JP2013211362A - アモルファス巻鉄心変圧器 - Google Patents
アモルファス巻鉄心変圧器 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013211362A JP2013211362A JP2012079735A JP2012079735A JP2013211362A JP 2013211362 A JP2013211362 A JP 2013211362A JP 2012079735 A JP2012079735 A JP 2012079735A JP 2012079735 A JP2012079735 A JP 2012079735A JP 2013211362 A JP2013211362 A JP 2013211362A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- yoke
- leg
- cover
- laminated surface
- inner peripheral
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
Abstract
【課題】 部品点数の削減及び作業工数をも低減できるアモルファス巻鉄心変圧器を提供する。
【解決手段】 巻鉄心1の第1の継鉄部1aとその両側の第1及び第2の脚部1c及び1dとからなるU字形鉄心部分101の積層面をU字形カバー20により被覆する。U字形カバー20により覆われた脚部1c及び1dに巻線を嵌装する。U字形カバーの積層面と対応する部分の一部に複数の脱気用孔6を設ける。脱気用孔6は、注油の際に空気と油とを置換し、U字形カバー内及び各鋼板の層間に十分油を浸透させ、かつアモルファス磁性合金の破片がU字形カバーの外へ流出するのを防ぐ役割を果たす。また、第2の継鉄部1bの積層面の全体を覆うように樹脂被覆層を形成し、この樹脂被覆層を形成する樹脂により継鉄カバー36を継鉄部1bの積層面に貼り付ける。
【選択図】 図6
【解決手段】 巻鉄心1の第1の継鉄部1aとその両側の第1及び第2の脚部1c及び1dとからなるU字形鉄心部分101の積層面をU字形カバー20により被覆する。U字形カバー20により覆われた脚部1c及び1dに巻線を嵌装する。U字形カバーの積層面と対応する部分の一部に複数の脱気用孔6を設ける。脱気用孔6は、注油の際に空気と油とを置換し、U字形カバー内及び各鋼板の層間に十分油を浸透させ、かつアモルファス磁性合金の破片がU字形カバーの外へ流出するのを防ぐ役割を果たす。また、第2の継鉄部1bの積層面の全体を覆うように樹脂被覆層を形成し、この樹脂被覆層を形成する樹脂により継鉄カバー36を継鉄部1bの積層面に貼り付ける。
【選択図】 図6
Description
本発明は、アモルファス磁性合金薄帯からなる巻鉄心を用いたアモルファス巻鉄心変圧器に関するものである。
アモルファス巻鉄心変圧器に使用されるアモルファス材の鉄心は、脆弱であるため、アモルファス材の破片が出やすいという問題がある。よって、アモルファス鉄心を使ったアモルファス巻鉄心変圧器においては、アモルファス鉄心から出る破片が変圧器ケース内の油中を浮遊し、導電部分に破片が触れ、変圧器の絶縁不良を引き起こす危険がある。
この対策として、従来のアモルファス巻鉄心変圧器は、アモルファス鉄心から破片が外部へ流出するのを防ぐために、アモルファス鉄心に樹脂を塗り固めたり、もしくは絶縁物シートを貼り付け、アモルファス材の破片を絶縁油へ流出するのを防いでいた。
しかし、破片流出対策として絶縁物シートをアモルファス鉄心に貼り付けた場合、絶縁物シートによって、アモルファス鉄心の各鋼板の層間に存在する空気および、アモルファス鉄心と絶縁物シートとの間に存在する空気が脱気によっても抜けず注油後もその場所に留まることになる。その結果、アモルファス巻鉄心変圧器の絶縁耐力が落ちるという問題が生じる。
この対策として従来は、例えば図11に示すように、絶縁物シート2の一部を長方形に切り抜いて、フィルターシートとして、フェルト3を貼り付けることによって、注油の際に、前記示した場所に存在する空気と油とを置換して絶縁油を充分に含浸させていた。このようなアモルファス巻鉄心変圧器は、例えば、特許文献1に示されている。
しかし、特許文献1のように、絶縁物シートにフィルターシートとして、フェルトを貼り付けることは、作業工数を要する問題があった。すなわち、図11に示すように絶縁物シート2に長方形の切り口を設け、その後、フィルターシートとしてフェルト3を貼り付けるためには作業工数を要するだけでなく、アモルファス鉄心1と絶縁物シート2を接着させるための部材として接着用フェルト31をも新たに貼り付ける必要があり、それらの作業工数及び材料費もかかるという問題があった。
本発明はこれらを解決するもので、フェルト3および接着用フェルト31を設けることなく、アモルファスの破片を油中に流出させず、かつアモルファス鉄心と絶縁物シートおよび各鋼板の層間に存在する空気をも脱気によって抜き取り、作業工数および材料費を低減したアモルファス巻鉄心変圧器を提供するものである。
また従来のフェルト貼り付け作業においては、絶縁紙に切り口を設けるという作業工数が必要であり、またフェルトも作業工数の関係上、何箇所も設けられないという問題があった。
