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JP2014060935A - フレーバー組成物の製造方法およびフレーバー組成物 - Google Patents

フレーバー組成物の製造方法およびフレーバー組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】乳の自然なコク味を呈し、食品への風味の付与効果に優れたフレーバー組成物およびその製造方法を提供する。
【解決手段】乳脂肪、乳蛋白質および水を含有する原料組成物にリパーゼを添加し、酵素反応を行って酵素処理物を得た後、酵素を失活させて、酵素処理物を有効成分として含むフレーバー組成物を製造する。原料組成物における乳脂肪の含有量を43〜60質量%、かつ乳蛋白質の含有量を2質量%以上とし、酵素処理工程において、微生物由来のリパーゼを用いて、酵素処理物の乳酸換算の酸度が2.0〜3.5質量%となるまで酵素反応を行い、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数10および炭素数12の中鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C10+C12)/(C4+C6)が2.0〜5.0である酵素処理物を得ることを特徴とするフレーバー組成物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はフレーバー組成物の製造方法、および該方法で得られるフレーバー組成物に関する。
乳原料に酵素を作用させて得られる酵素分解物を、食品のフレーバーとして用いることが知られている。
例えば下記特許文献1には、生クリームまたはバターに、脱脂粉乳および水を加えて調製した基質に、子羊由来のオーラルリパーゼ、プロテアーゼ、および乳酸菌を作用させて、フレーバー1g当り、酪酸(C)およびカプロン酸(C)の合計量が1.2〜4.0mgであり、パルミチン酸(C16)およびステアリン酸(C18)の合計量に対するCおよびCの合計量の比(C+C/C16+C18)が0.5〜2.0である発酵フレーバーを製造する方法が記載されている。
特許第2875825号公報
しかしながら本発明者等の知見によれば、特許文献1に記載されている発酵フレーバーによる風味の付与効果は必ずしも十分ではない。具体的には食品を口に入れてすぐに感じる先味においては風味の付与効果があるものの、後味における効果が少ない。また特許文献1のフレーバーはチーズ感および酸味を感じさせるものであり、乳の自然なコク味は得られない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、乳の自然なコク味を呈し、食品への風味の付与効果に優れたフレーバー組成物およびその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のフレーバー組成物の製造方法は、乳脂肪、乳蛋白質および水を含有する原料組成物を調製する原料組成物調製工程、前記原料組成物にリパーゼを添加し、酵素反応を行って酵素処理物を得る酵素処理工程、および前記酵素反応終了後、前記酵素処理物を加熱して酵素を失活させる酵素失活工程を経て、前記酵素処理物を有効成分として含むフレーバー組成物を製造する方法であって、
前記原料組成物における乳脂肪の含有量を43〜60質量%、かつ乳蛋白質の含有量を2質量%以上とし、前記酵素処理工程において、微生物由来のリパーゼを用いて、酵素処理物の乳酸換算の酸度が2.0〜3.5質量%となるまで酵素反応を行い、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数10および炭素数12の中鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C10+C12)/(C4+C6)が2.0〜5.0である酵素処理物を得ることを特徴とする。
前記酵素処理工程で得られる前記酵素処理物の、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数16および炭素数18の長鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C16+C18)/(C4+C6)が5.0〜12.0であることが好ましい。
前記酵素失活工程の後、前記酵素処理物にHLBが5以下の乳化剤を添加する乳化剤添加工程と、該乳化剤の添加後に乳化を行う乳化工程をさらに有することが好ましい。
前記酵素反応終了後、キサンタンガム、ジェランガム、グアガム、およびローカストビーンガムからなる群から選ばれる1種以上の安定剤を添加する安定剤添加工程をさらに有することが好ましい。
前記原料組成物調製工程が、乳脂肪源、乳蛋白質源および水を混合する工程を有し、前記乳脂肪源が生クリーム、バター、およびバターオイルからなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
前記原料組成物調製工程が、乳脂肪源、乳蛋白質源および水を混合する工程を有し、前記乳蛋白質源が、脱脂粉乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、カゼイン、酸カゼイン、カゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインカリウム、乳清蛋白質、乳清蛋白質濃縮物、乳清蛋白質分離物、および乳蛋白質濃縮物からなる群から選択される1種以上であることが好ましい。
前記微生物由来のリパーゼがキャンディダ(Candida)属の微生物由来のリパーゼ、またはアスペルギルス(Aspergillus)属の微生物由来のリパーゼであることが好ましい。
本発明は、本発明の製造方法で得られる、フレーバー組成物を提供する。
また本発明のフレーバー組成物の製造方法の他の態様として以下の態様が挙げられる。
前記フレーバー組成物が、乳成分を含む食品にコク味を付与する用途で添加される組成物である、フレーバー組成物の製造方法。
