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JP2013212154A - 尿吸収凝固包装体 - Google Patents

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Abstract

【課題】排泄した尿上に,処理剤が封入された袋を開封して該処理剤を散布するという作業を行なう必要が無く,また個別の専用の排尿用袋が必要でないためコストが低廉で,コンパクトな尿吸収凝固包装体を提供する。
【解決手段】水溶紙で形成される袋内に賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを封入し,小便に対する使用時には袋のまま尿内に投入して該尿を吸収凝固させる尿吸収凝固包装体であり,好ましくは,水溶紙は,水解性基材から成り,該水解性基材は,l/D値が0.50〜0.70かつL/D値が76以下の繊維ディメンションを有し,保水度が100%以下である水分散性繊維から成ることを特徴とする尿吸収凝固包装体である。
【選択図】なし

Description

本発明は,緊急時等にトイレ設備が無い場所で,例えば簡易トイレに取り付けられた不透湿性のポリエチレン製袋等内に排泄した尿を吸収凝固して廃棄する尿吸収凝固包装体に関する。
従来,糞尿を取り扱いが容易になる程度に固化し,長時間放置するようなときにも悪臭ガスの発生を抑制することが出来る排便処理剤が提案されている(特許文献1)。また,簡易トイレ等において,使用直後や保管中の屎尿等の臭気を低減させることが出来る屎尿の処理方法及び凝固剤が提案されている(特許文献2)。さらには,大災害発生時,広範囲の地域にわたり水洗便所が使用出来ない様な環境において使用する排便収納袋が提案されている(特許文献3)。
特開平10−118173号公報 特開2000−157998号公報 特開平6−254000号公報
特許文献1に係る排便処理剤は,木粉,殺菌消臭剤及び固化剤を含む排便処理剤において,前記木粉のうち80%以上が粒径0.15mm〜0.80mmであることを特徴とする排便処理剤であり,特許文献2に係る屎尿の処理方法は,屎尿袋内に収納された屎尿を処理する屎尿の処理方法であって,前記屎尿袋に,水と,脱臭成分及び凝固成分を含む凝固剤とを入れて屎尿を処理することを特徴とする屎尿の処理方法であり,同凝固剤は凝固成分と脱臭成分が混合された凝固剤である。
また特許文献3に係る排便収納袋は,袋の中に吸水剤,固化剤,防臭剤及び殺菌剤からなる組成物を収納し,袋の上端部に密閉可能な開閉構造を有し,袋の上端もしくは中間部から底に向かってテーパーを有することを特徴とする排便収納袋である。
しかしながら,特許文献1に記載の排便処理剤は,該明細書段落0022に記載のように,排泄した糞尿に散布する必要があり,通常は散布する際には一定量が計量されて封入されている排便処理剤の袋を破って開封する必要があることから手間と時間が掛かり,この作業をしている間に糞尿から悪臭が揮散する課題がある。また散布する際は,屋外で風等により排便処理剤が飛ばされないように糞尿の真上の近接した位置から糞尿全体に均一に撒かなければならず,その際には顔等が糞尿に近づき非衛生的であるほか悪臭を吸い込むおそれがあるという課題がある。
また,特許文献2に記載の屎尿の処理方法及び凝固剤は,屎尿袋の中に水と該凝固剤をあらかじめ投入し水と凝固剤を混合させた後に屎尿を混入しなければならず(該明細書段落0014乃至0016記載),排泄する前にこれらの作業を行なうことには手間と時間が掛かり,排泄に緊急を要する場合は実質上不可能である場合があるという課題がある。
また,特許文献3に記載の排便収納袋は,吸水剤,固化剤,防臭剤及び殺菌剤からなる組成物が予め収納された密閉可能な袋であり,1回の排泄に対して1の排便収納袋を準備しておく必要があるという課題がある。また該排便収納袋は密閉可能な専用の袋であるためコストが高く,また嵩張るものとなるため,災害時用に多量に備蓄しておくには不適であるという課題がある。
本発明が解決しようとする課題は,排泄した尿上に,処理剤が封入された袋を開封して該処理剤を散布するという作業を行なう必要が無く,また個別の専用の排尿用袋が必要でないためコストが低廉で,コンパクトな尿吸収凝固包装体を提供することにある。
