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JP2014044100A - ソーラーセル付電子時計 - Google Patents

ソーラーセル付電子時計 Download PDF

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JP2014044100A JP2012186126A JP2012186126A JP2014044100A JP 2014044100 A JP2014044100 A JP 2014044100A JP 2012186126 A JP2012186126 A JP 2012186126A JP 2012186126 A JP2012186126 A JP 2012186126A JP 2014044100 A JP2014044100 A JP 2014044100A
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Abstract

【課題】風防ガラスに対して低い入射角で光が入射するような状況でも、文字板の外周縁部の背面側に略垂直に配置したソーラーセルの発電面に光を効率よく導いて十分な発電量を得ることができるソーラーセル付電子時計を提供する。
【解決手段】文字板4の外周縁部近傍の背面側周囲に配置されたソーラーセル8の発電領域8bと対向する側に、上部側が文字板4の表面よりも上側となるように形成された第1の反射面(反射膜がコーティングされた第1傾斜面9b)と、文字板4の表面よりも下側となるように形成された第2の反射面(反射膜がコーティングされた第2傾斜面9c)とを有する見返しリング9を配置し、文字板4の上方側又は/及び斜め上方側から入射する光を、第1の反射面又は/及び第2の反射面で反射させて、その反射光を前記ソーラーセル8の発電領域8bに導光させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、受光した太陽光などの光を光電変換するソーラーセル(太陽電池)を備え、該ソーラーセルで得られた発電電力を時計駆動源として利用するソーラーセル付電子時計に関する。
ソーラーセルで得られた発電電力を時計駆動源として利用するソーラーセル付電子時計では、例えば、ソーラーセルを半透過性の文字板の背面側に配置したり、ソーラーセルを文字板表面上の外周部周囲に略垂直に配置した構造が従来より知られている。しかしながら、このようなソーラーセルの配置構造では、ソーラーセルの濃紺色が風防ガラスを通して見えるため、美的外観が損なわれる。また、ソーラーセルを文字板表面上の外周部周囲に略垂直に配置するので、風防ガラスから時刻表示面である文字板までの距離が長くなりすぎて、時刻表示面が奥の方に見えてしまい、表示の視認性も低下する問題があった。
このため、ソーラーセルが風防ガラスの外側から見えないようにするために、例えば、特許文献1には、非透過性の文字板の外周縁部近傍の背面側に、発電面を外側に向けたソーラーセルを略垂直に配置するとともに、ソーラーセルの発電面の前方側に傾斜した反射板を配置し、文字板の外周側に設けた透過部を通して入射した外光を、反射板で反射させてソーラーセルの発電面に導くようにした構造が開示されている。なお、この反射板は文字板よりも下側に配置されている。
更に、特許文献2には、ソーラーセルを表示パネルの裏側に配置し、表示パネルの周囲に設けた光取り入れ部から導光手段を介してソーラーセルまで光を導く構造が開示されている。
実開昭62−16491号公報 特開2008−209368号公報
ところで、前記特許文献1のようなソーラーセル付電子時計のソーラーセルの配置構造では、風防ガラス面に対して高い入射角で光が文字板外周側の透過部に入射する場合(風防ガラス面に対する法線と風防ガラス面に対する光の入射方向とのなす角度が小さいことを意味する)は、入射光を反射板で反射させてソーラーセルの発電面に効率よく導くことができる。
しかしながら、このソーラーセル付電子時計が腕時計タイプの場合、腕に装着している状況では、腕の位置や体の姿勢等によって光源(屋外では太陽光、屋内では天井等の照明光)から風防ガラスに入射する光の入射角が大きく変化する。このため、特許文献1の構造だと、特に風防ガラスに対して低い入射角(風防ガラス面に対する法線と風防ガラス面に対する光の入射方向とのなす角度が大きいことを意味する)で光が入射する状況では、文字板外周側の透過部から反射板へ入射する光量が減少するために、ソーラーセルの発電面へ導かれる光量も減少し、十分な発電量が得られなくなる。
同様に特許文献2においても、風防ガラスを通してあらゆる方向から入射される光を導光手段の機能だけで表示パネル下のソーラーセルにまで十分導くことは難しいため、十分に発電電力を増やすことができなかった。
そこで、本発明は、風防ガラスに対して低い入射角で光が入射するような状況でも、文字板の外周縁部の背面側に略垂直に配置したソーラーセルの発電面に光を効率よく導いて十分な発電量を得ることができるソーラーセル付電子時計を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明に係るソーラーセル付電子時計は、文字板の背面側周囲に、発電領域が表面に形成された帯状のソーラーセルを前記文字板に対して略垂直に配置したソーラーセル付電子時計において、少なくとも上部側が前記文字板の表面よりも上側となるように配置された第1の反射面と、前記ソーラーセルの発電領域と対向するように前記文字板の表面よりも下側となるように配置された第2の反射面とを有し、前記第1、第2の反射面は、それぞれ傾斜しており、前記文字板の上方側又は/及び斜め上方側から入射する光を、前記第1の反射面又は/及び前記第2の反射面で反射させて、その反射光を前記ソーラーセルの発電領域に導光させることを特徴としている。