前記フレーバー組成物が、乳成分を含み乳脂肪の含有量が0.1〜5.0質量%である低脂肪食品または無脂肪食品に、コク味を付与する用途で添加される組成物である、フレーバー組成物の製造方法。
前記フレーバー組成物が、パン生地にコク味を付与する用途で添加される組成物である、フレーバー組成物の製造方法。
前記フレーバー組成物が、肉または魚の加工食品に、臭みをマスキングする用途で添加される組成物である、フレーバー組成物の製造方法。
前記フレーバー組成物が、スパイスを含有する食品に、スパイスの風味を増強させる用途で添加される組成物である、フレーバー組成物の製造方法。
また本発明の他の態様として以下の態様が挙げられる。
乳成分を含む食品に、本発明の製造方法で得られるフレーバー組成物を添加することを特徴とする、乳成分を含む食品のコク味の増強方法。
乳成分を含み乳脂肪の含有量が5.0質量%以下である低脂肪食品、又は無脂肪食品に、本発明の製造方法で得られるフレーバー組成物を添加することを特徴とする、低脂肪食品のコク味の増強方法。
パン生地に、本発明の製造方法で得られるフレーバー組成物を添加することを特徴とする、パンのコク味の増強方法。
肉または魚の加工食品に、本発明の製造方法で得られるフレーバー組成物を添加することを特徴とする、臭みのマスキング方法。
スパイスを含有する食品に、本発明の製造方法で得られるフレーバー組成物を添加することを特徴とする、スパイス風味の増強方法。
本発明によれば、乳の自然なコク味を呈し、食品への風味の付与効果に優れたフレーバー組成物が得られる。
<乳酸換算の酸度の測定方法>
本発明における乳酸換算の酸度の値(以下、単に酸度ということもある。)は、以下の方法で測定して得られる値である。
すなわち、一定質量の試料中に含まれる酸性物質を中和するのに必要なアルカリ消費量を以下の手順で求める。試料9gを100mlビーカーに採り、蒸留水9mlを加え希釈した後、濃度1%のフェノールフタレイン試液0.5mlを加え、0.1mol/LのNaOHで滴定する。終末点は同一試料に濃度3%の硫酸コバルト溶液0.5mlをピペットで加えたものと同じ色になる点とする。下記式(1)より乳酸換算の酸度(単位:質量%)を求める。
酸度(乳酸換算:質量%)=(v×f×L×0.1)/m …(1)
v:滴定量(ml)
f:滴定液のファクター
L:濃度換算係数=9mg/ml(0.1mol/LのNaOHの1ml=9mg乳酸)
m:試料の質量(g)
<遊離脂肪酸の測定方法>
本発明における遊離脂肪酸の含有比率は、以下の方法で得られる値である。
すなわち、下記の方法でガスクロマトグラフィー分析を行って、試料中の酪酸(C4)、カプロン酸(C6)、カプリン酸(C10)、ラウリル酸(C12)、パルミチン酸(C16)、およびステアリン酸(C18)をそれぞれ同定して定量し、(C10+C12)/(C4+C6)の質量比、および(C16+C18)/(C4+C6)の質量比を算出した。
[ガスクロマトグラフィー分析]
50mlの遠沈管に試料1.0gを精秤し、これに純水10ml、エタノール10ml、エーテルとヘプタンの混合液(体積比1:1)15ml、濃硫酸1ml、内部標準溶液(吉草酸(C5)、ヘプタン酸(C7)、トリデカン酸(C13)、ヘプタデカン酸(C17))1mlを加え、10分間振とうし、更に3000rpmにて10分間遠心分離する。遠心分離後、上層を100ml三角フラスコに採取しておく。
残液についてはエーテル・ヘプタン混液(1:1)15mlを加え、10分間振とう後、更に3000rpmにて10分間遠心分離し、上層を採取する。採取した上層部に硫酸ナトリウムを6g加える。
固相(Biotage社製、ISOLUTE NH2 500mg 3ml SPE Columns)に10mlのヘプタンを通液後、上層部を通液して固相吸着する。固相にクロロホルムと2−プロパノール混合液(体積比2:1)を5ml通液させ洗浄し、その後2質量%ギ酸含有エーテルにて抽出して検液とする。
検液はバイアル瓶に移してガスクロマトグラフィーにて分析した。ガスクロマトグラフィーはカラム(VARIAN CP−FFAP CB for free faty acid(25m×0.32mmID.0.3μm膜厚)、キャリアーガスHe、オーブン温度(40℃1分保持後、10℃/min にて昇温、210℃からは5℃/min にて昇温、240℃にて10min保持)、FID検出機を用いて実施した。
[原料組成物]
本発明では乳脂肪、乳蛋白質および水を含有する液を原料組成物として用いる。具体的には、少なくとも、乳脂肪を含む原料である乳脂肪源、乳蛋白質を含む原料である乳蛋白質源および水を混合した混合液を、原料組成物として用いる。
前記乳脂肪源としては、生クリーム、バター、およびバターオイルからなる群から選択される1種以上を好ましく用いることができる。
前記生クリームは、食品衛生法の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で規定されるクリーム(生乳、牛乳、特別牛乳から脂肪分以外の成分を除去したもの)であって、乳脂肪分を18%以上含むものであり、添加物を一切加えていないものを意味する。
前記バターは、乳脂肪分を80%以上含むものであり、食品衛生法の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で規定されるバター(生乳、牛乳、特別牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの)を意味する。
バターの製法は特に限定されず発酵バターであっても、非発酵バターであってもよい。両者を混合して用いてもよい。発酵バターは、原料となるクリームを乳酸菌で発酵させる工程を経て製造されたバターである。乳の自然なコク味に優れたフレーバー組成物が得られやすい点で、バターの一部または全部として発酵バターを用いることが好ましい。香気成分としてジアセチルを含む発酵バターを用いることがより好ましい。
非発酵バターを用いる場合、有塩バターでよく、無塩バターでもよい。両者を混合してもよい。
