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JP2013517899A - オーバーフォース機構 - Google Patents

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JP2013517899A JP2012551261A JP2012551261A JP2013517899A JP 2013517899 A JP2013517899 A JP 2013517899A JP 2012551261 A JP2012551261 A JP 2012551261A JP 2012551261 A JP2012551261 A JP 2012551261A JP 2013517899 A JP2013517899 A JP 2013517899A
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Abstract

駆動アセンブリと、被駆動アセンブリと、可変に係合可能な結合部とを有するオーバーフォース機構が、油圧装置のための制御シリンダの動きが所定の危険閾値を上回るときには、この動きを逸らすか、または、弱める。オーバーフォース機構は、装置自体へ、補助装置へ、および/または、患者へ与える損傷を避けるか、または、減らす。ある態様においては、前記可変に係合可能な結合部は付勢機構および連結部材を有してもよい。付勢機構は、力または張力の閾値に達すると即座に、自動的にリセットするか、解放する。更に、前記過剰力被駆動アセンブリは、源から離れる方に力または動きを向けさせるオーバーフォース・ロッドを有する。
前記可変に係合可能な連結部は、張力で自動的にリセットする車知接続部材及びばね機構を有してもよい。

Description

本出願においては、2010年1月27日付の米国特許仮出願61/298,784に基づく優先権を主張する。また、本出願は、本出願人による同時係属中の、2011年1月21日付国際特許出願PCT/US20 1/022086「スプール弁を有する油圧装置(HYDRAULIC DEVICE INCLUDING A SPOOL VALVE)」および2010年8月25日付国際特許出願PCT/US 0/46619「関節式手術器具(ARTICULATED SURGICAL TOOL)」に関連し、これらの同時係属中の国際特許出願の内容の全ては、本出願の内容に含むものとする。
(発明の分野)
本発明の様々の態様は、機械装置、および、機械装置で使用されるオーバーフォース機構(overforce mechanism、過剰力制御機構)に関する。
他の外科処置のための器具と同様に腹腔鏡外科用の器具が知られている。しかし、現在の腹腔鏡外科器具には、一般的に、かなり限界がある。例えば、臓器または他の障害物によって遮られる体の部分へのアクセス可能性に関する制限、そのような器具を消毒滅菌することの困難さ、扱い難く使用が難しい構造や形状に伴う限界等である。そのような既存の腹腔鏡外科器具によって侵襲的な外科処置を行うことができるが、これらの器具は操作し難く、手術でしばしば必要である複雑な動きを行うには扱い難いものである。特に、上記のような器具は、隅や障害物の近傍で操作するのが難しいことがあり、また、遮られた環境あるいは届きにくい環境で使用することが難しいことがある。
更に、一般的に、既存の腹腔鏡外科器具は、器具の外科手術用先端部を操作するためにケーブルや油圧ラインを使用する。そのような器具は高価であることがあり、洗浄滅菌するのが難しいこともある。また、使用する度に、その後、洗浄処置を行わなければならず、一般に、どのような出費が発生しても装置の使用コストを実質的に増加させる。或いは、もし、使い捨ての器具が使用されるならば、このこともシステム全体のコストを増加させる。また、使い捨ての器具は複数の用途を前提とする材料より強度の低い材料から製造してもよいが、器材の故障および/または破損による問題が発生する可能性を高めることになる。
更に、器具の外科手術用先端部を遠隔操作するためにケーブルおよび油圧ラインを使用する腹腔鏡外科器具は、過失による誤用またはユーザによる行き過ぎた補正に対して弱いことがある。時には、直接の触覚によるフィードバックがないことが、ユーザによる行き過ぎた補正の原因となるかもしれない。特に、腹腔鏡外科装置自体に、或いは、補助装置および/または患者に損傷を与えるようなやり方でユーザが腹腔鏡外科装置の制御部を動かすときに問題が発生し得る。
こうして、当該技術分野においては、腹腔鏡外科装置自体に、或いは、補助装置および/または患者に損傷を与えることを防止しつつ、ユーザにより多くの動きの自由度を与えるような、関節を有する手動の外科器具が必要とされている。
米国特許第6,607,475号
これ以降に記載される本発明の様々の態様では、説明のために外科手術を例にとるが、本発明の様々の態様は外科手術に限定されるものではなく、他の種々の環境で使用されるかもしれないものと認識されるべきである。例えば、本発明の様々の態様は、製造、建設、組立ライン、危険物の取扱い及び処理、水中作業、高温材料の取扱い、あるいは、ユーザが操作対象から離れていて機械装置を操作するときに疲労を感じるかもしれないような他の如何なる環境においても使用され得る。
本発明の1つの態様においては、油圧装置のための制御シリンダの動きが予め定義された危険閾値(unsafe threshold)を上回るときに、オーバーフォース機構は、この制御シリンダの動きを逸らすか、または、抑える。このようにして、上記のオーバーフォース機構は、装置自体に、或いは、補助装置および/または患者に損傷を与えることを回避させるか、或いは、損傷を減ずる。本発明の1つの態様においては、オーバーフォース機構は、ボールと、力または張力の閾値に達すると直ちに自動的に解放するばね機構を有する。更に、オーバーフォース機構は、力または動きを、この力または動きの源から離れる方向に向けさせるオーバーフォース・ロッド(overforce rod、過剰力制御ロッド)を更に有してもよい。