本発明に係るソーラーセル付電子時計によれば、文字板の上方側又は/及び斜め上方側から入射する光を、第1の反射面又は/及び第2の反射面で反射させて、その反射光を前記ソーラーセルの発電領域に導光させることができるので、低い入射角で光が入射する状況においても、ソーラーセルの発電量が安定し、かつ発電量も増やすことができる。
本発明の実施形態1に係るソーラーセル付電子時計の表面側(文字板側)を示す平面図。 図1のA−A線断面図。 ソーラーセルを示す斜視図。 ソーラーセルを平面状に開いた状態を示す図。 半径方向に沿って切断した状態の見返しリングを示す斜視図。 見返しリングの縦断面図。 リューズ(巻真)位置での断面を示した図。 実施形態1における見返しリングの孔に挿通された巻真を示す斜視図。 入射角が異なる光が見返しリングにそれぞれ入射したときの反射面での反射方向を示した図。 見返しリングの第1傾斜面が垂直な見返し面であったと仮定した場合における、入射角が異なる光が見返しリングにそれぞれ入射したときの反射面での反射方向を示した図。 実施形態1の変形例における見返しリングを示す断面図。 本発明の実施形態2に係るソーラーセル付電子時計の表面側(文字板側)を示す平面図。 実施形態2における対角線方向に沿って切断した状態の見返しリングを示す斜視図。 実施形態2における見返しリングの孔に挿通された巻真を示す斜視図。 (a),(b)は、実施形態3における見返しリングを示す断面図。 本発明の実施形態4に係るソーラーセル付電子時計の表面側(文字板側)を示す平面図。 図16のB−B線断面図。 実施形態4におけるソーラーセルを平面状に開いた状態を示す図。 本発明の変形例に係るソーラーセル付電子時計を示す概略断面図。 本発明の実施形態5に係るソーラーセル付電子時計を示す概略断面図。 本発明の実施形態6に係るソーラーセル付電子時計を示す概略断面図。 本発明の実施形態6に係るソーラーセル付電子時計を示す概略断面図。 本発明の実施形態7に係るソーラーセル付電子時計を示す概略断面図。 (a)は、実施形態1から実施形態5(実施形態2は除く)で使用した中枠の外観を示す図、(b)は実施形態6で使用した中枠の外観を示す図。 本発明の実施形態6に係るソーラーセル付電子時計の、各部品が組付けられた状態を示す概略断面図。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係るソーラーセル付電子時計の表面側(文字板側)を示す平面図、図2は、図1のA−A線断面図である。なお、本実施形態におけるソーラーセル付電子時計は、ソーラーセル(太陽電池)で得られた発電電力を時計駆動源として利用し、指針(時針、分針、秒針)で時刻を表示する腕時計タイプの例である。
(ソーラーセル付電子時計の全体構成)
図1、図2に示すように、本実施形態のソーラーセル付電子時計1は、外装ケース(時計ケース)2の表面側に設けた風防ガラス3(図2参照)の内側に円板状の文字板4が設置されており、文字板4上の中心には指針(時針5、分針6、秒針7)が同軸上に設置されている。外装ケース2内の文字板4の外周縁部近傍には、ソーラーセル8を保持し導光素子としての機能を有する見返しリング9が配設されている(本発明の特徴である見返しリング9の詳細については後述する)。
外装ケース2内の文字板4の背面側と裏蓋10との間には、時計ムーブメント11、時計ムーブメント11を駆動させるための時計回路基板12、時計ムーブメント11と時計回路基板12と見返しリング9を保持する中枠13、ソーラーセル8と時計回路基板12の電極とを電気的に接続する板状の接続バネ14、時計回路基板12を押さえて保持する回路押さえ板15が組み込まれている。また、外装ケース2の「3時」側の外側面には、外部操作部材であるリューズ16が設置されており、このリューズ16と連結された棒状操作部である巻真16aは、時計ムーブメント11内部の輪列に接続されている。
中枠13には、見返しリング9の下部側を入れて保持するための凹状の保持部13aが形成され、中枠13の底面には、ソーラーセル8と時計回路基板12との間で板状の接続バネ14を配置するための穴部13bが形成されている。また、回路押さえ板15の一端側(時計回路基板12と反対側)は、裏蓋10と中枠13の間に配置されている。
このように、中枠13は、外装ケース2と時計ムーブメント11の間に配置されて、時計ムーブメント11を外装ケース2の内面で保持するとともに、見返しリング9も保持して、見返しリング9の外面(上面、下面、内周面、外周面)は、風防ガラス3と外装ケース2と文字板4の外周縁部とガタツキなく位置決めされている。
(ソーラーセル8の構成)
図3は、ソーラーセル8を示す斜視図、図4は、ソーラーセル8を平面状に開いた状態を示す図である。
図3、図4に示すように、ソーラーセル8は、PETフィルム製のベース基板8a上にアモルファスシリコン層等を形成した細長い帯状のソーラーセルであり、可撓性を有し、太陽光等の光を受光して発電を行う光発電領域8b、及び該光発電領域8bの背面側の側端部に、ソーラーセル8で発生する電力を取出す端子としての取出し電極8c,8dが配置されている。
ソーラーセル8は、図2に示すように、文字板4の外周縁部近傍の下側に略垂直に配置され、光発電領域8bが外装ケース2側を向くようにして後述する見返しリング9に保持されている。なお、ソーラーセル8は可撓性を有しているので、図3のようにリング状にした場合には元の直線状態に戻ろうとする張力が作用する。
取出し電極8c,8dは、接続バネ14を介して時計回路基板12の電極(不図示)に電気的に接続されており、ソーラーセル8からの発電電力は二次電池(不図示)に蓄電された後に、時計回路基板12の回路部や時計ムーブメント11の指針駆動モータ等に供給される。
(見返しリング9の構成)
図5は、半径方向に沿って切断した状態の見返しリング9を示す斜視図、図6は、見返しリング9の縦断面図である。なお、図5ではソーラーセル8を保持していない状態であり、図6ではソーラーセル8を保持した状態である。