また従来のフェルト貼り付け作業においては、絶縁紙に切り口を設けるという作業工数が必要であり、またフェルトも作業工数の関係上、何箇所も設けられないという問題があった。
さらに絶縁カバーにフェルトを貼り付ける際の、オートメーション化は困難であり、従来から手作業によって作業を行っていたため、工数がかかるという問題があった。
本発明は以上のような問題を鑑みて、フェルト3および接着用フェルト31を必要とせず、部品点数の削減及び作業工数をも低減できるアモルファス巻鉄心変圧器を提供するものである。
請求項1に記載された発明は、アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器を対象とし、第1の継鉄部と該第1の継鉄部の両側の第1及び第2の脚部とからなるU字形鉄心部分の各積層面に対応したU字形の形状を有して各積層面に沿わせて配置されたU字形積層面被覆部と、該U字形積層面被覆部の外周縁及び内周縁からそれぞれ折れ曲ってU字形鉄心部分の外周面及び内周面の積層面寄りの端部付近をそれぞれ覆うように形成されてU字形鉄心部分の外周面及び内周面にそれぞれ接着テープにより固定された外周側被覆部及び内周側被覆部とからなっていて、U字形積層面被覆部の第1の継鉄部に対応する部分の一部に複数の脱気用孔が形成されたU字形カバーと、各U字形カバーの両端とU字形鉄心部分の積層面とを接着テープでもって接着させ、巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように樹脂被膜層が形成されたものである。
請求項2に記載された発明は、アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器を対象とし、第1の継鉄部と該第1の継鉄部の両側の第1及び第2の脚部とからなるU字形鉄心部分の各積層面に対応したU字形の形状を有して各積層面に沿わせて配置されたU字形積層面被覆部と、該U字形積層面被覆部の外周縁及び内周縁からそれぞれ折れ曲ってU字形鉄心部分の外周面及び内周面の積層面寄りの端部付近をそれぞれ覆うように形成されてU字形鉄心部分の外周面及び内周面にそれぞれ接着テープにより固定された外周側被覆部及び内周側被覆部とからなっていて、U字形積層面被覆部の第1の継鉄部に対応する部分の一部に複数の脱気用孔が形成されたU字形カバーと、各U字形カバーの両端とU字形鉄心部分の積層面とを接着テープでもって接着させ、巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように形成された熱硬化性樹脂からなる樹脂被膜層と、第2の継鉄部の各積層面を覆う樹脂被膜層の上に配置されて該樹脂被膜層を形成する熱硬化性樹脂により第2の継鉄部の各積層面に接着された継鉄カバーとを具備し、継鉄カバーは第2の継鉄部の積層面の凹凸になじむ柔軟性と、該第2の継鉄部の積層面に塗布された未硬化状態の熱硬化性樹脂を吸収して捕捉する性質とを有するシート状の材料からなっているものである。
請求項3に記載された発明は、アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器を対象とし、第1の継鉄部の各積層面及び外周面をそれぞれ覆うように形成された第1の継鉄積層面被膜部及び第1の継鉄外周面被膜部と、第1の継鉄積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の継鉄内周面被膜部とで構成された第1の継鉄被膜部と、第1の脚部の各積層面及び外周面をそれぞれ覆うように形成された第1の脚部積層面被膜部及び第1の脚部外周面被膜部と、第1の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の脚部内周面被膜部とで構成された第1の脚部被膜部と、第2の脚部の各積層面及び外周面をそれぞれ覆うように形成された第2の脚部積層面被膜部及び第2の脚部外周面被膜部と、第2の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第2の脚部内周面被膜部とで構成された第2の脚部被膜部とを備えた箱体カバーと、箱体カバーの積層面を覆う部分の一部に複数の脱気用孔が形成され、箱体カバーの両端とアモルファス鉄心の積層面とを接着テープでもって接着させ、巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように樹脂被膜層が形成されたものである。
請求項4に記載された発明は、アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器を対象とし、第1の継鉄部の各積層面及び外周面を覆うように形成された第1の継鉄積層面被膜部及び第1の継鉄外周面被膜部と、第1の継鉄積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の継鉄内周面被膜部とで構成された第1の継鉄被膜部と、第1の脚部の各積層面及び外周面を覆うように形成された第1の脚部積層面被膜部及び第1の脚部外周面被膜部と、第1の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の脚部内周面被膜部とで構成された第1の脚部被膜部と、第2の脚部の各積層面及び外周面を覆うように形成された第2の脚部積層面被膜部及び第2の脚部外周面被膜部と、第2の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