本発明のもう一つの態様においては、油圧装置のための制御シリンダの動きが予め定義された危険閾値を上回るとき、オーバーフォース機構は、この制御シリンダの動きを逸らすか、または、抑える。オーバーフォース機構は、動きの源から離れる方に動きを向けさせるオーバーフォース・ロッドと同様に車知接続部(dowel)、および、ばね機構を有する。
本発明の更にもう一つの態様においては、複数のオーバーフォース機構が、同じ装置上の複数の構成要素のために使用される。前記複数のオーバーフォース機構は、例えば、複数の異なる機械的制御において、または、前記装置の機械的動作の複数の異なる態様のための制御において使用されるものであってもよい。前記複数のオーバーフォース機構は同一であってもよく、或いは、特定の用途に依存して実質的に異なるものであってもよい。
本発明の様々の態様には、ドイル(Doyle)他に許可された米国特許第6,607,475号にて図示され記述された方法、特徴、および、動作を組み込んでもよく、米国特許第6,607,475号の内容の全てを本明細書に含むものとする。
しかし、本発明の様々の態様が米国特許第6,607,475号で示される装置への適用または関連した特許と応用に限定されない点に留意すべきである。幾つかの態様においては、本発明は、関節を有する外科器具を含む、油圧で作動される装置のミクロな動きとマクロな動きとを制御するための装置を提供する。これらの態様においては、本発明は、前記装置の制御と操作を強化することができる。
本発明の様々の態様は様々の利点および利益を提供するが、それらのうちの1つは、不必要な力と、その結果として生じる作動されるシステムへの損傷を防ぐことができることである。このようにして、作動されるシステムは強化され得、もし、本発明の様々の態様が無ければ比較的繊細な装置の価値を減ずるような環境においても精密な器具が使用できる。
本発明の様々の態様に関する更なる利点と新規な特徴は、以下の説明で述べられるが、以下の説明を吟味することにより、または、本発明の態様の実行によって学習することにより、当業者には一層明らかとなるであろう。
本発明の様々の態様は以下に示される詳細な記述および添付図面から完全に理解されるであろう。但し、添付図面では図示および例を用いているが、これらは説明のための例に過ぎず、本発明の様々の態様はこれらの図示および例に限定されるものではない。
本発明の様々の態様に従って用いられる代表的なシステムを示す図である。
図1Aで示される装置の従属部の代わりに使用できる1つの装置の従属部の変形例を示す図である。
本発明の様々の態様と共に使用できる代表的な制御装置の1つの態様の詳細な図である。
本発明の様々の態様と共に使用できる代表的な制御装置のもう一つの態様の詳細な図である。
代表的なオーバーフォース機構の部分切欠図である。
本発明の様々の態様に従う、係合モードにおける代表的なオーバーフォース機構を示す図である。
本発明の様々の態様に従う、係合動作時における図4の代表的なオーバーフォース機構を示す切欠図である。 本発明の様々の態様に従う、非係合動作時における図4の代表的なオーバーフォース機構を示す切欠図である。
本発明の様々の態様に従う前記代表的なオーバーフォース機構において、図5Aおよび図5Bに示される、ボールとオーバーフォース・ロッド306の凹部との関係を、オーバーフォース・スライド(overforce slide、過剰力制御スライド))を外して、示す部分透視詳細図である。
本発明の様々の態様に従う、係合モードにおける図4の代表的なオーバーフォース機構の部分透視概略側面図である。
本発明の様々の態様に従う、係合モードにおける図4の代表的なオーバーフォース機構のもう一つの例の部分透視側面概略図である。
本発明の様々の態様は添付図面を参照して以下により詳細に記述される。添付図面においては、本発明の変形例と様々の態様が示される。本発明の様々の態様は多くの異なる形で実現され得るが、ここに記述された変形例に限定されると解釈されるべきではない。
むしろ、上記の変形例は、本明細書における開示が実施形態の説明において完全であり、当業者に開示の範囲を完全に伝えるように提供される。
別に定められていない限り、本明細書に使用される全て技術用語および科学用語は、本発明の様々の態様が属する分野の当業者によって一般に理解されているものと同じ意味を有している。本明細書において提供される方法と例は、単に説明目的で提供されるものであって、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
図1Aは、患者Pに手術を実行する際に利用され得る本発明の様々の特徴からなるオーバーフォース機構の代表的なシステムを示す図である。装置1は米国特許第6,607,475号においてより詳細に記述される。米国特許第6,607,475号の全体は本明細書に含むものとする。装置1は、手術、メンテナンス、および/または、他の機械動作の実行を支援するために、任意の数の適切な油圧駆動の機械装置を含むことができる。図1Aは外科装置1を示すが、本発明の様々の態様の変形例が機械的に作動される如何なる適切な装置とも共に使用され得ると理解されるべきである。油圧で駆動される機械装置(例えば図1Aで示されるもの)の中には、一つの制御シリンダ5を有する制御部を含むものもあるかもしれず、或いは、複数の制御シリンダ7を有する制御部を含むものでよい。1または複数の制御シリンダを有する制御部は、(外科医のような)ユーザが上記装置の別の部分における機械動作を作動することを可能にするものであってもよい。例えば、1または複数の制御シリンダによる制御部は、手術の実行のために種々の器具2を作動させ、動かすものであってもよい。