見返しリング9は、光透過性を有する樹脂製材料を用いて樹脂成型されたものである。そして、図5、図6に示すように、見返しリング9の略垂直な内周面(時計ムーブメント11側の面)には、周方向に沿って所定の厚みだけ段差を有する平面状のソーラーセル保持面9aが、文字板4の表面とほぼ同じ位置である中央付近の少し上から下側に形成されている。また、見返しリング9の外周面(外装ケース2側の面)には、平面状の第1傾斜面9bと第2傾斜面9cが形成されている。なお、第1傾斜面9bが接する外装ケース2の内周面(見返し面)、及び第2傾斜面9cが接する中枠13の保持部13aは、第1傾斜面9bと第2傾斜面9cのそれぞれの傾斜に合わせて傾斜している。
図7に示すように、リューズ16と連結された巻真16aは、見返しリング9を貫通して時計ムーブメント11に接続されている。このため、図5、図8に示すように、見返しリング9には巻真16aを通すための孔9dが形成されている。孔9dが形成された部分は、ソーラーセル保持面9aより一段高くなっており、このように、見返しリング9の内周面には、ソーラーセル保持面9aと孔9dを設けた巻真貫通部9eが形成されている。なお、図8では、ソーラーセル保持面9aにソーラーセル8を保持した状態である。
見返しリング9のソーラーセル保持面9aの周方向の長さは、帯状のソーラーセル8の長さに対応しており、ソーラーセル保持面9aの幅は、ソーラーセル8の幅よりも少し長く形成されている。また、ソーラーセル保持面9aの奥行きは、ソーラーセル8の厚みと略同じに形成されている。
そして、図3のようにリング状にしたソーラーセル8の両端部8e,8fを、巻真貫通部9eの両側面9f,9gにそれぞれ当接するようにして、見返しリング9のソーラーセル保持面9aに光発電領域8b側が接するように取付ける。これにより、図2のように、ソーラーセル8は文字板4の外周縁部近傍の下側に垂直状態で配置される。この際、上記したようにリング状のソーラーセル8には元の直線状態に戻ろうとする張力が作用しているので、ソーラーセル8の光発電領域8bは円形状のソーラーセル保持面9aに押し付けられるようにして保持される。
このように、ソーラーセル8自身の元の直線状態に戻ろうとする張力で、ソーラーセル8をソーラーセル保持面9aに確実にかつ容易に保持させることができる。また、ソーラーセル8は、その両端部8e,8fを巻真貫通部9eの両側面9f,9gにそれぞれ当接させるだけで、ソーラーセル8のソーラーセル保持面9aへの位置決めを正確にかつ容易に行うことができる。
また、見返しリング9の巻真貫通部9eに設けた孔9dに巻真16aを通すようしているので(図8参照)、ソーラーセル8に巻真16aを通すための孔を設ける必要がなくなる。即ち、ソーラーセル8に孔を開けて、巻真16aと時計ムーブメント11を接続する場合、ソーラーセル8と巻真16aの距離が非常に近くなる。このため、外部で発生した静電気などのノイズが、外部に露呈しているリューズ16から入り、巻真16aを介してソーラーセル8へ直接流れてしまい、ソーラーセル8を破壊してしまうおそれがある。
これに対して、本実施形態では、見返しリング9の巻真貫通部9eに設けた孔9dに巻真16aを通すようしているので、ソーラーセル8を巻真16aから一定の距離だけ離すことができ、静電気に強い構造をとることができる。
図5、図6に示すように、見返しリング9の外周面(外装ケース2側の面)には、上下両端側が互いに内側(文字板4側)に傾くように傾斜した平面状の第1傾斜面9bと第2傾斜面9cが形成されている。言い換えると、第1の傾斜面9bと第2の傾斜面9cは、何れも文字板4から離れるにしたがって文字板4の中心側に漸次近づくように傾斜した反射面である。
図6に示すように、第1傾斜面9bは、見返しリング9のソーラーセル保持面9aと平行な直線Hに対して角度θ1(以下、「傾斜角θ1」という)だけ内側(文字板4側)に傾斜し、第2傾斜面9cは、この直線Hに対して角度θ2(以下、「傾斜角θ2」という)だけ内側(文字板4側)に傾斜している。
第1傾斜面9bの下端と第2傾斜面9cの上端とが接している屈折部9zは、文字板4の表面の位置よりも少し下側に位置している。これは、この屈折部9zが、風防ガラス3を介して入射する光のうち、風防ガラス3に対して一番低い入射角で入ってくる光の到達位置とほぼ同じ位置である。このように設定することにより、風防ガラス3に対して一番低い入射角で入ってくる光も第1傾斜面9bで受けることが可能となり、それによって光をソーラーセル8に照射することができる。
また、第1傾斜面9bと第2傾斜面9cの表面には、光反射率の高い金属薄膜等をコーティングして反射膜9hが形成されている。これにより、第1傾斜面9bと第2傾斜面9cは、それぞれ第1の反射面と第2の反射面として機能する。
反射膜9hは、例えば真空蒸着法によって成膜された厚み300nm程度のアルミニウム薄膜である。このように、内側に傾斜した第1傾斜面9bと第2傾斜面9cに反射膜9hをコーティングして反射面を形成しているので、後述するように風防ガラス3を通して見返しリング9に入射された光(太陽光など)は、この第1傾斜面9bと第2傾斜面9cで反射して、ソーラーセル8の光発電領域8bに入射する。
第1傾斜面9bの傾斜角θ1と第2傾斜面9cの傾斜角θ2は、ソーラーセル付電子時計のサイズや見返しリング9の幅等によって変化するが、5〜45度程度の範囲で設定するのが好ましい。
見返しリング9のソーラーセル保持面9aの上部に形成された見返し部9iの側面部9i1と、風防ガラス13の外縁部下面と密着される平面状の上面部9i2の表面には、時刻を視認したときの見栄えをよくするための透過性を有する金属光沢調フィルム9kが配置されている。本実施形態1において、見返し部9iの側面部9i1は、文字板4の表面に対して略垂直な平面である。