請求項1記載の発明は,水溶紙で形成される袋内に賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを封入し,小便に対する使用時には袋のまま尿内に投入して該尿を吸収凝固させることを特徴とする尿吸収凝固包装体を提供する。
請求項2記載の発明は,水溶紙は坪量25〜65g/mであることを特徴とする請求項1記載の尿吸収凝固包装体を提供する。
請求項3記載の発明は,水溶紙は,水解性基材から成り,該水解性基材は,l/D値が0.50〜0.70かつL/D値が76以下の繊維ディメンションを有し,保水度が100%以下である水分散性繊維から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の尿吸収凝固包装体を提供する。
請求項4記載の発明は,水溶紙で形成される袋内に封入された椰子殻活性炭と吸水性ポリマーの混合物は,0.9%(W/V)塩化ナトリウム水溶液を400〜450cc吸水し,40ppmのアンモニアガスが入った5Lのエアーバッグ内に1時間放置した際,アンモニアガス濃度が1.0ppm未満となることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体を提供する。
請求項5記載の発明は,賦活処理した椰子殻活性炭は,平均粒子径300μm〜500μmであり,前記袋内に1.0〜2.0g封入したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体を提供する。
請求項6記載の発明は,吸水性ポリマーは平均粒子径200μm〜600μmのポリアクリル酸塩系吸水性ポリマーであり,前記袋内に6.0〜7.0g封入したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体を提供する。
請求項7記載の発明は,水溶紙は片面をポリビニルアルコール層でラミネートし,該ラミネート層を内側にして袋を形成し,袋の開口部を熱溶着したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体を提供する。
本発明の尿吸収凝固包装体は,水溶紙が尿中で分散又は溶解するため,不透湿性のポリエチレン製袋等内に排泄された尿の中に,該包装体の封を切らずにそのまま投げ入れると,容易に水溶紙が尿中に分散又は溶解し,吸水性ポリマーが尿を吸収して,該尿を凝固させることが出来るという効果がある。このため尿を排泄後,瞬時に包装体である袋ごと投入することが可能で,液体状態の尿から悪臭が揮散することが極めて少ないという効果がある。
また尿の吸収時に,悪臭成分の一つであるアンモニアガスを,賦活処理した椰子殻活性炭が吸着するため,吸水性ポリマーが尿を吸収凝固した後も該アンモニアガスが揮散せず,悪臭が散逸しない効果がある。
また,請求項2に係る尿吸収凝固包装体は,水溶紙は坪量25〜65g/mであるため,尿吸収凝固包装体を軽量コンパクトに形成することができるとともに,尿中に投入してから尿中に分散又は溶解するまでの時間が短時間であるという効果がある。
また,請求項3に係る尿吸収凝固包装体は,水溶紙は,水解性基材から成り,該水解性基材は,l/D値が0.50〜0.70かつL/D値が76以下の繊維ディメンションを有し,保水度が100%以下である水分散性繊維から成るものであるため,該水溶紙は極めて容易に尿中に分散または溶解するという効果がある。このため,吸水性ポリマーは尿を吸収しながら尿全体に迅速に膨潤しながら拡がっていき,短時間で尿を凝固させる効果がある。
また,請求項4に係る尿吸収凝固包装体は,成人男女の1回の尿をすべて吸収凝固させることができると共に,該1回分の尿を吸収するのに十分で必要な吸水性ポリマーを含み,余分となる該吸水性ポリマーを含んでいないため,尿吸収凝固包装体自体をコンパクトに形成することが出来る効果がある。このため,非常用に多量に備蓄する際に,大きなスペースを必要としない効果があるとともに,1回の排尿に1の尿吸収凝固包装体を用意して使用することができ,便利であるという効果がある。またアンモニアガスを効率良く吸収する効果があり,尿中では悪臭成分を除去する効果がある。
また,請求項5に係る尿吸収凝固包装体は,成人男女の1回の尿に含まれる主としてアンモニアに代表される悪臭成分を必要にして十分に吸収する効果があり,また余分な賦活処理した椰子殻活性炭を含まないため,尿吸収凝固包装体自体をコンパクトに形成することが出来る効果がある。