第2の脚部内周面被膜部とで構成された第2の脚部被膜部とを備えた箱体カバーと、箱体カバーの積層面を覆う部分の一部に複数の脱気用孔が形成され、箱体カバーの両端とアモルファス鉄心の積層面とを接着テープでもって接着させ、巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように形成された熱硬化性樹脂からなる樹脂被膜層と、第2の継鉄部の各積層面を覆う樹脂被膜層の上に配置されて該樹脂被膜層を形成する熱硬化性樹脂により第2の継鉄部の各積層面に接着された継鉄カバーとを具備し、継鉄カバーは第2の継鉄部の積層面の凹凸になじむ柔軟性と、該第2の継鉄部の積層面に塗布された未硬化状態の熱硬化性樹脂を吸収して捕捉する性質とを有するシート状の材料からなっているものである。
請求項5に記載された発明は、請求項1乃至4に記載された発明に加えて、複数の脱気用孔の各脱気用孔は、空気と油とを置換することが可能な大きさである。
以上のように、本発明によれば、従来用いていたフィルターシートとして、フェルトを貼り付けることなく、巻鉄心を覆うカバーに複数の脱気用孔を設けるという手段でもってアモルファス磁性合金の破片が油中に流出させするのを防いでいるので、簡易なカバー構造によって、部品点数の削減と作業工数の低減を図ることができる。
また本発明によれば、注油の際には、巻鉄心を覆うカバーの複数の脱気用孔でもってカバー内及び各鋼板の層間に存在する空気と油とを置換することが可能であり、カバー内及び各鋼板の層間に充分に油を浸透させることができる。
以下図面を参照して、本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係るアモルファス巻鉄心変圧器の構成例を図1ないし図7に示した。図1(A)ないし(D)は、焼鈍された巻鉄心に巻線を嵌装して変圧器を組み立てる過程を順次示した斜視図であり、図2は、巻鉄心と該巻鉄心に取り付けられるU字形カバーとを示した斜視図である。また図3及び図4はそれぞれ第2の継鉄部を覆う継鉄カバーを取り付ける過程を説明するための説明図及び要部の断面図である。更に図5は第2の継鉄部に継鉄カバーを取り付けた状態を示し、図6は脚部に巻線を嵌装した後の巻鉄心の状態を、巻線を省略して示している。図7はU字形カバー及び継鉄カバー等を省略して示した巻鉄心そのものを示した正面図である。
本発明の第1の実施形態に係るアモルファス巻鉄心変圧器の構成例を図1ないし図7に示した。図1(A)ないし(D)は、焼鈍された巻鉄心に巻線を嵌装して変圧器を組み立てる過程を順次示した斜視図であり、図2は、巻鉄心と該巻鉄心に取り付けられるU字形カバーとを示した斜視図である。また図3及び図4はそれぞれ第2の継鉄部を覆う継鉄カバーを取り付ける過程を説明するための説明図及び要部の断面図である。更に図5は第2の継鉄部に継鉄カバーを取り付けた状態を示し、図6は脚部に巻線を嵌装した後の巻鉄心の状態を、巻線を省略して示している。図7はU字形カバー及び継鉄カバー等を省略して示した巻鉄心そのものを示した正面図である。
第1の実施形態で用いる矩形状の巻鉄心1は、図2に示すように、第1及び第2の継鉄部1a及び1bと、これらの継鉄部間を伸びる第1及び第2の脚部1c及び1dとを有する矩形状の巻鉄心である。第2の継鉄部1bには複数の接合部Jが段階状に分布した状態で配置されている。
アモルファス磁性合金は自重により変形し易いため、巻鉄心1の最内周にはステンレス鋼等からなる補強枠2が図7に示すように配置されて鉄心が補強される。補強枠2は、大小2つのU字形の枠部材2A及び2Bに分割し得るように構成されていて、枠部材2Bを外した状態で巻線W1及びW2を嵌装した後、第2の継鉄部1bが閉じる前に枠部材2Bが取り付けられる。また巻き鉄心1の最外周にはステンレス鋼板等からなる外周保護板3が図2に示すように巻き付けられてその両端が重ね合わされた状態で溶接されている。
アモルファス磁性合金は焼鈍により脆弱になるため、巻線W1及びW2を嵌装する作業を行う際には、鉄心が欠けて、その積層面から大小の破片が生じる。この破片が鉄心から離脱して巻線に付着したり、変圧器ケース内の絶縁油に混入したりすると、変圧器の絶縁性能が低下し、最悪の場合には変圧器の焼損事故が生じるおそれがある。そのため、この種の変圧器では、アモルファス磁性合金の破片が鉄心から離脱することがないように、破片を封じこめるための措置を講じておく必要がある。
本発明においては、巻線W1及びW2を嵌装するに先立って、先ず図2示すように、巻鉄心1の第1の継鉄部1aとその両側の第1及び第2の脚部1c及び1dとからなるU字形鉄心部分101の各積層面を絶縁紙からなるU字形カバー20で覆う。
U字形カバー20は、U字形鉄心部分101の各積層面に相応した(各積層面と同形で、各積層面の全体を完全に覆うことができる)U字形の形状を有して各積層面に沿わせて配置されたU字形積層面被覆部20aと、該U字形積層面被覆部の外周縁及び内周縁からそれぞれ折れ曲ってU字形鉄心部分の外周面及び内周面の積層面寄りの端部付近をそれぞれ覆うように形成された外周側被覆部20b及び内周側被覆部20cとからなっている。