一般的に、上記の制御部(例えば1または複数の制御シリンダを有する制御部)は前記装置1の「制御部」の部分に相当し、上記の種々の器具2は前記装置1の「従属部」の部分に相当する。図1Bは、図1Aで示される装置の従属部の代わりに使用できる前記装置の前記従属部の変形例を示す図である。図1Bで示すように、前記装置の従属部9は、手術および/または他の機械動作を実行するために利用され得る種々の器具2を含む。前記制御部と前記従属部との間の接続は、例えば、該制御部と該従属部との間で機械的な力の伝達を許容するための、主に、油圧の接続であってもよい。しかし、前記装置の前記制御部と前記従属部との間で様々な情報、力、または、動きを伝えるために、他の接続(例えば電気、油圧、電磁、ケーブル、光学的、その他)が設けられてもよい。
図2Aは、本発明の様々の態様と共に使用できる代表的な制御ユニットの1つの変形例の詳細図である。図2Aは、ユーザとの間で相互に作用を及ぼすための、ハンドル11および親指ループ12を含む制御部10の幾つかの代表的な特徴を示す。通常、ユーザはハンドル11を握り、親指を親指ループ12に入れて押圧することができる。上記の動作、および/または、同様の動作は、一般に、制御シリンダ100における機械的応答に影響を及ぼす。制御シリンダ100もまた図2Aに示されるが、上記の機械的応答を前記装置の他の部分(図示しない「従属部」と称される部分)に伝える。
オーバーフォース機構は、例えば、図2Aに示されるように、制御シリンダに取り付けられる部分、または、制御シリンダの近くの部分である。制御シリンダ100に加えて、前記装置のある変形例では、例えば、図2Aに示されるような位置に置かれ得る「(複数の)スプール弁」を有してもよい。スプール弁の目的の1つは、特に、前記装置の前記従属部と前記制御シリンダ100との間の作動油の連通を制御することである。図2Aの制御部10は、本発明の様々の態様と共に使用できる制御部の1つのタイプの純粋に代表的なものである。本発明の様々の態様は、複数の異なる制御部を含む様々の他の装置と共に使用できる。
図2Bは、本発明の様々の態様と共に使用できる代表的な制御装置のもう一つの変形例の詳細図である。図2Bは、ユーザとの間で相互に作用を及ぼすために、ハンドル211とトリガーループ212を含む制御部200の幾つかの代表的な特徴を示す。前記制御部200は、主に、それがユーザから前記装置の前記従属部まで伝えることができる動作においてより多くの自由度を許容するという点で、図2Aに示される代表的な制御部10と異なる。図2Bに示されるように、各自由度は、1つの制御シリンダ100と対応する。図2Aおよび図2Bに示されるように、オーバーフォース機構は、制御シリンダの一部であってもよい。各々は、前記装置の幾つかの部分で同時に実行され得る。通常、ユーザはハンドル211を握り、ユーザの指をトリガーループ212に入れ、トリガーループ212を押圧し、ハンドル211を様々の方向に動かすことができる。上記の動作、および/または、同様の動作は、一般に、制御シリンダ100における機械的応答に影響を及ぼす。制御シリンダ100は上記の機械的応答を前記装置の(図示しない)従属部に伝える。本発明の様々の態様に従って、応答はオーバーフォース機構によって仲介され得る。図2Bはまた、制御シリンダ100に接続している(複数の)代表的なスプール弁150を示す。図2Bに示されるように、スプール弁150は、通常、制御シリンダ100の各々に接続している。図2Bには、前記装置の従属部と代表的なスプール弁150との間の複数の流体接続、複数のインレット150aが明示されている。通常、1つの油圧ラインは複数のインレット150aの内の1つの一端に接続すればよい。そして、この油圧ラインの反対側は前記装置の制御部または従属部において対応する1つの制御シリンダ(図示せず)に接続され得る。上記および他の代表的な構成における各々の自由度において、一般に、1つの制御部に1つの制御シリンダを、そして、各々対応する1つの従属部に1つの制御シリンダを有する。図2Bの制御部200は、本発明の様々の態様と共に使用できる制御部の1つのタイプの純粋に代表的なものである。本発明の様々の態様は、異なる制御部を含む様々の他の装置と共に使用できる。
図3〜図7は、本発明の様々の態様に従って使用できる代表的なオーバーフォース機構300を示す。上記のオーバーフォース機構は、以下に詳細に記述される、駆動アセンブリ(組立体)、被駆動アセンブリ、および、可変に係合可能な連結部(カップリング部)を含む。駆動アセンブリは、作用的に制御部5に連結するオーバーフォース部材(overforce member、過剰力制御部材)の一部分である。次に図3を参照する。図3は、ロッド306とシリンダ302を受けるクレードル(cradle)301を有するオーバーフォース機構の一部の断面図である。このオーバーフォース機構は更にオーバーフォース・スライド機構303を有する。オーバーフォース・スライド機構303は、特に、複数のばね等の複数の付勢機構304(図4〜図5B)および複数のボールベアリング等の複数の連結部材(coupling members) 305(図4〜図6)を有する。こうして、上記のオーバーフォース機構は、オーバーフォース・スライド303に対してオーバーフォース・ロッド306を機械的に連結し、分離する。
図3で示すように、シリンダ302はクレードル301内に載置される。シリンダ302内には、シャフト306aが滑動可能に取り付けられている。図3において見られるように、シャフト306aの一端はシリンダ302から延出し、ロッド306と連結している。一方、ロッド306aの他端はピストン306cに連結している。したがって、ロッド306がシャフト306aに連結しているため、ロッド306の動きは、シリンダ302内で軸方向にシャフト306aとピストン306cの滑動を生じさせる。シリンダ302は、ピストン306aがシリンダ302内で動くにつれて変位する作動油20を更に有する。
以下により詳細に説明されるように、ロッド306とオーバーフォース・スライド303が互いに連結され、連結解除される状況は、以下では前記装置の「係合動作」と称する。図5Aおよび図5Bは、それぞれ係合動作時および非係合動作時における、図3および図4の代表的なオーバーフォース機構300を断面図で示す。