見返しリング9の見返し部9iは、金属光沢があり過ぎて目立つとデザインに影響してしまう。そのため、金属光沢調フィルム2kの透過率は65〜85%が好ましく、例えば外装ケース2の色に合わせて金属光沢調フィルム9kの透過率を上記の範囲で変更することが見栄えの点から望ましい。
(見返しリング9の導光素子としての作用)
次に、図9を参照して見返しリング9の導光素子としての作用について説明する。
この見返しリング9を有するソーラーセル付電子時計を腕に装着したときの姿勢状態や太陽などの光源の位置よって、光(太陽光など)が見返しリング9の見返し部9i(側面部9i1、上面部9i2)から見返しリング9内に入射する。
例えば、図9において、光線A,Bは、風防ガラス3の表面に対して高い入射角で入射したときの光路であり、この光線A,Bは見返し部9iの上面部9i2側から入って下側の第2傾斜面9cで反射し、ソーラーセル8の光発電領域8bへ入射する。また、光線Eは、見返し部9iの上面部9i2側から入って屈折して第1傾斜面9bで反射し、さらに第2傾斜面9cで反射してソーラーセル8の光発電領域8bへ入射する。
光線Cは、風防ガラス3の表面に対して光線Aのときよりも低い入射角で入射したときの光路であり、特に腕時計の場合では、腕に装着している場合に発生しやすい光の入射光路である。この光線Cは見返し部9iの側面部9i1側から入って屈折して第1傾斜面9bで反射し、ソーラーセル8の光発電領域8bへ入射する。
また、光線Dは、風防ガラス3の表面に対して光線Cのときよりも更に低い入射角で入射したときの光路であり、これも腕時計を腕に装着している場合に発生しやすい光の入射光路である。この光線Dは見返し部9iの側面部9i1側から入って第1傾斜面9bで反射し、ソーラーセル8の光発電領域8bの上部へ入射する。
このように、この見返しリング9は、先端側が内側に傾斜している第1傾斜面9bと第2傾斜面9cを有し、それらの表面に反射膜9hをコーティングして反射面としているので、風防ガラス3の表面に対して高い入射角から低い入射角で光線が入射する状況においても、入射した光を第1傾斜面9b及び/又は第2傾斜面9cで反射させて、文字板4よりも下側に垂直に配置されているソーラーセル8の光発電領域8bへ効率よく光を受光させることができる。これにより、ソーラーセル8の発電量が安定し、かつ発電量も増やすことができる。
よって、例えば、入射した光を反射させる反射面(前記第1傾斜面9bと第2傾斜面9cに相当)が文字板4の表面に対して略垂直な平面状の場合、特に風防ガラス3の表面に対して低い入射角で入射するときは、文字板4よりも下側に垂直に配置されているソーラーセル8側へ反射される光が大幅に減少するが、上記した本実施形態では、風防ガラス3の表面に対して低い入射角で入射するときでも、ソーラーセル8側へ反射される光の減少が抑えられ、安定した発電量を得ることができる。
ここで、仮に見返しリング9の第1傾斜面9bが傾斜していなくて、垂直な見返し面であったと仮定し、その垂直な見返し面で光が反射したとすると、図10に示すようになる。つまり、この場合は、図6で示した垂直な直線Hの位置が反射面9hと見なせる。そして、図10に示すように、前述した光線C、Dの反射光は、この垂直な反射面9hに入射すると、入射角度と同じ角度で反射するので、光線C、Dの反射光はソーラーセル8側へ向かわずに、文字板4の表面側に反射してくることになる。
従って、特に腕時計の場合では、図10のように垂直な反射面9hを有していると、腕に装着している場合に発生しやすい光の入射光路である光線C、Dの経路で入射してきた光で発電させることができないため、本実施形態のような傾斜面の反射面(第1傾斜面9bと第2傾斜面9c)よりも発電効率を高めることができないものである。
また、本実施形態のように、文字板4の外周近傍に配置された見返しリング9に、文字板4の下側に位置するようにしてソーラーセル8を垂直に配置する構成では、風防ガラス3を通してソーラーセル8が見えないので、文字板4の材質やデザインの制約をなくすことができる利点がある。
なお、本実施形態の見返しリング9は、見返し部9i(側面部9i1、上面部9i2)に金属光沢調フィルム2kを配置していたが、図11に示すように、見返しリング9の上面部9i2側のみに金属光沢調フィルム9kを配置する構成でもよい。
このように、見返しリング9の上面部9i2のみに金属光沢調フィルム9kを配置することにより、見返し部9iの側面部9i1の透過率が上がるため、ソーラーセル8の発電量をより増やすことが可能となる。
〈実施形態2〉
図12は、本発明の実施形態2に係るソーラーセル付電子時計の表面側(文字板側)を示す平面図である。本実施形態におけるソーラーセル付電子時計は、文字板が四角形状で、指針(時針、分針、秒針)で時刻を表示する腕時計タイプの例である。なお、実施形態1のソーラーセル付電子時計と同一機能を有する部材には同一符号を付して説明する。
図12に示すように、このソーラーセル付電子時計1aも実施形態1と同様に外装ケース2内の四角形状の文字板4の外周縁部近傍には、ソーラーセル8を保持し導光素子としての機能を有する四角形状の見返しリング9が配設されている。なお、四角形状の見返しリング9以外の他の構成は、基本的に実施形態1と同様であるので、本実施形態では、四角形状の見返しリング9についてのみ説明する。
(見返しリング9の構成)
図13は、対角線方向に沿って切断した状態の見返しリング9を示す斜視図である。なお、図13ではソーラーセル8を保持していない状態である。
見返しリング9は、光透過性を有する樹脂製材料を用いて樹脂成型されたものである。そして、図13に示すように、見返しリング9の略垂直な内周面(時計ムーブメント11側の面)には、周方向に沿って所定の厚みだけ段差を有する平面状のソーラーセル保持面9aが、実施形態1と同様に文字板4の表面とほぼ同じ位置である中央付近の少し上から下側に形成されている。