前記バターオイルは、バターから水分を除去して、ほとんど乳脂肪分のみとした(乳脂肪99.3%以上)油状のものである。
前記原料組成物に用いられる乳蛋白質源としては、脱脂粉乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、カゼイン、酸カゼイン、カゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインカリウム、乳清蛋白質、乳清蛋白質濃縮物、乳清蛋白質分離物、および乳蛋白質濃縮物からなる群から選択される1種以上を好ましく用いることができる。
前記脱脂粉乳は、食品衛生法の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で規定される脱脂粉乳(生乳、牛乳、特別牛乳の乳脂肪分を除去したものからほとんどすべての水分を除去し、粉末状にしたもの)である。脱脂粉乳の蛋白質含有量は34質量%、炭水化物含有量は53.3質量%である。
前記脱脂乳は、食品衛生法の乳及び乳製品の成分規格等に関する省令で規定される脱脂乳(生乳、牛乳または特別牛乳からほとんどすべての乳脂肪分を除去したもの)であり、無脂乳固形分8.0%以上および乳脂肪分0.5%未満の成分を含有するものである。
乳脂肪源および乳蛋白質源の使用量は、原料組成物における乳脂肪の含有量および乳蛋白質の含有量が下記の範囲となるように設定される。
原料組成物における乳脂肪の含有量は43〜60質量%とする。該乳脂肪の含有量が43質量%以上であると、酵素処理工程において目的の脂肪酸組成を有する酵素処理物が得られやすい。該乳脂肪の含有量が60質量%以下であると、フレーバー組成物における油浮きや離水が生じにくい。
原料組成物における乳蛋白質の含有量は2質量%以上とする。該乳蛋白質の含有量が2質量%以上であると、フレーバー組成物における油浮きや離水が生じにくい。該乳蛋白質の含有量の上限は特に限定されないが、他の成分とのバランスが良くて良好な風味が得られやすい点で、8質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましく、4質量%以下が特に好ましい。
原料組成物は水を含有する。これにより、水分を含有しており、食品中の水相との親和性が得られやすいフレーバー組成物が得られる。フレーバー組成物は水中油型(O/W型)エマルションであることが、食品等の水分に溶解しやすく、作業性の点で好ましい。
原料組成物中の水の含有量は、30〜55質量%が好ましく、35〜45質量%がより好ましい。上記範囲の下限値以上であると、フレーバー組成物を水中油型(O/W型)エマルションの状態に乳化しやすい。上記範囲の上限値以下であると目的の遊離脂肪酸組成が得られやすい。
[その他の成分]
本発明のフレーバー組成物は、乳化剤を含むことが好ましい。フレーバー組成物は水中油型(O/W型)エマルションの状態にあることが好ましく、乳化剤を含有させることでフレーバー組成物における油浮きや離水を抑制できる。
乳化剤はHLB値が5以下であるものが好ましい。該HLB値が5以下であるとフレーバー組成物における油浮きや離水が抑制されやすい。
HLB値が5以下である乳化剤の例としては、モノグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、シュガーエステル等が挙げられる。乳化剤は2種以上を併用してもよい。
乳化剤の添加量は、多すぎても少なすぎてもフレーバー組成物における油浮きや離水を抑制する効果が充分に得られない。好ましい添加量は乳化剤の種類によって異なるが、フレーバー組成物に対して0.01〜1質量%の範囲内が好ましい。
本発明のフレーバー組成物は、安定剤を含むことが好ましい。安定剤を含有させることでフレーバー組成物における油浮きや離水を抑制できる。
安定剤は、キサンタンガム、ジェランガム、グアガム、およびローカストビーンガムからなる群から選ばれる1種以上が、フレーバー組成物における油浮きや離水が抑制されやすい点で好ましい。
安定剤の添加量は少なすぎると添加効果が充分に得られず、多すぎると粘度が高くなりすぎて取扱い難くなるため、これらの不都合が生じない範囲に設定することが好ましい。好ましい添加量は安定剤の種類によって異なるが、フレーバー組成物に対して0.01〜3質量%の範囲内が好ましい。
本発明のフレーバー組成物は、炭水化物(糖質)を含むことが好ましい。フレーバー組成物中の炭水化物は、乳脂肪源および/または乳蛋白質源に由来する炭水化物であってもよく、乳脂肪および乳蛋白質のいずれも含まない炭水化物源を原料組成物に含有させてもよく、その両方でもよい。
原料組成物中の乳蛋白質源として脱脂粉乳および/または脱脂乳が用いられた場合、これらに由来する炭水化物の多くは乳糖である。乳糖は本発明のフレーバー組成物の風味に寄与すると考えられる。乳糖のみを添加してもよい。
<フレーバー組成物の製造方法>
[原料組成物調製工程]
少なくとも、乳脂肪源、乳蛋白質源、および水を混合して原料組成物を調製する。該乳脂肪源、乳蛋白質源、および水のほかに、さらに炭水化物源を加えて混合して原料組成物を調製してもよい。
混合後、得られた原料組成物を加熱殺菌して、冷却することが好ましい。加熱殺菌条件は特に限定されないが、例えば加熱温度は63〜140℃、好ましくは80〜120℃の範囲で設定することができる。
加熱殺菌後の冷却温度は、次の酵素処理工程においてリパーゼの作用が発揮されやすい温度とすることが好ましく、酵素処理工程における反応温度と同じ程度に冷却することが好ましい。
[酵素処理工程]
次いで、原料組成物にリパーゼを添加して酵素反応を行い、酵素処理物を得る。酵素反応中は原料組成物(酵素処理物)の温度を所定の反応温度に保持する。
リパーゼによる酵素反応を行うと、原料組成物中の脂肪が加水分解されて遊離脂肪酸とグリセリンが生成する。該遊離脂肪酸には炭素数4の酪酸(C4)、炭素数6のカプロン酸(C6)等の短鎖脂肪酸、カプリン酸(C10)、ラウリル酸(C12)等の中鎖脂肪酸、およびパルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)等の長鎖脂肪酸が含まれる。
