は、下部側から上部側を行くに連れて機体内側に倒れるように傾斜した姿勢で、外気導入カバー141内に配置している。このため、鉛直姿勢のオイルクーラと比較して、外気取入れ口142からの気流がオイルクーラ203の外気取入れ側の広幅面に吹当り易く、オイルクーラ203の存在による圧力損失及び風量低下が軽減される。防振ゴム206は、上下各連結ステー205に形成した複数の挿通穴に強制嵌合している。
上記の構成によると、ラジエータ144の外気取入れ側にオイルクーラ203を配置し、外気導入カバー141の内部にオイルクーラ203を取り付けるから、冷却ファン136による冷却風の冷却効率を考慮した上で、外気導入カバー141の内部を有効利用してオイルクーラ203をコンパクト且つ機能的に配置でき、エンジン7搭載スペースの利用効率を向上できる。ラジエータ144に対してオイルクーラ203を可及的に離して配置でき、ラジエータ144の外気取入れ側に冷却風を均等に供給できる。ラジエータ144の放熱効率向上に寄与する。特に第1実施形態では、上下一対の連結ステー205によって、外気導入カバー141とオイルクーラ203とを連結するから、外気導入カバー141内部へのオイルクーラ203の取付けに関して、上下一対の連結ステー205によって高い取付け強度を確保できるという利点がある。
外気導入カバー141内部のうち上側の連結ステー205の上方には、風向板210を配置する。風向板210は、外気取入れ口142からの空気の流れをオイルクーラ203の外気取入れ側に偏向させるものである。第1実施形態の風向板210は断面略く字状に形成している。外気導入カバー141の凹所200の内面上部側に、風向板210の上部側をボルト締結する。風向板210の下部側を、オイルクーラ203の外気取入れ側の広幅面に近付くように傾斜させ、オイルクーラ203の上部側を支持する上側の連結ステー205と上側の横桟バー204との締結部分の上方を遮蔽している。風向板210の存在によって、外気取入れ口142からの気流がラジエータ144側に直接流れるのを防止している。なお、外部導入カバー141内部のうち外気取入れ口142の下部側には、外気取入れ口142からの空気が上側の横桟バー204に吹き当たるのを抑制する遮蔽板211を設けている。遮蔽板211も、風向板210と協働して、外気取入れ口142からの空気の流れをオイルクーラ203の外気取入れ側に案内する機能を有している。
上記の構成によると、外気導入カバー141内部のうち上側の連結ステー205の上方に、外気取入れ口142からの空気の流れをオイルクーラ203の外気取入れ側に偏向させる風向板210を配置しているから、風向板210によって、外気取入れ口142からの空気を、ラジエータ144側に直接送ることなくオイルクーラ203の外気取入れ側にスムーズに供給でき、オイルクーラ203の放熱効率を向上できる。風向板210によって、外気取入れ口142からの空気がラジエータ144側に直接流れ難くなり、ラジエータ144からオイルクーラ210に戻るような逆向きの気流を生ずるおそれが少ない。その結果、オイルクーラ210の振動を抑制でき、オイルクーラ210の取付け部である連結ステー205破損のおそれが少なくなる。
(7).その他
次に、図13を参照しながら、第1実施形態のコンバインに採用したその他の構造について説明する。トップサッカ6と籾受け台8との間のうち脱穀装置9寄りの箇所には、目隠し用のカバー板212を配置する。同様に、運転台5の背面側にも目隠し用のカバー板212を配置する。これらカバー板212は、エンジン7や脱穀装置9の右側(機体内側)の露出を防止して目立たなくし、美感を向上させる役割を有する。また、エンジン7からの熱やテールパイプから放出された排気ガスの排熱が籾受け台8側に移動するのを防止して、籾受け台上の作業者への影響を少なくする役割も有する。
なお、本願発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
1 走行機体
2 履帯(走行部)
3 刈取装置
5 運転台
6 トップサッカ(タンク)
7 エンジン
9 脱穀装置
136 冷却ファン
138 オイルパン
141 外気導入カバー
142 外気取入れ口
143 防塵用フィルタ
144 ラジエータ
200 凹所
201 外気吐出し口
203 オイルクーラ
204 横桟バー
205 連結ステー
206 防振ゴム
207 ボルト
208 ナット
210 風向板

Claims (3)

  1. エンジン及び運転台を有する走行機体と、刈取装置と、脱穀装置と、前記脱穀装置から穀粒を収集して貯留するタンクとを備え、前記エンジンの左右一側部に冷却ファンを設け、前記冷却ファンの左右外側に外気導入カバーを配置し、前記冷却ファンと前記外気導入カバーとの間にラジエータを設けているコンバインにおいて、
    前記ラジエータの外気取入れ側にオイルクーラを配置し、前記外気導入カバーの内部に前記オイルクーラを取り付けている、
    コンバイン。
  2. 前記オイルクーラの幅方向に沿って長い上下一対の連結ステーによって、前記外気導入カバーと前記オイルクーラとを連結している、
    請求項1に記載のコンバイン。
  3. 前記外気導入カバーの左右外側面の上部に外気取入れ口を形成し、前記外気導入カバー内の下部側に前記オイルクーラを位置させ、前記外気導入カバー内部のうち上側の前記連結ステーの上方に、前記外気取入れ口からの空気の流れを前記オイルクーラの外気取入れ側に偏向させる風向板を配置している、
    請求項2に記載のコンバイン。
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