また、見返しリング9の外周面(外装ケース2側の面)には、第1傾斜面9bと第2傾斜面9cが形成されている。この第1傾斜面9bと第2傾斜面9cは、実施形態1と同様に反射膜がコーティングされて反射面として機能する。第1傾斜面9bと第2傾斜面9cの詳細は実施形態1と同様である。
図14に示すように、リューズ16と連結された棒状操作部である巻真16aは、見返しリング9を通して時計ムーブメント(不図示)に接続されているので、見返しリング9には巻真16aを通すための孔9dが形成されている。このように、見返しリング9の内周面には、四角形状のソーラーセル保持面9aと孔9dを設けた巻真貫通部9eが形成されている。また、見返しリング9の上部には見返し部9iが形成されている。見返し部9iには、実施形態1と同様に透過性を有する金属光沢調フィルムが配置されている。
見返しリング9のソーラーセル保持面9aの周方向の長さは、帯状のソーラーセル8の長さに対応しており、ソーラーセル保持面9aの幅は、ソーラーセル8の幅よりも少し長く形成されている。また、ソーラーセル保持面9aの奥行きは、ソーラーセル8の厚みと略同じに形成されている。
また、見返しリング9のソーラーセル保持面9aの4つの角部(図13では3つの角部)には、半円弧状の凹部9mが形成されている。この半円弧状の凹部9mの曲率半径は、例えば500μm程度に設定されている。
そして、図4のようなソーラーセル8の両端部8e,8fを、巻真貫通部9eの両側面9f,9gにそれぞれ当接するようにして、見返しリング9の四角形状のソーラーセル保持面9aに光発電領域8b側が接するように取付ける。これにより、ソーラーセル8は文字板4の外周縁部近傍の下側に垂直状態で配置される。この際、ソーラーセル8には元の直線状態に戻ろうとする張力が作用しているので、ソーラーセル8の光発電領域8bは四角形状のソーラーセル保持面9aに押し付けられるようにして保持される。
このように、ソーラーセル8自身の元の直線状態に戻ろうとする張力で、ソーラーセル8をソーラーセル保持面9aに確実にかつ容易に保持させることができる。また、ソーラーセル8は、その両端部8e,8fを巻真貫通部9eの両側面9f,9gにそれぞれ当接させるだけで、ソーラーセル8のソーラーセル保持面9aへの位置決めを正確にかつ容易に行うことができる。
また、見返しリング9の巻真貫通部9eに設けた孔9dに巻真16aを通すようしているので、ソーラーセル8に巻真16aを通すための孔を設ける必要がなくなる。これによる効果は、前記した実施形態1と同様である。
また、上記したように、ソーラーセル保持面9aの4つの角部に半円弧状の凹部9mが形成されているので、この4つの角部では、ソーラーセル8はソーラーセル保持面9aに密着することなく、半円弧状の凹部9m内の空間でR(アール)を有するようにして90度に曲げられる。
ところで、図4に示したような可撓性を有するソーラーセル8は、実施形態1のように円形状に曲げてもソーラーセル8に亀裂が生じることはないが、ソーラーセル8の光発電素子としてアモルファスシリコンを用いている場合、四角形の角部に合わせて90度に折り曲げると、この折り曲げ部分に亀裂破壊が生じて、発電不良が生じることがある。
これに対して、本実施形態の見返しリング9は、上記したようにソーラーセル保持面9aの4つの角部に半円弧状の凹部9mが形成されているので、角部ではソーラーセル8は半円弧状の凹部9m内の空間でRを有するようにして90度に曲げられる。よって、ソーラーセル8を四角形状のソーラーセル保持面9aに保持した場合でも、角部で亀裂することはなく、安定した発電量を得ることができる。
また、実施形態1と同様、見返しリング9は、先端側が内側に傾斜している第1傾斜面9bと第2傾斜面9cを有し、それらの表面に反射膜をコーティングして反射面としているので、風防ガラス3の表面に対して高い入射角から低い入射角で光線が入射する状況においても、入射した光を第1傾斜面9b及び/又は第2傾斜面9cで反射させて、文字板4よりも下側に垂直に配置されているソーラーセル8の光発電領域8bへ効率よく光を受光させることができる。これにより、ソーラーセル8の発電量が安定し、かつ発電量も増やすことができる。
〈実施形態3〉
実施形態1と実施形態2の見返しリング9は、見返し部9iの側面部9i1は文字板4の表面に対して略垂直であったが、図15(a),(b)に示す本実施形態では、見返し部9iの側面部9i1を、文字板4の表面に対して外側(第1傾斜面9b側)に角度θ3(以下、「傾斜角θ3」という)だけ傾斜させている。他の構成は実施形態1と同様である。
図15(a)の見返し部9iは、側面部9i1の傾斜角θ3が15度程度の場合であり、図15(b)の見返し部9iは、側面部9i1の傾斜角θ3が30度程度の場合である。この傾斜角θ3は、例えばソーラーセル付電子時計のサイズや見返し部9iの幅等によって変化するが、5〜45度程度の範囲が好ましい。
図15(a)の見返しリング9は、見返し部9iの側面部9i1、上面部9i2に光透過性を有する金属光沢調フィルム9kが配置されている。また、図15(b)の見返しリング9は、見返し部9iの上面部9i2が外装ケース2の内周面側に保持される構成あるので、側面部9i1のみに光透過性を有する金属光沢調フィルム9kが配置されている。
このように、見返し部9iの側面部9i1を、文字板4の表面に対して外側(第1傾斜面9b側)に傾斜させることで、側面部9i1の幅を垂直状態よりも長くすることができる。これにより、見返し部9iの側面部9i1に、より多くの光を入射させて、ソーラーセル8の発電量を増やすことが可能となる。
また、見返し部9iの側面部9i1を、図15(b)のように大きく傾斜させることで、この側面部9i1の表面に時字等を印刷することができる。
〈実施形態4〉