酵素反応が進行するにしたがって、酵素処理物中の遊離脂肪酸の量が増す。本発明における酵素処理物の酸度は、酵素処理物中の遊離脂肪酸の含有量に相関し、該酸度が高いほど遊離脂肪酸の生成量が多いことを意味する。
リパーゼによる酵素反応が進行するとき、酵素処理物中の短鎖脂肪酸の量、中鎖脂肪酸の量、長鎖脂肪酸の量はいずれも経時的に増大するが、これらの比は反応条件によって異なる。
本工程では、微生物由来のリパーゼを用い、酵素処理物の乳酸換算の酸度が2.0〜3.5質量%となるまで酵素反応を行ったときに、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数10および炭素数12の中鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C10+C12)/(C4+C6)が2.0〜5.0である酵素処理物が得られる条件で酵素反応を行う。
具体的には、原料組成物にリパーゼを添加した後の酵素処理物の酸度を経時的に測定し、酵素処理物の酸度が所望の値に達したら、直ちに酵素を失活させて反応を終了させる。反応終了後の酵素処理物の遊離脂肪酸組成が上記(C10+C12)/(C4+C6)の条件を満たせばよい。
酵素処理物中の遊離脂肪酸の量と組成は、乳フレーバーの質と強さに寄与し、上記酸度が2.0〜3.5質量%であり、かつ(C10+C12)/(C4+C6)の質量比が2.0〜5.0を満たすときに、食品に乳の自然なコク味を良好に付与できるフレーバー成分(酵素処理物)が得られる。酵素処理物の酸度は2.5〜3.0質量%が好ましい。
また酵素処理工程で得られる酵素処理物が、上記酸度の範囲および(C10+C12)/(C4+C6)の質量比の範囲を満たすとともに、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数16および炭素数18の長鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C16+C18)/(C4+C6)が5.0〜12.0を満たすことが好ましい。
該(C16+C18)/(C4+C6)の質量比が上記の範囲であると、食品に乳の自然なコク味を良好に付与できるフレーバー成分(酵素処理物)得られやすい。
酵素処理物の酸度が2.0〜3.5質量%となるまで酵素反応を行ったときの(C10+C12)/(C4+C6)の質量比、および(C16+C18)/(C4+C6)の質量比は、例えばリパーゼの種類、リパーゼの酵素力価、リパーゼの添加量、原料組成物中の脂肪含有量、反応温度、および反応時間の1項目以上を変化させることによって制御することが可能である。これらのうちでも、リパーゼの種類および/または原料組成物中の脂肪含有量を変化させることが好ましい。
例えば、脂肪を加水分解する際に短鎖脂肪酸よりも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を比較的多く生成しやすいリパーゼを用いることによって、酸度が同程度であっても(C10+C12)/(C4+C6)の質量比および(C16+C18)/(C4+C6)の質量比を高くすることができる。
また、例えば短鎖脂肪酸よりも中鎖脂肪酸を比較的多く生成しやすいリパーゼを用いたときに、原料組成物中の脂肪含有量を多くすると、反応初期で酵素処理物の酸度が所望の範囲に達するため、酸度が同程度であっても(C10+C12)/(C4+C6)の質量比が高くなる傾向がある。
脂肪を加水分解する際に短鎖脂肪酸よりも中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸を比較的多く生成しやすいリパーゼとして、例えば、キャンディダ(Candida)属の微生物由来のリパーゼ、またはアスペルギルス(Aspergillus)属の微生物由来のリパーゼを用いることが好ましい。
酵素処理工程における反応温度は、用いるリパーゼの種類等に応じて、リパーゼが効率良く作用しやすい温度に設定することが好ましい。例えば25〜50℃が好ましく、30〜40℃がより好ましい。
酵素処理工程における反応時間、すなわち酵素処理物の酸度が所望の値となるまでの反応時間は、リパーゼの種類、リパーゼの酵素力価、リパーゼの添加量、原料組成物中の脂肪含有量、および反応温度によって変化し得る。該反応時間は特に限定されないが、生産性の点からは96時間以下が好ましく、48時間以下がより好ましく、30時間以下がさらに好ましく、4時間以下が特に好ましい。該反応時間の下限値は、酵素反応を停止させたときの酸度の値が安定しやすい点で2時間以上が好ましく、3時間以上がより好ましい。
[酵素失活工程]
酵素反応終了後、酵素処理物を加熱して酵素を失活させる。すなわち酵素処理物の酸度が所望の値に達したら、直ちに酵素処理物の加熱を開始し、所定の温度(保持温度)に保持して酵素を失活させる。
酵素失活工程における加熱条件は、酵素を失活させることができる保持温度および保持時間であればよく、適宜設定できる。例えば保持温度は80〜140℃程度が好ましく、80〜120℃がより好ましい。
乳化剤(グリセリン脂肪酸エステルを除く)や安定剤を添加するタイミングは、乳化工程の前であればよく、特に限定されない。
乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステルを用いる場合は、リパーゼによる乳化剤の分解が生じるのを防止するために、酵素失活工程の後、酵素処理物に乳化剤を添加し(乳化剤添加工程)、その後に乳化工程を行うことが好ましい。
乳化工程は公知の方法を適宜用いて行うことができる。例えば乳化剤が添加された酵素処理物を酵素失活工程に引き続いて所定の温度に保持しながら、撹拌することによって乳化状態を得ることが好ましい。
また乳化工程における保持温度および乳化時間を、殺菌効果が得られる条件に設定することによって、乳化工程が加熱殺菌工程を兼ねることができる。
例えば保持温度は80℃以上が好ましい。また酵素処理物の構成成分の熱変性が生じにくい点で140℃以下が好ましく、120℃以下がより好ましい。