また,請求項6に係る尿吸収凝固包装体は,吸水性ポリマーが平均粒子径200μm〜600μmのポリアクリル酸塩系吸水性ポリマーであるため,低廉で且つ吸水効率が良いという効果があり,また成人男女の1回分の尿を吸収するのに十分で必要な吸水性ポリマーを含み,余分となる該吸水性ポリマーを含んでいないため,尿吸収凝固包装体自体をコンパクトに形成することが出来る効果がある。このため,非常用に多量に備蓄する際に,大きなスペースを必要としない効果があるとともに,1回の排尿に1の尿吸収凝固包装体を用意して使用することができ,便利であるという効果がある。
また,請求項7に係る尿吸収凝固包装体は,水溶紙の片面がポリビニルアルコール層でラミネートされ,該ラミネート層を内側にして袋が形成され,袋の開口部が熱溶着されていることより,椰子殻活性炭と吸水性ポリマーは直接袋の外の外気に曝されることが無いという効果がある。このため,製造後や保管中に湿気や種々のガスを椰子殻活性炭や吸水性ポリマーが吸着して,実際に使用する際に所定の吸水性能やガスの吸着性能を発揮しないということが無いという効果がある。
また,ポリビニルアルコールは水溶性であるため,迅速に水に溶解して水溶紙が尿中に分散又は溶解する際の障害になることがないという効果がある。さらには,袋の開口部を閉じるには熱溶着で瞬時に行うことができるため,製造時間を短縮する効果があり,製造コストが低下するという効果は大である。
以下,本発明について詳細に説明する。
本発明の尿吸収凝固包装体は,水溶紙で形成される袋内に賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを封入し,小便に対する使用時には袋のまま尿内に投入して該尿を吸収凝固させることができる。特に成人の1回の尿の排泄毎に一の尿吸収凝固包装体を使用して該尿を処理するには,0.9%(W/V)塩化ナトリウム水溶液を400〜450cc吸水し,40ppmのアンモニアガスが入った5Lのエアーバッグ内に1時間放置した際,アンモニアガス濃度が1.0ppm未満となるような量の賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを封入する。
水溶紙
本発明の袋を形成する水溶紙は,水と接触すると容易に分散又は溶解する水崩壊性紙であり,尿を吸収する吸水性ポリマーと,アンモニア等の悪臭成分を吸収する賦活処理した椰子殻活性炭を封入するために使用する。また尿内に本発明である尿吸収凝固包装体を直接投入可能にし,投入後は直ちに尿中に分散又は溶解して吸水性ポリマーに尿を,椰子殻活性炭にアンモニア等の悪臭成分を迅速に吸収させる。
該水溶紙は,本発明である尿吸収凝固包装体を軽量コンパクトに形成するために,坪量25〜65g/mの水溶紙を使用することが好ましく,25g/m未満では強度が不足し,65g/m超では尿内に投入してから尿中に分散又は溶解するまでに時間を要する。
また,水溶紙は,水解性基材(基紙)から成り,該水解性基材は,l/D値が0.50〜0.70かつL/D値が76以下の繊維ディメンションを有し,保水度が100%以下である水分散性繊維から成ることが好ましい。かかる水溶紙は特許第4721432号公報に示される情報記録用紙に使用されている水解性基材(基紙)であり,市販品としては水溶紙30MDP(商品名,坪量30g/m,日本製紙パピリア社製)がある。
また,片面にポリビニルアルコール層をラミネートした水溶紙としては,水溶紙A3015(商品名,坪量30g/m,片面15μmポリビニルアルコール層ラミネート,日本製紙パピリア社製)がある。
水解性基材(基紙)は、特定の繊維ディメンジョン及び保水性を有する水分散性繊維からなる水解層を少なくとも1層以上有する単層又は2層以上の層状構造からなる。この水解性基材は、水分解性を有する水解層を有するため、水解性基材全体としても水解性を有する。水分散性繊維は、本質的に水への分散性能を有する繊維素材であり、一般的に製紙用として用いられるものである。例えば、針葉樹クラフトパルプ、広葉樹クラフトパルプ、溶解パルプなどの木材パルプ繊維、ケナフパルプ、亜麻パルプ、リンターなどの非木材系植物繊維から選ばれるものであり、水分散性繊維の平均繊維長は、0.1〜10mm、好ましくは0.5〜3mm、更に好ましくは0.8〜2mmである。