図16は、本発明の実施形態4に係るソーラーセル付電子時計の表面側(文字板側)を示す平面図、図17は、図16のB−B線断面図である。なお、実施形態1のソーラーセル付電子時計と同一機能を有する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図16に示すように、本実施形態におけるソーラーセル付電子時計1bは、リューズ16の他に、例えばストップウオッチのON/OFF操作等を行うための操作ボタン20を有している。なお、見返しリング9の構成は実施形態1と同様である。
リューズ16の他に操作ボタン20を有している従来のソーラーセル付電子時計の場合、操作ボタン20の棒状操作部は内部の時計ムーブメント側まで延びている。このため、従来では、見返しリング9及びソーラーセル8にこの操作ボタン20を通すための貫通孔を設ける必要があった。このため、操作ボタン20の棒状操作部側をこの貫通孔に通す構成では、外部で発生した静電気などのノイズが外部に露呈している操作ボタン20から入り、操作ボタン20の棒状操作部を介してソーラーセル8へ直接流れることでソーラーセル8が破壊されたり、ソーラーセル8の光発電領域が減少して発電電力が低下する。
本実施形態では、図17に示すように、一端側が時計回路基板12の電極に電気的に接続された板状の接続バネ14の他端側の接点部14aは、見返しリング9の第2傾斜面9cの外側に形成した空間部21に保持されている。この空間部21は、中枠13と外装ケース2の内周面との間に形成されている。
また、時計回路基板12を押さえて保持する回路押さえ板15の先端側の板状接点部15aは、空間部21内で前記接続バネ14の接点部14aと対向するようにして配置されている。この板状接点部15aは、操作ボタン20の棒状操作部20aが押し込まれたときの押し付け力で弾性変形するバネ形状になっている。接続バネ14の接点部14aと回路押さえ板15の板状接点部15aが電気的に接すると、時計回路基板12に操作信号が入力されて、時計ムーブメント11が操作ボタン20の押圧操作に応じて駆動される。
操作ボタン20の棒状操作部20aの先端側は、外装ケース2に形成した貫通孔を通して空間部21にCリング22を介して挿通されている。
そして、操作者の操作によって操作ボタン20が内側に押し込まれると、棒状操作部20aの先端が板状接点部15aを押圧することで、弾性変形した板状接点部15aが接点部14aに電気的に接する。これにより、時計回路基板12に操作信号が入力されて、時計ムーブメント11が操作ボタン20の押圧操作に応じて駆動される。
また、見返しリング9に保持されるソーラーセル8は、本実施形態では、図18に示すように、PETフィルム製のベース基板8a上にアモルファスシリコン層等を形成した細長い帯状の5段ソーラーセルである。このソーラーセル8は可撓性を有し、光を受けて発電を行う光発電領域8b1,8b2,8b3,8b4,8b5を持ち、透明電極膜(不図示)で直列に接続され、該光発電領域8b1,8b5の背面側の側端部に、ソーラーセル8で発生する電力を取り出す端子として取出し電極8d,8cがそれぞれ設けられている。取出し電極8c,8dは、電極接続バネ(不図示)を介して時計回路基板12の電極(不図示)に電気的に接続されている。
本実施形態のソーラーセル付電子時計1bのように、リューズ16の他に操作ボタン20を有している場合でも、上記したように見返しリング9及びソーラーセル8にこの操作ボタン20を通すための貫通孔を設ける必要がないので、実施形態1と同様にソーラーセル8の発電量が安定し、かつ発電量も増やすことができる。
なお、前記した各実施形態では、文字板4の外周近傍に配置された見返しリング9に、文字板4の下側に位置するようにしてソーラーセル8を垂直に配置する構成であったが、図19に示す変形例のように、文字板4を透過性を有する材料で形成することで、透過性を有する文字板4の背面側にも更に面状のソーラーセル23を配置してもよい。他の構成は、実施形態1のソーラーセル付電子時計と同様である。
この構成では、文字板4の背面側にもソーラーセル23を更に配置することで、発電電力を更に増やすことができる。
〈実施形態5〉
図20は、本発明の実施形態5に係るソーラーセル付電子時計の要部を示す断面図であり、実施形態1の図1のA−A線断面と同じ位置での断面を示している。なお、実施形態1のソーラーセル付電子時計と同一機能を有する部材には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図20に示すように、本実施形態では、実施形態1で用いた見返しリング9を設置せずに、外装ケース2の内周面側(文字板4側)に傾斜した見返し面2aを第1傾斜面とし、中枠13の凹部で保持した導光リング30の傾斜面30aを第2傾斜面として、これらの傾斜面に反射膜(光反射率の高い金属薄膜等)をコーティングして、第1の反射面31aと第2の反射面31bとした構成である。このように、本実施形態では、中枠13の凹部にソーラーセル8と導光部材として導光リング30を配置した構成である。
ソーラーセル8は、文字板4の外周側の下側周囲で、第2の反射面31bと対向するようにして導光リング30の垂直状のソーラーセル保持面30bに、光発電領域8bが第2の反射面31b側を向くようにしてリング状に保持されている。また、文字板4の外周縁部4aは、風防ガラス3側から第2の反射面31b及びソーラーセル8の光発電領域8bに光が入射するように、光透過性を有している。文字板4の外周縁部4aには、時字(不図示)などを部分的に設けてもよい。この場合、時字によって光が遮られる量は少ないので、発電効率の低下はほとんどない。他の構成は実施形態1と同様である。
なお、図20においては、導光リング30の上面を文字板4の光透過性を有した外周縁部4aで覆う構成としているが、導光リング30の上面を文字板4で覆わないで、例えば前述の実施形態で使用した金属光沢調フィルム9k(図11参照)を導光リング30の上面に設けてもよい。
このように、本実施形態では、外装ケース2の内周面側に傾斜した見返し面2aを第1傾斜面とし、導光リング30の傾斜面30aを第2傾斜面として、これらの見返し面2aと傾斜面30aにそれぞれ反射膜をコーティングして、第1の反射面31aと第2の反射面31bとしている。