乳化工程終了後、必要に応じて酵素処理物のろ過等の後処理を行い、冷却する。
フレーバー組成物に安定剤を含有させる場合は、酵素反応終了後から、酵素失活工程の終了前までに添加することが好ましい。
こうして、酵素処理物を有効成分(フレーバー成分)として含むフレーバー組成物が得られる。
本発明のフレーバー組成物の有効成分である酵素処理物は、遊離脂肪酸を特定の量で含有するとともに、特定の炭素数の遊離脂肪酸を特定の組成で含有することにより、乳の自然なコク味を呈し、食品への風味の付与効果に優れる。
該風味の付与効果は、食品を口に入れてすぐに感じる先味と、そのあと感じる後味の両方において得ることができる。特に、短鎖脂肪酸に比べて、中鎖脂肪酸および長鎖脂肪酸の含有量が相対的に多いことが、後味の風味向上に寄与すると考えられる。
また、例えば特許文献1に記載の方法ではリパーゼの他に蛋白質分解酵素も作用させたため、チーズ様の風味がより生じやすいと考えられる。本発明では、原料組成物に酵素としてリパーゼのみを作用させるため、かかるチーズ様の風味は生じにくく、乳の自然なコク味が得られやすいと考えられる。
なお、酵素処理物における遊離脂肪酸の組成と、フレーバー組成物の遊離脂肪酸の組成とは、その間に酵素分解処理を行わない限り同じとみなすことができる。
<用途>
本発明のフレーバー組成物は、乳の自然なコク味を呈し、乳成分を含む食品にコク味を付与する用途に好適である。例えば、ドレッシング、ホワイトソース、クリームシチュー、グラタン、デミグラスソース、ビーフシチュー、ミネストローネ、パスタソース(ミートソース、カルボナーラソース)、ピラフ用調味料などに添加してコク味を付与することができる。
特に、乳成分を含み乳脂肪の含有量が0.1〜5.0質量%である低脂肪食品または無脂肪食品に添加すると、コク味の付与効果がより顕著に得られる。かかる低脂肪食品または無脂肪食品の例としては、乳成分を含む乳飲料、ラクトアイス、低脂肪ヨーグルト、ノンデイリークリーム等が挙げられる。
本発明のフレーバー組成物は、パン生地にコク味を付与する用途で添加される組成物としても好適である。
本発明のフレーバー組成物は、乳の自然なコク味を呈し、肉または魚に由来する臭みをマスキングする効果も得られる。例えばチキンナゲット、魚肉だんご等の、肉または魚の加工食品に、臭みをマスキングする用途で添加される組成物として好適である。
本発明のフレーバー組成物は、乳の自然なコク味を呈し、スパイスの風味を増強させる効果も得られる。例えばカレーソース等の、スパイスを含有する食品に、スパイスの風味を増強させる用途で添加される組成物として好適である。
以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。以下において含有割合を示す%は、特に断りのない限り「質量%」である。
<原料>
以下の例で使用した原料の詳細は以下の通りである。
・クリーム:脂肪含有量48質量%、蛋白質含有量1.6質量%、炭水化物含有量2.6質量%。
・バター:脂肪含有量83質量%、蛋白質含有量0.5質量%、炭水化物含有量0.2質量%。
・発酵バター:脂肪含有量83質量%、蛋白質含有量0.5質量%、炭水化物含有量0.2質量%。
・脱脂粉乳:脂肪含有量1質量%、蛋白質含有量34質量%、炭水化物含有量53.3質量%。
・モノグリセリン脂肪酸エステル:HLB 3.8。
<評価方法>
以下の例で、フレーバー組成物の風味向上効果は以下の方法で評価した。
(ベシャメルソースの調製)
サラダ油1.6質量%、薄力粉2.2質量%、牛乳95.4質量%、塩0.7質量%、およびこしょう0.1質量%を混合してベシャメルソースを得た。
(官能評価)
上記ベシャメルソース100質量部に対して、フレーバー組成物を0.5質量部添加した試料と、フレーバー組成物を添加しないベシャメルソースのみのブランク試料を試食し、下記の基準で風味を評価した。
[風味の付与]
◎:ブランク試料と風味の差が明確であり、風味の付与効果が極めて優れている。
○:ブランク試料と風味の差がはっきりしており、風味の付与効果が良好である。
△:ブランク試料と風味の差はあるが、風味の付与効果が弱い。
×:ブランク試料と風味の差がほとんど感じられない。
[乳の自然なコク味]
◎:乳の自然なコク味が付与され、極めて良好な風味が感じられる。
○:乳の自然なコク味とはやや異なるが、良好な風味が感じられる。
△:乳の自然なコク味とは異なる風味が感じられる。
×:明らかに異なる風味が感じられ、乳の自然なコク味は付与されない。
(物性評価)
50mlの遠沈管に、フレーバー組成物(70℃)を40g採取し、1000rpm、1分間の条件で遠心分離した。上層に黄色い油分の分離(油浮き)が生じた場合、または下層に無色透明な水分の分離(離水)が生じた場合は、その量を測定し、下記の基準で評価した。
[油浮き]
◎:1ml未満。
○:1ml以上、2ml未満。
△:2ml以上、5ml未満。
×:5ml以上。
[離水]
◎:1ml未満。
○:1ml以上、2ml未満。
△:2ml以上、5ml未満。
×:5ml以上。
<実施例1、3、4、比較例1、2>
表1に示す配合でフレーバー組成物を製造した。
まず生クリームに水、発酵バター、脱脂粉乳を加えて混合し、原料組成物とした。これを80℃で1分間加熱して殺菌した後、37℃に冷却した。反応器内で、加熱殺菌後の原料組成物に、キャンディダ属の微生物由来のリパーゼ(表にはキャンディダ属リパーゼと記載する。以下同様。)を添加し、37℃に保持しながら撹拌して酵素反応を行った。反応器内の酵素処理物の酸度を経時的に測定し、リパーゼを添加してから3時間後に酸度が表に示す値になるまで反応させた。酵素反応時間(3時間)終了後の酵素処理物を加熱して85℃まで昇温させ、安定剤を添加した。85℃に達してから30分間、撹拌しながら85℃に保持して酵素を失活させた。酵素失活後の酵素処理物に、乳化剤を添加し、さらに85℃に保持しながら30分間撹拌することによって乳化し、10℃以下に冷却してフレーバー組成物を得た。
得られたフレーバー組成物の風味向上効果について、上記の方法で評価した。結果を表1に示す。