また、図5Aに示されるように、作動油20はシリンダ302内に配置すればよい。図4、図5A、および、図5Bに示される代表的なオーバーフォース機構300における油圧動作は米国特許第6,607,475号にてより詳細に説明されるものと実質的に同様であってよい。特に、図5Aはシリンダ302に含まれる作動油20を示す。作動油20はインレットを通ってシリンダ102から出ることができ、前記装置の末端部の一点で流体圧を発生することができる。従属シリンダから出される、付加的な作動油20を、別のインレットを通してピストン306cの後側に入れることができる。これにより、システムにおける作動油20の体積を一定に維持することができる。本発明の様々の態様の範囲内で、他の油圧構成を使用することができる。例えば、作動油20は、内部のシリンダ302に関して異なる位置にあってもよく、或いは、複数の補助容器(図示せず)に含まれていてもよい。図示されない更なる油圧ラインおよび接続があってもよい。また、本発明の様々の態様の性質を変えることなく、更なる構成要素を加える、或いは、取り除くことができる。
図4、図5A、および、図5Bは、オーバーフォース機構300の1つの代表的な実施形態を示す。図4、図5A、および、図5Bで示すように、前記可変に係合可能な連結は、オーバーフォース・スライド303、および、オーバーフォース・スライド303をオーバーフォース・ロッド306に連結するための様々の機械要素を含んでもよい。オーバーフォース・ロッド306はシリンダ302のシャフト306aに取り付けられる。例えば、オーバーフォース機構300は、図4、図5A、および、図5Bに示されるように、1組のボールベアリング305、および、付勢機構304を有することができる。1組のボールベアリング305は、クレードル301におけるトラック301aまたはガイド部に支えられる。被駆動アセンブリは、(例えばロッド306およびシャフト306aのような)駆動アセンブリで駆動されるオーバーフォース機構の部分を含む。
前記ボールベアリング305は、オーバーフォース・スライド303における複数の孔303aを通して前記装置の他の複数の部分と接触することができる。更に、前記オーバーフォース・ロッド306に、前記ボールベアリング305の少なくとも一部を収容する寸法に形成された溝(channel)または凹部306bを設けることができる。図6は、前記代表的なオーバーフォース機構におけるボールベアリング305とオーバーフォース・ロッド306の凹部306bとの関係を、オーバーフォース・スライド303を見えないようにして、示す部分透視詳細図である。
図7は、本発明の様々の態様に従う、係合モードにおける図3および図4の代表的なオーバーフォース機構の部分透視概略側面図である。図6および図7に示されるように、ボールベアリング305は、複数のバネ304によって凹部306bにおいて保持される。ボールベアリング305が付勢機能304によってオーバーフォース・スライド303における保持機能303aを用いて適切な場所に保持されるとき、例えばボールベアリングのような連結部材305はオーバーフォース・スライド303をオーバーフォース・ロッド306と機械的に連結させることができる。すなわち、ボールベアリング305がばね304によって凹部306bに留め置かれるとき、オーバーフォース・スライド303、オーバーフォース・ロッド306、および、ピストン306cは一つのユニットとして動くことができる。このように、オーバーフォース・スライド303に印加される力は、(シャフト306aに取り付けられた)オーバーフォース・ロッド306に解除可能に付与されている。これによって、オーバーフォース・ロッド306は、作動油20を従属シリンダから出すため、または、従属シリンダへ戻すために、ピストン306bを動かす。上記の構成は、単に1つの代表的な実施形態であり、本発明の様々の態様に従うその他の構成もまた可能である。例えば、上記の構成の代わりに、逆に、オーバーフォース・ロッド306には複数の開口部が、そして、オーバーフォース・スライド303には凹部が存在するようにすることにより、ボールベアリング305を留め置くこともできる。この場合、図4、図5Aおよび、図5Bに示されるように、ばね304は、オーバーフォース・スライド303上に固定する代わりに、或いは、オーバーフォース・スライド303上に固定するのに加えて、オーバーフォース・ロッド306上またはオーバーフォース・ロッド306内に固定することができる。前記オーバーフォース機構において、ばね304が前記のように逆に固定されるならば、該オーバーフォース機構は、以下の段落で記述される動作とは実質的に逆に動作することができる。
係合動作時においては、図4および図5Aに示されるように前記複数のボールベアリング305がオーバーフォース・ロッド306の凹部306b内に置かれるとき、図5A、図6、および、図7に示されるように、該ボールベアリング305はオーバーフォース・スライド303の動きをオーバーフォース・ロッド306およびピストン306cに伝えることができる。すなわち、前記複数のボールベアリング305による連結によって、オーバーフォース・ロッド306、ピストン306b、および、オーバーフォース・スライド303が一つのユニットとして動くことができる。前記ばね304のばね力によって設定される閾値より大きい力をユーザが与えると、オーバーフォース・ロッド306によって前記複数のボールベアリング305に加えられる力は、前記複数のボールが該ばね304の力に打ち勝つまで該ばね304を外向きに押して前記複数のボールベアリング305で提供される連結を断ち切ることができる。
「非係合動作」と称される上記の状況においては、オーバーフォース・ロッド306とスライド303との機械的連結は断ち切られる。このように、前記複数のばね304は前記複数のボールベアリング305によって提供された連結を外す力の閾値と一致する所望のばね力を有するように選ばれ得る。そして、これによって非係合動作を起動させ、前記従属部、および/または、前記装置のエンドエフェクタ(end effectors)或いはツール(tools)への力または動きの伝達を停止させることができる。