U字形積層面被覆部20aの第1の継鉄部1aに相応する部分の中央部には脱気用孔6が形成されている。脱気用孔6は無数の細やかな孔が空いており網目状となっており、かつ、アモルファス鉄心から出てくる鉄心の細やかな破片の捕捉を行うことができる。また注油の際には、脱気用孔6を通して、巻鉄心内の空気と油とを置換して巻鉄心内に絶縁油を含浸させることができる。なお、複数の脱気用孔6の各脱気用孔は、空気と油とを置換することが可能な大きさで構成されている。
脱気用孔6の設け方は様々な手段があるが、複数の針が突出した例えば剣山のようなもので、U字形カバー20に突き刺して孔を設ける。こうすることで、従来のフェルトを貼り付ける作業よりもはるかに作業内容が簡易であり、工数低減を図ることができる。さらに、フェルトを貼り付ける作業はどうしても手作業が必要となるが、本発明の脱気用孔6においては、オートメーション化を図ることが可能であるため、作業効率を向上させることもできる。
U字形カバー20は、U字形積層面被覆部20aを巻鉄心のU字形鉄心部分101の積層面に対向させ、外周側被覆部20b及び内周側被覆部20cをそれぞれU字形鉄心部分の外周面及び内周面の積層面寄りの端部に添わせた状態で配置されて、外周側被覆部20b及び内周側被覆部20cがそれぞれ接着テープ24及び25によりU字形鉄心部分101に固定される。接着テープ24及び25は、外周側被覆部20b及び内周側被覆部20cとU 字形鉄心部分の外周面及び内周面との接合部を完全に封止するように設ける。
同じくU字形カバー20は、U字形かバー20の両端部23を接着テープ26により、U字形鉄心部分101の両端部に固定される。接着テープ26は、U字形カバー20のU字形積層面被覆部20a及び外周側被覆部20b、内周側被覆部20cの両端部23と、それに対応するU字形鉄心部分101の積層面及び外周面及び内周面の端末部との接合部を完全に封止するように設ける。
上記のようにU字形カバー20により巻鉄心1のU字形鉄心部分101を被覆した後、該巻鉄心の第2の継鉄部1bを接合部Jのところで左右に開き、補強枠2を構成する枠部材2A及び2Bの内、第2の継鉄部1b側に位置する枠部材2Bを外した後、図1(A)に示したように、接合部Jの両側の部分1b1及び1b2と第1及び第2の脚部1c及び1dとを巻線W1及びW2の窓部内に挿入して、両巻線W1及びW2を第1及び第2の脚部1c及び1dに嵌装する。
巻鉄心1の第1及び第2の脚部1c及び1dにそれぞれ巻線W1及びW2を嵌装した後、補強枠の枠部材2Bを取り付ける。図示の例では、補強枠の枠部材2BがU字形に形成されていて、その両端に湾曲した部分を有し、該枠部材2Bと巻線W1 及びW2 の端部の間には隙間が形成されている。この隙間から巻線内に鉄心の破片が入るのを防ぐため、図3に示したように、巻線W1 及びW2 の軸線方向端面と枠部材2Bとの間にプレスボード等の絶縁性の板からなるスペーサ31を挿入している。またスペーサ31の両端と枠部材2Bの両端(巻鉄心の第2の継鉄部側のコーナ部)との間に形成された隙間32,32から鉄心の破片が巻線内に入るのを防ぐために、両隙間32,32にそれぞれサイコロ状のスポンジからなる空隙充填材33,33を充填して、これらの隙間を塞いでいる。
上記のように、補強枠の枠部材2Bと巻線W1及びW2との間にスペーサ31及び充填材33を介在させた状態(図1Aの状態)にした後、図1(B)に示したように、第2の継鉄部1bの接合部を閉じ、ステンレス鋼帯や、珪素鋼帯などからなる外周保護板3の両端を重ね合わせてスポット溶接する。
次いで、図1(C)及び図4に示したように、第2の継鉄部1bの両側の積層面の全体とスペーサ31及び充填材33とに未硬化状態の熱硬化性樹脂を塗布して樹脂被膜層35を形成し、各樹脂被膜層35の上に継鉄カバー36を配置して、樹脂被膜層35を形成する樹脂により、継鉄カバー36を、第2の継鉄部1bの両側の積層面とスペーサ31及び充填材33とに接着する。
樹脂被覆層35を形成する樹脂としては、ペースト状の半硬化状態で提供されて、加熱することにより硬化する熱硬化性樹脂からなるものを用いるのが好ましい。このような接着剤としては例えば、ビスフェノール系エポキシ樹脂からなるものを用いることができる。ペースト状の半硬化状態で提供される熱硬化性樹脂は、加熱されると軟化して一旦液状になった後に硬化する。
継鉄カバー36は、第2の継鉄部1bの積層面の凹凸になじむ柔軟性と、該第2の継鉄部1bの積層面に塗布された樹脂が液状の状態になったときに該樹脂を吸収して捕捉する性質とを有するシート状の材料により形成する。この継鉄カバー36を構成する材料としては、フェルトを用いるのが好ましい。継鉄カバー36は、第2の継鉄部1bの積層面の全体を覆うことができる大きさに形成する。継鉄カバー36の形状は任意であるが、図示の例では、継鉄カバー36が矩形状に形成されている。
樹脂被覆層35の形成と、継鉄カバー36の接着とを行う際には、第2の継鉄部1bの各積層面とスペーサ31と充填材33とに、ペースト状で提供されるビスフェノール系エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を塗布した後、塗布した樹脂の上に継鉄カバー36を重ね、該継鉄カバー36を第2の継鉄部1bの積層面側に押圧した状態で、図5に示すように、継鉄カバー36の端部を接着テープ37により巻鉄心の第2の継鉄部1bの外周に仮止めする。次いで、巻線が嵌装された巻鉄心を加熱炉に搬入して加熱し、樹脂を加熱硬化させて、図1(D)に示したように変圧器本体を完成する。