上記の方法で、得られたフレーバー組成物について遊離脂肪酸の組成を測定し、(C4+C6)の含有量、(C10+C12)/(C4+C6)の値、および(C16+C18)/(C4+C6)の値を求めた。結果を表1に示す。
<実施例2>
表1に示す配合でフレーバー組成物を製造した。
実施例1において、配合を表1に示す通りに変更したほかは同様にして原料組成物を調製した。酵素処理工程において、酵素処理物の酸度を経時的に測定し、2時間半後に酸度が2.5質量%になるまで反応させた。酵素反応時間(2時間半)終了後の酵素処理物を加熱して85℃まで昇温させ、安定剤を添加した。85℃に達してから30分間、撹拌しながら85℃に保持して酵素を失活させた。酵素失活後の酵素処理物に、乳化剤を添加し、さらに85℃に保持しながら30分間撹拌することによって乳化し、その後冷却して、フレーバー組成物を得た。
得られたフレーバー組成物について、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 2014060935
表1の結果より、実施例1〜4では乳の自然なコク味が良好に付与された。
これに対して、原料組成物における乳脂肪含有量が少ない比較例1では脂肪分解臭がやや強く感じられた。
また、原料組成物における乳脂肪含有量が多い比較例2では、乳化後のフレーバー組成物において油浮きが容易に発生したため、遊離脂肪酸組成の測定および風味の評価は行わなかった。
<試験例1〜4>
実施例2で得られたフレーバー組成物に、中鎖脂肪酸であるカプリン酸(C10)およびラウリル酸(C12)をそれぞれ添加することにより、(C10+C12)/(C4+C6)の値が異なるフレーバー組成物を調製した。
試験例1のフレーバー組成物は実施例2で得られたフレーバー組成物である。
得られたフレーバー組成物の風味向上効果について、上記の方法で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2014060935
表2の結果より、試験例1〜4はいずれも(C4+C6)の含有量および(C16+C18)/(C4+C6)の値が互いに同じであるが、(C10+C12)/(C4+C6)の値が5.0以下である試験例1、2では、乳の自然なコク味が良好に付与されたが、(C10+C12)/(C4+C6)の値が5.0を超える試験例3、4は、フレーバー組成物の添加によって風味は増したものの、乳の自然な風味が劣っていた。
<試験例11〜14>
表3に示す配合でフレーバー組成物を製造した。
すなわち実施例1においてリパーゼをアスペルギルス属微生物由来のリパーゼ(表にはアスペルギルス属リパーゼと記載する。以下同様。)に変更し、リパーゼの添加量を変化させて酵素反応を行った。酵素反応時間は29時間とした。また安定剤は添加しなかった。その他は実施例1と同様にして、フレーバー組成物を得た。
得られたフレーバー組成物の風味向上効果について、上記の方法で評価した。結果を表3に示す。
上記の方法で、得られたフレーバー組成物について遊離脂肪酸の組成を測定し、(C4+C6)の含有量、(C10+C12)/(C4+C6)の値、および(C16+C18)/(C4+C6)の値を求めた。結果を表3に示す。
Figure 2014060935
表3の結果に示されるように、原料組成物中の脂肪酸含有量が同じで酵素反応時間が同じであっても、リパーゼの添加量によって生成する遊離脂肪酸の量(酸度)および組成が異なる。
酸度が2.0〜3.5質量%、(C10+C12)/(C4+C6)が2.0〜5.0、かつ(C16+C18)/(C4+C6)が5.0〜12.0の範囲内である試験例13では、乳の自然なコク味が良好に付与された。
試験例11は風味が充分に付与されなかった。試験例12は、風味は付与されたものの、弱いものであった。試験例13は強いチーズ臭を感じる風味が付与された。
<比較例3>
本例は、特許文献1に記載されているように、乳原料に、オーラルリパーゼ、プロテアーゼ、および乳酸菌を作用させた例である。すなわち、表4に示す配合でフレーバー組成物を製造した。
まず、生クリームに水、脱脂粉乳、食塩を加えて溶解した。これを80℃で1分間加熱して殺菌した後、牛由来のオーラルリパーゼ、アスペルギルス属のプロテアーゼ、および10%脱脂粉乳培地で30℃16時間培養した乳酸菌スターター17gを添加し、37℃で48時間反応させた。48時間後に加熱し、その後冷却させたものをフレーバー組成物とした。
得られたフレーバー組成物について、実施例1と同様にして風味向上効果を評価した。結果を表4に示す。すなわち上記ベシャメルソース100質量部に対して、得られたフレーバー組成物を0.5質量部添加した試料と、フレーバー組成物を添加しないベシャメルソースのみのブランク試料を試食したところ、フレーバー組成物の添加によって付与された風味は、チーズ感と酸味が感じられる風味であり、明らかに本発明にかかるフレーバー組成物の風味とは異なっていた。またブランク試料と風味の差はあるが、風味の付与効果は弱い。特に先味に風味が増強されたが、後味では風味の増強はあまり感じられなかった。
Figure 2014060935
<実施例11、12>
実施例1において乳化剤の種類を下記の通りに変更した。その他は実施例1と同様にしてフレーバー組成物を得、物性評価を行った。
実施例11:ソルビタン脂肪酸エステル:HLB 4.7。
実施例12:シュガーエステル:HLB 1。
実施例11、12の評価結果は、いずれも油浮き○、離水○であった。
<実施例21〜23>
実施例1において安定剤の種類を下記の通りに変更した。その他は実施例1と同様にしてフレーバー組成物を得、物性評価を行った。
実施例21:ジェランガム。
実施例22:ローカストビーンガム。
実施例23:グアガム。
実施例21〜23の評価結果は、いずれも油浮き◎、離水○であった。
<実施例31>
実施例1において発酵バターを無塩バターに変更し、その他は実施例1と同様にしてフレーバー組成物を得た。
実施例1と同様にして風味向上効果を評価したところ、風味の付与◎、乳の自然なコク味○であるが、実施例1と比べるとやや脂肪分解の風味が感じられた。