係合状態の動作は、代表的なオーバーフォース機構300にユーザによって加えられる力がばね304の力に打ち勝つには不十分な時として定義される。通常、係合動作時において、ユーザによってなされる機械的動きの殆どまたは全ては、ユーザによってシステムを介して目標または手術室に伝達され得る。この状況において、ボールベアリング305は図4に示される位置にオーバーフォース・スライド303に対して留め置かれたままかもしれない。言い換えると、オーバーフォース・ロッド306とオーバーフォース・スライド303は、1つのユニットとして動くことができる。或いは、オーバーフォース・スライド303とオーバーフォース・ロッド306が互いに相対的な動きが可能な状態を、通常と定めてもよい。
係合状態の動作において、親指ループを絞ると即座に、例えば、米国特許第6,607,475号でより詳細に説明されるように、オーバーフォース機構300は、収縮された位置から伸長された位置まで一連のレバーとギアとを介して作動され得る。係合動作時において、ボールベアリング305は、図5Aに示されるように、オーバーフォース・ロッド306の凹部306b内の中央に位置することができ、凹部306bに留め置かれたままでいることもできる。このようにして、特に、ユーザから適用箇所まで機械的な力を伝達するために、前記制御部5は前記代表的なオーバーフォース機構300を使うことができる。一般的に、前記代表的なオーバーフォース機構300によって作動される装置は、装置の「従属」部分と称される。これらの装置は、機械的グリッパ(mechanical grippers)、レバーアーム(lever arms)、旋回可能な装置(pivoting devices)、輸送装置、自在回転可能な装置(swiveling devices)、切断または切削器具、把持装置(grasping tools)、および、他のあらゆる適当な装置を含む。前記機械的な力は、前記装置の前記従属部によって、多くの適当な方法で使用され得る。例えば、前記制御部5は、外科処置を実行し、対象を動かし、或いは、あらゆる適当な用途に力を機械的に提供するために用いられる。図1Aに示されるように、制御部5は、外科手術を実行するための様々の外科装置(例えばクランプ、はさみ、針、その他)に連結してもよい。
しかし、ユーザが親指ループを余りに速くまたは余りに激しく動かすと、前記オーバーフォース機構300は前記装置の前記従属部の複数の部分を、該装置自体に、または、(上述のような)他のあらゆる箇所に損傷を起こすように作動するかもしれない。
この場合、以下に記す方法でオーバーフォース・スライド303がオーバーフォース・ロッド306から連結解除されるようにして、前記代表的なオーバーフォース機構300は非係合状態の動作に入ることができる。図5Bは、非係合動作時における図5Bの代表的なオーバーフォース機構を示す。
前記装置の前記制御部におけるユーザからのインパルス(すなわち、単位時間に印加される力)がボールベアリング305をオーバーフォース・ロッド306の凹部306bから押しのけるに十分な大きさであるとき、非係合状態の動作が開始される。非係合状態の動作においては、特に、ボールベアリング305が凹部306bに対して動く程の大きな力が印加されたときには、図5Bに示されるように、ボールベアリング305は凹部306bから押し出される。ボールベアリング305が凹部306bに対して動くとき、ボールベアリング305は凹部306bの輪郭伝いにオーバーフォース・ロッド306に関して外向きに押し出される。ボールベアリング305の外向きの動きは、通常、図4に示される方向Dに沿うようになされ、ばね力に打ち勝つ程大きい力でボールベアリング305がばね304を押すようにさせることができる。一旦ばね力に打ち勝つと、ボールベアリング305はオーバーフォース・ロッド306の凹部306bに妨げられずに滑ることができる。この動作によって、ユーザの動きが先に伝達されないように、オーバーフォース・スライド303をオーバーフォース・ロッド306および前記代表的なオーバーフォース機構300の残りの部分から切り離すことができる。非係合状態の動作においてユーザの動きが伝達されないならば、この動きは前記装置の前記従属部を含む、前記装置の他の部分にも油圧で伝達されないようにできる。この状況で、オーバーフォース・スライド303は、ユーザ入力に応じて、オーバーフォース・ロッド306に対して自由に滑ることができる。このように、ユーザの動きは前記装置によって伝達されず、該装置の前記従属部(図示せず)はユーザ入力に応答しない。
図8は、本発明の様々の態様に従うオーバーフォース機構のもう一つの代表的な実施形態を示す。図8に示されるように、オーバーフォース機構400のオーバーフォース・スライド403は、前記代表的なオーバーフォース機構300のオーバーフォース・スライド303と、実質的に同様であってよい。しかしながら、オーバーフォース・スライド403をシャフト401とシリンダ402に連結させるための機械部品は異なってもよい。例えば、オーバーフォース機構400は、図8に示されるように、オーバーフォース・ロッド406と接触して車知接続部405を保持するばね404を有してもよい。
車知接続部405は、オーバーフォース・スライド403内の車知接続部収容開口部403aを通して前記装置の前記他の部分と接触してもよい。図8に示されるように、車知接続部405は、図5Aに示されるばね304とオーバーフォース・ロッド306にボールベアリング305が挟まれるのと同様のやり方で、バネ404によってオーバーフォース・ロッド406と接触して保持される。さらに、車知接続部405の少なくとも一部を収容する凹部406bを、オーバーフォース・ロッド406に設けることができる。凹部406bは、例えば、図6に示されるオーバーフォース・ロッド306内の凹部306bと実質的に同様であってもよい。