これにより、風防ガラス3の表面に対して高い入射角から低い入射角で光線が入射する状況においても、実施形態1と同様に、入射した光を第1の反射面31a及び/又は第2の反射面31bで反射させて、文字板4よりも下側に垂直に配置されているソーラーセル8の光発電領域8bへ効率よく光を受光させることができる。よって、ソーラーセル8の発電量が安定し、かつ発電量も増やすことができる。また見返しリングを具備しない時計モデルを提供することができるので、文字板面積を広くすることができる。
〈実施形態6〉
前記実施形態1〜4では、見返しリング9の第1傾斜面9bと第2傾斜面9c側を、外装ケース2の傾斜した内周面(見返し面)と中枠13の傾斜した保持部13aで保持した構成であったが、本実施形態では、図21に示すように、見返しリング9の第1傾斜面9bを第1中枠32の斜面32aで保持し、見返しリング9の第2傾斜面9cは、実施形態1と同様に中枠13の斜面した保持部13aで保持するように構成している。他の構成は、実施形態1、4と同様であり、重複する説明は省略する。
第1中枠32の斜面32aと反対側(外装ケース2側)は垂直な面であり、この第1中枠32は、外装ケース2の垂直な内周面と見返しリング9の第1傾斜面9bとの間に設けられている。第1中枠32の下部には突起状のフック部32bが形成されており、このフック部32bを第2中枠としての中枠13に形成した凹部13cに係合させることで、第1中枠32が中枠13に一体的に接続されている。
また、本実施形態のソーラーセル付電子時計は、図22に示すように、実施形態4と同様にストップウオッチのON/OFF操作等を行うための操作ボタン20を有している。
図22に示すように、一端側が時計回路基板12の電極に電気的に接続された板状の接続バネ14の他端側の接点部14aは、見返しリング9の第2傾斜面9cの外側に形成した空間部21に保持されている。また、時計回路基板12を押さえて保持する回路押さえ板15の先端側の板状接点部15aは、空間部21内で前記接続バネ14の接点部14aと対向するようにして配置されている。
この板状接点部15aは、操作ボタン20の棒状操作部20aが押し込まれたときの押し付け力で弾性変形するバネ形状になっている。接続バネ14の接点部14aと回路押さえ板15の板状接点部15aが電気的に接すると、時計回路基板12に操作信号が入力されて、時計ムーブメント11が操作ボタン20の押し圧操作に応じて駆動される。
このように、本実施形態では、見返しリング9の第1傾斜面9bを第1中枠32の斜面32aで保持した構成であり、また、第1中枠32の斜面32aと反対側(外装ケース2側)は垂直な面であり、この第1中枠32は、外装ケース2の垂直な内周面と見返しリング9の第1傾斜面9bとの間に設けられている。
このため、外装ケース2の内周面(見返し面)に傾斜加工を施す場合には、熟練の加工技術を要するが、本実施形態では、外装ケース2の内周面(見返し面)を垂直な面(円筒面)に加工するだけでよいので、容易に加工作業することができる。
〈実施形態7〉
前述の各実施形態では、ソーラーセル8は時計ムーブメント11側を背にして光発電領域8bが外装ケース2側を向くように配置していたが、実施形態7では、図23に示すように、ソーラーセル8は外装ケース2側を背にして中枠13の収納凹部13dに保持され、光発電領域8bが時計ムーブメント11側を向くように配置した構成である。
この場合、見返しリング9の第2傾斜面9cは、時計ムーブメント11側を背にして光発電領域8bを向くように形成されている。言い換えると、第1の反射面(見返しリング9の第1傾斜面9b)は、文字板4から離れるにしたがって文字板4の中心側に漸次近づくように傾斜した反射面であり、第2の反射面(見返しリング9の第2傾斜面9c)は、文字板4から離れるにしたがって文字板4の中心側から漸次離れるように傾斜した反射面である。なお、第1傾斜面9bと第2傾斜面9cの表面には、前記したように光反射率の高い金属薄膜等をコーティングして反射膜が形成されており、これにより、第1傾斜面9bと第2傾斜面9cは、それぞれ第1の反射面と第2の反射面として機能する。
接続バネ14の先端部は、中枠13の穴部13bを通ってソーラーセル8の背面に設けた取出し電極8c,8dに接続している。他の構成は実施形態1と略同様であり、重複する説明は省略する。
このような配置構成のソーラーセル8(光発電領域8b)と、見返しリング9の第1傾斜面9bと第2傾斜面9cを有する本実施形態では、風防ガラス3の表面に対して高い入射角から低い入射角で光線が入射する状況においても、入射した光を第1の反射面(第1傾斜面9b)から第2の反射面(第2傾斜面9c)へ反射させて、文字板4よりも下側に垂直に配置されているソーラーセル8の光発電領域8bへ効率よく光を受光させることができる。これにより、ソーラーセル8の発電量が安定し、かつ発電量も増やすことができる。
以上各実施形態に基づいて本発明を説明したが、ここで本発明の実施形態で説明した中枠13の全体外観と、中枠13等の外装ケース2への組付け手順について説明する。
図24は、実施形態1から実施形態6(実施形態2は除く)で使用した中枠13の外観図であり、(a)は実施形態1から実施形態5(実施形態2は除く)で使用した中枠13の外観図、(b)は実施形態6で使用した中枠13の外観図である。
どれも時計ムーブメントの外形がほぼ円形であり、また時刻表示部(文字板)も円形である場合の中枠構造である。中枠13はプラスチック成形によって形成されるので、時計ムーブメントの外形と時刻表示部の形状が円形以外である場合には、適宜外形構造を変更して外装ケースに適合させることができる。