以下は、本発明のフレーバー組成物を食品に添加して効果を確認した例である。
<製造例41:ハンバーグに添加した例>
まず、合いびき肉750gに塩5g、白こしょう1.5gを加え、さらに実施例2で製造したフレーバー組成物を、ハンバーグ種の全量に対して0.5質量%となるように加えて、粘りが出るまでよく混ぜた。次に玉葱ソテー87g(ソテー前は145g)を加えて更によく混ぜてハンバーグ種を得た。ボウルにハンバーグ種を1個150gずつ取りわけて成形し、180℃に温めたコンベクションオーブンで約12分間焼成し、ハンバーグを得た。
(ブランク試料)
上記フレーバー組成物を添加しないほかは、同様にしてハンバーグを製造した。
(評価)
得られたハンバーグを試食したところ、ブランク試料は普通のハンバーグの味であるが、やや肉の臭みが感じられた。
一方、フレーバー組成物を添加したハンバーグは、ブランク試料に比べ、コクが増強された。また、肉の臭みがマスキングされ、ジューシーさも向上した。
<製造例42:魚肉だんごに添加した例>
(1)氷水を入れたボウルで生タラ(750g)を洗って臭みを取った後、ペーパータオルに取り、軽く絞るようにしてしっかりと水気を切った。
(2)フードプロセッサーに(1)の生タラを入れてなめらかになるまで混ぜ合わせ、塩5g、卵白100gを加え、さらに実施例2で製造したフレーバー組成物を、魚肉だんご種の全量に対して0.5質量%となるように加えて混ぜ合わせた。
(3)得られた魚肉だんご種をボウルに150gずつ取り分け、円柱状に成形し、オーブンシートの上にのせ、余熱(100℃)したスチームコンベクションで10分蒸して魚肉だんご種を得た。
(ブランク試料)
上記フレーバー組成物を添加しないほかは、同様にして魚肉だんごを製造した。
(評価)
得られた魚肉だんごを試食したところ、ブランク試料は魚の臭みがやや感じられた。
一方、フレーバー組成物を添加した魚肉だんごは、ブランク試料に比べ、魚の美味しさはそのままに感じられ、魚の臭みはほとんど感じられなかった。
<製造例43:バターロールのパン生地に添加した例>
(1)強力粉80g、薄力粉20g、イースト・セミドライ1g、卵10g、イーストフード0.1g、および水42gを25℃で混合して中種を得、これを2時間発酵させた。
(2)発酵後の中種に、上白糖10g、食塩1.7g、ショートニング10g、脱脂粉乳2g、および水5gを加え、さらに実施例2で製造したフレーバー組成物を、本捏生地の全量に対して0.5質量%となるように加えて丸め、本捏混合して最終生地温度を27℃の本捏生地とした。これを20分間寝かせた。
(3)次いで、本捏生地を45gずつに小分けして、さらに20分間寝かせた後、バターロール型に成型し55分間発酵させた。これを210℃で8分間焼いてバターロールを得た。
(ブランク試料)
上記フレーバー組成物を添加しないほかは、同様にしてバターロールを製造した。
(評価)
得られたバターロールを試食したところ、ブランク試料は通常のバターロールの風味であった。
一方、フレーバー組成物を添加したバターロールは、ブランク試料に比べ、乳のコクが増強され、味に深みが出た。
<製造例44:カルボナーラに添加した例>
(1)予めスパゲティ80gを、塩(1リットルの湯に対して10g)を加えた湯でゆでた。
(2)フライパンにサラダ油5g、ベーコン40gを入れて火にかけ、焦がさないようにじっくりと炒めた。
(3)牛乳100g、水40g、塩0.5g、白こしょう0.1gを加え、さらに実施例2で製造したフレーバー組成物を、ソースの全量に対して0.5質量%となるように加えて、軽く混ぜながら煮立たせてソースを得た。
(4)(3)のソースに(1)のスパゲティを加えて混ぜ合わせ、全体が煮立ったら30秒ほど煮詰めて火からおろした。
(5)さらに卵黄40g、パルメザンチーズ15gを加え、ゴムべら等で手早く全体を混ぜ合わせた。
(6)器に盛り、仕上げに黒こしょう0.7gをふりかけてカルボナーラを得た。
(ブランク試料)
上記フレーバー組成物を添加しないほかは、同様にしてカルボナーラを製造した。
(評価)
得られたカルボナーラを試食したところ、ブランク試料は通常のカルボナーラの風味であった。
一方、フレーバー組成物を添加したカルボナーラは、ブランク試料に比べ、乳のコクが増強され、まろやかさが増強した。またクリーム感が付与され、塩味感も向上した。
<製造例45:チキンナゲットに添加した例>
予めナゲット衣を調製した。ボウルに薄力粉32g、コーンフラワー8g、塩0.8g、砂糖0.5gを入れて混ぜ合わせ、さらに水60gを加えてさらに混ぜ合わせてナゲット衣を得た。
(1)ボウルに鶏挽肉132g、卵13g、薄力粉4g、砂糖0.5g、塩0.9g、白こしょう0.1gを入れ、さらに実施例2で製造したフレーバー組成物を、ナゲット種の全量に対して0.5質量%となるように加えて、よく混ぜ合わせてチキンナゲット種を得た。
(2)(1)で得られたチキンナゲット種を1個当たり15gになるよう分割し、空気を抜きながら成形した。
(3)(2)を予め調製しておいたナゲット衣をからめて180℃に熱した油に入れ、3分間揚げてチキンナゲットを得た。
(ブランク試料)
上記フレーバー組成物を添加しないほかは、同様にしてチキンナゲットを製造した。
(評価)
得られたチキンナゲットを試食したところ、ブランク試料は通常のチキンナゲットの風味であった。
一方、フレーバー組成物を添加したチキンナゲットは、ブランク試料に比べてコクと旨味が増し、肉の臭みが穏やかになった。またジューシーさが向上した。
<製造例46:クリームシチューに添加した例>
予めシチューベースを調製した。まず、サラダ油15:薄力粉20:牛乳180の質量比でホワイトルウを調製した。鍋にサラダ油を入れて中火にかけ、薄力粉を加えて焦がさないように混ぜながら加熱した。鍋を火からおろし、牛乳を加えた。鍋底からよくかき混ぜて再び火にかける。混ぜながら加熱し、ひと煮立ちさせてホワイトルウを得た。