本発明において、水分散性繊維の未叩解時の平均繊維ディメンジョン及び平均保水度を、l/D値が0.50〜0.70、L/D値が76以下、保水度100%以下、より好ましくはl/D値が0.50〜0.70、L/D値が45〜76、保水度100%以下にすることにより、優れた水への分散性能が発現される。なお、繊維ディメンションとは、繊維の長さ(L)、繊維の幅(D)、繊維のルーメンの幅(l)を光学顕微鏡などで拡大して測定し、下記(1)式、(2)式により計算される値であり、保水度とは、JAPAN TAPPI NO.26に規定されているパルプの膨潤度の指標であり、パルプ全体に占める膨潤繊維中に取り込まれて保持されている水分の割合を示すものである。
l/D=l÷D … (1)、 L/D=L÷D … (2)
なお,本発明に使用する水溶紙は,特許第4721432号公報に示される情報記録用紙のように,水解性基材の少なくとも一面に情報記録用の塗工層を設けたものであってもよい。塗工層を設けた水溶紙を使用し,塗工層を外側に配置すれば,該塗工層に直接情報が記録できるため、本願発明の尿吸収凝固包装体を使用する方法等を直接印刷表示することが出来る。
賦活処理した椰子殻活性炭
本発明で使用する椰子殻活性炭は,ココヤシの実の殻を炭化加工した後,賦活処理(高温水蒸気処理)し,内部に直径1〜20nmのミクロ孔をピークに発達させたものである。該椰子殻活性炭は,本発明である尿吸収凝固包装体を軽量でコンパクトに形成するために,原料とするココヤシは,不純物の少ない硬質のスリランカ産が好ましい。また平均粒子径は300〜500μmが好ましい。平均粒子径が300μm未満又はスリランカ産以外のココヤシでは,吸水性ポリマーと混合した際に黒色に汚れた外観となり,500μm超ではアンモニア等の悪臭成分の吸着効率が低下する。市販の賦活処理した椰子殻活性炭としては,活力炭KD−GW(商品名,平均粒子径400μm,株式会社ユー・イー・エス製)がある。成人の1回の尿の排泄毎に一の尿吸収凝固包装体を使用して該尿を処理する場合は,悪臭成分を効率的に吸着するため,1.0〜2.0gを袋内に封入することが好ましい。1.0g以下では吸着量が不足し,2.0g超ではコスト高となる。なお,本明細書で平均粒子径とは,粒子径と積算分率から積算分率50%の粒子径を平均粒子径として算出したものをいう。
吸水性ポリマー
吸水性ポリマーは,尿を吸収凝固させるために使用する。具体的には,親水性ナイロン,変性ポリビニルアルコール,ポリエチレンオキシド,ポリアクリル酸およびその塩,架橋ポリアクリル酸およびその塩,ポリスチレンスルホン酸の塩,ポリビニルピリジンおよびその塩,ポリビニルピロリドンなどの合成高分子やアルギン酸およびその塩,カルボキシメチルセルロース,ヒドロキシエチルセルロース,ヒドロキシプロピルセルロース,グラフト化デンプンなどの天然およびその誘導体高分子を使用することが出来る。
吸水性ポリマーは低廉で吸水性能が良いことよりポリアクリル酸塩系の吸水性ポリマーを好適に使用することができ,0.9%(W/V)塩化ナトリウム水溶液に対する1分間の吸水量が50〜70g/gであり,平均粒子径は200μm〜600μmのものが好ましい。平均粒子径が200μm未満では袋に封入する際の取扱いが不便であり,600μm超では吸水効率が低下する。市販の吸水性ポリマーとしては,アクアキープSA−60S(商品名,ポリアクリル酸塩系吸水性ポリマー,0.9%(W/V)塩化ナトリウム水溶液に対する1分間の吸水量60g/g,平均粒子径300〜500μm,住友精化社製)がある。
吸水性ポリマーの袋内への封入量は,成人の1回の尿の排泄毎に一の尿吸収凝固包装体を使用して該尿を処理する場合は,尿の吸収量を確保するために6.0〜7.0gが好ましい。6.0g未満では吸収量が不足し,7.0g超では成人が排泄する1回当たりの尿を吸収凝固させるのに余る量となる。
なお,本発明に係る尿吸収凝固包装体は尿の処理だけでなく,大便の処理にも使用することができ,大便に使用する場合は,袋を破って均一に混合されている賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを該大便の上に散布する。該散布により大便に含まれている水分が吸収凝固され悪臭は賦活処理された椰子殻活性炭に吸収されるため,該悪臭が周囲に揮散することが無く,ポリエチレン製袋等内に排泄した大便を衛生的に廃棄処理することが出来る。
以下,実施例及び比較例にて本出願に係る尿吸収凝固包装体について具体的に説明する。
実施例1乃至実施例6