図1(D)に示した完成状態では、巻鉄心の第1の継鉄部1aと第1及び第2の脚部1c及び1dとからなるU字形鉄心部分101の各積層面がU字形カバー20により被覆され、第2の継鉄部1bの各積層面は、該積層面に塗布されて硬化された樹脂被覆層35と継鉄カバー36とにより被覆される。
樹脂被覆層35を形成する樹脂は、加熱された際に一旦軟化して液状になった後硬化する。樹脂被覆層35を形成する樹脂は、液状になった段階で第2の継鉄部1bの積層面から流れ落ちようとする。第2の継鉄部1bの積層面から樹脂が流れ落ちると、積層面の一部が露出した状態になり、その露出した部分から破片が生じるおそれがある。本発明では、液状になった樹脂を継鉄カバー36に染み込ませて捕捉するため、樹脂被覆層35を形成する樹脂が第2の継鉄部の積層面から流れ落ちることはなく、第2の継鉄部の積層面の一部が露出するようなことはない。また継鉄カバー36は第2の継鉄部の積層面の凹凸になじむことができる柔軟性を有しているため、継鉄カバー36は第2の継鉄部1bの積層面の全体に密着して、該継鉄カバー36と第2の継鉄部1bの積層面との間に存在する樹脂被覆層35の厚さをほぼ均一に保つ。そのため、樹脂被覆層35を形成する樹脂は、第2の継鉄部1bの積層面の全体を均一に被覆した状態で硬化する。
また樹脂被覆層35を形成する樹脂は、液状になったときに継鉄カバーに吸収されて捕捉されるため、第2の継鉄部の積層間に液状の樹脂が深く浸透することはなく、樹脂が硬化した状態では、第2の継鉄部の積層面の表面付近のみが樹脂で固められた状態になる。
以上のように構成すると、図6に示すように、第1の継鉄部1aと第1及び第2の脚部1c及び1dとからなるU字形鉄心部分101の積層面がU字形カバー20により覆われ、また第2の継鉄部1bの積層面の全体が樹脂被覆層35により被覆されるとともに、継鉄カバー36により覆われるため、鉄心の積層面からアモルファス磁性合金の破片が離脱するのを完全に防ぐことができる。また、U字形カバー20に設けた脱気用孔6を通して、巻鉄心内の空気と油とを置換して巻鉄心内に絶縁油を含浸させることができる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係るアモルファス巻鉄心変圧器の構成例を図8ないし図10に示した。なお、第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。図8は、巻鉄心と該巻鉄心に取り付けられる箱体カバーとを示した斜視図である。また、図9は巻鉄心に箱体カバーを取り付けた状態を示す斜視図である。また、図10は巻鉄心の脚部に巻線を嵌装した後の巻鉄心の状態を、巻線を省略して示した斜視図である。
本発明の第2の実施形態に係るアモルファス巻鉄心変圧器の構成例を図8ないし図10に示した。なお、第2の実施形態の説明において、第1の実施形態と同じ構成のものは、同符号を付すると共に、適宜省略して説明する。図8は、巻鉄心と該巻鉄心に取り付けられる箱体カバーとを示した斜視図である。また、図9は巻鉄心に箱体カバーを取り付けた状態を示す斜視図である。また、図10は巻鉄心の脚部に巻線を嵌装した後の巻鉄心の状態を、巻線を省略して示した斜視図である。
第2の実施形態では、第1の実施形態で用いているU字形カバー20を箱体カバー90に置き換えた構成としており、その他の構成については、基本的に第1の実施形態と同じである。
箱体カバー90は、第1の継鉄部1aを覆う第1の継鉄被膜部91と、第1の脚部1cを覆う第1の脚部被膜部92と、第2の脚部1dを覆う第2の脚部被膜部93とで構成されている。
第1の継鉄被膜部91は、第1の継鉄部1aの各積層面を覆う第1の継鉄積層面被膜部91aと、外周面を覆う第1の継鉄外周面被膜部91bと、第1の継鉄積層面被膜部91aの内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成された第1の継鉄内周面被膜部91cとで構成されている。
第1の脚部被膜部92は、第1の脚部1cの各積層面を覆う第1の脚部積層面被膜部92aと、外周面を覆う第1の脚部外周面被膜部92bと、第1の脚部積層面被膜部92aの内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成された第1の脚部内周面被膜部92cとで構成されている。
また第2の脚部被膜部93は、第2の脚部1dの各積層面を覆う第2の脚部積層面被膜部93aと、外周面を覆う第2の脚部外周面被膜部93bと、第2の脚部積層面被膜部93aの内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成された第2の脚部内周面被膜部93cとで構成されている。
第1の継鉄内周面被膜部91c及び第1の脚部内周面被膜部92c及び第2の脚部内周面被膜部93cは図9に示すように接着テープ80でもって、巻鉄心1の内周面に貼り付けられ、箱体カバー90が固定されている。接着テープ80は、第1の継鉄内周面被膜部91c及び第1の脚部内周面被膜部92c及び第2の脚部内周面被膜部93cと、巻鉄心1の内周面との接合部を完全に封止するように設ける。
また同じく箱体カバー90は、箱体カバー90の両端部95を接着テープ81により、巻鉄心1に固定される。接着テープ81は、箱体カバー90の両端部95とそれに対応する巻鉄心1の外周面、積層面との接合部を完全に封止するように設ける。
また、箱体カバー90の第1の継鉄積層面被膜部91aの一部に、第1の実施形態と同じく複数の脱気用孔7を設けている。