例えば、多くの時計ムーブメントは外形がほぼ円形であることが多いので、時計ムーブメントと係合する中枠13のムーブ係合部13eは円形であるが、実施形態2のように、時刻表示部(文字板)の形状が矩形である時計も多く存在するので、その場合は、中枠13の保持部13aは平面視したときに時計ムーブメントを囲むような矩形形状の溝(四角い環状の溝)になるよう形成すればよいし、中枠13の外形形状も平面視したときに時刻表示部の矩形形状に合わせて矩形形状に形成すればよい。当然だが、見返しリングや導光リングの形状は矩形形状の保持部13aに合わせて形成すればよい。
なお、図24(b)では、さらに第1中枠32(図21に示した実施形態6参照)を備えているが、時計ムーブメントの外形と時刻表示部(文字板)の形状が円形以外である場合には、前述の説明と同様に第1中枠32の形状も同様に適宜形状を合わせて形成すればよい。
次に、上記した各実施形態における、中枠13等の各部品の外装ケース2への組付け手順について説明する。
実施形態1から実施形態5、及び実施形態7(実施形態6は除く)の場合は、時計ムーブメント11と文字板4と見返しリング(実施形態5では導光リング30)9とソーラーセル8などを中枠13と組合わせて一体に形成し、それを外装ケース2の裏蓋側から内部に入れることで外装ケース2に収納できる。そして、最後に裏蓋10を外装ケース2に固定することで、各部品の外装ケース2への組付けが完成する。
また、実施形態6の場合は、図25に示すように、時計ムーブメント11と文字板4と見返しリング9とソーラーセル8などを中枠13と組合わせ、その後に第1中枠32を見返しリング9の上部側に固定して一体に形成し、それを外装ケース2の裏蓋10側から内部に入れることで外装ケース2に収納できる。なお、図25では、文字板4上の指針(時針、分針、秒針)は省略している。
以上各実施形態で本発明を説明したが、これ以外にも変形例は考えられる。例えば各実施形態では、第1反射面と第2反射面とを一つの平面で構成したが、本発明はそれに限定するものではなく、例えば反射面を曲面、凹面、湾曲面にしたり、複数の平面を組合わせた多角面で構成してもよい。発電効率を高めるために、様々な変形が可能である。
また、上記した各実施形態では、ソーラーセルは帯状のものを使用する例を示したが、帯状のソーラーセルとしては、複数のソーラーセルを接続部材でつないで帯状にしたものも含むものである。特に時刻表示部(文字板)が矩形の場合は、角部に相当するソーラーセルの部分に可撓性の接続部材を用いることにより、ソーラーセルの角部での亀裂発生がが防止されるので、安心してソーラーセルを配置することができる。
1、1b ソーラーセル付電子時計
2 外装ケース
4 文字板
8 ソーラーセル
9 見返しリング
9a ソーラーセル保持面
9b 第1傾斜面
9c 第2傾斜面
9h 反射膜
9i 見返し部
11 時計ムーブメント
13 中枠
30 導光リング
32 第1中枠

Claims (9)

  1. 文字板の背面側周囲に、発電領域が表面に形成された帯状のソーラーセルを前記文字板に対して略垂直に配置したソーラーセル付電子時計において、
    少なくとも上部側が前記文字板の表面よりも上側となるように配置された第1の反射面と、前記ソーラーセルの発電領域と対向するように前記文字板の表面よりも下側となるように配置された第2の反射面とを有し、前記第1、第2の反射面は、それぞれ傾斜しており、
    前記文字板の上方側又は/及び斜め上方側から入射する光を、前記第1の反射面又は/及び前記第2の反射面で反射させて、その反射光を前記ソーラーセルの発電領域に導光させることを特徴とするソーラーセル付電子時計。
  2. 前記文字板の外周縁部と外装ケースの内周面との間に、光透過性を有し、前記文字板と反対側の外面にそれぞれ傾斜した2つの傾斜面が形成された見返しリングが配置されており、
    前記第1、第2の反射面は、前記見返しリングの前記2つの傾斜面に反射部材を設けた反射面であることを特徴とする請求項1に記載のソーラーセル付電子時計。
  3. 前記反射部材が、反射膜をコーティングすることで形成された反射面であることを特徴とする請求項2に記載のソーラーセル付電子時計。
  4. 前記ソーラーセルは、前記見返しリングの内周面に前記発電領域が接するようにして保持されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のソーラーセル付電子時計。
  5. 前記見返しリングは、時計ムーブメントを前記外装ケースに収納するための中枠に保持されていることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか一項に記載のソーラーセル付電子時計。
  6. 前記中枠は、前記見返しリングの第1の反射面を保持する第1中枠と、前記第2の反射面を保持する第2中枠とからなることを特徴とする請求項5に記載のソーラーセル付電子時計。
  7. 前記第1の反射面と前記第2の反射面は、何れも前記文字板から離れるにしたがって前記文字板の中心側に漸次近づくように傾斜した反射面であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のソーラーセル付電子時計。
  8. 前記ソーラーセルは、前記外装ケース側を背にして前記中枠の収納凹部に保持され、前記発電領域が前記見返しリングの外周面に背接するように配置してあることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のソーラーセル付電子時計。
  9. 前記第1の反射面は、前記文字板から離れるにしたがって前記文字板の中心側に漸次近づくように傾斜した反射面であり、前記第2の反射面は、前記文字板から離れるにしたがって前記文字板の中心側から漸次離れるように傾斜した反射面であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のソーラーセル付電子時計。
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