表1に示す重量の賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを,内面にポリビニルアルコール層がラミネートされた水溶紙で形成した袋内に一袋毎に封入して実施例1乃至実施例6の尿吸収凝固包装体を得た。袋の開口部は熱溶着処理することによりシールした。賦活処理した椰子殻活性炭には,活力炭KD−GW(商品名,平均粒子径400μm,株式会社ユー・イー・エス製)を,吸水性ポリマーにはアクアキープSA−60S(商品名,ポリアクリル酸塩系吸水性ポリマー,住友精化社製)を,水溶紙には,水溶紙A3015(商品名,坪量30g/m,片面15μmポリビニルアルコール層ラミネート,日本製紙パピリア社製)を使用した。
比較例1
表1に示す重量の吸水性ポリマーを水溶紙で形成した袋内に封入して比較例1の尿吸収凝固包装体を得た。吸水性ポリマー及び水溶紙は実施例1乃至実施例6と同一のものを使用した。
Figure 2013212154
評価項目および評価方法
吸水量
実施例1乃至実施例6又は比較例1の尿吸収凝固包装体を,各々,JISK7223高吸水性樹脂の吸水量試験方法に従い,0.9%(W/V)塩化ナトリウム水溶液の1時間後の吸水量を測定した。
アンモニアガス除去性
実施例1乃至実施例6又は比較例1の尿吸収凝固包装体を,各々,初期濃度40ppmのテドラー製のエアーバッグ(5L)内に1時間放置し,その後のエアーバッグ内のアンモニア濃度をガス検知管で測定した。
臭気
成人男性(30歳代)に5Lのポリエチレン製袋内に排尿してもらい,排尿毎に直ちに該尿内に実施例1乃至実施例6又は比較例1の各々の尿吸収凝固包装体を尿内に投入する。投入1分後に臭気の程度を評価した。臭気が強い場合を×,臭気がわずかにある場合を△,臭気が無い場合を○とした。
尿吸収性
成人男性(30歳代)及び成人女性(30歳代)に5Lのポリエチレン製袋内に排尿してもらい,排尿毎に直ちに該尿内に実施例1乃至実施例6又は比較例1の各々の尿吸収凝固包装体を尿内に投入する。投入後1分後の尿吸収性について目視で評価した。すべての尿が吸収されている場合を○,吸収されていない尿が残っている場合を×とした。
評価結果
評価結果を表2に示す。
Figure 2013212154
表2に示すように実施例1乃至実施例3は臭気及び尿吸収性の評価は○であった。実施例4は臭気がわずかにあったが,屋外であれば使用可能である。実施例5は尿吸収性が成人男性の場合×評価であったが,成人女性は○評価であり,成人女性であれば使用可能である。実施例6は吸水量が多いが臭気及び尿吸収性は○評価であり,コスト及びコンパクト性を考慮しなければ使用可能である。賦活処理した椰子殻活性炭を含まない比較例1は臭気が強く使用には適さない。

Claims (7)

  1. 水溶紙で形成される袋内に賦活処理した椰子殻活性炭と吸水性ポリマーを封入し,小便に対する使用時には袋のまま尿内に投入して該尿を吸収凝固させることを特徴とする尿吸収凝固包装体。
  2. 水溶紙は坪量25〜65g/mであることを特徴とする請求項1記載の尿吸収凝固包装体。
  3. 水溶紙は,水解性基材から成り,該水解性基材は,l/D値が0.50〜0.70かつL/D値が76以下の繊維ディメンションを有し,保水度が100%以下である水分散性繊維から成ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の尿吸収凝固包装体。
  4. 水溶紙で形成される袋内に封入された椰子殻活性炭と吸水性ポリマーの混合物は,0.9%(W/V)塩化ナトリウム水溶液を400〜450cc吸水し,40ppmのアンモニアガスが入った5Lのエアーバッグ内に1時間放置した際,アンモニアガス濃度が1.0ppm未満となることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体。
  5. 賦活処理した椰子殻活性炭は,平均粒子径300μm〜500μmであり,前記袋内に1.0〜2.0g封入したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体。
  6. 吸水性ポリマーは平均粒子径200μm〜600μmのポリアクリル酸塩系吸水性ポリマーであり,前記袋内に6〜7g封入したことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体。
  7. 水溶紙は片面をポリビニルアルコール層でラミネートし,該ラミネート層を内側にして袋を形成し,袋の開口部を熱溶着したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の尿吸収凝固包装体。

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