以上のような構成とすることで、図10に示すように、第1の継鉄部1aと第1及び第2の脚部1c及び1dの積層面及び外周面が箱体カバー90により覆われ、また第2の継鉄部1bの積層面の全体が樹脂被覆層35により被覆されるとともに、継鉄カバー36により覆われるため、鉄心の積層面からアモルファス磁性合金の破片が離脱するのを完全に防ぐことができる。
さらに、第1の実施形態のU字形かバー20に比べ、箱体カバー90の方が簡易な構造及び、簡易な手段でもってアモルファス磁性合金の破片の離脱を防ぐことができるため、更なる部品点数の削減と作業工数の低減を図ることができる。
1 巻鉄心
1a 第1の継鉄部
1b 第2の継鉄部
1c 第1の脚部
1d 第2の脚部
101 U字形鉄心部分
20 U字形カバー
20a U字形積層面皮膜部
20b 外周側被膜部
20c 内周側被膜部
6,7 脱気用孔
24,25,26 接着テープ
35 樹脂被膜層
36 継鉄カバー
80,81 接着テープ
90 箱体カバー
91 第1の継鉄被膜部
91a 第1の継鉄積層面被膜部
91b 第1の継鉄外周面被膜部
91c 第1の継鉄内周面被膜部
92 第1の脚部被膜部
92a 第1の脚部積層面被膜部
92b 第1の脚部外周面被膜部
92c 第1の脚部内周面被膜部
93 第2の脚部被膜部
93a 第2の脚部積層面被膜部
93b 第2の脚部外周面被膜部
93c 第2の脚部内周面被膜部
1a 第1の継鉄部
1b 第2の継鉄部
1c 第1の脚部
1d 第2の脚部
101 U字形鉄心部分
20 U字形カバー
20a U字形積層面皮膜部
20b 外周側被膜部
20c 内周側被膜部
6,7 脱気用孔
24,25,26 接着テープ
35 樹脂被膜層
36 継鉄カバー
80,81 接着テープ
90 箱体カバー
91 第1の継鉄被膜部
91a 第1の継鉄積層面被膜部
91b 第1の継鉄外周面被膜部
91c 第1の継鉄内周面被膜部
92 第1の脚部被膜部
92a 第1の脚部積層面被膜部
92b 第1の脚部外周面被膜部
92c 第1の脚部内周面被膜部
93 第2の脚部被膜部
93a 第2の脚部積層面被膜部
93b 第2の脚部外周面被膜部
93c 第2の脚部内周面被膜部
Claims (5)
- アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、前記第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、前記巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器において、
前記第1の継鉄部と該第1の継鉄部の両側の第1及び第2の脚部とからなるU字形鉄心部分の各積層面に対応したU字形の形状を有して各積層面に沿わせて配置されたU字形積層面被覆部と、該U字形積層面被覆部の外周縁及び内周縁からそれぞれ折れ曲ってU字形鉄心部分の外周面及び内周面の積層面寄りの端部付近をそれぞれ覆うように形成されてU字形鉄心部分の外周面及び内周面にそれぞれ接着テープにより固定された外周側被覆部及び内周側被覆部とからなっていて、前記U字形積層面被覆部の前記第1の継鉄部に対応する部分の一部に複数の脱気用孔が形成されたU字形カバーと、
前記各U字形カバーの両端とU字形鉄心部分の積層面とを接着テープでもって接着させ、
前記巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように樹脂被膜層が形成されていることを特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器。 - アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、前記第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、前記巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器において、
前記第1の継鉄部と該第1の継鉄部の両側の第1及び第2の脚部とからなるU字形鉄心部分の各積層面に対応したU字形の形状を有して各積層面に沿わせて配置されたU字形積層面被覆部と、該U字形積層面被覆部の外周縁及び内周縁からそれぞれ折れ曲ってU字形鉄心部分の外周面及び内周面の積層面寄りの端部付近をそれぞれ覆うように形成されてU字形鉄心部分の外周面及び内周面にそれぞれ接着テープにより固定された外周側被覆部及び内周側被覆部とからなっていて、前記U字形積層面被覆部の前記第1の継鉄部に対応する部分の一部に複数の脱気用孔が形成されたU字形カバーと、
前記各U字形カバーの両端とU字形鉄心部分の積層面とを接着テープでもって接着させ、
前記巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように形成された熱硬化性樹脂からなる樹脂被膜層と、
前記第2の継鉄部の各積層面を覆う樹脂被膜層の上に配置されて該樹脂被膜層を形成する熱硬化性樹脂により前記第2の継鉄部の各積層面に接着された継鉄カバーとを具備し、