得られたホワイトルウ160gに、ブイヨン(水150質量部に対して顆粒コンソメ6質量部を溶かしたもの)156g、牛乳250gを加え、さらに実施例2で製造したフレーバー組成物を、出来上がりクリームシチューの全量に対して0.5質量%となるように加えた。これらを軽く混ぜながらホワイトルウが溶けるまで加熱してシチューベースを得た。
(1)鍋を中火にかけサラダ油15gを熱し、鶏もも肉250gを皮目から入れて炒める。色が変わったら玉ねぎ150g、人参150g、じゃがいも100gの順に入れて全体に油が回るまで炒めた。
(2)(1)にブイヨン515gを入れ、野菜が柔らかくなるまで煮た。
(3)鍋に汁気を切った(2)と、予め調製したシチューベース560gを入れ、ひと煮立ちさせ全体を混ぜてクリームシチューを得た。
(ブランク試料)
上記フレーバー組成物を添加しないほかは、同様にしてクリームシチューを製造した。
(評価)
得られたクリームシチューを試食したところ、ブランク試料は通常のクリームシチューの風味であった。
一方、フレーバー組成物を添加したクリームシチューは、ブランク試料に比べて風味が濃厚になり、かつまろやかになった。また塩味を増強させる効果があった。
<製造例47:ミネストローネ(缶)に添加した例>
缶詰のミネストローネに、実施例2で製造したフレーバー組成物を、出来上がりミネストローネの全量に対して0.5質量%となるように加え、混合した。
フレーバー組成物を添加しないミネストローネに比べて、フレーバー組成物を添加したものは、酸味が抑えられ、まろやかになり、コクが向上した。塩味を増強させる効果もあった。
<製造例48:ミートソース(レトルト)に添加した例>
レトルト食品のミートソースに、実施例2で製造したフレーバー組成物を、出来上がりミートソースの全量に対して0.5質量%となるように加え、混合した。
フレーバー組成物を添加しないミートソースに比べて、フレーバー組成物を添加したものは、酸味が抑えられ、まろやかになり、コクが向上した。
<製造例49:デミグラスソース(缶)に添加した例>
缶詰のデミグラスソースに、実施例2で製造したフレーバー組成物を、出来上がりデミグラスソース量に対して0.5質量%となるように加え、混合した。
フレーバー組成物を添加しないデミグラスソースに比べて、フレーバー組成物を添加したものは、酸味が抑えられ、まろやかになり、コクが向上した。
<製造例50:カレー(固形ルウ)に添加した例>
固形のカレールウを濃度18質量%となるように水に添加し、加熱して溶融させた。これに実施例2で製造したフレーバー組成物を、出来上がりカレーソースの全量に対して0.5質量%となるように加え、混合してカレーソースを得た。
フレーバー組成物を添加しないカレーソースに比べて、フレーバー組成物を添加したものは、酸味が抑えられ、まろやかになった。スパイスの風味が増強された。

Claims (8)

  1. 乳脂肪、乳蛋白質および水を含有する原料組成物を調製する原料組成物調製工程、
    前記原料組成物にリパーゼを添加し、酵素反応を行って酵素処理物を得る酵素処理工程、および
    前記酵素反応終了後、前記酵素処理物を加熱して酵素を失活させる酵素失活工程を経て、前記酵素処理物を有効成分として含むフレーバー組成物を製造する方法であって、
    前記原料組成物における乳脂肪の含有量を43〜60質量%、かつ乳蛋白質の含有量を2質量%以上とし、
    前記酵素処理工程において、微生物由来のリパーゼを用いて、酵素処理物の乳酸換算の酸度が2.0〜3.5質量%となるまで酵素反応を行い、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数10および炭素数12の中鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C10+C12)/(C4+C6)が2.0〜5.0である酵素処理物を得ることを特徴とするフレーバー組成物の製造方法。
  2. 前記酵素処理工程で得られる前記酵素処理物の、炭素数4および炭素数6の短鎖脂肪酸の含有量の合計に対する、炭素数16および炭素数18の長鎖脂肪酸の含有量の合計の質量比(C16+C18)/(C4+C6)が5.0〜12.0である、請求項1記載のフレーバー組成物の製造方法。
  3. 前記酵素失活工程の後、前記酵素処理物にHLBが5以下の乳化剤を添加する乳化剤添加工程と、該乳化剤の添加後に乳化を行う乳化工程をさらに有する、請求項1または2に記載のフレーバー組成物の製造方法。
  4. 前記酵素反応終了後、キサンタンガム、ジェランガム、グアガム、およびローカストビーンガムからなる群から選ばれる1種以上の安定剤を添加する安定剤添加工程をさらに有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフレーバー組成物の製造方法。
  5. 前記原料組成物調製工程が、乳脂肪源、乳蛋白質源および水を混合する工程を有し、前記乳脂肪源が生クリーム、バター、およびバターオイルからなる群から選択される1種以上である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフレーバー組成物の製造方法。
  6. 前記原料組成物調製工程が、乳脂肪源、乳蛋白質源および水を混合する工程を有し、前記乳蛋白質源が、脱脂粉乳、脱脂乳、脱脂濃縮乳、カゼイン、酸カゼイン、カゼインナトリウム、カゼインカルシウム、カゼインカリウム、乳清蛋白質、乳清蛋白質濃縮物、乳清蛋白質分離物、および乳蛋白質濃縮物からなる群から選択される1種以上である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフレーバー組成物の製造方法。
  7. 前記微生物由来のリパーゼがキャンディダ(Candida)属の微生物由来のリパーゼ、またはアスペルギルス(Aspergillus)属の微生物由来のリパーゼである、請求項1〜6のいずれか一項に記載のフレーバー組成物の製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の製造方法で得られる、フレーバー組成物。
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