図8に最も良く示されるように、車知接続部405は、バネ404によって供給されるばね力によって凹部406bに押しつけられるか、或いは、凹部406b内に留め置かれることができる。車知接続部405がオーバーフォース・スライド403内の車知接続部収容開口部403aを通してばね404によって所定の位置に押し出されるとき、車知接続部405によって、オーバーフォース・スライド403とオーバーフォース・ロッド406とが機械的に連結される。
言い換えると、車知接続部405がばね404によって凹部406bに留め置かれるとき、オーバーフォース・スライド403およびオーバーフォース・ロッド406は一つのユニットとして動くことになる。以上の構成は、単に1つの代表的な実施形態に過ぎず、本発明の様々の態様に従うその他の実現形態もまた可能である。例えば、上記の構成の代わりに、逆に、オーバーフォース・ロッド406には複数の開口部が、そして、オーバーフォース・スライド403には凹部が存在するようにすることにより車知接続部405を留め置くこともできる。
この場合、図8に示されるように、ばね304は、オーバーフォース・スライド403上に固定する代わりに、或いは、オーバーフォース・スライド403上に固定するのに加えて、オーバーフォース・ロッド406上またはオーバーフォース・ロッド406内に固定することができる。
前記オーバーフォース機構において、ばねが前記のように逆に固定されるならば、該オーバーフォース機構は、以下の段落で記述される動作とは実質的に逆に動作することができる。
係合動作時においては、図8に示されるように前記車知接続部405がオーバーフォース・ロッド406の凹部406b内に置かれるとき、該車知接続部405はオーバーフォース・ロッド406の動きをシャフト406aに伝えることができる。
すなわち、前記車知接続部405によって提供される連結は、オーバーフォース・ロッド406およびオーバーフォース・スライド403が一つのユニットとして動くことができる。
前記ばね304によって設定される閾値より大きい力をユーザが加えると、オーバーフォース・ロッド406によって前記車知接続部405に加えられる力は、該車知接続部405が該ばね404の力に打ち勝つまで該ばね404を外向きに押すことになる。
「非係合状態の動作」と称される上記の状況においては、オーバーフォース・ロッド406とスライド403との機械的連結は断ち切られ得る。
係合状態の動作は、代表的なオーバーフォース機構400にユーザによって加えられる力がばね304の力に打ち勝つには不十分な場合として定義される。
通常、係合状態の動作において、ユーザによってなされる機械的動きの殆どまたは全ては、ユーザによってシステムを介して目標または手術室に伝達され得る。
この状況において、前記車知接続部405は図8に示される位置にオーバーフォース・スライド403に留め置かれたままかもしれない。
言い換えると、スライド403および(シャフト406aを含む)オーバーフォース・ロッド406は、1つのユニットとして動くことができる。
係合状態の動作において、親指ループを絞ると即座に、例えば、米国特許第6,607,475号でより詳細に説明されるように、オーバーフォース機構400は、後退された位置から伸長された位置まで一連のレバーとギアとを介して駆動され得る。
係合動作時において、車知接続部405は、オーバーフォース・ロッド406の凹部406b内の中央に位置することができ、凹部406bに留め置かれたままでいることもできる。
このようにして、特に、ユーザから適用箇所まで機械的な力を伝達するために、前記制御部5は前記代表的なオーバーフォース機構400を使うことができる。
一般的に、前記代表的なオーバーフォース機構400によって駆動される装置は、装置の「従属」部分と称される。
これらの装置は、機械的グリッパ(mechanical grippers)、レバーアーム(lever arms)、旋回可能な装置(pivoting devices)、輸送装置、自在回転可能な装置(swiveling devices)、切断または切削器具、把持装置(grasping tools)、および、他のあらゆる適当な装置を含む。
前記機械的な力は、前記装置の前記従属部によって、多くの適当な方法で使用され得る。
例えば、前記制御部5は外科処置を実行し、対象を動かし、或いは、任意の数の適当な用途に力を機械的に提供するために用いられ得る。
図1Aに示されるように、制御部5は、外科手術を実行するための様々の外科装置(例えばクランプ、はさみ、針、その他)に連結してもよい。
しかし、ユーザが親指ループを余りに速くまたは余りに激しく動かすと、前記オーバーフォース機構400は前記装置の前記従属部の複数の部分を、該装置自体に、或いは、(上述のような)他のあらゆる箇所に損傷を起こすように駆動するかもしれない。
この場合、以下に記す方法でオーバーフォース・スライド403が内側および外側のシリンダ402および401を切り離すようにすることにより、前記代表的なオーバーフォース機構400は非係合状態の動作に入ることができる。図示しないが、オーバーフォース機構400の非係合状態の動作は、図5Bに示される前記代表的なオーバーフォース機構300の非係合動作と、実質的に同様であってよい。
前記装置の前記制御部におけるユーザからのインパルス(すなわち、単位時間に印加される力)が車知接続部405をオーバーフォース・ロッド406の凹部406bから押しのけるに十分な大きさであるとき、非係合動作が開始され得る。
非係合動作時において、例えば、車知接続部405が凹部406bに対して動く程大きな力が印加されたときには、車知接続部405は凹部406bからその外に押し出される。
車知接続部405が凹部406bに対して動くとき、車知接続部405は凹部406bの輪郭伝いにオーバーフォース・ロッド406に関して外向きに押し出される。
車知接続部405の外向きの動きは、通常、図8に示される方向Dに沿うものであり、例えば、ばね力に打ち勝つ程大きい力で車知接続部405がばね、または、(図示しない)他の復元力部材を押すようにさせることができる。
ばね力に打ち勝つと、車知接続部405は、オーバーフォース・ロッド406の凹部406bに妨げられずに、オーバーフォース・スライド403の車知接続部収容開口部403aを通して滑ることができる。