前記継鉄カバーは前記第2の継鉄部の積層面の凹凸になじむ柔軟性と、該第2の継鉄部の積層面に塗布された未硬化状態の熱硬化性樹脂を吸収して捕捉する性質とを有するシート状の材料からなっていることを特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器。 - アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、前記第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、前記巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器において、
前記第1の継鉄部の各積層面及び外周面をそれぞれ覆うように形成された第1の継鉄積層面被膜部及び第1の継鉄外周面被膜部と、前記第1の継鉄積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の継鉄内周面被膜部とで構成された第1の継鉄被膜部と、
前記第1の脚部の各積層面及び外周面をそれぞれ覆うように形成された第1の脚部積層面被膜部及び第1の脚部外周面被膜部と、前記第1の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の脚部内周面被膜部とで構成された第1の脚部被膜部と、
前記第2の脚部の各積層面及び外周面をそれぞれ覆うように形成された第2の脚部積層面被膜部及び第2の脚部外周面被膜部と、前記第2の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第2の脚部内周面被膜部とで構成された第2の脚部被膜部と、
を備えた箱体カバーと、
前記箱体カバーの積層面を覆う部分の一部に複数の脱気用孔が形成され、
前記箱体カバーの両端とアモルファス鉄心の積層面とを接着テープでもって接着させ、
前記巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように樹脂被膜層が形成されていることを特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器。 - アモルファス磁性合金の薄板の積層体からなっていて、第1および第2の継鉄部と、前記第1および第2の継鉄部間を伸びる第1および第2の脚部とを有し、第2の継鉄部に接合部が設けられているほぼ矩形状の巻鉄心と、前記巻鉄心の少なくとも一方の脚部に嵌装された巻線とを備えたアモルファス巻鉄心変圧器において、
前記第1の継鉄部の各積層面及び外周面を覆うように形成された第1の継鉄積層面被膜部及び第1の継鉄外周面被膜部と、前記第1の継鉄積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の継鉄内周面被膜部とで構成された第1の継鉄被膜部と、
前記第1の脚部の各積層面及び外周面を覆うように形成された第1の脚部積層面被膜部及び第1の脚部外周面被膜部と、前記第1の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第1の脚部内周面被膜部とで構成された第1の脚部被膜部と、
前記第2の脚部の各積層面及び外周面を覆うように形成された第2の脚部積層面被膜部及び第2の脚部外周面被膜部と、前記第2の脚部積層面被膜部の内周縁からそれぞれ折れ曲がってアモルファス鉄心の内周面の積層面寄りの端部付近を覆うように形成されてアモルファス鉄心の内周面に接着テープにより固定された第2の脚部内周面被膜部とで構成された第2の脚部被膜部と、
を備えた箱体カバーと、
前記箱体カバーの積層面を覆う部分の一部に複数の脱気用孔が形成され、
前記箱体カバーの両端とアモルファス鉄心の積層面とを接着テープでもって接着させ、
前記巻鉄心の第2の継鉄部の各積層面の全面を覆うように形成された熱硬化性樹脂からなる樹脂被膜層と、
前記第2の継鉄部の各積層面を覆う樹脂被膜層の上に配置されて該樹脂被膜層を形成する熱硬化性樹脂により前記第2の継鉄部の各積層面に接着された継鉄カバーとを具備し、
前記継鉄カバーは前記第2の継鉄部の積層面の凹凸になじむ柔軟性と、該第2の継鉄部の積層面に塗布された未硬化状態の熱硬化性樹脂を吸収して捕捉する性質とを有するシート状の材料からなっていることを特徴とするアモルファス巻鉄心変圧器。 - 前記複数の脱気用孔の各脱気用孔は、空気と油とを置換することが可能な大きさである請求項1乃至4に記載のアモルファス巻鉄心変圧器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012079735A JP2013211362A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012079735A JP2013211362A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013211362A true JP2013211362A (ja) | 2013-10-10 |
Family
ID=49528964