車知接続部のこの動作によって、ユーザの動きが先に伝達されないように、オーバーフォース・スライド403をオーバーフォース・ロッド406および前記代表的なオーバーフォース機構400の残りの部分から切り離すことができる。
この状況で、シリンダシャフト401およびオーバーフォース・ロッド406は留め置かれたままであるが、オーバーフォース・スライド403はユーザ入力に応じて自由に滑ることができる。
このように、ユーザの動きは前記装置で伝達されず、該装置の前記従属部(図示せず)はユーザ入力に応答しない。
以上、本発明の様々の態様について、本発明の様々の態様自体および外科器具に関して様々の例を参照して記述したが、本発明の様々の態様は如何なる適当な機械装置と共に使用しても、本発明の趣旨または範囲から逸脱するものではない。また、本発明は外科医について記述されたが、発明が使用される状況によっては、発明は別のユーザによって使用できる。更に、本発明は油圧メカニズムを使って記述されたが、(例えばケーブル滑車またはプッシュプル・ケーブル装置のような)非油圧メカニズムが実装されても、本発明の範囲内である。このように、本発明の趣旨から逸脱することなく、多くの様々の変形がなされ得ることが理解されるべきである。

Claims (29)

  1. 外科システムのコンポーネントのためのオーバーフォース機構であって、
    機械的に作動される駆動アセンブリと、
    前記駆動アセンブリによって駆動可能な被駆動アセンブリと、
    前記駆動アセンブリの動作を前記被駆動アセンブリに接続し、その接続状態を切替え可能に構成されている、結合部とを有し、
    該可変に係合可能な結合部は、所定の力の限度を下回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリに直接動きを伝え、前記予め設定された力の限度を上回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリに動きを伝えることができないようにするように構成されることを特徴とするオーバーフォース機構。
  2. 前記接続状態を切替え可能な結合部は、
    前記被駆動アセンブリと、その接続状態を切替え可能に係合可能で、前記駆動アセンブリと直接係合するスリーブと、
    前記スリーブの前記被駆動アセンブリとの可変な係合を変えるための付勢機構とを有する請求項1に記載のオーバーフォース機構。
  3. 前記接続状態を切替え可能な結合部は、
    前記スリーブと滑動可能に連結された少なくとも1つのガイド部を有するシャフトと、
    少なくとも1つの保持機能および前記少なくとも1つのガイド部によって前記スリーブおよび前記シャフトと係合可能である少なくとも1つの連結部材とを有し、
    前記少なくとも1つの保持機能は部分的には前記スリーブ内で定められ、前記付勢機構は前記少なくとも1つの連結部材と係合可能であり、該少なくとも1つの連結部材に保持力を与える請求項2に記載のオーバーフォース機構。
  4. 前記被駆動アセンブリが更に、前記シャフトの範囲内に置かれるロッドを有し、
    前記少なくとも1つの保持機能は部分的には該ロッド内で定められており、
    前記スリーブは前記少なくとも1つの連結部材によって前記ロッドと連結している請求項3に記載のオーバーフォース機構。
  5. 前記付勢機構が前記少なくとも1つの連結部材に対して、前記ロッドと係合するように付勢をかける請求項4に記載のオーバーフォース機構。
  6. 前記少なくとも1つの連結部材が1対のボールベアリングを有する請求項3に記載のオーバーフォース機構。
  7. 前記少なくとも1つの連結部材が車知接続部材を有する請求項3に記載のオーバーフォース機構。
  8. 前記少なくとも1つのガイド部が、前記少なくとも1つの連結部材と噛み合うように係合可能であるシャフト内において定められるトラックを有する請求項3に記載のオーバーフォース機構。
  9. 前記スリーブの摺動の間に前記少なくとも1つの連結部材に与えられる外向きの力が閾値の力以下のときには、前記付勢機構の前記保持力は該外向きの力より大きく、これにより、該少なくとも1つの連結部材の前記ロッドとの係合を維持する請求項4に記載のオーバーフォース機構。
  10. 前記スリーブの前記摺動の間に前記少なくとも1つの連結部材に与えられる外向きの力が閾値の力より大きいときには、前記付勢機構の前記保持力は該外向きの力より小さく、これにより、該少なくとも1つの連結部材を前記ロッドから切り離す請求項4に記載のオーバーフォース機構。
  11. 前記外科システムが流体圧によって機械的に操作される請求項1に記載のオーバーフォース機構。
  12. 油圧で駆動される外科システムであって、
    少なくとも1つの制御シリンダを有する制御部と、
    作動部と、
    前記制御部に油圧で接続され、前記少なくとも1つの制御シリンダに対応する少なくとも1つの従属シリンダと、少なくとも1つの外科器具とを有する従属部と、
    前記制御部に作用的に接続されるオーバーフォース機構とを有し、
    前記作動部の作動が前記被駆動アセンブリによって前記従属部に機械的な力を伝え、
    前記オーバーフォース機構が、
    機械的に作動される駆動アセンブリと、
    前記駆動アセンブリによって駆動可能な被駆動アセンブリと、
    前記駆動アセンブリの動作を前記被駆動アセンブリに接続し、その接続状態を切替え可能に構成されている、結合部とを有し、
    前記接続状態を切替え可能な結合部は、所定の力の限度を下回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリへ動きを直接に伝え、前記予め設定された力の限度を下回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリへ動きを伝えることができないようにすることを特徴とする、油圧で駆動される外科システム。
  13. 前記接続状態を切替え可能な結合部が、
    前記被駆動アセンブリと接続状態を切替え可能に係合可能で、前記駆動アセンブリと直接係合するスリーブと、前記スリーブの前記被駆動アセンブリとの前記可変な係合を変えるための付勢機構とを有する請求項1に記載の、油圧で駆動される外科システム。
  14. 前記接続状態を切替え可能な結合部が、
    前記スリーブに滑動可能に連結される少なくとも1つのガイド部を有するシャフトと、
    少なくとも1つの保持機能および前記少なくとも1つのガイド部によって前記スリーブおよび前記シャフトと係合可能な少なくとも1つの連結部材とを有し、
    前記少なくとも1つの保持機能が部分的には前記スリーブ内で定められ、
    前記付勢機構が前記少なくとも1つの連結部材と係合可能であって、該少なくとも1つの連結部材に保持力を与える請求項13に記載の、油圧で駆動される外科システム。
  15. 前記制御部の前記作動部がハンドルと引き金を有する請求項12の、油圧で駆動される外科システム。
  16. 前記少なくとも1つの制御シリンダと前記少なくとも1つの従属シリンダとの間の流体の連通を制御するためのスプール弁を更に有する請求項12に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  17. 前記少なくとも1つの制御シリンダが複数のシリンダを有し、該複数の制御シリンダの各制御シリンダが前記従属部を動かすための1つの自由度を提供する請求項12に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  18. 前記シャフトの範囲内に置かれるロッドを更に有し、
    前記少なくとも1つの保持機能は部分的には前記ロッド内で定められ、
    前記スリーブは前記少なくとも1つの連結部材によって前記ロッドに連結される請求項14に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  19. 前記付勢機構が、前記少なくとも1つの連結部材に対して、前記ロッドと係合するように付勢をかける請求項18に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  20. 前記少なくとも1つの連結部材が1対のボールベアリングを有する請求項14に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  21. 前記少なくとも1つの連結部材が車知接続部材を有する請求項14に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  22. 前記少なくとも1つのガイド部が、前記少なくとも1つの連結部材と噛み合うように係合可能である前記シャフト内において定められるトラックを含む請求項14に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  23. 前記スリーブの摺動の間に前記少なくとも1つの連結部材に与えられる外向きの力が閾値の力以下のときには、前記付勢機構の前記保持力は該外向きの力より大きく、これにより、該少なくとも1つの連結部材の前記ロッドとの係合を維持する請求項18に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  24. 前記スリーブの前記摺動の間に前記少なくとも1つの連結部材に与えられる外向きの力が閾値の力より大きいときには、前記付勢機構の前記保持力は該外向きの力より小さく、これにより、該少なくとも1つの連結部材を前記ロッドから切り離す請求項18に記載の、油圧で駆動される外科装置。
  25. オーバーフォース機構を有し、油圧で駆動される外科装置を動かす方法であって、
    前記オーバーフォース機構は、機械的に作動される駆動アセンブリと、該駆動アセンブリによって駆動可能な被駆動アセンブリと、接続状態を切替え可能な結合部とを有し、
    前記駆動アセンブリを制御部に作用的に接続し、
    前記接続状態を切替え可能な結合部を、前記駆動アセンブリの動作を前記被駆動アセンブリに可変に接続するように構成し、
    予め設定された力の限度を下回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリに動きを直接伝え、前記予め設定された力の限度を上回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリに動きを伝えることができないようにするように、前記接続状態を切替え可能な結合部を構成することを特徴とする方法。
  26. 更に、前記予めセットされた力の限度を下回るときには、前記被駆動アセンブリによって機械的な力を前記油圧で駆動される外科装置の従属部に伝える請求項25に記載の方法。
  27. 前記制御部の作動においては、ハンドルおよび引き金を作動させる請求項25に記載の方法。
  28. 外科システムのコンポーネントのためのオーバーフォース機構であって、
    機械的に作動される駆動アセンブリと、
    前記駆動アセンブリによって駆動可能な被駆動アセンブリと、
    前記駆動アセンブリの動作を前記被駆動アセンブリに可変に接続し、所定の力の限度を下回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリに直接動きを伝え、前記予め設定された力の限度を上回るときには前記駆動アセンブリから前記被駆動アセンブリに動きを伝えることができないようにする手段とを有することを特徴とするオーバーフォース機構。
  29. 前記手段は、
    前記被駆動アセンブリと接続状態を切替え可能に係合可能で、前記駆動アセンブリと直接係合するスリーブと、
    前記スリーブの前記被駆動アセンブリとの接続状態を切替え可能な係合を変えるための付勢機構とを有する請求項28に記載のオーバーフォース機構。
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