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012079735A Pending JP2013211362A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | アモルファス巻鉄心変圧器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2013211362A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104240933A (zh) * | 2014-06-25 | 2014-12-24 | 上海置信电气非晶有限公司 | 一种非晶合金立体卷铁心的涂胶方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04103620U (ja) * | 1991-02-13 | 1992-09-07 | 株式会社ダイヘン | 油入変圧器 |
JPH1027716A (ja) * | 1996-07-09 | 1998-01-27 | Daihen Corp | アモルファス巻鉄心変圧器 |
JP2001196234A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-19 | Hitachi Ltd | アモルファス鉄心モ−ルド変圧器及びその製造方法 |
WO2010026898A1 (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-11 | 株式会社日立産機システム | 静止機器用巻鉄心、アモルファス変圧器及び変圧器用コイル巻枠 |
-
2012
- 2012-03-30 JP JP2012079735A patent/JP2013211362A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04103620U (ja) * | 1991-02-13 | 1992-09-07 | 株式会社ダイヘン | 油入変圧器 |
JPH1027716A (ja) * | 1996-07-09 | 1998-01-27 | Daihen Corp | アモルファス巻鉄心変圧器 |
JP2001196234A (ja) * | 2000-01-14 | 2001-07-19 | Hitachi Ltd | アモルファス鉄心モ−ルド変圧器及びその製造方法 |
WO2010026898A1 (ja) * | 2008-09-03 | 2010-03-11 | 株式会社日立産機システム | 静止機器用巻鉄心、アモルファス変圧器及び変圧器用コイル巻枠 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104240933A (zh) * | 2014-06-25 | 2014-12-24 | 上海置信电气非晶有限公司 | 一种非晶合金立体卷铁心的涂胶方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3725776B2 (ja) | 積層鉄芯の製造方法およびその製造装置 | |
JP5271245B2 (ja) | 二次電池 | |
US6774757B2 (en) | Coil | |
JPWO2018043429A1 (ja) | 積層鉄心、積層鉄心の製造方法、および積層鉄心を用いた電機子 | |
JP5104111B2 (ja) | ステータコアの製造方法 | |
JPH11308821A (ja) | 積層鉄心の製造方法 | |
JP2018190495A (ja) | 電極積層体及び電池の製造方法 | |
JP2009066616A (ja) | 金属接合体、金属接合方法、及び、金属接合装置 | |
JP2013211362A (ja) | アモルファス巻鉄心変圧器 | |
JP2011066987A (ja) | 積層コアの製造方法、積層コア及び回転電機 | |
JP3774266B2 (ja) | アモルファス巻鉄心変圧器 | |
JPH09215279A (ja) | アモルファス合金の箔板条材を用いた積層鉄心の製造 方法 | |
CN110601411A (zh) | 一种定子槽部组件及其制造方法 | |
JP6758791B2 (ja) | 回転子コイルの製造方法 | |
JP2009054927A (ja) | 静止誘導電気機器 | |
JP2014180067A (ja) | 分割ステータコア | |
JP6084499B2 (ja) | アモルファス巻鉄心変圧器 | |
JP5668607B2 (ja) | 電池及びその製造装置 | |
JP6318083B2 (ja) | 静止誘導電器用巻鉄心 | |
JP2569269Y2 (ja) | アモルファス鉄心変圧器 | |
JP6011967B2 (ja) | 積層コイルおよび積層コイルの製造方法 | |
CN214675657U (zh) | 音圈骨架 | |
CN213093006U (zh) | 用于三相变压器的拉板绝缘结构 | |
CN221928198U (zh) | 直焊电池结构及叠片电池 | |
KR20020056821A (ko) | 전력 변압기 제조 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20150302 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160304 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160309 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20160908 |